JPH10296644A - 流体圧式バイス - Google Patents

流体圧式バイス

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JPH10296644A
JPH10296644A JP10988597A JP10988597A JPH10296644A JP H10296644 A JPH10296644 A JP H10296644A JP 10988597 A JP10988597 A JP 10988597A JP 10988597 A JP10988597 A JP 10988597A JP H10296644 A JPH10296644 A JP H10296644A
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JP
Japan
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drive
gear
driving
unit
electric drive
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JP10988597A
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English (en)
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Tomoharu Suzuki
智晴 鈴木
Kazuo Tokoro
一夫 所
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TECHNO OOTE KAKO KK
Original Assignee
TECHNO OOTE KAKO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体圧式バイスにおいて、その作業効率を向
上する。 【解決手段】 フレーム2と、フレーム2に設けられた
固定ジョー3を有する固定部9と、移動ジョー4を有
し、移動ジョー4が固定ジョー3に対し接近、離間自在
となるようにフレーム2に取り付けられた移動体5と、
移動体5を固定ジョー3に対して接近、離間させると共
に移動体5を固定ジョー3側に押圧する流体圧機構14
を有する駆動部6と、駆動部6を駆動させる操作部7と
を備えてなる流体圧式バイス1において、操作部7に
は、駆動部6を駆動させる電源駆動源20を有する電動
駆動機構16が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、工作機械
に用いて、被工作物を固定するのに好適な流体圧式バイ
スに関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、工作機械によって被工作
物を工作する際には、工作機械のテーブルに固定された
バイスに被工作物を挟持させることにより、被工作物を
工作機械に取り付けることがある。この場合、バイスが
十分な挟持力を有していないと、工作時、挟持された被
工作物が確実に固定されていないために遊動して所定の
形状が得られないという不都合が発生する。
【0003】従来、このように十分な挟持力を必要とす
る場合には、例えば、油圧機構(流体圧機構)を内臓す
ることによりその挟持力を向上させた油圧式バイス(流
体圧式バイス)が用いられている。図6に従来の油圧式
バイスの一例を示す。この図において、符号1は、油圧
式バイスである。油圧式バイス1は、工作機械(図示せ
ず)のテーブルに固定されたフレーム2と固定ジョー3
と移動ジョー4と移動体5と駆動部6と操作部7とから
概略構成されている。
【0004】フレーム2の固定部9には、固定ジョー3
が設けられている。固定ジョー3は、被工作物(図示せ
ず)を移動ジョー4と共に挟持するものであって、フレ
ーム2の摺動面8の上方に配設されており、この摺動面
8は移動体5が摺動するものである。移動体5は、固定
ジョー3に対し接近、離間自在となるようにフレーム2
に取り付けられたものであって、固定ジョー3に対向す
る一端側には移動ジョー4が設けられており、他端側に
は駆動部6が連結されている。
【0005】駆動部6は、駆動軸10が回動することに
よって移動体5を固定ジョー3に対して接近、離間させ
るものであって、その内部に油圧機構14を有するもの
である。油圧機構14は、移動体5に負荷が発生したと
きに増力した力で移動体5を押圧するものである。ま
た、駆動軸10の固定ジョー3に対して離間する方向側
には、駆動軸10に軸線を合致させて孔11が形成され
ている。
【0006】この孔11には、ハンドル13に設けられ
