JPH10297438A - ワイパ装置 - Google Patents

ワイパ装置

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Publication number
JPH10297438A
JPH10297438A JP9106144A JP10614497A JPH10297438A JP H10297438 A JPH10297438 A JP H10297438A JP 9106144 A JP9106144 A JP 9106144A JP 10614497 A JP10614497 A JP 10614497A JP H10297438 A JPH10297438 A JP H10297438A
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JP
Japan
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wiper
lever
water
blade
levers
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JP9106144A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Nakano
博之 中野
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Asmo Co Ltd
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Asmo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一年を通じて使用可能であり、かつ凍結によ
る可動連結部の動作障害を排除し、安定した圧力でガラ
ス面の払拭を行う。 【解決手段】 ワイパ装置10は、ワイパブレード16
としてプライマリレバー20、セカンダリレバー22及
びヨークレバー32が設けられている。プライマリレバ
ー20及びセカンダリレバー22の長手方向両端部は1
対の側壁によって形成される。これにより、可動連結部
における上面が開放されるため、雪や凍結した水滴が付
着して滞留することがない。また、ワイパブレード16
の表面には撥水加工を施す。これによって水滴は水玉と
なってワイパブレード16の表面から滑り落ちるので、
付着によって凍結することがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイパ装置に係
り、特にブレードラバーが被払拭面を所定の幅で摺動す
ることによって前記被払拭面に付着する水滴を払拭する
ワイパ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】寒冷地等で雪が降った場合には、例えば
車両に予め備えられているウォッシャ液等をガラス面に
射出させて雪を溶かしている。従来、図7に示されるワ
イパ装置100において、ウォッシャ液によって溶けた
雪(以下、水滴という)106はワイパブレード102
の表面で広がる。従って、水滴106が広がった状態で
再度凍結した場合(図8(A)参照)には、氷となって
ワイパブレード102の表面に張り付き、剥がれにくく
なる。
【0003】また、ワイパブレード102の回動連結部
(ワイパブレード102がリベット108によって連結
されている部分)は、図8(B)に示されるように、毛
細管構造となっている。このため、ガラス面に付着する
水滴106を払拭するためにワイパ装置100を作動さ
せると、水滴106がワイパブレード102の回動連結
部の隙間に侵入する。水滴106が回動連結部の隙間に
侵入した状態で再度凍結した場合には、ワイパブレード
102が回動できなくなる。このような状況下では、ワ
イパブレード102のガラス面への押圧力(アーム圧)
が長手方向にわたって均等に付与されなくなる。従っ
て、ブレードラバー104が均等にガラス面に押圧され
なくなるので、ワイパ効果(主に払拭性能をいう)を損
ねるという問題を有している。
【0004】この問題を解消するため、寒冷地ではウィ
ンターブレードと称される専用のワイパ装置が用いられ
ることが多い。ウィンターブレードは、ブレードラバー
