JPH10304566A - 変圧比の異なる三巻線変圧器を備えた電源設備 - Google Patents

変圧比の異なる三巻線変圧器を備えた電源設備

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JPH10304566A
JPH10304566A JP9108776A JP10877697A JPH10304566A JP H10304566 A JPH10304566 A JP H10304566A JP 9108776 A JP9108776 A JP 9108776A JP 10877697 A JP10877697 A JP 10877697A JP H10304566 A JPH10304566 A JP H10304566A
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JP
Japan
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voltage
secondary winding
tap
winding
bus
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Application number
JP9108776A
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Inventor
Toshiya Morita
俊也 守田
Masashi Sugiyama
政司 杉山
Koji Nishi
考司 西
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Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 三巻線変圧器を用いて、容量の異なる2つの
負荷の運転を行いたい。 【解決手段】 三巻線変圧器1は、1次巻線1aと第1
の2次巻線1bとの変圧比が、1次巻線1aと第2の2
次巻線1cとの変圧比よりも小さく、且つ1次巻線1a
はタップ切替が行えるようになっている。第2の2次巻
線1c側の母線には、大容量負荷(例えば大容量誘導電
動機)を接続する。通常運転時には、第1の2次巻線1
b側の母線につながる負荷を、第1の設定範囲(H3
4)になるように、タップ切り替えての制御により運
転する。一方、第2の2次巻線1c側の母線につながる
大容量負荷に対しては第1の設定範囲よりも広い第2の
設定範囲(H1〜H5)で運転させる。もし、第2の設定
範囲(H1〜H5)外になれば、上記タップ切替えは、強
制的に中止する。また、第2の負荷の始動時の電圧降下
の電圧補償を、事前に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三巻線変圧器を持
つ電源設備、特に負荷時電圧調整手段で巻線制御される
三巻線変圧器を持つ電源設備に関する。
【0002】
【従来の技術】負荷時電圧調整器を備えた変圧器にて、
変圧器2次側電圧を補償させる装置に関連するものとし
て特開平2-293912に記載のように、誘導電動機始動時は
負荷時電圧調整器により変圧器2次側電圧を昇圧させ誘
導電動機始動時の電圧降下を補償する装置がある。この
装置は誘導電動機始動指令により、負荷時電圧調整器に
より予め設定された電圧値に変圧器2次側電圧を昇圧さ
せることで、大容量誘導電動機始動時の電圧降下を補償
するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術は、誘導電動
機始動時における電圧降下分を補償する分、負荷時電圧
調整器により変圧器2次側電圧を昇圧させる。しかし、
変圧比の異なる三巻線変圧器の場合、2次側電圧が異な
るために、上記技術では、一巻線分の電圧制御しか行う
ことができない。
【0004】本発明の目的は、負荷時電圧調整器を備え