た突部12が駆動軸10に対して回転不能に嵌着してい
る。ハンドル13は、操作部7において、駆動部6を手
動により駆動させる手動駆動機構15を構成するもので
あって、その回動により駆動軸10を回動するものであ
る。
【0007】上記の構成の油圧式バイス1によって、被
工作物を挟持して固定する動作を以下に説明する。ま
ず、固定ジョー3と移動ジョー4間の摺動面8上に被工
作物を載置する。次に、操作部7のハンドル13に設け
られた突部12を駆動軸10の孔11に嵌着して回動す
る。このハンドル13の回動により駆動部6も回動して
移動体5を固定ジョー3に接近する方向に移動させる。
【0008】移動体5に配設された移動ジョー4が、被
工作物に当接して移動体5に負荷が発生すると駆動部6
内の油圧機構14が作動して、移動体5を増力した力で
押圧する。これにより、被工作物は、固定ジョー3と移
動ジョー4との間で強大な力によって挟持される。かく
して、被工作物が油圧式バイス1によって挟持され固定
される。
【0009】一方、この被工作物の挟持を解除するに
は、ハンドル13を前記回動と逆方向に回動する。これ
により、まず、油圧機構14による押圧が解除されて、
次に、移動体5が固定ジョー3と離間する方向に移動し
て挟持解除される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の流体圧式バイスには、以下のような問題
が存在する。複数の被工作物を順次交換して工作する場
合、被工作物の幅が異なると、挟持および挟持解除の都
度ハンドル7の回動操作が必要になる。そのため、頻繁
に被工作物を交換する現場においては、その操作に費や
される時間も多大となり作業効率の低下の原因となって
いた。
【0011】一方、この不都合を解決する手段として
は、電動機を用いた流体圧式バイスも提供されている
が、この場合、電動機は設置の都合上、操作部7側では
なくフレーム2側に配置されている。そのため、操作す
る際に電動機が遠くにあることになり、やはり作業効率
の低下の原因となっていた。
【0012】本発明は、以上のような点を考慮してなさ
れたもので、作業効率の向上に寄与する流体圧式バイス
を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、以下の構成を採用している。請求項1記
載の流体圧式バイスは、フレームと、該フレームに設け
られた固定ジョーを有する固定部と、移動ジョーを有
し、該移動ジョーが前記固定ジョーに対し接近、離間自
在となるように前記フレームに取り付けられた移動体
と、該移動体を前記固定ジョーに対して接近、離間させ
ると共に該移動体を前記固定ジョー側に押圧する流体圧
機構を有する駆動部と、該駆動部を駆動させる操作部と
を備えてなる流体圧式バイスにおいて、前記操作部に
は、前記駆動部を駆動させる電動駆動源を有する電動駆
動機構が設けられていることを特徴とする。
【0014】従って、本発明の流体圧式バイスによれ
ば、操作部に設けられた電動駆動機構の電動駆動源が作
動すると駆動部が駆動する。この駆動部により移動体
は、移動体に設けられた移動ジョーが固定ジョーに対し
て接近または離間すると共に流体圧機構の作動により固
定ジョー側へ押圧される。
【0015】請求項2記載の流体圧式バイスは、請求項
1記載の流体圧式バイスにおいて、前記駆動部は、駆動
軸を回転させることにより前記移動体を前記固定ジョー
側に移動させるように構成され、前記操作部は、前記駆
動部をハンドルの回動により駆動させる手動駆動機構を
備え、該手動駆動機構と前記電動駆動機構とを切り換え
る切換機構を有することを特徴とする。
【0016】従って、本発明の流体圧式バイスによれ
ば、切換機構により電動駆動機構が作動すると、電動駆
動源の電動駆動により駆動部の駆動軸が回転して移動体
を固定ジョー側に移動させることができる。また、切換
機構により手動駆動機構が作動すると、ハンドルの回動
により駆動部の駆動軸が回転して移動体を固定ジョー側
に移動させることができる。
【0017】請求項3記載の流体圧式バイスは、請求項
2記載の流体圧式バイスにおいて、前記切換機構は、前
記駆動軸に軸線を合致させ、該駆動軸に設けられた孔に
回転不能に嵌着する軸体と、該軸体に対して回転不能、
かつ軸線方向に摺動可能に嵌着され、その一部が主歯車
とされると共にその軸線上に前記ハンドルが回転不能に
嵌着する孔部が設けられた歯車体と、該歯車体の前記主
歯車に噛合する駆動歯車を介して該主歯車を回転駆動す
る電動駆動源と、前記歯車体をその主歯車が前記駆動歯
車に噛合する位置に付勢する付勢部材とを備えてなり、
前記孔部に前記ハンドルを嵌着して該ハンドルを前記付
勢部材の付勢力に抗して押動させることによって前記歯
