JPH10288560A - 流体物理量測定器 - Google Patents

流体物理量測定器

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JPH10288560A
JPH10288560A JP9097393A JP9739397A JPH10288560A JP H10288560 A JPH10288560 A JP H10288560A JP 9097393 A JP9097393 A JP 9097393A JP 9739397 A JP9739397 A JP 9739397A JP H10288560 A JPH10288560 A JP H10288560A
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JP
Japan
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physical quantity
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pressure
fluid
digital
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Application number
JP9097393A
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English (en)
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Tatsuya Hosokawa
竜也 細川
Katsuhiko Kojima
克彦 小島
Masanori Karita
昌典 苅田
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NAGANO KK
Nagano Co Ltd
Original Assignee
NAGANO KK
Nagano Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度と視認性を両立させつつ、電気的な出
力および電源断時にも表示が継続できる流体物理量測定
器を提供すること。 【解決手段】 機械式アナログ測定手段(ブルドン管、
指示軸駆動機構、アナログ表示部22の指示針222)によ
り視認性および電源断時の動作を確保し、電気式デジタ
ル測定手段(圧力センサ、信号処理基板、デジタル表示
部23のデジタル表示器231)により高精度と電気出力を
確保することができ、各々の特性を活かして高精度と視
認性を両立させつつ、電気的な出力および電源断時にも
表示を継続させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流体物理量測定器に
関し、工場やプラントの配管あるいは塔槽類に接続する
ことで、圧力等の内部流体の状態を表示ないし外部出力
する際に利用できる。
【0002】
【背景技術】従来より、工場やプラントの配管あるいは
塔槽類においては、各部の動作状態を監視したり、ある
いは自動化制御するために、内部の流体の状態を示す多
様な物理量が取り扱われる。物理量としては、例えば流
体の圧力、温度、流量、流速等が用いられている。監視
にあたっては、物理量を採取したい部位に測定器を設置
し、その場で測定値を表示させるものが一般的である。
制御にあたっては、測定値を外部に信号出力するほか、
シーケンス制御等に用いられる場合、測定値に応じて外
部回路を断続するスイッチング機能が組み込まれる。
【0003】このような流体物理量の測定器としては、
機械式アナログ型の測定ないし表示を行うものが古くか
ら利用されている。例えば、圧力測定を行う場合、配管
からの圧力をブルドン管やベローズ、ダイヤフラム等の
圧力を受けて弾性変形する部材に導き、その変位を拡大
しつつ動作を変換して針式の表示メータに表示するもの
がある。これらの機械式アナログ測定手段は、針式等の
アナログ表示ゆえに正確な値の読み取りがやや繁雑であ
る反面、一瞬でどの程度の値であるか、あるいは通常な
値であるか等が容易に判別できる。また、技術的にも完
成され、耐久性および安定性が良好であり、現在も利用
されている。
【0004】このような機械式測定手段にスイッチング
機能を組み込む場合、物理量による変位を利用して電気
接点を作動させるものが一般的である。例えば、ブルド
