JP2015226356A - 電力変換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】高効率で小型化が可能な無制御コンバータの特長を生かしつつ、出力電圧制御範囲が狭いこと及び起動時に過大な突入電流が流れる問題点をことを解決する。
【解決手段】直流入力電圧Vinを所定のデューティーでスイッチングすることで電力変換する無制御コンバータと、直流入力電圧をスイッチングすることで第2の直流電圧V2に変換・制御する制御コンバータと、を有し、無制御コンバータの入力端子と制御コンバータの入力端子を直列接続して直流入力電圧に接続し、無制御コンバータと制御コンバータの出力端子側とを並列接続することで、出力電圧制御の制御範囲を拡大し、また突入電流を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、直流入力電圧を所定の直流出力電圧に変換する電力変換器に関し、特に電力損失を低減し、高効率を達成するための電力変換器に関するものである。
従来、PWMスイッチング電源と共振スイッチ電源と並列接続した回路構成が提案されている。共振電源はソフトスイッチングが可能でスイッチング損失が少ないため高周波化可能で小型化・高効率な電源が構成できるが制御の点で劣る。したがって出力電流を検出して、その負荷電流に応じて共振電源をオンオフするという制御手法が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
あるいは、主電力変換器と補助電力変換器により構成され、主電力変換器はデューティー比率固定で動作させることで高効率な電力変換器を構成できる。補助電力変換器は主電力変換器より小さな電力で構成されたデューティー比率を制御する電力変換器であり、それぞれの1次側は入力電圧に並列に接続される。また、それぞれのコンバータは絶縁トランスを有し、それぞれの2次巻線を直列接続した構成となっていて、出力電圧はこの直列接続された2次巻線電圧を整流平滑している。つまり、補助電力変換器の2次巻線に誘起される高周波電圧と、主電力変換器の2次巻線電圧に誘起される高周波電圧とを足し合わせた電圧を整流平滑している。この提案された回路構成では、主電力変換器はデューティー比率固定で動作するため、出力電圧の安定化は補助電力変換器のデューティー比率を制御して加算または減算することにより出力電圧を制御している。(例えば、特許文献2参照)。
特開平4−210776号公報 特開2009−60747号公報
特許文献1で提案された回路構成では共振電源を負荷電流の大きさによりオンオフしているので、共振電源のオンオフの切り替えポイントが発生する。即ち、負荷応答(共振電源がオフしている負荷電流以下から、共振電源が動作する負荷電流以上の範囲を含む動的負荷変動)という観点で、共振電源の停止状態から定常動作状態までの起動時間を考えると実用化は難しい。また、実用化には切り替えのポイントでの制御が複雑になることが考えられる。また、切り替えポイントがある以上、その使用用途は限られてしまう。したがって、先行技術1ではシームレスな制御ができない点が問題であるといえる。
特許文献2の提案回路構成ではそれぞれの2次巻線の交流電圧を加算、もしくは減算しているため、基本的には、補助電力変換器の周波数は主電力変換器の周波数のn倍(nは自然数)で動作する必要がある。したがって、主電力変換器はデューティー比率固定でスイッチング損失が低減でき、高周波化が可能な回路で構成しても、その高周波化に合わせて補助電力変換器もより高周波化となってしまう。このため、補助電力変換器の方が主電力変換器よりも少ない電力を変換するが、主電力変換器よりもn倍の高周波化が必要であり、高周波・小型化には限界があると考えられる。
また、2次巻線を直列接続するということは、2次巻線〜整流回路〜2次平滑回路までの配線経路が長くなる。即ち、高周波電流が流れる配線経路が大きくなってしまう。この高周波化と配線経路増大に伴い、輻射ノイズの増大などの危惧が考えられるため、高周波化による小型化にはある限界が生じると考えられる。また、起動時において、デューティー比率固定の主電力変換器では、2次平滑回路のコンデンサに大きな充電電流が流れることになるため、起動時のソフトスタート制御が必要である。また、出力短絡を考えた場合、主電力変換器は別途の保護回路が必要であり、主電力変換器の制御は、さらにデューティー比率を制御するため制御回路も必要になる。