車体の主歯車を前記駆動歯車から離脱可能としたことを
特徴とする。
【0018】従って、本発明の流体圧式バイスによれ
ば、電動駆動機構において、電動駆動源が駆動歯車を介
して歯車体を回動する。この歯車体の回動が、軸体を介
して駆動軸を回動する。そして、ハンドルを歯車体の孔
部に嵌着して付勢部材の付勢力に抗して歯車体を押動す
ると、歯車体の主歯車が、噛合する駆動歯車から離脱し
て電動駆動機構から手動駆動機構に切り換えられる。一
方、ハンドルによる押動を解除すると、歯車体は付勢部
材によりその主歯車が駆動歯車に噛合する位置へ付勢さ
れて手動駆動機構から電動駆動機構に切り換えられる。
【0019】請求項4記載の流体圧式バイスは、請求項
2または3記載の流体圧式バイスにおいて、前記切換機
構には、前記手動駆動機構または前記電動駆動機構によ
る駆動を区別して表示する表示機構が備えられているこ
とを特徴とする。
【0020】従って、本発明の流体圧式バイスによれ
ば、駆動部の駆動が、手動駆動機構によるものか電動駆
動機構によるものなのかを表示機構により表示すること
ができる。
【0021】請求項5記載の流体圧式バイスは、請求項
1から4のいずれかに記載の流体圧式バイスにおいて、
前記電動駆動源に加わる負荷を検出する検出手段と、こ
の検出手段による検出結果に基づいて該電動駆動源の駆
動を制御する制御部とが備えられていることを特徴とす
る。
【0022】従って、本発明の流体圧式バイスによれ
ば、電動駆動源に加わる負荷を制御部が検出して、その
検出結果に基づいて電動駆動源の駆動を制御できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の流体圧式バイスの
第1の実施の形態を、図1および図2を参照して説明す
る。これらの図において、従来例として示した図6と同
一の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略す
る。本発明の流体圧式バイスが従来例のものと異なる点
は、操作部7において電動駆動機構を設けたことであ
る。従って、以下電動駆動機構について説明する。
【0024】図1において、符号16は、電動駆動機構
である。電動駆動機構16は、連結部材17と歯車部材
18とウォームギヤ19(駆動歯車)と電動モータ20
(電動駆動源)とケース21と回転防止板22とから構
成されている。連結部材17は、駆動部6と電動駆動機
構16とを連結するものであって、大径部23と小径部
24とから構成されている。
【0025】大径部23の駆動軸10に臨む側には、孔
25が形成されており、孔25内にその外周を嵌合させ
た駆動軸10は、止メネジ26によって連結部材17に
回転不能に係止、連結されている。小径部24は、駆動
軸10に軸線を合致させて形成されたものであって、ケ
ース21に空間27を隔てて形成された連通孔28,2
8に挿通するものである。また、小径部24の外周上に
は、キー部材29により回転不能状態で歯車部材18が
嵌装されている。
【0026】歯車部材18は、軸線回りに回転するもの
であり、その外周に形成された歯形部30には、ウォー
ムギヤ19が噛合しており、このウォームギヤ19には
電動モータ20が連結されている。電動モータ20は、
正回転、逆回転自在とされており、その駆動力をウォー
ムギヤ19を介して歯形部30に伝えることにより歯車
部材18を回動させるものである。
【0027】また、電動モータ20には、検出具64
(検出手段)が接続されており、検出具64は、電動モ
ータ20に加わる負荷を検出して、検出結果を電流値と
して制御部31へ出力するものである。制御部31は、
検出具64が出力する電流値と予め設定された電流値と
に応じて電動モータ20の駆動を制御すると共に、この
制御部31を操作することで電動モータ20の正回転、
逆回転を自在に駆動可能とされるものである。
【0028】一方、ケース21には、下方に突出する突
出部32が形成されており、突出部32の先端は、図2
に示すように、回転防止板22に形成されたスリット3
3内に遊嵌している。スリット33は、駆動部6の駆動
軸10の軸線方向に平面視筋状に形成されたものであ
る。回転防止板22は、フレーム2から電動駆動機構1
6方向に延出するように設けられたものであり、取付ネ
ジ34によってフレーム2に連結されている。
【0029】上記の構成の油圧式バイス1によって、被
工作物を挟持して固定する動作を以下に説明する。ま
ず、固定ジョー3と移動ジョー4間の摺動面8上に被工
作物を載置する。次に、操作部7の制御部31を操作し
て電動駆動機構16を作動させる。この作動により、電
動モータ20が正回転に起動して、その駆動力をウォー
ムギヤ19を介して歯車部材18の歯形部30に伝達し
