JPH08106476A - 論理回路自動合成方法 - Google Patents

論理回路自動合成方法

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JPH08106476A
JPH08106476A JP6241220A JP24122094A JPH08106476A JP H08106476 A JPH08106476 A JP H08106476A JP 6241220 A JP6241220 A JP 6241220A JP 24122094 A JP24122094 A JP 24122094A JP H08106476 A JPH08106476 A JP H08106476A
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circuit
data transfer
data
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JP6241220A
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Inventor
Masahiko Ueda
雅彦 植田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低消費電力の論理回路を合成する論理回路の
自動合成方法を提供する。 【構成】 機能記述を解析して、各内部変数に値が転送
される転送条件、内部変数が記述の他の部分から参照さ
れる参照条件および内部変数に転送される値を決めるデ
ータフロー情報を抽出するステップ1,2と、転送条件
と参照条件の論理積からなる修正転送条件を計算するス
テップ3と、修正転送条件およびデータフロー情報を基
に、内部変数に対するデータ転送を実現するデータ転送
回路を合成するステップ5と、修正転送条件の成立/不
成立に応じて、データ転送回路の入力信号への信号伝搬
を許可もしくは禁止するデータ転送制御回路を合成する
ステップ6を有する論理回路の自動合成方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はLSI等の回路の設計を
効率化する設計自動化技術に係わり、特に回路の機能記
述を基に、低消費電力の論理回路を自動的に生成する、
プロセステクノロジーに依存しない段階での論理合成方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、大規模化するLSIの設計工数増
大の問題に対処するため、ハードウェア記述言語を用い
てLSIを機能記述し、自動論理合成装置を用いて論理
回路を自動設計するトップダウン設計手法が普及してき
た。機能記述からの自動論理合成技術は、このトップダ
ウン設計手法の鍵となる技術であり、従来から精力的に
研究開発が行われている。このような従来の自動論理合
成技術は、主として合成された回路規模を最小化するこ
とや、合成された回路の遅延時間を短縮することを目的
としていた。しかしながら、最近の製造技術の進歩に伴
うLSIの大規模/高性能化やポータブル情報機器の普
及により、回路の消費電力削減への要求はますます強く
なってきており、回路規模や遅延時間だけではなく、消
費電力を最小化する自動論理合成技術が必要になってき
ている。
【0003】従来の機能記述からの論理合成方法の例に
ついては、例えば特開昭61ー231670号公報に記
載されている。以下では従来の論理合成方法の典型的な
処理フローを説明する。
【0004】まず最初に設計者が設計したい回路の動作
を記述した機能記述の入力を行なう。
【0005】次に入力された機能記述に対して構文解析
を行ない、その結果をもとに、機能記述中に現れる各内
部変数毎に、転送される値を決定するデータフロー情報
と、それぞれのデータ転送が起こる条件、および内部変
数がレジスタである場合には対応するクロック信号を抽
出する。
【0006】次に抽出したデータフロー情報からそれを
実現するデータ生成回路を合成し、データ転送条件から
データ選択回路を合成する。データ生成回路とデータ選
択回路を合わせたものをここではデータ転送回路と呼ぶ
ことにする。さらに内部変数がレジスタである場合に
は、フリップフロップ等から構成されるレジスタ回路を
合成する。
【0007】上記の従来の論理合成方法では、内部変数
がレジスタである場合には、対応するデータ転送回路お
よびレジスタ回路が合成され、内部変数がレジスタでな