ン管式の圧力測定器でスイッチングを行う場合、ブルド
ン管の先端にマイクロスイッチを設け、圧力によるブル
ドン管の変位によりスイッチングすることがなされてい
る。なお、マイクロスイッチ等の電気接点には作動負荷
があるため、例えばブルドン管に多数のマイクロスイッ
チを設けると圧力によるブルドン管の変位を阻害し、誤
差原因となる可能性がある。このために、従来より複数
の接点を用いる場合には1つの測定器であっても各接点
毎に複数のブルドン管を設けていた。
【0005】近年では、機械式測定手段に代って、ダイ
ヤフラムの微小変位を静電容量変化や歪みゲージ等で検
出する圧力センサが導入され、その電気的な出力信号を
デジタル表示する電気式デジタル型の測定ないし表示す
ることが行われている。これらの電気式デジタル測定手
段は、測定値に高精度、高解像度が得られるとともに、
測定信号を外部出力してそのまま制御に利用できる等の
利点があり、急速に普及されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、機械
式アナログ型の測定手段は、概略の視認性が高く、耐久
性および安定性が優れている反面、高精度化には限界が
ある。また、電気的な出力等を行う際に繁雑さが避けら
れないという問題がある。一方、電気式デジタル型の測
定手段は、高精度化や外部出力が容易等の点で優れてい
る反面、電源が遮断された際に動作を継続することがで
きない。また、デジタル表示は数値を直読できるが、ア
ナログ表示に比べて測定現場等で要求される一瞬の視認
性が劣るという問題がある。
【0007】本発明の目的は、高精度と視認性を両立さ
せつつ、電気的な出力および電源断時にも表示が継続で
きる流体物理量測定器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、内部に流体が
通される配管または塔槽類に装着されて前記流体に関す
る所定の物理量を測定する流体物理量測定器であって、
前記流体の前記物理量を機械的に測定ないし表示する機
械式アナログ測定手段と、前記流体の前記物理量を電気
的に測定ないし表示する電気式デジタル測定手段とを備
えていることを特徴とする。
【0009】このようにすれば、機械式アナログ測定手
段により視認性および電源断時の動作が確保され、電気
式デジタル測定手段により高精度と電気出力が確保さ
れ、各々の特性を活かして前記目的を達成することがで
きる。
【0010】本発明において、前記機械式アナログ測定
手段は針式の表示部分を有することが望ましい。このよ
うにすれば、限られた表示領域で最も視認性の高いアナ
ログ表示を行うことができる。
【0011】本発明において、円形の表示領域を有し、
前記針式の表示部分は前記表示領域の所定中心角の領域
に割り当てられ、前記表示領域の残る扇形の部分に前記
電気式デジタル測定手段のデジタル式の表示部分が割り
当てられていることが望ましい。このようにすれば、限
られた表示領域に最も効率よくアナログ表示とデジタル
表示とを組み込むことができる。
【0012】本発明において、前記機械式アナログ測定
手段によるアナログ表示は常時行われるとともに、前記
電気式デジタル測定手段のデジタル表示は所定の操作が
あった際に一時的に行われることが望ましい。このよう
にすれば、緊急時等にはアナログ表示を随時確認でき、
かつ必要に応じてデジタル表示で高精度な測定値を確認
できる。そして、アナログ表示とデジタル表示とが同時
に表示されることが少なくなり、連続的なアナログ表示
と段階値となるデジタル表示とで避けられない表示の相
異を目立たなくすることができる。
【0013】本発明において、前記所定の物理量は流体
の圧力であり、前記機械式アナログ測定手段はブルドン
管を有し、前記電気式デジタル測定手段は圧力センサを
有し、各々に圧力を供給する分岐された圧力導通経路を
有することが望ましい。機械式アナログの圧力測定に
は、ブルドン管を用いることで高負荷で正確かつ装置を
コンパクトにでき、電気式デジタルの圧力測定は圧力セ
ンサを用いることで容易に実現できる。そして、各々に
圧力を供給する際には、同じ導入圧力を圧力導通経路で
分岐供給することで配管構成を簡略化することができ
る。
【0014】本発明において、前記電気式デジタル測定
手段は外部の回路をスイッチングするスイッチング機能
を備えていることが望ましい。電気式デジタル測定手段
にスイッチング機能を持たせれば、機械式アナログ測定
