JPH10289669A - カラー陰極線管 - Google Patents

カラー陰極線管

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JPH10289669A
JPH10289669A JP9393197A JP9393197A JPH10289669A JP H10289669 A JPH10289669 A JP H10289669A JP 9393197 A JP9393197 A JP 9393197A JP 9393197 A JP9393197 A JP 9393197A JP H10289669 A JPH10289669 A JP H10289669A
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JP
Japan
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film
color
fluorescent
ray tube
cathode ray
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JP9393197A
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English (en)
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Fumio Takahashi
文雄 高橋
Hisamitsu Watanabe
尚光 渡辺
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フェースプレート1A内面に3色螢光膜4C
と反射膜4Rとからなる螢光面4を形成し、3色螢光膜
4Cを透過した電子ビームの多くを反射膜4Rで反射さ
せて3色螢光膜4Cに再投射し、表示画像の明るさを大
幅に向上させたカラー陰極線管を提供する。 【解決手段】 パネル部フェースプレート1A内面に形
成される螢光面4と、パネル部内に設けられ、螢光面4
に離間状態で対向配置されるシャドウマスクと、ネック
部内に収納され、電子ビームを放射する電子銃と、ファ
ンネル部外周に装着される偏向ヨークとを有するカラー
陰極線管であって、螢光面4は、少なくとも、緑色、青
色、赤色の3色螢光膜4Cと、3色螢光膜4Cとフェー
スプレート1A内面との間に設けられる、平均粒径が
0.1乃至1.0μmの範囲内の金属微粒子を含有し、
投射される電子ビームに対して高い反射特性を有する反
射膜4Rとからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー陰極線管に
係わり、特に、フェースプレート内面に形成した螢光面
を、少なくとも、緑色、青色、赤色の3色螢光膜と電子
ビームに対して高い反射特性の示す反射膜との2重構造
にし、高輝度の表示画像を実現したカラー陰極線管に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、カラー陰極線管においては、フ
ェースパネル内面に螢光面を形成する場合、次のような
工程を経ることによって形成している。
【0003】まず、カラー陰極線管のフェースプレート
内面に、周知の手段によって黒色カーボン被膜、いわゆ
る、ブラックマトリクス(BM)を形成する。
【0004】次に、ブラックマトリクスを形成したフェ
ースプレート内面に、第1色、例えば緑色の螢光体スラ
リーを塗布し、緑色塗布膜を形成する。この緑色塗布膜
上にシャドウマスク(露光マスク)を装着し、緑色塗布
膜にシャドウマスクを通して露光用光を照射し、露光す
る。その後、シャドウマスクを取り除き、露光した緑色
塗布膜を純水を用いて現像し、露光部分を残して未露光
部分を除去する。さらに、残った露光部分を乾燥し、ス
トライプ状またはドット状の緑色螢光膜を形成する。
【0005】次に、緑色螢光膜を形成したカラー陰極線
