JPH10306511A - コンクリート製品の製造方法および埋設物 - Google Patents
コンクリート製品の製造方法および埋設物Info
- Publication number
- JPH10306511A JPH10306511A JP13856398A JP13856398A JPH10306511A JP H10306511 A JPH10306511 A JP H10306511A JP 13856398 A JP13856398 A JP 13856398A JP 13856398 A JP13856398 A JP 13856398A JP H10306511 A JPH10306511 A JP H10306511A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- insert
- mold
- setting
- concrete
- holder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Manufacturing Of Tubular Articles Or Embedded Moulded Articles (AREA)
- Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
- Moulds, Cores, Or Mandrels (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 突起を型枠の設定孔に嵌め込み、インサート
またはインサート保持具を型枠に設定し、インサートを
埋設したコンクリート製造できる製造方法において、の
ろが入らないようにできる製造方法を提供する。 【解決手段】 インサート70の型枠の表面に当たる設
定面72に、粘着テープ80を、突起20の周囲と、開
口75の周囲を除き、設定面72の外周縁まで覆い、粘
着テープ80の表面を保護膜85で保護しておく。イン
サート70を型枠40に設定するときは、粘着テープ8
0の表面が型枠の表面に付着し、コンクリートののろの
侵入を防止できる。
またはインサート保持具を型枠に設定し、インサートを
埋設したコンクリート製造できる製造方法において、の
ろが入らないようにできる製造方法を提供する。 【解決手段】 インサート70の型枠の表面に当たる設
定面72に、粘着テープ80を、突起20の周囲と、開
口75の周囲を除き、設定面72の外周縁まで覆い、粘
着テープ80の表面を保護膜85で保護しておく。イン
サート70を型枠40に設定するときは、粘着テープ8
0の表面が型枠の表面に付着し、コンクリートののろの
侵入を防止できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インサートを埋設
したコンクリート製品の製造方法に関するものである。
特に、インサートあるいはインサート保持具をこれらか
ら突出した突起を型枠に設けた孔に嵌め込んだり、型枠
に設けたボスにインサート保持具やインサートをキャッ
プ状に嵌め込むなどの嵌め合いによってインサートを型
枠に設定する製造方法に適したものである。
したコンクリート製品の製造方法に関するものである。
特に、インサートあるいはインサート保持具をこれらか
ら突出した突起を型枠に設けた孔に嵌め込んだり、型枠
に設けたボスにインサート保持具やインサートをキャッ
プ状に嵌め込むなどの嵌め合いによってインサートを型
枠に設定する製造方法に適したものである。
【0002】
【従来の技術】インサートを埋設したコンクリート製品
を製造する際は、型枠の所定の位置にインサートを先ず
設定し、その後、型枠の内部にコンクリートを注入す
る。インサートを型枠に設定する方法はさまざまであ
る。一般的な方法は、型枠へインサートに直に取付られ
るような大きな径のボルトの通る孔を開けておき、イン
サートの反対側から型枠にボルトを挿入しインサートを
型枠に設定する方法である。この方法では、インサート
を型枠に設定する時にボルトでネジ止めし、脱型する前
はボルトを外す必要がある。
を製造する際は、型枠の所定の位置にインサートを先ず
設定し、その後、型枠の内部にコンクリートを注入す
る。インサートを型枠に設定する方法はさまざまであ
る。一般的な方法は、型枠へインサートに直に取付られ
るような大きな径のボルトの通る孔を開けておき、イン
サートの反対側から型枠にボルトを挿入しインサートを
型枠に設定する方法である。この方法では、インサート
を型枠に設定する時にボルトでネジ止めし、脱型する前
はボルトを外す必要がある。
【0003】ボルトを付けたり外したりするには、2人
以上の人手が必要となり、時間もかかるので、型枠に予
めボスを取り付けておき、このボスにインサートの開口
部を押し込んで設定する方法も使用されている。インサ
ートの内部には雌ねじを切ってあるので、そのままでは
ボスに挿入できないこともあり、このような場合は、イ
ンサートの開口部にボスを装着できるようにキャップ状
に内側へ凹んだプラグタイプのインサート保持具を介し
てインサートを設置している。
以上の人手が必要となり、時間もかかるので、型枠に予
めボスを取り付けておき、このボスにインサートの開口
部を押し込んで設定する方法も使用されている。インサ
ートの内部には雌ねじを切ってあるので、そのままでは
ボスに挿入できないこともあり、このような場合は、イ
ンサートの開口部にボスを装着できるようにキャップ状
に内側へ凹んだプラグタイプのインサート保持具を介し
てインサートを設置している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、インサー
トあるいはインサート保持具の型枠に面した側に突起を
設け、この突起を取付用の型枠の孔に嵌め込むことによ
ってインサートを型枠に設定する方法が考えられてい
る。この方法を用いると、突起を取付用の孔に押し込む
だけでインサートを型枠に設定できる。一方、脱型時に
は、脱型時に働く力によって突起が切断されるようにで
きるので、脱型時の手間を省くことが可能となる。
トあるいはインサート保持具の型枠に面した側に突起を
設け、この突起を取付用の型枠の孔に嵌め込むことによ
ってインサートを型枠に設定する方法が考えられてい
る。この方法を用いると、突起を取付用の孔に押し込む
だけでインサートを型枠に設定できる。一方、脱型時に
は、脱型時に働く力によって突起が切断されるようにで
きるので、脱型時の手間を省くことが可能となる。
【0005】大型のボルトを用いてインサートを型枠に
密着させている従来の方法と比較すると、嵌め合いを用
いてインサートを設定する製造方法では、型枠の表面と
インサートあるいはインサートが型枠に接触する当接面
との間に微小な隙間が発生することがある。このような
隙間は、型枠表面の微小な凹凸や、インサートの当接面
の微小な傾きや歪みなどによって発生する。また、ボス
にインサートあるいはインサート保持具を挿入する角度
が微妙に傾いたり、型枠に開けてある取付孔の角度が若
干傾いている場合にも発生する。インサートがコンクリ
ート製品に所定の勾配内で埋設された場合であっても、
上記のような原因で微小な隙間が発生することはあり、
このような隙間にはコンクリートの注入時にのろが入っ
て固まってしまうことがある。
密着させている従来の方法と比較すると、嵌め合いを用
いてインサートを設定する製造方法では、型枠の表面と
インサートあるいはインサートが型枠に接触する当接面
との間に微小な隙間が発生することがある。このような
隙間は、型枠表面の微小な凹凸や、インサートの当接面
の微小な傾きや歪みなどによって発生する。また、ボス
にインサートあるいはインサート保持具を挿入する角度
が微妙に傾いたり、型枠に開けてある取付孔の角度が若
干傾いている場合にも発生する。インサートがコンクリ
ート製品に所定の勾配内で埋設された場合であっても、
上記のような原因で微小な隙間が発生することはあり、
このような隙間にはコンクリートの注入時にのろが入っ
て固まってしまうことがある。
【0006】従来のように、大型のボルトを用いてイン
サートを設定し、インサートを型枠に設定するために必
要な力以上の力を加えて当接面と型枠の表面とを密着さ
せられれば上記のような微小な隙間の発生を防止でき
る。しかし、上記の嵌め合いを用いたインサートの設定
方法では、必要以上の力を加えて当接面と型枠の表面と
が密着した状態に常に保持することは難しい。また、こ
のような方法は、ボルトを回したりハンマーで叩くとい
った力の必要とする作業をできる限り省き、労力を軽減
することを目的とした方法なので、余分な力を必要とす
る作業の発生は避けたいものである。
サートを設定し、インサートを型枠に設定するために必
要な力以上の力を加えて当接面と型枠の表面とを密着さ
せられれば上記のような微小な隙間の発生を防止でき
る。しかし、上記の嵌め合いを用いたインサートの設定
方法では、必要以上の力を加えて当接面と型枠の表面と
が密着した状態に常に保持することは難しい。また、こ
のような方法は、ボルトを回したりハンマーで叩くとい
った力の必要とする作業をできる限り省き、労力を軽減
することを目的とした方法なので、余分な力を必要とす
