JPH10283042A - 電気炉の電力制御方法およびその装置 - Google Patents

電気炉の電力制御方法およびその装置

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JPH10283042A
JPH10283042A JP9225497A JP9225497A JPH10283042A JP H10283042 A JPH10283042 A JP H10283042A JP 9225497 A JP9225497 A JP 9225497A JP 9225497 A JP9225497 A JP 9225497A JP H10283042 A JPH10283042 A JP H10283042A
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Hiroshi Shirae
宏 白江
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HAKKO ELECTRIC
Hakko Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同相に接続された複数の抵抗発熱体に通電す
る場合、共通の電源から見てできる限り均等な電流が流
れ、同時に個別の抵抗発熱体へ通電するサイクルと通電
しないサイクルが時間軸にわたってみて一様となるよう
に、個々の抵抗発熱体に流れる電流を制御して、この共
通電源に対する力率を改善できる、電気炉設備へ供給す
る電力をサイクル制御する方法とその装置を提供する。 【解決手段】 電源のサイクルの特定の期間から或る期
間Ih の間に各抵抗発熱体Rh が通電した累積サイクル
h(Ih ) とすれば、累積サイクルを縦軸とし、当該サ
イクルIh を横軸としてこの平面内で発熱すべき希望発
熱曲線SCVhを定め、その上下に所定の範囲Ah,h
の幅を持つ上下限曲線UCVh,LCVhの範囲内に各抵
抗発熱体Rh の累積サイクルがあり、同時にこの上下限
曲線内で一つ前のサイクルから次のサイクルへ遷移する
時、全抵抗発熱体の目標発熱量を満たすように全ての抵
抗発熱体Rh の通電・非通電を当該サイクルの一つ前で
決定し、当該サイクルでこれを実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一つまたはそれ
以上の電気炉内にある複数の抵抗発熱体が電源の同相に
並列に接続されている場合の電気炉設備の電力を制御す
る方法およびこの方法を実施する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、上記のような電気炉で発
生する熱量は、電源から半導体スイッチング素子を介し
て抵抗発熱体に供給される電力の値に応じて調整され
る。その場合、供給電力は半導体スイッチング素子の導
通・非導通の割合に応じて定まる。この半導体スイッチ
ング素子としては通常サイリスタが使用されている。サ
イリスタの制御には、通電位相角を制御する位相制御法
と、電源の1サイクル毎に通電・非通電を行うサイクル
制御法の二種がある。前者の方法では、通電位相角を可
変して発熱量を調節するので、微細な発熱調整をするの
適している。しかし、抵抗発熱体に加わる電圧が相当大
きい位相角でスイッチング素子の導通と遮断が行われる
ことが多いため、電源線路に対して望ましくない高い周
波数の擾乱電圧やそれに伴う擾乱電流を発生したり、電
気炉や電源線路の周囲にある電子機器に対して望ましく
ない擾乱電波を発生する。後者の方法では、スイッチン
グ素子の導通および遮断が電源電位の零クロス点で行わ
れるため、発生する外乱要因は極めて弱く、周囲の電子
機器に対して望ましい。しかしながら、発熱量を微細に
調整するには、前者の位相制御法に比べて、後者のサイ
クル制御法は簡単ではない。
【0003】このような観点から、本出願人は外乱の発
生を少なくできるサイクル制御法に基づき電気炉の電力
を制御することを特開昭63−44214号公報に提示
した。この場合、商用電源の電圧が正と負となる互いに
隣接した半波の一対を一サイクルとして、抵抗発熱体に
通電するサイクルと非通電するサイクルが時間軸にわた
って見てできる限り均等に配分される状態で電気炉の発
熱量を制御することを提案した。
【0004】大型の電気炉では多数の抵抗発熱体が使用
され、これ等の抵抗発熱体が3相のうちの各三つの単相
の間にほぼ均等な負荷分布となるように配分して接続さ
れている。そのため、通常各相には2個あるいはそれ以
上の個数の抵抗発熱体が互いに並列に接続されている。
このような抵抗発熱体へ全く無関係に均等に配分された
導通サイクルで通電するだけでは、共通の入力電源から
見て、できる限り均等な電流強度の通電が必ずしも達成
できない。何故なら、例えば二つの抵抗発熱体への通電
出力レートが 50 %である、つまり1サイクルの間、電
圧が印加され、それに続く次のサイクルの間には電圧が
印加されない繰り返しが継続する場合には、印加電圧の
波形が同一、つまり両方の発熱体に同じ位相の同じ波形
の電圧が印加する場合と、両者への印加電圧が互いに一
サイクルずれて通電される場合がある。前者の場合、共
通の電源から見て、共通電源に流れる電流は単一負荷の
場合の電流の二倍が最初のサイクルに流れ、次のサイク
ルには電流が流れない(この場合、説明を容易にするた
め回路のインダクタンス成分がないと仮定し、印加電圧
に対して発生する電流の遅れがないとする)。これに反
して、後者の場合には単一負荷に流れる電流が全てのサ
イクルにわたり連続して流れる。それ故、同じ消費電力
であっても、通電サイクルの相互位相位置を適切に選択
すれば、通電時の不平衡を防止できる。
【0005】このように共通電源から見て等しく配分さ
れた負荷電流が流れると、当該線路を流れる電流のアン
バランスを防止でき、負荷電力の力率の改善できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】それ故、この発明の課
題は、同相に接続された複数の負荷に通電する場合、共
通の電源から見てできる限り均等な電流が流れ、同時に
個別の抵抗発熱体へ通電するサイクルと通電しないサイ
クルが時間軸にわたってみて一様となるように、個々の
負荷に流れる電流を制御して、この共通電源に対する力
率を改善できる、電気炉設備へ供給する電力をサイクル
制御する方法、およびこの方法を実施する装置を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、この発明
