JPH10296646A - 挾持具 - Google Patents

挾持具

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JPH10296646A
JPH10296646A JP10915997A JP10915997A JPH10296646A JP H10296646 A JPH10296646 A JP H10296646A JP 10915997 A JP10915997 A JP 10915997A JP 10915997 A JP10915997 A JP 10915997A JP H10296646 A JPH10296646 A JP H10296646A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被挾持物体を繰り返し挾持したとしても破損す
ることなく、長期間にわたって使用でき、かつ被挾持物
体に悪影響を及ぼすことなく静電気を逃がすことが可能
な挾持具を提供する。 【解決手段】挾持具1の少なくとも被挟持物体10と接す
る挾持部2を、曲げ強度700MPa以上でかつ体積固
有抵抗値が106 〜109 Ω・cmである非磁性の部分
安定化ジルコニアセラミックスで形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも被挾持
物体を挾持する挾持部が、静電気除去効果を有する非磁
性の部分安定化ジルコニアセラミックスからなるピンセ
ットの如き挾持具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、半導体装置やMRヘッド
等の部品、あるいは電子部品等の被挟持物体を取り扱う
ピンセットの如き挾持具は、被挾持物体と接する挾持部
を含む挾持具全体を、ステンレスなどの金属や塩化ビニ
ールなどの合成樹脂により形成したものがあった。
【0003】しかしながら、金属製の挾持具は、導電性
が高すぎるために導通短絡による取り扱い事故不良や金
属打痕による異物が被挾持物体に付着したり、混入する
恐れがあり、さらには磁気を帯び易いため、半導体装置
やMRヘッド等の部品、あるいは電子部品等の被挟持物
体に悪影響を与えるといった問題があり、合成樹脂製の
挾持具においては、耐熱性、耐食性、耐摩耗性が低いと
いった問題があった。
【0004】これらに対し、本件出願人は挾持具を、優
れた耐熱性、耐食性、耐摩耗性を有する高強度の部分安
定化ジルコニアセラミックスにより形成することを提案
している(特公平4−45300号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】ところで、半導体装
置やMRヘッド等の部品、あるいは電子部品等の被挟持
物体を取り扱う挾持具においては、被挾持物体が静電気
により悪影響を受ける恐れがあることから、静電気を逃
がすために適度な導電性を有する材質により形成するこ
とが要求されているが、通常、部分安定化ジルコニアセ
ラミックスは絶縁材料であるために導通短絡による不具
合は解消できる反面、静電気を逃がし難いといった問題
点があった。
【0006】そこで、本件出願人は、静電気を容易に除
去できるようにするために、部分安定化ジルコニアセラ
ミックスからなる挾持具の表面に102 〜106 Ω・c
m程度の体積固有抵抗を有する導電性膜を被覆したもの
を提案している(実公平5−2303号公報参照)。
【0007】しかしながら、このような挾持具は、導電
性膜の体積固有抵抗が102 〜106 Ω・cm程度と低
すぎ、静電気が一気に除去されることから、大気摩擦に
よる超高電圧の放電作用を起こすことがあり、その結
果、挾持した半導体装置やMRヘッド等の部品、あるい
は電子部品等の被挾持物体に悪影響を及ぼす恐れがあっ
た。
【0008】
【問題点を解決するための手段】そこで、本発明は上記
問題に鑑み、少なくとも被挟持物体と接する挾持部を、
曲げ強度700MPa以上でかつ体積固有抵抗値が10