ければ対応するデータ転送回路のみが合成される。
【0008】入力された機能記述は各内部変数に対する
データ転送記述の集合として記述されるので、合成され
た各内部変数に対応する論理回路を相互に接続すること
により、入力された機能記述に対応する全体の論理回路
が合成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の論理
合成方法では、低コストの論理回路を合成することが可
能であるが、生成された論理回路は不必要な電力消費を
伴うという問題点がある。
【0010】その理由は、本来データ転送回路は転送先
の内部変数の転送条件が成立している場合に動作するべ
きであるにもかかわらず、前記のようにして生成された
論理回路においては、転送元の内部変数すなわち前記デ
ータ転送回路の入力となる内部変数にデータが転送され
た場合に動作してしまうためである。このような論理回
路の内部動作は機能記述された動作とは異なるが、外部
から見た回路動作は等しいために、従来の論理合成では
問題にされなかった。
【0011】すなわち、転送先内部変数の転送条件が不
成立の場合でもデータ転送回路の入力値が変化すれば、
それに応じてデータ転送回路の内部信号が変化するが、
論理回路の信号変化は、その信号線に関係する負荷容量
の充放電を伴うため、電力を消費することになる。
【0012】転送条件が不成立の場合は、本来データ転
送動作が起こらないはずであり、実際この場合のデータ
転送回路の出力はどこにも反映されない(外部に出力さ
れたり、レジスタに書き込まれたりすることがない)た
め、このようなデータ転送回路の動作に伴う電力消費は
無駄であり、低消費電力化を目的とした論理合成では取
り除く必要がある。
【0013】一方、設計者が回路の機能記述を作成する
場合には、機能の正しさに重点をおいて設計を進める。
また、作成した機能記述はシミュレーション等の方法を
用いて入念に検証されるために、作成された機能記述の
外部から見た動作は、回路の動作仕様と厳密に一致した
ものとなっている。しかしながら、回路の内部動作につ
いては、外部動作を変えない範囲で設計者が自由に定義
することが可能である。
【0014】そのために、作成された機能記述は必ずし
も必要最小限の動作を記述したものにはなっておらず、
本来不必要なデータ転送を多く含んでいるため、そのま
ま実現した場合には、不必要なデータ転送に伴う消費電
力の増大を引き起こす。
【0015】従って、低消費電力化を目的とした論理合
成では、入力された機能記述の内部動作をそのまま実現
するのではなく、機能記述中の不必要なデータ転送動作
を起こさないように修正した論理回路を合成する必要が
ある。
【0016】本発明の目的は、機能レベルで冗長なデー
タ転送を削除するとともに、従来の論理合成方法を用い
た場合に発生していた冗長なデータ転送動作を抑止する
回路を合成することにより、それに伴う電力消費を削除
して、低消費電力の論理回路を合成する論理回路自動合
成方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明は、入力された回路の機能記述に基づい
て、論理回路を自動的に合成する方法であって、機能記
述を解析して、前記機能記述に含まれる内部変数につい
て、内部変数に値が転送される転送条件および内部変数
に転送される値を決めるデータフロー情報を抽出するス
テップと、前記転送条件および前記データフロー情報を
基に、前記内部変数に対するデータ転送を実現するデー
タ転送回路を合成するステップと、前記転送条件の成立
/不成立に応じて、前記データ転送回路の入力信号への
信号伝搬を許可もしくは禁止するデータ転送制御回路を
合成するステップとを有する論理回路の自動合成方法を
提供する。
【0018】また本発明では、回路中のレジスタでない
内部変数について、記述中の他の部分から参照される参
照条件を抽出し、それと前記内部変数の転送条件とか
ら、必要最小限のデータ転送に対応する修正転送条件を
計算する。機能記述から抽出した転送条件の代わりにこ
の修正転送条件を用いて、上記の低消費電力向け論理合
成を行なう。
【0019】また本発明では、回路中の各内部変数につ
いて、データ転送頻度および参照頻度の評価を行い、こ
れらの値を用いて前記内部変数とそれを参照するデータ
転送回路の間にデータ転送制御回路を挿入しない場合に
発生する無駄なデータ転送の頻度を見積る。無駄なデー
タ転送の頻度が大きい部分に限定して前記データ転送制
御回路の挿入を行う。
