JPH1030544A - 流体機械 - Google Patents

流体機械

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JPH1030544A
JPH1030544A JP8189745A JP18974596A JPH1030544A JP H1030544 A JPH1030544 A JP H1030544A JP 8189745 A JP8189745 A JP 8189745A JP 18974596 A JP18974596 A JP 18974596A JP H1030544 A JPH1030544 A JP H1030544A
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JP
Japan
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pump
angle
turbine
overhang
runner
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JP8189745A
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Yasushi Matsumoto
本 靖 松
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20Hydro energy

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  • Hydraulic Turbines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンプの設計限界付近の流れを安定させ、ポ
ンプの運転可能領域を拡大することができるようにす
る。 【解決手段】 ポンプ水車におけるランナベーン2のポ
ンプ側入口部前縁のバンド3側の付け根部およびクラウ
ン1側の付け根部に、ストレーキ13,14をそれぞれ
設ける。両ストレーキ13,14を、鋭い後退角θ1
θ2 を有する三角形状にする。また、両ストレーキ1
3,14の向きを、設計時に想定した運転状態における
流体の入射角にほぼ一致させる。ポンプ運転の設計限界
付近の流れに対し、前記両ストレーキ13,14がボル
テックスジェネレータとして作用する。このため、渦管
状の前縁剥離渦が発生する。この渦管は、物体表面に付
着して離れない性質を有しているので、流れを安定させ
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポンプ水車を含む
すべてのポンプあるいはコンプレッサ等の流体機械に係
り、特にその羽根の構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図15は、従来の一般的なフランシス形
ポンプ水車を示すもので、図中、符号1はランナの主板
をなすクラウンであり、このクラウン1は、インペラで
あるランナベーン2、ランナの側板であるバンド3、お
よび整流用のランナコーン4とともにランナを構成して
いる。そしてこのランナには、主軸5が連続されてい
る。
【0003】一方、ケーシング6に接続されたステーリ
ング7には、ステーベーン8が設けられているととも
に、このステーベーン8と前記ランナベーン2との間に
は、上カバー9と下カバー10との間で支持されるガイ
ドベーン11が配設されており、下カバー10には、吸
出し管12が連設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のフランシス
形ポンプ水車において、ランナがポンプとして働く揚水
運転時には、作動流体である水は、図16に矢印で示す
ように、ランナを通して加圧、加速されて吐出口まで押
上げられることになる。ところで、運転状態が設計点付
近である定常運転においては、水の流量、流速およびラ
ンナの回転速度は、設計で意図した状態で調和し、水は
流水面に付着しながら図中矢印のような流線を描いて円
滑に押出され、ポンプは最高の効率を発揮する。
【0005】これは、水力機械に限らずポンプ一般は、
その所望する流量、揚程をその設計点として最も効率よ
く作動流体を送り出すことができるように作られている
からである。したがって、その設計点を外れた流量、揚
程においては、効率は次第に低下していくことになる。
【0006】特に、設計点より低流量、高揚程の運転領
域では、効率が急激に低下することが知られている。こ
れは、ある一定以上の低流量、高揚程の運転領域では、
ポンプランナのインペラ入口部付近で、流れが逆流する
等して急激に変化するためである。
【0007】すなわち、設計点付近の運転領域から低流
量、高揚程の方向に外れていくと、ランナ内に流入する
作動流体の流量が、羽根間固有の流路面積に対して相対
的に減少するため、流れが失速気味になる等して勢いを