また、特許文献2では主電力変換器と電力変換器は2次巻線電圧を直列接続しているため、主電力変換器と補助電力変換器は電源仕様が変更されるとその製品ごとに全てを設計し直す必要があり、それぞれの変換器をモジュール構成として使用できるような汎用性を持たせることができない。
上記問題に鑑み、本発明は、高効率で小型化が可能な無制御コンバータの特長を生かしながら、その欠点である出力電圧制御範囲の狭さや起動時に過大な突入電流が流れることを解決することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る電力変換器は、直流入力電圧を所定のデューティーでスイッチングすることで電力変換する無制御コンバータを有し、直流入力電圧をスイッチングすることで第2の直流電圧に変換・制御する制御コンバータと、を有し、前記無制御コンバータの入力端子と前記制御コンバータの入力端子を直列接続して前記直流入力電圧に接続し、前記無制御コンバータと前記制御コンバータの出力端子側を並列接続したことを特長とする。
また、直流入力電圧を所定のデューティーでスイッチングすることで電力変換する2つ以上の複数の無制御コンバータを有し、直流入力電圧をスイッチングすることで第2の直流電圧に変換・制御する1つの制御コンバータと、を有し、前記複数の無制御コンバータと前記制御コンバータの入力端子を直列接続し、前記複数の無制御コンバータと前記制御コンバータの出力端子側を並列接続したことを特長とする。
本発明によると、高効率で小型化が可能な無制御コンバータの出力電圧制御範囲を広範囲に制御することが可能になる。また、起動時の突入電流を抑制することができる。また、無制御コンバータと制御コンバータとをモジュール構成とすることで、要求される電源仕様に合わせてモジュール構成を組み合わせることで電源システムを構築できるので、汎用性を持たせることが可能になる。
図1は、実施形態1に係るDC/DCコンバータの基本構成を示す図である。 無制御コンバータの一例として、フルブリッジフォワードコンバータ回路の構成図を示す。 図3は、無制御コンバータの一例として、LLCコンバータの構成図を示す。 図4は、図3のLLCコンバータの変形例を示す。 図5は、フルブリッジLLCコンバータの構成図を示す。 図6は、制御コンバータの一例として、フォワードコンバータ及びフライバックコンバータの構成図を示す。 図7は、制御コンバータの回路例として、PWM制御フルブリッジフォワードコンバータ及び位相制御フルブリッジフォワードコンバータの構成例を示す。 図8に、実施例1の変形例として、無制御コンバータの入力端子間にコンデンサを接続した構成例を示す。 図9は、実施形態2に係り、図1の無制御コンバータ1台であったものを複数n台(nは整数1,2・・・)直列接続に変更した構成例を示す。 図10は、実施形態3に係り、図1の無制御コンバータ1台であったものを複数n台(nは整数1,2・・・)並列接続に変更した構成例を示す。 図11に、実施形態3に係わる無制御コンバータの一例として、2相LLCコンバータを示す。 図12に、実施形態3に係わる無制御コンバータの一例として、電流バランス用リアクトルを用いた3相LLCコンバータを示す。 図13に、実施形態3に係わる無制御コンバータの一例として、位相差120度を有する3相LLCコンバータを示す。 図14に、実施形態4に係わり、図1の制御コンバータを非絶縁コンバータに変更した構成例を示す。 図15に、図14で示した制御コンバータの一例として、非絶縁降圧コンバータの構成図を示す。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るDC/DCコンバータの基本構成を示した図である。
図1に示す基本構成は、直流入力電圧を所定のデューティーでスイッチングすることで電力変換する無制御コンバータと、直流入力電圧をスイッチングすることで第2の直流電圧に変換・制御する制御コンバータとから構成される。無制御コンバータは入力端に印加された1次電圧(直流入力電圧)を絶縁して出力電圧(第2の直流電圧)に変換するコンバータで構成され、LLCコンバータやフルブリッジコンバータなどのDC/DCコンバータで、そのスイッチング周波数及びデューティー比率がスイッチング損失や導通損失が少なくなるように設定された電源で構成される。
