JP2020150703A - 電源装置および医療システム - Google Patents

Abstract

【課題】開ループ制御方式で出力電圧を生成しつつ、この出力電圧の供給を受けている他の電源装置が無負荷になったときの出力電圧の上昇を抑制する。【解決手段】入力電圧Ｖｉから直流電圧Ｖｏを開ループ制御動作により生成して出力ライン３に出力する絶縁型コンバータ２と、出力ライン３に接続されると共に直流電圧Ｖｏから対応する負荷ＬＤ１，・・・，ＬＤｎへの負荷電圧Ｖｏｕｔ１，・・・，Ｖｏｕｔｎを閉ループ制御動作により生成して出力するコンバータ４１，・・・，４ｎと、出力ライン３に補助電源装置６を介して接続されると共に補助電源装置６が直流電圧Ｖｏから生成して出力する動作電圧Ｖｆで常時動作するファン５とを備えている。【選択図】図１

Description

本発明は、入力電圧から出力電圧を開ループ制御で生成して、この出力電圧を他の電源装置に供給する電源装置、およびこの電源装置を備えた医療システムに関するものである。

この種の電源装置として、下記の特許文献１に開示された電力モジュールが知られている。この電力モジュールは、開ループ制御（オープンループ制御）方式で動作すると共に入力電圧を出力電圧（中間バス電圧）に変換して中間バスに供給する。この中間バスには、負荷点毎に配設された複数の負荷点（ＰＯＬ：Point of Load）変換器が接続されており、各負荷点変換器は、中間バスから供給される中間バス電圧に基づいて、対応する負荷点に配設された負荷に供給するための負荷点電圧を生成して出力する。

この電力モジュールは、開ループ制御（つまり、０．５などの固定のデューティ比（固定のディーティサイクル））で動作する構成のため、閉ループ制御で動作する構成のときと比較して、回路設計を効率よく、かつ簡易に行うことが可能となっている。

特表２００６−５０６９４０号公報（第５−６頁、第３図）

ところが、上記した開ループ制御方式の電源装置では、中間バスに接続された負荷点変換器（一般的には、閉ループ制御方式で動作するＤＣ／ＤＣコンバータ）のすべて、またはそれらの殆どが無負荷（無負荷に近い状態）になった場合、出力電圧（中間バス電圧）が上昇するため、この出力電圧の上昇に起因して負荷点変換器（ＤＣ／ＤＣコンバータ）に故障等の影響を与える虞があるという課題が存在している。

本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、開ループ制御方式で出力電圧を生成しつつ、この出力電圧の供給を受けている他の電源装置が無負荷になったときの出力電圧の上昇を抑制し得る電源装置、およびこの電源装置を備えた医療システムを提供することを主目的とする。

上記目的を達成すべく、本発明に係る電源装置は、入力電圧から直流電圧を開ループ制御動作により生成して出力ラインに出力する絶縁型コンバータと、前記出力ラインに接続されると共に前記直流電圧から対応する負荷への負荷電圧を閉ループ制御動作により生成して出力する１または２以上のコンバータと、前記出力ラインに接続されると共に前記直流電圧で常時動作するファンとを備えている。

本発明に係る電源装置は、入力電圧から直流電圧を開ループ制御動作により生成して出力ラインに出力する絶縁型コンバータと、前記出力ラインに接続されると共に前記直流電圧から対応する負荷への負荷電圧を閉ループ制御動作により生成して出力する１または２以上のコンバータと、前記出力ラインに補助電源装置を介して接続されると共に当該補助電源装置が前記直流電圧から生成して出力する動作電圧で常時動作するファンとを備えている。

したがって、これらの電源装置によれば、コンバータに接続されている負荷（コンバータが出力する負荷電圧で動作する負荷）のすべてが停止状態のとき（つまり、コンバータがすべて無負荷のとき）でも、電源装置ではファン（またはファンおよび補助電源装置）が常時動作していることから、絶縁型コンバータは、直流電圧の電圧値を上昇させるものの、その電圧値を各コンバータ（またはコンバータおよび補助電源装置）が故障しない程度に抑制することができる（直流電圧の上昇を抑制することができる）。これにより、これらの電源装置によれば、コンバータに接続されている負荷がすべて停止状態となるとき（出力ラインに対する負荷も最も軽くなるとき）でも、上昇する直流電圧によって出力ラインに接続されているコンバータ（またはコンバータおよび補助電源装置）が故障するという事態の発生を確実に防止することができる。また、補助電源装置を有する上記の電源装置によれば、ファンが直流電圧に合致しない仕様（ファンを出力ラインに直接接続できない構成）のとき、例えば、このように直流電圧に合致しない仕様のファンしか入手できないときでも、このファンを使用することができる。

