JPH10299211A - 照明付手摺りブラケット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 階段や廊下等の足元周辺を効果的に照明する
ことができ、照明のＯＮ／ＯＦＦ操作を必要とせず、さ
らには電源供給ケーブル等の配線工事を簡易に行うこと
ができる、施工性に優れ、且つ納まり良く、意匠性にも
優れた、新しい照明付ブラケットを提供する。 【解決手段】 壁面に取り付けられる壁面取付部（１）
と、この壁面取付部（１）に延設された支持部（２）
と、支持部（２）により支持された、手摺り本体（４）
が装着される手摺り本体装着部（３）とによりなる手摺
りブラケットであって、手摺り本体装着部（３）には照
明器具が組み込まれ、その下部には照明器具からの光を
放射させる放射スリット（３２）等の放射部が設けられ
ており、その端部に手摺り本体（４）が装着される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この出願の発明は、照明付手
摺りブラケットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、住宅等の建物内に設けられて
いる階段や廊下などの壁や天井には、室内用の照明器具
が取り付けられている。しかしながら、このような照明
器具による上方からの照明のみでは、階段や廊下の足元
周辺を隅々まで明るく照明することができない。また、
近年では、広い室内を演出するなどのために天井を高く
した住宅が多くなってきており、そのような住宅では足
元周辺がさらに暗くなってしまう。

【０００３】そこで、階段や廊下の壁面などに小型の照
明器具を埋設し、これにより足元周辺を照明することが
検討され、実施されている。図６は、このような従来の
照明器具の一例を示したものである。この図６の例にお
いては、壁面（イ）の下方部に埋め込まれて設置された
小型照明器具（ウ）により、階段（ア）を照明するよう
にしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図６に
例示したように、小型照明器具（ウ）を壁面（イ）に埋
設する従来の方法では、照明器具（ウ）の壁面（イ）に
対する納まりが悪く、特に木製等の腰壁に埋設される場
合では、意匠的に違和感が出て外観上好ましくないとい
った問題があった。

【０００５】また、従来、このような小型照明器具
（ウ）のＯＮ／ＯＦＦ操作は、小型照明器具（ウ）とは
別体として壁面（イ）などに設置された手動スイッチに
より行うようにしている例が多く、夜間では手動スイッ
チを目視することが困難であるために、使用性が悪く不
便であった。この出願の発明は、以上の通りの事情に鑑
みてなされたものであり、従来の問題点を解消し、階段
や廊下等の足元周辺を効果的に照明することができ、照
明のＯＮ／ＯＦＦ操作を必要とせず、さらには電源供給
ケーブル等の配線工事を簡易に行うことができる、施工
性に優れ、且つ納まり良く、意匠性にも優れた、新しい
照明付ブラケットを提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
の課題を解決するものとして、壁面に取り付けられる壁
面取付部と、この壁面取付部に延設された支持部と、支
持部により支持された、手摺り本体が装着される手摺り
本体装着部とによりなる手摺りブラケットであって、手
摺り本体装着部には照明器具が組み込まれ、手摺り本体
装着部の下部には照明器具からの光を放射させる放射部
が設けられており、手摺り本体装着部の端部に手摺り本
体が装着されることを特徴とする照明付手摺りブラケッ
トを提供する。

【０００７】また、この出願の発明は、上記の照明付手
摺りブラケットにおいて、手摺り本体装着部は、その外
径が手摺り本体と略同径であることや、ケーブルが通線
される通線スペースが設けられた腰見切り縁に壁面取付
部が取り付けられ、腰見切り縁の通線スペースのケーブ
ルが手摺り本体装着部に結線されて、電源供給されるこ
とや、手摺り装着部に人体検知センサが組み込まれたこ
とや、手摺り本体装着部に明るさセンサが組み込まれた
こと等を好ましい態様としている。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、添付した図面に沿って実施
例を示し、この発明の実施の形態についてさらに詳しく
説明する。

【０００９】

【実施例】図１は、この発明の一実施例である照明付手
摺りブラケットを例示した分解斜視図であり、図２はそ
の施工後の斜視図である。たとえばこの図１およびず２
に例示したこの発明の照明付手摺りブラケットは、壁面
取付部（１）と支持部（２）と手摺り本体装着部（３）
とにより構成されており、手摺り本体装着部（３）に照
明器具が組み込まれている。

