JPH10288186A - モータ内蔵型送風機 - Google Patents

モータ内蔵型送風機

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JPH10288186A
JPH10288186A JP9544997A JP9544997A JPH10288186A JP H10288186 A JPH10288186 A JP H10288186A JP 9544997 A JP9544997 A JP 9544997A JP 9544997 A JP9544997 A JP 9544997A JP H10288186 A JPH10288186 A JP H10288186A
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JP
Japan
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motor
plate
built
blower
motor plate
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Withdrawn
Application number
JP9544997A
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English (en)
Inventor
Hisashi Akaishi
尚志 赤石
Tomoaki Shimada
智明 島田
Akira Nakazato
昭 中里
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AKAISHI KINZOKU KOGYO KK
Original Assignee
AKAISHI KINZOKU KOGYO KK
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Publication date
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Motor Or Generator Frames (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】内蔵モータから発生する電磁振動音を抑制でき
るとともに耐久性、安全性に優れたモータ内蔵型送風機
を提供する。 【解決手段】軸受ハウジングの外周に固定子を固定する
とともに、該軸受ハウジングの内径部に軸受を介して回
転子シャフトを支持し、さらに同回転子シャフトに前記
固定子に対応してロータマグネットを取付けたファンの
ファンプレート主板を設け、さらに前記軸受ハウジング
に送風機ケーシングに取付け可能なモータプレート20
を固定してなるモータ内蔵型送風機において、前記モー
タプレートに、モータプレート中心部から外周に向かっ
て放射状に伝播する電磁振動を止めるための孔31、3
2を形成したことを特徴とするモータ内蔵型送風機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータ内蔵型送風
機に関するものであり、さらに詳細には、内蔵モータか
ら発生する電磁振動音を抑制できるとともに耐久性、安
全性に優れたモータ内蔵型送風機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】モータ内蔵型送風機としては、本出願人
が開発実用化を進めている特開平8−312594号に
記載されたもの等がある。前記公報に記載されたモータ
内蔵型送風機は、軸受ハウジングの外周にステータコア
を固定するとともに、該軸受ハウジングの内径部に軸受
を介して回転子側シャフトを支持し、さらに同回転子側
シャフトに前記ステータコアに対応してロータマグネッ
トを取付けたファンプレート主板を設けてなり、さら
に、前記軸受ハウジングには、前記ロータマグネットを
取り付けた主板とは反対側端部においてモータプレート
がカシメあるいはバーリング等の固定手段によって固定
されていることを特徴としており、軸受ハウジングとモ
ータプレートとの固定部、あるいはファン主板とボスと
の固定部等に、カシメあるいはバーリング加工による圧
入固定法を採用することにより、組付けコストの大幅低
減、および、送風機全体の小型化を図っている。
【0003】
【従来の技術】上記モータ内蔵型送風機は小型でありな
がら従来の送風機と同程度に近いか、若しくはそれ以上
