JPH10285259A - 送話器 - Google Patents

送話器

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JPH10285259A
JPH10285259A JP8942197A JP8942197A JPH10285259A JP H10285259 A JPH10285259 A JP H10285259A JP 8942197 A JP8942197 A JP 8942197A JP 8942197 A JP8942197 A JP 8942197A JP H10285259 A JPH10285259 A JP H10285259A
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JP
Japan
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hole
stage
turbulence
peripheral edge
outer peripheral
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Application number
JP8942197A
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English (en)
Inventor
Tomohiko Sakamaki
知彦 坂巻
Takuya Komatsu
卓也 小松
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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  • Details Of Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
  • Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
  • Telephone Set Structure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成でありながら、コスト高になるこ
とがなく、通話者にとって雑音となる広帯域周波数の信
号を低減することによって、通話者が快適に通話するこ
とができる送話器を提供する。 【解決手段】 送話器14の送話孔部19を、1段目の
孔部20と2段目の孔部21と段差部22とから1段の
階段形状に構成した。自然風によって乱流や渦が発生
し、その乱流や渦が送話孔部19の内部に入り込むこと
があっても、その大部分は、段差部22ではね返される
共に、1段目の孔部20の内部で渦を巻くようになり、
1段目の孔部20より先の(深い)2段目の孔部21の
内部には入り込まなくなり、コンデンサマイク17に当
たることがなくなる。しかも、最初に入り込んだ乱流や
渦が1段目の孔部20の内部で渦を巻いているので、後
からの自然風は、送話孔部19に入り込みにくくなる。
これにより、自然風の乱流や渦によって発生する広帯域
周波数の信号を低減することができ、通話者は、快適に
通話することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話機などに
設けられるもので、本体内部のマイクロホンが送話孔部
を通じて外部と連通するように構成された送話器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、無線通信技術の発展に伴って、携
帯電話機が広く普及している。図8は、携帯電話機の送
話器の従来構成を示している。送話器1は、携帯電話機
のケースの構成部品であるカバー2の裏側にコンデンサ
マイク3がマイクホルダ4に保持された状態で取付けら
れて構成されている。そして、そのコンデンサマイク3
は、カバー2に円筒状に形成された送話孔部5を通じて
外部と連通している。
【0003】ところで、上記した送話器1においては、
自然風が、送話孔部5にその深さ方向に対して斜め方向
から当たると(図8中矢印A参照)、送話孔部5の外部
側の開口端である外周縁部5aは角形状となっているの
で、その外周縁部5a近傍で乱流(気流の乱れ)や渦が
発生する。そして、その乱流や渦が送話孔部5の内部に
入り込み、上記コンデンサマイク3の収音面に当たると
(図8中矢印B参照)、コンデンサマイク3は、広帯域
周波数の信号を出力する。このとき、広帯域周波数の信
号は通話者にとって雑音(風切り音)となるので、通話
者は、この広帯域周波数の信号によって不快感を感じる
ようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、通話者に不快
感を与えないようにするために、広帯域周波数の信号を
除去する内部回路を付加することが考えられている。ま
た、送話孔部5とコンデンサマイク3との位置をずら
し、それら送話孔部5とコンデンサマイク3とを、広帯
域周波数の信号を吸収するゴムの通路で接続することも
