JPH10283380A - 論理回路生成装置及び論理回路生成方法 - Google Patents

論理回路生成装置及び論理回路生成方法

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JPH10283380A
JPH10283380A JP9083013A JP8301397A JPH10283380A JP H10283380 A JPH10283380 A JP H10283380A JP 9083013 A JP9083013 A JP 9083013A JP 8301397 A JP8301397 A JP 8301397A JP H10283380 A JPH10283380 A JP H10283380A
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signal
circuit
transition probability
signal transition
data
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JP9083013A
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Takeshi Kitahara
健 北原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 論理回路のデータ選択部分の信号遷移を低減
することができる論理回路生成方法を提供する。 【解決手段】 データパス系の信号遷移確率の計算を行
うデータパス系信号遷移確率計算処理と共に、制御系の
信号遷移確率の計算を行う信号系遷移確率計算処理を行
った後、前記データパス系信号遷移確率計算処理及び前
記信号系遷移確率計算処理の計算結果に基づき、データ
パス上の所定の回路部分への入力を選択する選択回路部
に対してその信号遷移を小さくするように部分回路を付
加する部分回路付加処理を実行するようにしたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、論理回路の設計を
自動的に行う計算機等の論理回路生成装置、及びこれを
用いて実施される論理回路生成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、論理回路において消費される電力
量の低減化を目的として、論理回路中の信号の“0”か
ら“1”または“1”から“0”への信号値の遷移を少
なくする手法が提案されている。特にデータパス上の消
費電力を低減化することを目的として、データが参照さ
れない(必要でない)ときにデータパスの信号遷移が少
なくなるように制御信号のコントロールを変更する手法
(以下、最適化手法という)が提案されている(Con
troller re−specification
to minimize switching act
ivity incontroller/data p
ath circuits,ISLPED 199
6)。
【0003】以下、上記論文に開示された最適化手法を
図13及び図14を参照して説明する。図13はデータ
パス上の論理回路の一例を示すブロック図である。図1
4(a),(b)は図13中の制御信号のコントロール
を示す状態遷移図であり、同図(a)は上記手法による
最適化以前の状態遷移図、同図(b)は上記手法によっ
て最適化された状態遷移図を示している。
【0004】図13に示す論理回路は、マルチプレクサ
101,102及びレジスタ103を有している。マル
チプレクサ101は、制御信号C1により入力データI
5(0側)と定数値Zero(1側)のいずれか一方を
選択して出力し、マルチプレクサ102は、制御信号C
2により前記マルチプレクサ101の出力データI6と
レジスタ103の出力データI7(0側)のいずれか一
方を選択して出力する。そして、レジスタ103はマル
チプレクサ102の出力データを保持する。ここで、マ
ルチプレクサ101は、図14(a)の状態遷移図に示
すS103のときのみ[1]側の入力データ(つまり定
数値Zero)を選択し、その他のS100〜S102
及びS104〜S107のときは[0]側の入力データ
(つまりデータI5)を選択するように、制御信号C1
により制御されるものとする。また、マルチプレクサ1
02は、S103またはS105のときのみ[1]側の
入力データ(つまりデータI6)を選択し、その他のS
100〜S102、S104、S106、S107のと
きは[0]側の入力データ(つまりデータI7)を選択
するように、制御信号C2により制御されるものとす
る。
【0005】上記の最適化手法により低消費電力の最適
化がなされる前においては、図14(a)に示すよう
に、マルチプレクサ101は、マルチプレクサ102の
[1]側へ送出する出力データI6として、S100〜