る作業の発生は避けたいものである。
【0007】若干の隙間をそのまま放置するとコンクリ
ートののろが侵入して固まることがあるので、インサー
トの当接面の輪郭がぼやけて見栄えが悪くなったり、イ
ンサートの埋設位置が判り難くなる。また、プラグタイ
プのインサート保持具ではインサートからインサート保
持具を抜き出せなくなることもある。さらに、突起を用
いて設定するタイプでは、発生した隙間を通って突起と
取付孔の間までコンクリートののろが達すると、切断さ
れた突起の排除が難しくなることもある。
ートののろが侵入して固まることがあるので、インサー
トの当接面の輪郭がぼやけて見栄えが悪くなったり、イ
ンサートの埋設位置が判り難くなる。また、プラグタイ
プのインサート保持具ではインサートからインサート保
持具を抜き出せなくなることもある。さらに、突起を用
いて設定するタイプでは、発生した隙間を通って突起と
取付孔の間までコンクリートののろが達すると、切断さ
れた突起の排除が難しくなることもある。
【0008】このため、インサートあるいはインサート
保持具を設定するさいに、特に、嵌め合いによってこれ
らを型枠に設定するときに、コンクリートののろが当接
面上で固まらないようなコンクリート製品の製造方法を
提供することが考えられている。そして、コンクリート
ののろの固まりを除いて、インサート保持具の取り外し
を簡単に、また確実に行え、インサートから切断された
突起の排出の容易な製造方法を提供することが考えられ
ている。また、そのような製造方法に適した遮蔽部材
や、インサート、およびインサート保持具を提供するこ
とが考えられている。
保持具を設定するさいに、特に、嵌め合いによってこれ
らを型枠に設定するときに、コンクリートののろが当接
面上で固まらないようなコンクリート製品の製造方法を
提供することが考えられている。そして、コンクリート
ののろの固まりを除いて、インサート保持具の取り外し
を簡単に、また確実に行え、インサートから切断された
突起の排出の容易な製造方法を提供することが考えられ
ている。また、そのような製造方法に適した遮蔽部材
や、インサート、およびインサート保持具を提供するこ
とが考えられている。
【0009】したがって、コンクリート製品の製造方法
においては、従来のように当接面に力を加えて型枠の表
面に必ず密着させることによって隙間の発生を防止する
のではなく、当接面の外周縁に遮蔽部材を配置し、隙間
が発生してもコンクリートののろが侵入しないようにし
ている。すなわち、インサートまたはインサート保持具
を型枠の取付部に設定し、コンクリート製品を成形した
後にインサートまたはインサート保持具をコンクリート
製品に埋設した状態で脱型するコンクリート製品の製造
方法であって、インサートまたはインサート保持具は取
付部と当たる当接面を有しており、取付部へインサート
またはインサート保持具を設定する際に当接面と取付部
との間に、少なくとも当接面の外周縁に沿って弾性のあ
る遮蔽部材を配置することを特徴とコンクリート製品の
製造方法が考えられている。取付部がボスなどの取付治
具を備えている場合は、当接面の当たる場所は、ボスの
縁あるいはボスの回りの型枠表面となる。また、取付部
に取付用の孔が設けられている場合は、当接面はその取
付孔の周囲の型枠表面と接触する。
においては、従来のように当接面に力を加えて型枠の表
面に必ず密着させることによって隙間の発生を防止する
のではなく、当接面の外周縁に遮蔽部材を配置し、隙間
が発生してもコンクリートののろが侵入しないようにし
ている。すなわち、インサートまたはインサート保持具
を型枠の取付部に設定し、コンクリート製品を成形した
後にインサートまたはインサート保持具をコンクリート
製品に埋設した状態で脱型するコンクリート製品の製造
方法であって、インサートまたはインサート保持具は取
付部と当たる当接面を有しており、取付部へインサート
またはインサート保持具を設定する際に当接面と取付部
との間に、少なくとも当接面の外周縁に沿って弾性のあ
る遮蔽部材を配置することを特徴とコンクリート製品の
製造方法が考えられている。取付部がボスなどの取付治
具を備えている場合は、当接面の当たる場所は、ボスの
縁あるいはボスの回りの型枠表面となる。また、取付部
に取付用の孔が設けられている場合は、当接面はその取
付孔の周囲の型枠表面と接触する。
【0010】このような方法では、当接面と、この当接
面と当たる型枠の表面などの取付部との間には微小な隙
間が発生しても、その隙間を遮蔽部材で遮蔽することに
よってコンクリートののろの侵入を防止するようにして
いる。従って、インサートあるいはインサート保持具を
型枠へ設定するときは多少の隙間が開いても良く、嵌め
合いによってインサートを設定する方法を採用した場合
であってもコンクリートののろの侵入を確実に阻止でき
る。このため、インサートはコンクリート製品の表面に
明確に現れ、インサートの埋設位置が判りやすく、ま
た、見栄えの良いコンクリート製品を提供できる。プラ
グタイプのインサート保持具の当接面にコンクリートの
のろが回り込んで、インサート保持具がコンクリート製
品に巻き込まれることもないので、現場でインサートを
使用するときにインサート保持具を確実に、簡単に取り
外せる。さらに、脱型時に分断される突起を有するイン
サートあるいはインサート保持具を用いた場合には、分
断された突起がコンクリートののろと共に型枠に用意さ
れた孔の中で固まってしまうような事態も防止できる。
面と当たる型枠の表面などの取付部との間には微小な隙
間が発生しても、その隙間を遮蔽部材で遮蔽することに
よってコンクリートののろの侵入を防止するようにして
いる。従って、インサートあるいはインサート保持具を
型枠へ設定するときは多少の隙間が開いても良く、嵌め
合いによってインサートを設定する方法を採用した場合
であってもコンクリートののろの侵入を確実に阻止でき
る。このため、インサートはコンクリート製品の表面に
明確に現れ、インサートの埋設位置が判りやすく、ま
た、見栄えの良いコンクリート製品を提供できる。プラ
グタイプのインサート保持具の当接面にコンクリートの
のろが回り込んで、インサート保持具がコンクリート製
品に巻き込まれることもないので、現場でインサートを
使用するときにインサート保持具を確実に、簡単に取り
外せる。さらに、脱型時に分断される突起を有するイン
サートあるいはインサート保持具を用いた場合には、分
断された突起がコンクリートののろと共に型枠に用意さ
れた孔の中で固まってしまうような事態も防止できる。
【0011】当接面が略円形の面であり、インサートま
たはインサート保持具が当接面の内周側に取付部と嵌め
合う嵌合部、すなわち、1つまたは複数の突起や、ボス
に対応した形状に凹んだキャップ状の凹みを備えている
場合は、略リング状にカットされた薄膜状の遮蔽部材を
上記のような嵌合部の周囲に配置すれば良い。このよう
な遮蔽部材は、例えば、発泡プラスチックをリング状に
カットして提供できる。発泡プラスチックは薄膜化して
も十分なクッション性を備えており、多少の力が係って
も破損しないので、遮蔽部材として好適である。微小な
隙間の発生を防止できれば良いので、この遮蔽部材の厚
みとしては0.5〜2mm程度で十分である。
たはインサート保持具が当接面の内周側に取付部と嵌め
合う嵌合部、すなわち、1つまたは複数の突起や、ボス
に対応した形状に凹んだキャップ状の凹みを備えている
場合は、略リング状にカットされた薄膜状の遮蔽部材を
上記のような嵌合部の周囲に配置すれば良い。このよう
な遮蔽部材は、例えば、発泡プラスチックをリング状に
カットして提供できる。発泡プラスチックは薄膜化して
も十分なクッション性を備えており、多少の力が係って
も破損しないので、遮蔽部材として好適である。微小な
隙間の発生を防止できれば良いので、この遮蔽部材の厚
みとしては0.5〜2mm程度で十分である。
【0012】あるいは、当接面の外周縁から取付部に向
かって薄肉の遮蔽膜を延ばし、この遮蔽膜を遮蔽部材と
して用いても良い。嵌合部を備えた嵌め合いを用いて型
枠に設定するタイプのインサートあるいはインサート保
持具は、ポリプロピレン等のプラスチックの成形品が多
い。このような成形品であれば、成形時に当接面の外周
縁をスカート状に延ばすことによって遮蔽膜を形成する
ことができる。
かって薄肉の遮蔽膜を延ばし、この遮蔽膜を遮蔽部材と
して用いても良い。嵌合部を備えた嵌め合いを用いて型
枠に設定するタイプのインサートあるいはインサート保
持具は、ポリプロピレン等のプラスチックの成形品が多
い。このような成形品であれば、成形時に当接面の外周
縁をスカート状に延ばすことによって遮蔽膜を形成する
ことができる。
【0013】図1ないし図10にこのような製造方法を
用いる例を示してある。
用いる例を示してある。
【0014】〔例1〕図1に、上記の製造方法に用いら
れるインサート保持具の概要と、その断面を示してあ
る。本例のインサート保持具10は、プラスチック製の
プラグタイプの保持具であり、インサートの開口側にね
じ込まれて装着される中空のプラグ部11と、このプラ
グ部11から型枠の側へ伸びた突起部20とを備えてい