【００１０】この場合、さらに説明すると、壁面取付部
（１）は、その裏面が階段や廊下等の壁面に当接され、
ネジ穴（１１）を通る固定ネジ等により固定されて、壁
面に取り付けられるようになっている。ここで、壁面と
は、壁の表面だけでなく、腰壁や腰見切り縁などをも表
していることは言うまでもない。支持部（２）は、壁面
取付部（１）の表面上に延設されており、その内部に
は、後述の手摺り本体装着部（３）に組み込まれている
照明器具（６）への電源供給のためのケーブル（５）等
が通るスペースが設けられている。

【００１１】支持部（２）の上方端部には、手摺り本体
（４）が装着される手摺り本体装着部（３）が備えられ
支持されている。この手摺り本体装着部（３）の左右両
側の端部にはネジ溝（３１）が切られており、手摺り本
体（４）の端部にも、このネジ溝（３１）に対応するネ
ジ溝（４１）が形成されており、これら互いのネジ溝
（３１）およびネジ溝（４１）を介して、手摺り本体
（４）が手摺り本体装着部（３）の端部にねじ込まれ、
装着されるようになっている。

【００１２】このような手摺り本体装着部（３）は、そ
の外径が、装着される手摺り本体（４）と略同径である
ことが好ましく、本実施例では、手摺り本体（４）が円
筒形状であるので、手摺り本体（４）と略同径の外径を
有する中空円筒形状を有している。そして、その中空部
分には、図３に例示したように、白熱等などの照明器具
（６）が内蔵されており、さらに、その下方部には、照
明器具（６）からの照明光を廊下や階段等の足元周辺に
効果的に放射させるための放射部として、周方向に細長
形状の放射スリット（３２）が複数本設けられている。
もちろん、放射部としては、このような放射スリット
（３２）の他にも、たとえば半透明の放射窓などが設け
られていてもよく、この半透明放射窓によってより均一
に且つ効果的に足元周辺を照明させることができる。

【００１３】また、この発明の照明付手摺りブラケット
では、手摺り本体装着部（３）内に、たとえば図３に示
したように、人体を検知したり、明るさを検知したりす
る人体・明るさ検知センサ（７）が組み込まれていても
よく、この人体・明るさ検知センサ（７）のために、手
摺り本体装着部（３）の下部には周方向に細長形状のセ
ンサスリット（３４）が複数本設けられている。

【００１４】このようなセンサ（７）により、人体を検
知した時や暗くなった時にのみ照明器具（６）を作動さ
せるようにして、自動で照明のＯＮ／ＯＦＦを行うこと
ができ、よって、必要な時にのみ照明器具（６）を作動
させて照明を行うため、照明器具（６）の温度上昇を抑
えることができる。従来では、白熱灯などの照明器具の
発熱対策のために照明器具を組み込んでおく筐体が多く
なってしまい壁面等との一体感に欠けるという問題があ
ったが、この発明の照明付手摺りブラケットは、上述の
ように、照明器具（６）の温度の上昇を抑えて火災など
の発生を防止することができるために、照明器具（６）
が組み込まれる手摺り本体装着部（３）をより小型なも
のとすることができ、図２からも明らかなように、手摺
り本体（４）との一体感が非常に高く、優れた意匠性を
有している。

【００１５】さらにまた、この手摺り本体装着部（３）
の上部は、任意に開閉可能な蓋（３３）が設けられてお
り、この蓋（３３）を開けることにより、照明器具
（６）や人体・明るさ検知センサ（７）の点検や交換等
を任意に且つ容易に行うことができるようになってい
る。このようなこの発明の照明付手摺りブラケットは、
手摺り本体装着部（３）からのケーブル（５）と電源線
等との結線などの配線工事が行われた後、壁面取付部
（１）が壁面等に取り付けられて施工される。

【００１６】しかしながら、通常、配線工事を考えた場
合、電源線等の先行配線工事は、事前に照明付手摺りブ
ラケットの壁面への設置位置を決めておき、その設置位
置に対応させた位置において壁面の穴開けなどを行い、
電源線等を通線させなければならず、大工工事者と電気
工事者との間で綿密な位置合わせを行う必要があり、工
期の遅延が生じてしまう可能性があった。