失い不安定になる。一方、ランナ内の作動流体に作用す
るランナの回転に伴なう遠心力は一定であるので、流れ
や圧力に偏りが生じ、図17に矢印で示すように、ラン
ナの周速や損失の大きいバンド3側に、渦巻くような逆
流が生じる現象が発生し、これが効率を急激に低下させ
る要因となっている。そして、これが、ポンプ一般の運
転可能領域の限界とされる。なお、前述の渦巻くような
逆流が生じる現象は、バンド3側のみならず、程度の差
こそあれ、クラウン1側にも発生する。
【0008】本発明は、ポンプの設計限界付近の流れを
安定させ、他の運転領域での効率を悪化させることなく
ポンプの運転可能領域を拡大することができる流体機械
を提供することを目的とする。本発明の他の目的は、ポ
ンプの設計限界付近の流れをより安定させることができ
る流体機械を提供するにある。本発明のさらに他の目的
は、水車運転時における水の流れの圧力変化を抑制し、
キャビテーションの発生を防止することができる流体機
械を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、可逆回転式ポンプ水車ランナのランナ羽根に
おけるポンプ側入口部前縁の少なくともバンド側付け根
部に、鋭い後退角を有する先細状の張出し部を設け、こ
の張出し部に所定の迎え角を持たせて、設計時に想定し
た運転状態における流体の入射角にほぼ一致させるよう
にしたことを特徴とする。そしてこれにより、張出し部
が、設計限界点付近の運転での水の入射角に対しボルテ
ックスジェネレータとして作用して渦管状の前縁剥離渦
を発生させる。そして、このような渦管は物体表面に付
着して剥離せず、安定して流下するので、逆流のような
二次流れを引起こす要因に対する抵抗として作用し、周
囲の流れを安定させることが可能となる。
【0010】一方、水車運転時に前記張出し部は、その
近傍の水車方向の流れの圧力の局部的な急変を緩和する
とともに、圧力損失を低減する。このため、キャビテー
ションの発生を防止することが可能となる。
【0011】本発明はまた、張出し部を、クラウン側付
け根部にも設けるようにしたことを特徴とする、前述の
ように、設計点付近の運転領域から低流量、高揚程の方
向に外れた際に生じる逆流現象は、バンド側のみならず
クラウン側にも生じるので、このクラウン側の張出し部
により、ポンプの設計限界付近の流れをより安定させる
ことが可能となる。
【0012】本発明はまた、両張出し部を、ポンプ側入
口部前縁に連続して設け、かつ両張出し部の連結部を曲
面とするようにしたことを特徴とする。そしてこれによ
り、ボルテックスジェネレータとしての作用を、より緩
やかにかつ連続的に発揮させることが可能となる。
【0013】本発明はまた、遠心ポンプの羽根における
入口部前縁の少なくとも側板側の端部に、鋭い後退角を
有する先細状の張出し部を設け、この張出し部に所定の
迎え角を持たせて、設計時に想定した運転状態における
流体の入射角にほぼ一致させるようにしたことを特徴と
する。そしてこれにより、遠心ポンブにおいても、前記
同様の効果を得ることが可能になる。
【0014】本発明はまた、斜流ポンプまたはデリア型
ポンプ水車の羽根における入口部前縁の少なくとも側板
側の端部に、鋭い後退角を有する先細状の張出し部を設
け、この張出し部に所定の迎え角を持たせて、設計時に
想定した運転状態における流体の入射角にほぼ一致させ
るようにしたことを特徴とする。そしてこれにより、斜
流ポンプあるいはデリア型ポンプ水車においても、前記
同様の効果を得ることが可能となる。
【0015】本発明はさらに、軸流ポンプ・コンプレッ
サまたはカプラン型水車の羽根における入口部前縁の少
なくともシュラウド側の端部に、鋭い後退角を有する先
細状の張出し部を設け、この張出し部に所定の迎え角を
持たせて、設計時に想定した運転状態における流体の入
射角にほぼ一致させるようにしたことを特徴とする。そ
してこれにより、軸流ポンプ・コンプレッサまたはカプ
ラン型水車においても、前記同様の効果を得ることが可
能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照して説
明する。図2は、本発明の第1の実施の形態に係る流体
機械としてのフランシス形ポンプ水車を示すもので、図
中、符号1はランナの主板をなすクラウンであり、この
クラウン1は、インペラであるランナベーン2、ランナ
の側板であるバンド3、および整流用のランナコーン4
とともにランナを構成している。そしてこのランナは、
主軸5の下端部に連結されて主軸5と一体で回転するよ
うになっている。
【0017】一方、ケーシング6に接続されたステーリ
ング7には、ステーベーン8が設けられているととも
に、このステーベーン8と前記ランナベーン2との間に
は、上カバー9と下カバー10との間で支持されるガイ
ドベーン11が配設されており、下カバー10には、吸
出し管12が連設されている。前記ランナベーン2にお
けるポンプ側入口部前縁のバンド3側の付け根部および
クラウン1側の付け根部には、図1ないし図3に示すよ