管のフェースプレート内面に、第2色、例えば、青色の
螢光体スラリーを塗布し、青色塗布膜を形成する。この
青色塗布膜上にシャドウマスク(露光マスク)を装着
し、青色塗布膜にシャドウマスクを通して露光用光を照
射し、露光する。その後、シャドウマスクを取り除き、
露光した青色塗布膜を純水を用いて現像し、露光部分を
残して未露光部分を除去する。さらに、残った露光部分
を乾燥し、ストライプ状またはドット状の青色螢光膜を
形成する。
【0006】続いて、緑色螢光膜及び青色螢光膜を形成
したカラー陰極線管のフェースプレート内面に、第3
色、例えば、赤色の螢光体スラリーを塗布し、赤色塗布
膜を形成する。この赤色塗布膜上にシャドウマスク(露
光マスク)を装着し、赤色塗布膜にシャドウマスクを通
して露光用光を照射し、露光する。その後、シャドウマ
スクを取り除き、露光した赤色塗布膜を純水を用いて現
像し、露光部分を残して未露光部分を除去する。さら
に、残った露光部分を乾燥し、ストライプ状またはドッ
ト状の赤色螢光膜を形成する。
【0007】これらの工程を経て、フェースプレート内
面に、ブラックマトリクスと緑色、青色、赤色の3色螢
光膜とからなる螢光面が形成される。
【0008】ところで、前記既知のカラー陰極線管にお
いては、フェースプレート内面に、緑色、青色、赤色の
3色螢光膜を形成する場合、螢光面の輝度特性及び螢光
面のフェースプレート内面への被着状態の2つの観点か
ら、3色螢光膜に使用される螢光体粒子の粒子径や3色
螢光膜の膜厚が規定される。即ち、螢光面の輝度特性を
満足する螢光体粒子としてはその平均粒子径が5乃至1
0μm程度のものであり、また、3色螢光膜の剥離が生
じない3色螢光膜の膜厚については厚みが螢光体粒子の
2層分程度である10乃至20μm程度のものになる。
このように、前記既知のカラー陰極線管に用いられてい
る緑色、青色、赤色の3色螢光膜は、膜厚がきわめて薄
いものであることから、3色螢光膜(螢光体粒子)によ
るフェースプレート内面の被覆率は、約90%程度であ
る。
【0009】ところで、前記既知のカラー陰極線管は、
電子ビームが緑色、青色、赤色の3色螢光膜に投射され
たとき、3色螢光膜の約90%程度の被覆率により、投
射された電子ビーム中、3色螢光膜を構成する螢光体粒
子に当たらず、それら螢光体粒子の隙間を通して直接フ
ェースプレート内面に到達するものの割合が5乃至10
%程度になり、その他にも、3色螢光膜の螢光体粒子間
を散乱しながら透過してしまうものの割合が10%程度
あって、全電子ビーム中で螢光体粒子の発光に寄与しな
いものの割合は、15乃至20%程度にも達する。
【0010】このように、前記既知のカラー陰極線管
は、3色螢光膜に投射される電子ビームの80乃至85
%程度が3色螢光膜を構成する螢光体粒子に当たって、
螢光体粒子の発光に寄与しているもので、螢光体粒子の
発光に寄与しない電子ビームがある分、明るい表示画像
を得ることが難しいものである。
【0011】このような難点を克服するために、フェー
スプレート内面に形成する螢光面として、フェースプレ
ート内面側に高反射粒子層を形成し、その高反射粒子層
上に緑色、青色、赤色の3色螢光膜を形成した2層構造
のものを用いるカラー陰極線管が特開平6−76754
号によって提案されている。
【0012】この特開平6−76754号に開示のカラ
ー陰極線管は、フェースプレート内面に螢光面を形成す
る際に、始めに、平均粒径が8.0μm程度の緑色螢光
体粒子と平均粒径2.0μm程度の酸化ビスマス(Bi
23)微粒子とを含有した緑色螢光体スラリーをフェー
スプレート内面に回転塗布し、フェースプレート内面に
緑色塗布膜を形成し、この緑色塗布膜をシャドウマスク
を用いて露光した後、純水によって現像し、残留した露
光部分を乾燥する際に、比重の大きい酸化ビスマス(B
23)微粒子をフェースプレート内面に最初に沈着さ
せ、酸化ビスマス(Bi23)微粒子を主成分とする高
反射粒子層と緑色螢光膜とからなる2層構造のものを形
成し、次に、平均粒径が8.5μm程度の青色螢光体粒
