JP2004295420A - 自動電圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多大なサージ電流の発生を抑制することができる自動電圧制御装置を提供すること。
【解決手段】本発明では、基準電圧と出力電圧との比較結果に応じて複数種類の出力電圧のうちから選択した一つの出力電圧を出力する自動電圧制御装置において、出力電圧を生成するための出力電圧生成回路は、分路巻線と、同分路巻線と逆方向に向けて励磁する分路調整巻線とを直列接続することにした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動電圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より商用電源と各種電気機器との間には、商用電源の電圧を低下させることによって電気機器での消費電力を低減させる節電機能や商用電源の電圧を増大させることによって電気機器への供給電圧を補償する電圧補償機能を有する自動電圧制御装置が広く使用されている。
【0003】
かかる自動電圧制御装置としては、入力端子と共通端子との間に直列巻線と分路巻線とを直列接続するとともに、分路巻線に複数のタップを設け、これら複数のタップのうちから選択された一つのタップから出力電圧を出力することで出力電圧を切り替えるように構成しており、タップの選択は、制御回路で基準電圧と出力電圧とを比較するとともに、各タップに接続されたサイリスタやリレーを選択的に導通させることによって行っていた(たとえば、特許文献1、2)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−178462号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平8−191542号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の自動電圧制御装置にあっては、電源投入時や出力電圧切替時に多大な突入電流が発生するおそれがあった。
【0007】
また、従来の自動電圧制御装置にあっては、出力電圧切替時に20ms以上もの切替時間を要すると多大なサージ電圧が発生するおそれがあった。
【0008】
さらに、従来の自動電圧制御装置にあっては、電源切断時や出力電圧切替時に、瞬間的に分路巻線において残留磁気の放出が生じることによって多大なサージ電流が発生してサイリスタやリレーや電気機器に瞬間的に耐圧を超える多大なサージ電圧が印加されてしまうおそれがあった。
【0009】
そのため、従来の自動電圧制御装置では、上述した欠点に起因してサイリスタやリレーや電気機器が破壊されてしまうおそれがあった。
【0010】
そこで、本発明では、分路巻線と逆方向に向けて励磁する分路調整巻線を設けることで、分路巻線で突入電流や残留磁気の放出が発生しても、それを分路調整巻線で打ち消して、多大なサージ電流の発生を抑制するようにしたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に係る本発明では、基準電圧と出力電圧との比較結果に応じて複数種類の出力電圧のうちから選択した一つの出力電圧を出力する自動電圧制御装置において、出力電圧を生成するための出力電圧生成回路は、分路巻線と、同分路巻線と逆方向に向けて励磁する分路調整巻線とを直列接続して構成することにした。
【0012】
また、請求項2に係る本発明では、前記請求項1に係る本発明において、前記出力電圧生成回路は、前記分路巻線に複数のタップを設け、これら複数のタップから選択した一つのタップから出力電圧を出力するように構成することにした。
【0013】
また、請求項3に係る本発明では、前記請求項1に係る本発明において、前記出力電圧生成回路は、前記分路調整巻線に複数のタップを設け、これら複数のタップから選択した一つのタップから出力電圧を出力するように構成することにした。
【0014】
また、請求項4に係る本発明では、前記請求項1に係る本発明において、前記出力電圧生成回路は、前記分路巻線に複数のタップを設け、各タップに前記分路調整巻線を直列接続し、これらの分路調整巻線から選択した一つの分路調整巻線と前記分路巻線とから出力電圧を出力するように構成することにした。
【0015】