うに、バンド側のストレーキ13およびクラウン側のス
トレーキ14がそれぞれ設けられている。
【0018】これら各ストレーキ13,14は、図1お
よび図2に示すように、三角形あるいは三角形に準じた
形状で、鋭い後退角θ1 ,θ2 を有する先細状に形成さ
れており、かつこれら各ストレーキ13,14は、ラン
ナベーン2の方向に対し所定の迎え角θ3 を有してい
る。そしてこれにより、各ストレーキ13,14が、図
4に示すように、設計時に想定した運転状態における流
体の入射角とほぼ一致するようになっている。
【0019】なお、図3において、符号15は前縁曲率
円、符号16は負圧面、符号17はキャンバーライン、
符号18は圧力面である。
【0020】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。フランシス形ポンプ水車の揚水運転においては、水
は吸出し管12からポンプ羽車であるランナに流入し、
その回転によって加圧、加速されガイドベーン11およ
びステーベーン8の間を通過してケーシング内を経て吐
出口まで押出されていく。
【0021】通常、設計点付近の運転状態では、作動流
体である水は、各部の物体表面にそって円滑に流れ、剥
離や逆流を起こさないように設計されている。
【0022】ところが、運転状態がその設計点よりも低
流量、高落差側になると、ランナ内のバンド3側の端部
およびクラウン1側の端部で逆流を引起こし、急激に効
率が低下してしまう。また、この近傍は、ポンプ水車の
水車運転時には、逆に出口側になるため、水の流れの圧
力変化が大きく、圧力損失、キャビテーションあるいは
カルマン渦が発生することになるが、バンド側ストレー
キ13およびクラウン側ストレーキ14を設けることに
より、これらを防止することが可能となる。
【0023】まず、ポンプ運転時のストレーキ13,1
4の効果について説明する。図4は、フランシス形ポン
プ水車のポンプ運転の際の設計点付近の流れ状態におけ
るストレーキ13,14近傍の模式図を示し、また図5
は、図4と同様の設計限界付近の流れ状態におけるスト
レーキ13,14近傍の模式図を示す。
【0024】設計点付近の流れでは、図4に示すよう
に、ストレーキ13,14はランナベーン翼列に流入す
る作動流体である水の流れに何等影響を及ぼさないが、
設計点よりも低流量、高落差側の運転状態においては、
図5に示すように、ストレーキ13,14の向きが作動
流体の入射角と一致せず、またストレーキ13,14は
鋭い後退角θ1 ,θ2 を有しているため、ストレーキ1
3,14は、渦管状の前縁剥離渦を巻き上げることにな
る。
【0025】ところで、この種の渦管は、物体表面に付
着したまま安定して流下し、周囲の流れも安定させる特
性を有しており、ボルテックスジェネレータや航空機の
ストレーキ(あるいは、Leading Edge Expansion)によ
って発生させられ航空機等で多用されている。
【0026】本実施の形態においては、渦管が設計点よ
りも低流量、高落差側のポンプの部分負荷運転時に翼列
間のバンド3側およびクラウン1側に流入するので、そ
の渦管状の流れは、従来のランナでは剥離してしまうよ
うな運転領域でも、ランナベーン2とバンド3との結合
部およびランナベーン2とクラウン1との結合部に付着
したまま、剥離も逆流もしないで安定してランナから吐
出される。それと同時に、周囲の流れも影響され安定し
た状態で翼列間を通過する。
【0027】しかして、ポンプ、ポンプ水車のポンプ運
転時の運転可能領域を安定した状態で大幅に拡大するこ
とができる。次に、水車運転時のストレーキ13,14
の効果について説明する。図6は、従来のポンプ水車の
水車運転時におけるバンド側出口近傍の流れの模式図を
示し、また図7は、本実施の形態のポンプ水車の水車運
転時におけるバンド側出口近傍の流れの模式図を示し、
両図において、符号19はバンドの曲面、符号20は結
合部のライン、符号21はベーンの断面、符号22はベ
ーン前縁を示している。
【0028】ストレーキ13,14は、水車運転時には
出口側となるが、従来の水車においてランナベーン2の
バンド3側の端部では、流れが羽根の間から出る際に圧
力が大きく変化するので、図6に矢印で示すような流れ
となり、圧力損失が大きいとともに、キャビテーション
が発生し、それによってバンド3側に壊食が発生するお
それがある。特に、ポンプ側入口の羽根前縁の曲率半径
が大きいポンプ水車では、その傾向が著しい。これは、
クラウン1側の端部についても同様である。
【0029】一方、ストレーキ13,14がある場合に
は、その近傍の局部的な圧力の変化が緩和され、圧力損
失やキャビテーションや振動の要因となるカルマン渦を
抑制することができる。これは、図7に示すように、鋭
い後退角θ1 を有するストレーキ13の形状が、航空機
の胴体と翼の付け根のフィレットと同様の効果を発揮す
る、すなわちランナベーン2とバンド3との結合部でそ
れぞれの曲率の幾何学的な干渉によって、その結合部の