子と平均粒径2.0μm程度の酸化ビスマス(Bi
23)微粒子とを含有した青色螢光体スラリーをフェー
スプレート内面に回転塗布し、フェースプレート内面に
青色塗布膜を形成し、この青色塗布膜をシャドウマスク
を用いて露光した後、純水によって現像し、残留した露
光部分を乾燥する際に、比重の大きい酸化ビスマス(B
23)微粒子をフェースプレート内面に最初に沈着さ
せて、酸化ビスマス(Bi23)微粒子を主成分とする
高反射粒子層と青色螢光膜とからなる2層構造のものを
形成し、次いで、平均粒径が8.7μm程度の赤色螢光
体粒子と平均粒径2.0μm程度の酸化ビスマス(Bi
23)微粒子とを含有した赤色螢光体スラリーをフェー
スプレート内面に回転塗布し、フェースプレート内面に
赤色塗布膜を形成し、この赤色塗布膜をシャドウマスク
を用いて露光した後、純水によって現像し、残留した露
光部分を乾燥する際に、比重の大きい酸化ビスマス(B
23)微粒子をフェースプレート内面に最初に沈着さ
せて、酸化ビスマス(Bi23)微粒子を主成分とする
高反射粒子層と赤色螢光膜とからなる2層構造のものを
形成している。
【0013】かかる構成を有するカラー陰極線管は、螢
光面を、高反射粒子層と3色の螢光膜とからなる2層構
造にしたことにより、電子銃から放射された電子ビーム
が3色螢光膜に投射された際に、3色螢光膜を構成する
螢光体粒子の間隙を透過した電子ビームの一部が高反射
粒子層で反射され、反射した電子ビームの一部が螢光体
粒子に当たり、その螢光体粒子を発光させるので、高反
射粒子層を有しない螢光面を有するカラー陰極線管に比
べて、螢光面の明るさを向上させることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平6−767
54号に開示のカラー陰極線管は、螢光面を、高反射粒
子層と3色の螢光膜とからなる2層構造にしたため、一
応、螢光面の明るさを向上させることができるものの、
高反射粒子層に用いられている酸化ビスマス(Bi
23)微粒子の平均粒径は2.0μm程度の比較的大き
な粒径のものであり、しかも、高反射粒子層は3色螢光
膜と同時形成されるものであることから、高反射粒子層
と3色螢光膜との境界が明白でなくなり、高反射粒子層
において3色螢光膜を透過した電子ビームの多くを3色
螢光膜方向に反射させることが難しく、十分な明るさを
備えた表示画像が得られないという問題を有している。
【0015】本発明は、かかる問題点を解決するもの
で、その目的は、フェースプレート内面に3色螢光膜と
反射膜とからなる螢光面を形成し、3色螢光膜を透過し
た電子ビームの多くを反射膜で反射させて3色螢光膜に
再投射し、表示画像の明るさを大幅に向上させたカラー
陰極線管を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のカラー陰極線管は、フェースプレート内面
に形成される螢光面を、少なくとも、3色螢光膜と、3
色螢光膜とフェースプレート内面との間にあって、平均
粒径が0.1乃至1.0μmの範囲内の金属微粒子を含
有し、投射される電子ビームに対して高い反射特性を有
する反射膜とによって構成した手段を具備する。
【0017】かかる手段によれば、フェースプレート内
面と3色螢光膜との間に、平均粒径が0.1乃至1.0
μmの範囲内にある非常に細かい金属微粒子を含有した
反射膜を設けているので、3色螢光膜に投射され、3色
螢光膜を透過した電子ビームの多くがこの反射膜によっ
て反射され、反射した電子ビームが、再度3色螢光膜に
投射される。このとき、3色螢光膜からは、直接投射さ
れた電子ビームによる発光と、反射膜による反射によっ
て投射された電子ビームによる発光とが得られるので、
3色螢光膜の発光量が増大し、かつ、反射膜の光透過率
が増大して、表示画像の明るさが大幅に向上する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態において、カ
ラー陰極線管は、パネル部フェースプレート内面に形成
