JPH10282825A - 画像形成装置及びそれに用いられる加熱方式のヒートロール - Google Patents

画像形成装置及びそれに用いられる加熱方式のヒートロール

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JPH10282825A
JPH10282825A JP9347397A JP9347397A JPH10282825A JP H10282825 A JPH10282825 A JP H10282825A JP 9347397 A JP9347397 A JP 9347397A JP 9347397 A JP9347397 A JP 9347397A JP H10282825 A JPH10282825 A JP H10282825A
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JP
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heat
power
image forming
roll
heat roll
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Application number
JP9347397A
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English (en)
Inventor
Tomoki Kobayashi
智己 小林
Akihiko Kato
彰彦 加藤
Keiichiro Sato
啓一郎 佐藤
Kenji Hara
謙治 原
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成装置の消費電力を拡張したり、画像
形成速度を低下させることなくヒートロール6aの温度
の低下を抑えた画像形成装置を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 ヒートロール6aの外径に対する内径の
比を50:13以下に形成する。ヒートロール6aの内
径はヒータ6cの外径の2.2倍以下にする。画像形成
時にヒータ6cに供給する電力を、装置のその他の部材
の負荷に応じて可変する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
などの画像形成装置及びそれに用いられる加熱方式のヒ
ートロールに係り、詳しくは、当該ヒートロールに対し
て加圧ロール等を圧接し、未定着トナー像が転写された
用紙などの転写材をそれらの間の定着位置において加熱
加圧することで転写材に画像を形成する画像形成装置、
並びにヒートロールの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】このような画像形成装置には、例えば、
感光体ドラムなどの潜像担持体上に画像情報に応じた電
位分布の静電潜像を形成し、その静電潜像を帯電済のト
ナーで現像し、更にその現像により形成されたトナー像
を用紙などの転写材上に転写定着させることで画像を形
成する電子写真方式のものがある。そして、このような
方式で画像を形成する装置では一般的に、互いに圧接し
て配置された加熱ロールと加圧ロールとで未定着トナー
像が形成された転写材を加熱加圧することで、転写材上
にトナー像を定着させている。
【0003】更に、このような電子写真方式の画像形成
装置において加熱ロールは一般的に、円筒形状のヒート
ロールと、その円筒内部に円筒軸方向全体に亘るように
配設された加熱ランプとで構成されている。そして、こ
のような構成で加熱ランプは、装置を立ち上げる際にヒ
ートロール全体を所定の定着温度まで加熱し、しかも、
画像形成時には転写材によりヒートロールの熱が奪われ
てしまうので、上記定着温度を維持するように加熱して
いる。これにより、画像形成装置の定着条件は一定の加
熱加圧条件に維持され、複数の転写材に対して連続して
画像を形成することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
画像形成装置は、一般的な商用電源から電力を供給でき
るように構成することで汎用性を確保し、その結果、事
務所や会社などに広く普及するようになった。従って、
画像形成時に上記加熱ランプに供給することが可能な電
力も自ずと、この商用電源の範囲内で画像形成装置が動
作可能となるような範囲内に制限されている。そして、
従来、この商用電源の範囲内で画像形成装置の動作を保
証するためには、各部材の最大消費電力を見積もり、そ
の積算電力値が上記商用電源に納まるように設計する手
法を取っていた。従って、画像形成装置の高速化や多機
能化を図ろうとすればする程、上記発熱ランプに供給す
ることが可能な電力も段階的に小さくなってゆき、一分
間にA4用紙60枚以上の速さ(以下これを60cpm
と呼ぶ)で画像を形成する装置や、ソーティングやステ
ープリングなどの後処理装置及び自動原稿送り装置など
を装着できる装置などでは、一般的に600w程度の供
給電力を確保するのが精一杯であった。
【0005】他方、このような画像形成装置では、電源
投入時から装置が使用可能状態となる時までのウオーム
アップタイムの短さも装置の性能の一つとして考えられ
ている。そのため、従来、上記供給電力の下で高速化や
多機能化を図った画像形成装置では、画像形成時に使用
する発熱ランプの他にもう一つの発熱ランプを設け、ウ
オームアップ時にはその両方のランプを点灯させると共
に、ヒートローラの外径に対する内径の比を50:24
程度以上に形成して、ヒートローラの熱容量を必要最小
