JPH10296856A - 帯状物を部分的にコロナ放電処理するための装置および方法 - Google Patents

帯状物を部分的にコロナ放電処理するための装置および方法

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JPH10296856A
JPH10296856A JP12634397A JP12634397A JPH10296856A JP H10296856 A JPH10296856 A JP H10296856A JP 12634397 A JP12634397 A JP 12634397A JP 12634397 A JP12634397 A JP 12634397A JP H10296856 A JPH10296856 A JP H10296856A
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corona discharge
discharge
discharge treatment
strip
roll
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JP12634397A
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English (en)
Inventor
Takashi Yoshino
孝 吉野
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YOSHINO KASEI KK
Original Assignee
YOSHINO KASEI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】必要な部分のみをコロナ放電処理することによ
り、不要な部分の活性化を行うことなく、ゴミやホコリ
の付着を防止し、必要な熱溶着性はそのまま保持する、
帯状物を部分的にコロナ放電処理するための装置、方法
および部分的にコロナ放電処理された帯状物の提供。 【解決手段】放電面の一部に非放電部4を有する放電電
極(バー電極,ロール電極等)2と誘電体がライニング
された処理ロール3とで対をなす電極を1対以上有する
部分コロナ放電処理装置。該装置の電極2と処理ロール
3の間隙に帯状物を通過させる際に部分コロナ放電処理
を行う方法。該装置または方法により処理された帯状物
(プラスチックフィルム,紙,織布,不織布,チューブ
ラーフィルム等)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は帯状物を部分的にコ
ロナ放電処理するための装置および方法に関する。より
詳しくは本発明は、プラスチックフィルムもしくはシー
トまたは紙等の帯状物を部分的にコロナ放電処理するた
めの装置、方法および部分的にコロナ放電処理された帯
状物に関するものである。本発明により得られる部分的
にコロナ放電処理された帯状物は、各種物品の包装資
材、通気性膜、濾過膜、農業用資材、被覆材、模造紙、
衣服素材、クッション材(緩衝材)等として幅広く利用
される。
【0002】
【従来の技術】プラスチックフィルム、紙、織布、不織
布等の表面は比較的化学的に安定であり、これらの表面
に印刷を施したり、これらを相互に貼合したり、これら
の表面にポリエチレンフィルムを積層したりする場合
に、これらの目的を十分に達することできない場合が多
い。特に、プラスチックは一般的に化学構造上極性基が
少なく、結晶化度が高く、インキや接着剤に対する親和
性が低いため、印刷や貼合が困難である。
【0003】これを解決するためにコロナ放電処理が広
く行われている。このコロナ放電処理は、絶縁された放
電電極と接地された処理ロール(通常誘電体がライニン
グされている)との間に高周波の高電圧を印加し、空気
を絶縁破壊してイオン化し、コロナ放電を発生させ、こ
のコロナ放電中をプラスチックフィルム、紙、織布、不
織布等の被処理物を通過させ、これらの表面を活性化さ
せ、その濡れ張力を35ダイン/cm以上、好ましくは
40ダイン/cm以上にするものである。上記のコロナ
放電処理は図24に示すような原理に従って行われる。
すなわち、帯状の被処理物15が処理ロール16に接触
した状態で放電電極17と処理ロール16との間に送ら
れ、該被処理物15上面と放電電極16との間にエアギ
ャップと呼ばれる間隙を設けて高周波発振器18からの
高電圧高電流が放電電極17から処理ロール16に向け
て放電されることにより、被処理物15上面、すなわち
放電電極17に対面している側の面がコロナ放電処理さ
れる。このような原理に従って処理される装置は通常コ
ロナ放電処理装置と呼ばれる。
【0004】従来のコロナ放電処理装置における放電電
極(板状またはロール状のものが知られている)および
処理ロールの処理表面は平坦になっているため、被処理
物の表面全体に均一にコロナ放電処理が施されていた。
このため、被処理物全面へのコロナ放電処理が必要であ
る場合は問題がなかったが、用途によっては下記のよう
な種々の問題があった。 ・プラスチックフィルム、紙、織布、不織布等の被処理
物表面の一部のみに印刷やアルミニウム蒸着を施したい
場合でも、不必要な部分も表面が活性化されてしまうた
め、そこにゴミやホコリが付着しやすく、美観を損ね
る。 ・また、上記被処理物には、大量の酸化防止剤、防曇
剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防錆錆、顔料、
染料、加工性改良剤、滑剤、光沢剤、増量剤、防黴剤、
鮮度保持剤、消臭剤等が配合されており、コロナ放電処
理により、これらの配合剤が表面に移行して被処理物ど
うしの熱溶着を妨害し、包装袋を作る際にサイドシール
やボトムシールができなくなったり、被処理物を貼合
し、積層体を作る際に接着強度が弱くなり、層間剥離を
起こし、不良品となったりする。 ・さらに、コロナ放電処理された部分はそれ自体で熱溶
着性が低下するため、該処理後のプラスチックフィル
ム、紙、織布、不織布の熱溶着は極めて困難となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような状
況を考慮してなされたものであり、必要な部分のみをコ
ロナ放電処理することにより、不要な部分の活性化を行
うことなく、従って、ゴミやホコリの付着を防止し、し
かも必要な熱溶着性はそのまま保持する、帯状物を部分
的にコロナ放電処理するための装置および方法ならびに
部分的にコロナ放電処理された帯状物を提供することを
課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、コロナ放電
処理装置の放電電極および処理ロール等の形状を種々変
更して数多くの実験を繰り返したところ、放電電極の放
電面の形状を特定のものとすることにより上記課題を解
決し得ることを見出し、さらに検討を重ね、本発明を完
成させた。
【0007】すなわち、本発明は、放電面が少なくとも
1ヵ所の非放電部分により分断されている放電電極と、
処理ロールとで対をなす電極を少なくとも1対有し、前
記放電電極の放電面と前記処理ロールとの間に処理すべ
き帯状物を走行させて放電処理することにより該帯状物
が部分的にコロナ放電処理されることを特徴とする部分
コロナ放電処理装置に関する。
【0008】本発明はまた、板状放電電極と処理ロール
とで対をなす電極を少なくとも1対有し、処理すべき帯
状物は固定された上記板状放電電極と回転する上記処理
ロールとの間を走行して放電処理される部分コロナ放電
処理装置であって、上記板状放電電極は放電面に上記帯
状物の走行方向にほぼ平行な溝部を少なくとも1本有
し、帯状物への放電処理により上記溝部ではコロナ放電
処理されず、帯状物が部分的にコロナ放電処理されるこ
とを特徴とする部分コロナ放電処理装置に関する。
【0009】上記板状放電電極は、その放電面に被処理
帯状物の走行方向にほぼ平行な溝部を少なくとも1本有
し、該溝部以外の放電面は平坦である。この板状放電電
極はコロナ放電処理時、固定されているため、上記溝部
が帯状物の走行方向にほぼ平行でないと、部分的にコロ
ナ放電処理するという目的を達することができない。溝
部の数や大きさは使用目的に応じ適宜選択できることは
いうまでもない。
【0010】さらに本発明は、ロール状放電電極と処理
ロールとで対をなす電極を少なくとも1対有し、処理す
べき帯状物は回転する上記ロール状放電電極と回転する
上記処理ロールとの間を走行して放電処理される部分コ
ロナ放電処理装置であって、上記ロール状放電電極は放
電面に非放電部分を少なくとも1ヵ所有し、帯状物への
放電処理により上記非放電部分ではコロナ放電処理され
ず、帯状物が部分的にコロナ放電処理されることを特徴
とする部分コロナ放電処理装置に関する。
【0011】上記ロール状放電電極は回転してコロナ放
電処理を行うものであるため、任意形状の凸部を放電面
に形成して該凸部のみでコロナ放電処理が行われるよう
にしたり、また充実円筒体の放電面となる側面外周の一
部に任意形状の凹部を形成したり、円筒状の一部を切り
欠いて任意形状の凹部を形成し、該凹部以外の部分のみ
でコロナ放電処理が行われるようにすることができる。
そして、上記凸部または凹部により表出される形状、す
なわち凸部の場合、コロナ放電処理がなされる形、そし
て凹部の場合、コロナ放電処理がなされず残る形は任意
に、例えば亀甲、格子、三角形、四角形、その他の多角
形、長方形、星形、花形、葉形等の他、魚、貝、動物、
鳥、人間の全体像または一部、スポーツ用品、道具、日
用品、衣料品、建物、乗物、玩具、野菜、果物、その他
の植物の全体像または一部、直線、曲線、点線、網、ま
たはその他の抽象模様等から選択することができる。な
お、上記のような種々の形状は上記凸部または凹部の各
々がそのような形状となっていても、また、上記凸部ま
たは凹部のいくつか、または全体でそのような形状を形
成するようになっていてもよい。このように、処理後に
帯状物に施されるコロナ放電処理された部分の形状また
は非コロナ放電処理部分の形状は任意であるが、個々の
形状間の間隔は2mm以上設けることが好ましい。これ
が2mm未満であると、帯状物の表面に形成される形状
に境界を判別することが困難となる。また、上記凸部の
高さまたは凹部の深さは2mm以上であることが好まし
い。これが2mm未満であると、本発明の目的である安
定した部分コロナ放電処理が困難となる。
【0012】本発明の部分コロナ放電処理装置は、上記
したように、放電電極の放電面の形状を特定のものとし
た以外は、通常のコロナ放電処理装置に使用されている
部品、例えば高周波発振器等が適用される。
【0013】また、本発明の上記装置における放電電極
または処理ロールのいずれかはその処理面が誘電体でラ
イニングされている。装置の製造性や使用性等の観点か
ら、通常、処理ロールの表面が誘電体でライニングされ