により、定格発熱量RPh を持つ複数個の抵抗発熱体R
h (h=1 〜 H) を交流電源の同相に並列に接続し、各抵
抗発熱体Rh に対して所定期間での希望発熱率Sh を与
え、各抵抗発熱体Rh の発熱量が希望発熱量RPh・S
h を満たすように、一サイクルずつ通電・非通電を行う
サイクル制御による電力制御方法にあって、各抵抗発熱
体Rh の基本制御周期としてNh 個のサイクルを選び、
基本制御周期内の始めからIh 番目のサイクル迄に通電
を行うサイクル数を累積通電サイクル数Jh(Ih) と
し、1基本制御周期前の終了時点の目標通電サイクル数
STh とその時点の累積通電サイクル数Jh(Ih) との
差を偏差サイクル数ΔSh として、次の基本制御周期の
目標通電サイクル数STh をSTh =Sh×Nh +ΔS
h とし、横軸にIh,縦軸にJh(Ih) を記入した平面A
PL上の原点0(0,0) と点(Nh,STh) を結ぶ直線を
希望発熱曲線SCVh とし、前記希望発熱曲線SCVh
をAh サイクルほど上方に平行移動した上限発熱曲線U
CVh およびBh サイクルほど下方に平行移動した下限
発熱曲線LCVh を定め、 Jh(Ih−1) +1≧UCVh (a) であれば、Ih 番目のサイクルでの当該抵抗発熱体Rh
を非通電とし、 Jh(Ih−1) <LCVh (b) であれば、Ih 番目のサイクルでの当該抵抗発熱体Rh
を通電とし、式 (a)と (b)の何れも満たされない場合、
不定の中間状態と見なし、現時点での全ての抵抗発熱体
に対する希望発熱量の総和から、各抵抗発熱体Rh のそ
れぞれのIh に対する判定が式 (b)により通電と判定さ
れた抵抗発熱体の定格発熱量の総和を引いた偏差を中間
状態にある抵抗発熱体全体の目標発熱量とし、通電すべ
き中間状態の抵抗発熱体の単位サイクル出力の総和が前
記目標発熱量に最も近くなるように、中間状態で通電・
非通電される抵抗発熱体の組み合わせを決定し、前記組
み合わせの決定に際し、複数の組み合わせが存在する場
合、希望発熱曲線SCVh に対して累積通電サイクル数
h(Ih) の遅れの大きい抵抗発熱体Rh が多く含まれ
る組み合わせを採用し、全ての抵抗発熱体の通電・非通
電を当該サイクルの一つ前のサイクル中で判定し、当該
サイクルの間に実行する、ことによって解決されてい
る。
【0008】更に、上記の課題は、この発明により、交
流電源の同相に並列にスイッチング・ユニットSWh
介して抵抗発熱体Rh を接続し、加熱目的物に対応した
感熱素子TCh と、感熱素子TCh の温度検出信号と、
加熱目的物の目標温度とからPID演算により抵抗発熱
体Rh の希望発熱量信号を形成する温度調節器TRh
を備えた電気炉設備で、温度調整器TRh から供給され
る希望発熱量信号に応じてスイッチング・ユニットSW
h の通電・非通電を決定するトリガ信号を出力する共通
制御装置CTRにあって、前記共通制御装置CTRが、
電源の正・負の零クロス点t+,- を指定するトリガ信
号を発生する零クロス点発生回路ZC,温度調整器TR
h の希望発熱量信号を受入れ、デジタル信号として出力
するアナログ・デジタル変換器A/D,記憶器ROM,
RAM,インターフェース,割込管理ユニットおよび中
央演算処理部を含むマイクロプロセッサ・ユニットMP
およびこのマイクロプロセッサ・ユニットからの出力制
御信号を電気絶縁して一定幅のパルス信号にして各スイ
ッチング・ユニットSWh へ個々に開閉制御信号を出力
する個別絶縁回路ISOで構成されていて、前記マイク
ロプロセッサ・ユニットMPの記憶器ROMには上記の
電力制御方法により各抵抗発熱体の通電・非通電を決定
するプログラムおよび零クロス点の割込信号に応じて、
各スイッチング・ユニットSWh へ開閉制御信号を送信
するプログラムが格納されていることによって解決され
ている。
【0009】この発明による他の有利な構成は、特許請
求の範囲の従属請求項に記載されている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して好適実施例
に基づきこの発明をより詳しく説明する。図1には、こ
の発明による電気炉設備の配置が示してある。この電気
炉設備は、例えば熱処理すべき品物を抵抗発熱体R1
4 から成る一定に調整された種々の温度の電気炉F1
〜F4 の中を通すためのものである。このような電気炉
は三相電源の各相R,S,Tの間に適当に配分されてい
る。図1の場合では、ST相の間に電気炉F1 〜F4
抵抗発熱体R1 〜R4 が並列に接続されている。これ等
の抵抗発熱体R1 〜R4 には対応するスイッチング・ユ
ニットSW1 〜SW 4 を介してST相から電力が導入さ
れる。各電気炉F1 〜F4 内の温度は感熱素子TC1
TC4 により検出され、検出された温度信号はそれぞれ
温度調節器TR1 〜TR4 に導入され、その中に保管さ
れている他のパラメータ、例えば目標温度、温度勾配、
持続時間等および実測された温度信号から、プログラム
されている計算式に基づき計算された設定温度を与える
ため温度制御信号を発生し、この温度制御信号をそれぞ
れ導線LS1 〜LS4 を介して一つの共通の制御装置C
TRに送る。この発明によれば、この共通の制御装置C
TRは、後で詳しく説明するように、受け取った温度制
御信号に基づき各負荷R1 〜R4 の通電・非通電を適当
なサイクルで行うため、導線LC1 〜LC4 を介して対
応するスイッチング・ユニットSW1 〜SW4 に対して
それぞれ一つの開閉制御信号を送る。各負荷回路には、
通常変圧器がスイッチング・ユニットSW1 〜SW4
前または後に設けてあるが、この発明に直接関係がない
のでそれ等は省略し、ただ電圧と電流を検知する電圧計
(PT)V1 〜V4 と電流計(CT)A1 〜A4 のみを
暗示的に示す。
【0011】スイッチング・ユニットSWは、図2a に
示すように、入力端子TI1と出力端子TO1の間に逆並列
に接続された2つのスイッチング素子TH1,TH2 およ
び入力端子TI2と出力端子TO2の間を直通する導線とで
構成されている。この場合、スイッチング素子TH1,T
2 は通常サイリスタ素子で構成されている。各サイリ
スタTH1,TH2 のカソードと対応するゲートG1,2
との間に所定のゲート信号SG1,SG2 が図2b の上部
に示すように通電されると、サイリスタTH1,TH2
導通して図2b の下部に示すようにそれぞれ正と負の半