手段に電気接点を設ける際のような繁雑な補助機器等が
必要なく、装置を簡略化できる。また、デジタル式のス
イッチング条件設定等が行えるため、利用上の利便性を
も高めることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1から図9までの各々には、本
発明に基づく電子式接点付圧力計10が示されている。こ
のうち、図1は電子式接点付圧力計10の完成状態を示
し、図2から図9までは電子式接点付圧力計10を分解し
た状態あるいはその要素を示す。この電子式接点付圧力
計10は、プラントの流体配管等に装着され、当該配管内
を通る流体の圧力をアナログおよびデジタルで表示する
機能と、外部接続される複数の電気回路を当該圧力に応
じて断続(スイッチング)する機能とを併せもつもので
ある。
【0016】(実体構成)図1、図2、図3において、
電子式接点付圧力計10は、円筒状の本体ケース20を有
し、本体ケース20の表面には表示窓21が形成されてい
る。本体ケース20は表示窓21にあたる部分が開口201と
され、本体ケース20内にはメインアッセンブリ30が設置
されている。
【0017】表示窓21となる本体ケース20の開口201に
は、窓フレーム211、透明板212、パッキング213が装着
されている。窓フレーム211はバイヨネット構造により
開口201の周縁に係合装着され、透明板212、パッキング
213は窓フレーム211と開口201の周縁との間に挟持され
る構成となっている。これらにより表示窓21の外装が形
成され、かつ本体ケース20内部が密閉封止されている。
表示窓21の内部には、上側約4分の3を占める領域に針式
メーター型のアナログ表示部22が配置され、下側の残り
の領域には扇形のデジタル操作部23が配置されている。
【0018】アナログ表示部22は、表示窓21内に配置さ
れたメーターパネル221と指示針222とで構成されてい
る。メーターパネル221は略円形のシートであるが、下
部が90度の円弧状に切り欠かれている。メーターパネル
221は、メインアッセンブリ30を隠すようにその表示窓2
1側に設置されている。指示針222は、メインアッセンブ
リ30から延びてメーターパネル221の中央を貫通する指
示軸301の先端に固定されている。
【0019】デジタル操作部23は、表面にデジタル表示
器231および操作ボタン232を有し、表示窓21の外部から
各種設定操作等が行えるとともに、設定値等をデジタル
表示することができる。デジタル操作部23は、表面が扇
形で所定厚みの箱形とされ、メインアッセンブリ30にね
じ止め固定されている。デジタル操作部23の扇形形状と
メーターパネル221の切欠きは互いに対応しており、デ
ジタル操作部23はメーターパネル221の切欠き内に収め
られ、表面が表示窓21から現れるとともに背面側はメイ
ンアッセンブリ30に面している。
【0020】図1、図4において、本体ケース20の側方
には端子ケース24が配置されている。端子ケース24は角
筒状の連結部241を有し、この連結部241を介して互いの
内部空間が連通した状態で本体ケース20に接続されてい
る。また、端子ケース24は図中下方に延びる円筒状の配
線部242を有し、この配線部242を通して端子ケース24の
内部空間は外部に開放されている。さらに、端子ケース
24は本体ケース20の表示窓21の側の面が開口243とさ
れ、この開口243は着脱可能な端子カバー244およびパッ
キング245で塞がれている。
【0021】端子ケース24の内部には、多数の端子251
を有する端子台25が設置され、この端子台25の裏側には
各端子251に接続される多数の配線252が接続され、各配
線252は連結部241を通して本体ケース20内のメインアッ
センブリ30に接続されている。なお、端子台25の各端子
251には、スイッチングすべき外部回路等からの配線が
接続される。この接続は、外部からの各配線を配線部24
2から内部に導き、端子カバー244を外した状態で現れる
各端子251に各配線を接続することで行われるようにな
っている。また、配線部242の下面側開口には、外部か
らの配線を保護する鞘管等の端部ジョイントねじ246等
が接続できるようになっている。
【0022】(メインアッセンブリ)図1、図5におい
て、メインアッセンブリ30は図中下面側に圧力導入管31
(いわゆる株)を有し、この圧力導入管31に形成された
雄ねじ形状により圧力測定対象の配管や塔槽類に接続さ