るが、それに限定されるものではなく、放電電極の処理
表面が誘電体でライニングされてもよいことはいうまで
もない。該誘電体としては、適度の絶縁性と誘電性を有
し、かつコロナ放電に対して耐性、すなわち耐コロナ材
質である塩素系ゴム、EPTゴム、シリコーンゴム、セ
ラミック等の慣用のものが使用される。
【0014】さらに、表面が誘電体でライニングされて
いるか、またはライニングされていない処理ロールの処
理面、すなわち、ライニングされている場合は誘電体層
内部のロール芯の表面、またはライニングされていない
場合はその処理ロール表面に凹部または凸部を設けても
よい。これらの凹部または凸部は、ロール状放電電極に
対して上記したものと同様に、凹部ではコロナ放電処理
が行われず、そして凸部のみでコロナ放電処理が行われ
る。このような凹部または凸部を設けた処理ロールを用
いることにより、帯状物上にコロナ放電処理される形状
または処理されずに残る形状をより複雑にしたり、上記
形状の複雑なものをより簡便に付与することができる。
例えば、複数の溝を有する櫛形の板状放電電極と、回転
軸と平行な溝を有しその表面全体が誘電体でライニング
されている処理ロールとを組み合わせることにより、帯
状物上にコロナ放電処理部が島状に残る、すなわちコロ
ナ放電非処理部が格子状であるものを簡便に作成するこ
とができる。
【0015】本発明は、上記本発明のいずれかの部分コ
ロナ放電処理装置の放電電極と処理ロールとの間に帯状
物を走行させて放電処理することからなる帯状物を部分
的にコロナ放電処理する方法に関する。
【0016】本発明において帯状物とは、プラスチッ
ク、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、
ポリエステル、ポリスチレンまたはポリカーボネート等
からなる単層または複層のフィルムまたはシート、紙、
織布または不織布等の単層体または複層体、上記プラス
チックフィルムまたはシートと紙、織布または不織布等
との積層体、またはチューブラーフィルム等の通常非導
電性であるものを意味する。該チューブラーフィルム
は、通常、熱可塑性樹脂、例えば高圧法低密度ポリエチ
レン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アク
リル酸エステル共重合体、直鎖状低密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポ
リ−4−メチルペンテン−1、ポリスチレン、ナイロ
ン、ポリエステル、ポリカーボネート等からインフレー
ション法により製造され得る。
【0017】本発明において、帯状物の部分コロナ放電
処理の場合、上記したように放電電極と処理ロールとの
間に該帯状物を走行させるが、このとき、帯状物と処理
ロールとは接触しているが、帯状物と放電電極とは1〜
7mmの間隙を設けることが好ましい。これは、間隙が
1mm未満であるとコロナ放電が十分に起こらないこと
があり、そして7mmを越えるとコロナ放電は起こるも
のの、効率のよい処理が行われないことがあることによ
る。なお、チューブラーフィルムの外面に部分コロナ放
電処理を施す場合、偏平にしたチューブラーフィルムに
上記したような操作を行うが、チューブラーフィルム内
面に部分コロナ放電処理を施す場合は、気体が封入され
た走行状態のチューブラーフィルムの内面を密着させず
に1〜7mmの間隙を設けて、フィルム間に気体が存在
する状態で上記チューブラーフィルムの一方の層の外面
を放電電極の放電面に、そして他方の層の外面を処理ロ
ールにそれぞれ接触させて放電処理を行う。
【0018】本発明において、コロナ放電処理量は、処
理された帯状物の使用目的に応じて適宜選択することが
できる。例えば、コロナ放電処理により印刷性、接着
性、蒸着性等の向上を目的とする場合は、処理部分の濡
れ張力を35〜50ダイン/cmとするために10〜3
0W/m2 /分の範囲が適当である。また、ポリオレフ
ィン系のフィルムを帯状物とし、この物性を変性させ、
紙様フィルム、布様フィルム、通気性フィルム、透過性
フィルム等を製造することを目的とする場合〔この技術
は本出願人が開発し、先に出願した(特願平8−358
475号等)〕、50〜3000W/m2 /分の範囲が
適当である。コロナ放電効果は放電電極の放電面の放電
部分の面積に反比例して上昇するため、上記のような大
きな処理電力を適用する場合、本発明における放電電極
を使用することにより、高周波発振器の性能を上げるこ
となく強力なコロナ放電処理効果を達成することがで
き、固定費、電力費等を低減することができる効果があ
る。
【0019】また、本発明は、上記本発明の部分コロナ
放電処理装置の放電電極と処理ロールとの間に帯状物を
走向させて放電処理してなる部分的にコロナ放電処理さ
れた帯状物に関する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の部分コロナ放電処理装置
は、放電電極の放電面を特定の形状としたことにより、
所望部分のみにコロナ放電処理を行うことが可能となっ
た。これにより、被処理物の帯状物に対してゴミやホコ
リ付着の原因となる不要な部分の表面活性化を行うこと
なく、しかも必要な熱溶着性はそのまま保持することが
できる。このため、本発明により得られる部分的にコロ
ナ放電処理された帯状物は、印刷やアルミニウム蒸着が
必要な部分のみにコロナ放電が可能であり、熱溶着性が