る。プラグ部11はインサートに入る側が開いた筒状で
あり、その型枠に面した側が略平らな設定面12となっ
ている。そして、この設定面12の略中央から突起部2
0が突出している。設定面12には、この突起部20を
挟んで1対の凹み30が形成されており、後述するよう
にこれらの凹み30に治具を挿入して、プラグ部11を
インサートから取り外しできるようになっている。
れるインサート保持具の概要と、その断面を示してあ
る。本例のインサート保持具10は、プラスチック製の
プラグタイプの保持具であり、インサートの開口側にね
じ込まれて装着される中空のプラグ部11と、このプラ
グ部11から型枠の側へ伸びた突起部20とを備えてい
る。プラグ部11はインサートに入る側が開いた筒状で
あり、その型枠に面した側が略平らな設定面12となっ
ている。そして、この設定面12の略中央から突起部2
0が突出している。設定面12には、この突起部20を
挟んで1対の凹み30が形成されており、後述するよう
にこれらの凹み30に治具を挿入して、プラグ部11を
インサートから取り外しできるようになっている。
【0015】プラグ部11は円筒状の外周面13に雄ね
じを備えた封止部14となっており、この封止部14の
型枠に面した側は外周方向に鍔状に広がったフランジ部
15となっている。そして、設定面12はフランジ部1
5の型枠40に面した側に形成されている。フランジ部
15の外周面16は、型枠の側から封止部14に向かっ
て狭まっており、プラグ部11をコンクリートに埋設さ
れたインサート6から取り外す際に、コンクリートと干
渉しないようになっている。
じを備えた封止部14となっており、この封止部14の
型枠に面した側は外周方向に鍔状に広がったフランジ部
15となっている。そして、設定面12はフランジ部1
5の型枠40に面した側に形成されている。フランジ部
15の外周面16は、型枠の側から封止部14に向かっ
て狭まっており、プラグ部11をコンクリートに埋設さ
れたインサート6から取り外す際に、コンクリートと干
渉しないようになっている。
【0016】本例の突起部20は、設定面12の略中央
から円柱状に伸びた柱部21と、その柱部21の先端側
から半径方向に突出した4枚のリブ22とから構成され
ている。リブ22は、先端23から設定面12の方向に
広がった部分24と、この部分24に続いて設定面12
に向かって狭まった部分25を備えている。型枠に用意
された孔に突起部20が差し込まれると、リブ22は型
枠の裏面側に飛びだして広がり、型枠の裏面側を押圧す
ることによってインサート保持具10を型枠に設定でき
るようになっている。
から円柱状に伸びた柱部21と、その柱部21の先端側
から半径方向に突出した4枚のリブ22とから構成され
ている。リブ22は、先端23から設定面12の方向に
広がった部分24と、この部分24に続いて設定面12
に向かって狭まった部分25を備えている。型枠に用意
された孔に突起部20が差し込まれると、リブ22は型
枠の裏面側に飛びだして広がり、型枠の裏面側を押圧す
ることによってインサート保持具10を型枠に設定でき
るようになっている。
【0017】本例のインサート保持具10は、上記のよ
うな構造に加え、さらに、設定面12の外周縁17から
型枠側に延びたスカート状の遮蔽膜50を備えている。
この遮蔽膜50は、フランジ部15の外周面16と繋が
った薄膜のプラスチック製の壁構造であり、設定面12
から型枠に向かって広がった状態となるように形成され
ている。遮蔽膜50は0.1〜0.5mm程度の肉厚
で、設定面12から型枠側に向かって0.5〜2mm程
度延びており、このような薄膜状の壁構造は、金型を用
いてプラスチック製のインサート保持具を成形するとき
に簡単に導入できる構造である。
うな構造に加え、さらに、設定面12の外周縁17から
型枠側に延びたスカート状の遮蔽膜50を備えている。
この遮蔽膜50は、フランジ部15の外周面16と繋が
った薄膜のプラスチック製の壁構造であり、設定面12
から型枠に向かって広がった状態となるように形成され
ている。遮蔽膜50は0.1〜0.5mm程度の肉厚
で、設定面12から型枠側に向かって0.5〜2mm程
度延びており、このような薄膜状の壁構造は、金型を用
いてプラスチック製のインサート保持具を成形するとき
に簡単に導入できる構造である。
【0018】図2ないし図4を参照して、本例のインサ
ート保持具10を用いてコンクリート製品を製造する様
子を説明する。図2に示すように、本例のインサート保
持具10のプラグ部11をインサート6の開口側に取り
付け、突起部20を型枠40に予め開けてある小径の設
定孔41に挿入し、インサート6を型枠40に設定す
る。突起部20はプラスチック製であり、リブ22は先
端23に向かって細くなり、孔41を通過すると広がる
ようになっている。従って、突起部20は比較的簡単
に、作業員が手で押したり、ハンマーで軽く叩くだけで
設定孔41に装着できる。
ート保持具10を用いてコンクリート製品を製造する様
子を説明する。図2に示すように、本例のインサート保
持具10のプラグ部11をインサート6の開口側に取り
付け、突起部20を型枠40に予め開けてある小径の設
定孔41に挿入し、インサート6を型枠40に設定す
る。突起部20はプラスチック製であり、リブ22は先
端23に向かって細くなり、孔41を通過すると広がる
ようになっている。従って、突起部20は比較的簡単
に、作業員が手で押したり、ハンマーで軽く叩くだけで
設定孔41に装着できる。
【0019】図3に、本例のインサート保持具10を用
いて型枠40にインサート6を設定した様子を一部断面
を用いて示してある。本例のインサート保持具10で
は、リブ22と設定面12との間隔が型枠40の厚みに
略合わせて成形されているので、突起20を設定孔41
に差し込めば設定面12は、設定孔41の周囲の型枠の
表面40aに当たるようになっている。しかしながら、
型枠の表面40aに微小な凹凸があると設定面12と型
枠の表面40aとの間に微小な隙間45が生ずる。この
ような隙間45は、突起20を差し込んだ時に若干傾い
てしまったり、あるいは設定孔41の角度が微妙に傾い
ているときにも生ずる。また、ハンドホールなどの内壁
を規定する内型枠は、脱型時に内型枠がスムーズに外れ
るように微小なテーパーを設けておくことがある。これ
によっても隙間45が生ずる。
いて型枠40にインサート6を設定した様子を一部断面
を用いて示してある。本例のインサート保持具10で
は、リブ22と設定面12との間隔が型枠40の厚みに
略合わせて成形されているので、突起20を設定孔41
に差し込めば設定面12は、設定孔41の周囲の型枠の
表面40aに当たるようになっている。しかしながら、
型枠の表面40aに微小な凹凸があると設定面12と型
枠の表面40aとの間に微小な隙間45が生ずる。この
ような隙間45は、突起20を差し込んだ時に若干傾い
てしまったり、あるいは設定孔41の角度が微妙に傾い
ているときにも生ずる。また、ハンドホールなどの内壁
を規定する内型枠は、脱型時に内型枠がスムーズに外れ
るように微小なテーパーを設けておくことがある。これ
によっても隙間45が生ずる。
【0020】これらの原因によって設定面12と型枠の
表面40aとの間に隙間45が生じても、インサート保
持具10の傾きは微小なので、インサート6の埋設精度
としては問題はない。しかし、隙間45が発生すると、
型枠内にコンクリートを注入する際に、この隙間にコン
クリートののろが侵入することがある。本例のようなプ
ラグタイプのインサート保持具10では、設定面12に
コンクリートののろが回って固まると、インサート保持
具10がコンクリート製品に対し固定されてしまう。従
って、後述するようにインサート6を使用する時に、イ
ンサート保持具のプラグ部11を取り外せなくなること
がある。また、設定面12にコンクリートが垂れたよう
な形状で固まるとインサート保持具の埋設した箇所がハ
ッキリせず、コンクリート製品の見栄えも悪い。さら
に、隙間45を伝わってコンクリートののろが設定孔4
1に達すると、突起20が設定孔41に固定されてしま
うので、後述するように分断された突起20を設定孔4
1から取り除くことが難しくなる。
表面40aとの間に隙間45が生じても、インサート保
持具10の傾きは微小なので、インサート6の埋設精度
としては問題はない。しかし、隙間45が発生すると、
型枠内にコンクリートを注入する際に、この隙間にコン
クリートののろが侵入することがある。本例のようなプ
ラグタイプのインサート保持具10では、設定面12に
コンクリートののろが回って固まると、インサート保持
具10がコンクリート製品に対し固定されてしまう。従
って、後述するようにインサート6を使用する時に、イ
ンサート保持具のプラグ部11を取り外せなくなること
がある。また、設定面12にコンクリートが垂れたよう
な形状で固まるとインサート保持具の埋設した箇所がハ
ッキリせず、コンクリート製品の見栄えも悪い。さら
に、隙間45を伝わってコンクリートののろが設定孔4
1に達すると、突起20が設定孔41に固定されてしま
うので、後述するように分断された突起20を設定孔4
1から取り除くことが難しくなる。
【0021】しかし、本例のインサート保持具10は設
