JPH10299465A - ディーゼルエンジンの触媒コンバータ - Google Patents

ディーゼルエンジンの触媒コンバータ

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Publication number
JPH10299465A
JPH10299465A JP11132097A JP11132097A JPH10299465A JP H10299465 A JPH10299465 A JP H10299465A JP 11132097 A JP11132097 A JP 11132097A JP 11132097 A JP11132097 A JP 11132097A JP H10299465 A JPH10299465 A JP H10299465A
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JP
Japan
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exhaust gas
catalyst
temperature
catalytic converter
diesel engine
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Application number
JP11132097A
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English (en)
Inventor
Shinji Kamoshita
伸治 鴨下
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディーゼルエンジンの触媒コンバータにおい
て、排気ガスが高温となっても、触媒でのサルフェート
の生成、及び堆積を防止する。 【解決手段】 ディーゼルエンジンの排気通路1の途中
に設けられ、そのハウジング11内に触媒12を収納する触
媒コンバータにおいて、触媒12の上流側に排気ガスの触
媒への流れを制御する流路制御機構3, 4, 5 を設け、排
気ガスの温度が高い時には、触媒12の排気ガスの流れに
垂直な断面の周辺部に排気ガスが集中して流れるように
流路制御機構3, 4, 5 を作動させる。触媒コンバータ10
のハウジングの外表面に複数の冷却フィンを設けると効
果的である。また、排気ガス温度が低い時には、触媒の
排気ガスの流れに垂直な断面の中心部に集中して排気ガ
スが流れるように流路制御機構3, 4, 5 を作動させる。
流路制御機構3, 5は、形状記憶合金やバイメタル等の感
温変形部材によって実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はディーゼルエンジン
の触媒コンバータに関し、特に、ディーゼルエンジンの
燃料中に含まれる硫黄成分と水分とが反応して生成され
るサルフェートの触媒表面への付着を防止することがで
きるディーゼルエンジンの触媒コンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ディーゼルエンジンの燃料である
軽油中には硫黄成分が含まれており、軽油中に含有され
る硫黄成分はガソリンに比べて多い。このため、この軽
油中の硫黄成分が排気ガス中に残存して水分と反応する
と、サルフェートと呼ばれる硫酸エステルが生成され
る。このサルフェートが排気通路に設けられた触媒コン
バータの触媒の表面に付着すると、触媒が被毒するの
で、触媒コンバータの排気ガスの浄化性能が悪化すると
いう問題が発生する。
【0003】図10は、触媒コンバータが設けられたデ
ィーゼルエンジンにおいて、エンジン回転数NEが一定
の条件の下で、負荷を増大して排気ガスの温度をパラメ
ータにした時の、パティキュレート中の成分を示すもの
である。図10から分かるように、排気ガスの温度が高
い状態は燃料量が増大された状態であり、この時は、排
気ガス中の硫黄成分も多いので、サルフェートの生成量
が多くなっている。因に、サルフェート(H2 SO4
5H2 O)は、以下の化学式によって生成される。
【0004】SO2 + 1/2O2 → SO3 SO3 +6H2 O → H2 SO4 ・5H2 O このような排気ガスの高温状態におけるサルフェートの