の性能を達成することが可能であるため、種々の用途が
考えられており、そうした用途の一つとして、例えば、
ガス燃焼式給湯器におけるバーナへの燃焼用空気を供給
するための送風機の利用が検討されている。
【0004】ところで、一般のガス燃焼式給湯器では、
バーナの燃焼量は目標の給湯温度、熱交換器への給水
温、および給水量に応じて決定され、この時、安全で効
率よく燃焼を行うためには、バーナーへの燃焼用空気の
供給量と燃料供給量とが対応され適正な空燃比が維持さ
れなければならない。また、バーナの燃焼量は常に一定
でなく、前述の各条件に応じて燃焼中にも変化する。こ
のため、前記ガス燃焼式給湯器に使用する送風機には、
羽根車を回転駆動するためのモータとして回転数の変更
によって燃焼用空気の供給量を容易に制御できる直流モ
ータ、例えば、ブラシレスDCモータ等が広く用いられ
ている。
【0005】しかしながら、こうしたブラシレスDCモ
ータは、回転子の回転に応じて通断電する界磁コイルを
次々に切り替えるものであるため、回転時には界磁コイ
ルの切換に伴って磁気的不均衡、脈動トルク、界磁コイ
ルの電磁力等により電磁振動を起こし、この振動が送風
機のケーシングに伝達し、共振等を起こしてドラフト的
な異常音を発生させ、機器価値を低下させる等の問題が
ある。これに対して、本出願人は上記のような問題点を
解決できる新たな電磁音対策を施したブラシレスDCモ
ータ式送風機を特願平8−48657号により提案して
いる。
【0006】一方、モータ内蔵型送風機をブラシレスD
Cモータ式とし、このモータ内蔵型送風機をガス燃焼式
給湯器に採用する場合、前述のようなブラシレスDCモ
ータ特有の問題に加え、新たに次のような問題点を解決
する必要がでてきた。即ち、ガス燃焼式給湯器を使用し
3か所給湯(風呂、洗面所、台所)を行う場合、強燃焼
運転を連続的に行うため、モータ内蔵型送風機に収容さ
れた制御基板回路上のパワー素子等の発熱温度が高く、
パワー素子から発生する熱が十分に放熱されず、誤動作
の原因となり、早期寿命に至る恐れがある。さらに、モ
ータ内蔵型送風機をバーナ部へ取りつける場合、図9に
示すように送風機の吹き出し口が上方になるように配置
されることが多いため、ガスの燃焼によって生じた水滴
等が露出されているコネクタの導通ピン上に滴下した場
合、制御回路の故障の原因となる。
【0007】そこで、本発明は電磁振動エネルギーを効
率的に減衰し、共振点ピーク値を低減させ、耳障りな異
常音の発生を防止するとともにパワー素子部等から発生
する熱を効率的に熱放散させることができ、さらに制御
基板等への水滴の付着を防止できる小型で出力が高く、
かつ、安全性の高いブラシレスDCモータ式のモータ内
蔵型送風機を提供し、上記問題点を解決することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、本発明が採用
した技術解決手段は、軸受ハウジングの外周に固定子を
固定するとともに、該軸受ハウジングの内径部に軸受を
介して回転子側シャフトを支持し、さらに同回転子側シ
ャフトに前記固定子に対応してロータマグネットを取付
けたファンのファンプレート主板を設け、さらに前記軸
受ハウジングに送風機ケーシングに取付け可能なモータ
プレートを固定してなるモータ内蔵型送風機において、
前記モータプレートに、モータプレート中心部から外周
に向かって放射状に伝播する電磁振動を止めるための孔
を形成したことを特徴とするモータ内蔵型送風機であ
る。
【0009】
【実施の形態】図面を参照して本実施形態に係わるモー
タ内蔵型送風機の構成を説明すると、図1はモータ内蔵
型送風機の断面図、図2は同正面図、図3および図4は
要部拡大図である。図1、図2において1は送風機のケ
ーシングであり、このケーシング1は、かたつむり殻状
のスクロールを形成する案内壁1aと案内壁1aの両側
に配置されカシメ等の適宜固定手段により前記案内壁1
aに固定された側板1b、1cとからなり、一方の側板
1cの中央部分にはベルマウル1dが形成され、他方の
側板1bの中央部には後述するモータ内蔵型送風機のモ
ータプレート20がねじ21等により取付けられてい
る。図中35は側板1bのモータプレート20を取りつ
けるための孔の周囲(一部あるいは全周)に形成したひ
さし(切り起こしフランジ)であり、側板1bを伝わっ
てきた水滴が後述する制御回路基板23側に侵入するこ
とを防止する機能を備えている。なお前記ケーシング1
は金属板のプレス成形品からなる案内壁1a、側板1
b、1cを組み立てて構成されている。