定面12の外周縁17から型枠40に向かって延びた薄
膜状の遮蔽膜50を備えているので、この遮蔽膜50が
型枠の表面40aに接触する。遮蔽膜50はプラスチッ
ク製の薄膜状なので、弾性があり、設定面12と型枠の
表面40aとの状態に応じて自由に変形する。従って、
設定面12と型枠の表面40aとの間に隙間45が生じ
ても、この隙間45は遮蔽膜50によって覆われ、隙間
45へのコンクリートののろの侵入は防がれる。一方、
設定面12が型枠の表面40aに当たる場所では、薄膜
状の遮蔽膜50は設定面12の外側に変形して設定面1
2と型枠40との接触を阻害することはない。遮蔽膜5
0は薄いので、インサート保持具10を設定する力によ
って変形され、余分な力は必要としない。また、遮蔽膜
50を設けることによりインサート保持具10の付着力
が弱まることもない。
定面12の外周縁17から型枠40に向かって延びた薄
膜状の遮蔽膜50を備えているので、この遮蔽膜50が
型枠の表面40aに接触する。遮蔽膜50はプラスチッ
ク製の薄膜状なので、弾性があり、設定面12と型枠の
表面40aとの状態に応じて自由に変形する。従って、
設定面12と型枠の表面40aとの間に隙間45が生じ
ても、この隙間45は遮蔽膜50によって覆われ、隙間
45へのコンクリートののろの侵入は防がれる。一方、
設定面12が型枠の表面40aに当たる場所では、薄膜
状の遮蔽膜50は設定面12の外側に変形して設定面1
2と型枠40との接触を阻害することはない。遮蔽膜5
0は薄いので、インサート保持具10を設定する力によ
って変形され、余分な力は必要としない。また、遮蔽膜
50を設けることによりインサート保持具10の付着力
が弱まることもない。
【0022】なお、本例のインサート保持具10では、
フランジ部15の外周面16に沿って遮蔽膜50を成形
してあり、上述したように設定面12から外側に遮蔽膜
50が広がっている。これに対し、設定面12の外周縁
17から内側に向かって遮蔽膜50を設けることも可能
である。このような遮蔽膜50でも、型枠の表面40a
に当たると設定面12の上に折り畳まれ、上記の遮蔽膜
と同様に設定面12と表面40aとの間に生じた隙間に
対するコンクリートの侵入を防止することができる。な
お、本例のように遮蔽膜が外側に広がっていると、設定
面12の外周縁17の外側でコンクリートののろの侵入
を阻止できるので、インサート保持具10がコンクリー
ト製品に巻き込まれることはない。従って、プラグタイ
プの後で取り外すようなインサート保持具では本例のよ
うに外周縁の外側でコンクリートののろの侵入を防止で
きることが好ましい。
フランジ部15の外周面16に沿って遮蔽膜50を成形
してあり、上述したように設定面12から外側に遮蔽膜
50が広がっている。これに対し、設定面12の外周縁
17から内側に向かって遮蔽膜50を設けることも可能
である。このような遮蔽膜50でも、型枠の表面40a
に当たると設定面12の上に折り畳まれ、上記の遮蔽膜
と同様に設定面12と表面40aとの間に生じた隙間に
対するコンクリートの侵入を防止することができる。な
お、本例のように遮蔽膜が外側に広がっていると、設定
面12の外周縁17の外側でコンクリートののろの侵入
を阻止できるので、インサート保持具10がコンクリー
ト製品に巻き込まれることはない。従って、プラグタイ
プの後で取り外すようなインサート保持具では本例のよ
うに外周縁の外側でコンクリートののろの侵入を防止で
きることが好ましい。
【0023】図4にコンクリート製品を脱型する様子を
示してある。インサート6の設定された型枠が内型枠で
ある場合、脱型時は、コンクリート製品2を内型枠40
と共に吊り下げ、振動や空気圧などを用いて内型枠40
をコンクリート製品2の内面に沿って分離させる。この
時に、突起部20とプラグ部11との接続部分26は、
コンクリート製品2と型枠40との間に働く剪断力によ
って、自動的に切断される。従って、取付ボルトを外す
といった脱型の前作業は一切不要であり、また、接続部
分26は脱型時に作用する力によって分断されるので、
新たに力を加えるなどの余分な手間や作業は一切生じな
い。
示してある。インサート6の設定された型枠が内型枠で
ある場合、脱型時は、コンクリート製品2を内型枠40
と共に吊り下げ、振動や空気圧などを用いて内型枠40
をコンクリート製品2の内面に沿って分離させる。この
時に、突起部20とプラグ部11との接続部分26は、
コンクリート製品2と型枠40との間に働く剪断力によ
って、自動的に切断される。従って、取付ボルトを外す
といった脱型の前作業は一切不要であり、また、接続部
分26は脱型時に作用する力によって分断されるので、
新たに力を加えるなどの余分な手間や作業は一切生じな
い。
【0024】脱型した後にコンクリート製品2の表面に
はインサート保持具10の設定面12が現れる。本例の
インサート保持具10の設定面12は遮蔽膜50によっ
てコンクリートののろから保護されているので、非常に
綺麗であり、設定面12の輪郭も明瞭に現れる。このた
め、本例の方法によって製造されたコンクリート製品の
表面にはインサート保持具10が明瞭に現れ、現場に搬
入した時でもインサートの埋設された位置が明確に判
る。また、設定面12に用意されている取り外し治具を
挿入する凹み30も明確に判り、凹み30の中に異物が
入っていないのでインサート保持具10を取り外し易
い。
はインサート保持具10の設定面12が現れる。本例の
インサート保持具10の設定面12は遮蔽膜50によっ
てコンクリートののろから保護されているので、非常に
綺麗であり、設定面12の輪郭も明瞭に現れる。このた
め、本例の方法によって製造されたコンクリート製品の
表面にはインサート保持具10が明瞭に現れ、現場に搬
入した時でもインサートの埋設された位置が明確に判
る。また、設定面12に用意されている取り外し治具を
挿入する凹み30も明確に判り、凹み30の中に異物が
入っていないのでインサート保持具10を取り外し易
い。
【0025】さらに、型枠の設定孔41にコンクリート
ののろが侵入することもないので、分断された突起20
が設定孔41の内部に固定されてしまうことはない。従
って、分断された突起20は次のインサート保持具10
の突起を挿入すれば自然に取り外せる。あるいは針金の
ようなもので押すだけで分断された突起20を簡単に排
出できる。
ののろが侵入することもないので、分断された突起20
が設定孔41の内部に固定されてしまうことはない。従
って、分断された突起20は次のインサート保持具10
の突起を挿入すれば自然に取り外せる。あるいは針金の
ようなもので押すだけで分断された突起20を簡単に排
出できる。
【0026】図5に、凹み30に取り外し用の治具35
を挿入してプラグ部11を逆回転させ、インサート6か
ら取り除く様子を示してある。プラグ部11の表面とな
る設定面12の上にはコンクリートが回っていないの
で、治具35を凹み30に挿入し易い。また、設定面1
2の上にコンクリートが回って固まるとプラグ部11が
コンクリート製品に巻き込まれてしまいプラグ部11を
回すために非常な力が必要となる。しかし、本例のプラ
グ部11ではこのような事態は起きず簡単また確実に取
り外すことができる。
を挿入してプラグ部11を逆回転させ、インサート6か
ら取り除く様子を示してある。プラグ部11の表面とな
る設定面12の上にはコンクリートが回っていないの
で、治具35を凹み30に挿入し易い。また、設定面1
2の上にコンクリートが回って固まるとプラグ部11が
コンクリート製品に巻き込まれてしまいプラグ部11を
回すために非常な力が必要となる。しかし、本例のプラ
グ部11ではこのような事態は起きず簡単また確実に取
り外すことができる。
【0027】図6に、プラグタイプのインサート保持具
の異なった例を示してある。本例のインサート保持具1
0は、型枠40に取付られたボスタイプの取付治具36
に装着して使用する。従って、脱型時は、型枠40をコ
ンクリート製品の表面から略垂直に取り外す必要があ
る。本例の取付治具36はボス本体37と、ボス本体3
7から型枠40の表面に沿って広がった鍔状のディスク
部38を備えており、型枠40へボルトナット39によ
って固定されている。インサート保持具10は、ボス本
体38に嵌め込みできるように型枠40と面した側に開
いた円筒形のプラグ部11を備えており、プラグ部11
の型枠40の側が若干鍔状に広がって取付治具36のデ
ィスク部38に当たる当接面18となっている。また、
プラグ部11の型枠の反対側は塞がって壁31となって
おり、この壁31に取り外し用の治具を挿入できる凹み
30が形成されている。
の異なった例を示してある。本例のインサート保持具1
0は、型枠40に取付られたボスタイプの取付治具36
に装着して使用する。従って、脱型時は、型枠40をコ
ンクリート製品の表面から略垂直に取り外す必要があ
る。本例の取付治具36はボス本体37と、ボス本体3
7から型枠40の表面に沿って広がった鍔状のディスク
部38を備えており、型枠40へボルトナット39によ
って固定されている。インサート保持具10は、ボス本
体38に嵌め込みできるように型枠40と面した側に開