て歯車部材18を回動させる。
【0030】キー部材29により歯車部材18に回転不
能状態に連結された連結部材17の小径部24が、歯車
部材18の回動により回動する。このとき、小径部24
の回動により、小径部24が挿通するケース21も小径
部24の軸線回りに回動しようとするが、ケース21の
突出部32は回転防止板22のスリット33内に遊嵌し
ており、回転防止板22はフレーム2に連結されている
ためケース21の回動が防止される。
【0031】そして、連結部材17の回動により、連結
部材17に回転不能に連結された駆動部6の駆動軸10
も回動する。回動された駆動部6は、移動体5を固定ジ
ョー3に対し接近する方向に移動させる。移動体5に配
設された移動ジョー4が、被工作物に当接して移動体5
に負荷が発生すると駆動部6内の油圧機構14が作動し
て、移動体5を増力した力で押圧する。
【0032】これにより、被工作物は、固定ジョー3と
移動ジョー4との間で強大な力によって挟持される。そ
して、押圧が進み駆動部6の負荷が高まると、駆動部6
に駆動力を与えている電動モータ20に対する負荷も高
まり、検出具64が制御部31へ出力する電流値が増加
する。出力電流値が、予め設定された電流値を越えると
制御部31が電動モータ20を制御してその駆動を停止
させる。かくして、油圧式バイス1による被工作物の挟
持・固定が完了する。
【0033】一方、この被工作物の挟持を解除するに
は、制御部31を操作して電動モータ20を逆回転に駆
動することにより、ウォームギヤ19、歯車部材18、
連結部材17を介して駆動部6の駆動軸10を逆回転に
回動する。この駆動部6の逆回転の回動により、油圧機
構14は、移動体5への押圧を解除する。そして、移動
体5は、固定ジョー3に対して離間する方向に移動す
る。これにより、油圧式バイス1による被工作物の挟持
・固定解除が完了する。
【0034】本実施の形態の油圧式バイスによれば、駆
動部6を駆動させる操作部7に電動モータ20を有する
電動駆動機構16を設けたので、被工作物の幅が異なっ
ても電動モータ20の駆動を操作することで、油圧式バ
イス1による被工作物の挟持・固定およびその解除が可
能である。また、この電動駆動機構16は、操作部7に
設けられているため、作業者が容易に操作できる。
【0035】そして、電動モータ20に電動モータ20
の駆動を制御する制御部31を設けたので、制御部31
に予め電流値を設定しておくことができるため、被工作
物の材質、大きさ等に応じた挟持・固定力の設定が可能
である。また、油圧機構14によって移動体5が過大な
力で押圧されることが防止可能であり、従って、油圧式
バイスの損傷を防止できる。
【0036】図3ないし図5は、本発明の流体圧式バイ
スの第2の実施の形態を示す図である。これらの図にお
いて、図1および図2に示す第1の実施の形態の構成要
素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を
省略する。第2の実施の形態と上記の第1の実施の形態
とが異なる点は、操作部7に切換機構35および表示機
構52を設けたことである。
【0037】図3において、符号35は、切換機構であ
る。切換機構35は、操作部7において、手動駆動機構
15と電動駆動機構16とを切り換えるものであって、
軸体36と歯車体37とウォームギヤ19と電動モータ
20と付勢部材38とから構成されている。軸体36
は、駆動軸10に軸線を合致させており、一端を駆動軸
10に設けられた孔11に回転不能に嵌着させ、その近
傍をケース21の固定壁部39に形成された貫通孔40
に挿通させるものである。
【0038】また、軸体36の他端は、歯車体37に形
成された貫通孔41にキー部材29により回転不能、か
つ、軸線方向に摺動可能に嵌着している。歯車体37
は、一部が主歯車42とされる大径部43と、外周が貫
通孔45に挿通する小径部46とから構成されており、
これら大径部43と小径部46との間には、固定壁部4
4に係合する段部47が形成されている。この貫通孔4
5は、ケース21の固定壁部44に形成されており、固
定壁部39に形成された貫通孔40と軸線を合致させる
ものである。
【0039】小径部46の操作部7側には、軸線上に孔
部48が形成されており、孔部48は、ハンドル13の
突部12が回転不能に嵌着するものである。また、孔部
48と貫通孔41との間には、段部49が形成されてお
り、段部49と軸体36の操作部7側の端面50との間
には、間隙51が形成されている。大径部43の主歯車
42には、ウォームギヤ19が噛合しており、このウォ
ームギヤ19には、制御部31を備えた電動モータ20
が連結されている。
【0040】一方、歯車体37とケース21の固定壁部
