JPH10287886A - スラグ排出方法及び該方法を用いる装置 - Google Patents

スラグ排出方法及び該方法を用いる装置

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JPH10287886A
JPH10287886A JP9378497A JP9378497A JPH10287886A JP H10287886 A JPH10287886 A JP H10287886A JP 9378497 A JP9378497 A JP 9378497A JP 9378497 A JP9378497 A JP 9378497A JP H10287886 A JPH10287886 A JP H10287886A
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JP
Japan
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slag
lock hopper
water
discharging
valve
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JP9378497A
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English (en)
Inventor
Fumihiko Hanayama
文彦 花山
Yoshiki Watabe
芳樹 渡部
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Publication date
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  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 急冷部の冷却水プール下部やスラグロックホ
ッパ下部にスラグが詰まって閉塞するのを防止し、スラ
グを安定して大気圧下に排出できる。 【解決手段】 高温加圧下で微粉固体炭素質原料をガス
化部10でガス化するとともに灰分を溶融スラグに変換
し、溶融スラグを急冷部20の冷却水中で急冷してスラ
グに水砕し、スラグをスラグロックホッパ30に蓄積し
たのち系外に排出するスラグ排出方法であって、スラグ
ロックホッパ30に、気体の吸引を防止するように相当
圧力の水を供給する工程と、水を供給中にスラグを排出
する工程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス化反応に付随
して微粉炭等の微粉固体炭素質原料に含まれた灰分を高
温で溶融させてスラグ化し、スラグロックホッパを経由
して系外へスラグを排出する方法に係り、特にスラグが
ガス化部内及びロックホッパ内に閉塞するのを防止する
スラグ排出方法及び該方法を用いる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】石炭は豊富な埋蔵量をもつ有用なエネル
ギー源であるが、十数%の灰分(アルミナ,シリカ等)
や有害金属(Cr,Hg等)を含むため、その処理法が
難しく適用範囲を狭めていた。しかし噴流層ガス化装置
等では、微粉炭等の微粉固体炭素質原料を酸素等の酸化
剤により高温下で部分燃焼して有用なガスを生成すると
ともに、灰分を溶融させて有害成分が溶出しにくいスラ
グとして系外に取り出すことができる。このため、利用
分野が広がり、特に発電用プラントの燃料として、ある
いは産業用プラントの原料として有望視されている。と
ころが噴流層ガス化装置でスラグを安定して排出できな
ければ石炭を安定してガス化できず、連続して運転を行
えないという問題点がある。
【0003】従来のスラグの安定した排出を図った噴流
層ガス化装置は、例えば図4に示すような装置が知られ
ている。このガス化装置1は、高温加圧下で微粉固体炭
素質原料をガス化するとともに灰分を溶融スラグに変換
するガス化部10と、溶融スラグを冷却水中で急冷して
スラグに水砕する急冷部20と、その下方に設けられス
ラグを蓄積したのち系外に排出するスラグロックホッパ
30とからなり、加圧型のガス化部10で発生した溶融
スラグ6を急冷して生じるスラグ7を排出するに当り、
急冷部20とスラグロックホッパ30とを結ぶ均圧ライ
ン50を設け、スラグロックホッパ30には加圧気体を
満たしておき、急冷部20からのスラグ流下時に均圧ラ