生成量を減らすためには、排気ガスが高温状態になった
時に、排気ガスを触媒の温度の低い部分を通過させるよ
うにすれば良い。ここで、触媒に高温の排気ガスが流れ
た場合について考えてみると、触媒の排気ガスの流れに
垂直な断面の全面に高温の排気ガスが流れた場合は、触
媒の外周部では外気温度により触媒温度は比較的低くな
るが、触媒の中心部では温度が高く、大量のサルフェー
トが生成することになる。
【0005】そこで、排気ガスが高温になった時には、
高温の排気ガスを触媒の排気ガスの流れに垂直な断面の
外周面の近傍を流すようにすれば、大量のサルフェート
の生成を防止することができる。このようにするために
は、排気ガスの温度が高温になった時に、触媒コンバー
タ内部における排気ガスの流れが触媒の排気ガスの流れ
に垂直な断面の外周面の近傍に向かうように、排気ガス
の流路を排気ガスの温度で切り換える機構が必要にな
る。
【0006】触媒コンバータの中で、排気ガスの温度に
よって流路を切り換える機構としては、既に実開昭61
−78218号に開示がある。実開昭61−78218
号には、触媒コンバータのインレットパイプおよびアウ
トレットパイプを触媒コンバータのケーシングの内部に
若干挿入し、これらのインレットパイプおよびアウトレ
ットパイプ先端部に、高温状態で拡径し、低温状態で縮
径する性格を熱処理等で付与した触媒コンバータが開示
されている。
【0007】このような構造の実開昭61−78218
号に開示の触媒コンバータには、排気ガスが導入されて
高温状態になると、インレットパイプとアウトレットパ
イプの開口部が拡径され、排気ガスが触媒の全部分に効
率的に接触し、酸化、還元機能が促進されると記載され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実開昭
61−78218号に開示の触媒コンバータでは、排気
ガスが高温になると排気ガスが触媒の全部分に流れるの
で、触媒の外周部では熱が外気に逃げるために高温には
ならないが、触媒の中心部では非常に高温になるので、
触媒の中心部にサルフェートが発生するという課題は解
決できないという問題点があった。
【0009】そこで、本発明は、ディーゼルエンジンの
排気通路に設けられた触媒コンバータの中の排気ガスの
流れを、排気ガスの温度が高温になった時には触媒の中
心部をなるべく流れないようにして、排気ガスが高温と
なっても触媒の中心部にサルフェートが堆積するのを防
止することができるディーゼルエンジンの触媒コンバー
タを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明の特徴は、以下に第1から第5の発明として示され
る。第1の発明の構成上の特徴は、ディーゼルエンジン
の排気通路の途中に設けられ、そのハウジング内に収納
された触媒の上流側に、排気ガスの触媒への流れを制御
する制御手段を備えた触媒コンバータにおいて、排気ガ
スの温度が高い時には、触媒の排気ガスの流れに垂直な
断面の周辺部に排気ガスが集中して流れるように、制御
手段を作動させたことにある。
【0011】第2の発明の構成上の特徴は、第1の発明
において、触媒コンバータのハウジングの外表面に、複
数の冷却フィンを設けたことにある。第3の発明の構成
上の特徴は、第1又は第2の発明において、排気ガス温
度が低い時には、触媒の排気ガスの流れに垂直な断面の
中心部に集中して排気ガスが流れるように、制御手段を
作動させたことにある。
【0012】第4の発明の構成上の特徴は、第1から第
3の発明の何れかにおいて、制御手段の排気ガスの流路
の切換手段を、温度によって変形する感温変形部材とし
たことにある。第5の発明の構成上の特徴は、第1から
第4の発明のいずれかにおいて、制御手段を触媒の排気
ガスの流れの下流側にも設けたことにある。
【0013】第1の発明では、排気ガスの温度が高い時
には、排気ガスは触媒コンバータのハウジングに近い外
周部を集中して流れ、外気によって冷却されるので、触
媒の温度の上昇が防止され、サルフェートの生成が抑え
られる。第2の発明では、触媒コンバータのハウジング
の外表面の複数の冷却フィンにより、触媒コンバータの
温度上昇が抑えられ、サルフェートの生成が一層抑えら
れる。
【0014】第3の発明では、排気ガス温度が低い時に
は、排気ガスが触媒の中心部に集中して流れるので、触