【0010】上記ケーシング1内に収納するモータ内蔵
型送風機はアウターロータ式であり、ブラスレスDC3
相バイポーラ運転ができる形態のものとして説明する。
この送風機は金属板をプレス成形したファンプレート主
板2aおよびファンプレート側板2bの間の円周上に多
数の金属板をプレス成形した翼板3を取り付けて形成し
たファン2を備えており、前記ファンプレート主板2a
は図に示すように、その中心部が内方に向けて円筒状に
大きく絞りこまれている。円筒状の絞り込み部の底部周
辺は図に示すように擬似円錐形4に成形されており、後
述するマグネット用の受け部5を構成するとともに、こ
の部分で通風路も確保できるようにしてある。ファンプ
レート主板2aに形成した前記円筒状内周には受け部5
によって位置決めされたロータマグネット(フェライト
等)6が接着などの適宜固定手段により固定されてお
り、さらに円筒状の底部中央には図に示すように回転子
側シャフト8の端部に固定されたボス7がカシメ9等の
固定手段により固定されている。
【0011】前記回転子側シャフト8は円筒状をした1
ピースからなる軸受ハウジング10の内周面に固定され
た軸受11、11の内輪を回転自在に装着しており、前
記軸受11、11はそれぞれ軸受ハウジング10の内周
面の両端部開口側に形成された大径の段部10a、10
bに位置決めされて固定されている。また前記回転子側
シャフト8は前記軸受11を貫通し、突出した部分で、
ワッシャ12を介して止め輪(スナップリングあるいは
クリップ等)13により抜け防止がなされている。この
ような止め輪等による組付け方法を採用することによ
り、一方向からの組付けが可能となり、組付け作業の容
易化を図ることができる。
【0012】軸受ハウジング10の前記ボス7側の端部
外周には小径段部14が形成されており、この小径段部
14に複数のスロットを有し所定の厚さにケイ素鋼板を
積層して構成したステータコア15と、前記ステータコ
アに絶縁材を介して巻かれた界磁コイル16とからなる
固定子がロータマグネット6に対向する位置にカシメ1
7等の固定手段により固定されている。なお前記固定子
は軸受ハウジング10側をカシメることにより固定して
もよいし、あるいは接着の適宜固定手段により軸受ハウ
ジング10に固定することもできる。
【0013】また、前記軸受ハウジング10の他方の端
部外周は、モータプレート20の中央孔にカシメ22等
の適宜固定手段により固定されている。モータプレート
20のファンプレート主板2a側の内面にはモータの運
転状態を制御する回路を組み込んだ制御回路基板23が
直接ネジ24等の固定手段により取り付けられており、
この制御回路基板23上には制御回路基板23に電力を
供給するための基板側コネクタ25(図2参照)が設け
られており、このコネクタ25に対応したモータプレー
ト20側には図3に示す如くコネクタ露出用の孔25a
が形成されるとともに、フランジ25bが形成される。
この基板側コネクタ25はモータプレート20面から平
行な方向あるいは垂直な方向から電源用コネクタを結合
できるようにサイド型あるいはトップ型として構成され
ている。
【0014】モータプレート20に取りつける制御回路
基板23は、紙基材フェノール樹脂等からなり平板状に
形成され、電気的に接続される端子パターンおよび接続
パターンが電解銅箔等で印刷配線(図示せず)され、半
田付けラウンド外はソルダレジスト処理されている。ま
た、制御回路基板23にはロータマグネット6の位置が
検出できるように適宜な位置に磁電変化素子としてホー
ル素子26、ホールIC等の位置検出素子が複数個取付
けられているとともにトランジスタアレイ等のパワー素
子27、ICやアルミ電解コンデンサー28等の電気素
子および界磁コイル16の引出し線(図示せず)が半田
付けされている。
【0015】トランジスタアレイやアルミ電解コンデン
サーの実装部は図4に示すように制御回路基板23に形
成した孔30に嵌合して取りつけられている。このた
め、発熱温度の高い界磁コイル16と各素子27、28
との空間距離を制御回路基板を離すことなく(即ち制御
回路基板の厚みの分だけ)大きくとれるとともに、界磁
コイル16の熱伝播の影響を小さくでき、ファン2によ
る制御回路への自冷効果により、各素子の熱放散が促進
され、動作時温度上昇を低く抑えることができ、制御回
路の耐久性が向上する。なお、軸受ハウジング10は前
記制御回路基板23の芯出しの機能も有しており、この
結果、基板上のホール素子等の組付け位置の精度を確保
することができるようになっている。