のみを外部に露出し、ワイパブレードを樹脂部材で覆っ
ている。このため、ワイパブレードの回動連結部に水滴
が到達することを防止できる。従って、水滴が再度凍結
すること等によるワイパ装置の動きの障害をなくし、払
拭性能を低下させることがない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ウィン
ターブレードはワイパブレードを樹脂部材で覆っている
ため、構造上ブレードラバーのみの交換を行うことがで
きないという問題を有している。なお、ワイパ装置によ
る払拭性能の低下を防止するためには、ワイパ装置の作
動時にブレードラバーがガラス面に均等な押圧力で密着
していることが条件としてあげられる。従って、ブレー
ドラバーの劣化状態に応じて交換する必要がある。しか
し、前述したようにウィンターブレードではブレードラ
バーのみの交換を行うことができないため、ブレードラ
バーの劣化に伴ってワイパブレード全体を交換しなけれ
ばならない。すなわち、ワイパブレード全体が使い捨て
となる。
【0006】また、ウィンターブレードのワイパブレー
ドは前面投影面積が広いため、風の抵抗が大きく車両高
速走行時に浮き上がり易い。
【0007】さらに、ウィンターブレードは寒冷地で使
用する場合にはその機能を充分に発揮することができ
る。これに対して、例えば夏場等の温暖な気候でウィン
ターブレードを使用した場合には、払拭性能が前述した
ワイパ装置100よりも劣るという問題が生じている。
【0008】本発明は上記事実を考慮して、一年を通じ
て使用可能であり、かつ凍結による回動連結部の動作障
害を排除し、安定した圧力で被払拭面の払拭を行うこと
ができるワイパ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、回動軸に一端が固定され前
記回動軸に連動して被払拭面上を往復回動するワイパア
ームと、前記ワイパアームの他端に取り付けられ前記被
払拭面を払拭するワイパブレードとを備えるワイパ装置
であって、前記ワイパアーム及び前記ワイパブレードの
少なくとも一方の表面に撥水加工を施したことを特徴と
している。
【0010】ワイパ装置には、被払拭面上を往復回動す
るワイパアームが設けられている。このワイパアーム
は、回動軸に一端が固定されており、回動軸の動きに連
動して往復回動する。また、ワイパ装置には、被払拭面
を払拭するワイパブレードが設けられている。このワイ
パブレードは、ワイパアームの他端、すなわちワイパア
ームが回動軸に固定された側と反する側に取り付けられ
ている。請求項1に記載の発明によれば、ワイパ装置に
設けられたワイパアーム及びワイパブレードの少なくと
も一方の表面に撥水加工を施している。撥水加工の方法
としては、例えば金属又は合金の薄層をワイパアーム及
びワイパブレードの少なくとも一方の表面にかぶせるめ
っき処理を施す方法やこれらの表面に撥水性塗料を塗布
する方法、シリコンコーティング、フッ素コーティング
を行う方法等がある。また、予めスリット加工等が施さ
れ、凹凸が形成された板材を用いてワイパアーム及びワ
イパブレードを構成することにより撥水加工を施す方法
もある。
【0011】前述したいずれかの方法でワイパアーム及
びワイパブレードの少なくとも一方の表面に撥水加工を
施すことにより、表面に付着した水滴の付着力が小さく
なる。このため、水滴の表面張力(凝集力)によって水
滴は水玉になる。水滴が水玉になると、表面との接触面
積が小さい上に水滴の付着力が小さくなり、表面に付着
した水滴(水玉)は滑り落ちやすくなる。従って、ワイ
パアーム及びワイパブレードの表面に水滴が残留せず、
凍結を防止できる。なお、水滴が表面に付着して凍結し
た場合にでも、接触面積が小さい上に水滴の付着力が小
さく、ワイパ装置作動時の振動等によって振り落とされ
るので、影響を及ぼすことはない。
【0012】請求項2に記載の発明は、回動軸に連動し
て被払拭面上を往復回動するワイパアームに連結され、
前記被払拭面を払拭するワイパブレードを備えるワイパ
装置であって、前記ワイパブレードは、互いに回動可能
に連結された複数のレバーと、該複数のレバーの一部に
保持され前記被払拭面を摺動するブレードラバーと、を
備え、前記複数のレバーの表面に撥水加工を施したこと