イン50により気体を急冷部20側に逃がすようにした
ものである(特開昭61−243896号公報参照)。
なお図4に、スラグラッシャ51、ロータリ弁52、安
全弁53、圧力調整器54及び加圧空気又は蒸気等のガ
ス供給ライン55が図示されている。
【0004】また図5に示すように、ガス化装置1のガ
ス化部10内に発生する溶融スラグ6を冷却固化して排
出するスラグ排出装置は、スラグロックホッパ30に気
体溜タンク31を付設し、スラグを排出するに当り、急
冷部20とスラグロックホッパ30との開閉弁34a
と、スラグロックホッパ30と冷却水プール21との接
続配管に設けた開閉弁33との開閉時期をずらすことに
より、気体溜タンク31内の気体の体積変化を利用し
て、急冷部20からスラグロックホッパ30へのスラグ
流下を確実にする装置が知られている(特開平7−18
8676号公報参照)。なお図5に、急冷部20とスラ
グロックホッパ30とを接続する短管35、水供給ライ
ン36及び水排水ライン37が図示されている。さらに
他のガス化装置としては、実開平1−161241号、
特開昭59−176391号、実開昭62−16224
4号、実開平3−70256号及び実開平3−1235
37号等の各公報がある。
【0005】一般に、ガス化装置は20〜30気圧の加
圧反応装置であり、ガス化装置の下部には冷却水プール
を有する急冷部があり、この急冷部でガス化部のスラグ
タップより流下した溶融スラグは、熱応力によって数m
mの粉体状のスラグに水砕される。この加圧された急冷
部から大気圧下にスラグを抜き出すには、加圧と減圧と
を繰り返すロックホッパが一般的に用いられる。前記の
従来技術に係るガス化装置は、主として急冷部からスラ
グロックホッパへのスラグの流下中の急冷部におけるス
ラグの架橋(ブリッジ)に関するものである。
【0006】ガス化装置のスラグ排出に当っては、急冷
部にスラグを堆積させると従来技術に示されるような加
圧下での移動操作が必要になるところから、急冷部とス
ラグロックホッパとを連結してスラグをスラグロックホ
ッパ内に時間を掛けて蓄積し、一定時間毎にスラグロッ
クホッパとガス化装置とを弁により切り離して、蓄積し
たスラグを抜き出す方法が好ましい。この場合、急冷部
にスラグが閉塞する原因の一つとして、スラグロックホ
ッパからのスラグの排出に要する時間と、スラグロック
ホッパへの水張り及び加圧に要する時間の和が長くなる
と、急冷部に堆積するスラグ量が増加し、円錐状に絞ら
れた部分及びその下部の短管部分に堆積したスラグの自
重が最大に掛ることが挙げられる。すなわちこのスラグ
ロックホッパからの排出時間をできる限り短くできれ
ば、ガス化装置内の急冷部におけるスラグ移動は極めて
容易になる。
【0007】スラグロックホッパからのスラグ排出に
は、蓄積した多量のスラグを短時間に排出する必要性か
ら、急冷部と同様にスラグロックホッパ出口でもスラグ
の架橋が起きるが、その排出はガス化装置とは切り離さ
れてほぼ常圧で行われることから、加圧下での操作に比
べて容易である。図4に示す従来技術では、急冷部に生
じたスラグ閉塞を解消できるが、スラグロックホッパか
らガス化装置に多量の低温気体が急激に導入されるた
め、スラグタップからの溶融スラグの流下、ガス化部で
のガス化反応及び生成ガス性状の変化等のシステム全体
に及ぼす影響が懸念される。また図5に示す従来技術で
は、ガス化装置への気体の混入は殆どなくなるが、スラ
グロックホッパからのスラグ排出の問題点については言
及されていない。
【0008】従来技術によるスラグの排出では、スラグ
ロックホッパからのスラグ排出時に図4に示すようにエ
ジェクタを用いることがあるが、スラグロックホッパ内
が真空になってスラグ落下に時間を要するため、スラグ
ロックホッパ上部に設けた開閉弁を開いて大気に開放し
ている。この場合、スラグロックホッパ内の水が粉体状
のスラグとともに排出され、またスラグ抜き出しが早く
終わったときには、水が単独で系外に流出し、スラグロ
ックホッパ内に蓄積したスラグの容積以上の空気が入り
込むため、その後のスラグロックホッパへの水張り量が
多くなり、短時間に給水するためには大きな径の供給配
管及び給水ポンプが必要となり不経済である。スラグロ
ックホッパへの水張り時間が長くなるのに伴い、急冷部
に多量のスラグが堆積してスラグ閉塞を招く結果になっ
ていた。さらにスラグロックホッパからのスラグ排出が
滞り受入れができなくなると、冷却水プールの水面上に