れる。メインアッセンブリ30は、圧力導入管31を本体ケ
ース20の下面側の孔202を通して外部に露出させ、かつ
背面側を本体ケース20の奥側内面に密接状態でねじ止め
固定することで本体ケース20内に支持固定されている。
圧力導入管31と孔202との間はパッキング311でシールさ
れている。
【0023】図6、図7、図8、図9において、メイン
アッセンブリ30は、圧力導入管31、ブルドン管32、指示
軸駆動機構33、圧力センサ34、信号処理基板35、ベース
ブロック36を備えている。圧力導入管31はベースブロッ
ク36の下面側に接続され、ブルドン管32はベースブロッ
ク36の側面に接続されている。また、ベースブロック36
の奥側から側方に延びた部分には上向きに圧力センサ34
が接続され、ベースブロック36の上面中央部から上向き
に延びる取付突起361には表裏に指示軸駆動機構33およ
び信号処理基板35が取付けられている。
【0024】なお、メインアッセンブリ30の背面側を本
体ケース20の奥側内面にねじ止めするために、ベースブ
ロック36の奥側端部にはねじ孔を有する平板状の取付部
362が形成されている(図8,図9、図5参照)。ま
た、ベースブロック36の本体ケース20手前側(表示窓21
側)の端部には平板状の取付部363が形成され、デジタ
ル操作部23がねじ止めされるようになっている(図7、
図9参照)。
【0025】ベースブロック36は、内部に穿孔された圧
力導通経路364を有する。圧力導通経路364は、圧力導入
管31の接続部分、ブルドン管32の接続部分、圧力センサ
34の接続部分の各々において外部に開放されている。こ
れらの圧力導通経路364を通して、圧力導入管31の内部
に穿孔された圧力導通経路312からの圧力は、ブルドン
管32および圧力センサ34にそれぞれ伝達されるようにな
っている(図8、図9参照)。
【0026】ブルドン管32の先端には連結部材321が装
着され、この連結部材321は取付突起361に取付けられた
指示軸駆動機構33の入力側331に接続されている。前述
したアナログ表示部22の指示軸301は指示軸駆動機構33
の出力軸である。ここで、圧力導通経路364を通して伝
達される圧力導入管31からの圧力が変動すると、ブルト
ン管32の先端が変位する。この変位は、取付突起361を
介して指示軸駆動機構33の入力側331に伝達され、指示
軸駆動機構33は入力側331の変位を増幅しつつ指示軸301
の回転運動に変換する。これにより、アナログ表示部22
において、圧力導入管31からの圧力に応じて指示針222
が回り、機械式アナログ表示による圧力値の表示が行わ
れるようになっている。
【0027】圧力センサ34は、圧力導通経路364を通し
て伝達される圧力を電気信号に変換して出力するもので
ある。圧力センサ34の信号出力は配線(図示省略)を介
して信号処理基板35に接続されている。信号処理基板35
は、圧力センサ34からの圧力信号をデジタル表示部23に
表示したり、あるいはデジタル表示部23に対してなされ
た設定に応じて端子台25に接続された外部配線をスイッ
チングするものであり、デジタル表示部23との間が配線
(図示省略)を介して接続されているとともに、端子台
25の背面側からの配線252もこの信号処理基板35に接続
されている。
【0028】(信号処理基板)図10には、信号処理基
板35の回路構成が示されている。信号処理基板35には、
プリアンプ351、表示制御部352、設定制御部353、設定
値メモリ354、切換制御部355、複数の電子スイッチ356,
357が構成されている。プリアンプ351は、圧力センサ34
からの圧力信号を増幅して出力する。プリアンプ351の
出力は、一部が配線252を経て端子台25の端子251の何れ
かに接続され、圧力信号を外部利用できるようになって
いる。
【0029】表示制御部352は、デジタル表示器231の表
示動作を制御するものであり、設定制御部353で操作中
の設定値やメッセージ等を適宜選択し、デジタル表示器
231に表示させる。なお、表示制御部352はプリアンプ35
1からの圧力信号の値も表示させることができる。但
し、通常は設定制御部353の設定値等を表示するように
プログラムされ、一時的にプリアンプ351からの圧力信
号を表示した場合でも一定時間後に自動的に設定制御部
353の設定値等の表示に復帰するようになっている。
【0030】設定制御部353は、操作ボタン232に対する
外部操作を識別し、スイッチング動作に関する各種設定