を特徴としている。
【0013】ワイパ装置には、被払拭面を払拭するワイ
パブレードが設けられている。このワイパブレードは、
回動軸の動きに連動して被払拭面上を往復回動するワイ
パアームに連結されている。請求項2に記載の発明によ
れば、ワイパ装置に設けられたワイパブレードは、互い
に回動可能に連結された複数のレバーと、この複数のレ
バーの一部によって保持され被払拭面を摺動するブレー
ドラバーによって構成されている。また、複数のレバー
の表面には撥水加工を施している。撥水加工を施す方法
としては、前述したとおりである。従って、撥水加工を
施すことにより、レバーの表面における水滴の付着及び
凍結を防止することができる。これにより、ワイパ装置
の動作障害を排除することができる。
【0014】請求項3に記載の発明は、前記複数のレバ
ー間の回動連結部に撥水加工を施したことを特徴として
いる。
【0015】ワイパ装置のワイパブレードに備えられた
複数のレバーは回動可能に連結されている。そこで、請
求項3に記載の発明によれば、複数のレバー間の回動連
結部に撥水加工を施している。撥水加工を施す方法とし
ては、前述したとおりである。このように、各レバー間
の回動連結部に撥水加工を施すことにより、回動連結部
に水滴が付着して凍結することを防止できる。従って、
ワイパ装置の回動連結部における動作障害を排除し、安
定した圧力で被払拭面を払拭することができる。
【0016】請求項4に記載の発明は、ブレードラバー
がガラス面を所定の幅で摺動することによって前記ガラ
ス面に付着する水滴を払拭するワイパ装置であって、一
端が回動軸に連結され、回動軸と共に往復回動するワイ
パアームと、前記ワイパアームの他端に回動可能に取り
付けられたプライマリレバーと、前記プライマリレバー
の長手方向両端に回動可能に取り付けられた1対のセカ
ンダリレバーと、前記1対のセカンダリレバーのそれぞ
れの長手方向両端に回動可能に取り付けられ、長手方向
両端に前記ブレードラバーを保持する保持部を備えたヨ
ークレバーと、を有し、回動可能に取り付けられた前記
ワイパアームとプライマリレバー、プライマリレバーと
セカンダリレバー、セカンダリレバーとヨークレバーの
回動連結部を含む部位に撥水加工を施したことを特徴と
している。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、ブレード
ラバーがガラス面を所定の幅で摺動して水滴を払拭する
ワイパ装置には、ワイパアームが設けられている。この
ワイパアームは、一端が回動軸に連結されており、回動
軸の回動に伴って往復回動する。すなわち、回動軸を中
心として扇状に往復回動する。また、ワイパ装置には、
プライマリレバー、セカンダリレバー及びヨークレバー
が配設されている。プライマリレバーは、ワイパアーム
の他端に回動可能に取り付けられている。すなわち、プ
ライマリレバーはワイパアームの他端を中心にして回動
する。セカンダリレバーは1対備えられており、プライ
マリレバーの長手方向の両端に回動可能に取り付けられ
ている。ヨークレバーは、1対のセカンダリレバーのそ
れぞれの長手方向の両端に回動可能に取り付けられてい
る。すなわち、ワイパ装置には2対のヨークレバーが設
けられている。このヨークレバーは、ブレードラバーを
保持するための保持部が長手方向両端に備えられた構成
となっている。
【0018】さらに、ワイパ装置は回動可能に取り付け
られたワイパアームとプライマリレバー、プライマリレ
バーとセカンダリレバー、セカンダリレバーとヨークレ
バーの回動連結部を含む部位に撥水加工を施している。
撥水加工を施す方法は前述した通りであり、いずれかの
方法によって行う。撥水加工を施すことにより回動連結
部に滞留する水滴が水玉になるため、付着及び凍結等を
防止することができる。すなわち、ワイパアーム、プラ
イマリレバー、セカンダリレバー及びヨークレバーのそ
れぞれの回動連結部に水滴が付着して凍結することを防
止できる。従って、ワイパ装置の回動連結部における動
作障害を排除し、安定した圧力でガラス面を払拭するこ
とができる。
【0019】請求項5に記載の発明は、前記プライマリ
レバー及びセカンダリレバーは、それぞれの長手方向両
端部が1対の側壁によって形成されたことを特徴として
いる。