S102及びS104〜S107にてデータI5を出力
し、S103のときのみ定数値Zeroを出力する。
【0006】一方、マルチプレクサ102はS103ま
たはS105のときのみデータI6を選択するので、図
14(a)の斜線部分で示したS100〜S102、S
104、S106、S107のときのデータI6は、参
照されない不要なデータということになる。ところが、
マルチプレクサ101は、データI6が不要なときで
も、信号遷移を伴うデータI5を選択しているため、そ
の分、電力消費が増加していた。
【0007】そこで、この問題の解決のために上記の最
適化手法では、上述した不要なデータが出力されるとき
には(S100〜S102、S104、S106、S1
07)、マルチプレクサ101の信号遷移が少なくなる
ように制御信号C1のコントロールを変更している。す
なわち、図14(b)の状態遷移図に示すように、マル
チプレクサ101は、S105のときのみ[0]側の入
力データ(つまりデータI5)を選択し、その他のS1
00〜S104及びS106,S107のときは[1]
側の入力データ(つまり定数値Zero)を選択するよ
うに、制御信号C1により制御される。なお、制御信号
C2のコントロールは最適化される前と同様である。
【0008】これにより、マルチプレクサ102がデー
タI7を選択しているときは(S103またはS105
以外、つまりデータI6が不要なとき)、マルチプレク
サ101は定数値Zeroを選択するため、データパス
上の定数値Zeroからレジスタ103に至る部分の信
号遷移を低減することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の最適化手法では、データパス上の演算器や記憶素子
への転送に係る部分の信号遷移を低減化することは可能
であるものの、これら演算器や記憶素子への入力となる
信号を選択する機能を持つ回路部分の信号遷移の低減化
はできなかった。
【0010】例えば図15に示すような論理回路におい
ては、定数値Zeroからレジスタ103に至る部分の
信号遷移を低減することができるものの、データI5の
前段にある2つのマルチプレクサ111,112での信
号遷移を低減することができなかった。
【0011】本発明は、上述の如き従来の問題点を解決
するためになされたもので、その目的は、論理回路のデ
ータ選択部分の信号遷移を低減することができる論理回
路生成装置及び論理回路生成方法を提供することであ
る。またその他の目的は、論理回路のデータ選択部分の
信号遷移を的確に低減することができる論理回路生成方
法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明である論理回路生成装置の特徴は、設計
すべき論理回路の情報が格納された回路情報記憶部と、
前記回路情報記憶部に格納されているデータパスに関す
る情報に対して各信号毎に信号遷移確率の計算を行うデ
ータパス系信号遷移確率計算部と、前記回路情報記憶部
に格納されている制御系に関する情報に対して各信号毎
に信号遷移確率の計算を行う信号系遷移確率計算部と、
部分回路を生成する回路生成部と、前記各部の制御を行
う制御部とを有する論理回路生成装置であって、前記制
御部は、前記データパス系信号遷移確率計算部及び前記
信号系遷移確率計算部の計算結果に基づき、前記データ
パス上の所定の回路部分への入力を選択する選択回路部
に対してその信号遷移を小さくするように前記回路生成
部で生成した部分回路を付加する部分回路付加手段を備
えたことにある。
【0013】この第1の発明によれば、回路情報記憶部
中のデータパスに関する情報(例えば、データの演算及
び記憶素子への転送等に関する情報)と、制御系に関す
る情報(例えば、データパスの実行すべき演算や転送の
ための入力データとなるべきデータ信号を選択する情
報)の両方を考慮して、論理回路の選択回路部の信号遷
移を減らすようにする。
【0014】第2の発明である論理回路生成方法の特徴
は、データパス系の信号遷移確率の計算を行うデータパ
ス系信号遷移確率計算処理と共に、制御系の信号遷移確
率の計算を行う信号系遷移確率計算処理を行った後、前
記データパス系信号遷移確率計算処理及び前記信号系遷
移確率計算処理の計算結果に基づき、データパス上の所
定の回路部分への入力を選択する選択回路部に対してそ
の信号遷移を小さくするように部分回路を付加する部分
回路付加処理を実行するようにしたものである。
【0015】この第2の発明によれば、データパス系と
制御系の両方の情報を考慮して、論理回路の選択回路部
の信号遷移を減らすようにする。
【0016】第3の発明である論理回路生成方法の特徴
は、上記第2の発明における前記部分回路付加処理で
は、前記データパス系信号遷移確率計算処理と前記信号
系遷移確率計算処理の計算結果に基づく評価関数を計算
する評価関数計算処理と、前記評価関数計算処理の計算
