JPH10296315A - 圧延材料のガイド装置 - Google Patents

圧延材料のガイド装置

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JPH10296315A
JPH10296315A JP11059997A JP11059997A JPH10296315A JP H10296315 A JPH10296315 A JP H10296315A JP 11059997 A JP11059997 A JP 11059997A JP 11059997 A JP11059997 A JP 11059997A JP H10296315 A JPH10296315 A JP H10296315A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧延材料が暴走した場合にもガイド部材を損
傷させず、簡単かつ迅速に復旧できるなどの利点のある
ガイド装置を提供する。 【解決手段】 圧延機の間で圧延材料Aを案内すべく、
同材料Aの搬送経路Bに沿ってガイド部材10が配置さ
れてなるガイド装置2である。ガイド部材10のうちガ
イド部材12・13を、 a) 断裂容易なシャーピン21を介し、かつ、 b) そのシャーピン21の断裂後は上記搬送経路Bから
離れ得るように取り付けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延機の間で形鋼
などの圧延材料を案内すべく、同材料の搬送経路に沿っ
てガイド部材が配置された、圧延材料のガイド装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】形鋼や棒鋼・軌条などの圧延は、一般的
には複数の圧延機(圧延スタンド)を用いて行われる。
複数の圧延機で圧延を行うとき、一の圧延機を出た材料
が隣の圧延機のロール間に円滑に送られるようにするた
め、その間の圧延材料(圧延される材料)の搬送経路に
はガイド装置が配置されるのが普通である。
【0003】図2は、従来の一般的なガイド装置を示す
側面図(図2(a))および平面図(同(b))である。図
の左方と右方とにそれぞれに圧延機(図示せず)が配置
されており、ガイド装置は、支持フレーム42や昇降手
段43にて支えられるガイド部材50(51〜56)
を、圧延材料の搬送経路Bに沿った上側と下側とに配列
することにより構成されており、ガイド部材50にて圧
延材料を案内する役目を果たす。
【0004】従来のガイド装置では、上記した支持フレ
ーム42や昇降手段43に対してガイド部材50のそれ
ぞれが強固に取り付けられていた。図2の例では、ガイ
ド部材50のうちたとえば下側のもの55は、両端付近
のブラケット55a・55bをフレーム42内の軸63
・64にそれぞれ係合させて支持され、上側のもの52
は、両端部をピン62つきのジョイント61によって昇
降手段43に連結されている。これらの軸63・64や
ピン62、ジョイント61には十分な強度が備わってい
るので、ガイド部材52や55に圧延材料からかなりの
力が作用したとしてもそれらが簡単に破損することはな
い。なお、ガイド部材50は、圧延サイズに応じて交換
され得る。図示の符号71は、そのような際にガイド部
材52・55を対にして交換することを容易にする連結
ロッドである。
【0005】圧延機の間のガイド装置について記載した
文献としては、実開平4−113102号公報がある
(ただし、同公報のガイド装置は、圧延中ではなく圧延
前の作業において圧延材料を案内するものである)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ガイド部材が強固に取
り付けられた従来のガイド装置では、圧延材料の搬送が
円滑に行われなかった場合に、復旧の容易でないトラブ
ルが生じがちである。すなわち、何らかの原因で、各圧
延機間での圧延材料の速度バランスが崩れた場合や、圧
延材料が圧延機の一部等に引っ掛かった場合など、圧延
材料が暴走(たとえば押し曲げられて搬送経路外へ進む