考えられている。しかしながら、これらの構成では、内
部回路やゴムなどの新たな部品が必要であるため、構成
が複雑になったり、コスト高になるという問題点があっ
た。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、簡単な構成でありながら、コスト
高になることなく、自然風の乱流や渦によって発生する
広帯域周波数の信号を低減することができ、それによっ
て、通話者が快適に通話することができる送話器を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1および2の発明
によれば、自然風によって送話孔部の外周縁部近傍で乱
流や渦が発生し、その乱流や渦が送話孔部の内部に入り
込むことがあっても、送話孔部の内部に入り込んだ乱流
や渦の大部分は、段差部ではね返される共に、1段目の
孔部の内部で渦を巻くようになる。したがって、自然風
によって発生した乱流や渦の大部分は、1段目の孔部よ
り先の(深い)2段目の孔部の内部には入り込まなくな
り、マイクロホンに当たることがなくなる。しかも、最
初に入り込んだ乱流や渦が1段目の孔部の内部で渦を巻
いているので、後からの自然風は、送話孔部に入り込み
にくくなる。
【0007】これにより、自然風の乱流や渦によって発
生する広帯域周波数の信号(通話者にとっての雑音)を
低減することができ、通話者は、快適に通話することが
できるようになる。また、この場合、広帯域周波数の信
号を除去する内部回路や、広帯域周波数の信号を吸収す
るゴムなどの部品を別途設ける必要がないので、簡単な
構成とすることができ、しかも、コスト高になることは
ない。
【0008】請求項3および4の発明によれば、自然風
の大部分は、送話孔部の外周縁部に沿って滑らかに送話
孔部の内部に入り込むようになるので、乱流や渦が発生
しにくくなり、広帯域周波数の信号をより低減すること
ができるようになる。
【0009】請求項5および6の発明によれば、1段目
の孔部の内部で滞留している渦が、仮に2段目の孔部の
内部に入り込むことがあっても、その渦の大部分は、段
差部の外周縁部に沿って滑らかに2段目の孔部の内部に
入り込むようになるので、新たな乱流や渦が発生しにく
くなり、広帯域周波数の信号をより低減することができ
るようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を携帯電話機の送話
器に適用した一実施例について図1ないし図3を参照し
て説明する。まず、図2において、携帯電話機11の表
面側には開始キー12a、リダイヤルキー12b、終了
キー12c、「0」〜「9」の数字キー12d(図2で
は「3」を代表して符号を付している)、*(アスタリ
スク)キー12e、#(シャープ)キー12f、コール
/メモリキー12g、ファンクションキー12h、電源
キー12i、クリアキー12j、アップスクロールキー
12kおよびダウンスクロールキー12lからなる各種
キー、数字や文字などを表示するディスプレイ13、送
話器(マイク)14ならびに受話器(レシーバ)15が
設けられている。
【0011】さて、上記送話器14について、図1を参
照して詳述する。送話器14は、携帯電話機11のケー
スの構成部品であるカバー16(本発明でいう本体)の
裏側に、コンデンサマイク17(本発明でいうマイクロ
ホン)がマイクホルダ18に保持された状態で取付けら
れて構成されている。このコンデンサマイク17は、マ
イクホルダ18の孔部18aならびにカバー16に形成
された送話孔部19を通じて外部と連通している。
【0012】送話孔部19は、外部側に位置する1段目
の孔部20と、コンデンサマイク17側に位置する2段
目の孔部21とが段差部22を介して接続された1段の
階段形状に構成されている。このとき、1段目の孔部2
0および2段目の孔部21は、その深さ方向と直交する
方向の断面が同心円状に構成されている。また、1段目
の孔部20にあってカバー16の外面部16aに連なる
外周縁部20aならびに2段目の孔部21にあって段差
部22に連なる外周縁部21aは、それぞれ4分の1の
円弧状に形成されている。
【0013】そして、上記構成の送話孔部19におい
て、カバー16の厚さ(送話孔部19の深さ)をt、1
段目の孔部20の深さをx、1段目の孔部20の直径を
D、2段目の孔部21の直径をd、1段目の孔部20の
外周縁部20aにおける円弧の半径をR、2段目の孔部
21の外周縁部21aにおける円弧の半径をrとする
と、t=1.5、x=0.5、D=2.5、d=1.
5、R=0.5、r=0.5となっている(いずれも単
位はミリメートル)。
【0014】しかして、使用者がこの携帯電話機11を
用いて通話するときには、発声に伴って生じる気流は、
外部から略深さ方向に送話孔部19の内部に入り込むよ
うになっている。そして、送話孔部19に入り込んだ気
流は、コンデンサマイク17の収音面に当たって電気信
号に変換されるようようになっている。
【0015】さて、ここで、自然風が、送話孔部19に
その深さ方向に対して斜め方向から当たった場合につい
