JPH10307093A - 押込型硬度測定方法、押込型硬度測定装置、及び記憶媒体 - Google Patents

押込型硬度測定方法、押込型硬度測定装置、及び記憶媒体

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JPH10307093A
JPH10307093A JP5107398A JP5107398A JPH10307093A JP H10307093 A JPH10307093 A JP H10307093A JP 5107398 A JP5107398 A JP 5107398A JP 5107398 A JP5107398 A JP 5107398A JP H10307093 A JPH10307093 A JP H10307093A
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JP5107398A
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Takao Sugimoto
隆夫 杉本
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押込型硬度測定装置では、圧子が磨耗すると
形成された圧痕稜線部に曲率ができ、撮影された圧痕の
画像には稜線部の磨耗に伴ったノイズが混入し、圧痕の
形状特定ができなくなるという問題があった。 【解決手段】 本発明の押込型硬度測定装置では、撮影
された圧痕21の外側に圧痕探索用範囲12を設定し、
圧痕の外側から圧痕方向へ向けてスキャンして圧痕の境
界線を探索する。この方法により従来の装置では圧痕に
ノイズが混入して、圧痕内部側から圧痕の形状を特定で
きないような場合でも、容易に圧痕の形状を特定するこ
とができるようになった。また、圧子の交換サイクルが
延びるので交換作業負荷と圧子の部品コストの削減が図
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は機械材料等の硬度を
測定する硬度測定に関し、特に、圧子を試験片に押し当
ててできる圧痕の形状により硬度を測定する押込型硬度
測定方法、押込型硬度測定装置および記憶媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、機械材料等の硬度を測定する
ときに硬度測定装置が用いられている。硬度測定装置に
はいくつかの方式があり、押込型硬度測定装置では例え
ば、先端を四角錘状や球状に研磨されたダイヤモンド等
の圧子を試料に付(打痕)してできた圧痕の形状を測定
することによってその試料の硬度を算出する。
【0003】図4は試験片表面にできた圧痕から試験片
の硬度を測定する方法を説明する図である。この図で
は、図示しない圧子は正四角錐の形状をしており、その
結果できた圧痕21は正四角錐状に陥没している。試験
片の表面にできた圧痕21はCCDカメラなどで撮影さ
れ、画像処理によりその形状が測定される。図4(a)
はCCDで撮影された圧痕21の様子である。CCDで
撮影された圧痕21は二値化処理を施され、図の様に圧
痕部と背景部に色分けされて表示される。この場合CC
D画像の表示枠20の四辺にほぼ平行に圧痕21の四辺
が形成されている。この画像上に現れた圧痕21の形状
を正確に測定することができるかによって硬度測定その
ものの精度に影響が発生してくる。
【0004】圧痕21の形状測定はまず、画面上のX
軸、Y軸方向に1ライン毎に各画素濃度を積算して、曲
線24、25を求める。例えば、図4(a)では、2値
画像のX軸方向に1ライン毎にスキャンして、有色なら
ば”1”を積算してゆき、すべてのラインをスキャンし
た結果、圧痕21のある中央付近(線分Dx)の値は高
く、逆に圧痕21の外側部分は濃度を持っていないた
め、値が低くなっている。同様にY軸方向にスキャンし
た結果、中央付近(線分Dy)の値が高くなっている。
ただし、これは二値化処理を、逆に圧痕部分が白くなる
ように処理を行ったり、演算の方法によっては中央部の