【0016】制御回路基板23を保持するモータプレー
ト20は電磁振動を抑制するために制振鋼板で作られて
おり、またモータプレート20には絞り加工20aが施
され、その絞り加工部に制御回路基板23をねじ24で
固定する。この時、トランジスタアレイとアルミ電解コ
ンデンサが制御回路基板23に形成した孔30を介して
モータプレート20に当接し、モータプレートからトラ
ンジスタアレイなどに発熱した熱を外部に放散できるよ
うになっている。またモータプレート20には回転中心
と略同心状に半径の異なる複数の円周上に少なくとも1
個以上適宜個数の長孔31が設けられており、さらにコ
ネクタ25やトランジスタアレイ27の近傍には熱放散
等の作用を果たす適宜個数の切り曲げ部32が設けられ
ている。
【0017】前記長孔31や切り曲げ部32のスリット
は、モータプレート20の中心から外周に向いた半径方
向に見た時、互いの端部が少し重なる状態で形成されて
おり、これによってモータプレート20の中心から外周
方向に向かって放射状に伝播する電磁振動は必ずこれら
の長孔31、切り曲げ部32のスリットのいづれかでカ
ットされるため、この振動がケーシングに伝播すること
はなくなり、この結果、異常音の発生を防止できる。
【0018】ところで前記制振鋼板は、2枚の鋼板の間
に薄い粘弾性樹脂を介して構成されている。このためこ
の制振鋼板では粘弾性樹脂のずり変形によって振動エネ
ルギーを効率良く減衰する機能を果たすが、一方におい
て、中間に粘弾性樹脂があることにより、一方の面から
他方の面へ向けての熱伝導性が悪い。したがって、前記
モータープレート20に前記制振鋼板を使用すると、モ
ータの固定子から軸受ハウジング10に伝導した熱や、
保持する軸受11の自己発熱、当接されているトランジ
スタアレイ27等の熱は温度の低い外側(反モータ側)
へ鋼板単体材のように効率良く熱伝導し放熱されないた
め、運転温度が高くなるという不都合が生じる。
【0019】本実施形態では制振鋼板に形成した長孔3
1や切り曲げ部32のスリットの切断面や、コネクタや
トランジスタアレイ近傍に形成した折り曲げ部32によ
ってモータ側(ファン側)の鋼板が外側に露出され、回
路素子が冷たい外気にさらされることになり、また切り
曲げ部32のフランジ32aが放熱フィンのようにモー
タプレートに伝導された熱の放熱を促進する作用を果た
すため、放熱を高め、低い運転温度にすることができ、
耐久性が向上する。
【0020】さらに本モータ内蔵型送風機をガス燃焼給
湯器に採用した場合、図9に示す如くケーシングの吐出
口が上向きでコネクタが下部となる姿勢で送風機が組み
付けられるが、コネクタ近傍の切り曲げの折り曲げた部
分が図3に示すようにひさしの役目を行い、露出してい
るコネクタの導通ピン部に上方から水滴が落下しないよ
うに保護するため、制御回路基板の故障を防止する。ま
た、長孔31や切り曲げ部32のスリットは基板により
目隠しされているため、長孔や切り曲げ部を通ってモー
タープレート20の外側から内部に水滴等が侵入するこ
とを防止できるとともに、送風機内部からのエア漏れを
防止できる。前記モータプレート20は、先述したケー
シング1の側板1bにねじ21等により固定されてお
り、モータ内蔵型送風機を構成する。なおモータプレー
トはケーシングの反吸い込み側の側板の一部を兼ねてい
る。
【0021】上記のようにして構成されたブラシレスD
Cモータ内蔵型の送風機は以下のように作動する。制御
回路基板に配設した基板側コネクター25に電源側コネ
クター36を接続し、制御駆動回路に電源を供給する
と、ロータマグネットのN極、S極の磁極を検出する位
置検出素子がロータマグネット6の回転位置を検出し、
位置検出信号を発生する。この位置検出信号に基づいて
ファン2を所定の方向に回転させるため、界磁コイル1
6に通電する。このとき界磁コイル16への通電制御は
ICがトランジスタのオン、オフのスイッチング動作を
行わせ決定する。該トランジスタのスイッチング動作に
基づいて界磁コイル16が通断電制御され、ステータコ
ア15近辺に発生した磁界とロータマグネット6との磁
力との作用によりロータマグネット6側に回転力が誘起
される。この結果、ロータマグネット6を有するファン
2に回転駆動力が付与され回転子側シャフト8とともに
回転し、送風作用を果たす。
【0022】そして、作動時においてモータで発生し、
モータプレートの中心部から、外周に向かって放射状に
伝播する電磁振動は前記長孔31や切り曲げ部32で確
実に防止され騒音低減の機能を果たす。前記長孔や切り