流水面が大きな曲率をとるために生じる急激で局部的な
圧力変化を軽減できるためであり、このことは、ストレ
ーキ14についても同様である。
【0030】しかして、水車運転時におけるキャビテー
ションの発生を有効に防止することができる。
【0031】図8および図9は、ポンプ水車の模型完全
特性試験による検証結果を示し、図8は、従来型の模型
水車の水車方向およびポンプ方向の運転可能範囲を示
し、また図9は、本実施の形態における模型水車の水車
方向およびポンプ方向の運転可能範囲を示す。また、両
図において、横軸は、実物水車運転落差に対する模型水
車の運転状態の単位落差当りの回転速度n’l(rmp )
であり、また縦軸は、単位落差当りの流量θ’(lit/
s)である。
【0032】両図からも明らかなように、ストレーキ1
3,14によってポンプ運転時の運転可能領域を大幅に
拡大できることが判り、しかもこの際、ポンプ方向、水
車方向の効率は全く低下しないことも判る。
【0033】図10は、本発明の第2の実施の形態を示
すもので、前記第1の実施の形態における両ストレーキ
13,14を、ランナベーン2のポンプ側入口部前縁の
すべてに亘って設けるとともに、両ストレーキ13,1
4の連結部を曲面とし、ランナベーン2の前縁が、バン
ド3の付け根から緩やかな逆S字状のカーブとなるよう
にしたものである。
【0034】なお、その他の点については、前記第1の
実施の形態と同一構成となっており、作用も同一であ
る。しかして、ストレーキ13,14の形状をこのよう
にすることにより、前記第1の実施の形態と同様の効果
をより緩やかにかつ連続的に発揮させることができ、ま
たポンプ運転時の流入時および水車運転時の流出時にお
いて、それぞれの水の圧力変化をより緩和し、キャビテ
ーションを遅らせることができる。
【0035】図11は、本発明の第3の実施の形態を示
すもので、前記第1の実施の形態におけるストレーキ1
3,14を、クラウン31および側板33とともにラン
ナを構成する遠心ポンプ(渦巻ポンプ)のランナベーン
32に設けるようにしたものである。
【0036】しかして、ストレーキ13,14の設置に
より、遠心ポンプにおいてもフランシス形ポンプ水車と
同様の効果が得られる。図12は、本発明の第4の実施
の形態を示すもので、遠心ポンプのランナベーン32に
設けられるストレーキ13,14を、前記第2の実施の
形態におけるストレーキ13,14と同様の形状になる
ようにしたものである。しかして、ランナベーン32の
ストレーキ13,14の形状をこのようにすることによ
り、遠心ポンプにおいても前記第2の実施の形態と同様
の効果が得られる。
【0037】図13は、本発明の第5の実施の形態を示
すもので、前記第1の実施の形態におけるストレーキ1
3,14を、斜流ポンプあるいはデリア型ポンプ水車の
ランナベーン42前縁のシュラウド43側の端部および
ボス41側の端部にそれぞれ設けるようにしたものであ
る。しかして、ストレーキ13,14を設けることによ
り、ポンプ運転時の運転可能領域を拡大することができ
るとともに、デリア型ポンプ水車の場合には、ランナベ
ーン42の各開度における運転範囲を拡大することがで
きる。
【0038】図14は、本発明の第6の実施の形態を示
すもので、前記第1の実施の形態におけるストレーキ1
3,14を、軸流ポンプを含むコンプレッサあるいはカ
プラ型ポンプ水車のブレードあるいはランナベーン52
前縁のシュラウド53側の端部およびボス51側の端部
にそれぞれ設けるようにしたものである。
【0039】しかして、ストレーキ13,14を設ける
ことにより、コンプレッサやポンプの運転範囲を拡大す
ることができ、特にコンプレッサについては、低流領域
の流れや圧力変動を安定させてサージング対策の効果が
得られる。また、カプラ型ポンプ水車の場合には、ポン
プ運転時におけるランナベーン52の各開度の運転範囲
を拡大することができる。
【0040】なお、前記各実施の形態においては、いず
れも両方のストレーキ13,14を設ける場合について
説明したが、少なくともストレーキ13が設けられてい
れば所期の効果は期待できる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、可逆回転
式ポンプ水車ランナのランナ羽根におけるポンプ側入口
部前縁の少なくともバンド側付け根部に、所定の張出し
部を設けるようにしているので、ポンプの設計限界付近
の流れを安定させ、ポンプや水車の効率を悪化させるこ
となく、ポンプの運転可能領域を大幅に拡大することが
できるとともに、水車運転時のキャビテーションの発生
を防止することができる。
【0042】本発明はまた、張出し部を、クラウン側付
け根部にも設けるようにしているので、ポンプの設計限
界付近の流れをより安定させることができる。本発明は
また、両張出し部を、ポンプ側入口部前縁に連続して設
け、この両張出し部の連結部を曲面とするようにしてい
るので、ボルテックスジェネレータとしての作用を、よ