結果が基準値よりも大きいか否かを判定する判定処理と
を行い、前記判定処理の判定結果に応じて、前記選択回
路部に対してその信号遷移を小さくするように部分回路
を付加するようにしたものである。
【0017】この第3の発明によれば、部分回路を付加
することによる消費電力の増加分を考慮し、部分回路付
加処理を実施するか否かの判断は、評価関数計算処理と
基準値による判定処理とによって、消費電力の低減量と
増加量を見積もることによって行われる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本発明の論理回路生成装置
により生成された論理回路の一例を示す図であり、図1
5と共通する要素には同一の符号が付されている。
【0019】まず、図1を用いて本発明の概要を説明す
る。前述したように、従来の最適化手法では、定数値Z
eroからレジスタ103に至る部分の信号遷移の低減
化は可能であるが、信号I5の前段にある2つのマルチ
プレクサ111,113での信号遷移の低減化はできな
い。
【0020】そこで、図1に示すように、マルチプレク
サ111の[0]側及び[1]側にANDゲート11,
12をそれぞれ設けると共に、マルチプレクサ112の
[1]側にANDゲート13を設ける。そして、これら
ANDゲート11〜13の一方入力端にマルチプレクサ
101の制御信号C1の反転信号を供給し、その他方入
力端にはそれぞれデータI1,I2,I3を供給するよ
うにする。
【0021】これによって、マルチプレクサ101にお
いて、制御信号C1が“1”となりデータとしてZer
oが選ばれたときは、ANDゲート11〜13の出力が
“0”に固定されるので、2つのマルチプレクサ11
1,112の信号遷移を完全に抑えることができる。
【0022】特に、従来の最適化手法を用いた場合で
は、8つの状態(S100〜S107)のうち7つまで
データとしてZeroが選ばれた図14(b)の例のよ
うに、Zeroが選ばれる確率が高くなるが、このよう
にZeroの選ばれる確率が高いほど本発明の低消費電
力化の効果は大きくなる。
【0023】但し、ANDゲートを追加することによる
消費電力の増加があるので、この最適化を実行するかど
うかの判断は、電力の低減量と増加量を見積もることに
より行われる。そして、低減量が大きいときにのみ本発
明の方式が実行される。このような本発明の方式を用い
ることにより、電力消費について、従来の最適化手法で
実現されていた削減量よりも、さらなる削減が実現され
る。
【0024】図2は、本発明の実施形態に係る論理回路
生成装置の構成を示すブロック図である。
【0025】この論理回路生成装置は、計算機等構成さ
れ、データパス系信号遷移確率計算部21、制御系信号
遷移確率計算部22、回路情報記憶部23、回路生成部
24、及び制御部25を備えている。
【0026】回路情報記憶部23は、設計すべき論理回
路の情報を格納する。データパス系信号遷移確率計算部
21は、回路情報記憶部23中のデータパスに関する情
報に対して各信号毎に信号遷移確率の計算を行い、また
信号系遷移確率計算部22は、回路情報記憶部23中の
制御系に関する情報に対して各信号毎に信号遷移確率の
計算を行う。回路生成部24は、上記したANDゲート
11〜13のような付加すべき部分回路を生成する。そ
して、制御部25は前記各部の制御を行う。
【0027】本実施形態の論理回路生成装置は、図3に
示すフローチャートに従って動作する。
【0028】まず、制御部25は、データパス系信号遷
移確率計算部21を呼び出す。データパス系信号遷移確
率計算部21では、回路情報記憶部23におけるデータ
パスに関する情報に対して各信号毎に信号遷移確率の計
算を行う(ステップS31)。
【0029】続いて制御部5は、制御系信号遷移確率計
算部22を呼び出す。制御系信号遷移確率計算部22で
は回路情報記憶部23における制御系の情報に対して各
信号毎に信号遷移確率の計算を行う(ステップS3
2)。
【0030】さらに、制御部25は、回路情報記憶部2
3から、データパス系の演算への入力となるデータを選
択している部分(選択回路部)の入力を1つずつ取り出
す(ステップS33)。
【0031】そして、入力が取り出せたか否かの判断を
する(ステップS34)。取り出せた場合には、制御信
号とデータ入力の信号遷移確率とに基づく評価関数の計
算を行う(ステップS35)。
【0032】次いで評価関数の計算結果が基準値よりも
大きいか否かの判断を行う(ステップS36)。ここで
は、部分回路を追加することによる消費電力の増加があ
ることを考慮して、基準値を用いて上述した電力の低減
量と増加量の見積りが行われている。基準値よりも小さ
い場合にはステップS33に戻り、基準値よりも大きい
場合には、制御部25で回路生成部24を呼び出し、回
路生成部24においてデータ入力の信号遷移を小さくす
るようなゲートを論理回路に挿入する(ステップS3