また、請求項5に係る本発明では、前記請求項1〜請求項4のいずれかに係る本発明において、前記出力電圧生成回路は、単相3線方式、三相3線方式、または三相4線方式のいずれかの電源供給方式で構成することにした。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に係る自動電圧制御装置は、商用電源と各種電気機器との間に介設されて使用されるものであり、基準電圧と出力電圧とを比較して、出力電圧が基準電圧よりも高い場合には、出力電圧を低下させることによって電気機器での消費電力を低減させる節電機能を発揮し、一方、出力電圧が基準電圧よりも低い場合には、出力電圧を増大させることによって電気機器への供給電圧を補償する電圧補償機能を発揮するものである。
【0017】
かかる自動電圧制御装置は、基準電圧と出力電圧との比較結果に応じて複数種類の出力電圧のうちから選択した一つの出力電圧を出力するように構成している。
【0018】
しかも、出力電圧を生成するための出力電圧生成回路は、分路巻線と、同分路巻線と逆方向に向けて励磁する分路調整巻線とを直列接続して構成している。
【0019】
このように、分路巻線と分路調整巻線とを直列接続するとともに、複数種類の出力電圧を生成することができる出力電圧生成回路としては、各種の形態のものが考えられるが、たとえば、分路巻線と分路調整巻線とを直列接続するとともに、分路巻線に複数のタップを設け、これら複数のタップから選択した一つのタップから出力電圧を出力するように構成したものがある。
【0020】
また、出力電圧生成回路としては、分路巻線と分路調整巻線とを直列接続するとともに、分路調整巻線に複数のタップを設け、これら複数のタップから選択した一つのタップから出力電圧を出力するように構成したものでもよい。
【0021】
さらに、出力電圧生成回路としては、分路巻線に複数のタップを設け、各タップに分路調整巻線を直列接続し、これらの分路調整巻線から選択した一つの分路調整巻線と前記分路巻線とから出力電圧を出力するように構成したものでもよい。
【0022】
そして、本発明に係る自動電圧制御装置の出力電圧生成回路では、分路巻線とは逆方向に向けて励磁する分路調整巻線を分路巻線に直列接続しているため、分路巻線で残留磁気の放出が発生しても、それを分路巻線とは逆方向に励磁する分路調整巻線で打ち消すことができるので、多大なサージ電流の発生を抑制することができる。
【0023】
そのため、本発明に係る自動電圧制御装置では、サイリスタやリレーや電気機器に瞬間的に耐圧を超える多大なサージ電圧が印加されてしまうのを防止することができ、これらのサイリスタやリレーや電気機器の破壊を未然に防止することができる。
【0024】
特に、出力電圧生成回路として単巻変圧器を使用することにより、負荷電流が大電流であっても回路規模を小さくすることができ、装置の小型化、軽量化、低廉化を図ることができるとともに、電圧変換時の電圧変動が小さいことから動作を安定化させることができ、変換効率を向上させることができ、さらには、タップを任意に設定することができるので、最適な出力電圧に安定して制御することができる。
【0025】
本発明に係る自動電圧制御装置の出力電圧生成回路は、単相3線方式、三相3線方式、または三相4線方式のいずれの電源供給方式でも構成することができる。
【0026】
以下に、本発明の具体的な実施例について図面を参照しながら説明する。
【0027】
(第1実施例)
図1は、第1実施例に係る自動電圧制御装置1を示した図である。
【0028】
自動電圧制御装置1は、入力端子2と共通端子3との間に商業電源4を接続する一方、出力端子5と共通端子3との間に負荷6を接続している。
【0029】
かかる自動電圧制御装置1は、入力端子2に直列巻線7の始端を接続し、同直列巻線7の終端に出力端子5と分路巻線8の始端を接続し、この分路巻線8の中途及び終端に3個のタップ9,10,11を形成し、各タップ9,10,11に分路調整巻線12,13,14の始端をそれぞれ接続し、各分路調整巻線12,13,14の終端に制御回路15で断続制御されるスイッチとしてのサイリスタ16,17,18をそれぞれ接続し、これらのサイリスタ16,17,18に共通端子3を接続している。
【0030】
ここで、直列巻線7と分路巻線8とは、同一の鉄心19に同一方向に向けて巻回形成されており、したがって、同一の方向に向けて励磁するようにしている。
【0031】
一方、分路巻線8と分路調整巻線12,13,14とは、同一の鉄心19に逆方向に向けて巻回形成されており、したがって、逆方向に向けて励磁するようにしている。
【0032】