損なわれず、しかも通気性や透過性等を適宜付与するこ
とができるものであり、各種物品の包装資材、通気性
膜、濾過膜、農業用資材、被覆材、模造紙、衣服素材、
緩衝材(クッション材)、使い捨てカイロ用通気性内
袋、縦裂き性フィルム、横裂き性フィルム等として幅広
く利用できる。
【0021】
【実施例】次に実施例に基づき、図面を参照しながら本
発明をより詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に
限定されるものではない。以下において、本発明の部分
コロナ放電処理装置の実施例をまず説明し、次に該装置
を実際に用いて帯状物の処理方法の実施例を説明する。
なお、以下の実施例において、コロナ放電処理部および
コロナ放電非処理部を簡便のためそれぞれ単に処理部
(図においてはA)および非処理部(図においてはB)
と記載することもある。
【0022】I.部分コロナ放電処理装置 実施例1 図1に示す板状放電電極2と図2に示す処理ロール3と
からなる1対の電極を準備し、これらを図3に示すよう
に組み合わせて部分コロナ放電処理装置1とした(この
装置を以下、部分コロナ放電処理装置Aと記載する)。
上記板状放電電極2はステンレス鋼から製造されたもの
であり、幅w1 が20cm、高さhが7cm、厚さtが
5mmであり、非放電部分を形成する溝部4の幅w2
18cm、深さdは2cmであり、そして両端にある放
電部aの幅w3はそれぞれ1cmである。一方、上記処
理ロール3はステンレス鋼製で直径15cmのロール芯
5上に厚さ1.5cmの誘電体ライニング層〔本例では
クロルスルホン化ポリエチレン(ハイパロン:商品名〕
6を有し、長さ(幅)は30cm、表面は平坦である。
上記部分コロナ放電処理装置1は、板状放電電極として
非放電部分を有するものを用いた以外は従来の装置と実
質的に同様であり、高周波高電圧発生装置(高周波発振
器とも呼ばれる)9から供給される高周波高電圧が導線
8を介して電極支持体7に支持された板状放電電極2に
送られ、その高周波高電圧が該電極2から処理ロール3
に向けて放電される際に、板状放電電極2と処理ロール
3の間隙を矢印の方向に走行する処理されるべき帯状物
11に部分的にコロナ放電処理が行われる。このとき、
帯状物11と板状放電電極2との間に適当な間隙(エア
ギャップ)が設けられる必要がある。処理ロール3の両
側にそれと平行に配置されているのは抑えロール10で
あり、安定した帯状物の送りやコロナ放電処理を補助し
ている。なお、上記部分コロナ放電処理装置には、図に
示す以外の設備、例えば処理ロール3や高周波高電圧発
生装置9からの接地線等が必要であるが、これらは通常
の装置と同様であるので、図面の簡略のために省略して
ある。
【0023】実施例2 図4に示す板状放電電極2と図2に示す処理ロール3と
からなる1対の電極を準備し、これらを図3に示すよう
に組み合わせて部分コロナ放電処理装置1とした(この
装置を以下、部分コロナ放電処理装置Bと記載する)。
上記板状放電電極2はアルミニウムから製造されたもの
であり、幅が36cm、高さが10cm、厚さが10m
mであり、非放電部分を形成する溝部4は均等に3ヵ所
に設けられ、それぞれ幅が8cm、深さが2cmであ
り、そして両端および溝部4の間にある放電部aの幅が
それぞれ3cmである。一方、上記処理ロール3はステ
ンレス鋼製で直径40cmのロール芯5上に厚さ3cm
の誘電体ライニング層〔本例ではハイパロン(商品
名)〕6を有し、長さは50cm、表面は平坦である。
【0024】実施例3 図6に示すロール状放電電極2’と図2に示す処理ロー
ル3とからなる1対の電極を準備し、これらを図3に示
すように組み合わせるが、ただし図3中の板状放電電極
を上記ロール状放電電極2’に代えて部分コロナ放電処
理装置1とした(この装置を以下、部分コロナ放電処理
装置Cと記載する)。上記ロール状放電電極2’は鋳鉄
から鋳造されたものであり、各々が直径15cm、幅3
cmの表面が放電部aを形成する凸部13が均等に5個
配置され、該凸部13の間の非放電部bの直径は10c
m、幅は8cmである。従って、板状放電電極2’の全
体の長さ(幅)は47cmである。一方、上記処理ロー
ル3はステンレス鋼製で直径30cmのロール芯5上に
厚さ5cmの誘電体ライニング層(本例ではシリコーン
ゴム)6を有し、長さ(幅)は50cm、表面は平坦で
ある。
【0025】実施例4 図7に示すロール状放電電極2’と図2に示す処理ロー
ル3とからなる1対の電極を準備し、これらを図3に示
すように組み合わせるが、ただし図3中の板状放電電極
を上記ロール状放電電極2’に代えて部分コロナ放電処
理装置1とした(この装置を以下、部分コロナ放電処理
装置Dと記載する)。上記ロール状放電電極2’は材質
および寸法が実施例3(図6)に示したものと同じであ
るが、自身の回転軸に平行に伸び、環状の各凸部13を
連結する線状の凸部13’(幅3cm)がさらに付加さ
れた形状となっている。上記処理ロール3はもまた実施
例3の処理ロールと同一仕様である。
【0026】実施例5 図8に示すロール状放電電極2’と図2に示す処理ロー
ル3とからなる1対の電極を準備し、これらを図3に示
すように組み合わせるが、ただし図3中の板状放電電極
を上記ロール状放電電極2’に代えて部分コロナ放電処
理装置1とした(この装置を以下、部分コロナ放電処理
装置Eと記載する)。上記ロール状放電電極2’はステ