等)してガイド部材もしくはガイド装置の他の機械部
分、または圧延機本体などに当たり、それらを損傷させ
る可能性がある。暴走したとき圧延機を直ちに緊急停止
させるとしても、完全に停止するまでの間に圧延材料が
ガイド部材や圧延機等に大きな力を及ぼし、それらを変
形させたり破壊したりすることがあるからである。
【0007】ガイド部材や圧延機の機械部分などが損傷
すると、補修や部品交換は容易でなく、運転を再開する
までに多大な労力と時間、ならびにコストを必要とす
る。また、損傷したガイド部材は多くの場合に取り換え
を余儀なくされるが、前記した圧延サイズに応じた交換
に加えてこのような交換の必要性までも考慮して予備品
を用意するとなれば、保存場所の確保など、管理が容易
でないほどに予備品の必要数が増してしまう。
【0008】各請求項の発明は、圧延材料が暴走した場
合にも簡単かつ迅速に復旧できるなど、上記のような不
都合を解消することが可能なガイド装置を提供せんとす
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した圧延
材料のガイド装置は、圧延機の間で圧延材料を案内すべ
く、同材料の搬送経路に沿ってガイド部材が配置されて
なるガイド装置であるが、ガイド部材のうち少なくとも
一つを、 a) 断裂容易な(つまり、搬送経路を外れる向きの力が
ガイド部材に作用したときそのガイド部材が変形しない
程度の力で断裂する)留め具を介し、かつ、 b) その留め具の断裂後は上記搬送経路から離れ得る
(つまり重力やわずかな外力が作用することによって搬
送経路を離れる)ように取り付けたことを特徴とする。
【0010】このガイド装置を圧延機の間に配置したう
えでそれら圧延機による圧延を行うと、一の圧延機を出
た材料は、本装置のガイド部材により本来の搬送経路に
沿って案内され、隣の圧延機のロール間に円滑に送られ
る。
【0011】何らかの原因で圧延材料が暴走して搬送経
路外へ進むときには、このガイド装置はつぎのような作
用をなす。すなわち、 緊急停止の操作等によって圧延機が完全に停止する
までの間に、暴走する圧延材料が圧延機やガイド部材等
に力を及ぼす。
【0012】 上記の構成をもつガイド部材に作用す
る力が一定以上に大きくなると、上記a)の留め具が断裂
する。
【0013】 留め具が断裂することにより、そのガ
イド部材はb)のとおり上記搬送経路から離れ得る状態に
なり、圧延材料を拘束しなくなる。
【0014】 当該ガイド部材が圧延材料を拘束しな
くなると、そのガイド部材が同材料から力を受けなくな
るほか、拘束されないその位置において同材料が変形し
やすくなるため、ガイド装置の他の部分や圧延機が同材
料から受ける力も大幅に軽減される。
【0015】 結果として、上記したガイド部材の留
め具が断裂するとはいえガイド部材やガイド装置の機械
部分、および圧延機本体等は損傷しないので、留め具を
新しいものに交換してガイド部材を元の位置に取り付け
直すだけで圧延ラインを復旧し、運転を再開することが
できる。つまり、留め具の予備品を必要数だけ準備して
おれば、圧延材料の暴走が生じた場合の復旧を簡単かつ
迅速に行えるようになる。留め具はガイド部品に比べて
小型のもので足り、ガイド部品の各サイズについて共通
化を図ることも可能なので、これを予備品として多数準
備しておくことに困難はなく、必要なコストもわずかで
ある。
【0016】請求項2に記載したガイド装置はさらに、
圧延機間の中ほどで隣り合う二つのガイド部材につい
て、圧延機寄りの端部付近ではそれぞれ支軸を介して上
下に回転自在に支持し、圧延機間の中央部付近では、断
裂容易な留め具で相互に連結したことを特徴とする。
【0017】このガイド装置では、圧延機間の中ほどに
ある上記二つのガイド部材が圧延材料から力を受ける
と、圧延機間の中央部付近にあってそれらガイド部材を
相互に連結している上記の留め具が断裂する。その留め
具が断裂すると、二つのガイド部材のそれぞれは圧延機
寄りの端部付近にある上記の支軸のみによって支持され
た状態になるので、当該支軸を中心にして上方または下
