JPH10282337A - シート状偏光分離・変換型偏光素子およびこれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

シート状偏光分離・変換型偏光素子およびこれを用いた液晶表示装置

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JPH10282337A
JPH10282337A JP9411997A JP9411997A JPH10282337A JP H10282337 A JPH10282337 A JP H10282337A JP 9411997 A JP9411997 A JP 9411997A JP 9411997 A JP9411997 A JP 9411997A JP H10282337 A JPH10282337 A JP H10282337A
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JP
Japan
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light
sheet
prism
polarized light
polarizing element
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Application number
JP9411997A
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English (en)
Inventor
Shuzo Fukunishi
修三 福西
Kenzo Maejima
研三 前島
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然光を高い効率で直線偏光に変換する偏光
分離・変換型偏光素子を得る。また これを用いること
により、高輝度 あるいは 消費電力を省力化した液晶表
示装置を提供する。 【解決手段】 直角三角形状の三角柱がアレー状に配列
されたシート状プリズムアレーにおいて、三角柱の斜面
に低、高屈折率の薄膜から成る周期構造反射増加膜 お
よび プリズム鉛直面に形成された1/2波長板により構成
され、入射光が反射増加膜により偏光分離され、その反
射光は さらに1/2波長板により偏光変換され 、隣接の
プリズム斜面で全反射され ほぼ垂直に素子外に射出さ
れる。一方屈折光はp,s偏光成分をほぼ同じ割合で有
し、プリズム外に射出される。これらの反射光、屈折光
を偏光板を通してp偏光光のみにすることにより、入射
自然光から50%以上のp偏光光を得る。すなわち 50%以
上の透過率を得ることができ、反射増加膜の設計により
90%程度まで向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶パネルディス
プレイに用いられる高透過率シート状偏光分離・変換型
偏光素子、および 該偏光素子を用いた液晶表示装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶パネルディスプレイに用いら
れるシート状偏光板は、二色性色素が基材の高分子フィ
ルム中に吸着され、1軸方向に配列されている。二色性
色素としては、ヨウ素、あるいは、アゾ染料が用いられ
る。シート状偏光板に入射した光のうち 吸収軸方向の
偏光成分を有する光は吸収遮断され、それと直交する偏
光成分は透過させる。したがって、原理的には入射光の
透過率は50%となる。実際広く市販されている偏光板の
透過率は 40-45%である。すなわち、バックライトの光
量の約半分が偏光板により損失されるのが現状である。
このため表示画面の輝度を上げるにはバックライト光源
の出力を増加させる必要があり、省電力化に逆行するも
のである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このこの種
の偏光板の透過率が低く、該偏光板を用いた液晶表示装
置の輝度向上にはバックライトの電力を高める必要があ
る、などの問題点を解決するためになされたものであ
り、その目的とするところは 偏光板の透明性を大幅に
増加させることにより、輝度向上 もしくはバックライ
トの電力の低減化を図った液晶表示装置を提供するにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決すべくなされたものであり、直角三角形状の三角柱
がアレー状に配置されたシート状プリズムアレーにおい
て、三角柱の斜面に低屈折率、高屈折率の薄膜から成る
周期構造反射増加膜 および プリズム鉛直面に形成され
た1/2波長板により構成され、入射光が該周期構造反射
増加膜により偏光分離され、その反射光は s偏光成分が
優勢であり、さらに1/2波長板により偏光変換され p偏
光成分が優勢となり、隣接のプリズム斜面で全反射され
さらに偏光板を通過することにより p偏光成分のみを
もつ直線偏光光として ほぼ垂直に素子外に出射され
る。一方 屈折光は p偏光成分, s偏光成分をほぼ同じ割
合で有し、プリズム外に出射され、偏光板を通してs偏
光成分は吸収され p偏光成分のみの直線偏光に変換され
る。これら直線偏光に変換された反射光、屈折光を加え
合わせると、入射自然光から50%以上のp偏光成分を有
する直線偏光を得ることができる。すなわち 50%以上
の透過率を得ることができるものであり、反射増加膜の
設計により 90%程度にまで向上することが可能とな
る。
【0005】
【発明の実施の形態】図1は本発明の偏光分離・変換素
子の構造説明図であり、1 は頂角が 40-50゜の直角三角
形状の三角柱がアレー状に配置されたプリズムシートで
ある。このプリズムシートはプラスチック成形加工技術
をもって作成することができる。あるいは ガラスから
成る長尺のプリズムをアレー状に配列することにより容
易に製作することができる。シート状プリズムアレー1
には、三角柱の斜面に低屈折率、高屈折率の薄膜から成
る周期構造反射増加膜 2 および 直角プリズムの鉛直直
に形成された1/2波長板 3 が形成される。