本発明に係る医療システムは、入力ラインに接続される一対の入力端子、当該一対の入力端子に一対の電源ラインを介して接続されると共に前記入力ラインと当該一対の入力端子と当該一対の電源ラインとを介して入力される交流電圧を整流平滑して前記絶縁型コンバータに前記入力電圧として出力する一次側整流平滑部、および前記一対の電源ラインに介装されたヒューズまたはブレーカを備えている上記のいずれかの電源装置と、前記コンバータに前記負荷として接続されると共に前記負荷電圧に基づいて動作する医療機器とを備えている。

したがって、この医療システムによれば、上記の絶縁型コンバータが強化絶縁された絶縁トランスを備えている構成において、さらに一対の電源ラインにヒューズまたはブレーカを備えることで、電源装置単体で医療用規格を取得可能な構成を有しているため、電源装置の外部（具体的には、電源装置に接続される入力ライン）に絶縁トランスおよびヒューズ（またはブレーカ）を介装することなく、医療用規格を取得可能な構成を実現することができる。また、この医療システムによれば、上記の電源装置を備えたことにより、上記した電源装置単体での効果を奏することができる。

本発明に係る医療システムは、入力ラインに接続される一対の入力端子、および当該一対の入力端子に接続されると共に前記入力ラインと当該一対の入力端子とを介して入力される交流電圧を整流平滑して前記絶縁型コンバータに前記入力電圧として出力する一次側整流平滑部を備えている上記のいずれかの電源装置と、前記入力ラインに介装されたヒューズまたはブレーカと、前記コンバータに前記負荷として接続されると共に前記負荷電圧に基づいて動作する医療機器とを備えている。

したがって、この医療システムによれば、上記の絶縁型コンバータが強化絶縁された絶縁トランスを備えている構成において、電源装置の外部（具体的には、電源装置に接続される入力ライン）にヒューズ（またはブレーカ）を介装するだけで、医療用規格を取得可能な構成を実現することができる。また、この医療システムによれば、上記の電源装置を備えたことにより、上記した電源装置単体での効果を奏することができる。

本発明に係る医療システムは、入力ラインに接続される一対の入力端子、当該一対の入力端子に一対の電源ラインを介して接続されると共に前記入力ラインと当該一対の入力端子と当該一対の電源ラインとを介して入力される交流電圧を整流平滑して前記絶縁型コンバータに前記入力電圧として出力する一次側整流平滑部、および前記一対の電源ラインのうちの一方の電源ラインに介装された第１ヒューズまたは第１ブレーカを備えている上記のいずれかの電源装置と、前記一対の電源ラインのうちの他方の電源ラインに前記入力端子を介して接続される前記入力ラインに介装された第２ヒューズまたは第２ブレーカと、前記コンバータに前記負荷として接続されると共に前記負荷電圧に基づいて動作する医療機器とを備えている。

したがって、この医療システムによれば、絶縁型コンバータが強化絶縁された絶縁トランスを備えている構成において、さらに一方の電源ラインに介装された第１ヒューズまたは第１ブレーカを内部に備えているため、電源装置の外部に（具体的には、電源装置に接続される入力ラインのうちの他方の電源ラインに接続される入力ラインに第２ヒューズまたは第２ブレーカを介装するだけで、医療用規格を取得可能な構成を実現することができる。また、この医療システムによれば、上記の電源装置を備えたことにより、上記した電源装置単体での効果を奏することができる。

本発明によれば、絶縁型コンバータが開ループ制御方式で出力電圧を生成する構成としつつ、コンバータに接続されている負荷がすべて停止状態となるときでも出力電圧の上昇を抑制することができるため、上昇する直流電圧によって出力ラインに接続されているコンバータが故障するという事態の発生を確実に防止することができる。