値を設定値メモリ354に記憶させるとともに、表示制御
部352における表示項目の選択等を行えるようになって
いる。設定値メモリ354は、設定制御部353により設定さ
れたスイッチング動作に関する各種設定値が記憶され
る。これらの値は切換制御部355から読み出しが可能で
ある。
【0031】切換制御部355は、設定値メモリ354に記憶
されたスイッチング動作に関する各種設定値に基づいて
動作を行い、プリアンプ351から送られる圧力信号と設
定値メモリ354に記憶された動作基準値(閾値、任意に
設定可能)とを比較し、電子スイッチ356,357に切換信
号を送る。この際、設定に応じて、各電子スイッチ356,
357を別個に動作させたり、関連させたり、同時に作動
させたり等の動作モードが選択できる。
【0032】電子スイッチ356,357は、それぞれ切換制
御部355からの切換信号により動作し、内部のスイッチ
回路の導通、遮断が切り替わる。各々のスイッチ回路
は、それぞれ配線252を経て端子台25の一対の端子251に
接続されており、各対の端子251に接続された外部の回
路のスイッチング操作が行えるようになっている。な
お、これらの各部351〜357に電力を供給するために、信
号処理基板35にはボタン型の小型電池が装備されている
(図示省略)。但し、本体ケース20にコネクタを設け、
外部のA/Cアダプタを接続して電力供給を行ってもよ
い。
【0033】(機能構成)以上の電子式接点付圧力計10
において、各具体的構成による機能は以下のようにな
る。圧力導入管31からベースブロック36を経てブルドン
管32に圧力が伝達され、圧力に応じたブルドン管32の変
位が指示軸駆動機構33を介して回転動作に変換され、ア
ナログ表示部22によって針式の表示が行われるようにな
っている。従って、これらにより電力を必要としない機
械式アナログ型の圧力測定手段が構成されている。
【0034】圧力導入管31からベースブロック36を経て
圧力センサ34に圧力が伝達され、電気的な圧力信号とし
て信号処理基板35に送られる。信号処理基板35は、設定
によりデジタル表示器231に圧力信号の値を表示させる
ことができ、これらにより電気式デジタル型の圧力測定
手段が構成されている。一方、信号処理基板35は、送ら
れた圧力信号に応じて2系統の電子スイッチ356,357を
切換え、各々で外部の回路のスイッチング操作を行うこ
とができ、これらにより電気式圧力スイッチ機能が構成
されている。この圧力スイッチ機能については、デジタ
ル操作部23により適宜設定可能である。
【0035】以上のような本実施形態においては、次に
述べるような効果がある。 (表示関係の効果)ブルドン管32と針式のアナログ表示
部22とを利用した機械式アナログ表示を行うことがで
き、設置位置において圧力値を随時確認することができ
る。この表示は、針式アナログ表示であるため、細かい
数値の読み取り無しに概略の圧力値を判別することがで
き、現場での迅速な監視等にも適した表示を行うことが
できる。。
【0036】この現場表示は機械式アナログ型としたた
め電力が不要であり、電力供給が途絶えた場合であって
も間違いなく圧力値確認を行うことができる。また、機
械式アナログ表示はブルドン管32や針式のアナログ表示
部22といった既存の機械的構成を利用するものであり、
動作が確実かつ低コストとすることができる。
【0037】圧力センサ34とデジタル表示器231とを利
用した電気式デジタル表示を行うことができ、適宜こち
らを参照することで、高精度で圧力値を読み取ることが
できる。このように、機械式アナログ表示と電気式デジ
タル表示とが適宜選択できることで、停電時も圧力値が
読み取れ、かつ適宜高精度な圧力値を読み取ることがで
きる。
【0038】表示窓21において、中程より上側にアナロ
グ表示部22を配置するとともに、その下部の扇状の空き
領域にデジタル表示器231を収めたため、表示窓21の面
積の殆どを表示等に利用することができ、狭い空間を有
効利用することができる。表示にあたっては、通常はア
ナログ表示部22のみで測定した圧力値を表示し、デジタ
ル表示器231には圧力値を表示しないようにしたため、
針式の表示で読み取れる値(アナログ連続値)とデジタ
ル表示される数値(ステップ値)との相異が目立たない
という効果もある。
【0039】(スイッチング関係の効果)圧力センサ34
と電子スイッチ356,357により、測定した圧力に応じて