て、図3を参照して説明する。自然風が、送話孔部19
にその深さ方向に対して斜め方向から当たると(図3中
矢印P参照)、その自然風によって送話孔部19の外部
側の開口端、つまり、1段目の孔部20の外周縁部20
a近傍で乱流や渦が発生し、その乱流や渦が送話孔部1
9の内部に入り込むようになる。
【0016】しかしながら、この場合、送話孔部19
は、上述したように、1段目の孔部20と2段目の孔部
21と段差部22とから1段の階段形状に構成されてい
るので、送話孔部19の内部に入り込んだ乱流や渦の大
部分は、段差部22ではね返される共に、1段目の孔部
20の内部で渦を巻くようになる(図3中矢印Q参
照)。すなわち、自然風によって発生した乱流や渦は、
2段目の孔部21の内部に入り込むことがなくなり、コ
ンデンサマイク17の収音面に当たることがなくなる。
しかも、最初に入り込んだ乱流や渦が1段目の孔部20
の内部で渦を巻いているので、後からの自然風は、送話
孔部19に入り込みにくくなる。
【0017】また、このとき、1段目の孔部20の外周
縁部20aは、円弧状に形成されているので、自然風の
大部分は、1段目の孔部20の外周縁部20aに沿って
滑らかに送話孔部19の内部に入り込むようになる(図
3中矢印R参照)。すなわち、1段目の孔部20の外周
縁部20a近傍において、乱流や渦が発生しにくくなっ
ている。
【0018】さらに、2段目の孔部21の外周縁部21
aは、円弧状に形成されているので、1段目の孔部20
の内部で滞留している渦が、仮に2段目の孔部21の内
部に入り込む場合があっても、その渦の大部分は、2段
目の孔部21の外周縁部21aに沿って滑らかに2段目
の孔部21の内部に入り込むようになる(図3中矢印S
参照)。すなわち、2段目の孔部21の外周縁部21a
近傍において、新たな乱流や渦が発生しにくくなってい
る。
【0019】このように本実施例によれば、送話器14
の送話孔部19を、1段目の孔部20と2段目の孔部2
1と段差部22とから1段の階段形状に構成したので、
自然風によって乱流や渦が発生し、その乱流や渦が送話
孔部19の内部に入り込むことがあっても、その大部分
は、段差部22ではね返される共に、1段目の孔部20
の内部で渦を巻くようになる。よって、自然風によって
発生した乱流や渦の大部分が、1段目の孔部20より先
の(深い)2段目の孔部の内部には入り込まなくなり、
コンデンサマイク17に当たることがなくなる。しか
も、最初に入り込んだ乱流や渦が1段目の孔部20の内
部で渦を巻いているので、後からの自然風は、送話孔部
19に入り込みにくくなる。
【0020】これにより、自然風の乱流や渦によって発
生する広帯域周波数の信号(通話者にとっての雑音)を
低減することができ、通話者は、快適に通話することが
できるようになる。また、この場合、広帯域周波数の信
号を除去する内部回路や、広帯域周波数の信号を吸収す
るゴムなどの部品を別途設ける必要でないので、簡単な
構成とすることができ、しかも、コスト高になることは
ない。
【0021】また、1段目の孔部20の外周縁部20a
を円弧状に形成したので、自然風の大部分は、1段目の
孔部20の外周縁部20aに沿って滑らかに送話孔部1
9の内部に入り込むようになる。これにより、1段目の
孔部20の外周縁部20a近傍において、乱流や渦が発
生しにくくなり、広帯域周波数の信号をより低減するこ
とができるようになる。
【0022】さらに、2段目の孔部21の外周縁部21
aを円弧状に形成したので、1段目の孔部20の内部で
滞留している渦が、仮に2段目の孔部21の内部に入り
込むことがあっても、その渦の大部分は、2段目の孔部
21の外周縁部21aに沿って滑らかに2段目の孔部2
1の内部に入り込むようになる。これにより、2段目の
孔部21の外周縁部21a近傍において、新たな乱流や
渦が発生しにくくなり、広帯域周波数の信号をより低減
することができるようになる。
【0023】さて、発明者らは、以下に説明する実験を
行い、送話孔部19の形状を変更することによって、広
帯域周波数の信号のレベルがどのように変化するかを確
認した。以降においては、その実験システムならびに実
験結果について図4ないし図7を参照して説明する。
【0024】まず、図4は、実験システムの構成を示し
ているもので、送信部31は、以下のように構成されて
いる。アクリル板32の裏面側部32aには、実施例で
説明した携帯電話機11のコンデンサマイク17がマイ
クホルダ18に保持された状態で取付けられている。コ
ンデンサマイク17は、アクリル板32に形成された送
話孔部33を通じて表面側部32b側に連通していると
共に、ケーブル34により携帯電話機11と電気的に接
続されている。また、アクリル板32の近傍には、その
アクリル板32と所定距離を存して扇風機35が配設さ
れており、その扇風機35によって生成された気流は、
アクリル板32の表面側部32bに斜め方向から当たる
ようになっている。
【0025】このように構成された送信部31において
は、扇風機35によって生成された気流のうちで送話孔
部33の内部に入り込んでコンデンサマイク17の収音