【0006】低屈折率、高屈折率の薄膜から成る周期構
造反射増加膜 2 には、低屈折率である材料としては硫
化亜鉛、酸化セリウム、酸化チタンなど、低屈折率であ
る材料としては フッ化マグネシウムが使われる。成膜
方法としては真空蒸着、もしくはスパッタリングが用い
られる。交互に積層する高、低屈折率薄膜の各々の膜
厚、層数は 周期構造反射増加膜の性能を設計する上で
重要である。
【0007】1/2波長板 3 は入射偏光面を 90度回転す
る機能をもつ光学部品であり、個別光学部品として従来
水晶を用いたものが使われている。本発明ではプリズム
壁面の集積する必要があり 従来品を使用することは出
来ない。本発明に適合する1/2波長板としては、延伸高
分子フィルム もしくは、薄膜波長板がある。前者は高
分子フィルムを延伸することにより面内に屈折率異方性
を発現し、その複屈折性を1/2波長板として利用するも
のである。高分子としてはポリカーボネート、ポリプロ
ピレン、ポバールなどが用いられる。後者は誘電体物質
を斜め蒸着し 薄膜の内部構造が傾いた柱状構造をもた
らしめることにより複屈折性を誘起し 1/2波長板として
利用できる。このための材料としては五酸化タンタルが
使われる。4 は偏光板であり、従来使われている二色性
吸収を原理とする偏光シートである。
【0008】本発明の偏光分離・変換素子の構造断面図
である図2により、本発明の機能を説明する。偏光して
いない光(自然光) 5 が第一の偏光分離・変換素子 10
に垂直に入射すると周期構造反射増加膜 2 が形成され
ているプリズム斜面で 反射 および 屈折し、反射光 6
および 屈折光 7に分離される。反射光 6 および 屈折
光 7 の偏光状態 および 光強度は、周期構造反射増加
膜2 の構成、すなわち 高、低屈折率の値、膜厚 および
層数により決定される。ここで 周期構造反射増加膜 2
を、反射光 6 の s偏光成分が多くなるよう、また、屈
折光 7 の p偏光成分は多くなるように設計する。反射
光 6 は 1/2波長板 3 の作用により s,p偏光成分が逆転
し、その結果 p偏光成分は多くなり、透過光 8 として
隣接した第二のプリズム状偏光分離・変換素子11 に入
射し、その斜面で全反射され、偏光光 8'となる。この
際 偏光状態は変化しない。さらに p偏光光を通過する
ように配置された、偏光板 4 を通り、射出光 9 とな
る。この射出光9 は p偏光のみを偏光成分としてもつ直
線偏光光である。一方、屈折光 7 は p偏光成分と s偏
光成分をほぼ等量にもつ楕円偏光であるが、周期構造反
射増加膜 2 の作用によりその光強度は反射光 6 に比し
十分に低い。屈折光 7 は 反射光の場合と同様偏光板 4
を経て、p偏光成分のみを有する直線偏光光 12 として
射出する。反射光 6 が偏光変換された直線偏光光 9 と
直線偏光光 12 を加え合わせ、直線偏光光源として利
用できる。すなわち 入射自然光 5 は周期構造反射増加
膜 2を装荷した斜面で偏光分離・変換され、直線偏光光
に変換される。その変換効率は50%以上、典型的には80
%程度の値が得られる。
【0009】
【実施例】
本発明の第一の実施例: 直角の2辺が 4mm である直角
2等辺三角形を断面とし長さ 5cm のガラス製の長尺プ
リズムを用意し、斜面に 高屈折率薄膜材料である硫化
亜鉛(Hと略記する)0.05μm および 低屈折率薄膜材料
であるフッ化マグネシウム(Lと略記する)を 0.09μm
を HLHLHLHLH の順に9層積層した。成膜は2つの蒸発源
を有する真空蒸着法によりおこなった。次に、直角を挟
む一辺に5酸化タンタル薄膜を斜め蒸着することによ
り、1/2波長板を形成した。成膜法は電子ビーム蒸着に
よった。その膜厚は 3.5μmであり、波長:633nm(He-Ne
レーザー)に対し1/2波長分の複屈折率差を有していた。
このように用意した長尺プリズム5本をガラス板上のア
レー状に配置した。ガラス板の下面には偏光板を張り付
け、本発明の偏光分離・変換型偏光素子を作成、自然光
を照射した。本偏光分離・変換型偏光素子から射出した
直線偏光の光パワーは 入射自然光の 83% であった。
【0010】本発明の第二の実施例: 直角の2辺が 2m
m である直角2等辺三角形を断面とし、面積 10cm ×10
cm に プリズムがアレー状に配列したシートを金型成形
法により成形した。成形樹脂はポリメチルメタクリレー
ト(PMMA)であり、光硬化法によって成形した。次の位
相差が波長633nmに対し1/2波長である1/2波長板をポリ
カーボネートの一軸延伸法により作成、2mm×10cmの短
冊状に切断し、直角2等辺三角形の鉛直面に接着した。
さらにこの1/2波長板を張り付けたプリズムシートに垂
直方向から蒸着することにより、斜面のみに多層膜を成
膜することができた。この時の薄膜材料 および 膜厚
は、第一の実施例の場合と同様であり、層構成はHLHLHL
Hの7層とした。以上のプロセスで完成したプリズムア
レーシートに自然光を照射し、偏光分離・変換の効率を
測定した結果、その効率は81%であった。さらに本発明
の偏光素子を液晶パネルのバックライト側の偏光板と差
し替え、その効果を比較した。その結果、本発明の偏光
分離・変換型偏光素子を挿入した場合の画像輝度が明ら
かに高いことが確認できた。
【0011】
【発明の効果】本発明によると、自然光を非常に高い効
率で直線偏光光に変換できる。本発明の偏光分離・変換
型偏光素子を用いることにより、従来の偏光板を用いた
場合に比べ、液晶表示画面の輝度は30% 程度向上し
た。このことはバックライトの液晶表示装置の省電力化
に結びつくことは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の偏光分離・変換素子の構造説明図
【図2】 本発明の偏光分離・変換素子の構造断面図
【符号の説明】
1 : プリズムシート 2 : 周期構造反射増加膜 3 : 1/2波長板 4 : 偏光板 5 : 自然光 6 : 反射光 7 : 屈折光 8 : 透過光 8': 偏光光 9 : 射出光 10 : 第一のプリズム 11 : 第二のプリズム 12 : 射出光