される螢光面と、パネル部内に設けられ、螢光面に離間
状態で対向配置されるシャドウマスクと、ネック部内に
収納され、電子ビームを放射する電子銃と、ファンネル
部外周に装着される偏向ヨークとを有するものであっ
て、螢光面は、少なくとも、緑色、青色、赤色の3色螢
光膜と、3色螢光膜とフェースプレート内面との間に設
けられる、平均粒径が0.1乃至1.0μmの範囲内の
金属微粒子を含有し、投射される電子ビームに対して高
い反射特性を有する反射膜とからなるものである。
【0019】本発明の実施の形態の具体例によれば、金
属微粒子は原子番号が70を超える金属元素の化合物か
らなり、好ましくは、酸化ビスマス(Bi23)からな
るものである。
【0020】本発明の実施の形態における特性例によれ
ば、反射膜は光透過率が90%以上のものである。
【0021】これら本発明の実施の形態によれば、フェ
ースプレート内面と3色螢光膜との間に、平均粒径が
0.1乃至1.0μmの範囲内の非常に細かく粉砕した
金属微粒子、具体的に原子番号が70を超える金属元素
の化合物からなる金属微粒子、好ましくは酸化ビスマス
(Bi23)超微粒子を含有した反射膜を有するので、
3色螢光膜を透過した電子ビームの多くが反射膜によっ
て反射され、反射された電子ビームが、再度3色螢光膜
に投射されるようになる。このとき、3色螢光膜から
は、直接投射された電子ビームによって得られる発光
と、反射膜で反射し、再度投射された電子ビームによっ
て得られる発光とが得られるので、3色螢光膜からの発
光量は前記既知のカラー陰極線管、即ち、前記特開平6
−76754号に開示のカラー陰極線管の3色螢光膜か
らの発光量に比べて増大し、反射膜の光透過率の増大と
相俟って、表示画像の明るさを大幅に向上させることが
できる。
【0022】この場合、金属微粒子として酸化ビスマス
(Bi23)の超微粒子を用いるようにすれば、超微粒
子化することが容易であって、比較的安価に反射膜を形
成することが可能になる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0024】図1は、本発明によるカラー陰極線管の一
実施例の構成の概略を示す断面図である。
【0025】図1において、1はパネル部、1Aはフェ
ースプレート、2はネック部、3はファンネル部、4は
螢光面、4Cは緑色、青色、赤色の3色螢光膜、4Rは
反射膜、5はシャドウマスク、6は内部磁気シールド、
7は偏向ヨーク、8はピュリテイ調整マグネット、9は
センタービームスタティックコンバーゼンス調整用マグ
ネット、10はサイドビームスタティックコンバーゼン
ス調整用マグネット、11は電子銃、12は電子ビーム
である。
【0026】カラー陰極線管を構成するガラス製の真空
外囲器(バルブ)は、大径のフェースプレート1Aを有
するパネル部1と、内部に電子銃11を収納した細長い
円筒状のネック部2と、パネル部1及びネック部2を連
接する略漏斗形状のファンネル部3とからなる。パネル
部1は、フェースプレート1A内面に螢光面4が形成さ
れ、内部に螢光面4に離間状態で対向し、多くの電子ビ
ーム通過孔を有するシャドウマスク5が配置される。螢
光面4は、フェースプレート1A内面側に設けられ、電
子銃11から投射される電子ビーム12に対して高い反
射特性を示す反射膜4Rと、反射膜4R上に設けられた
3色螢光膜4Cとからなっている。パネル部1とファン
ネル部3の連接部分の内側には内部磁気シールド6が配
置され、ファンネル部3とネック部2の連接部分の外側
に偏向ヨーク7が装着される。電子銃11から放射され
た3本の電子ビーム12(図1においては1本だけが図
示されている)が、偏向ヨーク7で所定方向に偏向され
た後、シャドウマスク5の電子ビーム通過孔を通して3
色螢光膜4Cに投射される。ネック部2の外側には、ピ
ュリテイ調整マグネット8、センタービームスタティッ
クコンバーゼンス調整用マグネット9、サイドビームス
タティックコンバーゼンス調整用マグネット10が並設
配置される。