スラグが堆積し、溶融スラグが冷却されないため大きな
塊となる。その結果、運転を停止せざるを得なくなった
り、ガス化部を破損することも起こり得る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のスラグ排出方法
にあっては、図4に示す従来技術では、急冷部に生じた
スラグ閉塞を解消できるが、スラグロックホッパからガ
ス化装置に多量の低温気体が急激に導入されるため、ス
ラグタップからの溶融スラグの流下、ガス化部でのガス
化反応及び生成ガス性状の変化等のシステム全体に及ぼ
す影響が懸念される。また図5に示す従来技術では、ガ
ス化装置への気体の混入は殆どなくなるが、スラグロッ
クホッパからのスラグ排出の問題点については言及され
ていない。
【0010】またスラグロックホッパからのスラグ排出
時にエジェクタを用いることがあるが、スラグロックホ
ッパ内の水がスラグとともに排出され、またスラグ抜き
出しが早く終わったときには、水が単独で系外に流出
し、スラグロックホッパ内に蓄積したスラグの容積以上
の空気が入り込むため、スラグロックホッパへの水張り
時間が長くなるのに伴い、急冷部に多量のスラグが堆積
してスラグ閉塞を招く恐れがある。
【0011】本発明の課題は、急冷部の冷却水プール下
部やスラグロックホッパ下部にスラグが閉塞するのを防
止し、スラグを安定して大気圧下に排出できるスラグ排
出方法及び該方法を用いる装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の課題を達成するた
め、本発明に係るスラグ排出方法は、高温加圧下で微粉
固体炭素質原料をガス化するとともに灰分を溶融スラグ
に変換し、溶融スラグを冷却水中で急冷してスラグに水
砕し、スラグをスラグロックホッパに蓄積したのち系外
に排出するスラグ排出方法において、スラグロックホッ
パに気体の吸引を防止するように水を供給し、かつ水の
供給中に前記スラグを排出する構成とする。
【0013】そしてスラグロックホッパより所定高さ上
方に大気開放された貯留水タンクを配置し、スラグロッ
クホッパに蓄積されたスラグの容積以上の水量を貯留水
タンクに貯留し、冷却水を保有する急冷部とスラグロッ
クホッパとの間の弁を閉したのち、貯留水タンクとスラ
グロックホッパとを弁を開して連通させ、水頭圧により
貯留した水をスラグロックホッパに供給してスラグを排
出する構成でもよい。
【0014】またスラグ排出装置にあっては、前記いず
れか一つのスラグ排出方法を用い、急冷部とスラグロッ
クホッパとの間の連絡配管に設けた弁と、弁より上方に
位置し大気に開放された貯留水タンクと、貯留水タンク
とスラグロックホッパとの間の連絡配管に設けた弁とを
具備してなる構成とする。
【0015】さらにガス化装置にあっては、前記スラグ
排出装置を具備し、微粉固体炭素質原料をガス化しかつ
灰分を溶融スラグに変換するガス化部と、溶融スラグを
冷却水中で急冷しスラグに水砕する急冷部と、スラグを
蓄積した後に系外に排出するスラグロックホッパとを備
えてなる構成とする。
【0016】本発明によれば、スラグロックホッパに気
体の吸引を防止するように水を供給し、常に水を満たし
ながらスラグ排出を行うことにより、スラグ排出後に水
張り及び加圧が不要となって直ちにスラグロックホッパ
と急冷部とが接続され、スラグ排出時間が短くなりかつ
急冷部に堆積するスラグ量が少なくなる。また貯留水タ
ンクを備えることにより、貯留した水が水頭圧で供給さ
れるので、給水手段が不要になる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図1を参
照しながら説明する。図1に示すように、高温加圧下の
ガス化部10で微粉炭等の微粉固体炭素質原料をガス化
するとともに灰分を溶融スラグに変換し、溶融スラグを
急冷部20の冷却水中で急冷してスラグに水砕し、スラ
グをスラグロックホッパ30に蓄積したのち系外に排出
するスラグ排出方法であって、スラグロックホッパ30
に気体の吸引を防止するように相当圧力の水を供給する
工程と、その水の供給中にスラグを排出する工程とを含
む構成である。
【0018】そしてスラグロックホッパ30より所定高
さ上方に大気開放された貯留水タンク41を配置する工
程と、スラグロックホッパ30に蓄積されたスラグの容
積以上の水量を貯留水タンク41に貯留する工程と、冷
却水プール21に冷却水を保有する急冷部20とスラグ
ロックホッパ30との間の弁34aを閉する工程と、弁