限の薄い肉厚に形成し、これによりウオームアップタイ
ムを短縮させるようにしている(特開昭61−5938
0号公報を参照)。
【0006】それ故、従来の高速機や高性能機などで
は、連続して転写材上に画像を形成した場合、ヒートロ
ールの温度が比較的短時間のうちに低下してしまい、し
かも、画像形成中にはヒートロールを十分に加熱するこ
とができず、その結果、数百枚程度の連続複写しかでき
なかった。具体例を挙げれば、A4用紙に60cpm以
上の速度で画像を形成することができ、且つ、ステープ
ル付き20ビンソータや40ビンソータなどが装着可能
な自動原稿送り方式の高速高機能機では、300枚程度
の連続画像形成枚数しか得られなかった。
【0007】従って、従来においてこの具体例以上の総
合性能を追求する場合には、商用電源を1.5kVA以
上(例えば2.0kVAなど)に拡張することで対応し
なければならなかった。ちなみに、先に例示した高速高
機能機に対する供給電力を2.0kVAに拡張した場合
には、最悪条件(低温低湿など)下においても600枚
程度の連続画像形成枚数を確保することができる。また
逆に、これ以上の連続画像形成枚数を確保させようとし
た場合には、画像形成速度を低く抑えるなどのデグレー
ドとなる対策を講じる必要があった。
【0008】そこで、本発明は、画像形成装置の最大消
費電力を拡張したり、画像形成速度を低下させることな
く加熱ロールの温度の低下を抑制し、その結果、最大消
費電力を1.5kVA以下に抑えても、従来の装置より
も格段に大きい連続画像形成枚数を可能とするための技
術を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願の第一の
発明は、画像形成装置において転写材を加熱加圧するた
めに使用される加熱方式のヒートロールであって、その
外径に対する内径の比が50:13以下となるような円
筒形状に形成されていることを特徴とするヒートロール
である。
【0010】このようなヒートロールであれば、転写材
などに熱を奪われたとしても、その肉厚が厚い分、温度
低下が抑制される。
【0011】本願の第二の発明は、円筒形状のヒートロ
ールと、その内部に配設された発熱源とからなり、画像
形成装置において転写材を加熱加圧するために使用され
るヒートロールであって、ヒートロールの内径が発熱源
の外径の2.2倍以下となるように構成されていること
を特徴とするヒートロールである。
【0012】このようなヒートロールであれば、ヒート
ロールの内周面と発熱源とが略密着した状態となり、こ
れらの隙間から発熱源からの熱が逃げてしまうのを抑制
することができ、特にA3以上のサイズにおいて効率良
くヒートロールに熱を吸収させることができる。
【0013】本願の第三の発明は、円筒形状のヒートロ
ール及びその内部に配設された発熱源からなる加熱方式
のヒートロールと、この発熱源に対して電力を供給する
供給手段とを有する画像形成装置において、この供給手
段は、画像形成中は、発熱源以外により消費されている
消費電力に応じた電力を発熱源に供給することを特徴と
する画像形成装置である。
【0014】このような画像形成装置であれば、発熱源
に対して、発熱源以外により消費されている消費電力に
応じた最適な電力を供給することができ、画像形成装置
に対する最大供給電力を一定値以下に押さえつつ、発熱
源に対する供給電力を適宜増加させることができ、発熱
源に対して平均が600W以上の電力を供給することが
できる。
【0015】ところで、これらの発明において発熱源
は、従来と同様に複数本の発熱ランプで構成してもよい
が、定着ロールの外径などはだいたい数cmに設計され
たものが一般的であり、更に本発明の条件を考慮する
と、1本の発熱ランプで形成した方がよい。また、この
ように発熱源を1の発熱ランプで形成した場合には、供
給手段は、ウオームアップ時には当該ランプの定格電力
を供給すると共に、画像形成時には発熱源以外により消
費されている消費電力に応じて所定の電力まで制限すれ
ばよい。このような構成であれば、ウオームアップ時と
画像形成時との電力切替と、画像形成中の負荷に応じた
電力制御とを同一制御方式で制御することができ、しか
も、制御系の構造を簡易化することもできる。
【0016】このような電力制御に好適な制御方式とし
ては、例えば、サイクルスチール制御方式、カットオフ
制御方式、電圧調整制御方式、位相調整制御方式などが
ある。先ず、サイクルスチール制御方式とは、交流電力
を出力する電源部材と、加熱ロールの温度や供給電力の
設定値に応じてこの交流電力から1サイクル毎に電力を
間引き、それを発熱源に供給する調整部材とで供給手段
を構成し、この間引き数を制御することで供給電力を制
御する方式である。また、カットオフ制御方式とは、交
流電力を出力する電源部材と、所定の時間間隔ごとに、
加熱ロールの温度や供給電力の設定値に応じた時間だけ
電力供給を停止する調整部材とで供給手段を構成し、こ
の電力供給停止期間を調整することで供給電力を制御す
る方式である。次に、電圧調整制御方式とは、交流電力
を出力する電源部材と、加熱ロールの温度や供給電力の
設定値に応じてこの交流電圧の大きさを変化させる調整
部材とで供給手段を構成し、供給電力の電圧の大きさを
調整することで供給電力を制御するものである。なお、
ヒータの実消費電力と定格電力とは下式(1)の関係に
ある。最後に、位相調整制御方式とは、交流電力を出力
する電源部材と、加熱ロールの温度や供給電力の設定値
に応じてこの交流電圧と交流電流との位相差を変化させ
る調整部材とで供給手段を構成し、供給電力の交流電圧
と交流電流との位相差を制御することで供給電力を制御
する方式である。