【００１７】そこで、この発明の照明付手摺りブラケッ
トは、たとえば図４および図５に例示したように、電源
線等のケーブル（８）が通線される通線スペース（９
１）が設けられた腰見切り縁（９）に、壁面取付部（１
１）を介して取り付けるようにしてもよい。通線スペー
ス（９１）は、たとえば腰見切り縁（９）の略中心部に
おいて、その長手方向に沿って形成された溝状となって
おり、この溝状の通線スペース（９１）にケーブル
（８）が通線されている。そして、通線スペース（９
１）およびケーブル（８）を隠し、意匠性を高めるなど
のために、腰見切り縁（９）の表側には通線カバー（９
２）が設けられている。

【００１８】このように腰見切り縁（９）内にケーブル
（８）が通っているため、照明付手摺りブラケットの設
置位置と配線位置との位置合わせを、従来のように厳密
に高い精度で行う必要がなく、通線カバー（９２）の任
意の位置にケーブル穴（９３）を開けるだけで、手摺り
本体装着部（３）からのケーブル（５）と通線スペース
（９１）のケーブル（８）との結線を行うことができ、
よって、照明付手摺りブラケットを、腰見切り縁（９）
上の任意位置にて、壁面取付部（１）を固定させて取り
付けることができる。

【００１９】さらには、後から照明付手摺りブラケット
を増設するような場合においても、増設位置に対応させ
た位置で通線カバー（９２）にケーブル穴（９３）を形
成させるだけで、非常に簡易に、且つ低コストで、配線
工事を行うことができ、照明付手摺りブラケットを増設
させることができる。もちろん、この発明は以上の例に
限定されるものではなく、細部については様々な態様が
可能であることは言うまでもない。

【００２０】

【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
って、階段や廊下等の足元周辺を効果的に照明すること
ができ、照明のＯＮ／ＯＦＦ操作を必要とせず、さらに
は電源供給ケーブル等の配線工事を簡易に行うことがで
きる、施工性に優れ、且つ納まり良く、意匠性にも優れ
た、新しい照明付手摺りブラケットが提供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例である照明付手摺りブラケ
ットを例示した分解斜視図である。

【図２】図１に例示した照明付手摺りブラケットの斜視
図である。

【図３】手摺りユニットを例示した斜視図である。

【図４】この発明の照明付手摺りブラケットの別の実施
例を例示した分解斜視図である。

【図５】図４に例示した照明付手摺りブラケットの斜視
図である。

【図６】従来の壁面に埋設された照明器具の一例を示し
た斜視図である。

【符号の説明】

１ 壁面取付部 １１ ネジ穴 ２ 支持部 ３ 手摺り本体装着部 ３１ ネジ溝 ３２ 放射スリット ３３ 蓋 ３４ センサスリット ４ 手摺り本体 ４１ ネジ溝 ５ ケーブル ６ 照明器具 ７ 人体・明るさ検知センサ ８ ケーブル ９ 腰見切り縁 ９１ 通線スペース ９２ 通線カバー ９３ ケーブル穴

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長井 一郎 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 (72)発明者 藤井 則彰 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 (72)発明者 伊藤 良泰 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 壁面に取り付けられる壁面取付部と、こ
   の壁面取付部に延設された支持部と、支持部により支持
   された、手摺り本体が装着される手摺り本体装着部とに
   よりなる手摺りブラケットであって、 手摺り本体装着部には照明器具が組み込まれ、 手摺り本体装着部の下部には照明器具からの光を放射さ
   せる放射部が設けられており、また、 手摺り本体装着部の端部には手摺り本体が装着されるこ
   とを特徴とする照明付手摺りブラケット。
2. 【請求項２】 手摺り本体装着部は、その外径が手摺り
   本体と略同径であることを特徴とする請求項１の照明付
   手摺りブラケット。
3. 【請求項３】 ケーブルが通線される通線スペースが設
   けられた腰見切り縁に壁面取付部が取り付けられ、腰見
   切り縁の通線スペースのケーブルが手摺り本体装着部に
   結線されて、電源供給されることを特徴とする請求項１
   ないし２の照明付手摺りブラケット。
4. 【請求項４】 手摺り本体装着部に人体検知センサが組
   み込まれた請求項１ないし３のいずれかの照明付手摺り
   ブラケット。
5. 【請求項５】 手摺り本体装着部に明るさセンサが組み
   込まれた請求項１ないし４のいずれかの照明付手摺りブ
   ラケット。