媒温度が早く活性温度に達することになり、排気ガスの
浄化率が向上する。第4の発明では、触媒コンバータ内
の排気ガスの流路の切り換えが、温度によって変形する
感温変形部材によって行われるので、制御手段の構成が
簡単になり、電気的な制御が必要ないので、コストが抑
えられる。
【0015】第5の発明では、制御手段が触媒の排気ガ
スの流れの下流側にもあるので、触媒コンバータ内の排
気ガスの流路の切り換えが一層確実になる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下添付図面を用いて本発明の実
施形態を具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。図
1は、本発明のディーゼルエンジンの触媒コンバータに
接続される、エンジン側の排気管1の末端部の一実施例
の構造を示す組立斜視図である。エンジン側の排気管1
の末端部の開口2には、この実施例では4片の弁体3が
取り付けられる。この弁体3は、排気管1の内周面に沿
う湾曲した固定部3aと、温度によって形状が変化する
移動片3bとから構成されている。4片の弁体3は、そ
の固定部3aが開口2に固着され、移動片3bは排気管
1の中に突出する。移動片3aは温度が低い時に開口2
を開く方向に変形し、温度が高い時には開口2を塞ぐ方
向に変形し、密接して開口2を全閉状態にする。
【0017】また、エンジン側の排気管1の末端部近傍
の外周面には、周方向に複数個の通気孔4が所定間隔で
設けられている。この実施例では通気孔4は矩形状をし
ているが、その形状は特に限定されるものではない。そ
して、各通気孔4の上には温度によって形状が変化する
開閉片5が設けられている。この開閉片5はエンジン側
がねじ6によって排気管1の外周面に固着され、排気管
1の末端部側が温度によって変形して通気孔4を開閉す
る。この実施例の開閉片5は、温度が高い時に通気孔4
を開口する方向に変形する。
【0018】前述のように温度によって変形する弁体3
と開閉片5は、感温変形部材である形状記憶合金や、バ
イメタルのような金属によって構成することができる。
図2(a) は図1の排気管1が組み立てられた状態の常温
における状態を示すものであり、(b) は(a) の排気管1
の軸線方向の局部断面図である。これらの図に示される
ように、常温から温度が所定の高温になるまでは、排気
管1の開口2に取り付けられた弁体3は実線の位置にあ
って開口2を開弁している状態にあり、排気管1の通気
孔4の外側の外周部に取り付けられた開閉片5も実線の
位置にあって通気孔4を塞いでいる状態にある。この状
態では、エンジンから排出されて排気管1を流れる排気
ガスは、そのまま排気管1の端部の開口2から排出され
ることになる。
【0019】一方、温度が上昇して所定温度以上になる
と、排気管1の開口2に取り付けられた弁体3は破線の
位置に移動して開口2を閉弁し、逆に、排気管1の通気
孔4の外側の外周部に取り付けられた開閉片5は破線の
位置に移動して通気孔4を開く。図3(a) ,(b) は図2
(a) ,(b) と同じ部位における温度が上昇した状態を示
すものである。この状態では、エンジンから排出されて
排気管1を流れる排気ガスは、排気管1の端部の開口2
が弁体3によって閉弁されているので、排気管1の通気
孔4から、開閉片4にガイドされて排出されることにな
る。
【0020】図4(a) は、本発明の第1の実施例のディ
ーゼルエンジンの触媒コンバータ10の構成を示すもの
である。触媒コンバータ10のハウジング11には、排
気ガスが導入されるインレット側のコンバータコーン部
11a、メインボディ部11b、及びアウトレット側の
コンバータコーン部11cがある。メインボディ部11
bには触媒12が内蔵されており、インレット側のコン
バータコーン部11aには図1から図3で説明した構成
のエンジン側の排気管1の端部が組み込まれており、ア
ウトレット側のコンバータコーン部11cにはマフラ側
の排気管7が接続されている。
【0021】従って、ディーゼルエンジンが低負荷で運
転されて排気ガスの温度が低い時には、排気管1の開口
2に取り付けられた弁体3は開口2を開弁している状態
にあり、排気管1の通気孔4の外側の外周部に取り付け
られた開閉片5は閉じている状態にある。この状態で