波が流れる。即ち、ゲート信号SG1 は正の半波の零ク
ロス点t+ の時点に導通信号を一方のサイリスタ、例え
ばTH1 のゲート・カソード間に与え、このサイリスタ
TH1 を導通させる。また、ゲート信号SG2 は負の半
波の零クロス点t- の時点に導通信号をサイリスタTH
2 のゲート・カソード間に与え、このサイリスタTH2
を導通させる。この発明では正の半波と次に続く負の半
波の一対を1サイクルとしてを必ず導通させ、時間当た
りにサイリスタを導通させるサイクル(図2b の中央に
示すC1 とC3 のサイクル)と、サイリスタを遮断、つ
まり休止させるサイクル(図2b の中央に示すC2 のサ
イクル)の割合を調節して発熱体に投入する電力を決定
している。このような制御がこの発明で採用するサイク
ル制御である。なお、図2b に示したゲート信号SG1,
SG2 が比較的長い時間間隔ts を保有するのは、回路
中のイダクタンス成分によるサイリスタ電流の遅れに追
従できるように半サイクルの時間の 60 %程度にされて
いる。
【0012】この発明の核心を説明するため、図3を参
照して、同じ相間に並列に接続された抵抗値が等しい二
つの負荷R1,2 に流れる電流を考察する。この場合、
負荷R1 が 2/3の割合で通電され、負荷R2 が 1/3の割
合で通電されているとする。図3Bのような通電状態で
は負荷R1 がサイクルC1,2 で通電され、負荷R2
サイクルC1 で通電され、サイクルC3 では何れの負荷
1,R2 にも通電されない。従って、共通の電源から見
ると、サイクルC1 ではサイクルC2 の電流の2倍の電
流が流れる。これに反して、負荷R2 に流れる電流の位
相が図3Bの場合より2サイクルずれている図3Aの場
合では、共通電源から見た電流は全てのサイクルC1,
2,3 で同一電流が流れるので、スムーズな通電が行わ
れる。従って、図3Bのような通電状態では、明らかに
力率が悪い。この発明では各負荷に所定の電力を投入し
ながら、共通電源から見た場合にできる限り平滑な電流
が流れるように、各負荷の通電サイクルを配分すること
にある。平均的な運転状態では各負荷に投入すべき電力
が全電力の 25 〜 75 %となるように、電気炉設備を運
転するのが普通である。従って、各負荷の通電サイクル
をできる限り均等に配分して、平滑な共通電流を与える
ことは、電源の力率に対して極めて効果的である。
【0013】図1の電気炉設備を更に拡張して、同じ相
に互いに並列に接続された総数がH個の抵抗発熱体h
(h=1〜H)に付いてこの発明による電力制御方法を
説明する。先ず、各抵抗発熱体hに対して基本制御周期
あるいは基本制御サイクル数N h を定める。これを制御
時間th に換算すると、 th =t0・Nh (1) となる。ここでt0 は1サイクルの間の時間であり、電
源周波数が例えば 50 Hzの場合、20 msec である。
【0014】更に、各抵抗発熱体hが1サイクルの間の
通電によって発生する発熱量をその抵抗発熱体hの定格
容量PRh とする。そして、この抵抗発熱体hが発生す
べき熱量の定格容量PRh に対する割合を希望発熱率S
h (0≦Sh ≦1.0)と表現する。基本周期の初めからIh
番目のサイクル位置で通電されたサイクル数をJh(Ih)
と表す。この場合、簡単にJh(I) と表すこともある。
【0015】次に、基本制御周期Nh の間に通電すべき
サイクル数STh を目標通電サイクル数とする。この発
明による電力制御方法では、当該基本周期で一つ前の基
本周期の最後の時点(つまり当該基本周期の最初の時
点)で目標とした通電サイクル数STh と実際に通電し
たサイクル数Jh(N) の差をとり、これを偏差サイクル
数ΔSh と表す。つまり、 ΔSh =STh −Jh(N) (2) となる。更に、目標通電サイクル数STh は当該基本周
期の一つ前の偏差サイクル数ΔSh と当該基本周期の希
望通電サイクル数Nh・Sh から、 STh =Nh・Sh +ΔSh (3) と表せる。なお、上の式でNh,h(N) は整数である
が、STh およびΔShは実数である。
【0016】この発明による制御方法をグラフ表示する
なら、図4を用いると理解し易い。即ち、横軸に時間経
過に伴うサイクル数Ih に対して実際に通電した累積サ
イクル数Jh を記入すると、全出力(Sh = 1.0) の場
合、つまり全てのサイクルを通電する場合には、累積サ
イクル数はFLh の直線上を移動する。希望発熱率S h
が1より小さい場合には、原点0からその時の目標通電
サイクル数STh と基本制御周期のサイクル数Nh によ
り定まる点PS へ向かう直線SCVh が決定される。こ
の直線を希望発熱線と呼ぶことにする。即ち、希望発熱
線SCVh は、 SCVh =STh/Nh・Ih (4) となる。
【0017】更に、この希望発熱線SCVh からそれぞ
れ値Ah およびBh ほど上および下に移動させた上限発
熱線UCVh および下限発熱線LCVh を定める。つま
り、 UCVh =STh/Nh・Ih+Ah (5) LCVh =STh/Nh・Ih−Bh (6)
である。
【0018】この発明の電力制御方法では、累積通電サ
イクル数Jh(Ih ) が全ての時点(サイクルIh )で上
限発熱線UCVh と下限発熱線LCVh の間のハッチン
グを付けて示す中間領域に存在するように制御する。制
御を更に詳しく説明するため図5を用いる。制御により
実際に許容される状態は上限発熱線UCVと下限発熱線
LCVの間にある点である(この場合、簡単のため抵抗
発熱体hの添字を省く)。即ち、i−1 の時点では
01,P02,P03が、またiの時点ではP12,P13が、
そしてi+1 の時点ではP22,P23,P23が許される。
そしてサイクルi−1 からサイクルiに移行する際に
は、P01の状態で通電を行わないとP11に移行するが、
この状態は許されない。P01の状態で通電を行うとP12
の状態に移行し、これは許される。更に、P02の状態か
ら非通電でP12へ移行し、通電でP13へ移行する。これ
等の状態はいずれも許される。P03の状態から非通電で
13へ移行するが、通電するとP14となるのでこの遷移
は許されない。iからi+1 への遷移も同様な考察から
通電・非通電の遷移を決定できる。
【0019】この状況を数学的に表現すれば、全ての負
荷に対して共通の時点tが各抵抗発熱体hでIh とし
て、当該抵抗発熱体hのIh −1 のサイクル時点で累積
サイクル数Jh が以下の条件 Jh(Ih−1)+1 ≧UCVh (7) を満たせば、Ih 番目のサイクルでの当該抵抗発熱体R