【0020】請求項5に記載の発明によれば、ワイパ装
置に設けられているプライマリレバー及びセカンダリレ
バーは、長手方向両端部が1対の側壁によって形成され
ている。すなわち、プライマリレバーとセカンダリレバ
ー、及びセカンダリレバーとヨークレバーの回動連結部
の上方は、被覆されていない形状となっている。これに
より、それぞれの回動連結部に雪や凍結した氷等が侵入
して滞留することを防止できる。すなわち、ワイパ装置
の回動連結部における動作障害を排除することができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】図1には、本実施の形態に係るワ
イパ装置10が取り付けられた車両の一部(フロントウ
ィンドシールドガラス12及びその周辺)が示されてい
る。
【0022】カウルカバー14に下端部が接するフロン
トウィンドシールドガラス12の下部には、ワイパ装置
10の一対のワイパブレード16が初期停止位置に配置
されている。
【0023】ワイパブレード16は、車両幅方向が長手
方向とされ、その中央部にはワイパアーム18の先端が
取り付けられている。ワイパアーム18の他端部は、カ
ウルカバー14から突出される回動軸(図示省略)に取
り付けられており、図示しないモータの駆動力で回動軸
が回転することによって、ワイパアーム18を回動軸を
中心に扇状に往復回動させることができるようになって
いる。
【0024】なお、ワイパアーム18には図示しない引
っ張りコイルバネ等の付勢手段が取り付けられている。
これにより、ワイパアーム18はフロントウィンドシー
ルドガラス12の方向に付勢されている。
【0025】図2に示されるように、ワイパアーム18
の先端に回動可能に連結されるプライマリレバー20の
長手方向両端部には、セカンダリレバー22が回動自在
に取り付けられている。このとき、プライマリレバー2
0の長手方向両端部はセカンダリレバー22の長手方向
中間部に取り付けられる。プライマリレバー20におけ
るワイパアーム18との連結部には1対の側壁部24が
立設されている。この側壁部24の一方は、プライマリ
レバー20の一面に隣接されている(図3(D)参
照)。また、側壁部24には同軸状の丸孔が形成され、
この丸孔にリベット26が掛け渡される。また、このリ
ベット26の先端部はプライマリレバー20の一面に形
成された丸孔から突出させてかしめるようになってい
る。さらに、1対の側壁部24の間には矩形ブロック状
のクリップ28(図3(A)参照)がリベット26を中
心に回動可能に支持されている。
【0026】ワイパアーム18の先端は、略U字型に屈
曲されている。このワイパアーム18の屈曲部が1対の
側壁部24の間に設けられたクリップ28を包み込むよ
うに取り付けられている。これによって、ワイパアーム
18とプライマリレバー20とが回動自在に連結され
る。
【0027】プライマリレバー20は、長手方向中央部
近傍における幅方向断面が略コ字型に形成されている
(図3(C)参照)。このとき、略コ字型の開口はフロ
ントウィンドシールドガラス12に対して横向きとされ
ている。なお、プライマリレバー20の略コ字型の一面
は、ワイパアーム18の取付位置としての側壁部24が
隣接する面に対して鈍角に屈曲されている。このように
フロントウィンドシールドガラス12に対して横向きに
開口された略コ字型に形成された部分と隣接するプライ
マリレバー20の一部は、フロントウィンドシールドガ
ラス12に対向する一面が開口されている。さらに、プ
ライマリレバー20の長手方向両端部における幅方向断
面は、図3(B)に示されるように1対の側壁が立設さ
れている。すなわち、プライマリレバー20の上面が開
放されている。なお、1対の側壁の一方はL字型に形成
されている。また、側壁には同軸状の丸孔が形成されて
おり、リベット30を挿入するようになっている。
【0028】なお、プライマリレバー20はワイパアー
ム18の取付位置としての側壁部24を中心にして、対
称な構成とされている。
【0029】一方、セカンダリレバー22は、幅方向断
面がフロントウィンドシールドガラス12に対向する面
が開口された略コ字型とされている。セカンダリレバー
22の長手方向両端部は、プライマリレバー20と同様
に1対の側壁によって形成されている。すなわち、セカ