【0020】
【作用】本発明は上記の構成を取ることにより、各内部
変数について、機能記述から抽出した転送条件とデータ
フロー情報を基にデータ転送回路を合成した後、前記転
送条件の成立/不成立に応じて、前記データ転送回路の
入力信号への信号伝搬を禁止するデータ転送制御回路を
合成する。
【0021】これにより、前記転送条件不成立時には、
前記データ転送回路の入力信号への信号伝搬を禁止し
て、前記データ転送回路の内部信号の変化を抑止して、
消費電力を削減している。
【0022】また本発明では、回路中のレジスタでない
内部変数について、記述中の他の部分から参照される参
照条件を抽出し、それと前記内部変数の転送条件とか
ら、必要最小限のデータ転送に対応する修正転送条件を
計算する。機能記述から抽出した転送条件の代わりにこ
の修正転送条件を用いて、上記の低消費電力向け論理合
成を行なうことにより、機能記述に含まれている前記内
部変数が参照されない条件での不必要なデータ転送動作
を抑止して、消費電力をさらに削減することを可能にし
ている。
【0023】また本発明では、回路中の各内部変数につ
いて、データ転送頻度および参照頻度の評価を行い、こ
れらの値を用いて前記内部変数とそれを参照するデータ
転送回路の間にデータ転送制御回路を挿入しない場合に
発生する無駄なデータ転送の頻度を見積る。無駄なデー
タ転送の頻度が大きい部分に限定して前記データ転送制
御回路の挿入を行うことにより、回路規模の増大を抑え
ながら無駄なデータ転送を削除して低消費電力化を実現
している。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。図1は本発明の一実施例における処
理の流れを示すための処理フロー図である。
【0025】図中、ステップ1では入力された機能記述
の構文解析処理を行い、人間が見てわかりやすいことを
目的としたハードウェア記述言語(HDL)による記述
を計算機が処理しやすい形式に変換する。
【0026】図2はハードウェア記述言語Verilo
gHDLを用いた回路の機能記述の例(回路の機能記述
の一部分)である。ここでは、sumとyという2つの
内部変数に対するデータ転送動作が記述されている。内
部変数sumには継続的にin1+in2という値が転
送されている。従って内部変数sumはデータ記憶機能
を持たずレジスタではない。一方、内部変数yに対して
はclk信号の立ち上がりエッジに同期して、a&bと
いう条件が成立している時には前述の内部変数sumが
転送され、そうでない時^bという条件が成立している
時にはin1*in2という値が転送されている。従っ
て内部変数yはレジスタである。レジスタ転送レベルの
機能記述では、このように回路に含まれる内部変数に対
するデータ転送動作を記述することにより、回路全体の
動作を記述する。
【0027】ステップ2では、構文解析した結果をもと
に、記述中に現れる各内部変数毎に、転送される値を決
定するデータフロー情報と、それぞれのデータ転送が起
こる転送条件、他の内部変数に関するデータ転送記述中
から参照される参照条件、および内部変数がレジスタで
ある場合には対応するクロック信号を抽出する。
【0028】図2の機能記述から抽出された情報を図3
に示す。内部変数sumにはin1+in2という値が
転送されるので、データフロー情報はin1+in2で
ある。また、このデータ転送は継続的すなわち常に行な
われているので、転送条件は1であり、常に成立してい
ることを示す。また、yのデータ転送記述中で条件a&
b(aとbの論理積)が成立する時にyにsumの値が
代入されているので、これがsumの参照条件になる。
もしもyが複数の内部変数のデータ転送記述から参照さ
れているのであれば、yの参照条件はyを参照している
複数の内部変数の転送条件の集合となる。
【0029】一方、内部変数yにはa&bという条件で
sumという値が転送され、^b(bの論理否定)とい
う条件でin1*in2という値が転送されるので、第
一のデータフロー情報はsumで、対応する転送条件は
a&bであり、第二のデータフロー情報はin1*in
2で、対応する転送条件は^bである。
【0030】内部変数yはレジスタであるため、参照条
件の抽出は行なわない。その理由はレジスタに対するデ
ータ転送は回路の状態として記憶されるために、参照さ
れていない条件下のデータ転送であっても自由に削除す
ることはできないためである。それによって、以降の回
路動作が違ってしまう。従って、レジスタに対しては参