電源装置１Ａの構成を示す構成図である。 電源装置１Ｂの構成を示す構成図である。 電源装置１Ａを備えた医療システムＭＥＳ１の構成図である。 電源装置１Ａを備えた医療システムＭＥＳ２の構成図である。 電源装置１Ａを備えた医療システムＭＥＳ３の構成図である。

以下、電源装置および医療システムの実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。

最初に、電源装置の一例としての電源装置１Ａの構成について図１を参照して説明する。この電源装置１Ａは、一例として、１つの絶縁型コンバータ２、絶縁型コンバータ２から直流電圧Ｖｏが供給される一対の出力ライン３ａ，３ｂ（以下、特に区別しないときには出力ライン３ともいう）、出力ライン３に接続された他の電源装置である１または２以上のコンバータ４（コンバータ４_１，・・・，４_ｎ：ｎは１以上の整数。特に区別ないときには、コンバータ４ともいう）、および出力ライン３に接続されたファン（空冷用ファン）５を備えている。

絶縁型コンバータ２は、一対の入力端子１１ａ，１１ｂ（以下、特に区別しないときには入力端子１１ともいう）、スイッチング部１２、スイッチ駆動部１３、絶縁トランス１４、二次側整流平滑部１５、および一対の出力端子１６ａ，１６ｂ（以下、特に区別しないときには出力端子１６ともいう）を備えて、入力端子１１間に入力される入力電圧（直流電圧）Ｖｉを、電気的に絶縁された他の直流電圧Ｖｏに変換して、出力端子１６間から出力する。

スイッチング部１２は、図示はしないが、シングルエンディッドフォーワード方式、プッシュプル方式、ハーフブリッジ方式およびフルブリッジ方式などの公知の回路方式のいずれかを採用して構成されて、このいずれかの回路方式に対応した数のスイッチ素子１２ａを備えている。スイッチ駆動部１３は、予め規定された固定デューティ比でスイッチ素子１２ａをオン・オフ動作させるための、駆動信号Ｓｄを生成して、スイッチング部１２に出力する。

絶縁トランス１４は、磁気コア１４ａ、磁気コア１４ａに設けられた一次側コイル１４ｂ、および一次側コイル１４ｂと電気的に絶縁された状態で磁気コア１４ａに設けられた二次側コイル１４ｃとを備えている。また、一次側コイル１４ｂおよび二次側コイル１４ｃの各形態（例えば、センタータップを有する形態であるか、またはセンタータップを有しない形態であるかなど）は、スイッチング部１２の回路方式に対応したものとなっているものとする。

二次側整流平滑部１５は、二次側コイル１４ｃに誘起される交流電圧を整流平滑して直流電圧Ｖｏに変換して、出力端子１６間に出力する。

以上の構成により、絶縁型コンバータ２は、開ループ制御方式（つまり、直流電圧Ｖｏに基づくスイッチ素子１２ａについてのオン・オフのデューティ比に対する制御を実行しない制御方式）の電圧電源装置（ＤＣ／ＤＣコンバータ）として機能して、入力電圧Ｖｉを直流電圧Ｖｏに変換して出力する。

出力ライン３ａ，３ｂは、一方（出力ライン３ａ）が絶縁型コンバータ２の出力端子１６ａに接続され、他方（出力ライン３ｂ）が絶縁型コンバータ２の出力端子１６ｂに接続されている。この構成により、絶縁型コンバータ２の出力端子１６ａ，１６ｂ間から出力された直流電圧Ｖｏは、出力ライン３ａ，３ｂ間に供給される。

各コンバータ４は、一例として、閉ループ制御方式（つまり、直流電圧としての後述の負荷電圧Ｖｏｕｔに基づいて自らのスイッチ素子についてのオン・オフのデューティ比に対する制御を実行して、負荷電圧Ｖｏｕｔを一定に維持する制御方式）の電圧電源装置（ＤＣ／ＤＣコンバータ）として機能して、出力ライン３ａ，３ｂ間に供給されている直流電圧Ｖｏを電圧値の安定した負荷電圧Ｖｏｕｔに変換して出力する。具体的には、各コンバータ４_１，・・・，４_ｎは、直流電圧Ｖｏをそれぞれに接続された負荷ＬＤ_１，・・・，ＬＤ_ｎ（特に区別ないときには、負荷ＬＤともいう）において使用される電圧値の負荷電圧Ｖｏｕｔ_１，・・・，Ｖｏｕｔ_ｎ（特に区別ないときには、負荷電圧Ｖｏｕｔともいう）に変換して出力する。