曲げは、電磁振動の伝播を止めることができる孔であれ
ば、長孔に限らず、スリット、あるいは、円孔等どのよ
うな孔であってもよいし、設ける孔の数あるいは位置な
ど適宜選択することができる。また、同一円周上に配置
する長孔の数も必要に応じて増減することも可能であ
る。これらの数や列は、対象となるファンに併せて、強
度などの面での考慮をしつつ設計時に自由に選択できる
事項である。ただし、無闇に孔を開けた場合には、モー
タプレートやハブ部の強度が低下するおそれがあるた
め、設計時には強度の低下等を考慮しつつ孔の形状や個
数を決定する必要がある。また、モータ部で発生する熱
や制御基板上の素子等が発生する熱は、素子の近傍に形
成した長孔や折り曲げ部を介して効率よく放熱されるた
め、低い運転温度を維持でき耐久性が向上する。
【0023】つづいて、本モータ内蔵型送風機の騒音分
析結果を示す。図5〜図7は横軸に周波数(Hz)縦軸
に音圧レベル(dB)とした騒音の周波数分析線図であ
る。図5はSECC−C製にて長孔や切り曲げのないモ
ータプレートを使用した送風機であり、2650Hzに
て大きなピーク音を発生している。従来騒音はオーバー
オール値のみで評価していたが、オーバーオール値のみ
では人が騒音として不快に感じるかどうか正確に判断す
ることができなかった。これは、人間の聴覚特性上オー
バーオール値のみでなくピーク音が騒音として不快感に
大きな影響を及ぼすためである。即ち、ピーク音が突出
している程耳障りであるため、ピーク音の突出量を抑え
る必要がある。
【0024】図6は制振鋼板製のモータープレートを使
用しているものの騒音の周波数分析線図である。制振鋼
板は、振動源に使用されて振動振幅、振動速度を小さく
する材料であるため、SECC製のモータプレート使用
品に対してピーク音突出量を5.27dB減じることが
できたが、ピーク音突出量はまだ大きく、耳障りな異常
音を発生させている。これらは、電磁振動がケーシング
に伝わり、ケーシングを共振させたことにより発生して
いるものである。
【0025】図7は本発明品で制振鋼板製のモータプレ
ートに長孔および切り曲げを設けたものである。共振点
ピークである第1ピーク値をSECC製のモータプレー
トに対して14.03dB低減できたことにより、オー
バーオール値も6.36dB低減した。これにより、異
常音と感じられないレベル迄抑えることができた。
【0026】
【表1】 表1は固定子の界磁コイル下のパワー素子表面とモータ
プレートより突出している軸受ハウジングの表面温度を
図8に示すように熱電対を用いて測定した温度上昇値を
比較できるようにまとめたものである。長孔や切り曲げ
部のない制振鋼板製のモータプレートは中間に粘弾性樹
脂が介在しているため、発熱温度の高い基板側の鋼板は
熱伝導率の低い樹脂により温度の低い外気側の鋼板に熱
を伝えにくいため、SECC製のように鋼板単体のもの
よりも温度上昇値が高くなってしまう。本発明品は、長
孔の切断面により、内側の鋼板が露出するととともに、
切り曲げ部分により温度の高い内側鋼板が露出し、放熱
フィンの役目もあって効率的に放熱するので、鋼板単体
のものよりも低い温度上昇となる。これにより運転温度
が低くなることにより、素子および軸受の耐久性が高ま
る。
【0027】上記の如く、本発明では、モータ内蔵型送
風機の電磁振動の伝播をカットでき、騒音特性を改善す
ることができるうえ、回路基板上の素子の発熱を放散で
きるため機器の耐久性を高めることができる。また、ケ
ーシングやファンは樹脂製で構成することができること
は当然であり、また、ファンもクロスフロータイプの長
尺タイプのものあるいはプロペラファン等にも適用でき
ることはいうまでもない。さらに本発明のの精神または
主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施す
ることができることはいうまでもなく、そのため、前述
の実施の形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定
的に解釈してはならない。
【0028】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のブ
ラシレスDCモータ内蔵型送風機によれば、 1.制振鋼板製のモータプレートに中心部から外周に向
かった放射状に伝播する電磁振動を、羽根車の略同心の
半径の異なる複数の長孔および適宜位置に切り曲げ部を
設けたことにより効率的に遮断することができる。 2.前記長孔および切り曲げ部により、界磁コイルが巻