値が低くなるようにしてもよい。
【0005】この様にして求めた濃度の曲線24、25
は、圧痕21が画面20上の大体どのあたりにあるかを
示している。CCDで撮影された画像には試験片上にあ
る埃などの汚れや、キズで圧痕21以外に二値化した際
にノイズが混入する。図4(a)では画面左上付近にノ
イズ22が映っている。これらノイズ22の濃度も積算
されてしまうので、濃度が高く演算されることがあり、
逆に、二値化する際のしきい値の設定により、ある一定
以下の濃度の画素は積算されずに失われてしまう。
【0006】従って、図4(a)のDx、Dyの範囲内
に圧痕が存在することはほぼ間違いないが、形状までは
推定できない。図5は図4の圧痕21を同じCCDで撮
影したものであるが、この場合、撮影したCCDの角度
が違うため、画面枠20に対して、圧痕21の四辺が平
行に存在していない。従って、濃度曲線26、27も、
中央付近だけが特に高い値となっている。
【0007】そこでこの濃度曲線24、25或は26、
27をもとに圧痕21の形状を測定するために、まず、
濃度値に対してあるスレッシュホールドレベルを設定す
る。図4、図5では、各軸に対してスレッシュホールド
レベルTx、Tyを設定している。この場合、濃度値の
最大値と最小値の約1/2程度としている。このスレッ
シュホールドレベルTx、Tyで設定される線分Lx、
Lyを二辺とする範囲は、Dx、Dyを二辺とする範囲
と比べると圧痕が存在している可能性が相当高くなって
いる。
【0008】いま、Lx、Lyが求まり、圧痕の中央部
付近の一部が確定されている。このLx、Lyの外側に
おいて、どの範囲まで圧痕が存在するかを次に測定す
る。圧痕は二値化されて表示されているので、その境界
では値が0から1或いはその逆に変化する。そこで、L
x、Lyを二辺とする範囲内から、外側に向かってスキ
ャンしてゆき、初めて値が変化する点を求めてその点を
集計すると、図4(b)の太線28で記された形状が測
定される。これが求める圧痕21の形状である。この形
状を近似式等で特定して圧痕21の大きさ、深さから試
験片の硬度を推定できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように押込型硬度
測定装置では、撮影された圧痕の形状を特定する際に、
画像上の圧痕が存在するであろう点をまず特定して、そ
こから外側へとスキャンして圧痕の境界線を求めてい
た。一方、押込型硬度測定装置では、試験片に押し当て
る圧子としてダイヤモンド等を用いている。押込型硬度
測定装置で測定する試験片は機械材料等の金属が多くを
占めるのでダイヤモンド圧子であればほとんどの試験片
に対して圧痕を形成できる為である。
【0010】一般に、圧痕の撮影は、後処理の二値化の
為に、照明を当て、圧痕とその周辺とのコントラストが
高くなるように行われる。このとき落射照明を行うこと
が多い。これは、圧痕周辺部はCCDに対して平行であ
り、照明が反射して白く映り、正四角錐の圧痕部分は、
各面が角度を持っていることにより反射光がCCDに入
らずに黒く映るように工夫されているためである。こう
することにより、正四角錐の圧痕は画面上では正方形に
表示される。
【0011】しかし、ダイヤモンド圧子も、測定を繰り
返すうちに磨耗する。正四角錐の圧子ははじめは稜線が
はっきりとしているが、磨耗により丸みを帯びて先端部
や稜線部に曲率を持つようになる。この様な圧子で圧痕
を形成すると、圧痕の凹部自体も曲率を持つようにな
る。圧痕の曲率部分は照明光を反射し図6のように圧痕
部に白く表示されてしまう。この圧子の磨耗によるノイ
ズ29は濃度曲線にも誤差を与える上、その後の圧痕の
形状の特定時にも誤差を与える。つまり、スレッシュホ
ールドでLx、Lyを特定した後、その範囲内から外側
へ向けてスキャンする際、初めて値が変化する点を探す
ので、このノイズ29を間違えて境界と判断してしまう
為である。
【0012】このように、従来の押込型硬度測定装置で
は、圧子の磨耗により発生するノイズに対して測定誤差
が生じ、それを防ぐためには頻繁に圧子を交換する必要