は、エンジンから排出されて排気管1を流れる排気ガス
は、そのまま排気管1の端部の開口2から排出される。
【0022】図4(b) は(a) の排気管1の端部の開口2
を正面から見たものである(弁体3の固定部3bの厚さ
の図示は省略してある)。このように、排気ガスの温度
が低い時には、排気管1の端部の開口2は略十文字状に
開口しており、排気ガスはこの開口2から全て排出され
る。この結果、排気ガスは図4(c) に示されるように、
触媒12の中央部のハッチングを付した部分のみに流れ
る。この作用により、排気ガスの熱の触媒12の外周部
からの逃げが少なくなり、排気ガスの温度が低い時でも
触媒12内の温度が確保されるので、酸化活性が向上し
て排気ガスの浄化効率が増大する。
【0023】次に、ディーゼルエンジンが高負荷で運転
されて排気ガスの温度が高くなった場合について、図4
(a) ,(b) と同じ部位を示す図5(a) ,(b) を用いて説
明する。ディーゼルエンジンの排気ガスの温度が高くな
った時には、排気管1の開口2に取り付けられた弁体3
が開口2を閉弁し、排気管1の通気孔4の外側の外周部
に取り付けられた開閉片5は排気管1の外周部から離れ
て通気孔4を開く。この状態では、エンジンから排出さ
れて排気管1を流れる排気ガスは、排気管1の端部の開
口2が弁体3によって閉弁されているので、全量通気孔
4から排出される。この時、開閉片5はインレット側の
コンバータコーン部11aのテーパ形状に略平行に開く
ので、通気孔4から排出された排気ガスは、コンバータ
コーン部11aのテーパ形状に沿って触媒12側に流れ
る。
【0024】この結果、排気ガスは図5(c) に示される
ように、触媒12の中央部には流れず、ハッチングを付
した外周部分のみに流れる。触媒コンバータ10のハウ
ジング11のメインボディ部11bは外気に触れている
ので、触媒12の外周部からは熱が外気に逃げる。従っ
て、高温の排気ガスは触媒12の外周部を通ることによ
り、その熱が外気に放出されることによって冷却される
ので、触媒12中の排気ガスの温度の過度の上昇が防止
され、サルフェートの生成が抑制される。
【0025】以上のように、この実施例のディーゼルエ
ンジンの触媒コンバータ10においては、排気ガスが低
温の時には排気ガスが触媒12の中央部を流れるので、
排気ガスの触媒12内における酸化活性が向上し、逆
に、排気ガスが高温の時には排気ガスが放熱効果の大き
い触媒12の外周部を流れるので、排気ガスの触媒12
内の温度上昇が防止され、サルフェートの生成及び触媒
12への堆積が抑制される。この結果、触媒12におけ
る排気ガスの浄化性能の悪化が防止される。
【0026】図6は本発明の第2の実施例のディーゼル
エンジンの触媒コンバータ20の全体構成を示す斜視図
である。この実施例では、触媒コンバータ20のハウジ
ング11のメインボディ部11bの外周部に、複数条の
冷却フィン13が突設されており、この複数条の冷却フ
ィン13以外の構成部材は前述の第1の実施例の触媒コ
ンバータ10と全く同じである。この冷却フィン13に
より、触媒コンバータ20のハウジング11のメインボ
ディ部11bからの放熱効果が向上するので、排気ガス
温度が高温の時の冷却効果が高まり、排気ガスが高温時
のサルフェートの生成が更に抑制される。
【0027】なお、この実施例では冷却フィン13が排
気ガスの流れる方向に延伸される壁状のものとして形成
されているが、冷却フィン13の形状はこの形状に限定
されるものではなく、排気ガスの流れる方向に垂直な方
向に環状に延伸される壁状のものであっても良く、ま
た、ピン状のものが多数突設されていても良い。図7は
本発明のディーゼルエンジンの触媒コンバータ10,2
0に接続されるエンジン側の排気管1の末端部の他の実
施例の構造を示す組立斜視図である。この実施例が図1
から図6で説明した実施例と異なる点は、弁体8の構成
のみである。前述の実施例では弁体3が4枚の移動片3
bから構成されていたが、この実施例では弁体8が基軸
8aと2枚の移動片8bとから構成されている。2枚の
移動片8bも温度によって形状が変化する感温変形部材
である形状記憶合金、或いはバイメタルのような金属か
ら構成されている。
【0028】移動片8bは基軸8aの両側に取り付けら
れており、基軸8aと2枚の移動片8bを合わせた形状
は、前述の実施例と同様の高温時にちょうど図7の実線