ンダリレバー22の長手方向両端部の上面が開放されて
いる。また、セカンダリレバー22の長手方向中央部に
は互いに対向する1対の側壁部間に同軸状の円孔が形成
されている。
【0030】図3(B)には、プライマリレバー20と
セカンダリレバー22の連結部分(回動連結部)が示さ
れている。このように、プライマリレバー20の一方の
側壁に形成された丸孔にリベット30を挿入し、かつセ
カンダリレバー22の長手方向中央部に形成された円孔
に挿入する。さらに、このリベット30の先端部をプラ
イマリレバー20の他方の側壁に形成された丸孔から突
出させてかしめる。こうすることによって、セカンダリ
レバー22をプライマリレバー20に対して回動可能に
支持することができる。すなわち、セカンダリレバー2
2はリベット30を中心にして回動するようになってい
る。
【0031】また、図3(B)に示されるようにプライ
マリレバー20とセカンダリレバー22の回動連結部に
おける隙間には、ダンパー46が設けられている。この
ダンパー46には、例えばテフロン樹脂等が用いられ
る。これにより、プライマリレバー20及びセカンダリ
レバー22との間に生じる振動を吸収することができる
ようになっている。
【0032】さらに、セカンダリレバー22の長手方向
両端部には、プライマリレバー20とセカンダリレバー
22との連結構造と同様の構造で、それぞれヨークレバ
ー32が回動可能に取り付けられている。
【0033】このように、本実施の形態に係るワイパ装
置10は、1本のプライマリレバー20に対して、2本
のセカンダリレバー22が取り付けられ、さらに2本の
セカンダリレバー22のそれぞれに対して2本のヨーク
レバー32が取り付けられた、所謂トーナメント式構造
とされている。
【0034】ヨークレバー32は、幅方向断面がフロン
トウィンドシールドガラス12に対向する面が開口され
た略コ字型とされ、長手方向両端部は矩形状に拡幅さ
れ、互いに対向かつ平行とされた保持部34が形成され
ている。保持部34は、その先端が若干互いに接近する
方向に略直角に屈曲されて図示しない係止爪が形成され
ている。
【0035】この保持部34によって、ブレードラバー
36が保持されている。図3(A)乃至(D)に示され
るように、ブレードラバー35は長手方向に沿ってフロ
ントウィンドシールドガラス12を払拭するためのリッ
プ部38が設けられている。すなわち、ワイパアーム1
8の扇状の往復回動によって、リップ部38がフロント
ウィンドシールドガラス12と接触しながら移動し、水
滴等を払拭するようになっている。このリップ部38を
吊り下げ状態で支持するようにネック部40を介して被
保持部材42が一体形成されている。この被保持部材4
2には、長手方向に沿って金属又は樹脂製のバッキング
44が嵌め込まれ、ワイパブレード16を略直線状に保
持している。
【0036】また、この被保持部材42とリップ部38
とを連結するネック部40は、その幅寸法が被保持部材
42及びリップ部38よりも縮幅されており、保持部3
4が被保持部材42を囲み、かつ保持部34の先端の係
止爪が係止されることにより、ワイパブレード16はヨ
ークレバー32に保持される。
【0037】なお、前述したワイパブレード16(プラ
イマリレバー20、セカンダリレバー22及びヨークレ
バー32)の表面には撥水加工が施されている。本実施
の形態においては、図4(B)に示されるようにワイパ
ブレード16(図4(B)においてはプライマリレバー
20及びセカンダリレバー22のみ図示)の表面に金属
の薄層50をかぶせるめっき処理によって撥水加工を施
している。
【0038】次に、本実施の形態の作用を説明する。本
実施の形態に係るワイパ装置10は、前述したようにプ
ライマリレバー20及びセカンダリレバー22の長手方
向両端部が一対の側壁によって形成されている。すなわ
ち、プライマリレバー20とセカンダリレバー22の回
動連結部、セカンダリレバー22とヨークレバー32の
回動連結部の上面が開放されている。これによって、そ
れぞれの回動連結部に雪や凍結した水滴が滞留すること
がない。
【0039】また、ワイパブレード16の表面に撥水加
工が施されている。このため、図4(A)及び(B)に
示されるように、ワイパブレード16の表面に付着した
水滴48は球状、すなわち水玉になる。これは、水滴4