ンレス鋼から製造されたものであり、直径20cm、長
さ(幅)33cmの円筒体の側面に各々が直径3cm、
高さ3cmの円柱状の凸部13が20個配置されてい
る。該凸部13はその上面が放電部aとなるものであ
り、上記円筒体の回転軸方向に5個からなる列を形成
し、該列は4列が上記円筒体の側面上に等距離、すなわ
ち90度毎に配置されている。各列内の凸部13間の距
離は3cmである。一方、上記処理ロール3はステンレ
ス鋼製で直径30cmのロール芯5上に厚さ7cmの誘
電体ライニング層〔本例ではハイパロンゴム(商品
名)〕6を有し、長さ(幅)は50cm、表面は平坦で
ある。
【0027】実施例6 図9に示すロール状放電電極2’と図2に示す処理ロー
ル3とからなる1対の電極を準備し、これらを図3に示
すように組み合わせるが、ただし図3中の板状放電電極
を上記ロール状放電電極2’に代えて部分コロナ放電処
理装置1とした(この装置を以下、部分コロナ放電処理
装置Fと記載する)。上記ロール状放電電極2’はステ
ンレス鋼から製造されたものであり、直径20cm、長
さ(幅)35cmの円筒体の側面に各々が直径3cm、
深さ3cmの凹部14が30個配置されている。該凹部
14は非放電部となるものであり、上記円筒体の回転軸
方向に5個からなる列を形成し、該列は6列が上記円筒
体の側面上にほぼ等距離に配置されている。各列内の凹
部14間の距離は3cmである。該凹部14以外の側面
が放電部aを形成する。一方、上記処理ロール3はステ
ンレス鋼製のロール芯5上に誘電体ライニング層〔本例
ではハイパロンゴム(商品名)〕6を有し、長さ(幅)
は50cm、直径は23cmである。
【0028】実施例7 図10に示すロール状放電電極2’と図2に示す処理ロ
ール3とからなる1対の電極を準備し、これらを図3に
示すように組み合わせるが、ただし図3中の板状放電電
極を上記ロール状放電電極2’に代えて部分コロナ放電
処理装置1とした(この装置を以下、部分コロナ放電処
理装置Gと記載する)。上記ロール状放電電極2’はス
テンレス鋼から製造されたものであり、直径20cm、
長さ(幅)33cmの円筒体の側面に、該円筒体の軸方
向に平行に全長にわたり幅3cm、深さ3cmの溝部1
4が1本形成されている。該溝部14は非放電部となる
ものであり、それ以外の側面が放電部aを形成する。一
方、上記処理ロール3はステンレス鋼製のロール芯5上
に誘電体ライニング層〔本例ではハイパロン(商品
名)〕6を有し、長さ(幅)は50cm、直径は23c
mである。
【0029】実施例8 図12に示すロール状放電電極2’と図2に示す処理ロ
ール3とからなる1対の電極を準備し、これらを図3に
示すように組み合わせるが、ただし図3中の板状放電電
極を上記ロール状放電電極2’に代えて部分コロナ放電
処理装置1とした(この装置を以下、部分コロナ放電処
理装置Hと記載する)。上記ロール状放電電極2’は鋳
鉄から鋳造された直径10cm、長さ(幅)30cmの
円筒形をなし、その側面には平面化した場合に菱形を形
成する凸部13が設けられている。該凸部13の幅は3
cmであり、高さは3cmであり、その上面が放電部と
なる。一方、上記処理ロール3はステンレス鋼製で直径
30cmのロール芯5上に厚さ5cmの誘電体ライニン
グ層(本例ではEPTゴム)6を有し、長さ(幅)は5
0cm、表面は平坦である。
【0030】実施例9 図13に示すロール状放電電極2’と図2に示す処理ロ
ール3とからなる1対の電極を準備し、これらを図3に
示すように組み合わせるが、ただし図3中の板状放電電
極を上記ロール状放電電極2’に代えて部分コロナ放電
処理装置1とした(この装置を以下、部分コロナ放電処
理装置Iと記載する)。上記ロール状放電電極2’はス
テンレス鋼から製造されたものであり、直径20cm、
長さ(幅)33cmの円筒体の側面に、該円筒体の側面
の両端側に幅3cm、深さ3cmの波形の溝部14が、
一方が他方のものに対して1/2波長ずらしてそれぞれ
形成されている。該溝部14は非放電部となるものであ
り、それ以外の側面が放電部aを形成する。一方、上記
処理ロール3はステンレス鋼製のロール芯5上に誘電体
ライニング層〔本例ではハイパロン(商品名)〕6を有
し、長さ(幅)は50cm、直径は23cmである。
【0031】II.部分コロナ放電処理 実施例10 膜厚30μmの直鎖状低密度エチレン−ヘキセン−1共
重合体フィルム(以下、LLDPEフィルムと呼称す
る)と膜厚20μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体フ
ィルム(以下、EVAフィルムと呼称する)からなる積
層フィルムを、実施例1の部分コロナ放電処理装置Aを
用い、放電電極と積層フィルムのLLDPEフィルム表
面との間隙を3mmとし、20W/m2 /分の処理電力
を印加した。これにより得られた部分コロナ放電処理さ
れた帯状物は図14に示すように、長手方向の両端部の
みにコロナ放電処理部Aを有し、それ以外の中央部は非
コロナ放電処理部Bを有していた。上記処理後の帯状物
のコロナ放電処理部Aに粘着テープを貼りつけたとこ
ろ、強力に接着させることができた。
【0032】実施例11 密度0.920g/ml、メルトインデックス1.0g
/10分の気相法低圧法で製造した直鎖状エチレン−ブ
テン−1共重合体100重量部と平均粒子径2μmの炭
酸カルシウム(表面をステアリン酸カルシウムで処理)
80重量部とを180℃で20分間バンバリーミキサー