ファン５は、出力ライン３に接続されて、出力ライン３に供給されている直流電圧Ｖｏに基づいて動作する。本例の電源装置１Ａでは、一例として、出力ライン３に供給されている直流電圧Ｖｏをファン用の動作電圧Ｖｆに変換して出力する補助電源装置６が出力ライン３とファン５との間に介装されて、ファン５がこの動作電圧Ｖｆで動作する構成を採用している。この場合、補助電源装置６は、ファン５がＤＣファン（直流電圧で動作するファン）のときには、ＤＣ／ＤＣコンバータで構成され、ファン５がＡＣファン（交流電圧で動作するファン）のときには、ＤＣ／ＡＣインバータで構成される。また、補助電源装置６は、閉ループ制御方式のＤＣ／ＤＣコンバータまたはＤＣ／ＡＣインバータで構成されて、ファン５の仕様に合致した電圧値の動作電圧Ｖｆを出力する。また、ファン５は、動作電圧Ｖｆの供給時には常時動作し、また補助電源装置６も直流電圧Ｖｏの供給時には常時動作するように構成されている。

なお、この電源装置１Ａでは、補助電源装置６を使用する構成を採用することで、ファン５が直流電圧Ｖｏに合致しない仕様（ファン５を出力ライン３に直接接続できない構成）のときでも、このファン５を使用し得るようにしているが、この構成に限定されるものではない。つまり、ファン５が直流電圧Ｖｏに合致する仕様（ファン５を出力ライン３に直接接続し得る構成）のときには、補助電源装置６を使用する構成に代えて、図２に示す電源装置１Ｂのように、ファン５が、出力ライン３に直接接続されて、この出力ライン３に供給されている直流電圧Ｖｏそのものを動作電圧Ｖｆとして動作する構成（補助電源装置６を使用しない構成）を採用することもできる。この場合、ファン５はＤＣファンで構成されている。なお、電源装置１Ｂは、補助電源装置６以外の構成については電源装置１Ａと同じ構成であるため、同じ構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。

次に、電源装置１Ａの動作について説明すると共に、併せて電源装置１Ｂの動作についても説明する。

なお、絶縁型コンバータ２は、開ループ制御方式の電圧電源装置であることから、その直流電圧Ｖｏは、出力ライン３に接続されている負荷の軽重（つまり、出力ライン３から各負荷ＬＤやファン５に供給される電力の多少）に応じて変動する。このため、絶縁型コンバータ２は、その直流電圧Ｖｏの電圧値が最も高くなる状態のとき（各コンバータ４に接続されている各負荷ＬＤ（例えば電子機器）がすべて停止状態のとき）であっても、動作状態のファン５への電力供給により、直流電圧Ｖｏの上昇が各コンバータ４および補助電源装置６が故障しない程度に抑制され、またその直流電圧Ｖｏの電圧値が最も低くなる状態のとき（各コンバータ４に接続されている各負荷ＬＤがすべて最大消費電力状態で動作して状態のとき）であっても、直流電圧Ｖｏの低下が各コンバータ４および補助電源装置６の正常動作状態が確保される程度に抑制されるように、予め設計されているものとする。なお、理解の容易のため、各コンバータ４でのロス、および補助電源装置６でのロスについては、生じないものとする。

電源装置１Ａ，１Ｂでは、絶縁型コンバータ２が、開ループ制御方式で動作して、入力電圧Ｖｉを直流電圧Ｖｏに変換して、出力ライン３に供給（出力）する。また、補助電源装置６は、出力ライン３に供給されている直流電圧Ｖｏを動作電圧Ｖｆに変換してファン５に出力し、ファン５は、この動作電圧Ｖｆの供給を受けて動作する。