【0017】
【数1】 ヒータの実消費電力 =(入力電圧/定格電圧)1.54×定格電力 …(1)
【0018】そして、この供給手段による画像形成時の
供給電力の大きさは、発熱源以外により消費されている
消費電力と合成された際に、画像形成装置に供給するこ
とができる電力を越えない範囲内となるように設定され
ていれば如何なるものでもよい。これを実現する具体的
な構成例としては、先ず、装置の稼働条件を判別する判
別部材と、装置の稼働状態の分類と各分類における供給
手段に対する供給電力の設定値とを対応させて記憶する
記憶部材と、上記判別部材の判別結果に応じた供給電力
の設定値を記憶部材から呼び出して供給手段に設定する
設定部材とからなる設定手段を設け、この供給手段に設
定する画像形成中の供給電力の設定値を、予め設定した
供給電力の設定値に従って変更させるように構成すれば
よい。また、発熱源以外により消費されている消費電力
を検知する検知部材と、この消費電力から余剰電力を判
別し、その余剰電力を供給手段に設定する設定部材とか
らなる設定手段を設け、この供給手段に設定する画像形
成中の供給電力の設定値を、装置の消費電力に応じてリ
アルタイムに変更させるように構成してもよい。更に、
装置の稼働条件を判別する判別部材と、発熱源以外によ
り消費されている消費電力を検知する検知部材と、この
判別部材の判別結果と検知部材の検知電力とを対応させ
て記憶する記憶部材と、この記憶部材に記憶されている
装置の稼働条件と一致する稼働条件において装置が動作
する場合には、それに対応する消費電力から余剰電力を
判別し、その余剰電力を供給手段に設定する設定部材と
からなる設定手段を設け、装置の稼働条件と余剰電力と
の関係を学習し、その学習結果に応じて供給手段に設定
する供給電力の設定値を変更するものであっも構わな
い。なお、これらの設定動作は、手動により設定を変更
するものであっても、自動的に設定を変更するものであ
ってもよい。
【0019】また、このように画像形成中の供給電力を
負荷に応じて変更する場合、実際には、その変更のタイ
ミングをリアルタイムで判断して制御するのは難しい。
そこで、以下に示すような装置の動作条件を判別して、
それに応じて電力を変更するように制御させるのが現実
的である。このような電力制御に使用することができる
動作条件としては、例えば、原稿送り装置の動作条件、
転写材供給装置の動作条件、転写材排出装置の動作条
件、後処理装置の条件などのシート搬送条件が変化した
場合がある。このようにシート搬送条件が変化すれば、
それによる消費電力も変化するからである。このシート
搬送条件において、原稿送り装置の動作条件としては例
えば、送り出しのタイミングの違い、駆動時間の違い、
用紙の厚さやサイズなどによる負荷の違いなどが、転写
材供給装置の動作条件としては例えば、標準カセットや
大容量カセットからの送り出しなのかあるいは手差トレ
イからの送り出しなのか、大容量カセットなどにおける
画像形成中の転写材補給によるリフトアップ動作中なの
か否かなどが、転写材排出装置の動作条件としては例え
ば、ソートの有無、1枚ソートなのか多数枚ソートなの
か、転写材の用紙重量に起因する負荷の違いなどが、後
処理装置の条件としては例えば、ステープルの有無、パ
ンチの有無、製本動作の有無などが挙げられ、設定手段
は例えばこれらの動作条件の変化に合わせて供給電力の
設定値を変化させればよい。
【0020】他にも、設定手段が当該設定値を変化させ
る際に参照できる動作条件としては、例えば、連続画像
形成枚数、原稿サイズ、倍率、転写材サイズ、単位時間
当たりの画像形成枚数(転写材サイズ毎に異なるcpm
の場合)、両面/片面などの画像形成条件が変化した場
合がある。この画像形成条件が変化すれば、それによる
消費電力はやはり変化する。この画像形成条件におい
て、連続画像形成枚数としては例えば、1部ずつ画像を
形成する単モードあるいは複数部ずつ画像を形成する連
続モードのどちらなのかなどが、原稿サイズとしては例
えば、原稿が最大サイズなのか、最小サイズなのかなど
が、倍率としては例えば、等倍、拡大、縮小のいずれか
なのかなどが、転写材サイズとしては例えば、最大サイ
ズなのか最小サイズなのかなどが、単位時間当たりの画
像形成枚数としては、例えば、A4横送りでは80cp
m、A4縦送り/A3横送りでは60cpm、A2縦送
りでは20cpmとなるように転写材サイズ毎に異なる
cpmが設定されているのか否かが、最後に、両面/片
面としては、例えば、連続片面、連続両面、原稿による
ミックスサイズなのか否かなどが挙げられ、設定手段は
例えばこれらの動作条件の変化に合わせて供給電力の設
定値を変化させればよい。
【0021】なお、このように発熱源に対する供給電力
を制御するようにした画像形成装置では更に、設定手段
が、画像形成装置に供給することができる供給電力、例
えば1.5kVAと、2.0kVAとに応じても、供給
手段に設定する供給電力を変化させるようにしてもよ
い。このように構成すれば、上記本発明の対策のみでは
一般商用電源の電力の下では十分な電力を発熱源に供給
することが難しいような場合にであっても、電源部分の
交換などをすることなく、装置への供給電力を変更する
だけで十分な電力を発熱源に供給することが可能とな
り、装置の汎用性が更に向上する。
【0022】
【実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明の実施
形態を説明する。
【0023】実施形態1 図1に、後処理装置として20ビンステープルソータを
採用した場合の本発明の実施形態にかかる画像形成装置
を示す。
【0024】同図において、1は光が照射されることに