り緩やかにかつ連続的に発揮させることができる。
【0043】本発明はまた、前記同様の張出し部を、遠
心ポンプの羽根における入口部前縁の少なくとも側板側
の端部に設けるようにしているので、遠心ポンプにおい
ても前記同様の効果を得ることができる。本発明はま
た、前記同様の張出し部を、斜流ポンプまたはデリア型
ポンプ水車の羽根における入口部前縁の少なくとも側板
側の端部に設けるようにしているので、ポンプ運転時の
運転可能範囲を拡大することができ、またデリア型ポン
プ水車のランナベーンの各開度における運転範囲を拡大
することができる。
【0044】本発明はさらに、前記同様の張出し部を、
軸流ポンプ・コンプレッサまたはカプラン型水車の羽根
における入口部前縁の少なくともシュラウド側の端部に
設けるようにしているので、コンプレッサやポンプの運
転範囲を拡大することができ、特にコンプレッサについ
ては、低流領域の流れや圧力変動を安定させてサージン
グ対策の効果が得られる。また、カプラン型水車の場合
には、ポンプ運転時におけるランナベーンの各開度の運
転範囲を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る流体機械とし
てのフランシス形ポンプ水車を示す要部構成図である。
【図2】図1と同様の全体構成図である。
【図3】ランナベーンとストレーキとの関係を示す説明
図である。
【図4】設計点付近の流れ状態におけるストレーキ近傍
の模式図である。
【図5】設計限界付近の流れ状態におけるストレーキ近
傍の模式図である。
【図6】従来のポンプ水車における水車運転時のバンド
側出口近傍の流れの模式図である。
【図7】本発明に係るポンプ水車における水車運転時の
バンド側出口近傍の流れの模式図である。
【図8】従来のポンプ水車の完全特性グラフである。
【図9】本発明に係るポンプ水車の完全特性グラフであ
る。
【図10】本発明の第2の実施の形態を示す要部構成図
である。
【図11】本発明の第3の実施の形態を示す要部構成図
である。
【図12】本発明の第4の実施の形態を示す要部構成図
である。
【図13】本発明の第5の実施の形態を示す要部構成図
である。
【図14】本発明の第6の実施の形態を示す要部構成図
である。
【図15】従来のフランシス形ポンプ水車を示す全体構
成図である。
【図16】従来のポンプ水車におけるポンプ運転時設計
点付近のランナ内の流れを示す模式図である。
【図17】従来のポンプ水車の設計限界付近の逆流現象
を示す説明図である。
【符号の説明】
1,31 クラウン 2,32,42,52 ランナベーン 3 バンド 5 主軸 13,14 ストレーキ 33 側板 41,51 ボス 43,53 シュラウド θ1 ,θ2 後退角 θ3 迎え角

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可逆回転式ポンプ水車ランナのランナ羽根
    におけるポンプ側入口部前縁の少なくともバンド側付け
    根部に、鋭い後退角を有する先細状の張出し部を設け、
    この張出し部に所定の迎え角を持たせて、設計時に想定
    した運転状態における流体の入射角にほぼ一致させたこ
    とを特徴とする流体機械。
  2. 【請求項2】張出し部は、クラウン側付け根部にも設け
    られていることを特徴とする請求項1記載の流体機械。
  3. 【請求項3】両張出し部は、ポンプ側入口部前縁に連続
    して設けられ、かつ両張出し部の連結部は曲面をなして
    いることを特徴とする請求項2記載の流体機械。
  4. 【請求項4】遠心ポンプの羽根における入口部前縁の少
    なくとも側板側の端部に、鋭い後退角を有する先細状の
    張出し部を設け、この張出し部に所定の迎え角を持たせ
    て、設計時に想定した運転状態における流体の入射角に
    ほぼ一致させたことを特徴とする流体機械。
  5. 【請求項5】斜流ポンプまたはデリア型ポンプ水車の羽
    根における入口部前縁の少なくとも側板側の端部に、鋭
    い後退角を有する先細状の張出し部を設け、この張出し
    部に所定の迎え角を持たせて、設計時に想定した運転状
    態における流体の入射角にほぼ一致させたことを特徴と
    する流体機械。
  6. 【請求項6】軸流ポンプ・コンプレッサまたはカプラン
    型水車の羽根における入口部前縁の少なくともシュラウ
    ド側の端部に、鋭い後退角を有する先細状の張出し部を
    設け、この張出し部に所定の迎え角を持たせて、設計時
    に想定した運転状態における流体の入射角にほぼ一致さ
    せたことを特徴とする流体機械。
JP8189745A 1996-07-18 1996-07-18 流体機械 Pending JPH1030544A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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