かれたステータコアや、内部に収容した軸受の温度上昇
を軸受ハウジングを通してモータプレートに伝導した熱
を効率良く放熱できる。また、当接してあるトランジス
タアレイ等のパワー素子やアルミ電解コンデンサーから
発生する発熱もモータプレートより効率良く放熱できる
ので、素子破損を抑制でき、耐久性を高めることができ
る。 3.上方より落下する水滴を折り曲げ部がひさしの役目
をして受け止め、コネクターの導通ピン上に滴下しなく
なることにより、モータ損傷の危険を少なくできる。 4.モータをケーシング内部へ内蔵したことによりモー
タの突出がなくなりコンパクトになる。という優れた効
果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であるモータ内蔵型送風機
の断面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の要部拡大図である。
【図4】図1の要部拡大図である。
【図5】SECC−C製にて長孔や切り曲げのないモー
タプレートを使用した送風機の周波数分析線図であり、
横軸が周波数(Hz)、縦軸に音圧レベル(dB)であ
る。
【図6】制振鋼板製にて長孔や切り曲げのないモータプ
レートを使用した送風機の周波数分析線図である。
【図7】制振鋼板製にて長孔や切り曲げを設けた本発明
に係わるモータプレートを使用した送風機の周波数分析
線図である。
【図8】トランジスタアレイと軸受ハウジングの表面温
度を測定する際の熱電対の配置を示す図である。
【図9】ガス燃焼式給湯器内の送風機の使用形態図であ
る。
【符号の説明】
1 ケーシング 1a 案内壁 1b、1c 側板 1d ベルマウス 2 ファン 2a ファンプレート主板 2b ファンプレート側板 3 翼板 4 擬似円錐形 5 受け部 6 ロータマグネット 7 ボス 8 回転子側シャフト 9 カシメ 10 軸受ハウジング 11 軸受 12 ワッシャ 13 止め輪 14 小径段部 15 ステータコア 16 界磁コイル 17 カシメ 20 モータプレート 20a 絞り加工 22 カシメ 23 制御回路基板 24 ネジ 25 コネクタ 25a 孔 25b フランジ 26 ホール素子 27 パワー素子(トランジスタ
アレイ) 30 孔 31 長孔 32 切り曲げ部 32a フランジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H02K 21/22 H02K 21/22 M

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受ハウジングの外周に固定子を固定す
    るとともに、該軸受ハウジングの内径部に軸受を介して
    回転子側シャフトを支持し、さらに同回転子側シャフト
    に前記固定子に対応してロータマグネットを取付けたフ
    ァンのファンプレート主板を設け、さらに前記軸受ハウ
    ジングに送風機ケーシングに取付け可能なモータプレー
    トを固定してなるモータ内蔵型送風機において、前記モ
    ータプレートに、モータプレート中心部から外周に向か
    って放射状に伝播する電磁振動を止めるための孔を形成
    したことを特徴とするモータ内蔵型送風機。
  2. 【請求項2】前記孔はモータプレートの回転中心と略同
    心の半径の異なる複数の円周上に形成した長孔であり、
    且つ、前記異なる円周上の各長孔は、互いの長孔の端部
    がモータプレートの回転中心から半径方向に見た時に互
    いに重なるように配置したことを特徴とする請求項1に
    記載のモータ内蔵型送風機。
  3. 【請求項3】 前記モータプレートにはモータの回転を
    制御する制御基板が取り付けられていることを特徴とす
    る請求項1〜請求項2のいづれか1項にモータ内蔵型送
    風機。
  4. 【請求項4】 前記モータプレートは制振鋼板で形成さ
    れたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいづれか1
    項にモータ内蔵型送風機。
  5. 【請求項5】 前記モータプレートには前記孔の他に、
    切り起こしフランジを有する電磁振動の伝達を遮断する
    切り曲げ部を備えていることを特徴とする請求項1〜請
    求項4のいづれか1項に記載の内蔵型送風機。
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