た変圧比の異なる三巻線変圧器の採用に際し、この変圧
器の第1、第2の2次巻線電圧を制御可能な電源設備を
提供することにある。
【0005】更に本発明の目的は、負荷時電圧調整器を
備えた変圧比の異なる三巻線変圧器の採用に際し、大容
量誘導電動機等の始動時等での電圧降下の補償を可能に
する電源設備を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、1次巻線と第
1の2次巻線との変圧比が、1次巻線と第2の2次巻線
との変圧比よりも大きく、且つ1次巻線が切替えタップ
付き三巻線変圧器と、第1の2次巻線側の母線に接続し
た第1の負荷と、第2の2次巻線側の母線に接続した、
第1の負荷よりも容量の大きい第2の負荷と、第1の2
次巻線側の母線電圧が第1の設定範囲にあるか否かを監
視する第1の監視手段と、第2の2次巻線側の母線電圧
が、第1の設定範囲よりも広い第2の設定範囲にあるか
否かを監視する第2の監視手段と、第2の監視手段によ
る第2の2次巻線側の母線電圧が第2の設定範囲内にあ
ることを条件に、第1の監視手段の監視内容をみて、第
1の2次巻線側の母線電圧が第1の設定範囲になるよう
に上記タップを昇圧又は降圧用に切替えるタップ切替手
段と、を有する三巻線変圧器を備えた電源設備を開示す
る。
【0007】更に本発明は、1次巻線と第1の2次巻線
との変圧比が、1次巻線と第2の2次巻線との変圧比よ
りも大きく、且つ1次巻線が切替えタップ付き三巻線変
圧器と、第1の2次巻線側の母線に接続した第1の負荷
と、第2の2次巻線側の母線に接続した、第1の負荷よ
りも容量の大きい第2の負荷と、第1の2次巻線側の母
線電圧が第1の設定範囲にあるか否かを監視する第1の
監視手段と、第2の2次巻線側の母線電圧が、第1の設
定範囲よりも広い第2の設定範囲にあるか否かを監視す
る第2の監視手段と、第2の監視手段による、第2の2
次巻線側の母線電圧が第2の設定範囲内にあることを条
件に、第1の監視手段の監視内容をみて、第1の2次巻
線側の母線電圧が第1の設定範囲になるように上記タッ
プを昇圧又は降圧用に切替えるタップ切替手段と、第2
の監視手段の監視内容をみて、第2の2次巻線側の母線
電圧が第2の設定範囲をはずれた場合に、上記タップ切
替手段での昇圧又は降圧用のタップ切替えを強制的に停
止する制御手段と、を有する三巻線変圧器を備えた電源
設備を開示する。
【0008】更に本発明は、1次巻線と第1の2次巻線
との変圧比が、1次巻線と第2の2次巻線との変圧比よ
りも大きく、且つ1次巻線が切替えタップ付き三巻線変
圧器と、第1の2次巻線側の母線に接続した第1の負荷
と、第2の2次巻線側の母線に接続した、第1の負荷よ
りも容量が大きく、且つ始動時に所定の電圧降下を呈す
る第2の負荷と、第1の2次巻線側の母線電圧が第1の
設定範囲にあるか否かを監視する第1の監視手段と、第
2の2次巻線側の母線電圧が、第1の設定範囲よりも広
い第2の設定範囲にあるか否か、第2の2次巻線側の母
線電圧が第1の設定範囲の上限値よりも上記電圧降下相
当分だけ大きい始動上限値内か否かを監視する第2の監
視手段と、第1の監視手段の監視内容をみて、上記始動
のための準備指令がでていないことを条件、及び又は第
2の監視手段による第2の2次巻線側の母線電圧が第2
の設定範囲内にあることを条件に、第1の2次巻線側の
母線電圧が第1の設定範囲になるように上記タップを昇
圧又は降圧用に切替え、上記始動のための準備指令がで
ていることを条件に、第2の2次巻線側の母線電圧が上
記始動上限値に達するように上記タップを昇圧用に切替
えるタップ切替手段と、第2の監視手段の監視内容をみ
て、第2の2次巻線側の母線電圧が第2の設定範囲をは
ずれた場合に、上記タップ切替手段での昇圧又は降圧用
のタップ切替えを強制的に停止する制御手段と、を有す
る三巻線変圧器を備えた電源設備を開示する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