中で加熱混練し樹脂組成物を得た。この組成物を180
℃でサーキュラーダイより押出し、ブロー比3.0、巻
取速度60m/分の条件で空冷インフレーション法によ
り、厚さ30μm、折り径36cmのチューブラーフィ
ルムを得た。このチューブラーフィルムを実施例2の部
分コロナ放電処理装置Bを用いて処理した。チューブラ
ーフィルム内面には図5に示すように、チューブラーフ
ィルム11の内面間隙1.8mm、フィルム内部封入ガ
スを空気とし、板状放電電極2に上側のフィルム外面に
接触させ、下側のフィルム外面を処理ロール3に接触さ
せ、15m/分の速度で走行させ、板状放電電極2から
は周波数30kHz、処理電力2200W/m2 /分の
条件で印加処理した。また、チューブラーフィルム外面
への処理は同じ装置を用い、偏平にしたチューブラーフ
ィルムと放電電極2との間隙を1.8mmとし、同一の
印加条件で行った。図5中、10はフィルム内面の間隙
を保持するため、またはフィルムを偏平にするためのロ
ールであり、8は導線、8’は接地線、9は高周波高電
圧発生装置、12は電源である。このようにして処理さ
れたチューブラーフィルムは内外面とも、図15に示す
ように長手方向に平行に4本等間隔でコロナ放電処理部
Aを有する。上記の処理後のチューブラーフィルムのコ
ロナ放電処理部Aの引裂強度がコロナ放電非処理部Bの
32%であり、チューブラーフィルムの縦裂き性が非常
に良好であった。
【0033】実施例12 高密度ポリエチレンから製造された厚さ10μm、幅4
7cmのフィルムに実施例3の部分コロナ放電処理装置
Cを用いて、放電電極とフィルム表面との間隙を2mm
とし、20W/m2 /分の処理電力を印加したところ、
図16に示すような長手方向に平行に5本等間隔でコロ
ナ放電処理部Aを有する帯状物が得られた。上記処理後
の帯状物のコロナ放電処理部Aを黄色に印刷を行い養生
シートとしたところ、識別しやすく、外観も美しいもの
が得られた。
【0034】実施例13 エルシン酸アミド0.8重量%、ステアリン酸アミド
0.7重量%を含むエチレン−酢酸ビニル共重合体から
製造された厚さ50μm、折り径47cmのチューブラ
ーフィルムを、実施例4の部分コロナ放電処理装置Dを
用いて、チューブラーフィルムの内面間隙1.8mm、
フィルムの内部ガスを空気とし、30m/分の速度で走
行させ、放電電極より周波数30kHz、処理電力30
0W/m2/分の処理電力の条件で印加処理した。得ら
れた帯状物(チューブラーフィルム)は図17に示され
るように部分的にコロナ放電処理されていた。このチュ
ーブラーフィルムをヒートシーラーに供し、熱溶着を行
ったところ、処理部Aは熱溶着せず、非処理部Bのみが
熱溶着した。この部分的に熱溶着したチューブラーフィ
ルムを長さ50cmに切断し、内部に空気を入れた後、
切断し、開口部を粘着テープで封鎖したところ、クッシ
ョン材として好適なものが得られた。
【0035】実施例14 高密度ポリエチレン延伸テープから製造したフラットヤ
ーンに、高圧法ポリエチレンを50μmの厚さに積層し
た帯状物の表面に実施例5の部分コロナ放電処理装置E
を用いて、放電電極と帯状物との間隙を2mmとし、2
500W/m2/分の処理電力の条件で印加処理した。
得られた帯状物は図18に示されるように部分的にコロ
ナ放電処理されていた。この帯状物を2枚重ね、50c
m×30cmの寸法の野菜包装袋とした。この包装袋は
強度が高く、耐水性があり、しかも通気性があるので、
重量のある野菜、例えばタマネギ、サツマイモ、ジャガ
イモ、ニンジン、カボチャ、キャベツ、白菜等の遠距離
輸送用に特に適している。
【0036】実施例15 密度0.921g/ml、メルトインデックス2.3g
/10分の直鎖状低密度エチレン−オクテン−1共重合
体を用いて空冷インフレーション法で厚さ50μm、折
り径35cmのチューブラーフィルムを得た。このチュ
ーブラーフィルムを実施例6のコロナ部分放電処理装置
Fを用いて、チューブラーフィルムの内面間隙1.8m
m、フィルムの内部ガスを空気とし、30m/分の速度
で走行させ、放電電極より周波数30kHz、処理電力
1500W/m2 /分の処理電力の条件で印加処理する
ことにより、チューブラーフィルム内面への部分コロナ
放電を施した。得られた帯状物(チューブラーフィル
ム)は図19に示されるように部分的にコロナ放電処理
されていた。このチューブラーフィルムを全面に熱ロー
ルでヒートシールを行ったところ、非処理部Bのみ熱溶
着した。熱溶着後のチューブラーフィルムを長さ50c
mに切断し、その中に使い捨てカイロ用の発熱媒体(鉄
粉,酸化カルシウム等)を入れ、上下端を封鎖した。チ
ューブラーフィルムは通気性が十分あり、中の発熱媒体
の移動が少ないので、使い捨てカイロの内袋として、十
分な性能を有することが判明した。
【0037】実施例16 密度0.922g/ml、メルトインデックス3.2g
/10分の高圧法低密度ポリエチレン100重量部に防
錆剤であるカプリル酸ジシクロヘキシルアンモニウム1
重量部と、シクロヘキシルアミンの亜硫酸塩0.25重
量部および防曇剤であるステアリン酸モノグリセライド
0.3重量部を配合して樹脂組成物を得た。この樹脂組
成物から空冷インフレーション法で厚さ300μm、折
り径33cmのチューブラーフィルムを得た。このチュ
ーブラーフィルムを実施例7のコロナ部分放電処理装置
Gを用いて、チューブラーフィルムの内面間隙1.5m
m、フィルムの内部ガスを空気とし、25m/分の速度