7)。つまり、低減量が大きいときにのみ本発明の方式
が実行されるのである。
【0033】ステップS37の処理後は、ステップS3
3へ戻り、さらにステップS33〜ステップS37処理
を繰り返す。そして、ステップS34の判断で選択回路
部の入力が取り出せなくなったら、処理を終了する。
【0034】このように、本実施形態は、論理LSI設
計において、データの演算及び記憶素子への転送等に関
する情報の記述されたデータパス情報と、データパスの
実行すべき演算や転送のための入力データとなるべきデ
ータ信号を選択する情報の定義された制御系情報の両方
を考慮して、論理回路のデータ選択部分の信号遷移を減
らすことにより、LSIの消費電力の低減化を可能にす
る。
【0035】以下、上記の論理回路生成装置を用いて生
成される論理回路の具体例を示しつつ、各構成要素の動
作を詳細に説明する。
【0036】まず、具体例1として、図4に示すよう
に、演算処理を行うALU40の一方入力側に接続され
たマルチプレクサ(MUX)41,42,43からなる
選択回路部を有するデータパス系の回路が回路情報記憶
部23に存在したとする。
【0037】マルチプレクサ41は、1ビットの制御信
号S1が与えられ、制御信号S1の値が“0”のとき
は、[0]側に入力データI1の信号値が出力され、S
1の値が“1”のときは[1]側に入力データI2の信
号値が出力される。データ入力は複数のビット幅を有し
ていてよい。
【0038】また、マルチプレクサ42,43も、制御
信号S2,S3によりマルチプレクサ41と同様に制御
される。入力データとして、マルチプレクサ42にはデ
ータI3,I4が供給され、またマルチプレクサ43に
はマルチプレクサ41,42の各出力が供給されるよう
になっている。
【0039】データパス系信号遷移確率計算部21で
は、データ系入力信号I1〜I4に対してそれぞれの信
号遷移確率Ps−I1〜Ps−I4を求める。ここで
は、それぞれ0.8、0.2、0.3、0.2と求まっ
たとする。制御系信号遷移確率計算部22では、I1か
らI4までのそれぞれに対して、そのデータが選択され
る確率を制御系信号S1〜S3の信号値確率に基づき求
める。
【0040】具体的には、S1(バー)*S3(バ
ー)、S1*S3(バー)、S2(バー)*S3、及び
S2*S3の信号値が、それぞれ“1”となる確率P−
S1(バー)*S3(バー)<1> ,P−S1*S3(バ
ー)<1> ,P−S2(バー)*S3<1> ,P−S2*S
3<1> を求める。なお、(バー)は信号の反転を、記号
*は2つの信号の論理積を表している。このとき、確率
P−S1(バー)*S3(バー)<1> 〜P−S2*S3
<1> が、それぞれ0.1、0.3、0.3、0.3と求
まったとする。
【0041】次にデータ入力I1〜I4に対して評価関
数の計算を行う。ここでは、評価関数を(データ信号遷
移確率)*(1÷(データ信号選択確率))とする。こ
の評価関数は、データ信号遷移確率が大きいほど、ま
た、データ信号選択確率が小さいほど大きくなる。すな
わち、データ信号が必要でない場合にデータ信号の遷移
を止めることを目的としたゲートの挿入の効果を表す指
標となっている。
【0042】この計算結果と比較してゲート挿入を行う
か否かの判断を行う際に使用する基準値を数値5とす
る。この場合、データ入力I1〜I4それぞれに対し
て、それぞれ8、2/3、1、2/3と求まる。
【0043】このようにして制御部25で作成された情
報は、図5に示すようになる。
【0044】そして、基準値5と比較してデータ入力I
1のみが大きいので、データ入力I1の信号遷移を少な
くするように、図6に示す如く、制御信号S1+S3
(記号+は論理和を表す)で動作するトランスファーゲ
ート51を挿入する。
【0045】次に、本実施形態の具体例2を説明する。
【0046】図7に示すように、ALU60の一方入力
側に接続されたマルチプレクサ(MUX)61,62,
63からなる選択回路部を有するデータパス系の回路が
回路情報記憶部23に存在したとする。
【0047】データ入力I4は特に固定信号値0である
とする。I4がALU60への入力として選ばれた場
合、すなわち信号S3の値が“1”である場合に、制御
信号入力がS1、S2であるマルチプレクサ61,62
では、信号S1、S2、I1、I2、I3に信号遷移が
発生すると、必要でない電力が消費される。
【0048】制御系入力の信号遷移確率を求めたところ
信号I4がデータとして選択される確率が高かったとす
る。このときに、図8に示すように信号I1とI4の入
れ替えとANDゲート71,72の挿入を行う。
【0049】これにより、マルチプレクサ61,62,
63において必要のない信号遷移による電力消費を削減
することが可能となる。特に、データI4が続けて選択
されているときには、マルチプレクサ61〜63の信号
遷移を完全に抑えることが可能となる。