照条件を用いた転送条件の修正は行なわない。最後にレ
ジスタyに対するクロック信号は記述よりclkである
ことがわかる。
【0031】ステップ3では、各内部変数について、転
送条件と参照条件の論理積である修正転送条件を計算し
て、前記転送条件をこの修正転送条件で置き換える処理
を実行する。
【0032】内部変数にはクロックに同期してデータを
取り込み記憶する機能を持つレジスタ型と、データ記憶
機能を持たず入力の変化に応じて直ちに変化するワイヤ
ー型があるが、この内レジスタに関しては転送されたデ
ータが記憶されるので、参照されていないからといって
データ転送動作を削除することはできず、転送条件を不
用意に修正することはできない。一方、ワイヤーはデー
タを記憶する機能がないため、参照されない条件下での
データ転送動作は無意味であり、低消費電力化のために
は削除するべきである。従って、本ステップの処理はレ
ジスタではない内部変数に対してのみ適用する。
【0033】各内部変数がレジスタであるかワイヤーで
あるかは、その内部変数に対するデータ転送記述を解析
して判断することができる。
【0034】図2に示す機能記述より、内部変数sum
に対しては継続的に(常に)データ転送が行われてお
り、これはsumが記憶機能を持たずワイヤーであるこ
とを示している。それに対して、内部変数yに対しては
clk信号の立ち上がりエッジに同期してデータ転送が
行われており、これはレジスタの動作であるからyはレ
ジスタであると判断できる。
【0035】従ってここでは内部変数sumの転送条件
の修正を行う。sumの転送条件は1であり、参照条件
はa&bであるから、その論理積はa&bとなり、これ
をsumの修正された転送条件とする。
【0036】この転送条件の修正が、従来の論理合成方
法にはない本発明の第一の重要なポイントである。機能
記述に記述されたデータ転送から、本来不必要な参照さ
れない条件下でのデータ転送を取り除くことにより、冗
長なデータ転送の発生を防ぎ、消費電力の低減を可能に
している。
【0037】ステップ4では、各内部変数にデータが転
送される転送頻度および各内部変数が回路の他の部分か
ら参照される参照頻度の評価を行う。
【0038】このステップの目的は後で行うデータ転送
制御回路の合成ステップにおいて、全ての内部変数に対
してデータ転送制御回路を挿入するのではなく、回路挿
入によるデータ転送動作の削減効果の大きい内部変数に
限定して挿入することにより、回路規模の増加を最小に
しながら最大の低消費電力化を実現することにある。
【0039】データ転送制御回路の挿入により、対応す
るデータ転送回路の動作頻度は転送元内部変数の転送頻
度から転送先内部変数の転送頻度(すなわち転送元内部
変数の参照頻度)に変化する。後者が前者よりも小さけ
れば、それだけデータ転送回路の動作頻度が減り、消費
電力を削減できることになる。
【0040】さて、内部変数の転送頻度および参照頻度
を評価するには、その変数の転送条件および参照条件と
回路の外部入力のスイッチング頻度を用いてスタティッ
クに算出する等様々な方法が考えられるが、本実施例で
は典型的なテストベクタを用いたシミュレーション的手
法で評価することにする。この手法では、得られる転送
頻度および参照頻度は用いたテストベクタに依存するた
め、特殊な状況に対応したテストベクタを用いると得ら
れた値と実際の値の誤差が大きくなるという問題点はあ
るが、典型的なテストベクタを用いた場合には、高精度
の評価を行うことが可能である。
【0041】図4にテストベクタの記述例を示す。図
中、#に続いてシミュレーション時刻が記述され、その
後入力変数と代入値が等号(=)で結合して記述され
る。例えば図4の最初の行は、時刻1283(12.83nse
c)に外部入力aに1ビット値1を代入することを示し
ている。その結果同時刻にaは論理値1になる。このよ
うに各時刻において変化する外部入力を全て記述したも
のがテストベクタである。変化しない外部入力について
は前の時刻の値が引き続き代入されるので、その時刻で
変化するものだけを記述するだけでよい。。
【0042】各時刻での全ての外部入力値が与えられる
と、それに応じて全ての内部変数の値も計算でき、それ
らを元に各内部変数の転送条件および参照条件が成立し
ているが否かを計算することができる。クロックが立ち
上がった時刻に、これら転送条件(参照条件)が成立し
ている場合にデータ転送(データ参照)が起こるので、
単位時間当りに条件が成立している時間をクロック周期