いた円筒形のプラグ部11を備えており、プラグ部11
の型枠40の側が若干鍔状に広がって取付治具36のデ
ィスク部38に当たる当接面18となっている。また、
プラグ部11の型枠の反対側は塞がって壁31となって
おり、この壁31に取り外し用の治具を挿入できる凹み
30が形成されている。
【0028】本例のインサート保持具10はプラグ部1
1をインサート6にねじ込み、このインサート保持具1
0をボス本体37へ嵌め込むことによってインサート6
を型枠40に設定できるようになっている。本例のイン
サート保持具10は、当接面18の外周縁19に沿って
上述したインサート保持具と同様の遮蔽膜50を設けて
ある。このため、ディスク部38と当接面18との間に
隙間が発生しても、この隙間にコンクリートののろは入
らず、インサート保持具10がコンクリートに巻き込ま
れて取り難くなるような事態を防止できる。
1をインサート6にねじ込み、このインサート保持具1
0をボス本体37へ嵌め込むことによってインサート6
を型枠40に設定できるようになっている。本例のイン
サート保持具10は、当接面18の外周縁19に沿って
上述したインサート保持具と同様の遮蔽膜50を設けて
ある。このため、ディスク部38と当接面18との間に
隙間が発生しても、この隙間にコンクリートののろは入
らず、インサート保持具10がコンクリートに巻き込ま
れて取り難くなるような事態を防止できる。
【0029】〔例2〕図7に上記と異なる例を示してあ
る。本例は、インサート保持具60を用いてインサート
6を型枠40に設定する際に、インサート保持具60と
型枠の表面40aとの間にリング状の遮蔽部材51を挿
入してコンクリートののろの侵入を防止している。
る。本例は、インサート保持具60を用いてインサート
6を型枠40に設定する際に、インサート保持具60と
型枠の表面40aとの間にリング状の遮蔽部材51を挿
入してコンクリートののろの侵入を防止している。
【0030】図7に示したインサート保持具60は、イ
ンサート6をインサート保持具60に用意された筒状の
保持部61の内部に挿入して使用するものであり、この
保持部61の反対側、すなわち型枠40に面した側に円
盤状のフランジ部63を備え、その型枠に面した側が設
定面62となっている。この設定面62から3本の突起
20が突出しており、これらの突起20を型枠40に予
め用意された3つの設定孔41にそれぞれ嵌め込めば、
インサート保持具60を型枠の所定の位置に設定できる
ようになっている。設定面62の略中央にはインサート
6の開口と繋がる穴68が用意されており、この穴68
はゴミ等の侵入を防止するために閉塞部69で塞いであ
る。この閉塞部69は後述するように、インサートを用
いる際はラジオペンチなどで簡単に取り外せるようにな
っている。
ンサート6をインサート保持具60に用意された筒状の
保持部61の内部に挿入して使用するものであり、この
保持部61の反対側、すなわち型枠40に面した側に円
盤状のフランジ部63を備え、その型枠に面した側が設
定面62となっている。この設定面62から3本の突起
20が突出しており、これらの突起20を型枠40に予
め用意された3つの設定孔41にそれぞれ嵌め込めば、
インサート保持具60を型枠の所定の位置に設定できる
ようになっている。設定面62の略中央にはインサート
6の開口と繋がる穴68が用意されており、この穴68
はゴミ等の侵入を防止するために閉塞部69で塞いであ
る。この閉塞部69は後述するように、インサートを用
いる際はラジオペンチなどで簡単に取り外せるようにな
っている。
【0031】インサート保持具60のそれぞれの突起2
0には、半径方向にそれぞれ延びた4枚のリブ22が十
字となるように組み合わさって形成されている。それぞ
れのリブ22は、設定面62と繋がった接続部分26か
ら先端23に向かって徐々に狭まった形状である。さら
に、リブ22は接続部分26の側が型枠40の厚みに対
応して細くなっており、リブ22の先端23側は型枠4
0の裏面側で広がるようになっている。
0には、半径方向にそれぞれ延びた4枚のリブ22が十
字となるように組み合わさって形成されている。それぞ
れのリブ22は、設定面62と繋がった接続部分26か
ら先端23に向かって徐々に狭まった形状である。さら
に、リブ22は接続部分26の側が型枠40の厚みに対
応して細くなっており、リブ22の先端23側は型枠4
0の裏面側で広がるようになっている。
【0032】本例の遮蔽部材51は、設定面62の外周
縁67と略同じ外径のリング型にカットされた薄膜の部
材である。この遮蔽部材51は、ポリウレタンフォーム
などの発泡プラスチック製で厚みが0.5〜2mm程度
で弾力性のある薄膜材をカットして形成してある。この
遮蔽部材51の内径は、遮蔽部材51を設定面12の外
周縁67に装着したときに突起20の外側となるように
設計してある。従って、遮蔽部材51を設定面62と型
枠の表面40aとの間に入れてインサート保持具60を
設定すれば、突起20の周りを遮蔽部材51が取り囲む
状態となる。
縁67と略同じ外径のリング型にカットされた薄膜の部
材である。この遮蔽部材51は、ポリウレタンフォーム
などの発泡プラスチック製で厚みが0.5〜2mm程度
で弾力性のある薄膜材をカットして形成してある。この
遮蔽部材51の内径は、遮蔽部材51を設定面12の外
周縁67に装着したときに突起20の外側となるように
設計してある。従って、遮蔽部材51を設定面62と型
枠の表面40aとの間に入れてインサート保持具60を
設定すれば、突起20の周りを遮蔽部材51が取り囲む
状態となる。
【0033】図8に、インサート保持具60を用いてイ
ンサート6を型枠40に設定した状態を示してある。突
起20は型枠40の裏側で広がるリブ22を備えている
ので突起20を設定孔41に嵌め込んでインサート保持
具60を設定すれば、設定面62が型枠の表面40aへ
当たることになる。しかしながら、実施例1で説明した
ような幾つかの原因によって設定面62と型枠の表面4
0aとの間には微小な隙間45が発生し易い。そこで、
本例においては、リング状の遮蔽部材51を設定面62
の外周縁67に配置することによって隙間45を遮蔽
し、コンクリートののろが侵入するのを防止している。
本例の遮蔽部材51は弾性のある発泡プラスチック製な
ので、型枠の表面40aや設定面62の微小な凹凸も吸
収でき、シール性は高い。また、遮蔽部材51は隙間の
有無、あるいは高さによって変形するので、部分的に発
生した微小な隙間をコンクリートののろから遮蔽でき
る。一方、リング形の遮蔽部材51は薄い膜状の部材な
ので、遮蔽部材51を設定面62と型枠40との間に挟
んでおいても、インサート保持具60の付着力を減じる
ことはない。また、設定面62が型枠の表面40aと略
隙間なく当たる場合には、本例の遮蔽部材51は殆ど厚
みの影響がない状態まで圧縮されるので、遮蔽部材51
を挿入することによって隙間が発生したり、隙間が大き
くなってしまうようなことはない。
ンサート6を型枠40に設定した状態を示してある。突
起20は型枠40の裏側で広がるリブ22を備えている
ので突起20を設定孔41に嵌め込んでインサート保持
具60を設定すれば、設定面62が型枠の表面40aへ
当たることになる。しかしながら、実施例1で説明した
ような幾つかの原因によって設定面62と型枠の表面4
0aとの間には微小な隙間45が発生し易い。そこで、
本例においては、リング状の遮蔽部材51を設定面62
の外周縁67に配置することによって隙間45を遮蔽
し、コンクリートののろが侵入するのを防止している。
本例の遮蔽部材51は弾性のある発泡プラスチック製な
ので、型枠の表面40aや設定面62の微小な凹凸も吸
収でき、シール性は高い。また、遮蔽部材51は隙間の
有無、あるいは高さによって変形するので、部分的に発
生した微小な隙間をコンクリートののろから遮蔽でき
る。一方、リング形の遮蔽部材51は薄い膜状の部材な
ので、遮蔽部材51を設定面62と型枠40との間に挟
んでおいても、インサート保持具60の付着力を減じる
ことはない。また、設定面62が型枠の表面40aと略
隙間なく当たる場合には、本例の遮蔽部材51は殆ど厚
みの影響がない状態まで圧縮されるので、遮蔽部材51
を挿入することによって隙間が発生したり、隙間が大き
くなってしまうようなことはない。
【0034】インサート保持具60を型枠40に設定す
るときは、リング状の遮蔽部材51を突起20の周囲に
引っ掛かるようにして置けば良く、設定面62の外周縁
67へ遮蔽部材51を精度良く配置する必要はない。突
起20の外側に配置して置けば、突起20を設定孔41
に嵌め込む際に遮蔽部材51は外周縁67の近傍に導か
れるからである。また、本例のように後で取り外さない
タイプのインサート保持具では、外周縁67の若干内側
までコンクリートののろが入っても問題はない。実施例
1で説明したようなプラグタイプの後で取り外すインサ
ート保持具にリング状の遮蔽部材を採用する場合は、遮
蔽部材の外径を設定面62の外径より若干大きくしてお
くことが望ましい。遮蔽部材の外径を大きくしておけ
ば、遮蔽部材が若干偏心して配置されても設定面62の
外側でコンクリートののろの侵入を防止でき、インサー