h を非通電とする。この状態は、図5の場合、P03→P
14が許されず、P03→P13しか許されないことを意味す
る。式(7) を満たしていないのであれば、次に以下の条
件 Jh(Ih−1)<LCVh (8) を調べ、式(8) を満たせば、Ih 番目のサイクルでの当
該抵抗発熱体Rh を通電とする。この状態は、図5の場
合、P01→P11が許されず、P01→P12でなければなら
ないことを意味する。
【0020】式(7) も式(8) も満たしていない、つまり
両式 (7, 8) からは不定であると決定された遷移状態と
しては、図5の場合、P02→P12か、P02→P13が可能
である。このような抵抗発熱体h' を通電にする(P02
→P13)か、あるいは非通電にする(P02→P12)かは
更に次の判定条件により決定する。各抵抗発熱体hの希
望発熱率がSh であるので、同相に並列接続されている
全ての抵抗発熱体が1サイクルの間に発生すべき本来の
全発熱量P0 は抵抗発熱体hの定格容量RPh を用い
て、 P0 =Σh=1,H RPh・Sh (9) である必要がある。
【0021】他方、二つの式 (7, 8) で決定された遷移
状態の抵抗発熱体から生じる発熱量P1 は P1 =Σh'' RP(h'') (10) である。ここで、h''は式(8) を満たす抵抗発熱体を意
味し、Σh'' はそのような抵抗発熱体の全てに対して総
和をとることを意味する。そこで、この発明の電力制御
方法によれば、上で述べた不定の遷移状態の抵抗発熱体
' が通電されるか非通電にされるかを示す指数として
δ(h') を導入し、 δ(h') = 1, 通電時 δ(h') = 0, 非通電時 とし、更に ΔP=P0 −P1 (11) とすれば、 |ΔP−Σh'RPh'・δ(h')| (12) を最小するδ(h') の組を見つけること相当する。先
ず、 h' の総数がKであるとする。そうすると、通電す
る状態が一つもない場合、一つだけある場合、二つある
場合、・・・K個ある場合があり、その状態の組み合わ
せ数は 2K になる。これ等の組み合わせの各組に付いて
式 (12) を計算し最小値を与える組を見つける。
【0022】この具体的な方法として下記の二つの方法
が考えられる。A.式 (12) を全ての組に付いて計算
し、最小値を与える組がただ一つしかないならその組で
不定の遷移状態の通電・非通電を決定できたことにな
る。しかし、複数個の組が存在したら、希望発熱線SC
Vと前記の移行後の状態との累積サイクル数の差DEV
h'をとる。即ち、 DEVh'=SCVh'−(Jh(Ih') +1) (13) この差DEVh'が大きいほど通電が遅れていると見な
す。つまり、図5で、例えばiサイクル時点での不定遷
移状態はP12とP13である。P12の状態が通電するとP
23に移行し、P13の状態が通電するとP24に移行する。
12→P23とP13→P24を比較した場合、希望発熱線S
CV上のβ点からP24の差は負であり、進んでいると言
える。他方、P23ではβ点との差は正であり、遅れてい
ると言える。このような考えを踏まえて、前記複数の組
のうち、一番大きいDEVh'を含む組を選ぶ。その場
合、複数の組が存在するなら、二番目に大きい差が含ま
れている組を選ぶ。更に、同じ組が複数あれば以下同じ
手順でその組を決定する。B.先ず、式(13)の差DEV
h'を全ての不定の遷移状態の抵抗発熱体 h' に付いて計
算し、この差DEVh'の大きい順に並べ替える。この順
番に番号k(k= 1〜K)を新たに付け、順番号の若い
ものが初めに現れるように予め作成して通電・非通電の
全ての可能な組み合わせを表にする。例えば図6にK=
4の場合の表を示す。この表では記号eが組み合わせの
通し番号 (1〜 24 = 16)であり、記号D0 が通電とな
る抵抗発熱体の数である。記号d1 〜d4 は通電される
k番目の抵抗発熱体を示す。例えば、e=4の場合、通
電される負荷の数は3個であり、k=1,2,3が通電
され、k=4は非通電である。また、e= 12 では通電
される負荷の数は3個であり、k=2,3,4が通電さ
れ、k=1は非通電である。この組み合わせ表に従って
抵抗発熱体の定格発熱量の合計値を2k 個計算し、前記
目標発熱量に最も近いく、しかも最も早く組み合わせ表
に現れた組み合わせで全ての不定状態の通電・非通電を
決定する。このような表はK=1,2,・・・・H(負
荷の総数)に対して予め用意しておくと合理的である。
【0023】以上、要約すれば、この発明による電力制
御方法では、各サイクルでの抵抗発熱体hの通電・非通
電は、式 (7)と (8)を満たすか否かの第一判定条件と、
満たさなかった不定状態に付いて式 (12) を最小する第
二判定条件とで決定する。次に、上で説明した方法で使
用するパラメータに付いて若干の説明を加える。 (a) 移動量A,Bと通電サイクル分布の自由度との関係 式 (5)と (6)の移動量A,Bに関して、m ≦A+B≦ m
+1 (m; 整数) であれば、上限発熱線UCVh と下限発
熱線LCVh の間には m個または m+1 個の整数が存在
する。但し、実現された発熱曲線をRCVとした時、0
≦RCV(I) ≦Iであるので、基本制御周期の最初の部
分で、図7a の破線の部分は意味がないため、その分だ
け存在する整数の数が減少する。前後の基本周期でのΔ
Sを0とすると、希望発熱率Sを用いて(以下、抵抗発
熱体の指数hを必要でない限り省く), SCVはJ=S・I UCVはJ=S・I+A LCVはJ=S・I−B である。
【0024】連続して非通電となり得るサイクル数N
off は任意の累積サイクル数J0 と下限発熱線LCVと
の交点の横座標I2 からJ0 と上限発熱線UCVとの交
点の横座標I1 を引いた値である。 J0 =S・I2 −B J0 =S・I1 +A から、 Noff =I2 −I1 =(A+B)/S となる。
【0025】同様に連続して通電となり得るサイクル数
onはAPL面上で 45 °の勾配を持つサイクル数の直
線J=I−αと上限発熱線UVCとの交点の横座標I2
からサイクル数J=I−αと下限発熱線LCVとの交点
の横座標I1 を引いた値である。つまり、 I2 −α=S・I2 +A I1 −α=S・I1 −B から、 Non=I2 −I1 =(A+B)/(1−S) となる。
【0026】電気炉の温度制御では定常状態でS= 0.2
5 〜 0.75 で運転されることが多いので、S=0.25, 0.