8が撥水性の高いワイパブレード16の表面に接触した
場合には、水滴48とワイパブレード16との付着力が
小さい上に、ワイパブレード16の表面と水滴の付着力
が小さくなることによる。従って、水滴48には表面張
力(凝集力)が働くので水玉になる。すなわち、ワイパ
ブレード16の表面で水滴48が広がることはない。ま
た、水滴48が水玉になると、ワイパブレード16の表
面との接触面積が小さくなるため、ワイパブレード16
の表面に付着した水滴48は滑り落ちやすくなる。従っ
て、ワイパブレード16の表面、特にプライマリレバー
20とセカンダリレバー22、セカンダリレバー22と
ヨークレバー32との回動連結部等に水滴が残留せず、
凍結や付着等を防止できる。これにより、回動連結部に
おける動作障害を排除し、かつ安定した圧力でフロント
ウィンドシールドガラス12を払拭することができる。
【0040】なお、水滴48がワイパブレード16の表
面に付着して凍結した場合にでも、接触面積が小さい上
に水滴の付着力が小さくワイパ装置10の作動時におけ
る振動等によって振り落とされるので、影響が及ぼされ
ることはない。また、ワイパブレード16の回動連結部
が毛細管構造となっている場合にでも、水滴48の侵入
を防止することができる。これにより、ワイパ装置10
の回動連結部における動作障害を排除することができ
る。
【0041】以上より、水滴48の凍結や付着等を防止
できるので、寒冷地においても専用ワイパとしてのウィ
ンターブレードを用いず、一年を通じて同一のワイパ装
置10を利用することができる。また、回動連結部にお
ける動作障害を排除し、安定した圧力でフロントウィン
ドシールドガラス12を払拭することができる。
【0042】なお、図5(A)及び(B)に示されるよ
うに、ワイパブレード16Aのプライマリレバー20A
におけるワイパアーム18の取付位置としての側壁部2
4が隣接する一面に風逃し孔としての長孔52を形成し
てもよい。これにより、車両高速走行時あるいはワイパ
装置の高速作動時における風の抵抗を低減することがで
きる。この長孔52の数は、単数であってもよいし、複
数であってもよい。但し、風が通り抜けることができる
面積が広い程、有効である。
【0043】また、本実施の形態においてはワイパブレ
ード16に撥水加工を施す方法として、金属の薄層50
をワイパブレード16の表面にかぶせるめっき処理によ
って行ったが、これに限定されるものではない。例え
ば、ワイパブレード16の表面に撥水性塗料を塗布する
方法やシリコンコーティング、フッ素コーティング等の
方法もある。また、図6(A)及び(B)に示されるよ
うにワイパブレード60の表面に凹凸部を形成するよう
にしてもよい。例えば、表面にスリット62を形成した
板材や面粗度の高い板材等を用いてワイパブレードを形
成してもよいし、ワイパブレードの表面にショットブラ
ストするようにしてもよい。さらに、撥水加工として撥
水性塗料を塗布する場合には、粒子径の粗い塗料を塗布
するようにしてもよい。
【0044】さらに、図6(A)に示されるようにワイ
パブレード60のプライマリレバー64の形状を車両の
フロントウィンドシールドガラス12に対向する面が開
口された略コ字型に形成してもよい。但し、プライマリ
レバー64の長手方向両端部は前述したプライマリレバ
ー20と同様に、1対の側壁によって形成することが必
要とされる。すなわち、プライマリレバー64の長手方
向両端部の上面を開放させる。これにより、プライマリ
レバー64とセカンダリレバー22の回動連結部に雪や
凍結した水滴等が付着し、滞留することを防止できる。
【0045】また、本実施の形態においてはワイパブレ
ード16の表面全体に撥水加工を施した場合について説
明したが、撥水加工を施す範囲はこれに限るものではな
い。但し、少なくともワイパアーム18とプライマリレ
バー20、プライマリレバー20とセカンダリレバー2
2、セカンダリレバー22とヨークレバー32のそれぞ
れにおける回動連結部に撥水加工を施すことが好まし
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るワイパ装置が搭載さ
れた車両のフロントウィンドシールドガラス周辺の正面