【0027】前記構成によるカラー陰極線管における動
作、即ち、画像表示動作は、既知のカラー陰極線管にお
ける画像表示動作と全く同じであるので、このカラー陰
極線管における画像表示動作については、その説明を省
略する。
【0028】次に、図2は、図1に図示されたカラー陰
極線管のフェースプレート1A及び螢光面4の一部Aの
具体的構成を拡大して示した断面図である。
【0029】図2において、13Gは緑色螢光膜、13
Bは青色螢光膜、13Rは赤色螢光膜であり、その他、
図1に図示された構成要素と同じ構成要素については同
じ符号を付けている。
【0030】そして、フェースプレート1A内面には、
フェースプレート1A内面側に設けられた反射膜4R
と、反射膜4R上に設けられた3色螢光膜4Cとにより
形成された螢光面4が配置される。この場合、反射膜4
Rは、平均粒径が0.2μmの酸化ビスマス(Bi
23)を主成分とするものであり、3色螢光膜4Cは、
緑色螢光膜13G、青色螢光膜13B、赤色螢光膜13
Rを備えるものである。
【0031】前記構成による螢光面4は、次のような工
程を経ることにより形成される。
【0032】最初に、300gの市販の酸化ビスマス
(Bi23)粒子と、71gの28%ケイ酸カリウム
(水ガラス)とを629gの純水中に加えて混合し、そ
の混合液を粉砕用ボール(φ3mm、3Kg)とともに
ボールミルポットに入れ、6日間にわたるボールミルを
行い、平均粒径0.2μmの酸化ビスマス(Bi23
の超微粒子を含有した酸化ビスマス(Bi23)のスラ
リーを準備する。
【0033】次に、高圧空気を利用して、この酸化ビス
マス(Bi23)のスラリーをフェースプレート1A内
面にスプレー塗布し、例えば、膜厚0.4μm程度(粒
子層で2層程度)の酸化ビスマス(Bi23)の超微粒
子膜を形成する。この場合、酸化ビスマス(Bi23
の超微粒子膜は、白色光による光透過率が、例えば、約
95%になる。
【0034】ここで、第1色、例えば緑色螢光体粒子を
含有する緑色螢光体スラリー、第2色、例えば青色螢光
体粒子を含有する青色螢光体スラリー、及び、第3色、
例えば赤色螢光体粒子を含有する赤色螢光体スラリーを
準備する。これら緑色螢光体スラリー、青色螢光体スラ
リー及び赤色螢光体スラリーは、それぞれ既知の組成の
ものでよい。
【0035】次いで、緑色螢光体スラリーをフェースプ
レート1A内に流し込み、パネル部1を高速回転させ、
フェースプレート1A内面全体に比較的薄い緑色螢光体
層を形成し、形成した緑色螢光体層を乾燥させる。
【0036】次に、乾燥させた緑色螢光体層上に所定の
パターン形状を持ったシャドウマスク(露光マスク)を
取り付け、シャドウマスクを通して緑色螢光体層に紫外
線を照射し、緑色螢光体層を露光する。
【0037】次いで、シャドウマスクを取り除き、露光
した緑色螢光体層を温水によって水洗現像する。このと
き、緑色螢光体層の露光部分が残留し、未露光部分が除
去される。その後、残留した露光部分が乾燥され、図2
に示されるような所定のパターンを持った緑色螢光膜1
3Gが形成される。
【0038】続いて、緑色螢光膜13Gが形成されたフ
ェースプレート1A内に青色螢光体スラリーを流し込
み、パネル部1を高速回転させ、フェースプレート1A
内面全体に比較的薄い青色螢光体層を形成し、形成した
青色螢光体層を乾燥させる。
【0039】次に、乾燥させた青色螢光体層上に所定の
パターン形状を持ったシャドウマスク(露光マスク)を
取り付け、シャドウマスクを通して青色螢光体層に紫外
線を照射し、青色螢光体層を露光する。
【0040】次いで、シャドウマスクを取り除き、露光
した青色螢光体層を温水によって水洗現像する。このと
き、青色螢光体層の露光部分が残留し、未露光部分が除
去される。その後、残留した露光部分が乾燥され、図2
に示されるような所定のパターンを持った青色螢光膜1
3Bが形成される。
【0041】同様に、緑色螢光膜13G及び青色螢光膜
13Bが形成されたフェースプレート1A内に赤色螢光