無制御コンバータは、無制御コンバータの入力V1に印加された電圧を、1つ以上のスイッチ素子で高周波電圧に変換するインバータ手段と、1次巻線と2次巻線を備えるトランスを有し、そのトランスの1次巻線に前述の高周波電圧が印加され、2次巻線に誘起された2次電圧を整流平滑する整流平滑手段で構成されたDC/DCコンバータである。また、高周波電圧を発生するインバータ部のスイッチング素子が、スイッチング損失や導通損失などが非常に少なくできるようにスイッチング周波数及びデューティー比率が設定されて動作するDC/DCコンバータである。無制御コンバータは高効率やスイッチング損失の少なさから高周波化が可能となり非常に小型に構成できる半面、出力電圧は入力電圧にほぼ比例して出力されるため、特許文献2でも示されるように、入力電圧が変動する場合や、出力電圧を可変する場合などは、無制御コンバータの前段か無制御コンバータの出力側にDC/DCコンバータを設置する必要があり、総合効率という観点で高効率は望めない。
制御コンバータは、周波数制御や位相制御及びデューティー比率などで出力電圧を制御可能なコンバータであって、制御コンバータの入力電圧V2をスイッチングするスイッチング素子で構成されたインバータ手段と、1次巻線と2次巻線を備えるトランスを有し、インバータ手段により入力電圧V2を高周波に変換した高周波電圧を1次巻線に印加し、絶縁された2次巻線に誘起する2次巻線電圧を整流平滑する整流平滑手段と、整流平滑された電圧を監視し、出力電圧が定められた第2の直流電圧になるようにインバータ手段のスイッチング素子をオンオフ制御する、出力電圧制御手段を有するDC/DCコンバータである。
本発明の基本構成は無制御コンバータの入力端子と制御コンバータの入力端子が直列接続され、無制御コンバータの出力端子と制御コンバータの出力端子が並列接続された構成となる。
無制御コンバータはデューティー比率や周波数、位相制御を行わないで、損失が少ない状態で動作させるので高効率であり、高周波化による小型化が可能であるが、反面、デューティー比率や周波数、位相の制御を行わないので出力電圧は入力電圧に依存する。
しかし、本実施形態1の回路構成とすることで出力電圧が制御可能となり、無制御コンバータで変換される電力と制御コンバータで変換される電力とそのそれぞれの効率で総合効率が決定されるため、特許文献2でも指摘している無制御コンバータの前段に安定化のためのDC/DCコンバータを設置した回路構成に比べ特許文献2で述べている条件で高効率な電源を構成できる。
これは、本実施形態1の回路構成が、無制御コンバータと制御コンバータの入力側即ち入力端子を直列接続することで、各コンバータの入力電流は同じ電流が流れることになる。即ち負荷に必要な電力を供給するには、図1に示した各コンバータの入力電圧V1、V2の配分により出力電力を調整することである。
また、各コンバータの出力端子が並列接続された構成となっており、出力電圧(第2の直流電圧)は、制御コンバータにより制御され、即ち、図1に示した各コンバータの入力電圧V1、V2のうち入力電圧V2の配分を制御することで出力電圧を制御可能となる。
以下に本実施形態1で構成されるDC/DCコンバータの出力電圧と制御コンバータの電圧制御及び電力変換比率について数式を用いて詳細に述べる。
本実施形態1で構成されるDC/DCコンバータの出力電圧と制御コンバータのデューティー比率Dutyの関係は、
Vo:出力電圧、
Vin:入力電圧、
N1:無制御コンバータの電圧変換比、
N2:制御コンバータのデューティー比率が1の時の制御コンバータの電圧変換比、
Duty : 制御コンバータのデューティー比率
とすると
Vin = V1+V2 ・・・(1)
Io = Io1+Io2 ・・・(2)
Vo = V1/N1 = V2/N2*Duty ・・・(3)
Vin = Vo*N1+(Vo*N2)/Duty ・・・(4)
であるので出力電圧は、
Vo=(Vin*Duty)/(N1*Duty+N2)・・・(5)
となる。
式(5)より、無制御コンバータを含んだ本実施形態1は無制御コンバータ出力電圧を制御コンバータのデューティー比率で制御可能な事が分かる。
また、デューティー比率や周波数、位相の制御行わない無制御コンバータ単体では出力電圧を0[V]まで制御することは困難であるが、本発明の構成では無制御コンバータを含んだ電源回路で、無制御コンバータの出力が2次側で並列接続されているにも関わらず、出力電圧が0[V]まで可変可能であることが分かる。
また、式(5)が示す内容は、出力電圧の制御範囲の最大はデューティー比率0.5のときで、Vin/(N1+2*N2)である。