39との間には、付勢部材38が圧縮状態に配置されて
いる。付勢部材38は、歯車体37をその主歯車42が
ウォームギヤ19に噛合する位置に付勢するものであ
る。
【0041】表示機構52は、手動駆動機構15または
電動駆動機構16による駆動を区別して表示するもので
あって、図4に示すように、貫通孔54と固定体55と
表示体56とから構成されている。貫通孔54は、ケー
ス21の側壁部53に形成されたものであり、側壁部5
3には、取付ネジ57により固定体55が固定されてい
る。
【0042】固定体55は、側壁部53との間に空間5
8を形成する壁部59を有しており、この壁部59に
は、空間58に臨ませてスリット60が形成されてい
る。図5に示すように、スリット60は、軸体36の軸
線方向に平面視筋状に形成されたものである。また、空
間58内には、表示体56が軸体36の軸線方向に摺動
可能に配置される。この表示体56は、表示部62と表
示部62から歯車体37側方向に突出する二本の挟持部
61a,61bとから構成されている。
【0043】挟持部61a,61bは、スリット60内
を摺動自在とされているもので、これら挟持部61a,
61b間に、歯車体37の主歯車42が位置するように
配置されている。表示部62には、貫通孔54に臨む面
に表示面63が形成されており、表示面63の一端側の
面63aは、青色に着色され、他端側の面63bは赤色
に着色されている。
【0044】上記の構成の油圧式バイス1によって、被
工作物を挟持して固定する動作を以下に説明する。ま
ず、固定ジョー3と移動ジョー4間の摺動面8上に被工
作物を載置する。次に、操作部7の制御部31を操作し
て電動駆動機構16を作動させる。この作動により、電
動モータ20が正回転に起動して、その駆動力をウォー
ムギヤ19を介して歯車体37の主歯車42に伝達して
歯車体37を回動させる。
【0045】このとき、歯車体37は、付勢部材38に
よって主歯車42がウォームギヤ19に噛合する位置に
付勢されており、段部47が固定壁部44に係合してい
るため、電動モータ20の駆動力はウォームギヤ19を
介して主歯車42に支障なく伝達される。
【0046】キー部材29により歯車体37に回転不能
状態に連結された軸体36が、歯車体37の回動により
回動する。このとき、軸体36の回動により、軸体36
が挿通するケース21も軸体36の軸線回りに回動しよ
うとするが、ケース21の突出部32は回転防止板22
のスリット33内に遊嵌しており、回転防止板22はフ
レーム2に連結されているためケース21の回動が防止
される。
【0047】そして、軸体36の回動により、軸体36
が回転不能に嵌着する駆動部6の駆動軸10も回動す
る。回動された駆動部6は、移動体5を固定ジョー3に
対し接近する方向に移動させる。移動体5に配設された
移動ジョー4が、被工作物に当接して移動体5に負荷が
発生すると駆動部6内の油圧機構14が作動して、移動
体5を増力した力で押圧する。
【0048】これにより、被工作物は、固定ジョー3と
移動ジョー4との間で強大な力によって挟持される。そ
して、押圧が進み駆動部6の負荷が高まると、駆動部6
に駆動力を与えている電動モータ20に対する負荷も高
まり、検出具64が制御部31へ出力する電流値が増加
する。出力電流値が、予め設定された電流値を越えると
制御部31が電動モータ20を制御してその駆動を停止
させる。かくして、電動駆動機構16を用いての油圧式
バイス1による被工作物の挟持・固定が完了する。
【0049】一方、この被工作物の挟持を解除するに
は、制御部31を操作して電動モータ20を逆回転に駆
動することにより、ウォームギヤ19、歯車体37、軸
体36を介して駆動部6の駆動軸10を逆回転に回動す
る。この駆動部6の逆回転の回動により、油圧機構14
は、移動体5への押圧を解除した後、移動体5を固定ジ
ョー3に対して離間させる方向に移動させる。これによ
り、油圧式バイス1による被工作物の挟持・固定解除が
完了する。
【0050】ところで、上記電動駆動機構16を用いて
被工作物を挟持・固定している間、図5に示すように、
歯車体37の主歯車42が挟持部61aに当接している
ため、表示体56は、前記他端側に位置している。その
ため、表示面63のうち面63aが、貫通孔54に臨む
位置に位置することになり、外部から貫通孔54を覗く
と青色に着色された面63aが視認できることになる。
【0051】続いて、操作部7の切換機構35により電
動駆動機構16から手動駆動機構15に切り換える動作
を説明する。まず、固定ジョー3と移動ジョー4間の摺
動面8上に被工作物を載置する。次に、歯車体37の孔
部48にハンドル13の突部12を嵌着して、ハンドル
13を付勢部材38の付勢力に抗して押動する。