【0050】次に、本実施形態の具体例3を説明する。
【0051】図7に示すようなデータパス系の回路が存
在したとするが、データ入力I4は固定信号ではないと
する。制御系入力の信号値確率を求めたところ信号I4
がデータとして選択される確率が高かったとする。但
し、回路の動作仕様から遅延時間に制約があり、I4は
クリティカルパス上にあるために遅延時間を増加させる
ような前述の信号I1とI4とを入れ替える操作が不可
能であるとする。
【0052】このとき、マルチプレクサのバリエーショ
ンとして、図9(a)〜(d)に示す4種類のマルチプ
レクサ81,82,83,84を用意しておき、図10
に示した回路に変換する。
【0053】ここで、マルチプレクサ81は、図9
(a)に示すように、マルチプレクサ61と同等の機能
を有するマルチプレクサ81aと、トランスファゲート
81b,81cとから構成されている。マルチプレクサ
82は、図9(b)に示すように、マルチプレクサ62
と同等の機能を有するマルチプレクサ82aと、トラン
スファゲート82bとから構成されている。マルチプレ
クサ83は、図9(c)に示すように、2入力ORゲー
ト83aと、3入力ANDゲート83b,83cとで構
成されている。マルチプレクサ84は、図9(d)に示
すように、2入力ORゲート84aと、3入力ANDゲ
ート84b,84cとで構成されている。
【0054】図10において、最上段にあるマルチプレ
クサ61Aは、図7に示すマルチプレクサ61を、図9
(a)に示すマルチプレクサ81または図9(c)に示
すマルチプレクサ83に置き換えたものである。また、
中段にあるマルチプレクサ62Bは、図9(b)のマル
チプレクサ82または図9(d)のマルチプレクサ84
に置き換えたものである。
【0055】これにより、マルチプレクサ61A,61
B,63において必要のない信号遷移による電力消費を
削減することが可能となる。特にデータI4が続けて選
択されているときには、各マルチプレクサの信号遷移を
完全に抑えることが可能となる。
【0056】次に、本実施形態の具体例4を説明する。
【0057】図4に示すようなデータパス系の回路が存
在したとする。制御系入力の信号遷移確率を求めたとこ
ろ信号I4がデータとして選択される確率が高かったと
する。マルチプレクサのバリエーションとして図9
(a),(c)に示す2種類のマルチプレクサが用意さ
れている場合に、図11に示すような回路に変換する。
【0058】すなわち、図11において、マルチプレク
サ41Aは、図9(a)のマルチプレクサ81または図
9(c)のマルチプレクサ83に変換されている。これ
により、マルチプレクサ41A,42,43において必
要のない信号遷移による電力消費を削減することが可能
となる。特にマルチプレクサ41Aにおいては、データ
I3またはI4が選択されているときには、信号遷移を
完全に抑えることが可能となる。
【0059】次に、本実施形態の具体例5を説明する。
【0060】図4に示すデータパス系の回路が存在した
とするが、マルチプレクサとして図9(a),(c)に
示す2種類のマルチプレクサが用意されていないとす
る。また、データ入力I1は特に固定信号値0であると
する。このとき、図12に示すようにANDゲート9
1,92を挿入した形に変換する。
【0061】この変換では、論理式(S3(バー)*
(S1(バー)*I1+S1*12)+S3*(S2
(バー)*I3+S2*I4))を、((S3(バー)
*(S1(バー)*I1+S1*I2)+S2(バー)
*S3*I3)+S2*S3*I4)と変形したことに
なる。
【0062】図12においては、マルチプレクサ61〜
63において、必要のない信号遷移による電力の消費を
削減することが可能となる。特にデータI1が続けて選
択されているときには、図4に示す論理回路においては
右上段のマルチプレクサ42に信号遷移が発生する可能
性があるが、図12に示す論理回路においては、各マル
チプレクサの信号遷移を完全に抑えることが可能とな
る。
【0063】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の発明
である論理回路生成装置によれば、データパス系信号遷
移確率計算部及び信号系遷移確率計算部の計算結果に基
づき、データパス上の所定の回路部分への入力を選択す
る選択回路部に対してその信号遷移を小さくするように
回路生成部で生成した部分回路を付加するようにしたの
で、論理回路における選択回路部の信号遷移を削減する
ことができ、消費電力の少ないLSIを実現することが
可能になる。
【0064】第2の発明である論理回路生成方法によれ
ば、データパス系信号遷移確率計算処理と共に、信号系
遷移確率計算処理を行った後、その計算結果に基づき、
データパス上の所定の回路部分への入力を選択する選択
回路部に対してその信号遷移を小さくするように部分回