体スラリーを流し込み、パネル部1を高速回転させ、フ
ェースプレート1A内面全体に比較的薄い赤色螢光体層
を形成し、形成した赤色螢光体層を乾燥させる。
【0042】次に、乾燥させた赤色螢光体層上に所定の
パターン形状を持ったシャドウマスク(露光マスク)を
取り付け、シャドウマスクを通して赤色螢光体層に紫外
線を照射し、赤色螢光体層を露光する。
【0043】次いで、シャドウマスクを取り除き、露光
した赤色螢光体層を温水によって水洗現像する。このと
き、赤色螢光体層の露光部分が残留し、未露光部分が除
去される。その後、残留した露光部分が乾燥され、図2
に示されるような所定のパターンを持った赤色螢光膜1
3Rが形成される。
【0044】このような工程を経て、フェースプレート
1A内面に、反射膜4Rとその上に設けられた3色螢光
膜4Cとからなる螢光面4が形成され、その後で、螢光
面4上には、既知のようにアルミニウム膜が蒸着され
る。
【0045】前記構成による本実施例のカラー陰極線管
は、螢光面4を形成する際に、反射膜4Rを平均粒径が
0.2μmの酸化ビスマス(Bi23)超微粒子によっ
て構成したので、3色螢光膜4Cを透過した電子ビーム
の多くを反射膜4Rによって反射させ、反射した電子ビ
ームを3色螢光膜4Cに再投射させて、3色螢光膜4C
を構成する3色螢光体粒子に当てることができるので、
3色螢光膜4Cを構成する3色螢光体粒子からの発光量
を、既知のこの種のカラー陰極線管、即ち、特開平6−
76754号に開示のカラー陰極線管における3色螢光
体粒子からの発光量に比べて、増大させることができ
る。
【0046】また、本実施例のカラー陰極線管は、平均
粒径が0.2μmの酸化ビスマス(Bi23)超微粒子
によって構成し、電子ビームの反射率を高めたことによ
って、反射膜4Rの膜厚を既知のこの種のカラー陰極線
管、即ち、特開平6−76754号に開示のカラー陰極
線管における高反射粒子層の膜厚に比べて薄くすること
ができるので、反射膜4Rの光透過率が90%以上とい
うように、前記高反射粒子層の光透過率に比べて大きく
なり、3色螢光体粒子からの発光量の増大と相俟って、
表示画像の明るさを、特開平6−76754号に開示の
カラー陰極線管における表示画像の明るさに比べて大幅
に向上させることができる。
【0047】なお、前記実施例においては、反射膜4R
を構成する酸化ビスマス(Bi23)超微粒子として、
平均粒径が0.2μmのものを用いた例を挙げて説明し
たが、本発明に用いられる酸化ビスマス(Bi23)超
微粒子は平均粒径が0.2μmのものに限られず、平均
粒径が0.1乃至1.0μmの範囲内であれば、ほぼ同
様の効果を達成させることができる。
【0048】即ち、本発明において使用可能な酸化ビス
マス(Bi23)超微粒子の平均粒径は、小さいものほ
どよいが、通常の粒子粉砕手段であるボールミルによる
粉砕手段を用いた場合、平均粒径が0.1μm以下の酸
化ビスマス(Bi23)超微粒子を得ることは難しいこ
とから、平均粒径の下限値は0.1μmであり、一方、
平均粒径が1.0μmを超えると、反射膜4Rにおける
電子ビームの反射率が低下し、薄膜化することが難しく
なることから、平均粒径の上限値は1.0μmである。
【0049】また、前記実施例においては、反射膜4R
を構成する金属微粒子が酸化ビスマス(Bi23)であ
る例を挙げて説明したが、本発明による金属微粒子は酸
化ビスマス(Bi23)に限られるものではなく、ビス
マス(Bi)の他に、電子ビームに対する反射率の大き
な金属、即ち、元素番号が70以上の金属の化合物を用
いることができ、例えば、その例として、タングステン
(W)、鉛(Pb)等の金属化合物を用いることができ
る。
【0050】この場合、反射膜4Rを構成する金属微粒
子として、酸化ビスマス(Bi23)は、安価であっ
て、粒子を粉砕することが容易であることから最も適し
た材料であり、一方、タングステン(W)の化合物は黒
色であることから、光透過率を大きくすることが難し
く、また、鉛(Pb)の化合物は人体に悪影響を与える