ト保持具を後で取り外し易くできるからである。
るときは、リング状の遮蔽部材51を突起20の周囲に
引っ掛かるようにして置けば良く、設定面62の外周縁
67へ遮蔽部材51を精度良く配置する必要はない。突
起20の外側に配置して置けば、突起20を設定孔41
に嵌め込む際に遮蔽部材51は外周縁67の近傍に導か
れるからである。また、本例のように後で取り外さない
タイプのインサート保持具では、外周縁67の若干内側
までコンクリートののろが入っても問題はない。実施例
1で説明したようなプラグタイプの後で取り外すインサ
ート保持具にリング状の遮蔽部材を採用する場合は、遮
蔽部材の外径を設定面62の外径より若干大きくしてお
くことが望ましい。遮蔽部材の外径を大きくしておけ
ば、遮蔽部材が若干偏心して配置されても設定面62の
外側でコンクリートののろの侵入を防止でき、インサー
ト保持具を後で取り外し易くできるからである。
【0035】図9に、コンクリート製品2を脱型する様
子を示してある。実施例1と同様に突起20は脱型時に
働く力によって切断されるので、インサートの埋設され
ていないコンクリート製品を同じ手間で脱型作業を行え
る。脱型したのちは、遮蔽部材51によって隙間があっ
てもコンクリートののろが設定面62の上に侵入するこ
とはなく、インサート保持具の設定面62が明確にコン
クリート製品2の表面に現れるので、インサートの埋設
位置が明瞭に判り、現場における施工が楽になる。ま
た、設定面62とコンクリート製品2との境界が略円形
に現れるので見栄えも良い。また、遮蔽部材51によっ
てコンクリートののろが型枠の設定孔41に侵入するの
を防止できるので、切断された突起20を排出し易い。
子を示してある。実施例1と同様に突起20は脱型時に
働く力によって切断されるので、インサートの埋設され
ていないコンクリート製品を同じ手間で脱型作業を行え
る。脱型したのちは、遮蔽部材51によって隙間があっ
てもコンクリートののろが設定面62の上に侵入するこ
とはなく、インサート保持具の設定面62が明確にコン
クリート製品2の表面に現れるので、インサートの埋設
位置が明瞭に判り、現場における施工が楽になる。ま
た、設定面62とコンクリート製品2との境界が略円形
に現れるので見栄えも良い。また、遮蔽部材51によっ
てコンクリートののろが型枠の設定孔41に侵入するの
を防止できるので、切断された突起20を排出し易い。
【0036】図10に、コンクリート製品2に埋設され
たインサート6を使用するときの様子を示してある。イ
ンサート6を現場で使用する時は、コンクリート製品2
の表面に現れた閉塞部69を取り外す。閉塞部69とイ
ンサート保持具の設定面62との境界は非常に薄く形成
されており、閉塞部69はその中央に設けられた1筋の
梁によってインサート保持具60と繋がっている。従っ
て、ラジオペンチ36などの先の細い治具を閉塞部69
と設定面62との境界に押し込み、閉塞部69の梁を挟
さめば閉塞部69を簡単に取り外せる。閉塞部69を取
り外すとインサート6と繋がった穴68が現れ、この穴
68を通ってインサート6を使用できる。本例のように
遮蔽部材を用いて設定面62の上にコンクリートののろ
が回るのを防止しておけば、閉塞部69もコンクリート
ののろから保護できる。このため、閉塞部69がコンク
リートののろで塞がってしまうようなこともない。
たインサート6を使用するときの様子を示してある。イ
ンサート6を現場で使用する時は、コンクリート製品2
の表面に現れた閉塞部69を取り外す。閉塞部69とイ
ンサート保持具の設定面62との境界は非常に薄く形成
されており、閉塞部69はその中央に設けられた1筋の
梁によってインサート保持具60と繋がっている。従っ
て、ラジオペンチ36などの先の細い治具を閉塞部69
と設定面62との境界に押し込み、閉塞部69の梁を挟
さめば閉塞部69を簡単に取り外せる。閉塞部69を取
り外すとインサート6と繋がった穴68が現れ、この穴
68を通ってインサート6を使用できる。本例のように
遮蔽部材を用いて設定面62の上にコンクリートののろ
が回るのを防止しておけば、閉塞部69もコンクリート
ののろから保護できる。このため、閉塞部69がコンク
リートののろで塞がってしまうようなこともない。
【0037】このように、インサートあるいはインサー
ト保持具を取り付ける型枠の表面やボスの周りの面とい
った取付部と、この取付部に当たるインサートあるいは
インサート保持具の当接面との間に、遮蔽部材や遮蔽膜
を配置することによってコンクリートののろの侵入を防
止することができる。従って、インサートあるいはイン
サート保持具を型枠に設定する際に、インサートあるい
はインサート保持具と型枠の表面との間へコンクリート
ののろが侵入することはない。このため、インサート保
持具をコンクリート製品から外すのも簡単となり、切断
されて型枠に残った突起を排出するのも容易となる。
ト保持具を取り付ける型枠の表面やボスの周りの面とい
った取付部と、この取付部に当たるインサートあるいは
インサート保持具の当接面との間に、遮蔽部材や遮蔽膜
を配置することによってコンクリートののろの侵入を防
止することができる。従って、インサートあるいはイン
サート保持具を型枠に設定する際に、インサートあるい
はインサート保持具と型枠の表面との間へコンクリート
ののろが侵入することはない。このため、インサート保
持具をコンクリート製品から外すのも簡単となり、切断
されて型枠に残った突起を排出するのも容易となる。
【0038】また、リング状にカットされた発泡プラス
チックの薄い膜や、インサートあるいはインサート保持
具からスカート状に延びた薄い壁を遮蔽部材や遮蔽膜と
して用いることができる。これらは安価に形成でき、イ
ンサートあるいはインサート保持具と型枠との間に配置
するために余分な工程を追加しなくて良い。また、本発
明に係る製造方法によって型枠に残った突起の掃除は簡
単になる。従って、埋め込まれたインサートが明確に判
り、現場で使いやすいインサートの埋設されたコンクリ
ート製品を低コストで提供することができる。
チックの薄い膜や、インサートあるいはインサート保持
具からスカート状に延びた薄い壁を遮蔽部材や遮蔽膜と
して用いることができる。これらは安価に形成でき、イ
ンサートあるいはインサート保持具と型枠との間に配置
するために余分な工程を追加しなくて良い。また、本発
明に係る製造方法によって型枠に残った突起の掃除は簡
単になる。従って、埋め込まれたインサートが明確に判
り、現場で使いやすいインサートの埋設されたコンクリ
ート製品を低コストで提供することができる。
【0039】そこで、本発明においては、インサートま
たはインサート保持具が埋設されるコンクリート製品の
製造方法において、さらに、のろの侵入を防止すること
ができるコンクリート製品の製造方法、およびこれに適
したインサートあるいはインサート保持具の埋設物を提
供することを目的としている。
たはインサート保持具が埋設されるコンクリート製品の
製造方法において、さらに、のろの侵入を防止すること
ができるコンクリート製品の製造方法、およびこれに適
したインサートあるいはインサート保持具の埋設物を提
供することを目的としている。
【0040】
【課題を解決するための手段】このため、本発明におい
ては、インサートまたはインサート保持具の当接面を型
枠に接着することにより、さらに確実にコンクリートの
のろの侵入を防止できるようにしている。すなわち、本
発明の、インサートまたはインサート保持具を型枠の取
付部に設定し、コンクリート製品を成形した後にインサ
ートまたはインサート保持具をコンクリート製品に埋設
した状態で脱型するコンクリート製品の製造方法におい
ては、インサートまたはインサート保持具は取付部と当
たる当接面と、この当接面から突出し型枠の孔に嵌め込
み可能な突起とを有しており、当接面の少なくとも外周
縁は接着性とし、取付部へインサートまたはインサート
保持具を設定する際に接着性の面を型枠の表面に付着さ
せることを特徴としている。 また、本発明のインサー
ト、およびこのインサートを保持するインサート保持具
の少なくともいずれかの埋設物は、型枠の取付部に設定
され、コンクリート製品と共に脱型される埋設物であっ
て、取付部と当たる当接面と、この当接面から突出し型
枠の孔に嵌め込み可能な突起とを有し、当接面の少なく
とも外周縁は接着性の面であることを特徴としている。
ては、インサートまたはインサート保持具の当接面を型
枠に接着することにより、さらに確実にコンクリートの
のろの侵入を防止できるようにしている。すなわち、本
発明の、インサートまたはインサート保持具を型枠の取
付部に設定し、コンクリート製品を成形した後にインサ
ートまたはインサート保持具をコンクリート製品に埋設
した状態で脱型するコンクリート製品の製造方法におい
ては、インサートまたはインサート保持具は取付部と当
たる当接面と、この当接面から突出し型枠の孔に嵌め込
み可能な突起とを有しており、当接面の少なくとも外周
縁は接着性とし、取付部へインサートまたはインサート
保持具を設定する際に接着性の面を型枠の表面に付着さ
せることを特徴としている。 また、本発明のインサー
ト、およびこのインサートを保持するインサート保持具