外部回路のスイッチング操作を行うことができる。この
際、スイッチング動作のモードや基準値等は、デジタル
操作部23により適宜入力して外部設定することができ、
任意に調整することができる。電子スイッチ356,357に
よるスイッチング動作であるため、従来のマイクロスイ
ッチ等の機械式接点のような動作不良や誤動作を回避す
ることができる。電子スイッチ356,357のスイッチング
動作は、一個の切換制御部355からの切換信号で行える
ため、従来のように各スイッチ回路毎に同様な構成の系
統を並べる必要がなく、構造の無駄が省けるとともに、
スイッチ系統の増加等も電子スイッチの増設により簡単
に行うことができる。
【0040】(ケース関係の効果)本体ケース20および
端子ケース24は、それぞれ各開口部等がシールされて内
部を確実に密閉されているため、内部のメインアッセン
ブリ30および端子台25を外部から侵入する水やガス等か
ら保護することができ、過酷な環境下での使用にも耐え
ることができる。また、要部であるメインアッセンブリ
30を本体ケース20に収容し、外部からの配線を接続する
端子台25は本体ケース20に連なる端子ケース24として別
体化したため、外部配線の接続作業にあたっては端子ケ
ース24のみ開閉すればよく、本体ケース20を開く必要が
ないためこの接続作業の際に本体ケース20への水等の侵
入を防止できるとともに、メインアッセンブリ30を露出
させて不用意に調整や設定を狂わせる等の可能性を排除
することができ、機器性能の安全を図ることができる。
本体ケース20において、表示窓21の窓フレーム211は、
バイヨネット構造により開口201の周縁に係合装着さ
れ、透明板212、パッキング213は窓フレーム211と開口2
01の周縁との間に挟持される構成となっているため、着
脱を容易に行うことができ、構造が簡単で確実なシール
が行えるとともに、外観も簡素にできる。
【0041】(メインアッセンブリ関係の効果)メイン
アッセンブリ30において、機械式アナログ表示を行う圧
力導入管31、ブルドン管32、指示軸駆動機構33と、電気
式デジタル表示ないしスイッチングを行う圧力センサ3
4、信号処理基板35、デジタル操作部23を全てベースブ
ロック36に装着したため、予めこれらを組み立てて本体
ケース20に収容するという手順で製造が行え、各々を本
体ケースに順次組み込む等の方式に比べて製造工程を容
易かつ確実にできる。また、機械式アナログ表示の系統
と電気式デジタル表示スイッチングの系統を一括してベ
ースブロック36に装着し、ベースブロック36に各々に至
る圧力導通経路364を穿孔しすることにより、ベースブ
ロック36だけで圧力導入管31からの外部圧力を分配する
ようにしたため、パイプ等を用いた配管等を必要とせ
ず、製造工程を大幅に簡略化できるとともに、耐久性も
向上することができる。
【0042】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、以下に述べるような変形等も本発明に含
まれるものである。 (機械式アナログ型の測定表示の変形)前記実施形態で
は、ブルドン管32を用いて機械的に圧力検出を行った
が、例えばベローズ等、受圧して弾性変形することによ
り圧力を変位に変換できる手段であれば代替することが
できる。前記実施形態では、指示軸駆動機構33により、
圧力に応じた変位を回転運動に変換し、指示針222を回
転させて圧力値を表示するようにしたが、回転式の針表
示に限らず、直線的な目盛に沿って移動する針式の表示
等であってもよく、あるいは数値の描かれた目盛板を回
転等させて表示を行うものであってもよく、変位を圧力
値として視認させられる手段であれば代替ができる。
【0043】(電気式デジタル型の測定表示およびスイ
ッチングの変形)前記実施形態では、圧力信号の検出に
圧力センサ34を用いたが、このような圧力センサ34とし
てはダイヤフラムで受圧し、その変位を電気的に検出す
るもの等が利用できる。ダイヤフラムに変えて他の弾性
変形あるいは移動する部材で受圧してもよい。受圧によ
る変位の電気的な検出にあたっては、静電容量方式、歪
みゲージ方式、圧電素子方式など、既存の手段を適宜利
用すればよい。
【0044】前記実施形態において、デジタル操作部23
で設定できる内容は、既存の機能等を参照して実施にあ
たって適宜選択すればよく、スイッチング動作のモード
や、デジタル表示のモード、ゼロ調整や接続チェック等
の補助機能のモード等、既存の圧力スイッチ機器に利用