34aを閉したのち貯留水タンク41とスラグロックホ
ッパ30とを弁42aを開して大気圧に連通させる工程
と、水頭圧Hにより貯留した水をスラグロックホッパ3
0に供給しかつスラグを排出する工程とを含むものとす
る。
【0019】なおスラグ排出中にスラグロックホッパ3
0に供給する水は、図示しない給水ポンプ等からスラグ
ロックホッパ30の頂部又は急冷部20との連絡配管3
5の弁34aの下部に弁を介して設けた給水配管より、
供給される水頭圧H相当の圧力を有する水でもよく、例
えばスラグ排出量に応じて水供給量が制御される構成で
もよい。
【0020】すなわちガス化装置1は、高温で微粉固体
炭素質原料をガス化するガス化部10と、このガス化部
10の下部に位置し溶融スラグ6を急冷する急冷部20
と、急冷部20に連絡配管35で接続され急冷部20で
冷却及び水砕されたスラグを蓄積するスラグロックホッ
パ30とを備え、スラグ排出装置として、スラグロック
ホッパ30の上方に位置し連絡配管45でスラグロック
ホッパ30に接続されかつ大気開放された貯留水タンク
41が設けられている。ガス化部10は、微粉固体炭素
質原料を供給する原料供給ライン3と、原料供給ライン
3に酸化剤を供給する酸化剤供給ライン4と、酸化剤供
給ライン4に接続されたバーナ11と、ガス化部10の
底部に位置し溶融スラグ6を排出するスラグタップ12
とを有している。
【0021】急冷部20は、溶融スラグ6を急冷する冷
却水プール21と、この冷却水プール21に冷却水27
を供給する冷却水供給ライン22と、冷却水27を排出
する冷却水排出ライン23とを備えている。また弁24
によって冷却水27のレベル制御が行われる。スラグロ
ックホッパ30は、貯留水タンク41と、水供給ライン
36とを付設し、上下には弁34a,34cが設けられ
ている。
【0022】急冷部20とスラグロックホッパ30と
は、短管35とこの短管35の管路を開閉する弁34a
とを経て接続されている。スラグロックホッパ30と貯
留水タンク41とは、連絡配管45とこの連絡配管45
の管路を開閉する弁42aとを経て接続されている。ス
ラグロックホッパ30の下部は、スラグ7を排出する弁
34cと、その下流に水供給ライン44の圧送水によっ
て作動するエジェクタ38及びスラグ搬送ライン40が
設けられている。スラグ搬送ライン40は図示していな
いが、固液分離装置、スラグタンク及び排水処理装置に
至る。
【0023】つぎに本実施の形態の作用を説明する。加
圧されたガス化部10で、微粉固体炭素質原料は原料供
給ライン3から、酸素を含む空気等の酸化剤は酸化剤供
給ライン4からそれぞれバーナ11に供給され、原料中
の可燃分は一酸化炭素及び水素に富む生成ガス46に、
原料中の灰分は溶融スラグ6にそれぞれ変換される。す
なわち溶融スラグ6は、原料中の灰の溶融温度以上の約
1300〜1600℃の高温に保持されたガス化部10
で発生し、スラグタップ12から急冷部20の冷却水プ
ール21中に落下する。溶融スラグ6は、表面と内部と
で数百℃の温度差を生じるため、熱応力により約3mm
以下に水砕されて冷却水27中に沈降し、短管35を通
して同じ圧力に保たれたスラグロックホッパ30に一定
時間蓄積される。一方、貯留水タンク41には、スラグ
7がスラグロックホッパ30に沈降しかつ蓄積されてい
る間に水43を供給し、スラグロックホッパ30内に溜
められるスラグ7の容積以上の分量の水量を溜めてお
く。
【0024】スラグロックホッパ30内にスラグ7が一
定時間溜められたのち、短管35の弁34aを閉じて急
冷部20とスラグロックホッパ30とを圧力的に切離
し、ついで貯留水タンク41とスラグロックホッパ30
との連絡配管45の弁42aを開いてスラグロックホッ
パ30の圧力を減圧する。この際、スラグロックホッパ
30内では、減圧により溶け込んでいた気体が微小な気
泡となって水中に生じる。その後、直ちに弁34cを開
いてスラグ7を排出する。この際、スラグロックホッパ
30内のスラグ7は減圧作用によって生じた微小な気泡
により、堆積していたスラグの圧力が一時的に低減され
ており、弁34cの開放と同時に自重により架橋を生じ
ることなくスラグ7が水とともに安定して排出される。
貯留水タンク41からは、排出されるスラグ7と水との
容積分だけ水43が流れ込むため、スラグロックホッパ
30内に大気より気体が入り込むことがない。
【0025】特に図1に示すエジェクタ38を用いる場
合は、排出されるスラグ7が水とともにエジェクタ38