なお、分路巻線6は、便宜的に、出力端子5に接続した始端から中間のタップ9との間を第1の分路巻線部20と呼び、中間のタップ9,10の間を第2の分路巻線部21と呼び、中間のタップ10と終端のタップ11の間を第3の分路巻線部22と呼ぶことにする。
【0033】
制御回路15には、出力端子5と共通端子3との間の電位差である出力電圧と、基準電源23によって生成した基準となる電圧(基準電圧)とが入力されている。
【0034】
そして、自動電圧制御装置1は、制御回路15によって、第1のサイリスタ16のみを導通状態とし、第2及び第3のサイリスタ17,18を切断状態(非導通状態)とした場合には、第1の分路巻線部20及び第1の分路調整巻線12で生成される電圧を出力電圧として出力する。
【0035】
また、自動電圧制御装置1は、制御回路15によって、第2のサイリスタ1 7のみを導通状態とし、第1及び第3のサイリスタ16 ,18を切断状態(非導通状態)とした場合には、第1の分路巻線部20、第2の分路巻線部21、及び第2の分路調整巻線13で生成される電圧を出力電圧として出力する。
【0036】
また、自動電圧制御装置1は、制御回路15によって、第3のサイリスタ18のみを導通状態とし、第1及び第2のサイリスタ16,17を切断状態(非導通状態)とした場合には、第1の分路巻線部20、第2の分路巻線部21、第3の分路巻線部22、及び第3の分路調整巻線14で生成される電圧を出力電圧として出力する。
【0037】
したがって、自動電圧制御装置1は、初期状態では中間の出力電圧を出力するように制御回路15によって、第2のサイリスタ17のみを導通状態とし、第1及び第3のサイリスタ16,18を切断状態(非導通状態)として、第1の分路巻線部20、第2の分路巻線部21、及び第2の分路調整巻線13で生成される電圧を出力電圧として出力する。
【0038】
そして、制御回路15において、基準電圧と出力電圧とを比較し、出力電圧が基準電圧よりも高い場合には、出力電圧を低くするために、制御回路15によって、第1のサイリスタ16のみを導通状態とし、第2及び第3のサイリスタ17,18を切断状態(非導通状態)として、第1の分路巻線部20及び第1の分路調整巻線12で生成される電圧を出力電圧として出力する。
【0039】
一方、制御回路15において、基準電圧と出力電圧とを比較し、出力電圧が基準電圧よりも低い場合には、出力電圧を高くするために、制御回路15によって、第3のサイリスタ18のみを導通状態とし、第1及び第2のサイリスタ16,17を切断状態(非導通状態)として、第1の分路巻線部20、第2の分路巻線部21、第3の分路巻線部22、及び第3の分路調整巻線14で生成される電圧を出力電圧として出力する。
【0040】
このように、自動電圧制御装置1は、制御回路15によって基準電圧と出力電圧との比較結果に応じてサイリスタ16,17,18を選択制御することで、出力電圧を制御するようにしている。なお、本説明では、3種類の出力電圧を出力する場合について説明しているが、出力可能な出力電圧の種類を増やすことで出力電圧を細かく制御することができる。また、サイリスタ16,17,18の切替は、全てのサイリスタ16,17,18を完全に非導通状態とした後に、早期に(2〜3ms程度の時間をあけて)切り替えており、これにより、開放時に高電圧サージが発生しないようにしている。
【0041】
そして、本自動電圧制御装置1では、分路巻線8と分路調整巻線12,13,14とを同一の鉄心19に逆方向に向けて巻回形成することで互いに逆方向に向けて励磁するようにしているため、制御回路15によってサイリスタ16,17,18を切り替えた際に、分路調整巻線12,13,14が分路巻線8とは逆方向に励磁されることになる。
【0042】
そのため、本自動電圧制御装置1では、分路巻線8で残留磁気の放出が発生しても、それを分路巻線8とは逆方向に励磁する分路調整巻線12,13,14で打ち消すことができるので、多大なサージ電流の発生を抑制することができ、これにより、サイリスタ16,17,18や負荷6に瞬間的に耐圧を超える多大なサージ電圧が印加されてしまうのを防止することができ、これらのサイリスタ16,17,18や負荷6の破壊を未然に防止することができる。
【0043】
(第2実施例)
図2は、第2実施例に係る自動電圧制御装置31を示した図である。
【0044】
かかる自動電圧制御装置31の入力側の回路は、商業電源32を接続する入力端子33,34の間に、同一の鉄心35に形成した直列巻線36と分路巻線37と分路調整巻線38とを直列に接続している。