この状態において、各コンバータ４に接続されている負荷ＬＤのうちの１つ以上、または全てが動作を開始し、しかも、その動作が最大消費電力状態での動作であったとしても、絶縁型コンバータ２は、出力ライン３に供給している直流電圧Ｖｏの電圧値を低下させるものの、その電圧値が各コンバータ４および補助電源装置６が正常動作状態を維持し得なくなる下限値を下回らない状態を維持する。これにより、電源装置１Ａ，１Ｂは、各コンバータ４に接続されている負荷ＬＤのいずれかが動作状態にあるときから、負荷ＬＤのすべてが最大消費電力状態での動作状態にあるとき（出力ライン３に対する負荷も最も重くなるとき）まで、各負荷ＬＤを正常動作状態で動作させ続けることが可能となっている。

一方、各コンバータ４に接続されている負荷ＬＤのすべてが停止状態のとき（つまり、各コンバータ４がすべて無負荷のとき）でも、電源装置１Ａ，１Ｂでは、ファン５および補助電源装置６が常時動作していることから、絶縁型コンバータ２は、直流電圧Ｖｏの電圧値を上昇させるものの、その電圧値を各コンバータ４および補助電源装置６が故障しない程度に抑制する。これにより、電源装置１Ａ，１Ｂでは、各コンバータ４に接続されている負荷ＬＤがすべて停止状態となるとき（出力ライン３に対する負荷も最も軽くなるとき）でも、上昇する直流電圧Ｖｏによって出力ライン３に接続されている各コンバータ４および補助電源装置６が故障するという事態の発生を確実に防止することが可能となっている。

このように、この電源装置１Ａでは、出力ライン３に接続されて常時動作して、出力ライン３から供給される直流電圧Ｖｏを動作電圧Ｖｆに変換して出力する補助電源装置６と、この補助電源装置６から出力される動作電圧Ｖｆで常時動作するファン５とを備えている。また、この電源装置１Ｂでは、出力ライン３に接続されて、出力ライン３から供給される直流電圧Ｖｏで常時動作する（直流電圧Ｖｏを動作電圧Ｖｆとして常時動作する）ファン５を備えている。

したがって、この電源装置１Ａ，１Ｂによれば、各コンバータ４に接続されている負荷ＬＤのすべてが停止状態のとき（つまり、各コンバータ４がすべて無負荷のとき）でも、電源装置１Ａではファン５および補助電源装置６が常時動作し、また電源装置１Ｂではファン５が常時動作していることから、絶縁型コンバータ２は、直流電圧Ｖｏの電圧値を上昇させるものの、その電圧値を各コンバータ４および補助電源装置６が故障しない程度に抑制することができる（直流電圧Ｖｏの上昇を抑制することができる）。これにより、電源装置１Ａ，１Ｂによれば、各コンバータ４に接続されている負荷ＬＤがすべて停止状態となるとき（出力ライン３に対する負荷も最も軽くなるとき）でも、上昇する直流電圧Ｖｏによって出力ライン３に接続されている各コンバータ４（電源装置１Ａでは、各コンバータ４に加えて補助電源装置６）が故障するという事態の発生を確実に防止することができる。

この電源装置１Ａ，１Ｂはいずれも、各負荷ＬＤ_１，・・・，ＬＤ_ｎのうちの少なくとも１つを医療機器とすることで、医療システムに用いることができる。なお、以下では、電源装置１Ａを例に挙げて説明し、ほぼ同等の構成を備えた電源装置１Ｂについての説明を省略するが、電源装置１Ｂを用いた医療システムにおいても、後述する電源装置１Ａを用いた医療システムと同等の効果を奏することができる。

以下において、この電源装置１Ａを備えた医療システムＭＥＳ１について、図３を参照して説明する。なお、電源装置１Ａの絶縁トランス１４は、医療用規格に合致した絶縁性能を有している（強化絶縁されている）ものとする。また、コンバータ４_１，・・・，４_ｎのうちの少なくとも１つには、対応する負荷ＬＤとして、医療機器が接続されているものとする。また、電源装置１Ａの筐体Ｈには、接地のためのＦＧラインが接続されているものとする。