6 〜109 Ω・cmである部分安定化ジルコニアセラミ
ックスにより形成したことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
る。
【0010】図1は本発明に係る挾持具1の一実施形態
を示す図で、(a)は正面図、(b)は側面図であり、
先端が鋭利に尖った一対の挾持部2を、曲げ強度700
MPa以上でかつ体積固有抵抗値(以下、抵抗値と称
す。)が106 〜109 Ω・cmである非磁性の部分安
定化ジルコニアセラミックスにより形成し、後端部を互
いに接合した弾性材料からなる一対の握り部材3の先端
にそれぞれネジ4でもって接合したものである。なお、
図1に示す挾持具1では、挾持部2と握り部材3とをネ
ジ4により接合した例を示したが、導電性接着剤により
接合しても良く、さらには挾持部2に係合凸部を、握り
部材3に係合凹部をそれぞれ形成し、両者の凸部と凹部
を係合させて固定したものでも良い。また、握り部材3
には、金属等からなる細長い板状体をU字状やV字状に
折り曲げて形成したものを用いることもできる。
【0011】そして、この挟持具1により被挟持物体
(不図示)を挟持するには、人の手で握り部材3に押圧
力を加えれば、各握り部材3がそれぞれ弾性変形し、そ
の先端に各々固定された挾持部2でもって被挾持物体を
挾持するようになっている。
【0012】ところで、挾持部2を構成する部分安定化
ジルコニアセラミックスの曲げ強度を700MPa以上
とするのは、被挾持物体を挾持するごとに大きな曲げ応
力が加わるからであり、特に、挾持部2の形状が図1に
示すような鋭利に尖ったものであると、曲げ強度が70
0MPa未満では曲げ応力に屈して破損するからであ
る。
【0013】また、部分安定化ジルコニアセラミックス
の抵抗値を106 〜109 Ω・cmとしたのは、抵抗値
が109 Ω・cmより大きいと、絶縁性が高いために静
電気除去効果が得られないからであり、逆に、抵抗値が
106 Ω・cmより小さくなると、挾持部2に溜まった
静電気が一気に逃げるため、大気摩擦による放電作用の
発生を防ぐことができないからである。
【0014】従って、抵抗値を106 〜109 Ω・cm
と適度な導電性を持たせることで、静電気を徐々に逃が
すことができ、導通短絡による取り扱い事故不良を生じ
ることなく静電気を除去することができる。
【0015】さらに、上記部分安定化ジルコニアセラミ
ックスは非磁性としてあるため、磁気を帯びることがな
く、半導体装置やMRヘッド等の部品、あるいは電子部
品等の被挾持物体を挾持したとしてもこれらに悪影響を
与えることがない。
【0016】このような曲げ強度700MPa以上でか
つ体積固有抵抗値が106 〜109Ω・cmである非磁
性の部分安定化ジルコニアセラミックスとしては、導電
性付与剤として、Fe2 3 ,Cr2 3 ,NiO,C
3 4 のうち一種以上を10〜35重量%の範囲で含
有するか、あるいはTiC,WC,TaCなどの炭化物
のうち一種以上を10〜25重量%の範囲で含有し、残
部がY2 3 ,CaO,MgO,CeO2 等の安定化剤
により部分安定化されたジルコニアからなり、焼結体中
における全ジルコニア量に対し、単斜晶以外のジルコニ
ア量が90%以上、好ましくは95%以上であるものが
良い。
【0017】即ち、ジルコニアの結晶状態には立方晶、
正方晶、単斜晶の3つの状態があり、特に正方晶ジルコ
ニアは外部応力に対し、応力誘軌変態を受けて単斜晶ジ
ルコニアに相変態し、この時に生じる体積膨張によって
単斜晶ジルコニアの周囲に微小なマイクロクラックを形
成して外部応力の進行を阻止できるため、ジルコニアセ
ラミックスの強度を高めることができるのであるが、単
斜晶以外のジルコニア量が90%未満であると、導電性
付与剤を含有することによる強度劣化により、曲げ強度
を700MPa以上とすることができないからである。
【0018】なお、ジルコニアの平均結晶粒子径が0.