があった。圧痕は場合によっては1つの試験片に対して
数千箇所打痕する場合もあり、この圧子の交換作業は煩
わしいものであった。また、圧子は多くの場合ダイヤモ
ンド等の高価な部品を用いている為、交換が多くなると
費用が高騰するという課題もある。
【0013】本発明はこの様な課題を解決するもので、
押込型硬度測定において、圧子の磨耗により発生する画
面上のノイズに対しても影響を受けない測定を行える押
込型硬度測定方法、装置を提供することを目的とする。
また、本発明の別の目的は、押込型硬度測定において、
画面上の圧痕部の外側から圧痕の形状を特定できるよう
にし、圧痕の形状特定方法の選択性を拡大することによ
り様々な圧痕に対して柔軟に形状特定ができる押込型硬
度測定方法、押込型硬度測定装置を提供するものであ
る。
【0014】更に、本発明のべつの目的としては、記憶
媒体に記憶したプログラムをコンピュータに読み取ら
せ、そのプログラムを実行することにより上記機能をコ
ンピュータで実行可能にするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の押込型硬度測定方法は、撮影された圧痕画像
信号を数値化し、次いで互いに直交する二つの軸の各々
について各軸の直角方向の各ライン毎に数値化情報を積
算し、予め定められたしきい値と積算値とを比較して、
しきい値以上の値を持った範囲を第一の範囲とし、第一
の範囲より外側から、圧痕方向に数値化情報の最初の変
化点を探索し、その変化点から圧痕境界を定めることに
より圧痕形状を算出するものである。
【0016】また、上記課題を解決するための本発明の
押込型硬度測定装置は、試験片を撮影する撮影手段と、
撮影手段で撮影された画像に対して画像処理を行う画像
処理手段と、圧痕の位置を探索する第一の探索手段と、
第一の探索手段で探索した圧痕について形状を測定する
形状測定手段とを備え、撮影手段で撮影された画像を画
像処理手段で数値化し、次いで数値化された画像の互い
に直交する二つの軸の各々について各軸の直角方向の各
ライン毎に数値化情報を積算し、予め定められた第一の
しきい値と積算値とを比較して、第一のしきい値以上の
値を持った範囲を第一の範囲とし、第一の範囲について
第一の探索手段を用いて第一の範囲より外側から、圧痕
方向に数値化情報の最初の変化点を探索し、その変化点
から第一の圧痕境界を定めた後、形状測定手段で圧痕形
状を算出するものである。
【0017】上記課題を解決するための本発明の別の押
込型硬度測定装置は、更に予め定められた第二のしきい
値と積算値とを比較して、第二のしきい値以上の値を持
った範囲を第二の範囲とし、第二の範囲について探索手
段を用いて第二の範囲より内側から、圧痕方向に数値化
情報の最初の変化点を探索し、その変化点から第二の圧
痕境界を定める第二の探索手段と、第一の探索手段と第
二の探索手段のいずれかの探索手段を選択する選択手段
とを備え、撮影手段で撮影された画像の状態に応じて選
択手段でいずれかの探索手段を選択して探索を行うこと
を特徴とするものである。
【0018】上記課題を解決するための本発明の記憶媒
体は、上記押込型硬度測定方法の手順をコンピュータに
実行させるためのプログラムを格納し、このプログラム
を実行することにより上記手順に沿ってコンピュータが
処理を行えるようにするものである。また、上記課題を
解決するための本発明の別の記憶媒体は、上記押込型硬
度測定装置の各手段としてコンピュータを機能させるた
めのプログラムを格納し、このプログラムを実行するこ
とにより、各手段としてコンピュータが機能するように
したものである。
【0019】上記発明により、圧子の磨耗によるノイズ
が圧痕の画像に含まれていても、圧痕の外部から形状を
算出することができ、さらに、圧痕の内部側から形状を
算出できる手段を設け、選択的にその探索手法を使える
ので画面の状態に合せ柔軟に形状算出できるようにな
る。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は本発明を適応した押込型硬