で走行させ、放電電極より周波数30kHz、処理電力
500W/m2 /分の処理電力の条件で印加処理するこ
とにより、チューブラーフィルム内面への部分コロナ放
電を施した。得られた帯状物(チューブラーフィルム)
は図20に示されるように部分的にコロナ放電処理され
ていた。このチューブラーフィルムの非処理部Bを2分
割し(線IV−IV’で切断し)、折り径33cm、長
さ62.8cmで、上下に帯状のコロナ放電非処理部を
持つ筒状物を得た。この筒状物の内側に機械部品を入
れ、筒状物の開いている上下部分を熱溶着し、防錆性ポ
リエチレン包装袋とした。中の機械部品は6ヵ月経過後
も錆を発生することはなかった。
【0038】上記のコロナ部分放電処理装置Gを用いた
チューブラーフィルム内面への部分コロナ放電の例を図
11に示した。これは図5に示す板状放電電極2をロー
ル放電電極2’に代えたものであり、ロール放電電極
2’はそれ自身がその回転軸で回転することにより、1
回転毎に溝部14と帯状物11表面と接触する。なお、
他のロール状放電電極を場合も上記と同様の原理で部分
コロナ放電処理が行われることはいうまでもない。ま
た、チューブラーフィルム外面や単純なシート状物が被
処理物の場合、該被処理物表面と放電電極との間に間隙
を設けて処理が行われることは既に記載した。
【0039】実施例17 密度0.925g/ml、メルトインデックス2.8g
/10分のエチレン−ヘキセン−1共重合体100重量
部と炭酸カルシウム70重量部からなる樹脂組成物を用
い、空冷インフレーション法で厚さ50μm、折り径3
3cmのチューブラーフィルムを得た。このチューブラ
ーフィルムを実施例7で用いた図10に示すロール状放
電電極2’の溝部14を1本からその幅を狭めて15本
に増加したもの(各溝部間の間隔1cm)を備えたコロ
ナ部分放電処理装置を用いて、チューブラーフィルムの
内面間隙1.7mm、フィルムの内部ガスを空気とし、
25m/分の速度で走行させ、放電電極より周波数36
kHz、処理電力2600W/m2 /分の処理電力の条
件で印加処理することにより、チューブラーフィルム内
面への部分コロナ放電を施した。得られた帯状物(チュ
ーブラーフィルム)は図21に示されるように部分的に
コロナ放電処理されていた。このチューブラーフィルム
を切り開き、一部コロナ放電処理された内面側にアクリ
ル系接着剤を塗布し、直径1cmの紙管に直径5cmと
なるまで巻いた後、2cmの幅に切断し(輪切りに
し)、粘着テープとした。得られた粘着テープはコロナ
放電処理部Aに従って手切れ性が非常に良好だった。
【0040】実施例18および19 実施例8および9の部分コロナ放電処理装置HおよびI
を、実施例12ないし17のいずれかで用いた装置に代
えて用いることにより、図22および23に示すような
処理部Aと非処理部Bとで反復模様を形成することがで
きる。これらの部分的にコロナ放電処理された帯状物も
また、養生用シートや包装袋等各種用途に供することが
できる。
【0041】
【発明の効果】本発明はこれまで詳細に説明したよう
に、帯状物の任意の部分に部分的にコロナ放電処理する
ことを初めて可能にしたものである。これにより、従来
解決が望まれていた、不要部分へのコロナ放電に起因す
るゴミやホコリの付着や強度の低下を防止することがで
き、熱溶着が必要な部分へのコロナ放電を容易に避ける
ことができる。また、本発明は、従来のコロナ放電処理
装置の放電電極を代え、操作面では従来と同様のコロナ
放電処理により、部分コロナ放電処理ができるので、特
別な熟練を要することなく実施でき、また設備コストの
上昇を抑えることができる。しかも、帯状物の用途に応
じて、コロナ放電処理部と非処理部とのパターンを該帯
状物上に任意に表現することができ、各種分野への寄与
は多大である。本発明の上記の優れた効果は、帯状物の
全面にコロナ放電処理していた従来技術からは予測する
ことは到底できなかった程度に顕著であり、本発明はそ
のような効果を奏する部分コロナ放電処理装置および部
分コロナ放電処理方法を提供するものである。また、本
発明の該装置および方法により得られる部分コロナ放電
処理された帯状物は各種物品の包装資材、通気性膜、濾
過膜、農業用資材、被覆材、模造紙、衣服素材、クッシ
ョン材(緩衝材)等として、より具体的には部分印刷
物、部分熱溶着フィルム、クッション材、使い捨てカイ
ロ用内袋、縦裂き性フィルム、横裂き性フィルム、粘着
シートもしくはテープ用基材等として好適に使用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例において使用される板状放電
電極を示す図面であり、(a)はその斜視図であり、
(b)は正面図である。
【図2】本発明の一実施例において使用される処理ロー
ルを示す斜視面である。
【図3】本発明の部分コロナ放電処理装置の一実施例を
示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施例において使用される別の板状
放電電極を示す斜視図である。
【図5】本発明における放電電極として板状電極を用い
た場合のチューブラーフィルムへの部分コロナ放電処理
方法の一例を示す断面説明図である。
【図6】本発明の一実施例において使用されるロール状
放電電極を示す斜視図である。
【図7】本発明の一実施例において使用される別のロー
ル状放電電極を示す斜視図である。
【図8】本発明の一実施例において使用されるさらに別