の少なくともいずれかの埋設物は、型枠の取付部に設定
され、コンクリート製品と共に脱型される埋設物であっ
て、取付部と当たる当接面と、この当接面から突出し型
枠の孔に嵌め込み可能な突起とを有し、当接面の少なく
とも外周縁は接着性の面であることを特徴としている。
【0041】さらに、接着性の面を保護する保護膜を設
け、保護膜には、当接面の外側に延びた取り外し用の外
片を用意しておくことが望ましい。外片を設けておけ
ば、作業員が手袋をはめたままで保護膜を取り外してイ
ンサート等の設定作業を行えるからである。また、保護
膜は突起を挟んで分割して取り外せるようになっていれ
ば、保護膜の取り外しはさらに簡単になる。
け、保護膜には、当接面の外側に延びた取り外し用の外
片を用意しておくことが望ましい。外片を設けておけ
ば、作業員が手袋をはめたままで保護膜を取り外してイ
ンサート等の設定作業を行えるからである。また、保護
膜は突起を挟んで分割して取り外せるようになっていれ
ば、保護膜の取り外しはさらに簡単になる。
【0042】また、上記の遮蔽部材を接着性として、そ
の一方の面で遮蔽部材を埋設物に接着し、他方の面を型
枠に対する接着性の面としても良い。
の一方の面で遮蔽部材を埋設物に接着し、他方の面を型
枠に対する接着性の面としても良い。
【0043】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施例を説明する。
施例を説明する。
【0044】図11に本発明の実施例を示してある。図
11に示したインサート70は強化ポリエチレン等のプ
ラスチックを成形したものであり、略円筒状のインサー
ト本体71を備え、型枠に面した端75から伸びた中空
の内部に雌ねじ77を形成してある。インサート本体7
1の他方の端73は壁となっており、外側に広がった鍔
74を備えている。開口側75には、インサート本体7
1から外側に広がった円盤状のフランジ部76が形成さ
れており、フランジ部76の型枠に面した側が設定面7
2となっている。フランジ部76と鍔74は2本のリブ
78で接続されている。設定面72から開口75を挟ん
で細い円柱状の2本の突起20が伸びており、この突起
20を型枠に用意された孔に嵌め込めば、上記の実施例
と同様にインサート70を型枠に設定できるようになっ
ている。さらに、本例の突起20も上記の実施例と同様
に脱型時に働く力によって切断されるようになってお
り、簡単に、また、確実に脱型作業を行えるようになっ
ている。
11に示したインサート70は強化ポリエチレン等のプ
ラスチックを成形したものであり、略円筒状のインサー
ト本体71を備え、型枠に面した端75から伸びた中空
の内部に雌ねじ77を形成してある。インサート本体7
1の他方の端73は壁となっており、外側に広がった鍔
74を備えている。開口側75には、インサート本体7
1から外側に広がった円盤状のフランジ部76が形成さ
れており、フランジ部76の型枠に面した側が設定面7
2となっている。フランジ部76と鍔74は2本のリブ
78で接続されている。設定面72から開口75を挟ん
で細い円柱状の2本の突起20が伸びており、この突起
20を型枠に用意された孔に嵌め込めば、上記の実施例
と同様にインサート70を型枠に設定できるようになっ
ている。さらに、本例の突起20も上記の実施例と同様
に脱型時に働く力によって切断されるようになってお
り、簡単に、また、確実に脱型作業を行えるようになっ
ている。
【0045】本例のインサート70は、設定面72の上
に粘着テープ80を貼りつけてある。粘着テープ80
は、突起20の周囲と、開口75の周囲を除き、設定面
72の外周縁まで略全体を覆っている。また、粘着テー
プ80の表面を保護するために、保護膜85でカバーし
てある。この保護膜85は剥離し易いように突起20を
中心に、あるいは突起20を挟んで2分割してあり、そ
の各々にフランジ部76から外側に広がった外片86を
形成してある。
に粘着テープ80を貼りつけてある。粘着テープ80
は、突起20の周囲と、開口75の周囲を除き、設定面
72の外周縁まで略全体を覆っている。また、粘着テー
プ80の表面を保護するために、保護膜85でカバーし
てある。この保護膜85は剥離し易いように突起20を
中心に、あるいは突起20を挟んで2分割してあり、そ
の各々にフランジ部76から外側に広がった外片86を
形成してある。
【0046】図12に本例のインサート70を型枠40
に設定する様子を示してある。作業員は、インサート7
0を型枠に取り付ける前に、先ず外片86を持って保護
膜85を取り外す。外片86を設けておけば、離型剤な
どから手を保護するために手袋を着用している場合であ
っても、容易に保護膜85を取り外せる。次に、型枠4
0に予め用意してある設定孔41へ突起20をそれぞれ
嵌め込み、インサート70を設定する。このとき、型枠
の表面40aへ粘着テープ80の表面が当たると粘着テ
ープ80が型枠の表面40aに付着し、コンクリートの
のろの侵入を防止できる。このため、実施例1で説明し
たような原因によって設定面72と型枠の表面40aと
の間に隙間が発生しても、隙間の中や、隙間を通って開
口75や設定孔41へコンクリートののろが侵入するの
を防げる。
に設定する様子を示してある。作業員は、インサート7
0を型枠に取り付ける前に、先ず外片86を持って保護
膜85を取り外す。外片86を設けておけば、離型剤な
どから手を保護するために手袋を着用している場合であ
っても、容易に保護膜85を取り外せる。次に、型枠4
0に予め用意してある設定孔41へ突起20をそれぞれ
嵌め込み、インサート70を設定する。このとき、型枠
の表面40aへ粘着テープ80の表面が当たると粘着テ
ープ80が型枠の表面40aに付着し、コンクリートの
のろの侵入を防止できる。このため、実施例1で説明し
たような原因によって設定面72と型枠の表面40aと
の間に隙間が発生しても、隙間の中や、隙間を通って開
口75や設定孔41へコンクリートののろが侵入するの
を防げる。
【0047】本例のインサート70では、設定面の外周
縁から略全体にわたって粘着テープ80を設けてあるの
で、開口75の周囲や、突起20の周囲のいずれかの場
所で粘着テープ80が型枠の表面40aに付着し、コン
クリートののろの侵入を阻止できる。さらに広い範囲に
わたって粘着テープ80を型枠の表面40aに付けるに
は、弾性的な素材で厚みが0.5〜2mm程度の粘着テ
ープ80を用いれば良い。このようなテープ80であれ
ば、隙間の有無や、隙間の高さによって厚みが変わるの
で、設定面72の略全体をコンクリートののろから保護
できる。従って、脱型後は、コンクリート製品の表面に
インサートの設定面72が明確に現れ、設定孔41から
切断された突起20を排出するのも簡単である。また、
開口75の中にコンクリートののろが入ることもない。
縁から略全体にわたって粘着テープ80を設けてあるの
で、開口75の周囲や、突起20の周囲のいずれかの場
所で粘着テープ80が型枠の表面40aに付着し、コン
クリートののろの侵入を阻止できる。さらに広い範囲に
わたって粘着テープ80を型枠の表面40aに付けるに
は、弾性的な素材で厚みが0.5〜2mm程度の粘着テ
ープ80を用いれば良い。このようなテープ80であれ
ば、隙間の有無や、隙間の高さによって厚みが変わるの
で、設定面72の略全体をコンクリートののろから保護
できる。従って、脱型後は、コンクリート製品の表面に
インサートの設定面72が明確に現れ、設定孔41から
切断された突起20を排出するのも簡単である。また、
開口75の中にコンクリートののろが入ることもない。
【0048】このように、本発明に係る遮蔽部材を用い
れば、コンクリートののろの侵入を防止するために余分
な力や工程を必要としない。従って、本発明に係る方法
は、上記の実施例に示したような嵌め合いを用いてイン
サートを簡単に設定できる工法に好適なものである。
れば、コンクリートののろの侵入を防止するために余分
な力や工程を必要としない。従って、本発明に係る方法
は、上記の実施例に示したような嵌め合いを用いてイン
サートを簡単に設定できる工法に好適なものである。
【0049】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、インサートあるいはインサート保持具を取り付ける
際に、型枠に当たるインサートあるいはインサート保持
具の当接面に接着性の面を設け、その接着性の面を型枠
の表面に付着させることにより、さらに確実にコンクリ
ートののろの侵入を防止することができる。このため、
インサート保持具をコンクリート製品から外したり、切
断されて型枠に残った突起を排出するのが容易となり、
また、埋め込まれたインサートが明確に判るなど、現場
で使いやすいインサートの埋設されたコンクリート製品
を提供することができる。
は、インサートあるいはインサート保持具を取り付ける
際に、型枠に当たるインサートあるいはインサート保持
具の当接面に接着性の面を設け、その接着性の面を型枠
の表面に付着させることにより、さらに確実にコンクリ
ートののろの侵入を防止することができる。このため、
インサート保持具をコンクリート製品から外したり、切