されている機能を適宜組み込むことができる。また、デ
ジタル操作部23の操作ボタン232の配置等は、組み込ま
れた機能を利用するのに適するように適宜設定すればよ
く、空間効率を高めるために操作ボタンを機能重複させ
たり、メニュー選択方式にする等の既存の技術を適宜利
用することができる。
【0045】前記実施形態において、信号処理基板35に
組み込まれる電子スイッチ356,357としては、FET等
の素子が適宜利用できるが、トリガーが光学式にできる
フォトモスリレー等にすることで外部配線との絶縁性を
確保することが望ましい。
【0046】(ケース配置等の変形)前記実施形態で
は、円筒形の本体ケース20の側方に端子ケース24を配置
したが、端子ケース24は本体ケース20の背面側に連結さ
れるようにしてもよい(図11〜図14参照)。また、端子
ケース24から延びる配線部242は、本体ケース20から圧
力導入管31が延びる向き(前記実施形態では下)と同じ
でなくてもよく、図11〜図14に示すような側方あるいは
上向き等であってもよい。
【0047】前記実施形態では、円筒形のケース本体20
の前面に表示窓21を設け、この表示窓21内に上側270度
にわたるアナログ表示部22および残る下側90度に扇形の
デジタル操作部23を配置したが、これらの配置は適宜変
更することができる。例えば、図11のように、下側90度
のデジタル操作部23Aを表示窓21中心から拡がる三角形
状としてもよく、デジタル表示部23Aの中心部でアナロ
グ表示部22の指示針222の中心軸を隠すように配置して
もよい。この例では、デジタル表示部23Aが表示窓21内
なので、前記実施例と同様な窓フレーム211をそのまま
利用できる。
【0048】図12において、デジタル表示部23Bは表示
窓21の外側に形成された箱状とされている。箱状のデジ
タル表示部23Bは、所定厚みの縦長の直方体状とされ、
上端部が表示窓21の中央部に配置され、下端部は窓フレ
ーム211の外側まで延びている。箱状のデジタル表示部2
3Bの箱状のケースは窓フレーム211と一体であってもよ
く、この場合には表示窓21の透明板212も一体化しても
よい。デジタル表示部23Bのケースの一部でアナログ表
示部22の指示針222の中心軸を隠すように形成してもよ
い。デジタル表示部23Bの内部回路は背面側を透明板212
で覆われるようにすることで、独立した区画に収容する
ことができる。この内部回路からの配線は窓フレーム21
1の裏等を通して本体ケース20内に導けばよい。
【0049】図13において、デジタル表示部23Cは表示
窓21の外側に形成された箱状とされている。箱状のデジ
タル表示部23Cは、所定厚みで正面が正方形の箱状とさ
れ、厚みの大きな図中左上側部分が表示窓21の内側に配
置され、やや薄く形成された他の部分は窓フレーム211
の外側まで延びている。ケース、区画、配線については
図12のデジタル表示部23Bでの説明と同様である。
【0050】図14において、デジタル表示部23Dは表示
窓21の外側に形成された箱状とされている。箱状のデジ
タル表示部23Dは、窓フレーム211の内側の右下4分の1の
領域に所定厚みで形成された円弧形の箱状とされてい
る。ケース、区画、配線については図12のデジタル表示
部23Bでの説明と同様である。
【0051】更に、図12〜図14のような箱状に突起する
ものに限らず、表示窓21内に収まるものであっても、ア
ナログ表示部22は同じでデジタル表示部23が正方形の領
域になっているもの、アナログ表示部22が左下から右上
の270度の範囲でデジタル表示部23が左下の90度の範囲
にあるもの(図14の箱状突出がないようなもの)として
もよく、同じ表示窓21にアナログ表示部22とデジタル表
示部23との両方が一時に視認できるようになっていれば
よい。
【0052】前記実施形態において、電子式接点付圧力
計10は、圧力導入管31をプラントの流体配管等に接続す
ることで当該配管等に直接起立するように装着される
が、表示窓21が露出するように制御盤等に装着し、圧力
導入管31に別途配管等で圧力を導いてもよい。このよう
な場合には、図11〜図14のような背面側に端子ケース24
がある形式のほうが、スイッチングする外部配線の接続
が容易となる。
【0053】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
流体に関する所定の物理量を測定するにあたって、機械