ことから、使用上制限が生じる。
【0051】さらに、前記実施例においては、フェース
プレート1A内面にブラックマトリクス(BM)の形成
する工程を省略して説明したが、勿論、反射膜4Rを形
成する前に、通常の手法によってブラックマトリクスを
形成するようにしてもよい。
【0052】また、前記実施例においては、反射膜4R
を形成する手段として、水ガラスを用いたビスマス(B
23)のスラリーのスプレー塗布法を例に挙げて説明
したが、本発明による反射膜4Rの形成手段は前述の手
段に限られるものでなく、他の形成手段、例えば、高分
子樹脂や界面活性剤、感光剤等を含有させたビスマス
(Bi23)のスラリーを用いても良く、ビスマス(B
23)のスラリーをスピン塗布法で形成しても良い。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、フェー
スプレート内面と3色螢光膜との間に、平均粒径が0.
1乃至1.0μmの範囲内の金属微粒子を含有した反射
膜を設けたことにより、3色螢光膜を透過した電子ビー
ムの多くが反射膜により反射され、反射された電子ビー
ムが再度3色螢光膜に投射されるようになり、3色螢光
膜からは、直接投射された電子ビームによって得られる
発光と、反射膜で反射し、再度投射された電子ビームに
よって得られる発光とが得られるので、3色螢光膜から
の発光量は既知のカラー陰極線管(特開平6−7675
4号に開示のカラー陰極線管)の3色螢光膜からの発光
量に比べて増大し、反射膜の光透過率の増大と相俟っ
て、表示画像の明るさを大幅に向上させたカラー陰極線
管が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカラー陰極線管の一実施例の構成
の概略を示す断面図である。
【図2】図1に図示されたカラー陰極線管のフェースプ
レート及び螢光面の一部分Aの具体的構成を拡大して示
した断面図である。
【符号の説明】
1 パネル部 1A フェースプレート 2 ネック部 3 ファンネル部 4 螢光面 4C 緑色、青色、赤色の3色螢光膜 4R 反射膜 5 シャドウマスク 6 内部磁気シールド 7 偏向ヨーク 8 ピュリテイ調整マグネット 9 センタービームスタティックコンバーゼンス調整用
マグネット 10 サイドビームスタティックコンバーゼンス調整用
マグネット 11 電子銃 12 電子ビーム 13G 緑色螢光膜 13B 青色螢光膜 13R 赤色螢光膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パネル部フェースプレート内面に形成さ
    れる螢光面と、前記パネル部内に設けられ、前記螢光面
    に離間状態で対向配置されるシャドウマスクと、ネック
    部内に収納され、電子ビームを放射する電子銃と、ファ
    ンネル部外周に装着される偏向ヨークとを有するカラー
    陰極線管において、前記螢光面は、少なくとも、緑色、
    青色、赤色の3色螢光膜と、前記3色螢光膜と前記フェ
    ースプレート内面との間に設けられる、平均粒径が0.
    1乃至1.0μmの範囲内の金属微粒子を含有し、投射
    される電子ビームに対して高い反射特性を有する反射膜
    とからなっていることを特徴とするカラー陰極線管。
  2. 【請求項2】 前記金属微粒子は、原子番号が70を超
    える金属元素の化合物であることを特徴とする請求項1
    に記載のカラー陰極線管。
  3. 【請求項3】 前記金属微粒子は、酸化ビスマス(Bi
    23)であることを特徴とする請求項1乃至2に記載の
    カラー陰極線管。
  4. 【請求項4】 前記反射膜は、光透過率が90%以上の
    ものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    に記載のカラー陰極線管。
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