側に引き込まれる作用があるため、排出口から大気が入
り込むことがない。エジェクタ38を用いない場合で
も、スラグ7の排出は前記の要領に従って良好に行われ
るが、スラグロックホッパ30の下部排出口より大気が
入り込むことがある。この場合でも入り込んだ大気は、
気泡になってスラグロックホッパ30内を上昇し、減圧
によって生じた気泡とともに連絡配管45を通して貯留
水タンク41より大気に放出される。
【0026】スラグが排出されると、弁34c及び弁4
2aを閉じて、水供給ライン36の弁34dを開けて、
スラグロックホッパ30を急冷部20と同圧になるまで
加圧し、弁34aを開け、急冷部20とスラグロックホ
ッパ30とを連通する。この時、急冷部20にスラグロ
ックホッパ30よりスラグを排出していた間にスラグ7
がスラグロックホッパ30に移動する。
【0027】以上のように、本実施の形態によれば、ス
ラグロックホッパ内はスラグ排出中に常に水が満たされ
ており、スラグ排出終了時に水張り及び加圧が不要とな
り、直ちにスラグロックホッパと急部とを接続できるた
め、スラグ排出に要する時間を短くすることができる。
特にスラグロックホッパの上方に大気に開放された貯留
水タンクを備えることにより、スラグロックホッパに蓄
積したスラグを排出させる場合には、貯留水タンクとス
ラグロックホッパとを連結する連絡配管の弁を開いて常
圧に減圧したのち、スラグロックホッパの下部に設けた
弁を開くことにより、スラグロックホッパ内に気体の吸
引を防止するように、水が供給されかつスラグは水とと
もに系外に排出される。この時、スラグロックホッパは
貯留水タンクを通して大気に開放されており、スラグ及
びスラグロックホッパ下部の排出部には貯留水タンクの
水面までの高さに相当する水頭圧を受けているため、ス
ラグの排出がスムースに行われ、排出されたスラグ混合
水の容積分だけ貯留水タンクよりスラグロックホッパに
貯留されていた水が流入する。貯留水タンク内にはスラ
グロックホッパ内の蓄積スラグの容積以上の水量が貯留
されていることにより、スラグ排出が終了し貯留水タン
ク下部の弁を閉じる時には、スラグロックホッパ内には
常に水が満たされており、急冷部から直ちにスラグの移
動を開始でき、スラグロックホッパからのスラグ排出に
要する時間が短くなる。
【0028】つぎに図1に示すように、本発明の他の実
施の形態としてスラグ排出装置は、前記いずれか一つの
スラグ排出方法を用い、急冷部20とスラグロックホッ
パ30との間の連絡配管35に設けた弁34aと、弁3
4aより上方に位置し大気に開放された貯留水タンク4
1と、貯留水タンク41とスラグロックホッパ30との
間の連絡配管45に設けた弁42aとを具備してなる構
成である。
【0029】また本発明の他の実施の形態としてガス化
装置は、前記スラグ排出装置を具備し、微粉固体炭素質
原料をガス化しかつ灰分を溶融スラグに変換するガス化
部10と、溶融スラグを冷却水21の冷却水27中で急
冷しスラグに水砕する急冷部20と、スラグを蓄積した
後に系外に排出するスラグロックホッパ30とを備えて
なる構成である。これらの他の実施の形態によっても前
記と同様の作用が得られる。
【0030】図2に本発明のスラグ排出装置によるスラ
グ排出操作に伴うスラグロックホッパの圧力変化の一例
を示し、図3に、図4に示す従来技術によるスラグ排出
操作に伴うスラグロックホッパの圧力変化の一例を示
す。ここではガス化装置の急冷部からスラグロックホッ
パに一定時間スラグが蓄積される時間をスラグ沈殿と
し、一定時間が経過後にスラグロックホッパに溜められ
たスラグを、スラグロックホッパを減圧したのち図1に
示す弁34cを開けてスラグを系外に取り出す時間をス
ラグ排出とし、排出終了後に給水ライン36よりスラグ
ロックホッパへの給水を水張りとし、加圧する時間を加
圧として表示している。
【0031】図2と図3とを比較すると、スラグ排出時
間はどちらの場合も大気開放されているため大きな差は
ないが、図2ではスラグロックホッパに殆ど気体が残ら
ないため、加圧は一瞬で終了し、スラグ排出に要する時
間分だけ急冷部にスラグが堆積することになり、スラグ
ロックホッパへの移動は架橋を生じることなく極めて容
易に行われる。これに対し、従来技術を示す図3は、ス
ラグロックホッパへの水張りに長い時間を要し、その後
スラグロックホッパ内に少量の気体を残して加圧するた
め、気体の容積変化が大きいことにより、加圧に長い時
間を要していることが分かる。
【0032】本発明によれば、スラグロックホッパに貯