それぞれのコンバータが変換する電力については、それぞれのコンバータの入力端子が直列接続されていることにより、無制御コンバータで変換する電力P1と制御コンバータで変換される電力P2の比率は、コンバータに流れる入力電流をIpとすると、
P1 = V1*Ip = Vo*N1*Ip ・・・(6)
P2 = V2*Ip = Vo*N2/Duty*Ip ・・・(7)
P1 : P2 = N1 : N2/Duty ・・・(8)
となり、無制御コンバータの電圧変換比N1と制御コンバータの電圧変換比N2で決まる。
たとえば、入力電圧380V、を出力電圧14Vのコンバータを構成する時、N1を20、N2を2とすると、式(5)より
Duty = (N2*Vo)/(Vin-Vo*N1) ・・・(9)
= (2*14)/(380‐14*20) = 0.28
式(9)のデューティー条件で制御コンバータが動作する。
この時、それぞれのコンバータが変換する電力比は、P1:P2 = 20 : 2/0.28 = 20 : 7.1となり、変換を行う電力のうち73.8%の電力変換を高効率な無制御コンバータが担うことになる。これにより、電力変換の大半を高効率で小型化が可能な無制御コンバータで行うため、構成するDC/DCコンバータの高効率化小型化が可能になる。
この変換比率では、制御コンバータの回路方式にPWM制御のフルブリッジコンバータや位相制御フルブリッジコンバータを用いると、式(5)のデューティー比率は0から0.5まで制御可能となり、Duty=0.5の時の入力電圧は、式(5)を変形した次の式(10)より
Vin = Vo*N1+(Vo*N2)/Duty ・・・(10)
= 14*20+14*2/0.5 = 336[V]
となる。また、出力電圧の可変範囲は0[V]まで制御可能となり、その応用範囲は様々な電力変換に対応できる。例えば、いままでは無制御コンバータでは出力電圧は0[V]まで制御することが非常に難しく、充電器の様な定電圧・定電流特性を必要とする電力変換装置では無制御コンバータを使用することはできなかったが、本発明を適用することで高効率、小型化が可能な充電器を構成することが可能となる。
次に、無制御コンバータの回路例について説明する。
図2(A)は、無制御コンバータの一例として、フルブリッジフォワードコンバータ回路の構成図を示す。入力端子間にはスイッチング素子Q1,Q2及びQ3、Q4とが各々直列接続されている。スイッチング素子Q1.Q2の接続点及びスイッチング素子Q3、Q4の接続点との間にトランスTの一次巻線が接続されている。また、トランスTの二次巻線は2巻線が直列接続され、二次巻線の中点端子がGNDに、二次巻線の他端の両端子にはそれぞれダイオードD10、D11のアノードが接続され、ダイオードのカソード同志は接続され、リアクトル10の一方の端子に接続される。リアクトル10の他端はコンデンサC10を介してGNDに接続され、コンデンサC10の両端子から出力電圧が取り出される。
ここで、フルブリッジフォワードコンバータ回路は、デッドタイムを有した50%のデューティー比率でスイッチング素子Q1、Q4とQ2、Q3を相補的にオンオフする。
図2(B)は、図2(A)のフルブリッジフォワードコンバータ回路のダイオードD10、D11を同期整流回路に置き換えた構成図を示す。ダイオードD10、D11の代わりにMOSFET Q7、Q8に置き換え、スイッチング素子Q1、Q4またはQ2、Q3のオンオフタイミングに同期させて、MOSFET Q7、Q8をオンオフさせるものである。この同期整流回路を採用することで、ダイオードD10、D11の順方向損失を減少でき、無制御コンバータの効率を向上できる。
なお、図2のフルブリッジフォワードコンバータ回路の構成図では割愛したが、入力端子間に低インピーダンスのコンデンサを追加することが、EMIノイズ発生を抑制するためにも望ましい。
図3は、無制御コンバータの一例として、LLCコンバータ(電流共振コンバータ)の構成図を示す。入力端子間にはスイッチング素子Q1,Q2が直列接続されている。スイッチング素子Q1.Q2の接続点とGNDの間に共振リアクトルLr、トランスTの一次巻線、共振コンデンサCrが直列に接続されている。トランスの2次巻線はセンタータップの二巻線であり、中点端子はGND、センタータップの両端子にはアノードが接続されている。ダイオードD10、D11のカソード同志は接続されてコンデンサC10の正極端子に接続され、コンデンサC10の負極端子はGNDに接続されている。コンデンサの両端子間が出力端子電圧となる。