方に回転自在となる。
【0018】請求項2のこのガイド装置では、請求項1
の装置について説明した上記・の作用がとくに顕著
である。なぜなら、イ)留め具が断裂したとき二つのガイ
ド部材は上記のように回転自在な状態になり、重力で垂
れ下がったり圧延材料から押し上げられたりすることに
より搬送経路から離れ、圧延機間の中央部付近を開放し
た状態になる。ロ)当該中央部付近は圧延材料が座屈によ
って最も変形しやすい部分であるため、上のイ)の状態
は、圧延材料の拘束を極めて効果的に解いた状態である
といえる。ハ)つまりその状態では、圧延材料が変形しや
すいだけでなく、当該二つのガイド部材をはじめとする
ガイド装置の各部分、ならびに圧延機等が同材料から受
ける力が極めて小さい。ニ)したがって、断裂した上記の
留め具以外の部品類が損傷する恐れは極めて小さくな
り、その後の圧延ラインの復旧が一層確実に簡単化され
る。
【0019】請求項3のガイド装置は、断裂容易な上記
の留め具が、応力作用部にノッチを有するシャーピンで
あることをも特徴とする。断裂容易な留め具としては、
暴走等した圧延材料がガイド部材に力を及ぼしたとき引
張力を受け、または曲げモーメントを受けるように配置
されながらも引張強さが十分でない、といった部品を使
用することも可能であるが、上記のようにノッチを有す
るシャーピンを用いるのが最適である。ノッチを有する
ことによって強度上の最低部分が特定され、圧延材料が
ガイド部材に力を及ぼしたときその部分に応力(剪断応
力)が作用するように構成されたシャーピンは、一定以
上の力を受けたときそのノッチの部分で確実に剪断され
て断裂し、材料の伸びや曲がりによってその断裂時の力
がばらつく可能性が極めて低いからである。なお、圧延
材料からの力は衝撃的に発生して留め具に作用するの
で、衝撃強度が低く伸びの少ない高炭素鋼などをシャー
ピンの材料にするのが、断裂容易な構成にするうえで好
ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】図1(a)〜(c)に発明の実施につ
いての一形態を紹介する。図1(a)は、圧延機1等を含
むH形鋼用の圧延ラインに配置されたガイド装置2の側
面図、同(b)は同(a)におけるb−b断面図、同(c)は
同(a)におけるc−c矢視図である。
【0021】ガイド装置2は、図示左方に見える圧延機
1と図示右方にある圧延機(図示せず)との間にあっ
て、図1(c)のように圧延材料A(H形鋼)を案内すべ
く、圧延材料Aのウェブと接するガイド部材(ウェブガ
イド)10が両圧延機の間に並べられている。ガイド部
材10のうちには、図1(a)のとおり搬送経路Bの上側
に配置された四つ(符号11〜14)と下側に配置され
た三つ(符号15〜17)とが含まれる。「ガイド部材
10」とは、各ガイド部材11〜17の総称である。
【0022】これらのガイド部材10は昇降フレーム4
に取り付けられている。昇降フレーム4は、図示したよ
うに支持フレーム3に固定されたガイドロッド4a・4
bにて上下方向にガイドされており、スクリュージャッ
キ4cが動作することによって、一連に接続された上側
のガイド部材11〜14および下側のガイド部材15〜
17がそれぞれ一体的に高さ調節される。図1(a)は圧
延機との間でまだ高さ調節の完了していない状態を示し
ており、運転を開始するまでには、ガイド部材10と圧
延機との双方において高さ調節がなされ、パスラインす
なわち圧延材料Aの搬送経路が整えられる。
【0023】各ガイド部材10のうちには、圧延材料A
に接触して直接の案内をするものとして図1(c)のよう
に案内プレート10aが設けられている。上側のガイド
部材11〜14には各一枚の案内プレート(12a・1
3a・14aなど)が、また下側のガイド部材15〜1
7には各二枚の案内プレート(17aなど)が形成され
ている。二枚が一組となった下側の案内板の間隔は、搬
送経路Bの下方に設置された間隔変更手段5により、圧
延材料AであるH形鋼のウェブ寸法に合わせて調整され
る。