度測定装置の第一の実施の形態を説明する図である。従
来の押込型硬度測定装置と同じ部位には同じ符号を付し
ている。この図は試験片をCCDなどのカメラで撮影
し、表示装置上に映し出した様子を表わしている。画面
枠20内に圧痕21が映し出されている。その周辺に点
在している斑点状のものは埃などのノイズ22である。
また、圧痕21内部に十の字に表示されているのは圧子
の磨耗によるノイズ29である。圧子の先端部及び稜線
部が磨耗して発生したノイズの例で、同じ圧子を用いれ
ば繰り返し発生してしまう種のノイズと言える。従来の
押込型硬度測定装置ではこのような圧子の磨耗によるノ
イズ29が存在すると圧痕21の位置が決定できず、測
定値が誤差を持ったり、測定が不可能なこともあった。
【0021】CCDで撮影された圧痕21は二値化処理
を施され、図1の様に圧痕部と背景部に色分けされて表
示される。この場合CCD画像の画面枠20の四辺にほ
ぼ平行に圧痕21の四辺が形成されている。圧痕21の
形状を測定するには、まず、画像を数値化して演算処理
を容易に行えるようにする。一般的には二値化処理を施
す。
【0022】次に二値画像のX軸方向に1ライン毎にス
キャンして、有色ならば”1”を積算してゆき、すべて
のラインをスキャンした結果、曲線10のように圧痕2
1のある中央付近(線分Dx)の値が高く、逆に濃度を
持たない圧痕21の外側部分は、低い値となる。同様に
Y軸方向にスキャンした結果、中央付近(線分Dy)の
値が高い曲線11が得られる。
【0023】この様にして求めた濃度の曲線10、11
は、圧痕21が画面枠20上の大体どのあたりにあるか
を示している。この図1の場合、圧痕21の四辺がほぼ
画面枠20に平行に存在しているので濃度曲線10、1
1は台形上に値が変化している。圧痕21の四辺が完全
な直線で尚且つ画面枠20に平行に存在すれば、濃度曲
線10、11の傾斜部はより垂直に近くなる。逆に、画
面枠20に対して傾いていると、従来技術の説明に用い
た図5の濃度曲線26、27ように、傾斜部が多くを占
めるような値となる。いずれにしても、ほとんど濃度が
測定されなかった部分と、濃度が測定された部分とでは
明確に値として得ることができるので、図1において
は、線分Dx、Dyの範囲内に圧痕21が存在すること
が推測できる。
【0024】X軸、Y軸方向の濃度曲線10、11が得
られたら、この曲線を元に圧痕21の正確な位置を探し
出す処理を行う。本発明では、圧痕21が存在するであ
ろう範囲より幾分広い探索用範囲を設定し、その範囲を
絞りこむことで最終的に圧痕21の位置を決定する。そ
こで、圧痕21が存在するであろう範囲が、上述の通り
線分Dx、DyでそれぞれX軸、Y軸方向に区切った範
囲であることがわかっているので、この線分Dx、Dy
を二辺とする長方形より幾分広い範囲を決定する。この
範囲は特定の値に限られているものではなく、線分D
x、Dyを二辺とする長方形より広く、画面枠20より
狭ければよい。ただし、これは圧痕21が画面枠20内
に完全に入っている場合であり、それ以外のときはこの
限りではない。
【0025】ここでは、例えば各辺の長さが1.3倍程
度の範囲を設定してみる。線分Dx、Dyを二辺とする
長方形の座標を求め、その中心から各頂点までの長さを
1.3倍する。このときもし画面枠20よりはみ出して
しまうようであれば、もっと小さい倍率をかける。この
ようにして求まった探索用範囲は図1の一点鎖線12で
ある。
【0026】一方、線分Dx、Dyが容易に特定できな
い場合は、従来と同じように2つの濃度曲線10、11
に対して適当なシュレッシュホールドTx、Tyを設定
してLx、Lyを求めた後、そのLx、Lyを二辺とす
る長方形の範囲に対して上述のようにn倍して探索用範
囲12を設定する。探索用範囲12が設定されたら、次
に探索用範囲12の四辺から、圧痕21方向へ向けてス
キャンして画素データが初めて変化する点を探索する。
図1の場合、背景部が白、圧痕21が黒となっているの
で、データが白から黒へと変化する点を四辺に対してす
べて探索して、それらを接続して圧痕21の境界線を決