より導電性が変化する導電特性を有する感光体ベルト、
2は感光体ベルト1を帯電する帯電ロール、3は感光体
ベルト1に原稿Psによる反射光を照射させる露光系部
材、4は感光体ベルト1に帯電トナーを供給する現像装
置、5は転写位置において感光体ベルト1に転写電圧を
印加する転写ロール、6は定着位置において互いに圧接
されたヒートロール6a及びプレッシャロール6bから
なる定着装置である。また、上記露光系部材3は、原稿
Psが載置されるプラテンガラス3a、この原稿Psに
光を照射しつつ移動する露光ランプ3b、この原稿Ps
による反射光を移動しながら反射して感光体ドラム1上
の所定の位置に結像させる光学素子3cであり、露光ラ
ンプ3bを点灯した状態で露光ランプ3b及び光学素子
3cを適当に移動させることで原稿Psを走査して感光
体ベルト1上に潜像を形成するものである。
【0025】そして、このような画像形成装置では、先
ず、帯電ロール2により感光体ベルト1を帯電した後、
この感光体ベルト1に露光系部材3により光を照射する
ことで、感光体ベルト1上に原稿Psの画像に応じた電
位分布の静電潜像を形成する。次に、この静電潜像を現
像装置4で現像して電位分布に応じた濃度分布のトナー
像を形成する。最後に、転写ロール5がこのトナー像を
転写位置に供給された用紙Poに対して転写し、定着装
置6がこの未定着トナー像が形成された用紙Poを定着
位置において加熱加圧することで、用紙Po上に画像を
形成する。なお、このような画像の形成方式は電子写真
方式と呼ばれている。
【0026】なお、同図において、7は転写後の感光体
ベルト1をクリーニングするクリーニング装置、8は清
掃後の感光体ベルト1を除電する除電ランプであり、こ
れらの作用により感光体ベルト1は一定の状態に維持さ
れ、連続的に高画質の画像を形成できるようになってい
る。
【0027】また、本実施形態の画像形成装置では、画
像形成装置の多機能化、高速化を図るために種々の工夫
がなされている。
【0028】具体的には、第一に、本実施形態の画像形
成装置では、複数の原稿Psを載置することができる原
稿トレイ9aを有すると共に、この原稿トレイ9a上に
載置された原稿Psを1枚ずつ連続的に上記プラテンガ
ラス3a上に供給する自動原稿送り装置9が装置本体の
上部に設けられている。また、静電潜像が書き込まれる
感光体1がベルト形状に形成されると共に、そのベルト
面の移動方向とは反対方向に上記光学系部材3による結
像位置が移動するように構成されている。従って、上記
画像形成装置では、原稿トレイ9a上に1乃至複数の原
稿Psを載置するだけで、原稿Psをプラテンガラス3
a上に1枚ずつ連続的に供給すると共に、原稿Psの画
像を高速に読み取って感光体ベルト1上に静電潜像を形
成することができる。具体的には、A4サイズの原稿P
sを長手送り(以下、LEFとも記載する)となるよう
に原稿トレイ9aに載置した場合には、80枚/分で原
稿Psの画像を読み取り、感光体ベルト1上に静電潜像
を形成することができる程に高速化されている。
【0029】第二に、この画像形成装置では、装置本体
の下部に、多数の用紙Poを収容することができる3つ
の用紙トレイ10が配置されている。これにより、上記
画像形成装置では、用紙Poを1枚ずつ連続的にしかも
高速で転写位置に供給することが可能となっている。具
体的には、A4サイズの用紙Poを長手送りとなるよう
に用紙トレイ10に載置した場合には、80枚/分で用
紙Poを転写位置に供給することができる程に高速化さ
れている。
【0030】第三に、この画像形成装置では、装置本体
の一側部に、A2サイズの用紙Poを載置することがで
きる手差しトレイ11が配設されている。これにより、
通常のコピー機では画像を形成することができないA2
サイズの用紙Poへのコピーが可能となっている。
【0031】第四に、この画像形成装置では、定着装置
6から排出された用紙Poを裏返しつつ再度転写位置に
供給するための反転搬送経路12が設定されている。こ
れにより、片面に画像が形成された用紙Poの裏面にも
画像を形成することができ、両面コピーが可能となって
いる。
【0032】最後に、この画像形成装置では、後処理装
置13として20ビンのソータ、40ビンのソータある
いは20ビンのステープルソータといった各種のソータ
を増設することができる。そして、例えば20ビンのス
テープルソータを増設した場合には、単に画像が形成さ
れた用紙Poをトップトレイ13a上に積載するだけで
なく、複数のビントレイ13bを用いて用紙Poを各部
毎に仕分けしたり、ステープラ13cにより各部毎に仕
分けした用紙Poをホチキス止めしたりすることができ
る。
【0033】また、このように本実施形態の画像形成装
置では、装置の機能が多種多様に渡っているので、装置
本体の上部にユーザインターフェイス装置14を設ける
と共に、図2に示すように、このユーザインターフェイ
ス装置14からの設定情報に応じて制御手段15が上記
各種の部材(1〜13)の動作を制御するように構成さ
れている。
【0034】ところで、本実施形態では、このような構
成を前提に、図3に示すように定着装置6を構成すると
共に、図4に示すように電力供給装置を構成した。
【0035】定着装置6は、円筒形状に形成されたアル
ミニウム製のヒートロール6aと、このヒートロール6
aの円筒内部に配設された1本のヒータ6cと、定着位
置においてこのヒートロール6aに圧接されたプレッシ
ャロール6bとで構成されている。
【0036】そして、本実施形態では、図5に示すよう
に、ヒートロール6aを加熱する発熱源を外径φ6mm
で定格1000Wの一本のヒータ6cにより構成するこ