【0052】この押動により、歯車体37は、軸体36
に対して軸線方向に摺動して、歯車体37の主歯車42
は、ウォームギヤ19の噛合位置から離脱する。即ち、
操作部7はハンドル13の押動により電動駆動機構16
から手動駆動機構15に切り換えられる。このとき、ハ
ンドル13の突部12は、段部49に係止しており、段
部49と軸体36の端面50との間には間隙51が形成
されているので、歯車体37は押動されても突部12が
軸体36に当接することなく、円滑に摺動可能である。
【0053】この状態でハンドル13を回動すると、歯
車体37、軸体36を介して駆動部6の駆動軸10が回
動する。この後、上記電動駆動機構16を用いた場合と
同様の動作で被工作物は、油圧式バイス1によって挟持
・固定される。
【0054】一方、この被工作物の挟持を解除するに
は、ハンドル13を逆回転に回動することにより、歯車
体37、軸体36を介して駆動部6の駆動軸10を逆回
転に回動する。この駆動部6の逆回転の回動により、上
記電動駆動起動16を用いた場合と同様に油圧式バイス
1による被工作物の挟持・固定解除が完了する。
【0055】また、上記手動駆動機構15を用いて被工
作物を挟持・固定している間、歯車体37の主歯車42
が挟持部61bに当接して移動させるため、表示体56
は、前記一端側に位置している。そのため、表示面63
のうち面63bが、貫通孔54に臨む位置に位置するこ
とになり、外部から貫通孔54を覗くと赤色に着色され
た面63bが視認できることになる。
【0056】そして、ハンドル13による押動を解除す
ると、歯車体37は、付勢部材38によりその主歯車4
2がウォームギヤ19に噛合する位置に再び付勢され
る。即ち、手動駆動機構15から電動駆動機構16に再
び切り換えられる。この歯車体37の移動により、表示
体56も移動して表示面63のうち面63aが貫通孔5
4に臨む位置に位置することになり、外部から貫通孔5
4を覗くと青色に着色された面63aが視認できること
になる。
【0057】本実施の形態の油圧式バイスによれば、電
動駆動機構16を用いたときには、上記第1の実施の形
態と同様の効果が得られることに加えて、手動駆動機構
15に切り換えられる切換機構35が設けられているの
で、例えば、電動駆動機構16を使用しないときには容
易に手動駆動機構15に切り換えることができる。さら
に、切換機構35には、表示機構52が備えられてお
り、電動駆動機構16または手動駆動機構15による駆
動を色により区別して表示しているので容易に識別可能
である。
【0058】なお、上記実施の形態において、電動駆動
機構による被工作物の挟持・固定および挟持・固定解除
と、手動駆動機構による被工作物の挟持・固定および挟
持・固定解除とを分離した動作として説明したが、これ
に限られることなく、例えば、電動駆動機構により被工
作物を挟持・固定して手動駆動機構により挟持・固定解
除してもよく、また、手動駆動機構により被工作物を挟
持・固定して電動駆動機構により挟持・固定解除しても
よい。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る流
体圧式バイスによれば、操作部に駆動部を駆動させる電
動駆動機構が設けられ、電動駆動機構は電動駆動源を有
する構成となっている。これにより、頻繁に被工作物を
交換する際にもその都度ハンドル等を回動することな
く、電動駆動源を操作することにより容易に被工作物を
挟持・固定および挟持・固定解除できるという効果が得
られる。また、電動駆動源が操作部に設けられているた
め、作業者が容易に操作できるという優れた効果を奏す
るものである。
【0060】請求項2に係る流体圧式バイスによれば、
操作部は、駆動部をハンドルの回動により駆動させる手
動駆動機構と電動駆動機構とを切り換える切換機構を備
える構成となっている。これにより、切換機構を操作す
ることによって、手動駆動機構と電動駆動機構とを容易
に切り換えられるという優れた効果を奏する。
【0061】請求項3に係る流体圧式バイスによれば、
切換機構は、駆動歯車を介して歯車体を回転駆動する電
源駆動源と、歯車体を駆動歯車に噛合する位置に付勢す
る付勢部材とを備えており、ハンドルを押動させて歯車
体を駆動歯車から離脱可能とする構成となっている。こ
れにより、ハンドルで付勢部材の付勢力に抗して歯車体
を押動および押動解除するという簡単な操作で手動駆動
機構と電動駆動機構とを切り換えられるという優れた効
果を奏する。
【0062】請求項4に係る流体圧式バイスによれば、
切換機構には、手動駆動機構または電動駆動機構による
駆動を区別して表示する表示機構が備えられる構成とな
っている。これにより、手動駆動機構または電動駆動機