定する。
【0027】ところで、図1では圧痕21の周辺部にノ
イズ22が点在している。探索用範囲12の四辺と圧痕
21の四辺との間にノイズ22が存在するとデータが白
から黒へと変化し、誤って圧痕21の境界と判断する恐
れがある。そこで、これら埃や、試験片の表面粗さ等か
ら発生するノイズ22を除去する必要がある。この方法
としては幾つか手法があるが、例えば移動平均法、加重
移動平均法などを用いればよい。図3は移動平均法を本
発明に用いた例を示すものである。
【0028】図3(a)で格子状に区切られている1マ
スが画面上の1画素とする。41は圧痕21の一部、4
2、43はそれぞれ2画素と3画素分のノイズである。
まず図3(b)を用いて2画素のノイズ42について移
動平均を考えてみる。X軸方向に移動する5画素のブロ
ックがある。この5画素のうち、3画素を占めるデータ
をこの5画素の中心の画素のデータとする。つまり、5
画素の内、何れかの3画素が黒(1)であれば、中心画
素は黒、逆に何れかの3画素が白(0)であれば中心画
素は白とする。この5画素のブロックを1画素ずつ移動
して各画素のデータを決定する。ノイズ42を含む範囲
ではすべて0となるので、このノイズ42の部分はすべ
て白くつぶされてノイズ42は除去される。
【0029】同様にノイズ43について考えると、ノイ
ズ43では、5画素のブロックの内3画素を1が占める
時が3度発生する。従って結果的には3画素分のノイズ
が残る。更に、圧痕部41を考えると、ちょうど圧痕4
1の境目に沿ってデータが塗り分けられる。このように
して微少な埃などの影響を受けずに圧痕の境界を決定す
ることができる。なお、ノイズ43についてはそのまま
3画素分のノイズが残っているが、これは処理を行う画
素の単位を7ブロックや9ブロックとすることで除去す
ることができ、ノイズに合わせて調整すれば良い。
【0030】加重移動平均は、上記5画素のブロックに
おいて、各画素に対して重み付けを行って同様に処理を
行うものである。このように、本発明を用いれば、圧子
の磨耗により発生する圧痕部にノイズを含んだ資料でも
圧痕の形状を特定することができ、圧子の交換頻度を抑
えることができる。
【0031】次に本発明を用いた第二の実施の形態を図
2を用いて説明する。図2は本発明を用いた押込型硬度
測定装置を説明するブロック図である。本押込型硬度測
定装置は、撮影手段であるCCD1、圧子2、処理装置
3、表示装置5、記憶装置6、記憶媒体7等から構成さ
れ、試験片4の硬度を測定するものである。処理装置3
には、画像処理手段31、選択手段32、探索手段3
3、34、形状測定手段35、インターフェース等の機
能が備わっており、これはソフトウェアで実現すること
もでき、その場合、記憶媒体7にそのプログラムを記憶
させておき、コンピュータに読み込ませて実行させるこ
とによって実現される。
【0032】CCD1で撮影された画像は処理装置3で
処理されて最終的な結果や途中経過が表示装置5で表示
される。また、結果などを保存する場合には記憶装置6
や可搬式の記憶媒体7に記憶させても良い。処理装置3
では入力されてきた画像を画像処理手段31で数値化し
た後、探索手段33、34で探索を行うが、この探索手
段33、34は2種類用意されている。探索手段33は
従来の方式で圧痕を探索するもので、探索手段34は本
発明の方式で圧痕を探索するものである。選択手段32
で、探索手段33、34何れかの探索手段を選択し探索
を行うことができる。次いで探索の結果を用いて形状測
定手段35で圧痕の形状を特定する。
【0033】この第二の実施の形態を用いれば圧痕の探
索を内側からと、外側からの二つの探索を行うことがで
き、従来の方法で探索できる場合は内側からスキャン
し、圧子が磨耗し、圧痕部にノイズが混入して従来の方
法では探索できないようであれば本発明の方法で探索を
行うことができ、どのような状態の画像が入力されても
圧痕の形状特定ができる。
【0034】ここまで、本発明の探索手段では圧痕の存
在するであろう範囲を決めてからその範囲に対して幾分
広い範囲を設定しそこから圧痕方向へ境界を探索する方