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直角三角形状の三角柱がアレー状に配列
    されており、前記三角柱の斜面に低屈折率、高屈折率材
    料が積層された多層反射増加膜が形成され、さらに直角
    を挟むひとつの面上に1/2波長板が形成されたプリズム
    アレーシートと、プリズムアレーシートが偏光板に近接
    して配置されていることを特徴とするシート状偏光分離
    ・変換型偏光素子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の直角三角形の一つの頂角
    が40-50°であるシート状偏光分離・変換型偏光素子。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の三角柱の斜面に形成され
    る多層反射増加膜が、屈折率が異なる二種類の薄膜から
    成り高屈折率、低屈折率材料の薄膜が交互に積層された
    シート状偏光分離・変換型偏光素子。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の三角柱の直角を挟む一つ
    の面に斜面に形成される1/2波長板が延伸シートである
    シート状偏光分離・変換型偏光素子。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の三角柱の直角を挟む一つ
    の面に斜面に形成される1/2波長板が斜め蒸着で形成さ
    れた複屈折性誘電体薄膜から成るシート状偏光分離・変
    換型偏光素子。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のシ
    ート状偏光分離・変換型偏光素子を用いた液晶表示装置
JP9411997A 1997-04-11 1997-04-11 シート状偏光分離・変換型偏光素子およびこれを用いた液晶表示装置 Pending JPH10282337A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7310463B2 (en) 2002-09-09 2007-12-18 Kyocera Corporation Optical structural body, its manufacturing method and optical element
WO2008018247A1 (fr) * 2006-08-09 2008-02-14 Nippon Sheet Glass Company, Limited Élément polarisant à transmission, et plaque polarisante complexe utilisant l'élément
JP2019530896A (ja) * 2016-10-13 2019-10-24 エルジー・ケム・リミテッド 光孤立装置

Cited By (4)

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