構による駆動を容易に識別できるという効果が得られ
る。
【0063】請求項5に係る流体圧式バイスによれば、
電動駆動源に加わる負荷を検出する検出手段と、検出手
段による検出結果に基づいて電動駆動源の駆動を制御す
る制御部が備えられる構成となっている。これにより、
予め所定の電流値を設定するだけで所望の挟持・固定力
で被工作物を挟持・固定できるという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す図であって、操作
部に電動駆動機構が設けられている流体圧式バイスの正
面図である。
【図2】 本発明の実施の形態を示す図であって、回転
防止板によりケースの回動が防止されていることを示す
断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態を示す図であって、切換
機構の要部の断面図である。
【図4】 図3におけるA−A線視断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態を示す図であって、表示
機構の要部の断面図である。
【図6】 従来技術の流体圧式バイスの正面図である。
【符号の説明】
1 油圧式バイス(流体圧式バイス) 2 フレーム 3 固定ジョー 4 移動ジョー 5 移動体 6 駆動部 7 操作部 9 固定部 10 駆動軸 11 孔 13 ハンドル 14 油圧機構(流体圧機構) 15 手動駆動機構 16 電動駆動機構 19 ウォームギヤ(駆動歯車) 20 電動モータ(電動駆動源) 31 制御部 35 切換機構 36 軸体 37 歯車体 38 付勢部材 42 主歯車 48 孔部 52 表示機構 64 検出具(検出手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレームと、 該フレームに設けられた固定ジョーを有する固定部と、 移動ジョーを有し、該移動ジョーが前記固定ジョーに対
    し接近、離間自在となるように前記フレームに取り付け
    られた移動体と、 該移動体を前記固定ジョーに対し接近、離間させると共
    に該移動体を前記固定ジョー側に押圧する流体圧機構を
    有する駆動部と、 該駆動部を駆動させる操作部とを備えてなる流体圧式バ
    イスにおいて、 前記操作部には、前記駆動部を駆動させる電動駆動源を
    有する電動駆動機構が設けられていることを特徴とする
    流体圧式バイス。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の流体圧式バイスにおい
    て、 前記駆動部は、駆動軸を回転させることにより前記移動
    体を前記固定ジョー側に移動させるように構成され、 前記操作部は、前記駆動部をハンドルの回動により駆動
    させる手動駆動機構を備え、 該手動駆動機構と前記電動駆動機構とを切り換える切換
    機構を有することを特徴とする流体圧式バイス。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の流体圧式バイスにおい
    て、 前記切換機構は、前記駆動軸に軸線を合致させ、該駆動
    軸に設けられた孔に回転不能に嵌着する軸体と、 該軸体に対して回転不能、かつ軸線方向に摺動可能に嵌
    着され、その一部が主歯車とされると共にその軸線上に
    前記ハンドルが回転不能に嵌着する孔部が設けられた歯
    車体と、 該歯車体の前記主歯車に噛合する駆動歯車を介して該主
    歯車を回転駆動する電動駆動源と、 前記歯車体をその主歯車が前記駆動歯車に噛合する位置
    に付勢する付勢部材とを備えてなり、 前記孔部に前記ハンドルを嵌着して該ハンドルを前記付
    勢部材の付勢力に抗して押動させることにより前記歯車
    体の主歯車を前記駆動歯車から離脱可能としたことを特
    徴とする流体圧式バイス。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の流体圧式バイス
    において、 前記切換機構には、前記手動駆動機構または前記電動駆
    動機構による駆動を区別して表示する表示機構が備えら
    れていることを特徴とする流体圧式バイス。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の流体
    圧式バイスにおいて、 前記電動駆動源に加わる負荷を検出する検出手段と、 この検出手段による検出結果に基づいて該電動駆動源の
    駆動を制御する制御部とが備えられていることを特徴と
    する流体圧式バイス。
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