に示す。図2は負荷時調整回路の構成例を示す。図3は
三巻線変圧器を示す。特に、図1は、本発明の対象とす
る所内電源系の一例を示す単線図である。図1に示す所
内電源設備は、負荷時電圧調整器2と、1次巻線1aと
第1の2次巻線1bの変圧比より1次巻線1aと第2の
2次巻線1cとの変圧比が小さい三巻線変圧器1を有す
る。この三巻線変圧器1の2次巻線1bより遮断器5を
介して所内高圧母線7に電源が供給される。所内高圧母
線7には遮断器9、降圧変圧器13及び遮断器17を介
して所内低圧電源母線18が接続し、更に遮断器19を
介して低圧補機20が接続される。また、遮断器10を
介して高圧補機14が接続される。
【0010】一方、三巻線変圧器1の2次巻線1cより
遮断器6を介して所内特別高圧母線8に電源が供給され
る。所内特別高圧電源母線8には遮断器11を介して、
特別高圧電源供給が有利となる特別高圧補機15が接続
される。また、遮断器12を介して始動する大容量誘導
電動機16が接続される。所内変圧器1の2次電圧を制
御する為には2次電圧測定が必要となるが、2次電圧は
高圧のため直接の測定は困難である。2次電圧を測定容
易な電圧に落とす為、変成器3及び変成器4を各々三巻
線変圧器1の2次巻線1bと遮断器5間及び、三巻線変
圧器1の2次巻線1cと遮断器6間に接続する。
【0011】所内変圧器1の2次電圧の測定は、あらか
じめ設定した電圧値に応動する電圧継電器21〜25を
用いる。所内変圧器1の2次巻線1b側の2次電圧検出
用として、高圧用電圧変成器3の2次側に高圧側検出用
継電器21と低圧側検出用継電器22を接続する。これ
ら継電器からの信号は負荷時電圧調整器制御装置26に
入力される。
【0012】一方、所内変圧器1の2次巻線1c側の2
次電圧検出用として、変成器4の2次側に過電圧監視用
継電器23、低電圧監視用継電器24、及び始動電圧制
御用継電器25を接続する。これら継電器からの信号も
負荷時電圧調整器制御装置26に入力し、装置26は負
荷時電圧調整器2を制御する。
【0013】ここで、継電器21〜25は、器具番号8
4H、84L、59H1、27L1、84H2の継電器
を使用した。単位法による表示法を用いた動作電圧を5
9H1がH1、84H2がH2、84HがH3、84Lが
4、27L1がH5とすると、H1>H3>H4>H5の関
係にある。定格電圧は、H3とH4との間に存在する。
又、H2は定格電圧とH1との間に存在する。ここで単位
法としたのは、2つの巻線の電圧が相違するため、絶対
値としては、上記大小関係が成立しないためである。そ
してこの単位法による動作電圧とは、各々の定格値を
1.0としての値である。
【0014】図2は、本発明の負荷時電圧調整器制御装
置26の構成例を示す。制御装置26は大容量誘導電動
機16の始動時以外即ち通常時の、負荷時電圧調整器2
の制御を行う制御回路26aと大容量誘導電動機16始
動時に負荷時電圧調整器2の制御を行う制御回路26d
により構成される。制御回路26aは負荷時電圧調整器
2の昇圧制御を行う制御回路26bと降圧制御を行う制
御回路26cから成る。制御回路26bは、継電器22
と継電器23を基に負荷時電圧調整器2の昇圧制御を行
う。制御回路26cは、継電器21と継電器24を基に
負荷時電圧調整器2の降圧制御を行う。制御回路26d
は大容量誘導電動機始動指令(始動準備指令)信号27
と継電器21を基に負荷時電圧調整器2の制御を行う。
【0015】制御回路26bは、反転ゲート54、スイ
ッチ55、アンド回路56、オア回路57、遅延回路5
8、ランプ59より成る。制御回路26cは、スイッチ
61、反転ゲート62、アンド回路63、スイッチ7
0、ランプ60、遅延回路64より成る。制御回路26
dは、反転ゲート50、アンドゲート51、52、ラン
プ53より成る。
【0016】制御回路26b、26c、26dの出力側