面に当たった気流は、コンデンサマイク17で電気信号
に変換される。そして、その電気信号は、ケーブル34
を通じて携帯電話機11に出力され、携帯電話機11で
電波信号に変換されたのち、受信部36に送信されるよ
うになっている。
【0026】受信部36は、以下のように構成されてい
る。無線基地局37は、送信部31から送信された電波
信号を受信するもので、受信した電波信号を電気信号に
変換する。無線基地局37で生成された電気信号は、交
換機(図示せず)を経由し、分岐器38で分岐されて電
話機39ならびにメモリハイコーダ40に出力されるよ
うになっている。そして、メモリハイコーダ41は、与
えられた電気信号に含まれる広帯域周波数の信号成分を
電圧レベルで出力するようになっている。
【0027】このように送信部31ならびに受信部36
を構成することにより、送信部31において、通話者に
とって雑音となる広帯域周波数の信号を疑似的に発生さ
せ、受信部36において、その発生した広帯域周波数の
信号を電圧レベルで測定できるようにしている。
【0028】さて、上記送話孔部33は、それぞれ実施
例で説明した1段目の孔部20、2段目の孔部21およ
び段差部22に相当する1段目の孔部41、2段目の孔
部42および段差部43とから構成されている。そし
て、その形状は、図5に示すように、1段目の孔部41
の深さx、1段目の孔部41の直径D、2段目の孔部4
2の直径d、1段目の孔部41の外周縁部41aにおけ
る円弧の半径R、2段目の孔部42の外周縁部42aに
おける円弧の半径rの5つのパラメータが組合わされる
ことによって決定されている。本実験では、これらのパ
ラメータを変化させることによって送話孔部33の形状
を変更した。尚、図6に、各パラメータにおけるパラメ
ータ値を示している(単位はミリメートル)。
【0029】また、実際の測定にあたっては、扇風機3
5からの風が当たる距離、角度、風速は、送話孔部33
の形状が異なる各条件で一定とした。さらに、回線によ
る影響を低減するため、各条件の下で5〜6回データを
採取し、最上値と最下値のデータを削除した残りのデー
タの平均値を算出し、その平均値をその条件における測
定結果とした。尚、アクリル板32の厚さ(送話孔部3
3の深さ)をtとすると、t=1.5(ミリメートル)
としており、これは、一般的な携帯電話機のケースの構
成部品であるカバーの厚さに略等しいものである。
【0030】次に、本実験の実験結果について、図7を
参照して説明する。図7には、代表的な条件の下で測定
した5つの測定結果を(a)〜(e)で示している。ま
ず、図7中(a)〜(c)は、いずれもx=0、D=d
(=1.5)r=0とし、つまり、送話孔部33を1段
の階段形状ではなく、円筒形状にしたときに、Rの値の
変化によって広帯域周波数の信号レベルがどれだけ変化
したかを示すものである。この場合、(a)に示すR=
0と、(b)に示すR=1.0および(c)に示すR=
0.5とを比較すると、(b)および(c)の方が広帯
域周波数の信号のレベルが低下していることが分かる。
【0031】これは、実施例で説明したように、送話孔
部33にあって1段目の孔部41の外周縁部41aを円
弧状に形成すると、自然風の大部分は、1段目の孔部4
1の外周縁部41aに沿って滑らかに送話孔部33の内
部に入り込むようになり、乱流や渦が発生しにくくなる
ためであると考えられる。
【0032】次に、図7中(c)、(d)は、いずれも
d=1.5、R=0.5、r=0とし、つまり、送話孔
部33にあって1段目の孔部41の外周縁部41aを円
弧状に形成したときに、x、Dの値の変化、つまり、段
差部43の有無の違いによって広帯域周波数の信号レベ
ルがどれだけ変化したかを示すものである。この場合、
(c)に示す段差部43の無い場合と、(d)に示す段
差部43の有る場合とを比較すると、明らかに、(d)
の方が広帯域周波数の信号のレベルが低下していること
が分かる。
【0033】これは、実施例で説明したように、送話孔
部33を1段目の孔部41と2段目の孔部42と段差部
43とから1段の階段形状に構成すると、送話孔部33
の内部に入り込んだ乱流や渦の大部分は、段差部43で
はね返される共に、1段目の孔部41の内部で渦を巻く
ようになり、2段目の孔部42の内部に入り込むことが
なくなるためであると考えられる。さらに、この場合、
最初に入り込んだ乱流や渦が1段目の孔部41の内部で
渦を巻くことによって、後からの自然風が送話孔部33
に入り込みにくくなることも、広帯域周波数の信号のレ
ベルが低下する要因の一つであると考えられる。
【0034】次に、図7中(d)、(e)は、いずれも
x=0.5、d=1.5、R=0.5とし、つまり、送
話孔部33にあって1段目の孔部41の外周縁部41a
を円弧状に形成し、且つ、段差部43を形成したとき
に、rの値の変化によって広帯域周波数の信号レベルが
どれだけ変化したかを示すものである。この場合、
(d)に示すr=0と、(e)に示すr=0.5とを比
較すると、明らかに、(e)の方が広帯域周波数の信号
のレベルが低下していることが分かる。
【0035】これは、実施例で説明したように、送話孔