ここで、一般にLLCコンバータは、スイッチング素子Q1、Q2をデッドタイムを有した50%のデューティー比率で相補的にオンオフさせ、また、オンオフするスイッチング周波数を変化させ、LLC共振回路内の周波数を変えることで出力電圧を一定制御させている。本実施例1においては、LLCコンバータを無制御コンバータとして使用しているため、スイッチング周波数はスイッチング素子Q1、Q2のターンオフ時の電流が最小になる共振コンデンサCrと共振リアクトルLrの共振周波数の近傍で固定される。
なお、LLCコンバータの入力端子間に低インピーダンスのコンデンサを追加することが、EMIノイズ発生を抑制するためにも望ましい。
図4は、図3のLLCコンバータの変形例を示す。図4では、図3の共振コンデンサCrを2つにし、Cr1、Cr2として直列接続する。これにより、共振コンデンサCr1、Cr2の直列接続回路が入力電圧間に接続されるので、EMIノイズ発生を抑制するコンデンサの代用ができる利点がある。
また、2次側のダイオードD10、D11の代わりに同期整流MOSFET Q3、Q4を接続してダイオードの損失を低減してもよい。
図5は、フルブリッジLLCコンバータの構成図を示す。フルブリッジLLCコンバータは、デットタイムを有した50%のデューティー比率でスイッチング素子Q1、Q4及びQ2、Q3の組み合わせで相補的にオンオフスイッチングする。
図5では、2次側のダイオードD10〜D13の構成もフルブリッジ構成としたが、図3で示したLLCコンバータのセンタータップ整流回路構成でもよい。
また、無制御コンバータの入力端子間にコンデンサを追加してもよく、EMIノイズ発生を抑制するためにも望ましい。
次に、制御コンバータの回路例について説明する。制御コンバータは、PWM制御で良く使用されるフォワードコンバータやフライバックコンバータ、またLLCコンバータのような周波数制御、フルブリッジフォワードコンバータのPWM制御または位相制御などのDC/DCコンバータで構成される。 制御コンバータの回路例として、図6(A)にフォワードコンバータ、図6(B)にフライバックコンバータの構成図を示す。
また、制御コンバータの回路構成として、図7(A)にPWM制御フルブリッジフォワードコンバータ、図7(B)に位相制御フルブリッジフォワードコンバータの構成図を示す。
図7(A)に示すPWM制御フルブリッジフォワードコンバータは、出力電圧を制御するため、誤差増幅手段有し、誤差制御手段の信号に基づきデューティー比率を制御するPWM制御手段を有し、PWM制御手段で制御されたデューティー比率でスイッチング素子Q1、Q4及びQ2、Q3の組み合わせで相補的にオンオフスイッチングする。誤差増幅手段、PWM制御手段はデジタル制御でも良い。また、制御コンバータの入力端子間にコンデンサを追加してもよい。ただし、起動時の無制御コンバータの突入電流抑制のためには、無制御コンバータ入力端子間に並列接続するコンデンサ容量より小さいコンデンサ容量を、制御コンバータ入力端子間に接続することが好ましい。
また、図7(B)に示す位相制御フルブリッジフォワードコンバータは、出力電圧を制御するため、誤差増幅手段有し、誤差制御手段の信号に基づきスイッチング素子Q1、Q4とQ2、Q3の組み合わせで相補的にオンオフスイッチングし、組合せされたスイッチング素子の位相を制御する位相制御手段を有し、出力電圧を制御する。誤差増幅手段、位相制御手段はデジタル制御でも良い。また、制御コンバータの入力端子間にコンデンサを追加してもよい。ただし、起動時の無制御コンバータの突入電流抑制のためには、無制御コンバータ入力端子間に並列接続するコンデンサ容量より小さいコンデンサ容量を、制御コンバータ入力端子間に接続することが好ましい。
(実施例1の変形例)
図8に、実施例1の変形例として、無制御コンバータの入力端子間にコンデンサを接続した構成例を示す。
図8(A)では、入力電圧Vinが印加された時に無制御コンバータの入力端子電圧がほぼ0(V)となる。したがって、制御コンバータのソフトスタートに追従して無制御コンバータの電力変換がおこなわれるため、無制御コンバータの欠点である起動時の突入電流の抑制が可能となる。
また、図8(B)に示すように、無制御コンバータの入力端子間に接続したコンデンサと制御コンバータの入力端子間に接続したコンデンサの容量比を考慮して、制御コンバータに並列接続するコンデンサを無制御コンバータに並列接続するコンデンサより小さくしても同様の効果が得られる。