には、負荷時電圧調整器2があり、昇圧時には昇圧指令
65によりタップ切替器67で昇圧側に切替え、降圧時
には降圧指令66によりタップ切替器67で降圧側に切
り替える。ランプ68、69は制御装置26がタップT
1を越えて昇圧を要求(T1が限界だから越えられない要
求となる)している時の昇圧限界時点灯ランプと、逆に
制御装置26がタップT17を越えて降圧を要求(T17
限界だから越えられない要求となる)している時の降圧
限界時点灯ランプである。
【0017】制御回路26bのスイッチ55は、継電器
23の出力なしでON、出力ありでOFF(ライン断)
するスイッチ、制御回路26cのスイッチ61は継電器
24の出力なしでON、出力ありでOFF(ライン断)
するスイッチ、スイッチ70は、始動準備指令27あり
でOFF、なしでONするスイッチである。遅延回路5
8、64は動作遅れの補償用の遅延を与えるが、回路上
なくてもよい。ランプ53は、始動準備完了で点灯(又
は、準備中のみ点灯)する。ランプ59は、特別高圧母
線8の電圧が設定値H1より高い時に点灯し、ランプ6
0は特別高圧母線8の電圧が設定値H5より低い時に点
灯する。
【0018】図3は負荷時電圧調整器2及び三巻線変圧
器1の概略を示したものである。調整器2は、複数の切
替えタップT1〜T17を持ち、切替器67で切り替えら
れる。一般に変圧器の2次電圧値は1次側電圧E1と2
次側電圧E2との電圧比E1/E2により決定される。
そこで、昇圧時には図2の昇圧信号65により1次側の
タップ(T1〜T17)を番号の小さい方に切り替え、1次
側の巻線数を少なくし、結果的に変圧器1次側と2次側
の電圧比は小さくなり、2次側電圧の昇圧が実現でき
る。一方、図2の降圧信号66により1次側のタップ
(T1〜T17)は番号の大きい方に切り替え、1次側の
巻線数は多くし、結果的に変圧器1次側と2次側の電圧
比は大きくし、2次側電圧の降圧が実現できる。T1
17がそれぞれのタップ限界である。
【0019】以上の構成での動作を説明する。図2の回
路上での1つの特徴は、2次電圧の一定制御と、所要範
囲内での電圧制御とを行うことである。即ち、負荷時電
圧調整器2は、所内変圧器1の2次巻線1bより給電さ
れる所内高圧電源母線7が高圧補機14から低圧補機2
0にまで幅広く給電する為、2次巻線1b側の2次電圧
の一定制御(H3〜H4の間に電圧があるような制御)を
行うものとする。一方、所内変圧器1の第2の2次巻線
1cより給電される所内特別高圧電源母線8は、それに
接続される補機が特別高圧給電が有利な大容量誘導電動
機であり、誘導電動機が許容できる電圧変動範囲内で運
転する事を原則として、電圧の一定制御は行わず許容で
きる電圧変動を基に設定範囲(H1〜H5)を設け、電圧
変動が設定範囲(H1〜H5)を超えた場合に警報を発し
負荷時電圧調整器2の電圧制御を強制的に停止させるも
のとする。
【0020】こうした制御を実現するために、制御装置
26は特別高圧電源母線8に接続される大容量誘導電動
機16始動時以外即ち、負荷時電圧調整器2の通常運用
時は制御回路26aが働いてタップ切替え制御を行う。
【0021】(1)先ず、通常運用時での制御動作を説
明する。この通常運用時では、継電器23、24の不動
作を条件に、母線7の電圧をH4〜H3の間で運転する。
しかし、H4〜H3の運転中にあっても、母線8側の継電
器23、24のいづれか一方でも動作する(H1よりも
大か、H5よりも小かのいづれか一方)と、その昇圧又
は降圧制御を強制的に中止する。 (イ)所内高圧電源母線7の電圧が下がり継電器22が
動作し、継電器22の動作信号が制御装置26に入力さ
れると、継電器23の不動作(スイッチ55がON)を
条件に、アンド回路56、オア回路57を介して昇圧信
号65を出力する。この昇圧信号65により、図3に示
す負荷時電圧調整器2のタップ(T1〜T17)は番号の小
さい方に切り替わり、所内変圧器1の1次側と2次側の