部33にあって2段目の孔部42の外周縁部42aを円
弧状に形成すると、1段目の孔部41の内部で滞留して
いる渦が、仮に2段目の孔部42の内部に入り込むこと
があっても、その渦の大部分は、2段目の孔部42の外
周縁部42aに沿って滑らかに2段目の孔部42の内部
に入り込むようになり、新たな乱流や渦は発生しにくく
なるためであると考えられる。
【0036】以上、これら5つの測定結果(a)〜
(e)から、t=1.5のとき、送話孔部33がx=
0.5、D=2.5、d=1.5、R=0.5、r=
0.5に設定された形状であるとき、広帯域周波数の信
号のレベルを良好に低減できることが分かる。
【0037】尚、本実験では、t=1.5として実験を
行ったが、tの範囲としては、実用上の問題を考慮する
と、1.0≦t≦1.5を満たすものであれば良く、そ
のとき、xの範囲としては、0.3t≦x≦0.5tを
満たすものであれば良い。また、dの範囲としては、
1.0≦d≦1.5を満たすものであれば良く、そのと
き、Dの範囲としては、1.6d≦D≦1.8dを満た
すものであれば良い。また、このとき、R、rの範囲
は、それぞれ0<R≦x、0<r≦(D−d)/2に設
定すれば良い。
【0038】本発明は、上記実施例にのみ限定されるも
のでなく、次のように変形または拡張することができ
る。携帯電話機に限ることなく、簡易型携帯電話機(Pe
rsonal Handyphone System)などの他の通信機器に適用
しても良い。送話孔部19は、1段に限ることはなく、
2段以上の階段形状に構成しても良く、また、深さ方向
と直交する断面は円形状に限ることなく、角形状であっ
ても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す縦断側面図
【図2】携帯電話機の平面図
【図3】作用を示す図
【図4】実験システムのシステム構成図
【図5】送話孔部の断面図
【図6】各パラメータのパラメータ値を示す図
【図7】実験結果を示す図
【図8】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
図面中、14は送話器、16はカバー(本体)、17は
コンデンサマイク(マイクロホン)、19は送話孔部、
20は1段目の孔部、20aは外周縁部、21は2段目
の孔部、21aは外周縁部、22は段差部である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体の内部に設けられたマイクロホンが
    上記本体に形成された送話孔部を通じて外部と連通して
    なる送話器において、 前記送話孔部は、その深さ方向と直交する方向の断面積
    が外部側から前記マイクロホン側へ向かって段階的に小
    さくなる複数の孔部と、それら孔部を階段状に接続する
    段差部とを備えて構成されていることを特徴とする送話
    器。
  2. 【請求項2】 前記送話孔部は、その深さ方向と直交す
    る方向の断面が円形状で且つ外部側の1段目の孔部と前
    記マイクロホン側の2段目の孔部とにより1段の階段形
    状に形成され、 前記送話孔部の深さをt(ミリメートル)、前記1段目
    の孔部の深さをx(ミリメートル)、前記1段目の孔部
    の直径をD(ミリメートル)および前記2段目の孔部の
    直径をd(ミリメートル)とすると、下式が成立するよ
    うに形成されていることを特徴とする請求項1記載の送
    話器。 1.0≦t≦1.5 0.3t≦x≦0.5t 1.0≦d≦1.5 1.6d≦D≦1.8d
  3. 【請求項3】 前記送話孔部は、前記本体の外面に連な
    る外周縁部が湾曲状に形成されていることを特徴とする
    請求項1または2記載の送話器。
  4. 【請求項4】 前記1段目の孔部は、前記本体の外面に
    連なる外周縁部が4分の1の円弧状に形成され、 前記円弧状部の半径をR(ミリメートル)とすると、下
    式が成立するように形成されていることを特徴とする請
    求項2記載の送話器。 0<R≦x
  5. 【請求項5】 前記孔部は、前記段差部に連なる外周縁
    部が湾曲状に形成されていることを特徴とする請求項1
    ないし4のいずれかに記載の送話器。
  6. 【請求項6】 前記2段目の孔部は、前記段差部に連な
    る外周縁部が4分の1の円弧状に形成され、 前記円弧状部の半径をr(ミリメートル)とすると、下
    式が成立するように形成されていることを特徴とする請
    求項2または4記載の送話器。 0<r≦(D−d)/2
JP8942197A 1997-04-08 1997-04-08 送話器 Pending JPH10285259A (ja)

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JP8942197A JPH10285259A (ja) 1997-04-08 1997-04-08 送話器

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