法を述べてきたが、本手法はこれに限られるものではな
く、圧痕が画面内に完全に納まって撮影されていれば、
画面の最外部の画素から圧痕の存在する画面中心部へ向
けてスキャンすることにより境界を探索することもでき
る。この方法によれば、若干広い範囲をスキャンする必
要があり上記方法より時間がかかる恐れはあるが、他の
幾つかの処理を省略できるので場合によっては高速化も
図れる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
押込型硬度測定において、圧子の磨耗により、撮影され
た圧痕の画像にノイズが混入していても、圧痕の外部側
から圧痕の境界を探索することにより圧痕の形状を特定
することができ、従来圧子の磨耗により測定できなかっ
た硬度測定が容易に行うことができる。
【0036】また、ある程度磨耗した圧子を用いても硬
度測定が行え、圧子交換作業の負担が軽減されるだけで
なく、ダイヤモンド等でできた高価な圧子の交換サイク
ルが延びるのでコストの削減も図れる。更に、本発明の
方法の手順或は装置の手段をコンピュータプログラムで
記述し、記憶媒体に記憶しておけば、押込型硬度測定に
接続されたコンピュータにそのプログラムを読み込ませ
ることで、コンピュータを各手段として機能させ、上記
効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の押込型硬度測定方法を説明する略図で
ある。
【図2】本発明の第二の実施形態である押込型硬度測定
装置を示すブロック図である。
【図3】移動平均処理の方法を説明する図である。
【図4】従来の押込型硬度測定方法を説明する略図であ
る。
【図5】従来の押込型硬度測定方法を説明する略図であ
る。
【図6】磨耗した圧子による圧痕の様子を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 撮影手段 2 圧子 3 処理装置 4 試験片 5 表示装置 6 記憶装置 7 記憶媒体 10、11、23、24、26、27 濃度曲線 12 探索用範囲 20 画面枠 21 圧痕 22 ノイズ 28 圧痕の境界 29 磨耗した圧子によるノイズ 31 画像処理手段 32 選択手段 33、34 探索手段 35 形状測定手段 36 インターフェース

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の荷重で試験片の表面に圧子を押付
    け、圧痕を形成した後、該圧痕の形状を元に試験片の硬
    度を算出する押込型硬度測定方法であって、 撮影された圧痕画像信号を数値化し、次いで互いに直交
    する二つの軸の各々について各軸の直角方向の各ライン
    毎に前記数値化情報を積算し、予め定められたしきい値
    と前記積算値とを比較して、しきい値以上の値を持った
    範囲を第一の範囲とし、該第一の範囲より外側から、圧
    痕方向に前記数値化情報の最初の変化点を探索し、その
    変化点から圧痕境界を定めることにより圧痕形状を算出
    することを特徴とする押込型硬度測定方法。
  2. 【請求項2】 前記第一の範囲は、圧痕を完全に含むこ
    とを特徴とする請求項1に記載の押込型硬度測定方法。
  3. 【請求項3】 所定の荷重で試験片の表面に圧子を押付
    け、圧痕を形成した後、該圧痕の形状を元に試験片の硬
    度を算出する押込型硬度測定方法であって、 画面枠内に圧痕が納まるように撮影し、該撮影された画
    像信号を数値化し、前記画面枠内の外周部より、圧痕方
    向に前記数値化情報の最初の変化点を探索し、その変化
    点から圧痕境界を定めることにより圧痕形状を算出する
    ことを特徴とする押込型硬度測定方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3に記載の押込型硬度測
    定方法であって、圧痕方向に前記数値化情報の最初の変
    化点を探索する際に、移動平均処理を用いて圧痕の境界