変圧比が小さくなるため、それまでよりも所内変圧器1
の2次電圧は大きくなる。
【0022】しかし、この昇圧制御により、所内変圧器
1の2次巻線1c側の2次電圧が継電器23の動作する
電圧以上(即ち過電圧)となった場合、継電器23が動
作してスイッチ55をオフにすることで、継電器22の
動作信号を遮断する。これによって、継電器22の動作
/不動作に関わらず昇圧信号65の出力を停止すると共
に、所内特別高圧電源母線8の電圧高のランプ59を点
灯し警報が出る。
【0023】(ロ)一方、所内高圧電源母線7の電圧が
上がり、継電器21が動作すると継電器21の動作信号
が制御装置26に入力され、継電器24の不動作(スイ
ッチ61がON)を条件に、アンド回路63を通じて降
圧信号66を出力する。この降圧信号66により、図3
に示す負荷時電圧調整器2のタップ(T1〜T17)は番号
の大きい方に切り替わり、所内変圧器1の1次側と2次
側の変圧比が大きくなるため、それまでよりも所内変圧
器1の2次電圧は小さくなる。
【0024】しかし、この降圧制御により、所内変圧器
1の2次巻線1c側の2次電圧が継電器24が動作する
電圧以下(即ち低電圧)となった場合、継電器24が動
作してスイッチ61をオフにし、継電器21の動作信号
を遮断する。これによって、継電器21の動作/不動作
に関わらず降圧信号66の出力を停止すると共に、所内
特別高圧電源母線8の電圧低のランプ60を点灯し警報
が出る。
【0025】(2)次に大容量誘導電動機16の始動時
の制御について説明する。 (イ)所内特別高圧電源母線8に接続され、且つ始動電
流による電圧降下が大きい大容量誘導電動機16を始動
する場合、始動時の電流による電圧降下が同一変圧器に
接続される補機に与える影響を軽減する為に、予め所内
特別高圧母線8の母線電圧を昇圧する制御を行う。この
昇圧量は大容量誘導電動機16の始動電流による電圧降
下分程度であり、母線電圧を所内特別高圧電源母線8の
定格電圧よりもこの降下分だけ高く設定することで、大
容量誘導電動機16始動時の電圧降下を補償する。
【0026】大容量誘導電動機16を始動する前に、大
容量誘導電動機始動準備指令信号27が制御装置26に
入力され、負荷時電圧調整器2の制御は制御回路26a
から制御回路26dに切り替わる。即ち、指令信号27
はアンド回路51を通ってオア回路57に入力して昇圧
信号65となる。この時、アンド回路56の出力の有無
にかかわらず、オア回路57は指令信号27を出力する
ことから、アンド回路56の出力はバイパスされたとみ
れる。アンド回路63の出力も、指令信号27によるス
イッチ70のオフ化で出力されない。かくして、26b
の信号(アンド56の出力)はバイパスされ、更に制御
回路26cの制御信号は完全に遮断される。
【0027】大容量誘導電動機16始動時の所内特別高
圧電源母線8の電圧制御は継電器25の動作信号を基に
行われる。継電器25の動作電圧H2は所内特別高圧電
源母線8の定格電圧(100%)より大容量誘導電動機
16の始動電流による電圧降下分程度、高く設定してあ
る。指令信号27入力時、継電器25が動作しない場
合、制御回路26dは昇圧信号65を出す。一方、スイ
ッチ70は信号27により強制的にオフとなり、降圧制
御は停止となる。昇圧信号65により負荷時電圧調整器
2のタップ(T1〜T17)は番号の小さい方に切り替わ
り、所内変圧器1の1次側と2次側の変圧比が小さくな
るため、それまでよりも所内変圧器1の2次電圧は大き
くなる。この昇圧制御により所内変圧器1の2次側電圧
が昇圧され、継電器25の動作電圧H2に達すると、継
電器25が動作する。この結果、制御回路26dからの
昇圧信号65の出力は停止し、起動準備完了信号70を
出し、ランプ53の点灯(又は消灯)を行い大容量誘導
電動機16の始動準備が終了する。この時、所内特別高
圧電源母線8の母線電圧は定格電圧よりも大容量誘導電
動機16の始動電流による電圧降下分程度高くなる。こ