留水タンクを備えたので、スラグロックホッパに蓄積し
たスラグを系外に排出させる場合、スラグロックホッパ
内に水が流入し気体が入り込まないため、スラグロック
ホッパへの水張りが不要となり、したがって加圧も不要
となるため、急冷部に堆積するスラグ量が少なくでき
て、急冷部にスラグが架橋することがなくなり、スラグ
の安定排出が図れる。なお給水手段として給水ポンプ等
から給水配管を、スラグロックホッパの頂部又は急冷部
との連絡配管の開閉弁の下部に開閉弁を介して設けた場
合でも、スラグロックホッパ内には常に水が満たされな
がらスラグ排出が行われ、安定してスラグが排出される
効果があり、スラグ排出終了時に水張り及び加圧が不要
となり、直ちにスラグロックホッパとガス化装置とを接
続できるため、スラグ排出に要する時間を短くすること
ができる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、スラグロックホッパに
気体の吸引を防止するように水を供給し、常に水を満た
しながらスラグ排出を行うため、スラグ排出後に水張り
及び加圧が不要となり、かつ直ちにスラグロックホッパ
と急冷部とを接続できるため、スラグ排出時間を短くで
きるとともに、急冷部に堆積するスラグ量を少なくでき
るのでスラグの安定排出が可能となる。また貯留水タン
クを備えることにより、貯留した水が水頭圧で供給され
るため、給水ポンプ等の給水手段が不要になる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す断面図である。
【図2】本発明のスラグ排出操作に伴うスラグロックホ
ッパの圧力変化の一例を示すグラフである。
【図3】従来技術のスラグ排出操作に伴うスラグロック
ホッパの圧力変化の一例を示すグラフである。
【図4】従来技術を示す図である。
【図5】従来技術を示す図である。
【符号の説明】
1 ガス化装置 3 原料供給ライン 4 酸化剤供給ライン 6 溶融スラグ 7 スラグ 10 ガス化部 11 バーナ 20 急冷部 21 冷却水プール 30 スラグロックホッパ 34a,34c,42a 弁 36 水供給ライン 38 エジェクタ 41 貯留水タンク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温加圧下で微粉固体炭素質原料をガス
    化するとともに灰分を溶融スラグに変換し、該溶融スラ
    グを冷却水中で急冷してスラグに水砕し、該スラグをス
    ラグロックホッパに蓄積したのち系外に排出するスラグ
    排出方法において、前記スラグロックホッパに気体の吸
    引を防止するように水を供給し、かつ該水の供給中に前
    記スラグを排出することを特徴とするスラグ排出方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスラグ排出方法におい
    て、スラグロックホッパより所定高さ上方に大気開放さ
    れた貯留水タンクを配置し、前記スラグロックホッパに
    蓄積されたスラグの容積以上の水量を前記貯留水タンク
    に貯留し、冷却水を保有する急冷部と前記スラグロック
    ホッパとの間の弁を閉したのち、前記貯留水タンクと前
    記スラグロックホッパとを弁を開して連通させ、水頭圧
    により前記貯留した水を前記スラグロックホッパに供給
    して前記スラグを排出することを特徴とするスラグ排出
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のスラグ排出方法を
    用い、急冷部とスラグロックホッパとの間の連絡配管に
    設けた弁と、該弁より上方に位置し大気に開放された貯
    留水タンクと、該貯留水タンクと前記スラグロックホッ
    パとの間の連絡配管に設けた弁とを具備してなることを
    特徴とするスラグ排出装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のスラグ排出装置を具備
    し、微粉固体炭素質原料をガス化しかつ灰分を溶融スラ
    グに変換するガス化部と、前記溶融スラグを冷却水中で
    急冷しスラグに水砕する急冷部と、該スラグを蓄積した
    後に系外に排出するスラグロックホッパとを備えてなる
    ことを特徴とするガス化装置。
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