の位置にあって排気管1内の内部形状に等しくなってい
る。また、移動片8bは所定温度以下の時に破線で示す
位置に変形するようになっている。更に、基軸8aの全
長は移動片8aの直径よりも僅かに長くなっており、移
動片8aの両端に基軸8aが僅かに突出している。そし
て、この基軸8aの突出部が排気管1の末端部に設けら
れた2つの取付凹部9に嵌め込まれて弁体8が排気管1
の開口2に装着される。
【0029】図8(a) は図7で説明した弁体8を使用し
た本発明の第3の実施例のディーゼルエンジンの触媒コ
ンバータ30の構成、及び排気ガスが低温時の動作を示
すものである。第3の実施例の触媒コンバータ30の構
成は、弁体8の構成を除いて図4(a) で説明した本発明
の第1の実施例の触媒コンバータ10の構成と全く同じ
であるので、同じ構成部材には同じ符号を付してその説
明を省略する。
【0030】第3の実施例の触媒コンバータ30におい
ても、排気ガスが低温時には、弁体8は開弁して開口2
を開いているので、排気ガスは触媒12の中央部のみを
流れる。また、図8(b) は(a) の触媒コンバータ30排
気ガスが高温時の動作を示すものである。排気ガスが高
温時には、弁体8は閉弁して開口2が閉じられ、開閉片
5が開くので、排気ガスは通気孔4から排出されて触媒
12の外周部のみを流れる。
【0031】このように、第3の実施例の触媒コンバー
タ30における弁体8は、第1の実施例の弁体3と全く
同様に機能するので、排気ガスが低温の時には排気ガス
の触媒12内における酸化活性が向上し、逆に、排気ガ
スが高温の時には排気ガスの触媒12内における温度上
昇が防止され、サルフェートの生成が抑制される。図9
(a) は本発明の第4の実施例のディーゼルエンジンの触
媒コンバータ40の構成、及び排気ガスが低温時の動作
を示すものである。第4の実施例の触媒コンバータ40
は、第3の実施例の触媒コンバータ30の触媒12の下
流側に、弁体8と全く同じ構成の弁体8′を、その前後
方向を逆にして更に追加した点のみが第3の実施例の触
媒コンバータ30と異なる。
【0032】従って、弁体8′の動作は弁体8と全く同
じであり、排気ガスが低温時には移動片8bが接近する
方向に移動している。よって、第4の実施例の触媒コン
バータ40においても、排気ガスが低温時には、弁体8
は開弁して開口2を開いており、弁体8′も開弁してい
るので、排気ガスは触媒12の中央部のみを流れる。一
方、図9(b) に示される排気ガスの高温時には、移動片
8bが一直線状になり、触媒12の中央部の下流側を塞
ぐ状態になる。この時は、弁体8が閉弁して開口2が閉
じられ、開閉片5が開いて通気孔4が開き、更に、触媒
12の中央部の下流側が弁体8′によって塞がれる。よ
って、通気孔4から排出された排気ガスが触媒12の中
央部側に流れる恐れが一層なくなり、排気ガスは触媒1
2の外周部のみを確実に流れる。よって、排気ガスが高
温時のサルフェートの発生が一層効果的に抑止される。
【0033】なお、以上の実施例では、排気ガスの制御
手段として弁体3,8,8′および開閉片5を説明した
が、これらの形状は特に限定されるものではない。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のディーゼ
ルエンジンの触媒コンバータによれば、以下のような効
果がある。第1の発明では、排気ガスの温度が高い時に
は、排気ガスは触媒コンバータのハウジングに近い外周
部を集中して流れ、外気によって冷却されるので、触媒
の温度の上昇が防止され、サルフェートの生成が抑えら
れる。
【0035】第2の発明では、触媒コンバータのハウジ
ングの外表面の複数の冷却フィンにより、触媒コンバー
タの温度上昇が抑えられ、サルフェートの生成が一層抑
えられる。第3の発明では、排気ガス温度が低い時に
は、排気ガスが触媒の中心部に集中して流れるので、触
媒温度が早く活性温度に達することになり、排気ガスの
浄化率が向上する。
【0036】第4の発明では、触媒コンバータ内の排気
ガスの流路の切り換えが、温度によって変形する感温変
形部材によって行われるので、制御手段の構成が簡単に
なり、電気的な制御が必要ないので、コストが抑えられ
る。第5の発明では、制御手段が触媒の排気ガスの流れ
の下流側にもあるので、触媒コンバータ内の排気ガスの