5μmより大きくなると、曲げ強度や硬度等の機械的特
性が大きく低下し、逆に0.2μm未満とすることは製
造上難しい。従って、ジルコニアの平均結晶粒子径は
0.2〜0.5μmとすることが良い。
【0019】また、導電性付与剤として、Fe2 3
Cr2 3 、NiO、Co3 4 のうち一種以上を用い
た場合において、これら導電性付与剤の含有量を10〜
35重量%としたのは、10重量%未満では抵抗値を下
げる効果が小さく、109 Ω・cm以下とすることがで
きないからであり、逆に、35重量%より多くなると、
挾持具1として要求される曲げ強度700MPa以上を
満足することができず、また、抵抗値が106 Ω・cm
未満となり、さらには磁性を生じる恐れがあるからであ
る。
【0020】また、導電性付与剤として、TiC,W
C,TaCなどの炭化物のうち一種以上を用いた場合に
おいても、これら導電性付与剤の含有量が10重量%未
満では抵抗値を109 Ω・cm以下とすることができ
ず、逆に、25重量%より多くなると、抵抗値が106
Ω・cm未満となり、さらには磁性を生じる恐れがある
からである。
【0021】なお、これら導電性付与剤の平均結晶粒子
径が大き過ぎると部分安定化ジルコニアセラミックスの
曲げ強度や硬度等の機械的特性が低下するため、5μm
以下、好ましくは3μm以下とすることが良い。
【0022】さらに、上記ジルコニア及び導電性付与剤
以外に、焼成温度抑制剤を3重量%以下の範囲で含有さ
せても良い。焼成温度抑制剤としては、導電性付与剤
に、Fe2 3 、Cr2 3 、NiO、Co3 4 を用
いる場合、Ca,K,Na,Mg,Zn,Scなどの酸
化物を含有すれば良く、電性付与剤に、TiC,WC,
TaCなどの炭化物を用いる場合、Al2 3 ,TiO
2 を含有すれば良い。
【0023】これらの焼成温度抑制剤を3重量%以下の
範囲で含有させれば、焼成温度を下げてジルコニア及び
導電性付与剤の粒成長を抑えることができるため、曲げ
強度や硬度等の機械的特性を高めることができる。
【0024】なお、上記曲げ強度は、JIS−R160
1に基づくものであり、挟持部2より測定する場合は、
所定の形状に切断した試験片で3点曲げ試験により測定
する。この時、JISで規定する寸法の試験片が得られ
ない場合は、ワイブル係数と有効体積を加味した公知の
手法によりJISに規定する試験片での曲げ強度に換算
すれば良い。
【0025】また、体積固有抵抗値については、JIS
−C2141に規定する超絶縁抵抗計により測定すれば
良く、さらに非磁性であるか否かについては、振動試料
型磁力計により残留磁束密度を測定し、14ガウス以下
であったものを非磁性と評価してある。
【0026】一方、握り部材3を構成する材質として
は、挟持部2に溜まっている静電気を逃がし易くするた
めに、挟持部2を構成する部分安定化ジルコニアセラミ
ックスの抵抗値より小さい抵抗値を持ったものが良く、
好ましくは10Ω・cm以下の抵抗値を有するものが良
い。具体的には、ステンレス、アルミニウム合金、黄銅
等の金属により形成すれば良い。
【0027】次に、図1に示す挾持具1の製造方法につ
いて説明する。
【0028】まず、挾持部2を作製するために、ZrO
2 粉末に対し、安定化剤としてY23 、CaO、Mg
O、CeO2 を所定の範囲で添加する。例えば、Y2
3 についてはZrO2 に対し3〜9mol%の範囲で、
CaOについてはZrO2 に対し8〜12mol%の範
囲で、MgOについてはZrO2 に対し16〜26mo
l%の範囲で、CeO2 については10〜16mol%
の範囲でそれぞれ添加すれば良く、これらの範囲で添加
すれば部分安定化ジルコニアとすることができる。
【0029】さらに、導電性付与剤として、Fe
2 3 、Cr2 3 、NiO、Co3 のうち一種以
上を用いる時には10〜35重量%添加し、導電性付与
剤として、TiC,WC,TaCなどの炭化物のうち一
種以上を用いる時には10〜25重量%添加する。な