の時、ランプ53が点灯することで、運転員は始動を行
う。
【0028】(ロ)大容量誘導電動機16の始動後は、
始動指令信号27が解除されるために、アンド回路51
の出力はなくなり継電器25の動作/不動作に関わらず
制御回路26dからの信号はすべて停止する。また、始
動指令信号27が解除により制御回路26bのバイパス
及び制御回路26cのライン遮断は共に解除されるため
に、負荷時電圧調整器2の制御は制御回路26aとな
り、再び所内高圧電源母線7の電圧を一定に制御し、所
内特別高圧電源母線8においては電圧変動の監視を行
う。
【0029】(3)尚、昇圧限界ではランプ68を点灯
し、降圧限界ではランプ69を点灯し、その旨を運転支
援者に知らせる。ランプ53、59、60、68、69
は色によって区別すると、監視しやすくなる。また、こ
うしたランプ点灯と併用、又はランプ点灯を止めて、制
御上で解決するやり方もありうる。
【0030】以上の動作を、制御回路26bを中心とし
てまとめた動作タイムチャートが図4、制御回路26c
を中心としてまとめた動作タイムチャートが図5、制御
回路26dを中心としてまとめた動作タイムチャートが
図6である。
【0031】図4で、継電器22の動作点H4以下にな
ろうとすると、継電器22が働き、高圧母線7の電圧の
昇圧を行う。これがAに示した部分である。勿論、動作
点H3以上になるとすると、継電器21が働き高圧母線
7の電圧の降圧を行う。一方、母線8側では、継電器2
3の動作点H1以下の範囲で電圧制御を行う。これがB
に示した部分である。勿論、継電器24の動作点H5
下になろうとすると、継電器24が働き母線8の電圧の
昇圧を行う。
【0032】図5で、Cで示した部分は母線8の電圧
が、継電器24の動作点H5以上のレベルでの降圧制
御、Dで示した部分が、母線7の電圧が、継電器21の
動作点H3以上にならないようにするための降圧制御を
示す。図6で、Eで示した部分が母線7の昇圧制御、F
で示した部分が母線8の昇圧制御を示す。
【0033】以上の実施の形態によれば、負荷時電圧調
整器を備え、1次巻線と2次巻線の変圧比が異なる三巻
線変圧器において、負荷時電圧調整器の電圧制御は、高
圧から低圧補機まで幅広く電源を給電する変圧比の大き
い第1の2次巻線側の電圧を主体とし、この巻線の2次
電圧を定格電圧近傍に一定制御する。一方、前記変圧比
の小さい第2の2次巻線側については、接続される補機
が高電圧の給電が有利な大容量誘導電動機であり、低圧
補機への給電は原則として行わないために、電圧の一定
制御を行わずに、大容量誘導電動機の電圧許容値を満足
する設定値を設け電圧変動量の監視を行い、設定値を超
えた場合、警報を発し負荷時電圧調整器のもう一方の巻
線側の一定電圧制御を強制的に停止させる機能を設ける
ことで支障のない運転を継続できる。
【0034】前記第2の2次巻線側に接続された大容量
誘導電動機始動時は、始動準備指令信号により、負荷時
電圧調整器の電圧制御は、前記第1の2次巻線側からの
制御から、前記第2の2次巻線側へ切り替える。そして
大容量誘導電動機始動時の始動電流による電圧降下を補
償する為に、予め変圧器2次側の電圧を定格電圧よりも
昇圧させ、大容量誘導電動機始動時の電圧降下を補償す
る。上記大容量誘導電動機始動終了後は、始動準備指令
信号が解除されることにより上記制御は終了し、自動的
に通常運転時の第1の2次巻線側の2次電圧を一定に制
御する運転に戻す制御方法とする。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、事業用発電プラントに
おいて2系統の異なる電圧を採用する場合に、所内用変
圧器1台にて所内電源系を異なる電圧にて構成すること
が可能となり、大容量誘導電動機始動時の電圧降下の影
響も低減することができる。これにより、今後大容量発
電プラントの所内電源系に特別高圧電源を採用する場合