【0024】このガイド装置2では、搬送経路Bの上側
にあるガイド部材11および14と下側のガイド部材1
5〜17とについては、角度が変化することのないよう
固定的に昇降フレーム4に取り付けているが、上側のう
ち中ほどの位置に設けた二つのガイド部材12・13に
ついては、必要なときに角度変化し得るよう、その取り
付け方に下記a)〜c)のような工夫をほどこしている。
【0025】a) 圧延機に近い側(つまりガイド部材1
2については図の左側、ガイド部材13については図の
右側)は、水平な支軸22・23を介して、それらの回
りで回転し得るように取り付けている。ガイド部材12
・13には支持片12c・13cを一体化してそれに支
持孔を形成し、ガイド部材11・14上に設けた水平な
支軸22・23にその支持孔を嵌めたのである。ガイド
部材12・13が下方へ回転変位したとき(図の実線の
状態)には、支持片12c・13c等の一部がそれぞれ
ガイド部材11・14の上面に当たり、それによって常
態でのガイド部材12・13が水平に保たれるようにし
ている。一方、上向きの力を受けると、ガイド部材12
・13は図示仮想線のように上方へ回転変位する。
【0026】b) ガイド部材12・13の他方の端部、
つまり両側にある圧延機のちょうど中間に位置するよう
に設けた部分では、両ガイド部材12・13をシャーピ
ン21によって連結している。すなわち、各ガイド部材
12・13に連結片12b・13bを一体化してそれら
に連結孔を形成し、それらを重ねたうえ貫くようにシャ
ーピン21を通したのである。図1(b)のように、ガイ
ド部材13の側の連結片13bは間隔をとった二片と
し、ガイド部材12の側の連結片は一片として、後者を
前者の間に挿入したうえ上記のシャーピン21を用いて
いる。
【0027】c) シャーピン21としては、図1(b)の
とおり、その断裂を容易にするためのノッチ21aを含
む円柱形状のものを使用している。ノッチ21aは二箇
所に設け、シャーピン21の外周から全周(360°)
に切込みを入れることにより段差をつけて横断面積の小
さい頸部を形成するものとし、各頸部の位置が、上記の
ように重なる連結片12b・13b間の隙間の位置と一
致するようにした。またこのシャーピン21では、大径
の頭部と反対側の先端寄り部分に、半径方向に貫通する
小孔21bを形成し、ここに留めピンや針金を通すこと
によってシャーピン21の軸長方向位置がずれないよう
にしている。
【0028】d) シャーピン21の材料やノッチ21a
の頸部の径などは、ガイド部材12または13に対して
上向きに圧延材料Aから一定以上の力が作用したときそ
のノッチ21aの部分でシャーピン21が断裂(剪断破
壊)するように定めている。その断裂が起きる条件、つ
まり上記にいう「一定以上の力」の大きさは、ガイド部
材12・13が永久変形する大きさを超えず、かつ、正
常な運転中の振動や変位によって発生し得る力の大きさ
を上回るものとする。
【0029】以上のように構成したために、ガイド部材
12・13は、通常は相互にシャーピン21によって連
結され、図1(a)の実線で示す水平姿勢に保たれること
になる。その状態では、ガイド部材12・13はガイド
部材11・14と水平かつ同レベルにつながって、やは
り水平な状態にあるガイド部材15〜17との間に一定
の隙間を保ち、圧延機の間を送られる圧延材料Aの円滑
な通過を可能にする。
【0030】各圧延機の間では、圧延材料Aの断面積変
化に応じてその搬送速度が調整されるが、時としてその
速度バランスが適切でなくなることがある。また、圧延
材料Aの端部が圧延機の一部等に引っ掛かってしまう場
合もある。そのような場合、圧延機に非常停止操作がか
けられるのは当然だが、完全に停止するまでの間に、圧
延材料Aは押し曲げられて搬送経路Bの外へ進むなど、
いわゆる暴走をすることになる。
【0031】圧延材料Aがそのように暴走を起こした場
合、このガイド装置2はつぎのように機能する。すなわ
ち、 圧延機および圧延材料Aが完全に停止するまでの間
に、ガイド部材10のそれぞれが暴走する圧延材料Aか