とで、図6に示すような2本のヒータ6cを使用してい
た従来の高速機に比べて発熱源の専有空間を縮小し、そ
の分ヒートロール6aを外径50mm、内径13mmと
してヒートロール6aの熱容量を稼いでいる。これによ
り、用紙Poなどにより一時的に大きな熱を奪われるこ
とがあったとしても、それによるヒートロール6aの温
度変化が抑制され、図6に示す従来のヒートロールより
も連続した画像形成が可能となる。なお、図7のよう
に、ヒートロール6aの両端部の軸受け部6fの強度を
確保する目的などにより、ヒートロール6aの一部の内
径(同図ではd2'' )が本発明の条件(外径に対する内
径比が50:13以下)を満たすように形成されていた
としても、本発明に含まれないことは言うまでもない。
逆に、ヒートロール6aの軸方向長さの70%以上の部
位において上記本発明の条件を満たすように形成されて
いれば本発明の効果は期待できる。また、現時点の技術
力ではA2幅に対応できる長さであって1000W前後
の定格を有するヒータ6cは、6mm以下の外径
(d3 )に形成するのは難しいので、上記ヒートロール
6aの内径(d2 )もランプ管径の公差、反り、取付誤
差などを考慮すると少なくとも9mm以上に形成した方
がよい。更に、図8に示すように、ヒータ6cには一般
的に内部にガスを封入するための凸部6gが形成されて
いるが、本実施形態では、この凸部6gがヒートロール
6aの外側に位置するようにヒータ6cを形成すること
で、このガス封入用凸部6gとヒートロール6aとが接
触しないように構成した。他にも、図9に示すように、
ヒートロール6aの内面の当該凸部6gに対応する部位
に凹溝6hを形成したり、ヒートロール6aの内面の当
該凸部6gからみた一端側全体の内径を他端側の内径よ
りも大きく形成することでも、ガス封入用凸部6gとヒ
ートロール6aとの接触を防止することができる。
【0037】また、本実施形態では、上記ヒートロール
6aには、その軸方向と平行に3つのヒートパイプ6i
を埋設し、且つ、各ヒートパイプ6i内部に水又は不活
性ガス等を封入している。従って、図10に示すよう
に、このヒートロール6aの軸方向の長さよりも幅が狭
い用紙(例えばA4用紙)などに対して連続して画像を
形成した場合には、ヒートロール6aの温度分布がロー
ル軸方向において不均一なものとなってしまうが、この
ヒートパイプ6i内の液体がこの温度勾配に応じて対流
することによりその不均一の程度が抑制される。具体的
には、図11に示すように、A4用紙を80cpmで連
続通紙した場合に発生するヒートロール6aの両端部の
最大温度差を、有効に使える熱が増えて改善効果有りと
みなすことができる7度以下に抑えることができた。ち
なみに、ヒートパイプ6iを埋設しなかった場合には、
同図に示すように、上記最大温度差を7度以下に保つこ
とができるのは、A4用紙を60cpmで連続通紙する
場合までであり、更に、従来のヒートロール(ヒートパ
イプ6i無し、内径(d2 )が24mm)ではA4用紙
を40cpmで連続通紙する場合までである。
【0038】更に、本実施形態では、上記ヒートパイプ
6aの両端の軸受け部6fは、図12に示すように、ア
ルミニウム製のヒートロール本体6eと一体に成形され
ている。このように形成しても、ヒートロール6aの内
径(d2 )が13mmと小さいため軸受け部6fの肉厚
を稼ぐことができ、軸受け部6fの強度を確保すること
ができている。ちなみに、内径(d2 )が16mm以下
であれば、軸受け部6fの外径(d4 )を28mmに形
成すると共に、軸受け部6fに200kgf加重した状
態で386mm/sの周速度で回転させても、それに耐
えることができる。なお、従来のヒートロール6aの軸
受け部6fは、図13に示すように、アルミニウムのヒ
ートロール本体6eの両端部に、別体に形成したステン
レス製の軸受け部6fを溶接することで形成されてお
り、そのようなヒートロール6aと比べると本実施形態
のヒートロール6aは、作業工数、工作製、取付け精度
が格段に向上している。
【0039】他方、電力供給装置は、商用電源に接続さ
れた4つの電力供給ユニットからなる。4つの電力供給
ユニットは、モータ、ソレノイド、制御基板などの低電
圧で作動する各種の部材に電力を供給する低電圧ユニッ
ト(LVPS)16、露光ランプ3bに高い電力を供給
する露光ランプ用高電圧ユニット(FLPS)17、除
電ランプ8に高い電力を供給する除電ランプ用高電圧ユ
ニット(ELPS)18、及び上記ヒータ6cに電力を
供給するヒータ用電源ユニット(HRPS)19とから
なる。
【0040】特に、このヒータ用電源ユニット19は、
ヒートロール6aの表面温度を検出するためにヒートロ
ール6aの表面に当接して配置された温度検知素子19
aと、この温度検知信号と共に、画像形成装置に供給さ
れる定格電力の情報や画像形成装置の設定情報が入力さ
れ、これらの入力情報に応じて電圧印加信号を出力する
CPUなどの処理部材19bと、この処理部材19bが
電圧印加信号波形を決定する際に使用する各種のテーブ
ルデータが記憶された記憶部材19cと、上記電圧印加
信号が入力され、その入力に応じて商用電源の交流電圧
をヒータ6cに印加させるスイッチング部材(SSR)
19dとからなる。なお、本実施形態の画像形成装置に
は、通常の画像形成装置とは異なり、1.5kVAと
2.0kVAとの2種類の定格電力を供給できるように
なっている。また、この電源ユニット19を1.5kV
A用と2.0kVA用とを用意して、交換しても構わな
い。
【0041】更に、この電圧印加信号によりヒータ6c
への電力供給を制御する処理部材19bは、上記画像形
成装置に供給される定格電力の情報や画像形成装置の設