この場合、電源装置１Ａは、入力ライン（Ｌ相ライン，Ｎ相ライン）間から供給される交流電圧Ｖａｃを一対の入力端子としての交流入力端子７１ａ，７１ｂを介して入力して動作する。このため、電源装置１Ａは、上記したようにその内部に、一対の交流入力端子７１ａ，７１ｂに一対の電源ライン７２，７３を介して接続された一次側整流平滑部７４を備え、この一次側整流平滑部７４が、入力ラインＬ，Ｎと一対の交流入力端子７１ａ，７１ｂと一対の電源ライン７２，７３とを介して入力される交流電圧Ｖａｃを整流平滑して入力電圧Ｖｉを生成して、絶縁型コンバータ２に出力するように構成されている。また、電源装置１Ａは、その内部に、一対の電源ライン７２，７３に介装されたヒューズ７５（またはブレーカ）を備えている。

この電源装置１Ａを備えた医療システムＭＥＳ１によれば、電源装置１Ａが、上記のように強化絶縁された絶縁トランス１４とヒューズ７５とを備えて単体で医療用規格を取得可能な構成を有しているため、電源装置１Ａの外部（具体的には、電源装置１Ａに接続される入力ライン（Ｌ相ライン，Ｎ相ライン））に絶縁トランスおよびヒューズ（またはブレーカ）を介装することなく、医療用規格を取得可能な構成を実現することができる。また、この医療システムＭＥＳ１によれば、電源装置１Ａを備えたことにより、上記した電源装置１Ａ単体での効果を奏することができる。

また、上記の医療システムＭＥＳ１では、電源装置１Ａが内部にヒューズ７５（またはブレーカ）を備える構成であったが、内部にヒューズ７５（またはブレーカ）を備えていない電源装置１Ａで医療システムを構成することもできる。以下、この構成を採用した医療システムＭＥＳ２について図４を参照して説明する。なお、上記した医療システムＭＥＳ１と同一の構成については同一の符号を付して重複する説明については省略し、医療システムＭＥＳ１と相違する構成について主として説明する。

この医療システムＭＥＳ２では、ヒューズ７５（またはブレーカ）は、図４に示すように、入力ライン（Ｌ相ライン，Ｎ相ライン）に介装されている。この構成により、入力ライン（Ｌ相ライン，Ｎ相ライン）間から供給される交流電圧Ｖａｃは、ヒューズ７５（またはブレーカ）を介して電源装置１Ａの交流入力端子７１ａ，７１ｂに入力される。

この電源装置１Ａを備えた医療システムＭＥＳ２によれば、電源装置１Ａが、上記のように強化絶縁された絶縁トランス１４を備えているため、電源装置１Ａの外部（具体的には、電源装置１Ａに接続される入力ライン（Ｌ相ライン，Ｎ相ライン））にヒューズ７５（またはブレーカ）を介装するだけで、医療用規格を取得可能な構成を実現することができる。また、この医療システムＭＥＳ２によれば、電源装置１Ａを備えたことにより、上記した電源装置１Ａ単体での効果を奏することができる。

また、上記の医療システムＭＥＳ１，ＭＥＳ２では、電源装置１Ａの内部および外部のいずれか一方にのみヒューズ７５（またはブレーカ）を介装する構成であったが、電源装置１Ａの内部および外部の双方にヒューズ７５（またはブレーカ）を介装する構成を採用することもできる。以下、この構成を採用した医療システムＭＥＳ３について図５を参照して説明する。なお、上記した医療システムＭＥＳ１，ＭＥＳ２と同一の構成については同一の符号を付して重複する説明については省略し、医療システムＭＥＳ１，ＭＥＳ２と相違する構成について主として説明する。

この医療システムＭＥＳ３では、電源装置１Ａは、一対の電源ライン７２，７３のうちの一方の電源ライン（本例では一例として、電源ライン７３）に介装された第１ヒューズとしてのヒューズ７５_１（または第１ブレーカとしてのブレーカ）を内部に備えている。また、電源装置１Ａの外部には、一対の電源ライン７２，７３のうちの他方の電源ライン（本例では一例として、電源ライン７２）に入力端子（本例では、交流入力端子７１ａ）を介して接続される入力ライン（本例では、Ｌ相ライン）に介装された状態で、第２ヒューズとしてのヒューズ７５_２（または第２ブレーカとしてのブレーカ）が配設されている。なお、図示はしないが、第１ヒューズとしてのヒューズ７５_１（または第１ブレーカとしてのブレーカ）を電源ライン７２に介装し、これに対応して、第２ヒューズとしてのヒューズ７５_２（または第２ブレーカとしてのブレーカ）をＮ相ラインに介装する構成を採用することもできる。