50, 0.75に付いてNoff とNonを求めると、 S= 0.25 でNoff = 4(A+B), Non= 4(A+
B)/3 S= 0.50 でNoff = 2(A+B), Non= 2(A+
B) S= 0.75 でNoff = 4(A+B)/3, Non= 4(A+
B) となる。
【0027】一般に、S<0.5 では通電されるサイクル
より非通電のサイクルの方が多いので、通電・非通電に
対する理想的な配分ではNon=1 であり、S>0.5 では
非通電サイクルより通電サイクルの方が多いので、理想
的な配分ではNoff =1 である。通電サイクル位置に自
由度をもたせることにより、偏りが生じるが、偏り率を
γとしてS=0.5 の時の最大通電サイクル数(最大連続
非通電サイクル数)をとりγ=2(A+B)と定義すれ
ば、実際の通電サイクルの分布は下記の通のようにな
る。
【0028】(i) S=0.5 で理想的には通電サイクルと
非通電サイクルが1サイクルずつ交互に実現されるが、
最悪の場合γサイクル連続通電し、γサイクル連続非通
電となることがあり得る。 (ii) S=0.25で理想的には1サイクルの通電と3サイ
クルの非通電が交互に実現されるが、最悪の場合 2γ/3
サイクルの連続通電と 2γサイクルの連続非通電となる
ことがあり得る。 (iii) S=0.75で理想的には3サイクルの通電と1サイ
クルの非通電が交互に実現されるが、最悪の場合 2γサ
イクルの連続通電と 2γ/3サイクルの連続非通電となる
ことがあり得る。
【0029】(b) 偏り率γの許容度 抵抗発熱体はそこで発生する熱量と抵抗発熱体の温度お
よび被加熱物の温度との関係はそれぞれ熱容量および熱
伝導特性により大きく異なる。電気炉の温度制御ではγ
を 25 サイクル(50 Hz の商用周波数の場合 0.5秒)以
上にできることが多い。但し、抵抗発熱体の発生電力、
電圧、電流を計測する場合、その平均値(または実効
値)を直流信号として取り出すのにγが大きい程、計測
の遅れが大きくなり、計測精度も低下するので、γは小
さい程良いが、γは最大 10 程度が現実的である。
【0030】対象となる抵抗発熱体の総数Hと偏り率γ
との関係は、この発明の目的の電源電流の均一化から見
れば、Hが大きい程効果が向上するが、H個の抵抗発熱
体のうち「中間状態」(式 (5)と(6) を満たさない状
態)となる抵抗発熱体の数が大きくなれば効果は大きく
ならない。γ=H以上あれば理想的であるが、平均のS
が 0.5と考えた時、Hが大きければγ=H/2程度でかな
りの効果がある。
【0031】上記の事情を総合すると、H=6 として
時、γ=3 〜 6で A+B=1.5 〜 3 程度が、各抵抗発熱体のA,Bの値の平均と成っている
と現実的である。 (c) AとBの値について これまでの説明でA+Bの値が定まった時、それをA,
Bに配分することに付いて説明する。希望発熱線SCV
に近い実績発熱曲線を実現するためにはA=Bである。
APL面の縦軸は累積量で減少させることができないの
で、上に往き過ぎることは問題である。例えばA≧1.0
であればS= 0でも通電されてしまう。このような問題
点を解決する方法として、 (i) A= 0.99 として残りをBとする (ii) A=BとするがA≧1.0 の時、上限発熱線UCV
の最大値を図7b に示すように、 [ST] +1 にする
( [ST] はSTの少数点以下の数を削除した整数値を
意味する)のいずれかを採用する。なお、下限発熱線L
CVに付いてもB≧1.0 の時に基本制御周期N内でなる
べく希望値STに近づけるため、図7c に示すような補
正を加える(破線に代わる勾配の大きい直線部分は図4
の最大出力の直線FLと同じ傾斜である)と効果的であ
る。
【0032】(d) 制御周期の相互間隔Z 使用する抵抗発熱体は通常その抵抗値および対応する電
気炉の熱特性が異なるため、基本制御周期Nh は抵抗発
熱体h毎に異なる。しかし、複数個のものが互いに同じ
抵抗値で、同時に周囲の熱特性がほぼ等しい場合には、
基本制御周期N h を等しく選ぶが、図7b および図7c
のような補正を行うと、基本制御周期の最終段階でA+
Bが実質上小さくなるため、自由度が少なくなり、電源
電流の均一化が実現できない可能性が大きい。H個の抵
抗発熱体のうち、同一の基本制御周期Nh を持つ抵抗発
熱体に付いては、基本制御周期がZサイクル(Z≒2(A
+B))ほど互いにずれていることが望ましい。
【0033】(e) 基本制御周期Nh とAh , Bh の関係 上記の考察事項 (a)〜(d) はNがA+Bより十分大きい
時にのみ有効である。Nが十分大きい時、A<N/4, B
<N/4でなければ意味がなく、実際にはA<N/20,B<
N/20 である必要がある。但しA+B>1.0 である必要
があるので、1≦N≦ 10 ではA=B≒1.0 を使うのが
適当である(最小値はA=B≒0.5)。
【0034】図8は図1に使用されている制御装置CT
Rの内容を示す。温度調節器TR1〜TR4 から供給さ
れた温度制御信号LS1 〜LS4 は先ず対応するアナロ
グ・デジタル変換器A/D1 〜A/D4 に供給され、そ
こで温度制御信号に相当するデジタル制御信号が形成さ
れる。これ等の制御信号をマイクロプロセッサ・ユニッ
トMPに導入する。また、使用している負荷R1 〜R4
の電源、図1の場合ST間の交流電源の電圧信号を零ク
ロス点発生回路ZSに導入して、正および負の零クロス
点に対応する割込信号SZ+,SZ-を形成し、これ等の割
込信号もマイクロプロセッサ・ユニットMPに導入す
る。マイクロプロセッサ・ユニットMPはROM,RA
M,インターフェース、同期制御部、割込管理ユニッ
ト、演算処理部等を含む大規模集積回路、例えば日立製
の HD 643180である。マイクロプロセッサ・ユニットM
Pには使用するパラメータ、既に説明した負荷である抵
抗発熱体hの基本制御周期Nh , 各負荷の定格容量RP
h および演算処理に必要なプログラムが予め対応する記
憶器ROMに格納されている。この演算処理は上に説明
した第一判定条件と第二判定条件を調べ、負荷つまり抵
抗発熱体へ最適なサイクル通電させる。即ち、各サイク
ルIh −1 の期間中に次のサイクルIh で通電させるべ
き負荷とさせない負荷を決定し、これに応じて正負一対
のサイクルの初めの零クロス点t+,- で適当な時間幅
s を持った開閉制御信号SG1,SG2 (図2参照)を
発生し、各負荷R1 〜R4 に対応する絶縁回路ISO1
〜ISO4へこれ等の開閉制御信号SG1,SG2 を供給
する。前記絶縁回路は、例えば発光ダイオードとフォト
トランジスタおよび交流電源と整流回路で構成され、一
次側に発光ダイオードが、また二次側にフォトトランジ
スタがある。絶縁回路ISO 1 〜ISO4 の二次側から
各負荷R1 〜R4 に対するスイッチング・ユニットSW
1 〜SW4 へ点弧用の開閉制御信号が出力される。この
制御信号に応じて各負荷hが通電・非通電にされる。
【0035】図9,10と11は、上に説明した第一判
定条件と第二判定条件を含めた処理プログラムのフロー