断されて型枠に残った突起を排出するのが容易となり、
また、埋め込まれたインサートが明確に判るなど、現場
で使いやすいインサートの埋設されたコンクリート製品
を提供することができる。
【図1】インサート保持具の概要を示す斜視図(a)お
よび断面図(b)である。
よび断面図(b)である。
【図2】図1に示したインサート保持具を用いてインサ
ートを設定する様子を示す展開図である。
ートを設定する様子を示す展開図である。
【図3】図1に示したインサート保持具を用いてインサ
ートを型枠に設定した状態を一部断面を用いて示す拡大
図である。
ートを型枠に設定した状態を一部断面を用いて示す拡大
図である。
【図4】図3によってインサートを設置したのち成形し
たコンクリート製品の脱型する様子を示す断面図であ
る。
たコンクリート製品の脱型する様子を示す断面図であ
る。
【図5】図1に示したインサート保持具をインサートを
使用する前に取り外す様子を示す斜視図である。
使用する前に取り外す様子を示す斜視図である。
【図6】異なる例のインサート保持具を用いてインサー
トを型枠に設定する状態を示す展開図である。
トを型枠に設定する状態を示す展開図である。
【図7】遮蔽部材を用いてインサートを設定する様子を
示す展開斜視図である。
示す展開斜視図である。
【図8】図7に示した遮蔽部材を用いてインサートを設
定した状態を示す側面図である。
定した状態を示す側面図である。
【図9】図8によってインサートを設定したのち成形し
たコンクリート製品を脱型した様子を示す説明図であ
る。
たコンクリート製品を脱型した様子を示す説明図であ
る。
【図10】インサートを使用するまえに閉塞部をインサ
ート保持具から取り除く様子を示す説明図である。
ート保持具から取り除く様子を示す説明図である。
【図11】本発明の実施例に係るインサートの概要を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図12】図11に示すインサートを型枠に設定する様
子を示す説明図である。
子を示す説明図である。
10、60・・インサート保持具 11・・プラグ部 12、62、72・・設定面(当接面) 17、67・・設定面の外周縁 20・・突起 30・・取り外し用の凹み 36・・取付治具 37・・ボス 38・・ディスク部 40・・型枠 41・・設定孔 50・・遮蔽膜 51・・遮蔽部材 70・・インサート 80・・粘着テープ 85・・保護膜 86・・外片
Claims (4)
- 【請求項1】 インサートまたはインサート保持具を型
枠の取付部に設定し、コンクリート製品を成形した後に
前記インサートまたはインサート保持具をコンクリート
製品に埋設した状態で脱型するコンクリート製品の製造
方法において、 前記インサートまたはインサート保持具は前記取付部と
当たる当接面と、この当接面から突出し前記型枠の孔に
嵌め込み可能な突起とを有しており、前記当接面の少な
くとも外周縁を接着性とし、前記取付部へ前記インサー
トまたはインサート保持具を設定する際に前記接着性の
面を前記型枠の表面に付着させることを特徴とするコン
クリート製品の製造方法。 - 【請求項2】 インサート、およびこのインサートを保
持するインサート保持具の少なくともいずれかの埋設物
であって、型枠の取付部に設定され、コンクリート製品
と共に脱型される埋設物において、前記取付部と当たる
当接面と、この当接面から突出し前記型枠の孔に嵌め込
み可能な突起とを有し、前記当接面の少なくとも外周縁
は接着性の面であることを特徴とする埋設物。 - 【請求項3】 請求項2において、前記接着性の面を保
護する保護膜と、この保護膜から前記当接面の外側に延
びた取り外し用の外片とを備えていることを特徴とする
埋設物。 - 【請求項4】 請求項3において、前記保護膜は前記突
起を挟んで分割されていることを特徴とする埋設物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13856398A JPH10306511A (ja) | 1993-11-12 | 1998-05-20 | コンクリート製品の製造方法および埋設物 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30722993 | 1993-11-12 | ||
JP5-325958 | 1993-11-29 | ||
JP5-307229 | 1993-11-29 | ||
JP32595893 | 1993-11-29 | ||
JP13856398A JPH10306511A (ja) | 1993-11-12 | 1998-05-20 | コンクリート製品の製造方法および埋設物 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6277686A Division JPH07195337A (ja) | 1993-11-12 | 1994-11-11 | コンクリート製品の製造方法、遮蔽部材、インサートおよびインサート保持具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10306511A true JPH10306511A (ja) | 1998-11-17 |
Family
ID=27317693
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13856398A Pending JPH10306511A (ja) | 1993-11-12 | 1998-05-20 | コンクリート製品の製造方法および埋設物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10306511A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017003213A (ja) * | 2015-06-12 | 2017-01-05 | 三菱重工業株式会社 | ドレンパン、及び空気調和機 |
-
1998
- 1998-05-20 JP JP13856398A patent/JPH10306511A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017003213A (ja) * | 2015-06-12 | 2017-01-05 | 三菱重工業株式会社 | ドレンパン、及び空気調和機 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH10306511A (ja) | コンクリート製品の製造方法および埋設物 | |
JPH10306510A (ja) | コンクリート製品の製造方法および埋設物 | |
US6078430A (en) | Optical lens and method of making the same | |
JPH07195337A (ja) | コンクリート製品の製造方法、遮蔽部材、インサートおよびインサート保持具 | |
JP2711227B2 (ja) | コンクリート製品の製造方法、コンクリート埋設物および設定具 | |
WO1995013436A1 (fr) | Dispositif encastre dans du beton | |
JP3938999B2 (ja) | パチンコ機用基板ケースの封止構造 | |
JP3606245B2 (ja) | パチンコ機用基板ケースの封止構造 | |
JPH1025794A (ja) | コンクリート製のu字溝などの金属製保護枠 | |
JP2007325376A (ja) | ボックスカバー | |
JP2529669Y2 (ja) | スプリンクラヘッドのキャップ | |
JPH0721244Y2 (ja) | マスキング材 | |
JP3049221B2 (ja) | コンクリート埋設物およびコンクリート製品 | |
JPH1067011A (ja) | コンクリート埋設物 | |
JP3223167B2 (ja) | コンクリート埋設物、コンクリート製品の製造方法およびコンクリート製品 | |
JPH11350608A (ja) | コンクリ―ト埋設物、コンクリ―ト製品およびその製造方法 | |
JPH07171820A (ja) | インサート保持具 | |
JPH09145570A (ja) | コンクリート強度試験用供試体成形型枠 | |
JPH1147852A (ja) | 合成樹脂成形品のスペーサー取付構造およびその工法 | |
JP2000052326A (ja) | インサートホルダー | |
JPH07224466A (ja) | コンクリート埋設物、コンクリート製品の製造方法および耐久性の型枠 | |
JP2733749B2 (ja) | 止水装置 | |
JPH11262911A (ja) | インサート保持具、コンクリート製品の製造方法、コンクリート製品および耐久性型枠 | |
JPH11311383A (ja) | フレキシブルチューブ用継手のリテーナの製造方法 | |
JP2930940B2 (ja) | コンクリート製品の製造方法、耐久性型枠および埋設物 |