お、焼成温度を下げるため、導電性付与剤に、Fe
3 、Cr2 3 、NiO、Co3 4 を用いる場合、
Ca,K,Na,Mg,Zn,Scなどの酸化物を3重
量%以下の範囲で添加し、電性付与剤に、TiC,W
C,TaCなどの炭化物を用いる場合、Al2 3 ,T
iO2 を3重量%以下の範囲で添加しても良い。
【0030】そして、これらの粉末を調合し、一軸加圧
成形法や射出成形法等の公知のセラミック成形法にて所
定の成形する。
【0031】次に、得られた成形体を焼成するのである
が、導電性付与剤に、Fe2 3 、Cr2 3 、Ni
O、Co3 4 を添加したものにおいては、酸化雰囲気
中にて1450〜1550℃の温度で1〜数時間焼成す
れば良く、さらに焼成温度抑制剤を添加したものにおい
ては、酸化雰囲気中にて1350〜1450℃の温度で
1〜数時間焼成すれば良い。
【0032】一方、導電性付与剤に、TiC,WC,T
aCなどの炭化物を添加したものにおいては、酸化雰囲
気中や真空雰囲気中、あるいは不活性ガス雰囲中にて1
500〜1650℃の温度で1〜数時間焼成すれば良
く、さらに焼成温度抑制剤を添加したものにおいては、
酸化雰囲気中、真空雰囲気中、あるいは不活性ガス雰囲
中にて1400〜1500℃の温度で1〜数時間焼成す
れば良い。
【0033】このような条件にて焼成すれば、焼結体中
における全ジルコニア量に対する単斜晶以外のジルコニ
ア量を90%以上とすることができ、曲げ強度700M
Pa以上を有する部分安定化ジルコニアセラミックスと
することができる。
【0034】しかるのち、得られたジルコニアセラミッ
クスを必要に応じて適宜研削や研磨加工を施して先端が
鋭利に尖った挟持部2を製作する。
【0035】そして、この挟持部2をステンレス、アル
ミニウム合金、黄銅といった金属からなる一対の握り部
材3の先端にネジ4でもってそれぞれ螺合固定すること
により製作することができる。
【0036】なお、安定化剤は粉末として添加する以外
に、予め共沈法などによりZrO2粉末中に所定の範囲
で固溶させておき、このZrO2 粉末と導電性付与剤と
を混合して製造することもできる。
【0037】次に、本発明の他の実施形態を図2及び図
3に説明する。
【0038】図2の挾持具11は、挾持部と握り部材と
を一体的に形成した一対の挟持部材12を、曲げ強度7
00MPa以上でかつ体積固有抵抗値が106 〜109
Ω・cmである非磁性の部分安定化ジルコニアセラミッ
クスにより形成し、これら一対の挟持部材12の末端部
を当接させ、セラミックスからなる固定部材13の凹部
13a内に挿入し、導電性接着剤により接着固定したも
のであり、挟持部材12の中央付近を手で押圧すること
により、部分安定化ジルコニアセラミックスからなる挟
持部材12が弾性変形し、先端部で被挾持物体(不図
示)を挾持するようになっている。
【0039】図3の挾持具21は、挾持部と握り部材と
を一体的に形成した一対の挟持部材22を、曲げ強度7
00MPa以上でかつ体積固有抵抗値が106 〜109
Ω・cmである非磁性の部分安定化ジルコニアセラミッ
クスにより形成し、これら一対の挟持部材22の末端部
を樹脂などの弾性材料からなる固定部材23に挿入固定
したものであり、挟持部材22の中央付近を手で押圧す
ることにより、固定部材23及び挟持部材22が弾性変
形し、挟持部材22の先端部で被挾持物体(不図示)を
挾持するようになっている。
【0040】これらの挾持具11,21は、いずれも被
挾持物体と接する挟持部材12,22が、曲げ強度70
0MPa以上でかつ体積固有抵抗値が106 〜109 Ω
・cmである非磁性の部分安定化ジルコニアセラミック
スからなるため、被挾持物体を繰り返し挟持したとして
も破損することがなく、また、静電気を徐々に逃がすこ
とができるため、大気との摩擦による放電や短絡事故等
を生じることがない。
【0041】しかも、非磁性であることから、磁気を帯
びることもないため、半導体装置やMRヘッド等の部