路を付加するようにしたので、上記第1の発明と同様
に、論理回路における選択回路部の信号遷移を削減する
ことができ、消費電力の少ないLSIを実現することが
可能になる。
【0065】第3の発明である論理回路生成方法によれ
ば、上記第2の発明において、データパス系信号遷移確
率計算処理と信号系遷移確率計算処理の計算結果に基づ
く評価関数を計算し、その計算結果が基準値よりも大き
いか否かの判定を行い、その判定結果に応じて、選択回
路部に対してその信号遷移を小さくするように部分回路
を付加するようにしたので、部分回路を付加することに
よる消費電力の増加分を考慮して、消費電力を削減する
ための部分回路の付加を的確に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の論理回路生成装置により生成された論
理回路の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る論理回路生成装置の構
成を示すブロック図である。
【図3】実施形態に係る論理回路生成装置の動作を示す
フローチャートである。
【図4】回路情報記憶部に格納された回路の一例を示す
図である。
【図5】制御部において作成された情報の一例を示す図
である。
【図6】本発明の論理回路生成装置を用いて生成された
論理回路の一例を示す図である。
【図7】回路情報記憶部に格納された回路の一例を示す
図である。
【図8】本発明の論理回路生成装置を用いて生成された
論理回路の一例を示す図である。
【図9】マルチプレクサのバリエーションを示す図であ
る。
【図10】本発明の論理回路生成装置を用いて生成され
た論理回路の一例を示す図である。
【図11】本発明の論理回路生成装置を用いて生成され
た論理回路の一例を示す図である。
【図12】本発明の論理回路生成装置を用いて生成され
た論理回路の一例を示す図である。
【図13】データパス上の論理回路の一例を示すブロッ
ク図である。
【図14】図13中の制御信号のコントロールを示す状
態遷移図である。
【図15】従来の課題を説明するための論理回路の一例
を示すブロック図である。
【符号の説明】
21 データパス系信号遷移確率計算部 22 制御系信号遷移確率計算部 23 回路情報記憶部 24 回路生成部 25 制御部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 設計すべき論理回路の情報が格納された
    回路情報記憶部と、前記回路情報記憶部に格納されてい
    るデータパスに関する情報に対して各信号毎に信号遷移
    確率の計算を行うデータパス系信号遷移確率計算部と、
    前記回路情報記憶部に格納されている制御系に関する情
    報に対して各信号毎に信号遷移確率の計算を行う信号系
    遷移確率計算部と、部分回路を生成する回路生成部と、
    前記各部の制御を行う制御部とを有する論理回路生成装
    置であって、 前記制御部は、 前記データパス系信号遷移確率計算部及び前記信号系遷
    移確率計算部の計算結果に基づき、前記データパス上の
    所定の回路部分への入力を選択する選択回路部に対して
    その信号遷移を小さくするように前記回路生成部で生成
    した部分回路を付加する部分回路付加手段を備えたこと
    を特徴とする論理回路生成装置。
  2. 【請求項2】 データパス系の信号遷移確率の計算を行
    うデータパス系信号遷移確率計算処理と共に、制御系の
    信号遷移確率の計算を行う信号系遷移確率計算処理を行
    った後、 前記データパス系信号遷移確率計算処理及び前記信号系
    遷移確率計算処理の計算結果に基づき、データパス上の
    所定の回路部分への入力を選択する選択回路部に対して
    その信号遷移を小さくするように部分回路を付加する部
    分回路付加処理を実行することを特徴とする論理回路生
    成方法。
  3. 【請求項3】 前記部分回路付加処理は、 前記データパス系信号遷移確率計算処理と前記信号系遷
    移確率計算処理の計算結果に基づく評価関数を計算する
    評価関数計算処理と、 前記評価関数計算処理の計算結果が基準値よりも大きい
    か否かを判定する判定処理とを行い、 前記判定処理の判定結果に応じて、前記選択回路部に対
    してその信号遷移を小さくするように部分回路を付加す
    るようにしたことを特徴とする請求項2記載の論理回路
    生成方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010205084A (ja) * 2009-03-04 2010-09-16 Renesas Electronics Corp 動作合成システム、動作合成方法、動作合成プログラム

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