ら力を受ける。一般に、搬送経路Bの上側にあるガイド
部材11〜14は上向きの力を受け、下側のガイド部材
15〜17は下向きの下向の力を受けることになる。
【0032】 ガイド部材12または13にかかる力
は、それらを連結しているシャーピン21に剪断力とし
て作用するが、それが上述した「一定以上の力」になる
と、図1(b)のノッチ21aの位置で剪断によりシャー
ピン21が断裂する。
【0033】 シャーピン21が断裂すると、ガイド
部材12・13は、圧延機寄りの端部にある支軸22・
23を中心に回転自在な状態になるため、圧延材料Aか
ら上向きに押されることにより簡単に、図示仮想線のよ
うに回転する。つまりガイド部材12・13は、搬送経
路Bから離れて圧延材料Aを拘束しない状態になる。
【0034】 ガイド部材12・13が圧延材料Aを
拘束しなくなると、すべてのガイド部材10が圧延材料
Aから受ける力が小さくなる。ガイド部材12・13に
作用する力が小さくなるのはもちろんだが、圧延機の間
の中央部を含む広い範囲で搬送経路Bの上側が開放され
ることにより圧延材料Aが座屈等を起こしやすい状態に
なり、他のガイド部材11・14・15・16・17に
も大きな力を及ぼすことなく変形するからである。この
作用は圧延材料Aが接触するすべての物についてあては
まるため、ガイド部材10だけではなく圧延機本体にお
よぶ力も小さくなる。なお、このように圧延材料Aの変
形を容易にするためには、搬送経路Bのうち開放される
部分が圧延機間のほぼ中央部にあって、その長さ、つま
り搬送経路Bに沿ったガイド部材12・13の寸法が大
きいほど有利である。図示のガイド装置2では、ガイド
部材12および13についてのその長さの合計が、図示
両側にある圧延機の間隔の3分1以上になるように定め
ている。
【0035】 その結果、ガイド部材12・13間を
連結していたシャーピン21が断裂するのみで、ガイド
部材10やガイド装置2の他の部分、圧延機本体などは
損傷を免れる。圧延を再開するためには、ガイド部材1
2・13を元の水平位置に戻してシャーピン21を新し
いものに交換するだけでよい。なお、圧延材料Aの断面
が変わればそれに応じてガイド部材10は別の寸法のも
のに交換されるが、シャーピン21としては、交換され
るすべてのガイド部材12・13に共通して使用され得
るよう同一の形状・寸法にしているため、断裂したもの
を交換する際にもシャーピン21を選んで使用する必要
はない。
【0036】以上、一形態を紹介したが、発明がこのよ
うな形態に限定されるものでないことは言うまでもな
い。たとえばつぎのように実施することも可能だからで
ある。イ ) ガイド部材12・13に代えて、ガイド部材10の
うち搬送経路Bの下側のものを搬送経路Bから下方へ離
れ得るように配置するのもよい。これには、ガイド部材
16を単独で、またはガイド部材15〜17を揃って、
シャーピン21と同様な断裂しやすい留め具を介して取
り付ける。ただし、その留め具が断裂したときガイド部
材16等が搬送経路Bから下方へ離れ得るように、下方
にある間隔変更手段5などの機械部品を他の部分へ移設
する必要がある。
【0037】ロ) ノッチ21aつきのシャーピン21に
変えて、ノッチのないシャーピンを使用し、またはシャ
ーピン以外の留め具を使用することによってガイド部材
10のいずれかを留めることもできる。ただしそのよう
な場合にも、シャーピンや留め具は、ガイド部材に作用
する力の大きさが正常運転中の振動や変位によって発生
し得る範囲を超え、かつガイド部材12・13が永久変
形し得ない範囲にあるときに確実に断裂するよう、材料
や寸法・形状を定める。
【0038】ハ) 発明のガイド装置は、圧延材料Aが形
鋼である場合だけでなく、棒鋼や軌条など種々の長尺材
料を圧延する場合に広く使用することができる。ただ
し、暴走した場合にガイド部材等に強い力を及ぼしてそ
れらを損傷させる恐れのある材料の圧延に効果的であ
り、そのような恐れのない薄板や線材などを圧延する場
合には使用するメリットが少ない。
【0039】
【発明の効果】請求項1に記載した圧延材料のガイド装