この電源装置１Ａを備えた医療システムＭＥＳ３によれば、電源装置１Ａが、上記のように強化絶縁された絶縁トランス１４と一方の電源ライン（電源ライン７２または電源ライン７３）に介装されたヒューズ７５_１（ブレーカ）とを内部に備えているため、電源装置１Ａの外部（具体的には、電源装置１Ａに接続される入力ライン（Ｌ相ライン，Ｎ相ライン）のうちの他方の電源ラインに接続される入力ライン（Ｌ相ラインまたはＮ相ライン））に他のヒューズ７５_２（またはブレーカ）を介装するだけで、医療用規格を取得可能な構成を実現することができる。また、この医療システムＭＥＳ３によれば、電源装置１Ａを備えたことにより、上記した電源装置１Ａ単体での効果を奏することができる。

１Ａ，１Ｂ 電源装置
２ 絶縁型コンバータ
３ 出力ライン
４_１，・・・，４_ｎ コンバータ
５ ファン
６ 補助電源装置
ＬＤ_１，・・・，ＬＤ_ｎ 負荷
Ｖｆ 動作電圧
Ｖｉ 入力電圧
Ｖｏ 直流電圧
Ｖｏｕｔ_１，・・・，Ｖｏｕｔ_ｎ 負荷電圧

Claims (5)

1. 入力電圧から直流電圧を開ループ制御動作により生成して出力ラインに出力する絶縁型コンバータと、
   前記出力ラインに接続されると共に前記直流電圧から対応する負荷への負荷電圧を閉ループ制御動作により生成して出力する１または２以上のコンバータと、
   前記出力ラインに接続されると共に前記直流電圧で常時動作するファンとを備えている電源装置。
2. 入力電圧から直流電圧を開ループ制御動作により生成して出力ラインに出力する絶縁型コンバータと、
   前記出力ラインに接続されると共に前記直流電圧から対応する負荷への負荷電圧を閉ループ制御動作により生成して出力する１または２以上のコンバータと、
   前記出力ラインに補助電源装置を介して接続されると共に当該補助電源装置が前記直流電圧から生成して出力する動作電圧で常時動作するファンとを備えている電源装置。
3. 入力ラインに接続される一対の入力端子、当該一対の入力端子に一対の電源ラインを介して接続されると共に前記入力ラインと当該一対の入力端子と当該一対の電源ラインとを介して入力される交流電圧を整流平滑して前記絶縁型コンバータに前記入力電圧として出力する一次側整流平滑部、および前記一対の電源ラインに介装されたヒューズまたはブレーカを備えている請求項１または２記載の電源装置と、
   前記コンバータに前記負荷として接続されると共に前記負荷電圧に基づいて動作する医療機器とを備えている医療システム。
4. 入力ラインに接続される一対の入力端子、および当該一対の入力端子に接続されると共に前記入力ラインと当該一対の入力端子とを介して入力される交流電圧を整流平滑して前記絶縁型コンバータに前記入力電圧として出力する一次側整流平滑部を備えている請求項１または２記載の電源装置と、
   前記入力ラインに介装されたヒューズまたはブレーカと、
   前記コンバータに前記負荷として接続されると共に前記負荷電圧に基づいて動作する医療機器とを備えている医療システム。
5. 入力ラインに接続される一対の入力端子、当該一対の入力端子に一対の電源ラインを介して接続されると共に前記入力ラインと当該一対の入力端子と当該一対の電源ラインとを介して入力される交流電圧を整流平滑して前記絶縁型コンバータに前記入力電圧として出力する一次側整流平滑部、および前記一対の電源ラインのうちの一方の電源ラインに介装された第１ヒューズまたは第１ブレーカを備えている請求項１または２記載の電源装置と、
   前記一対の電源ラインのうちの他方の電源ラインに前記入力端子を介して接続される前記入力ラインに介装された第２ヒューズまたは第２ブレーカと、
   前記コンバータに前記負荷として接続されると共に前記負荷電圧に基づいて動作する医療機器とを備えている医療システム。

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