(実施形態2)
図9に、実施形態2に係わり、図1の無制御コンバータ1台であったものを複数n台(nは整数1,2・・・)直列接続に変更した構成例を示す。
また、図9に示すように無制御コンバータを複数使用しても同様の効果が得られる。このため、無制御コンバータや制御コンバータをモジュール化することで、モジュールの組合せであらゆる入出力電圧に対応することでき、電源システムの構築が容易になり、汎用性が高まるなどの効果がある。
(実施形態3)
図10に、実施形態3に係わり、図1の無制御コンバータ1台であったものを複数n台(nは整数1,2・・・)並列接続に変更した構成例を示す。
また、図10に示すように無制御コンバータを複数使用しても同様の効果が得られる。従って、無制御コンバータや制御コンバータをモジュール化することで、モジュールの組合せであらゆる入出力電圧に対応でき、電源システムの構築が容易になり、汎用性が高まるなどの効果がある。
図11に、実施形態3に係わる無制御コンバータの一例として、2相LLCコンバータを示す。図11に示す2相LLCコンバータは、マルチフェーズLLCコンバータであって、2つのLLCコンバータのスイッチング位相を90度ずらすことで出力電圧に発生するリップル電圧を抑制する。図11に示す(A)と(B)の違いは、トランスT1、T2の2次巻線をセンタータップとした場合、または、1巻線とした場合の整流回路であり、基本動作は同じものである。
図12に、実施形態3に係わる無制御コンバータの一例として、電流バランス用リアクトルを用いた位相差120度を有する3相LLCコンバータを示す。
図12に示す3相LLCコンバータは、直流電源装置を構成している各直列共振型スイッチング電源PU1〜PU3を並列接続し、かつ互いのトランスTの一次巻線(N11、N21、N31)に並列接続された電流バランス用のリアクトル(L12、L22、L32)を電磁結合し、各直列共振型スイッチング電源PU1〜PU3を、互いに等間隔の位相差をもってスイッチング動作させる。これにより、直流電源装置の出力電流にリップルが少なく、各スイッチング電源の電流をバランスさせて、直流電源装置を小型化する。
図13に、実施形態3に係わる無制御コンバータの一例として、位相差120度を有する3相LLCコンバータを示す。
図13に示す3相LLCコンバータは、120度の位相差を有する3台の電流共振DC/DCコンバータ1A〜1Cを並列に接続し、共振周波数より高い動作周波数で動作させ、3台の電流共振DC/DCコンバータは、それぞれに、1次巻線5a,6a,7aと2次巻線5b,5c,6b,6c,7b,7cと3次巻線5d,6d,7dとを有するトランスと、直流電源Vdc1の両端に第1スイッチング素子Q1,Q3,Q5と第2スイッチング素子Q2,Q4,Q6とが直列に接続される直列回路と、第1又は第2スイッチング素子の両端に共振リアクトルLR1,LR2,LR3と1次巻線と共振コンデンサCR1,CR2,CR3とが直列に接続される第2直列回路と、2次巻線に発生する電圧を整流し平滑コンデンサCLに出力する整流回路D7〜D12とを有し、3次巻線のそれぞれとリアクトルLfとをリング状に接続し、3次巻線のそれぞれに誘起する電圧が補正され、第2直列回路のそれぞれに流れる電流をバランスさせることで直流電源装置を小型化する。
(実施形態4)
図14に、実施形態4に係わり、図1の制御コンバータを非絶縁コンバータに変更した構成例を示す。ここで、無制御コンバータは絶縁型である。また、制御コンバータと無制御コンバータの接続は、どちらが入力電圧Vinの正極側に接続されていてもよい。
図15に、図14で示した制御コンバータの一例として、非絶縁降圧コンバータの構成図を示す。図15に示す非絶縁降圧コンバータは、スイッチング素子Q1、リアクトルL10、平滑コンデンサC10からなる直列接続回路と、リアクトルL10、平滑コンデンサC10と並列接続された同期整流回路のスイッチング素子Q2の構成からなる。また、図15に示す非絶縁降圧コンバータは、出力電圧を制御するため、誤差増幅手段有し、誤差制御手段の信号に基づきデューティー比率を制御するPWM制御手段を有し、PWM制御手段で制御されたデューティー比率でスイッチング素子Q1及びQ2を相補的にオンオフスイッチングする。図15では制御コンバータに非絶縁降圧コンバータを一例に挙げたが、非絶縁昇圧コンバータ、非絶縁昇降圧コンバータを用いることも可能である。