置では、圧延材料が暴走するトラブルが発生したとき、
ガイド部材の留め具が断裂するのみで、ガイド部材その
ものや他の機械部品等を損傷させる恐れがない。したが
って、そのようなトラブルに備えて留め具の予備品を必
要数だけ準備しておけばよく、ガイド部材等の損傷予備
品を多数用意しておく必要はない。また、トラブル発生
後は、留め具を新しいものに交換するなど簡単な作業を
行うだけで、圧延ラインを復旧し運転を再開することが
できる。したがって、予備品の管理を含めてコスト上有
利であるほか、わずかな労力で効率的に圧延ラインの操
業を行える利点がある。
【0040】請求項2に記載のガイド装置では、上記の
ようなトラブルが発生したとき、圧延材料が最も変形し
やすい部分において圧延材料の拘束が解かれるため、ガ
イド部材等が損傷する恐れが極めて小さいなど、上述の
効果が一層顕著である。
【0041】請求項3のガイド装置では、トラブル発生
時に上記の留め具が一定の力で確実に断裂するため、ガ
イド部材等の損傷を極めて効果的に防止することができ
る。複雑な形状にする必要がないので当該留め具の製作
が容易であるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施についての一形態を示す図で、図1
(a)はH形鋼の圧延ラインに配置されたガイド装置2の
側面図、同(b)は同(a)におけるb−b断面図、同(c)
は同(a)におけるc−c矢視図である。
【図2】従来の一般的なガイド装置を示す図であり、図
2(a)は側面図、同(b)は平面図(同(a)におけるb−
b矢視図)である。
【符号の説明】
1 圧延機 2 ガイド装置 10(11〜17) ガイド部材 21 シャーピン(留め具) 21a ノッチ 22・23 支軸 A 圧延材料 B 搬送経路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 博卓 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 飯田 俊生 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 滝口 博 栃木県宇都宮市清原工業団地11−1 東京 製鐵株式会社宇都宮工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延機の間で圧延材料を案内すべく、同
    材料の搬送経路に沿ってガイド部材が配置されてなるガ
    イド装置であって、 ガイド部材のうち少なくとも一つが、断裂容易な留め具
    を介し、かつ、その留め具の断裂後は上記搬送経路から
    離れ得るように取り付けられていることを特徴とする圧
    延材料のガイド装置。
  2. 【請求項2】 圧延機間の中ほどで隣り合う二つのガイ
    ド部材が、圧延機寄りの端部付近ではそれぞれ支軸を介
    して上下に回転自在に支持され、圧延機間の中央部付近
    では、断裂容易な留め具で相互に連結されることにより
    取り付けられている請求項1に記載の圧延材料のガイド
    装置。
  3. 【請求項3】 断裂容易な上記の留め具が、応力作用部
    にノッチを有するシャーピンである請求項1または2に
    記載の圧延材料のガイド装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014109303A (ja) * 2012-11-30 2014-06-12 Jfe Steel Corp シャーピン、シャーピン折損検出装置、及びシャーピン折損検出方法
CN103982531A (zh) * 2014-04-04 2014-08-13 浙江双金机械集团股份有限公司 圆锥破碎机保压缸轴销及保缸方法
CN103977857A (zh) * 2014-04-04 2014-08-13 浙江双金机械集团股份有限公司 圆锥制砂机保压缸轴销及保缸方法

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