等に経済的で且つ運用面で有利な電源設備を提供する事
ができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の実施である所内単線結線図
である。
【図2】本発明の一実施例の形態である所内変圧器負荷
時電圧調整器制御回路である。
【図3】所内変圧器負荷時電圧調整器の概略図を示す。
【図4】制御回路26bを中心とする動作タイムチャー
トである。
【図5】制御回路26cを中心とする動作タイムチャー
トである。
【図6】制御回路26dを中心とする動作タイムチャー
トである。
【符号の説明】
1 所内変圧器 2 所内変圧器負荷時電圧調整器 3 高圧用電圧変成器 4 特別高圧用電圧変成器 5 所内変圧器2次側の所内特別高圧電源母線受電遮断
器 6 所内変圧器2次側の所内特別高圧電源母線受電遮断
器 7 所内高圧電源母線 8 所内特別高圧電源母線 9 降圧変圧器給電用遮断器 10 高圧補機給電用遮断器 11 特別高圧補機給電用遮断器 12 始動する大容量誘導電動機給電用遮断器 13 降圧変圧器 14 高圧補機 15 特別高圧補機 16 始動する大容量誘導電動機 17 降圧変圧器2次側の低圧母線受電遮断器 18 所内低圧電源母線 19 低圧補機給電用遮断器 20 低圧補機 21 所内高圧電源母線電圧継電器(高圧側検出用) 22 所内高圧電源母線電圧継電器(低圧側検出用) 23 所内特別高圧電源母線電圧監視継電器(過電圧監
視用) 24 所内特別高圧電源母線電圧監視継電器(低電圧監
視用) 25 所内特別高圧電源母線電圧継電器(始動時電圧制
御用) 26 所内変圧器負荷時電圧調整器制御装置 27 誘導電動機始動準備指令 50、54、62 インバータ 51、52、56、63 アンドゲート 53 誘導電動機始動準備完了ランプ 55、61、70 スイッチ 57 オアゲート 58、64 遅延回路 59 所内特別高圧電源母線電圧高ランプ 60 所内特別高圧電源母線電圧低ランプ 65 昇圧指令 66 降圧指令 67 タップ切替器 68 所内変圧器負荷時電圧調整器昇圧ランプ 69 所内変圧器負荷時電圧調整器降圧ランプ
フロントページの続き (72)発明者 西 考司 茨城県日立市幸町3丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1次巻線と第1の2次巻線との変圧比が、
    1次巻線と第2の2次巻線との変圧比よりも大きく、且
    つ1次巻線が切替えタップ付き三巻線変圧器と、 第1の2次巻線側の母線に接続した第1の負荷と、 第2の2次巻線側の母線に接続した、第1の負荷よりも
    容量の大きい第2の負荷と、 第1の2次巻線側の母線電圧が第1の設定範囲にあるか
    否かを監視する第1の監視手段と、 第2の2次巻線側の母線電圧が、第1の設定範囲よりも
    広い第2の設定範囲にあるか否かを監視する第2の監視
    手段と、 第2の監視手段による第2の2次巻線側の母線電圧が第
    2の設定範囲内にあることを条件に、第1の監視手段の
    監視内容をみて、第1の2次巻線側の母線電圧が第1の
    設定範囲になるように上記タップを昇圧又は降圧用に切
    替えるタップ切替手段と、 を有する三巻線変圧器を備えた電源設備。
  2. 【請求項2】1次巻線と第1の2次巻線との変圧比が、
    1次巻線と第2の2次巻線との変圧比よりも大きく、且
    つ1次巻線が切替えタップ付き三巻線変圧器と、 第1の2次巻線側の母線に接続した第1の負荷と、 第2の2次巻線側の母線に接続した、第1の負荷よりも
    容量の大きい第2の負荷と、 第1の2次巻線側の母線電圧が第1の設定範囲にあるか
    否かを監視する第1の監視手段と、 第2の2次巻線側の母線電圧が、第1の設定範囲よりも
    広い第2の設定範囲にあるか否かを監視する第2の監視
    手段と、 第2の監視手段による、第2の2次巻線側の母線電圧が