実施形態4では、1次−2次間の絶縁は得られなくなるが、制御回路に高効率の非絶縁コンバータを用いることで、電力変換装置としての効率を高めることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための例示であって、個々の構成、組合せ等を上記のものに特定するものではない。本発明は、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
以上のように、本発明に係る電力変換装置は、起動時に流れる突入電流を抑制でき、大容量電源に用いるのに好適である。従って、充電装置、またはサーバー、または通信装置、または自動車、またはパワーコンディショナー、または航空機、半導体製造装置に組み込まれる電源装置などに利用可能である。
Co、C10 コンデンサ
Cr、Cr1、Cr2 共振コンデンサ
Lr 共振リアクトル
L10 リアクトル
D10、D11 ダイオード
Vin 入力電圧
Q1〜Q4 スイッチング素子
T1、T2 トランス

Claims (14)

  1. 直流入力電圧を所定のデューティーでスイッチングすることで電力変換する無制御コンバータを有し、
    直流入力電圧をスイッチングすることで第2の直流電圧に変換・制御する制御コンバータと、を有し、
    前記無制御コンバータの入力端子と前記制御コンバータの入力端子を直列接続して前記直流入力電圧に接続し、
    前記無制御コンバータと前記制御コンバータの出力端子側を並列接続したことを特長とする電力変換装置。
  2. 直流入力電圧を所定のデューティーでスイッチングすることで電力変換する2つ以上の複数の無制御コンバータを有し、
    直流入力電圧をスイッチングすることで第2の直流電圧に変換・制御する1つの制御コンバータと、を有し、
    前記複数の無制御コンバータと前記制御コンバータの入力端子を直列接続し、前記複数の無制御コンバータと前記制御コンバータの出力端子側を並列接続したことを特長とする電力変換装置。
  3. 前記無制御コンバータは、2つ以上の複数の無制御コンバータで構成され、
    前記2つ以上の複数の無制御コンバータは入力端子側及び出力端子側で並列接続したことを特長とする請求項1項記載の電力変換装置。
  4. 前記2つ以上の複数の無制御コンバータは、各無制御コンバータの変換電力が均衡化するように電力均衡手段を備えていることを特長とする請求項3の電力変換装置。
  5. 前記2つ以上の複数の無制御コンバータは、各無制御コンバータのスイッチング周波数を同一にして、かつ位相をずらして動作させることを特長とする請求項3項及び請求項4項記載の電力変換装置。
  6. 前記無制御コンバータと前記制御コンバータのスイッチング周波数を同期させることを特徴とする請求項1項乃至請求項5項記載の電力変換装置。
  7. 前記無制御コンバータと前記制御コンバータの各々の入力端子側に並列接続されたコンデンサを有する請求項1項乃至請求項6項記載の電力変換装置。
  8. 前記無制御コンバータの入力端子側のみにコンデンサを接続した事を特長とする請求項1項乃至請求項6項記載の電力変換装置。
    (無制御コンバータの1次側にはコンデンサを付けるが、制御コンバータにはつけない)
  9. 前記制御コンバータの入力端子側に接続するコンデンサにおいて、前記無制御コンバータに接続するコンデンサの容量より小さくしたことを特長とする請求項7項記載の電力変換装置。
  10. 前記制御コンバータは、複数の制御コンバータで構成されたことを特徴とする請求項1項乃至請求項9項記載の電力変換装置。
  11. 前記制御コンバータは非絶縁コンバータで構成され、前記無制御コンバータは絶縁コンバータで構成したことを特徴とする請求項1項乃至請求項10項記載の電力変換装置。
  12. 前記無制御コンバータは非絶縁コンバータで構成され、前記制御コンバータは絶縁コンバータで構成したことを特徴とする請求項1項乃至請求項10項記載の電力変換装置。
  13. 前記無制御コンバータ及び前記制御コンバータはモジュール化されたことを特徴とする請求項1項乃至請求項12項記載の電力変換装置。
  14. 前記無制御コンバータ及び前記制御コンバータで構成された電力変換装置を使用した、請求項1項乃至請求項13項記載の充電装置、またはサーバー、または通信装置、または自動車、またはパワーコンディショナー、または航空機、半導体製造装置。
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