品、あるいは電子部品等の被挾持物体を挾持したとして
もこれらに悪影響を及ぼすこともない。
【0042】なお、本発明は、図1〜図3に示した実施
形態のもののみに限定されるものではなく、少なくとも
被挾持物体と接する挟持部が、曲げ強度700MPa以
上でかつ体積固有抵抗値が106 〜109 Ω・cmであ
る非磁性の部分安定化ジルコニアセラミックスにより形
成されたものであれば良い。
【0043】(実施例)ここで、導電性付与剤の含有量
を変化させ、曲げ強度、体積固有抵抗値、ビッカース硬
度、残留磁束密度を異ならせた部分安定化ジルコニアセ
ラミックスからなる挟持部2を備えた図1の挟持具1を
試作し、挟持部2の破損の有無、静電気の除去度合い、
及び非磁性であるかどうかを測定した。
【0044】本実験では、各挟持部2において最も薄い
部分の厚み幅を0.2mmとし、肉厚0.5mmの被挟
持物体を各挟持具1により挟持した時に挟持部2の先端
が欠けたものを×、欠けなかったものを○として破損の
有無を評価した。
【0045】また、静電気の除去度合いについては、挟
持部2に1000Vの電圧を印加し、握り部材3で電圧
とその降下時間を測定し、握り部材3での電圧値が10
0Vとなるまでの降下時間が0.1〜20秒の間にある
ものを○、それ以外のものを×として評価した。
【0046】さらに、非磁性であるかどうかは、振動試
料型磁力計により残留磁束密度を測定し、14ガウス以
下であったものを非磁性として評価した。
【0047】各挟持部2を構成する部分安定化ジルコニ
アセラミックスの組成は表1に、上記部分安定化ジルコ
ニアセラミックスの特性及び結果は表2にそれぞれ示す
通りである。
【0048】なお、上記部分安定化ジルコニアセラミッ
クスは、いずれもZrO2 に対しY2 3 を3mol%
添加して部分安定化したものであり、導電性付与剤に
は、Fe2 3 、Cr2 3 、NiO、Co3 4 Ti
C、WC、TaCを使用した。
【0049】また、握り部材3の材質にはステンレス
(SUS304)を使用した。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】この結果、まず、試料No.1〜7は導電
性付与剤としてFe2 3 を含有したものであるが、こ
のうち試料No.1は、Fe2 3 の含有量が10重量
%未満であるために抵抗値が109 Ω・cmより大き
く、その結果、電圧が所定値になるまでに時間がかか
り、静電気除去効果が得られなかった。
【0053】また、試料No.6,7は、Fe2 3
含有量が35重量%より多く、単斜晶以外のジルコニア
量が全ジルコニア量に対して90%未満であるために曲
げ強度が700MPa未満であった。その為、被挾持物
体を挾持すると挾持部2に欠けが発生し、さらに抵抗値
が106 Ω・cmより小さいことから短時間で電圧が所
定値にまで降下し、静電気が一気に逃げることが判っ
た。しかも、Fe2 3の含有量が多いために磁性を有
していた。
【0054】これに対し、試料No.2〜5は、Fe2
3 の含有量が10〜35重量%の範囲にあり、単斜晶
以外のジルコニア量が全ジルコニア量に対して90%以
上であるため、非磁性で曲げ強度がいずれも700MP
a以上と高く、また、抵抗値が106 〜109 Ω・cm
の範囲にあるため、被挾持物体を挾持しても挾持部2に
欠けは見られず、また、適度なスピードで静電気を除去
できることが判った。
【0055】また、試料No.8〜13は、導電性付与
剤に、Cr2 3 、NiO、Co34 をそれぞ用いた
ものであるが、いずれもその含有量が10〜35重量%
の範囲にあり、単斜晶以外のジルコニア量が全ジルコニ
ア量に対して90%以上であるため、曲げ強度がいずれ
も700MPa以上と高く、また、抵抗値が106 〜1
9 Ω・cmの範囲にあった。その為、被挾持物体を挾
持しても挾持部2に欠けは見られず、また、適度なスピ
ードで静電気を除去することができた。
【0056】一方、試料No.14〜17は、導電性付