で割った値を転送頻度(参照頻度)とみなすことができ
る。
【0043】例えば全シミュレーション時間が13マイ
クロ秒であり、その間転送条件が成立している時間の総
和が3267ナノ秒、クロック周期が8ナノ秒である場
合には、転送頻度は以下のように計算でき、 (3267/8)/13=31回/マイクロ秒 平均して、1マイクロ秒の間に31回、対応する内部変
数にデータが転送されることがわかる。
【0044】この転送頻度および参照頻度の評価を行う
ことが、従来の論理合成方法にはない本発明の第2の重
要なポイントである。評価した結果、データ転送制御回
路挿入によるデータ転送動作の削減効果の大きい内部変
数に限定して回路を挿入することにより、回路規模の増
加を最小にしながら最大の低消費電力化を実現すること
が可能になり、実用に耐え得る回路を合成できるように
なった。
【0045】また、本実施例では転送頻度および参照頻
度の評価方法として、シミュレーションに基づく方法を
採用したが、先に触れたスタティックな手法等の他の方
法を用いることももちろん可能であり、本発明の他の実
施例と考えることができる。
【0046】ステップ5では、抽出したデータフロー情
報とデータ転送条件から、データ転送回路を合成する。
まず始めにデータフロー情報からそれを実現するデータ
生成回路を合成する。内部変数sumのデータフロー情
報はin1+in2であり、これに対応するデータ生成
回路は1個の加算器を用いて合成することができる。ま
た、内部変数yの第一のデータフロー情報はsumであ
り、これは内部変数sumに対応する信号線を単に接続
することにより合成することができる。また、内部変数
yの第二のデータフロー情報はin1*in2であり、
これに対応するデータ生成回路は1個の乗算器を用いて
合成することができる。
【0047】次に転送条件からデータ選択回路を合成す
る。内部変数sumは単一のデータ転送しか持たない
(すなわちデータフロー情報と転送条件をそれぞれ1個
だけ持つ)ので、データを選択する必要はなく、従って
データ選択回路は合成しない。一方内部変数yは2つの
データ転送を持つので、転送条件によって2つのデータ
の内のどちらを転送するかを選択するデータ選択回路が
必要である。これは2入力のセレクタを用いて合成する
ことができる。
【0048】図5に以上のようにして合成されたデータ
転送回路の構成図を示す。ステップ6では、転送条件の
成立/不成立に応じて、データ転送回路の入力信号への
信号伝搬を禁止するデータ転送制御回路を合成する。
【0049】この時全ての中間変数に対してデータ転送
制御回路を挿入すると、確かに不必要なデータ転送動作
を削除することはできるが、結果として回路規模の増加
が許容範囲を超えてしまうことになり、ひどい場合には
挿入された回路で消費される電力が削減された消費電力
を上回るということにもなりかねない。
【0050】そこで、本実施例ではステップ4の結果、
データ転送元である中間変数(通常複数存在する)に関
して得られた転送頻度が参照頻度よりもあらかじめ決め
られた値(例えば10回/マイクロ秒)以上大きけれ
ば、そのデータ転送元中間変数に対応したデータ転送制
御回路を挿入している。(逆に参照頻度が転送頻度を上
回る場合にデータ転送制御回路を挿入した場合でも、転
送元中間変数への転送頻度以上にデータ転送回路の動作
頻度が増えることはない。) データ転送制御回路は図6に示すようなラッチを用いて
合成することができる。ラッチ51のイネーブル端子
(E)は転送条件に対応する信号線に、データ入力端子
(D)はデータフロー情報に含まれる他の内部変数や外
部入力に対応するデータ信号線に、データ出力端子
(Q)はデータ転送回路52の対応する入力端子に接続
される。
【0051】以上述べたようなデータ転送制御回路にお
いては、転送条件が成立している時には、データ転送制
御回路に入力されたデータ信号の変化はラッチ51を介
してデータ転送回路の入力端子に伝搬するが、転送条件
が不成立の場合には、前記データ信号の変化はデータ転
送回路の入力端子には伝搬せず、入力端子の値はラッチ
された信号値に固定される。その結果、転送条件不成立
時にはデータ転送回路の内部信号値は変化せず、電力消
費が抑制されることになる。
【0052】また、データ転送制御回路は図7に示すよ
うにゲートを用いて合成することもできる。この場合も
転送条件が成立している時には、データ転送制御回路に
入力されたデータ信号の変化はANDゲート61を介し