のロール状放電電極を示す図面であり、(a)はその正
面図であり、(b)はその側面図である。
【図9】本発明の一実施例において使用される他のロー
ル状放電電極を示す図面であり、(a)はその斜視図で
あり、(b)はその線I−I’の横断面図である。
【図10】本発明の一実施例において使用されるさらに
他のロール状放電電極を示す斜視図である。
【図11】本発明における放電電極としてロール状電極
を用いた場合のチューブラーフィルムへの部分コロナ放
電処理方法の一例を示す断面説明図である。
【図12】本発明の一実施例において使用されるロール
状放電電極を示す図面であり、(a)はその斜視図であ
り、(b)はその線II−II’の横断面図である。
【図13】本発明の一実施例において使用される別のロ
ール状放電電極を示す図面であり、(a)はその正面図
であり、(b)はその線III−III’の縦断面図で
ある。
【図14】図1に示す板状放電電極を用いて処理された
帯状物の平面図である。
【図15】図4に示す板状放電電極を用いて処理された
帯状物の平面図である。
【図16】図6に示すロール状放電電極を用いて処理さ
れた帯状物の平面図である。
【図17】図7に示すロール状放電電極を用いて処理さ
れた帯状物の平面図である。
【図18】図8に示すロール状放電電極を用いて処理さ
れた帯状物の平面図である。
【図19】図9に示すロール状放電電極を用いて処理さ
れた帯状物の平面図である。
【図20】図10に示すロール状放電電極を用いて処理
された帯状物の平面図である。
【図21】図10に示すロール状放電電極を変形した電
極を用いて処理された帯状物の平面図である。
【図22】図12に示すロール状放電電極を用いて処理
された帯状物の平面図である。
【図23】図13に示すロール状放電電極を用いて処理
された帯状物の平面図である。
【図24】従来のコロナ放電処理の原理を示す説明図で
ある。
【符号の説明】 1 部分コロナ放電処理装置 2 板状放電電極 2’ ロール状放電電極 3 処理ロール 4 溝部 5 ロール芯 6 誘電体ライニング層 7 電極支持体 8 導線 9 高周波高電圧発生装置 10 抑えロール 11 帯状物 12 電源 13,13’ 凸部(コロナ放電処理部) 14 凹部(コロナ放電非処理部) a 放電部分 b 非放電部分 A コロナ放電処理部 B コロナ放電非処理部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電面が少なくとも1ヵ所の非放電部分
    により分断されている放電電極と、処理ロールとで対を
    なす電極を少なくとも1対有し、前記放電電極の放電面
    と前記処理ロールとの間に処理すべき帯状物を走行させ
    て放電処理することにより該帯状物が部分的にコロナ放
    電処理されることを特徴とする部分コロナ放電処理装
    置。
  2. 【請求項2】 板状放電電極と処理ロールとで対をなす
    電極を少なくとも1対有し、処理すべき帯状物は固定さ
    れた上記板状放電電極と回転する上記処理ロールとの間
    を走行して放電処理される部分コロナ放電処理装置であ
    って、 上記板状放電電極は放電面に上記帯状物の走行方向にほ
    ぼ平行な溝部を少なくとも1本有し、帯状物への放電処
    理により上記溝部ではコロナ放電処理されず、帯状物が
    部分的にコロナ放電処理されることを特徴とする部分コ
    ロナ放電処理装置。
  3. 【請求項3】 ロール状放電電極と処理ロールとで対を
    なす電極を少なくとも1対有し、処理すべき帯状物は回
    転する上記ロール状放電電極と回転する上記処理ロール
    との間を走行して放電処理される部分コロナ放電処理装
    置であって、上記ロール状放電電極は放電面に非放電部
    分を少なくとも1ヵ所有し、帯状物への放電処理により
    上記非放電部分ではコロナ放電処理されず、帯状物が部
    分的にコロナ放電処理されることを特徴とする部分コロ
    ナ放電処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    の部分コロナ放電処理装置の放電電極と処理ロールとの
    間に帯状物を走行させて放電処理することからなる帯状
    物を部分的にコロナ放電処理する方法。
  5. 【請求項5】 帯状物がプラスチックフィルムもしくは
    シート、紙、織布または不織布、またはそれらの同種も
    しくは異種の積層体である請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 帯状物がチューブラーフィルムである請
    求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    の部分コロナ放電処理装置の放電電極と処理ロールとの
    間に帯状物を走行させて放電処理してなる部分的にコロ
    ナ放電処理された帯状物。
  8. 【請求項8】 プラスチックフィルムもしくはシート、
    紙、織布または不織布、またはそれらの同種もしくは異
    種の積層体である請求項7記載の部分的にコロナ放電処
    理された帯状物。
  9. 【請求項9】 チューブラーフィルムである請求項7記
    載の部分的にコロナ放電処理された帯状物。
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