チャートを示す。このプログラの内容は上で主要な構成
に付いて詳しく説明したので、ここでは簡単に触れるだ
けに留める。先ず、準備段階として所要のパラメータ
H,RPh,h,h,h を所定の記憶器に入れ、所要演
算プログラムをROM記憶器に収納しておく。更に、第
二判定条件で使用する全ての表もROM記憶器に保管し
ておく。
【0036】次に、処理過程FAで初期設定として全て
の循環パラメータΔSh,h,H(Ih),OUTh,ROU
h を零にする。そして、零クロス点信号の割込禁止を
解除する。ここで、OUTh は判定条件で最終的に通電
にするか非通電にするかを表す。OUT=0 は非通電、
OUT=1 は通電状態を意味する。ROUTh は割込信
号によりトリガ信号(SG1,SG2 )を絶縁回路ISO
へ出力するためのメモリーで、OUTh のコピーであ
る。
【0037】処理過程FBで零クロス点を見て、次のサ
イクルの通電・非通電の計算を行うための待ち合わせを
行う。次に、処理過程FCで第一判定条件(式 (5)と
(6))が満たされているか否かを調べる。この段階で非
通電と判定されたものはOUT=0 で、通電と判定され
たものはOUT=1 とされる。また、不定ものは、取り
合えずOUT=0 として次の第二判定条件の処理過程F
Dへ送られる。
【0038】第二判定条件の処理過程FDでは、式 (1
2) の値を最小にする不定状態の抵抗発熱体の組を見つ
けることで、このフローチャートでは先に説明したBの
方法が採用されている。この処理過程FDで全ての抵抗
発熱体の通電・非通電を決定する。つまり非通電でOU
T=0 に、また通電でOUT=1 とされる。処理過程F
FはFB処理中に正の零クロス点の割込により開始し、
前のサイクルで計算された結果OUTh をROUTh
写すと共にSG1 を絶縁回路へ出力し、サイリスタスイ
ッチにより正の半波を通電する。FFの終了後、次のサ
イクルの計算FC〜FEを行う。
【0039】処理過程FGは負の零クロス点の割込によ
り動作し、次のサイクルの計算中(FC〜FE)または
計算完了後(FB)に発生し、サイリスタスイッチによ
り負の半波を通電する。先のROUTh によりSG2 を
絶縁回路へ出力する。この処理過程を図12のタイムチ
ャートに示す。図中の記号FA,FB,FC,FD,F
Eは図9,10図に示す処理を示し、記号FF,FGは
図11に示す割込処理を示す。この処理のタイムシーケ
ンスは一つ前のサイクルで全ての負荷の通電・非通電を
決定し、次のサイクルで零クロス点発生回路で検知した
正および負の零クロス点t+,- で印加時間を所定の期
間延長し負荷に対応する状態(通電・非通電)に応じて
1サイクルほど通電または非通電させる。
【0040】このタイムチャートでFAブロックはマイ
クロプロセッサへの電源投入時に一回動作するのみで、
次にFBブロックの初期処理、所要パラメータの初期設
定と割込禁止の解除を行い、この初期処理完了後の割込
を受け付けるようにする。FBブロックは次のサイクル
の通電・非通電の計算を行うための待ち合わせを行う。
FCブロックは先に説明したようにFC1 〜 10 の第一
判定条件による通電・非通電を決定し、この条件で不定
のものを次のFDブロックの処理に送るための準備を行
う。FDブロックは第一判定条件で不定であった通電・
非通電の状態を第二判定条件で最終的に決定する。FE
1 〜6 は次のサイクルの計算を行うための準備である。
【0041】FC,FD,FEのブロックの処理は1サ
イクル時間( 50 Hzで 20 msec)以内で完了する必要が
ある。FFブロックはFBブロックの処理中に割込1
(t+割込)により開始し、前のサイクルで計算された
結果OUTh をMOUTh にコピーすると共にSG1 と
して出力する。FFブロックの終了後、次のサイクルの
計算(FC〜FEブロック)を開始させる。FGブロッ
クは割込2(t- 割込)により動作し、次のサイクルの
計算(FC〜FEブロック)中または計算完了後(F
B)に発生し、MOUTh によりSG2 として出力す
る。
【0042】なお、割込2(t- 割込)の発生タイミン
グはFDブロックの処理中とは限らず、FC〜FEブロ
ックの処理中あるいはFBブロック中のこともある。上
に説明した制御方法では、或るサイクルi中に次のサイ
クルi+1に付いて全ての抵抗発熱体の通電または非通
電を決定しておき、そのサイクルi+1の正と負零クロ
ス点t+,- を検知し、対応する半波ずつ通電・非通電
を行い、この1サイクルの通電・非通電を行う。
【0043】最後に先に示した図3に基づき、定格容量
が同じであって、共通の電源の同相に並列接続された二
つの抵抗発熱体R1 とR2 に対して、それぞれ希望発熱
率S(1) = 2/3, S(2) = 1/3の時の電流の状況をこの
発明によるサイクル制御方法(A),従来のサイクル制
御方法(B)および位相角制御による制御方法(C)に
付いて比較して説明する。
【0044】抵抗発熱体R1 とR2 の個別の実効電流値
1 とI2 は何れの制御方法でも I1 =√(S(1))=√(0.667) ≒ 0.82 A I2 =√(S(2))=√(0.333) ≒ 0.58 A である。しかし、この発明の制御方法の場合には図Aに
示すように合成電流I1+I2 の波形は連続した同一振
幅の正弦波となる。それ故、合成電流I1 +I2の実効
値は 1.0Aである。
【0045】これに反して、位相角制御による制御方法
(C)では、合成電流I1 +I2 の実効値は実効値の計
算から 1.29 Aとなる。また、従来のサイクル制御方法
(B)では、図3Bの状況と図3Aの状況が2対1の割
合の確率で生じる。何故なら、抵抗発熱体R1 に流れる
電流の位相関係がどの場合でも同じとすると、R2 に流
れる電流の期間がそれぞれC1,2 あるいはC3 のみで
ある場合が同じ頻度で生じるからである(最初の場合が
図3Bに相当し、最後の場合がこの発明による図3Aに
一致し、中間の場合は図示していない)。そして、R2
がC1 またはC2 の期間のみ通電する場合には、位相角
制御方法と同じ合成電流の実効値となるので従来のサイ
クル制御方法(B)の合成電流I1 +I2 の実効値は √((2 ×1.292 + 1.02)/3) = 1.2A である。
【0046】結局、この発明の方法(A)による共通電
源側で見た実効電流値は、位相角制御方法(C)または
従来の方法(B)の実効電流値に比べて、それぞれ 1/
1.29または 1/1.2に減少する。図3の説明では抵抗発熱
体が2個で、希望発熱率が 2/3と 1/3である特別な場合
の例を扱ったが、更に多数の抵抗発熱体を用い、種々の
希望発熱率に付いてもこの発明は一般的に当てはまり有
効である。それ故、実際の連続炉あるいはバッチ炉であ
っても実効電流値を効果的に低減できる。
【0047】このような実効電流値の低減は無効電流を
低減できることを意味し、力率を著しく改善できる。従
って、電力をより有効に利用していることになる。特
に、電気炉で消費される電力は通常非常に大きいことを
考慮すると、僅かな無効電流の低減率でも電力の利用度