てデータ転送回路の入力端子に伝搬するが、転送条件が
不成立の場合には、前記データ信号の変化はデータ転送
回路の入力端子には伝搬せず、入力端子の値は0に固定
される。
【0053】このデータ転送制御回路の合成が従来の論
理合成方法にはない本発明の最も重要なポイントであ
る。なぜならば、これにより転送条件不成立時にはデー
タ転送回路の入力信号への信号伝搬を禁止して、前記デ
ータ転送回路の内部信号の変化を抑止して、消費電力を
削減できるからである。データ転送制御回路を合成しな
い従来の論理合成方法では、転送条件が成立していなく
ても、転送元の内部変数にデータが転送されたら直ちに
データ転送回路が動作してしまうことになる。
【0054】しかしながら、以上述べたようなデータ転
送制御回路の合成は、一方では回路規模の増大を導くも
のであるため、全ての中間変数に対して機械的に適用す
るのではなく、回路規模の増加と消費電力の低減のトレ
ードオフを考慮して、転送条件不成立の割合が大きい等
の効果の大きい部分に選択的に適用することが現実的で
あり、本実施例では前述の様に各中間変数の転送頻度お
よび参照頻度を評価することによりそれを実現してい
る。
【0055】なお、本実施例では転送頻度と参照頻度を
直接比較することにより、データ転送制御回路を挿入す
るか否かを決定しているが、よりコスト対効果を追求し
て高品質な回路を合成しようとすれば、単純に転送頻度
と参照頻度を比較するのではなく、データ転送回路の規
模からデータ転送動作の頻度削減に伴う消費電力削減効
果を評価したり、データ転送制御回路挿入に伴う回路規
模の増加量を評価したりして、総合的に判断する必要が
あり、本発明の別の実施例と考えることができる。
【0056】ステップ7は、内部変数がレジスタである
場合に、クロック信号等の情報を基に対応するレジスタ
回路を合成する。レジスタ回路は図8に示すようにフリ
ップフロップ等を用いて合成することができる。レジス
タの複数の転送条件の内どれかが成立している時には、
データ転送回路52の出力がクロック信号に同期してフ
リップフロップ(F/F)に書き込まれる。転送条件が
すべて不成立の場合には、フィードバックループを介し
てフリップフロップの出力が再度書き込まれ、以前の信
号値がホールドされる。
【0057】図9に、以上説明したような本実施例の処
理フローで図2に示す機能記述から合成した回路の構成
図を示す。内部変数sumに関わる論理回路の出力を内
部変数yに関わる論理変数の入力として接続した。
【0058】データ転送制御回路81および82の合成
が本発明の最大の特徴である。これらの回路の存在によ
り、転送条件a&bの不成立時に加算器83が動作する
のを抑止したり、また、転送条件^bの不成立時に乗算
器84が動作するのを抑止することができようになり、
それにより消費電力が低減される。
【0059】なお、データ転送制御回路81の合成は、
ステップ4の転送条件の修正を行なうことにより可能に
なったものである。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明を用いれ
ば、回路規模の増大を必要最小限に抑えながら、機能記
述中の各内部変数の転送条件不成立時に、従来の論理合
成方法で発生していた不必要なデータ転送回路の動作
(すなわち回路内部の信号線電位の変化)を抑止して、
本来必要な転送条件成立時にのみ動作させることができ
る。従来の論理合成方法では、本来転送条件成立時に動
作すべきデータ転送回路が、転送元内部変数にデータが
転送された時点で動作するように合成されていた。
【0061】さらに、機能記述を詳細に分析して、各内
部変数について真にデータ転送が必要な条件を求めるこ
とにより、機能記述中に記述されていても本当は不必要
である冗長なデータ転送が発生することを抑止してい
る。
【0062】このようにして、機能記述に含まれるデー
タ転送動作の最適化と、データ転送が起こらない状況で
の回路動作を抑止して冗長な電力消費の発生を防ぐこと
により、低消費電力化された論理回路を自動的に合成す
ることが可能である。
【0063】製造技術の進歩に伴うLSIの大規模/高
性能化やポータブル情報機器の普及により、回路の消費
電力削減への要求はますます強くなってきており、本発
明の実用的価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における論理回路の自動合成方
法の処理フロー図
【図2】本発明の論理回路の自動合成方法を説明するた
めの機能記述を示す図