与剤としてTiCを含有したものであるが、このうち試
料No.14は、TiCの含有量が10重量%未満であ
るために抵抗値が109 Ω・cmより大きく、充分な静
電気除去効果が得られなかった。
【0057】また、試料No.17は、TiCの含有量
が25重量%より多いために抵抗値が106 Ω・cmよ
りも小さく、一気に静電気が逃げることが判った。しか
も、TiCの含有量が多いために磁性を有していた。
【0058】これに対し、試料No.15,16は、T
iC含有量が10〜25重量%の範囲にあり、単斜晶以
外のジルコニア量が全ジルコニア量に対して90%以上
であるため、曲げ強度をいずれも700MPa以上とす
ることができ、また、抵抗値を106 〜109 Ω・cm
とすることができた。その為、被挾持物体を挾持しても
挾持部2に欠けが見られず、また、適度なスピードで静
電気を除去できることが判った。
【0059】さらに、試料No.18〜21は、導電性
付与剤に、WC、TaCをそれぞ用いたものであるが、
いずれもその含有量が10〜25重量%の範囲にあり、
単斜晶以外のジルコニア量が全ジルコニア量に対して9
0%以上であるため、曲げ強度をいずれも700MPa
以上とすることができ、また、抵抗値を106 〜109
Ω・cmとすることができた。その為、被挾持物体を挾
持しても挾持部2に欠けは見られず、また、適度なスピ
ードで静電気を除去することができた。
【0060】この結果、導電性付与剤として、Fe2
3 、Cr2 3 、NiO、Co3 4 を用いる場合、そ
の含有量を10〜35重量%とし、導電性付与剤とし
て、TiC、WC、TaCを用いる場合、その含有量を
10〜25重量%とすれば、曲げ強度700MPa以上
でかつ体積固有抵抗値106 〜109 Ω・cmである部
分安定化ジルコニアセラミックスを得ることができ、こ
の部分安定化ジルコニアセラミックスを用いて挾持部2
を形成すれば、欠けが少なくかつ適度なスピードで静電
気を除去することが可能な挾持具1を提供できることが
判る。
【0061】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、挾持具
の少なくとも被挟持物体と接する挾持部を、曲げ強度7
00MPa以上でかつ体積固有抵抗値が106 〜109
Ω・cmである部分安定化ジルコニアセラミックスで形
成したことにより、被挟持物体を繰り返し挾持したとし
ても挾持部を破損することがなく、長期間にわたって使
用することができるとともに、静電気を徐々に逃がすこ
とができるため、導通短絡による取り扱い不良事故を生
じることなく、静電気を逃がすことができる。しかも、
非磁性であることから、磁気を帯びるとがないため、半
導体装置やMRヘッド等の部品、あるいは電子部品など
の被挟持物体を挾持したとしても悪影響を及ぼすことが
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る挟持具の一実施形態を示す図であ
り、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図2】本発明に係る挟持具の他の実施形態を示す斜視
図である。
【図3】本発明に係る挟持具の他の実施形態を示す斜視
図である。
【符号の説明】
1・・・挾持具、 2・・・挾持部、 3・・・握り部
材、 4・・・ネジ、11・・・挾持具、 12・・・挾持
部材、 13・・・固定部材、21・・・挾持具、 22・・
・挾持部材、 23・・・固定部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも被挾持物体と接する挾持部を、
    曲げ強度700MPa以上でかつ体積固有抵抗値が10
    6 〜109 Ω・cmである部分安定化ジルコニアセラミ
    ックスにより形成したことを特徴とする挾持具。
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