を著しく向上する。同相の並列に接続された抵抗発熱体
の総数が増加すると、それに応じて共通の電源側から見
て均一な電流が流れるので、力率の改善に有利である。
抵抗発熱体の中に特別に大きな負荷(抵抗値の小さなも
の)がある場合、その負荷を複数に分割して、それぞれ
一つのスイッチング・ユニットを介して同相に並列に接
続して制御することもできる。この場合、温度調節器と
感熱素子は共通に利用する。このような配置では、接続
導線とその端末処理が増加するためコストが上昇する
が、スイッチング・ユニットのサイリスタ素子の価格が
低減するので、製造コストは個別負荷の場合に比べて全
体として低減またはほぼ同等にすることができる。この
ような抵抗発熱体の分割は力率の改善に特に有利であ
る。
【0048】この発明による電力制御方法およびこの方
法を実施する装置には、上に説明した方式以外に種々の
改良、変形等が可能である。しかし、特許請求の範囲に
規定する構成は全てこの発明の範疇に属することは言う
までもない。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による電
力サイクル制御方法およびこの制御方法を実施する装置
により、同相に並列に接続された複数の抵抗発熱体に対
する共通の電源から見てできる限り均等な電流を流すこ
とができる。従って、個々の負荷に流れる電流を最適に
制御して共通の電源に対する力率を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電気炉設備のブロック回路図、
【図2】 スイッチング・ユニットの結線(a)および
通電される一対のサイクルと対応するスイッチング素子
のトリガー信号 (bの上) と実際に流れる電流波形 (b
の下) ,
【図3】 種々の制御方法により得られる合成電流の波
形:この発明によるサイクル方法(a),従来のサイク
ル制御方法(b)および位相角制御方法(c)、
【図4】 サイクル制御に対するこの発明による可能な
通電状態を示すダイヤグラム、
【図5】 通電・非通電の判定条件を説明するためのダ
イヤグラム、
【図6】 種々の通電状態の組を指定する表、
【図7】 発熱線の種々の変形を示すダイヤグラム、
【図8】 制御装置の内部回路のブロック図、
【図9】 通電・非通電を決定する演算処理のフローチ
ャート、
【図10】 図9に続くフローチャート、
【図11】 零クロス点の割込処理のフローチャート、
【図12】 通電・非通電を決定する演算処理のタイム
チャート。
【符号の説明】
F 電気炉 R 抵抗発熱体(負荷) h 個々の抵抗発熱体を指定する指数 TR 温度調節器 TC 感熱素子(熱電対) SW スイッチング・ユニット TH1,TH2 サイリスタ素子 CTR 制御装置 MP マイクロプロセッサ・ユニット ZC 零クロス点信号発生器 A/D アナログ・デジタル変換器 ISO 絶縁回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年6月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】周知のように、上記のような電気炉で発
生する熱量は、電源から半導体スイッチング素子を介し
て抵抗発熱体に供給される電力の値に応じて調整され
る。その場合、供給電力は半導体スイッチング素子の導
通・非導通の割合に応じて定まる。この半導体スイッチ
ング素子としては通常サイリスタが使用されている。サ
イリスタの制御には、通電位相角を制御する位相制御法
と、電源の1サイクル毎に通電・非通電を行うサイクル
制御法の二種がある。前者の方法では、通電位相角を可
変して発熱量を調節するので、微細な発熱調整をするの
適している。しかし、抵抗発熱体に加わる電圧が相当大
きい位相角でスイッチング素子の導通が行われることが
多いため、電源線路に対して望ましくない高い周波数の
擾乱電圧やそれに伴う擾乱電流を発生したり、電気炉や
電源線路の周囲にある電子機器に対して望ましくない擾
乱電波を発生する。後者の方法では、スイッチング素子
の導通および遮断が電源電位の零クロス点で行われるた
め、発生する外乱要因は極めて弱く、周囲の電子機器に
対して望ましい。しかしながら、発熱量を微細に調整す
るには、前者の位相制御法に比べて、後者のサイクル制
御法は簡単ではない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】この発明による制御方法をグラフ表示する
なら、図4を用いると理解し易い。即ち、横軸に時間経
過に伴うサイクル数Iをとり、縦軸に実際に通電した
累積サイクル数Jを記入すると、全出力(S=1.
0)の場合、つまり全てのサイクルを通電する場合に
は、累積サイクル数はFLの直線上を移動する。希望
発熱率Sが1より小さい場合には、原点0からその時
の目標通電サイクル数STと基本制御周期のサイクル
数Nにより定まる点Pへ向かう直線SCVが決定
される。この直線を希望発熱線と呼ぶことにする。即
ち、希望発熱線SCVは、 SCV=ST
・I (4)となる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】この発明の電力制御方法では、累積通電サ
イクル数J(I)が全ての時点(サイクルI)で
上限発熱線UCVと下限発熱線LCVの間の中間領
域に存在するように制御する。制御を更に詳しく説明す
るため図5を用いる。制御により実際に許容される状態
は上限発熱線UCVと下限発熱線LCVの間にある点で
ある(この場合、簡単のため抵抗発熱体hの添字を省
く)。即ち、i−1の時点ではP01,P02,P03
が、またiの時点ではP12,P13が、そしてi+1
の時点ではP22,P23,P23が許される。そして
サイクルi−1からサイクルiに移行する際には、P
01の状態で通電を行わないとP11に移行するが、こ
の状態は許されない。P01の状態で通電を行うとP
12の状態に移行し、これは許される。更に、P02
状態から非通電でP12へ移行し、通電でP13へ移行
する。これ等の状態はいずれも許される。P03の状態
から非通電でP13へ移行するが、通電するとP14
なるのでこの遷移は許されない。iからi+1への遷移
も同様な考察から通電・非通電の遷移を決定できる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】この具体的な方法として下記の二つの方法
が考えられる。A.式(12)を全ての組に付いて計算
し、最小値を与える組がただ一つしかないならその組で
不定の遷移状態の通電・非通電を決定できたことにな
る。しかし、複数個の組が存在したら、希望発熱線SC
Vと前記の移行後の状態との累積サイクル数の差DEV
h′をとる。即ち、 DEVh′=SCVh′−(J(Ih′)+1) (13) この差DEVh′が大きいほど通電が遅れていると見な
す。つまり、図5で、例えばiサイクル時点での不定遷
移状態はP12とP13である。P12の状態が通電す
るとP23に移行し、P13の状態が通電するとP24
に移行する。P12→P23とP13→P24を比較し