【図3】本発明の論理回路の自動合成方法により機能記
述から抽出された情報を示す図
【図4】本発明の論理回路の自動合成方法を説明するた
めのテストベクタを示す図
【図5】本発明の論理回路の自動合成方法により合成さ
れたデータ転送回路の構成図
【図6】本発明の論理回路の自動合成方法により合成さ
れたラッチによるデータ転送制御回路図
【図7】本発明の論理回路の自動合成方法により合成さ
れたゲートによるデータ転送制御回路図
【図8】本発明の論理回路の自動合成方法により合成さ
れたレジスタ回路の構成図
【図9】本発明の論理回路の自動合成方法により、図2
の機能記述から合成された回路の構成図
【符号の説明】
1 構文解析ステップ 2 内部変数情報抽出ステップ 3 転送条件修正ステップ 4 転送頻度および参照頻度評価ステップ 5 データ転送回路合成ステップ 6 データ転送制御回路合成ステップ 7 レジスタ回路合成ステップ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力された回路の機能記述に基づいて、論
    理回路を自動的に合成する方法であって、 機能記述を解析して、前記機能記述に含まれる内部変数
    について、内部変数に値が転送される転送条件および内
    部変数に転送される値を決めるデータフロー情報を抽出
    するステップと前記転送条件および前記データフロー情
    報を基に、前記内部変数に対するデータ転送を実現する
    データ転送回路を合成するステップと前記転送条件の成
    立/不成立に応じて、前記データ転送回路の入力信号へ
    の信号伝搬を許可もしくは禁止するデータ転送制御回路
    を合成するステップとを有し、 前記転送条件不成立時に、前記データ転送回路の動作を
    抑止することにより、生成した論理回路の消費電力を削
    減することを特徴とする論理回路自動合成方法。
  2. 【請求項2】機能記述を解析して、前記機能記述に含ま
    れる内部変数について、内部変数に値が転送される転送
    条件と内部変数が記述の他の部分から参照される参照条
    件、および内部変数に転送される値を決めるデータフロ
    ー情報を抽出するステップと、 前記内部変数がデータ記憶機能を持つレジスタ変数でな
    い場合には、前記転送条件と前記参照条件から、不必要
    なデータ転送を起こさない修正転送条件を計算するステ
    ップと、 前記転送条件の代わりに、前記修正転送条件を用いて論
    理回路を合成するステップとを有し、 外部から見た動作を変えることなく、内部の不必要なデ
    ータ転送を削除して、生成した回路の消費電力を削減す
    ることを特徴とする請求項1記載の論理回路自動合成方
    法。
  3. 【請求項3】前記機能記述に含まれる各内部変数につい
    て、内部変数に値が転送される転送頻度と内部変数の値
    が参照される参照頻度を評価するステップを有し、 各内部変数のデータ転送制御回路を合成するステップに
    おいて、転送元の内部変数に関する転送頻度および参照
    頻度から見積った、前記データ転送制御回路の挿入によ
    るデータ転送動作の削減効果があらかじめ決めたしきい
    値よりも大きい場合に限って、前記転送元の変数に対す
    るデータ転送制御回路を挿入することにより、データ転
    送制御回路の挿入による回路規模の増加を必要最小限に
    抑えながら、不必要なデータ転送動作を削除して、生成
    した回路の消費電力を削減することを特徴とする請求項
    1記載の論理回路自動合成方法。
JP6241220A 1994-10-05 1994-10-05 論理回路自動合成方法 Pending JPH08106476A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010205084A (ja) * 2009-03-04 2010-09-16 Renesas Electronics Corp 動作合成システム、動作合成方法、動作合成プログラム
US11068632B2 (en) 2019-03-08 2021-07-20 Fujitsu Limited Simulation apparatus, description conversion method and simulation method

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