定情報に応じて、所定の単位時間当たりの電力供給時間
(つまり電圧印加信号の波形)を可変すると共に、上記
温度検知信号に応じて当該単位時間ごとの電力供給を供
給/停止するように制御を行う。具体的には、図14に
示すように、この処理部材は、先ず、画像形成が開始さ
れたら、画像形成装置に供給される定格電力や画像形成
装置の設定に応じてヒータへの供給電力を決定し、この
供給電力に応じたカットオフ時間(=上記単位時間当た
りの電力遮断時間)を決定する(S1)。なお、実際に
は、定格電力や画像形成装置の設定に対応させたカット
オフ時間のデータが上記記憶部材19cにテーブルとし
て記憶されており、それを参照して決定している。次
に、温度検知信号からヒートロールの温度(t)を判断
し(S2)、それがヒートロールの設定温度(T0 )よ
りも低い場合には、電圧印加信号を出力してヒータへ電
力を供給する(S4〜S9)。特に、このヒートロール
の温度(t)が、その温度より以下に下がってしまった
ら定着不良が発生してしまう定着可能最低温度(TL
よりも低下していたら(S4)、画像形成を中断した上
でヒータ6cへ電力を供給し(S6,S7)、ヒートロ
ール6aの温度が設定温度(T0)以上に回復するよう
に制御する(S7,S8)。そして、このヒートロール
6aの温度判別(S2)からヒータ6cへの電力供給ま
での制御(S9)を上記所定の時間毎に画像形成完了ま
で繰り返す(S10)。
【0042】従って、本実施形態では、図15に示すよ
うに画像形成スタート信号が入力され(同図(a))、
用紙Poなどによりヒートーロール6aの熱が奪われ、
ヒートロール6aの温度(t)が設定温度(T0 )以下
になると(同図(b))、処理部材19bから電圧印加
信号が出力され(同図(d))、交流電圧がヒータ6c
に供給されて(同図(e))、ヒートロール6aの温度
降下が抑制される。この時、ヒータ6cへの供給電力
は、電圧印加信号に応じて(同図(f))のように変化
し、供給電力が決定される。
【0043】ところで、本実施形態では、上記処理部材
19bの電力制御における所定の単位時間を750ms
に設定して、処理部材19bによる制御をカットオフ制
御とした。このように設定することにより、画像形成装
置の最大印字速度(A4LEFで80cpm)に加熱サ
イクルを略一致させることができ、電源電力の力率など
を改善しつつ、ヒートロール6aの温度が用紙Po毎に
変動してしまうことを抑制することができる。なぜな
ら、この所定の単位時間を750ms以上に設定した場
合には、その切替タイミングにより狙った電力制御がで
きないため、また、電源供給を時分割で遮断する場合に
は、その時分割の間隔が短くなればなるほど、電源遮断
時間が細分化されて電源電力の力率が悪化してしまうか
らである。
【0044】また、本実施形態では、このカットオフ制
御における電源遮断時間(カットオフ時間)を、上記画
像形成装置に供給される定格電力の情報や画像形成装置
の設定情報に応じて変化させることで、ヒータ6c以外
に消費されている消費電力などに応じて、ヒータ6cに
供給することができる最大消費電力を変化させるように
構成した。具体的には、本実施形態では、ヒータ6cと
して1000W定格のものを使用すると共に、上記定格
電力が1.5kVAの下でのヒータ6cへの最低供給電
力を600Wに設定した。従って、画像形成装置に2.
0kVAの定格電力が供給される場合には、ヒータ6c
へ供給することができる電力がその定格まて供給するこ
とができる(但し、0.5kVA=0.5KWではない
ので、これらの力率を考慮する必要がある)。つまり、
このカットオフ制御では、カットオフ時間0msで10
00Wの電力を供給するような交流電力源によりヒータ
6cに電力が供給されていることになる。
【0045】他方、画像形成装置に1.5kVAの定格
電力が供給されている場合には、連続画像形成枚数、用
紙サイズや用紙供給装置(用紙トレイ10あるいは手差
しトレイ11)に応じた単位時間当たりの画像形成枚
数、原稿送り装置(ADF)9の動作条件、後処理装置
13の動作条件に応じて、カットオフ時間を変化させる
ようにした。その設定モードとカットオフ時間との対応
表を図16に示す。同図において、cpmとは単位時間
当たりの画像形成枚数を意味し、モードとは設定情報を
所定の方法にて分類した設定モードを意味する。
【0046】以下、この図16のようなカットオフ時間
の分類となった理由を詳細に説明する。先ず、本実施形
態の画像形成装置では、図17に示すように、後処理装
置を使用しない場合、後処理装置として20ビンソータ
を増設した場合、あるいは後処理装置として20ビンス
テープルソータを増設した場合の各場合において、異な
る大きさの余剰電力が発生する。また、各増設の場合に
おいても、設定部数に応じて余剰電力の大きさは異な
る。具体的に説明すると、後処理装置を使用しない場合
には設定部数に応じて90〜130Wの余剰電力が発生
し、20ビンソータを増設した場合には60〜130W
の余剰電力が発生し、更に、20ビンステープルソータ
を増設した場合にはトップトレイ排出時に60〜130
Wの余剰電力が発生し、ビントレイ排出時に0〜90W
の余剰電力が発生している。
【0047】なお、この図において、設定部数を1〜9
部の場合と10部以上の場合とで分類しているのは、本
発明の画像形成装置では部数毎に消費電力が異なるるた
めであり、更に実用上の使用状態と比べて電力の問題が
発生しないように分類した結果である。
【0048】そして、図16における設定モードとは、
この図17に示される各種の設定を、供給できる余剰電
力の大きさに基づいて分類したものを意味する。従っ