図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るワイパ装置を示す斜
視図である。
【図3】(A)はワイパ装置のワイパブレードを示す斜
視図である。(B)は(A)におけるB−B線端面図、
(C)は(A)におけるC−C線端面図、(D)は
(A)におけるD−D線端面図である。
【図4】(A)はワイパブレードの一部を示す斜視図で
あり、(B)は(A)におけるB−B線端面図である。
【図5】その他の実施の形態として、ワイパブレードの
プライマリレバーの一面に風逃し孔を形成したワイパ装
置を示している。(A)はワイパ装置の斜視図であり、
(B)は(A)におけるB−B線端面図を示している。
【図6】その他の実施の形態として、ワイパブレードを
形成する部材としてスリット加工を施した板材を用いた
ワイパ装置を示している。(A)はワイパ装置の斜視図
であり、(B)は(A)の要部拡大図を示している。
【図7】従来のワイパ装置を示す斜視図である。
【図8】(A)は従来のワイパ装置におけるワイパブレ
ードの一部を示す斜視図であり、(B)は(A)におけ
るB−B線端面図を示している。
【符号の説明】
10 ワイパ装置 16 ワイパブレード 18 ワイパアーム 20 プライマリレバー 22 セカンダリレバー 32 ヨークレバー 34 保持部 36 ブレードラバー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回動軸に一端が固定され前記回動軸に連
    動して被払拭面上を往復回動するワイパアームと、前記
    ワイパアームの他端に取り付けられ前記被払拭面を払拭
    するワイパブレードとを備えるワイパ装置であって、 前記ワイパアーム及び前記ワイパブレードの少なくとも
    一方の表面に撥水加工を施したことを特徴とするワイパ
    装置。
  2. 【請求項2】 回動軸に連動して被払拭面上を往復回動
    するワイパアームに連結され、前記被払拭面を払拭する
    ワイパブレードを備えるワイパ装置であって、 前記ワイパブレードは、互いに回動可能に連結された複
    数のレバーと、 該複数のレバーの一部に保持され前記被払拭面を摺動す
    るブレードラバーと、 を備え、 前記複数のレバーの表面に撥水加工を施したことを特徴
    とするワイパ装置。
  3. 【請求項3】 前記複数のレバー間の回動連結部に撥水
    加工を施したことを特徴とする請求項2記載のワイパ装
    置。
  4. 【請求項4】 ブレードラバーがガラス面を所定の幅で
    摺動することによって前記ガラス面に付着する水滴を払
    拭するワイパ装置であって、 一端が回動軸に連結され、回動軸と共に往復回動するワ
    イパアームと、 前記ワイパアームの他端に回動可能に取り付けられたプ
    ライマリレバーと、 前記プライマリレバーの長手方向両端に回動可能に取り
    付けられた1対のセカンダリレバーと、 前記1対のセカンダリレバーのそれぞれの長手方向両端
    に回動可能に取り付けられ、長手方向両端に前記ブレー
    ドラバーを保持する保持部を備えたヨークレバーと、 を有し、 回動可能に取り付けられた前記ワイパアームとプライマ
    リレバー、プライマリレバーとセカンダリレバー、セカ
    ンダリレバーとヨークレバーの回動連結部を含む部位に
    撥水加工を施したことを特徴とするワイパ装置。
  5. 【請求項5】 前記プライマリレバー及びセカンダリレ
    バーは、それぞれの長手方向両端部が1対の側壁によっ
    て形成されたことを特徴とする請求項4記載のワイパ装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016537254A (ja) * 2013-11-18 2016-12-01 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングRobert Bosch Gmbh 車両用のガラスワイパ装置
JP2020183205A (ja) * 2019-05-09 2020-11-12 株式会社デンソー 連結クリップ、ワイパレバー及びワイパブレード

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