    を決定することを特徴とする押込型硬度測定方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3に記載の押込型硬度測
    定方法であって、圧痕方向に前記数値化情報の最初の変
    化点を探索する際に、加重移動平均処理を用いて圧痕の
    境界を決定することを特徴とする押込型硬度測定方法。
  6. 【請求項6】 所定の荷重で試験片の表面に圧子を押付
    け、圧痕を形成した後、該圧痕の形状を元に試験片の硬
    度を算出する押込型硬度測定装置において、 試験片を撮影する撮影手段と、該撮影手段で撮影された
    画像に対して画像処理を行う画像処理手段と、圧痕の位
    置を探索する第一の探索手段と、該第一の探索手段で探
    索した圧痕について形状を測定する形状測定手段とを備
    え、 前記撮影手段で撮影された画像を前記画像処理手段で数
    値化し、次いで数値化された画像の互いに直交する二つ
    の軸の各々について各軸の直角方向の各ライン毎に前記
    数値化情報を積算し、予め定められた第一のしきい値と
    前記積算値とを比較して、該第一のしきい値以上の値を
    持った範囲を第一の範囲とし、該第一の範囲について前
    記第一の探索手段を用いて前記第一の範囲より外側か
    ら、圧痕方向に前記数値化情報の最初の変化点を探索
    し、その変化点から第一の圧痕境界を定めた後、前記形
    状測定手段で圧痕形状を算出することを特徴とする押込
    型硬度測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の押込型硬度測定装置に
    おいて、更に移動平均処理部を備え、前記第一の探索手
    段で圧痕方向に前記数値化情報の最初の変化点を探索す
    る際に、移動平均処理部を用いて移動平均処理により圧
    痕の境界を決定することを特徴とする押込型硬度測定装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の押込型硬度測定装置に
    おいて、更に加重移動平均処理部を備え、前記第一の探
    索手段で圧痕方向に前記数値化情報の最初の変化点を探
    索する際に、加重移動平均処理部を用いて加重移動平均
    処理により圧痕の境界を決定することを特徴とする押込
    型硬度測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項6ないし8に記載の押込型硬度測
    定装置において、更に予め定められた第二のしきい値と
    前記積算値とを比較して、該第二のしきい値以上の値を
    持った範囲を第二の範囲とし、該第二の範囲について前
    記探索手段を用いて前記第二の範囲より内側から、圧痕
    方向に前記数値化情報の最初の変化点を探索し、その変
    化点から第二の圧痕境界を定める第二の探索手段と、前
    記第一の探索手段と前記第二の探索手段のいずれかの探
    索手段を選択する選択手段とを備え、 前記撮影手段で撮影された画像の状態に応じて前記選択
    手段でいずれかの探索手段を選択して探索を行うことを
    特徴とする押込型硬度測定装置。
  10. 【請求項10】 請求項1から5の何れかに記載の押込
    型硬度測定方法の手順をコンピュータに実行させるため
    のプログラムを格納したことを特徴とする記憶媒体。
  11. 【請求項11】 請求項6から9の何れかに記載の押込
    型硬度測定装置の各手段としてコンピュータを機能させ
    るためのプログラムを格納したことを特徴とする記憶媒
    体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014038108A (ja) * 2011-02-10 2014-02-27 Hysitron Inc ナノメカニカルテストシステム
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