的に測定ないし表示する機械式アナログ測定手段と、電
気的に測定ないし表示する電気式デジタル測定手段とを
備えたため、機械式アナログ測定手段により視認性およ
び電源断時の動作を確保し、電気式デジタル測定手段に
より高精度と電気出力を確保することができ、各々の特
性を活かして高精度と視認性を両立させつつ、電気的な
出力および電源断時にも表示を継続させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の全体外観を示す斜視図。
【図2】前記実施形態の表示窓の分解状態を示す分解斜
視図。
【図3】前記実施形態のアナログ表示部の分解状態を示
す分解斜視図。
【図4】前記実施形態の端子ケースの分解状態を示す分
解斜視図。
【図5】前記実施形態のメインアッセンブリを取出した
状態を示す分解斜視図。
【図6】前記実施形態のメインアッセンブリの分解状態
を示す分解斜視図。
【図7】前記実施形態のメインアッセンブリからデジタ
ル表示部を取外した状態を示す分解斜視図。
【図8】前記実施形態のメインアッセンブリを示す正面
図。
【図9】前記実施形態のメインアッセンブリを示す側面
図。
【図10】前記実施形態の信号処理基板の回路構成を示
すブロック図。
【図11】本発明の他の実施形態の全体外観を示す斜視
図。
【図12】本発明の他の実施形態の全体外観を示す斜視
図。
【図13】本発明の他の実施形態の全体外観を示す斜視
図。
【図14】本発明の他の実施形態の全体外観を示す斜視
図。
【符号の説明】
10 流体物理量測定器である電子式接点付圧力計 20 本体ケース 21 表示窓 22 アナログ表示部 23 デジタル表示部 24 端子ケース 25 端子台 31 圧力導入管 32 ブルドン管 33 指示軸駆動機構 34 圧力センサ 35 信号処理基板 36 ベースブロック

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に流体が通される配管または塔槽類
    に装着されて前記流体に関する所定の物理量を測定する
    流体物理量測定器であって、前記流体の前記物理量を機
    械的に測定ないし表示する機械式アナログ測定手段と、
    前記流体の前記物理量を電気的に測定ないし表示する電
    気式デジタル測定手段とを備えていることを特徴とする
    流体物理量測定器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した流体物理量測定器に
    おいて、前記機械式アナログ測定手段は針式の表示部分
    を有することを特徴とする流体物理量測定器。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載した流体物理量測定器に
    おいて、円形の表示領域を有し、前記針式の表示部分は
    前記表示領域の所定中心角の領域に割り当てられ、前記
    表示領域の残る扇形の部分に前記電気式デジタル測定手
    段のデジタル式の表示部分が割り当てられていることを
    特徴とする流体物理量測定器。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3までの何れかに記
    載した流体物理量測定器において、前記機械式アナログ
    測定手段によるアナログ表示は常時行われるとともに、
    前記電気式デジタル測定手段のデジタル表示は所定の操
    作があった際に一時的に行われることを特徴とする流体
    物理量測定器。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4までの何れかに記
    載した流体物理量測定器において、前記所定の物理量は
    流体の圧力であり、前記機械式アナログ測定手段はブル
    ドン管を有し、前記電気式デジタル測定手段は圧力セン
    サを有し、各々に圧力を供給する分岐された圧力導通経
    路を有することを特徴とする流体物理量測定器。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5までの何れかに記
    載した流体物理量測定器において、前記電気式デジタル
    測定手段は外部の回路をスイッチングするスイッチング
    機能を備えていることを特徴とする流体物理量測定器。
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