【0045】
ここで、直列巻線36と分路巻線37とは、鉄心35に同一方向に向けて巻回形成されており、したがって、同一の方向に向けて励磁するようにしている。
【0046】
一方、分路巻線37と分路調整巻線38とは、鉄心35に逆方向に向けて巻回形成されており、したがって、逆方向に向けて励磁するようにしている。
【0047】
また、自動電圧制御装置31の出力側の回路は、直列巻線36と分路巻線37との間に出力端子39を接続するとともに、分路調整巻線38に3個の中間タップ40,41,42を形成し、各中間タップ40,41,42に制御回路43で断続制御されるスイッチとしてのサイリスタ44,45,46を接続し、これらのサイリスタ44,45,46を出力端子47に接続し、出力端子39,47の間に負荷48を接続している。
【0048】
なお、分路調整巻線38は、便宜的に、始端から第1の中間タップ40との間を第1の分路調整巻線部49と呼び、第1及び第2の中間タップ40,41の間を第2の分路調整巻線部50と呼び、第2及び第3の中間タップ41,42の間を第3の分路調整巻線部51と呼ぶことにする。
【0049】
制御回路43には、出力端子39,47の間の電位差である出力電圧と、基準電源52によって生成した基準となる電圧(基準電圧)とが入力されている。
【0050】
本実施例に係る自動電圧制御装置41においても、前記第1実施例と同様に、制御回路43によって基準電圧と出力電圧との比較結果に応じてサイリスタ44,45,46を選択制御することで、出力電圧を制御するようにしている。
【0051】
すなわち、自動電圧制御装置41は、制御回路43によって、第1のサイリスタ44のみを導通状態とし、第2及び第3のサイリスタ45,46を切断状態(非導通状態)とすることによって、分路巻線37及び第1の分路調整巻線部49で生成される電圧を出力電圧として出力し、また、制御回路43によって、第2のサイリスタ45のみを導通状態とし、第1及び第3のサイリスタ44,46を切断状態(非導通状態)とすることによって、分路巻線37、第1の分路調整巻線部49、及び第2の分路調整巻線部50で生成される電圧を出力電圧として出力し、さらには、制御回路43によって、第3のサイリスタ46のみを導通状態とし、第1及び第2のサイリスタ44,45を切断状態(非導通状態)とすることによって、分路巻線37、第1の分路調整巻線部49、第2の分路調整巻線部50、及び第3の分路調整巻線部51で生成される電圧を出力電圧として出力する。
【0052】
そして、本実施例に係る自動電圧制御装置41でも、分路巻線37と分路調整巻線38とが互いに逆方向に向けて励磁するようにしているため、制御回路43によってサイリスタ44,45,46を切り替えた際に、分路調整巻線38が分路巻線37とは逆方向に励磁されることになり、分路巻線37で残留磁気の放出が発生しても、それを分路巻線37とは逆方向に励磁する分路調整巻線38で打ち消すことができる。
【0053】
(第3実施例)
図3は、第3実施例に係る自動電圧制御装置61を示した図である。
【0054】
かかる自動電圧制御装置61の入力側の回路は、商業電源62を接続する入力端子63と共通端子64との間に、同一の鉄心65に形成した直列巻線66と分路巻線67と分路調整巻線68とを直列に接続している。
【0055】
ここで、直列巻線66と分路巻線67とは、鉄心65に同一方向に向けて巻回形成されており、したがって、同一の方向に向けて励磁するようにしている。
【0056】
一方、分路巻線67と分路調整巻線68とは、鉄心65に逆方向に向けて巻回形成されており、したがって、逆方向に向けて励磁するようにしている。
【0057】
また、自動電圧制御装置61の出力側の回路は、分路巻線67に3個の中間タップ69,70,71を形成し、各中間タップ69,70,71に制御回路72で断続制御されるスイッチとしてのサイリスタ73,74,75を接続し、これらのサイリスタ73,74,75を出力端子76に接続し、この出力端子76と共通端子64との間に負荷77を接続している。
【0058】
なお、分路巻線67は、便宜的に、第1及び第2の中間タップ69,70の間を第1の分路巻線部78と呼び、第2及び第3の中間タップ70 ,71の間を第2の分路巻線部79と呼び、第3の中間タップ71と終端との間を第3の分路巻線部80と呼ぶことにする。
【0059】
制御回路72には、出力端子76と共通端子64の間の電位差である出力電圧と、基準電源81によって生成した基準となる電圧(基準電圧)とが入力されている。