    第2の設定範囲内にあることを条件に、第1の監視手段
    の監視内容をみて、第1の2次巻線側の母線電圧が第1
    の設定範囲になるように上記タップを昇圧又は降圧用に
    切替えるタップ切替手段と、 第2の監視手段の監視内容をみて、第2の2次巻線側の
    母線電圧が第2の設定範囲をはずれた場合に、上記タッ
    プ切替手段での昇圧又は降圧用のタップ切替えを強制的
    に停止する制御手段と、 を有する三巻線変圧器を備えた電源設備。
  3. 【請求項3】1次巻線と第1の2次巻線との変圧比が、
    1次巻線と第2の2次巻線との変圧比よりも大きく、且
    つ1次巻線が切替えタップ付き三巻線変圧器と、 第1の2次巻線側の母線に接続した第1の負荷と、 第2の2次巻線側の母線に接続した、第1の負荷よりも
    容量が大きく、且つ始動時に所定の電圧降下を呈する第
    2の負荷と、 第1の2次巻線側の母線電圧が第1の設定範囲にあるか
    否かを監視する第1の監視手段と、 第2の2次巻線側の母線電圧が、第1の設定範囲よりも
    広い第2の設定範囲にあるか否か、第2の2次巻線側の
    母線電圧が第1の設定範囲の上限値よりも上記電圧降下
    相当分だけ大きい始動上限値内か否かを監視する第2の
    監視手段と、 第1の監視手段の監視内容をみて、上記始動のための準
    備指令がでていないことを条件、及び又は第2の監視手
    段による第2の2次巻線側の母線電圧が第2の設定範囲
    内にあることを条件に、第1の2次巻線側の母線電圧が
    第1の設定範囲になるように上記タップを昇圧又は降圧
    用に切替え、上記始動のための準備指令がでていること
    を条件に、第2の2次巻線側の母線電圧が上記始動上限
    値に達するように上記タップを昇圧用に切替えるタップ
    切替手段と、 第2の監視手段の監視内容をみて、第2の2次巻線側の
    母線電圧が第2の設定範囲をはずれた場合に、上記タッ
    プ切替手段での昇圧又は降圧用のタップ切替えを強制的
    に停止する制御手段と、 を有する三巻線変圧器を備えた電源設備。
  4. 【請求項4】上記第2の負荷は誘導電動機とした請求項
    3の三巻線変圧器を備えた電源設備。
  5. 【請求項5】上記第2の監視手段は、第2の2次巻線の
    母線電圧が第2の設定範囲を超えた場合に、その旨の報
    知を行うものとした請求項1〜3のいずれかに記載の三
    巻線変圧器を備えた電源設備。
  6. 【請求項6】上記第2の監視手段は、第2の2次巻線の
    母線電圧が、始動のための準備指令がでている時に始動
    上限値に達したならばその旨の報知を行うものとした請
    求項3に記載の三巻線変圧器を備えた電源設備。
  7. 【請求項7】上記報知があったことを確認して上記第2
    の負荷の始動を行わせるものとした請求項6の三巻線変
    圧器を備えた電源設備。
  8. 【請求項8】上記切替手段は、タップの上限・下限の限
    界を越えてのタップ切替えが出された場合にその旨の報
    知を行うものとした請求項1〜3のいずれかに記載の三
    巻線変圧器を備えた電源設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010051727A1 (zh) * 2008-11-10 2010-05-14 Li Weiya 500kV及特高压线路上的变压电抗器装置
CN105529163A (zh) * 2015-12-02 2016-04-27 许继集团有限公司 一种自动调容调压组合式变压器系统
KR20190026442A (ko) * 2017-09-05 2019-03-13 한국수력원자력 주식회사 발전소 전력계통의 이중인입 차단기 시스템

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