て、例えば、20ビンステープルソータを増設した装置
において1〜9部の複写部数を設定し且つビントレイに
排出させる場合には、図17において余剰電力が0Wな
ので図16に示す0Wモードのカットオフ時間が設定さ
れることになり、20ビンステープルソータを増設した
装置において51〜999部の複写部数を設定し且つト
ップトレイに排出させる場合には、図17において余剰
電力が130Wなので図16に示す130Wモードのカ
ットオフ時間が設定されることになる。
【0049】また、図16において、単位時間当たりの
用紙搬送枚数(cpm)に応じてカットオフ時間を変更
しているのは、用紙Poのサイズ毎に、単位時間当たり
の用紙搬送枚数が異なったり、用紙Poを転写位置など
に供給するために必要となる消費電力が異なったりし
て、その結果余剰電力の大きさも異なるからである。ち
なみに、本実施形態の画像形成装置では、図19に示す
ように、用紙トレイ10からA4LEF以下の用紙Po
を送った場合には80cpm(copy per mi
nute)、用紙トレイ10からB4LEF以上の用紙
Poを送った場合には60cpm、手差しトレイ11か
らA3LEF以下の用紙Poを送った場合には40cp
m、手差しトレイ11からA2SEFの用紙Poを送っ
た場合には20cpmに設定されている。そして、一般
的には、このcpmが小さくなるほど余剰電力は増加す
る傾向にある。
【0050】そして、これらの余剰電力の変動要因に基
づいて余剰電力の測定データを分類すると、本実施形態
の画像形成装置では、図20に示すように各設定モード
でのヒータ6cへの供給電力が求まることになり、これ
に基づいて上記図16の各設定モードにおけるカットオ
フ時間は算出されている。なお、本実施形態のように、
ヒータ6cに供給する電力を制御するために供給時間を
変化させるように制御した場合には、電力供給をoff
からonに切り換えた際に突入電流が流れ、それにより
突入電力がヒータ6cにより消費されることになるの
で、本実施形態では、図21に示すように、カットオフ
時間の長さに応じて変化する突入電力の大きさを見込ん
で、ヒータ6cに供給する電力が上記図20の供給電力
を越えないようにカットオフ時間を設定している。
【0051】なお、本実施形態の画像形成装置では10
00W定格のヒータを使用しているので、1.5kVA
の商用電源に接続されている場合には、装置立ち上げ時
などのヒータ6c以外の部分における消費電力が画像形
成時に比べて格段に少なくなる場合においても、その余
剰電力をヒータ6cに供給するようにし、装置の立ち上
げ時間などを短縮化させるようにした。これにより、従
来の2本ランプを使用した画像形成装置と同等のスター
トアップ時間にすることができた。
【0052】以上のとおりに構成された画像形成装置を
用いて、1.5kVAの供給電力の下で、且つ、低温低
湿の最悪条件下で、A4横送りサイズの用紙Poを用紙
トレイ10に格納して連続して画像を形成する実験を行
った。その結果、本実施形態の画像形成装置では、65
0枚以上の用紙に画像を形成しても装置の動作が中断す
ることはなく、従来の2.0kVAの供給電力で動作す
る装置と同等の連続複写動作が可能となった。従って、
低温低湿の最悪条件下において999枚の連続複写動作
を行った場合であっても、中断動作の発生回数を半減さ
せることができた。
【0053】なお、図22には、本発明の画像形成装置
におけるヒータ6cへの供給電力と連続画像形成可能枚
数との関係を示す。この図はA4サイズの用紙PoをL
EFとなるように用紙トレイ10に収容し且つ80cp
mで搬送させた場合のデータである。ここからも、本実
施形態のように、ヒータ6cに対して700W以上の電
力を供給することができれば、999枚(1000枚)
のA4用紙Poに対して中断することなく画像を形成す
ることができることが判る。
【0054】また、図23に、本実施形態の画像形成装
置において、内径(d2 )が24〜10mmのヒートロ
ール6aに変更し、650Wの一定電力を供給した場合
の成績を示す。同表において、熱容量は内径(d2 )が
24mmのヒートロール6aを100%とした時の相対
容量で示され、連続画像形成枚数はA4用紙を80cp
mで搬送した場合のデータであり、温度分布はその連続
通紙時のヒートロール6a両端部の最大温度差を意味す
る。同図から明らかなように、ヒートロール6aの内径
(d2 )を13mm以下にすれば、500枚以上の連続
画像形成枚数が得られ、画像形成装置に最大部数(99
9部)を設定した場合においての遮断回数を半減するこ
とができる。また、温度分布も7度以下に抑えることが
できる。
【0055】更に、図24に、本実施形態の画像形成装
置において、ヒートローラ6aの熱容量を127%に固
定しつつ、ヒートローラ6aの内径(d2 )をヒータ6
cの外径(d3 =6mm)の4倍〜1.7倍となるよう
に変更した場合の成績を示す。連続画像形成枚数の測定
はA4用紙を80cpmで搬送し、且つ、650Wの電
力をヒータに供給した場合のデータであり、ウオームア
ップタイムとは電源投入時を想定して1000Wの電力
を供給した場合の定着温度に到達するまでのデータであ
る。同図から明らかなように、ヒートローラ6aの内径
(d2 )をヒータ6cの外径(d3 )の2.2倍以下に
形成した場合には、連続画像形成枚数を600枚以上に
することができ、しかも、ウォームアップタイムを9分
以下に短縮することができる。これらの結果から、ヒー
トロール6aの内径(d2 )をヒータ6cの外径
(d3 )の2.2倍以下とすれば、ヒートロール6aの
内周面とヒータ6cとが略密着した状態となって、これ