【0060】
本実施例に係る自動電圧制御装置61においても、前記第1実施例と同様に、制御回路72によって基準電圧と出力電圧との比較結果に応じてサイリスタ73,74,75を選択制御することで、出力電圧を制御するようにしている。
【0061】
すなわち、自動電圧制御装置61は、制御回路72によって、第1のサイリスタ73のみを導通状態とし、第2及び第3のサイリスタ74,75を切断状態(非導通状態)とすることによって、第1の分路巻線部78及び分路調整巻線68で生成される電圧を出力電圧として出力し、また、制御回路72によって、第2のサイリスタ74のみを導通状態とし、第1及び第3のサイリスタ73,75を切断状態(非導通状態)とすることによって、第1の分路巻線部78、第2の分路巻線部79、及び分路調整巻線68で生成される電圧を出力電圧として出力し、さらには、制御回路72によって、第3のサイリスタ75のみを導通状態とし、第1及び第2のサイリスタ73,74を切断状態(非導通状態)とすることによって、第1の分路巻線部78、第2の分路巻線部79、第3の分路巻線部80、及び分路調整巻線68で生成される電圧を出力電圧として出力する。
【0062】
そして、本実施例に係る自動電圧制御装置61でも、分路巻線67と分路調整巻線68とが互いに逆方向に向けて励磁するようにしているため、制御回路72によってサイリスタ73,74,75を切り替えた際に、分路調整巻線68が分路巻線67とは逆方向に励磁されることになり、分路巻線67で残留磁気の放出が発生しても、それを分路巻線67とは逆方向に励磁する分路調整巻線68で打ち消すことができる。
【0063】
【発明の効果】
本発明は、以上に説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0064】
すなわち、本発明では、出力電圧を生成するための出力電圧生成回路を、分路巻線と同分路巻線とは逆方向に向けて励磁する分路調整巻線とを直列接続した構成としているため、分路巻線で残留磁気の放出が発生しても、それを分路巻線とは逆方向に励磁する分路調整巻線で打ち消すことができるので、多大なサージ電流の発生を抑制することができ、これにより、サイリスタやリレーや電気機器に瞬間的に耐圧を超える多大なサージ電圧が印加されてしまうのを防止することができ、これらのサイリスタやリレーや電気機器の破壊を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動電圧制御装置を示す回路図。
【図2】第2実施例に係る自動電圧制御装置を示す回路図。
【図3】第3実施例に係る自動電圧制御装置を示す回路図。
【符号の説明】
1 自動電圧制御装置
2 入力端子
3 共通端子
4 商業電源
5 出力端子
6 負荷
7 直列巻線
8 分路巻線
9,10,11 タップ
12,13,14 分路調整巻線
15 制御回路
16,17,18 サイリスタ
19 鉄心
23 基準電源

Claims (5)

  1. 基準電圧と出力電圧との比較結果に応じて複数種類の出力電圧のうちから選択した一つの出力電圧を出力する自動電圧制御装置において、
    出力電圧を生成するための出力電圧生成回路は、分路巻線と、同分路巻線と逆方向に向けて励磁する分路調整巻線とを直列接続してなることを特徴とする自動電圧制御装置。
  2. 前記出力電圧生成回路は、前記分路巻線に複数のタップを設け、これら複数のタップから選択した一つのタップから出力電圧を出力すべく構成したことを特徴とする請求項1記載の自動電圧制御装置。
  3. 前記出力電圧生成回路は、前記分路調整巻線に複数のタップを設け、これら複数のタップから選択した一つのタップから出力電圧を出力すべく構成したことを特徴とする請求項1記載の自動電圧制御装置。
  4. 前記出力電圧生成回路は、前記分路巻線に複数のタップを設け、各タップに前記分路調整巻線を直列接続し、これらの分路調整巻線から選択した一つの分路調整巻線と前記分路巻線とから出力電圧を出力すべく構成したことを特徴とする請求項1記載の自動電圧制御装置。
  5. 前記出力電圧生成回路は、単相3線方式、三相3線方式、または三相4線方式のいずれかの電源供給方式で構成したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の自動電圧制御装置。
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