た場合、希望発熱線SCV上のβ点からP24の差は負
であり、進んでいると言える。他方、P23ではβ点と
の差は正であり、遅れていると言える。このような考え
を踏まえて、前記複数の組のうち、一番大きいDEV
h′を含む組を選ぶ。その場合、複数の組が存在するな
ら、二番目に大きい差が含まれている組を選ぶ。更に、
同じ組が複数あれば以下同じ手順でその組を決定する。
B.先ず、式(13)の差DEVh′を全ての不定の遷
移状態の抵抗発熱体h′に付いて計算し、この差DEV
h′の大きい順に並べ替える。この順番に番号k(k=
1〜K)を新たに付け、順番号の若いものが初めに現れ
るように予め作成して通電・非通電の全ての可能な組み
合わせを表にする。例えば図6にK=4の場合の表を示
す。この表では記号eが組み合わせの通し番号(1〜2
=16)であり、記号Dが通電となる抵抗発熱体の
数である。記号d〜dは通電されるk番目の抵抗発
熱体を示す。例えば、e=4の場合、通電される負荷の
数は3個であり、k=1,2,3が通電され、k=4は
非通電である。また、e=12では通電される負荷の数
は3個であり、k=2,3,4が通電され、k=1は非
通電である。この組み合わせ表に従って抵抗発熱体の定
格発熱量の合計値を2個計算し、前記目標発熱量に最
も近く、しかも最も早く組み合わせ表に現れた組み合わ
せで全ての不定状態の通電・非通電を決定する。このよ
うな表はK=1,2,・・H(負荷の総数)に対して予
め用意しておくと合理的である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定格発熱量RPh を持つ複数個の抵抗発
    熱体(Rh ; h =1〜 H) を交流電源の同相に並列に接
    続し、 各抵抗発熱体(Rh )に対して所定期間での希望発熱率
    h を与え、 各抵抗発熱体(Rh )の発熱量が希望発熱量RPh・S
    h を満たすように、一サイクルずつ通電・非通電を行う
    サイクル制御による電力制御方法において、 各抵抗発熱体 (Rh) の基本制御周期としてNh 個のサ
    イクルを選び、 基本制御周期内の始めからIh 番目のサイクル迄に通電
    を行うサイクル数を累積通電サイクル数Jh(Ih) と
    し、 1基本制御周期前の終了時点の目標通電サイクル数ST
    h とその時点の累積通電サイクル数Jh(Ih) との差を
    偏差サイクル数ΔSh として、次の基本制御周期の目標
    通電サイクル数STh をSTh =Sh×Nh +ΔSh
    し、 横軸にIh,縦軸にJh(Ih) を記入した平面APL上の
    原点0(0, 0)と点(Nh,STh ) を結ぶ直線を希望発熱
    曲線SCVh とし、 前記希望発熱曲線SCVh をAh サイクルほど上方に平
    行移動した上限発熱曲線UCVh およびBh サイクルほ
    ど下方に平行移動した下限発熱曲線LCVh を定め、 Jh(Ih−1) +1≧UCVh (a) であれば、Ih 番目のサイクルでの当該抵抗発熱体(R
    h )を非通電とし、 Jh(Ih−1) <LCVh (b) であれば、Ih 番目のサイクルでの当該抵抗発熱体(R
    h )を通電とし、 式 (a)と (b)の何れも満たされない場合、不定の中間状
    態と見なし、現時点での全ての抵抗発熱体に対する希望
    発熱量の総和から、各抵抗発熱体(Rh )のそれぞれの
    h に対する判定が式 (b)により通電と判定された抵抗
    発熱体の定格発熱量の総和を引いた偏差を中間状態にあ
    る抵抗発熱体全体の目標発熱量とし、 通電すべき中間状態の抵抗発熱体の単位サイクル出力の
    総和が前記目標発熱量に最も近くなるように、中間状態
    で通電・非通電される抵抗発熱体の組み合わせを決定
    し、 前記組み合わせの決定に際し、複数の組み合わせが存在
    する場合、希望発熱曲線SCVh に対して累積通電サイ
    クル数Jh(Ih) の遅れの大きい抵抗発熱体Rh が多く
    含まれる組み合わせを採用し、 全ての抵抗発熱体の通電・非通電を当該サイクルの一つ
    前のサイクル中で判定し、当該サイクルの間に実行す
    る、ことを特徴とする電力制御方法。
  2. 【請求項2】 前記上限発熱曲線UCVh でAh ≧ 1.0
    の時、UCVh の上限値を [STh] +1とし、ここで
    [STh] はSTh の少数点以下の数を削除した整数を意
    味することを特徴とする請求項1に記載の電力制御方
    法。
  3. 【請求項3】 前記下限発熱曲線LCVh でBh ≧ 1.0
    の時、APL面上で点(Nh, [STh])を通り勾配が1
    の直線と、LCVh とで上方にあるものを使用すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の電力制御方法。
  4. 【請求項4】 基本制御周期Nh が等しい抵抗発熱体
    (h)に対し、周期の始まりの時点を互いに2(A+B)
    サイクルほどずらすことを特徴とする請求項1または2
    に記載の電力制御方法。
  5. 【請求項5】 交流電源の同相に並列にスイッチング・
    ユニット(SWh )を介して抵抗発熱体(Rh )を接続
    し、加熱目的物に対応した感熱素子(TCh)と、感熱
    素子(TCh )の温度検出信号と、加熱目的物の目標温
    度とからPID演算により抵抗発熱体(Rh )の希望発
    熱量信号を形成する温度調節器(TR h )とを備えた電
    気炉設備で、温度調整器(TRh )から供給される希望
    発熱量信号に応じてスイッチング・ユニット(SWh
    の通電・非通電を決定するトリガ信号を出力する共通制
    御装置(CTR)において、 前記共通制御装置(CTR)が、電源の正・負の零クロ
    ス点(t+,- )を指定するトリガ信号を発生する零ク
    ロス点発生回路(ZC),温度調整器(TRh)の希望
    発熱量信号を受入れ、デジタル信号として出力するアナ
    ログ・デジタル変換器(A/D),記憶器ROM,RA
    M,インターフェース,割込管理ユニットおよび中央演
    算処理部を含むマイクロプロセッサ・ユニット(M
    P),およびこのマイクロプロセッサ・ユニットからの
    出力制御信号を電気絶縁して一定幅のパルス信号にして
    各スイッチング・ユニット(SWh )へ個々に開閉制御
    信号を出力する個別絶縁回路(ISO)で構成されてい
    て、 前記マイクロプロセッサ・ユニット(MP)の記憶器R
    OMには請求項1〜4の何れか1項の電力制御方法によ
    り各抵抗発熱体の通電・非通電を決定するプログラムお
    よび零クロス点の割込信号に応じて、各スイッチング・
    ユニット(SW h )へ開閉制御信号を送信するプログラ
    ムが格納されていることを特徴とする共通制御装置。
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