らの隙間からヒータ6cからの熱が逃げ難くなり、その
結果、効率良くヒートロール6aに熱を吸収されること
ができることが判る。
【0056】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本願の第一
の発明のヒートロールでは、外径に対する内径の比が5
0:13以下となるように形成されているので、画像形
成装置の最大消費電力を拡張したり、画像形成速度を低
下させることなく、ヒートロールの温度の低下を抑制す
ることができ、その結果、最大消費電力を1.5kVA
以下に抑えても、600枚程度の連続した画像形成が可
能となる。
【0057】また、本願の第二の発明の加熱ロールで
は、ヒートロールの内径が発熱源の外径の2.2倍以下
となるように構成して、効率良くヒートロールに熱を吸
収させることができるので、画像形成装置の最大消費電
力を拡張したり、画像形成速度を低下させることなく、
加熱ロールの温度の低下を抑制することができ、その結
果、最大消費電力を1.5kVA以下に抑えても、60
0枚程度の連続した画像形成が可能となる。
【0058】更に、本願の第三の発明の画像形成装置で
は、発熱源以外により消費されている消費電力に応じて
発熱源に対する供給電力を設定するので、画像形成装置
の最大消費電力を拡張したり、画像形成速度を低下させ
ることなく、ヒートロールの温度の低下を抑制すること
ができ、その結果、最大消費電力を1.5kVA以下に
抑えても、600枚程度の連続した画像形成が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1にかかる画像形成装置の
概略構成図。
【図2】 図1の画像形成装置の制御系のブロック図。
【図3】 図1の画像形成装置で用いた定着装置の概略
構成図。
【図4】 図1の画像形成装置の電源系のブロック図。
【図5】 図3の定着装置で用いた加熱ロールの拡大断
面図。
【図6】 従来の加熱ロールの拡大断面図。
【図7】 従来の他のヒートロールの端部拡大断面図。
【図8】 図5の加熱ロールにおけるヒータの凸部とヒ
ートロールとの配設位置関係図。
【図9】 ヒータの凸部とヒートロールとの他の配設位
置関係の例。
【図10】 A4長手送り(LEF)で画像を形成した
場合のヒートロールの温度分布の変化((A)は画像形
成開始直前の温度分布、(B)は画像形成終了直後の温
度分布)。
【図11】 A4長手送り(LEF)における用紙搬送
速度(cpm)と、ヒートロールの両端部の温度差との
関係図((a)は従来のヒートロールの場合、(b)は
ヒートパイプが無い場合、(c)は本実施形態のヒート
ロールの場合)。
【図12】 本実施形態のヒートロールの端部拡大断面
図。
【図13】 従来のヒートロールの端部拡大断面図。
【図14】 図4の処理部材の制御シーケンス。
【図15】 図4のヒータ用電源ユニットの動作説明
図。
【図16】 図4の記憶部材に記憶されたテーブルの
例。
【図17】 図1の画像形成装置においてA4サイズの
用紙をLEFで用紙トレイから搬送した場合に生じる余
剰電力と、各種の設定との関係の一覧表。
【図18】 図1の画像形成装置における各種シートト
レイの収容容量の一覧表。
【図19】 図1の画像形成装置における用紙搬送速度
の一覧表。
【図20】 図1の画像形成装置の各種の設定モードと
ヒータへの供給電力との一覧表。
【図21】 カットオフ時間と突入電流との関係図。
【図22】 ヒータへの供給電力と連続画像形成枚数と
の関係図。
【図23】 本実施形態の画像形成装置に、異なる内径
を有する各種のヒートロールを適用した場合の実験結
果。
【図24】 本実施形態の画像形成装置に、異なる内径
を有し且つ所定の熱容量に形成された各種のヒートロー
ルを適用した場合の実験結果。
【符号の説明】
Po:用紙(転写材)、6a:ヒートロール、6b:プ
レッシャロール、6c:ヒータ(発熱源)、6i:ヒー
トパイプ、19a:温度検知素子、19b:処理部材、
19c:記憶部材、19d:スイッチング部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 謙治 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成装置において転写材を加熱加圧
    するために使用される加熱方式のヒートロールであっ
    て、 ヒートロールは、その外径に対する内径の比が50:1
    3以下となるような円筒形状に形成されていることを特
    徴とするヒートロール。
  2. 【請求項2】 円筒形状のヒートロールと、ヒートロー
    ルの内部に配設された発熱源とからなり、画像形成装置
    において転写材を加熱加圧するために使用されるA3サ
    イズ以上のヒートロールであって、 ヒートロールの内径が発熱源の外径の2.2倍以下とな
    るように構成されていることを特徴とするヒートロー
    ル。
  3. 【請求項3】 円筒形状のヒートロール及びその内部に
    配設された発熱源からなる加熱方式のヒートロールと、
    この発熱源に対して電力を供給する供給手段とを有する
    画像形成装置において、 供給手段は、画像形成中には、発熱源以外により消費さ
    れている消費電力に応じた電力を発熱源に供給すること
    を特徴とする画像形成装置。
JP9347397A 1997-04-11 1997-04-11 画像形成装置及びそれに用いられる加熱方式のヒートロール Pending JPH10282825A (ja)

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