流路の切り換えが一層確実になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディーゼルエンジンの触媒コンバータ
に接続されるエンジン側の排気管の末端部の一実施例の
構造を示す組立斜視図である。
【図2】(a) は図1の排気管端部の常温における状態を
示す斜視図であり、(b) は(a)の排気管端部の軸線方向
の局部断面図である。
【図3】(a) は図1の排気管端部の高温における状態を
示す斜視図であり、(b) は(a)の排気管端部の軸線方向
の局部断面図である。
【図4】(a) は本発明の第1の実施例のディーゼルエン
ジンの触媒コンバータの構成及び排気ガスが低温時の動
作を示す断面図、(b) は(a) の排気管端部の開口部の正
面図、(c) は(a) の触媒における排気ガスの通過部分を
ハッチングで示す説明図である。
【図5】(a) は図4(a) に示したディーゼルエンジンの
触媒コンバータの、排気ガスが高温時の動作を示す断面
図、(b) は(a) の排気管端部の開口部の正面図、(c) は
(a) の触媒における排気ガスの通過部分をハッチングで
示す説明図である。
【図6】本発明の第2の実施例のディーゼルエンジンの
触媒コンバータの全体構成を示す斜視図である。
【図7】本発明のディーゼルエンジンの触媒コンバータ
に接続されるエンジン側の排気管の末端部の他の実施例
の構造を示す組立斜視図である。
【図8】(a) は本発明の第3の実施例のディーゼルエン
ジンの触媒コンバータの構成及び排気ガスが低温時の動
作を示す断面図、(b) は(a) の排気ガスが高温時の動作
を示す断面図である。
【図9】(a) は本発明の第4の実施例のディーゼルエン
ジンの触媒コンバータの構成及び排気ガスが低温時の動
作を示す断面図、(b) は(a) の排気ガスが高温時の動作
を示す断面図である。
【図10】排気通路に触媒コンバータが設けられたディ
ーゼルエンジンの排気ガス温度とパティキュレート量の
関係、および温度の違いによりパティクレート中に含ま
れるサルフェート量の違いを示す説明図である。
【符号の説明】 1…排気管 2…開口 3…弁体 3a…固定部 3b…移動片 4…通気孔 5…開閉片 7…排気管 8…弁体 8a…基軸 8b…移動片 10…第1の実施例の触媒コンバータ 11…ハウジング 11a…インレット側のコンバータコーン部 11b…メインボディ部 11c…アウトレット側のコンバータコーン部 20…第2の実施例の触媒コンバータ 30…第3の実施例の触媒コンバータ 40…第4の実施例の触媒コンバータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディーゼルエンジンの排気通路の途中に
    設けられた触媒コンバータであって、そのハウジング内
    に収納された触媒の上流側に、排気ガスの前記触媒への
    流れを制御する制御手段を備えた触媒コンバータにおい
    て、 排気ガスの温度が高い時には、前記触媒の排気ガスの流
    れに垂直な断面の周辺部に排気ガスが集中して流れるよ
    うに、前記制御手段を作動させることを特徴とするディ
    ーゼルエンジンの触媒コンバータ。
  2. 【請求項2】 前記触媒コンバータのハウジングの外表
    面に、複数の冷却フィンを設けたことを特徴とする請求
    項1に記載のディーゼルエンジンの触媒コンバータ。
  3. 【請求項3】 排気ガス温度が低い時には、前記触媒の
    排気ガスの流れに垂直な断面の中心部に集中して排気ガ
    スが流れるように、前記制御手段を作動させることを特
    徴とする請求項1又は2に記載のディーゼルエンジンの
    触媒コンバータ。
  4. 【請求項4】 前記制御手段の排気ガスの流路の切換手
    段が、温度によって変形する感温変形部材であることを
    特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のディー
    ゼルエンジンの触媒コンバータ。
  5. 【請求項5】 前記制御手段が、前記触媒の排気ガスの
    流れの下流側にも設けられていることを特徴とする請求
    項1から4の何れか1項に記載のディーゼルエンジンの
    触媒コンバータ。
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