JPH10279791A - 常温硬化性水系分散体及びその製造方法 - Google Patents
常温硬化性水系分散体及びその製造方法Info
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- JPH10279791A JPH10279791A JP9084949A JP8494997A JPH10279791A JP H10279791 A JPH10279791 A JP H10279791A JP 9084949 A JP9084949 A JP 9084949A JP 8494997 A JP8494997 A JP 8494997A JP H10279791 A JPH10279791 A JP H10279791A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ポリウレタン樹脂本来の分子設計が可能であ
って、従来の溶剤系樹脂を水系ポリウレタン樹脂に置換
しようとする際に問題となる耐水性、耐溶剤性、耐湿
性、乾燥性等を解決したポリウレタン系樹脂水系分散体
並びにその製造方法を提供すること。 【解決手段】 ポリウレタン系樹脂を分子末端に常温硬
化性2重結合を有する分子構造を有するものとする。常
温硬化性2重結合としては、ジシクロペンタジエン由来
のシクロペンテン構造が好ましい。常温硬化性2重結合
は、NCO基を有するプレポリマーに反応性の高い2重
結合を導入し、これと反応性の高い2重結合と常温硬化
性2重結合とを有する化合物を反応させることによりポ
リウレタン分子に付与する。
って、従来の溶剤系樹脂を水系ポリウレタン樹脂に置換
しようとする際に問題となる耐水性、耐溶剤性、耐湿
性、乾燥性等を解決したポリウレタン系樹脂水系分散体
並びにその製造方法を提供すること。 【解決手段】 ポリウレタン系樹脂を分子末端に常温硬
化性2重結合を有する分子構造を有するものとする。常
温硬化性2重結合としては、ジシクロペンタジエン由来
のシクロペンテン構造が好ましい。常温硬化性2重結合
は、NCO基を有するプレポリマーに反応性の高い2重
結合を導入し、これと反応性の高い2重結合と常温硬化
性2重結合とを有する化合物を反応させることによりポ
リウレタン分子に付与する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反応硬化型の水系
塗料用のベース(バインダー)樹脂、接着剤、繊維処理
剤、又はそれらの改質剤樹脂として使用可能なポリウレ
タン系樹脂水系分散体、及びその製造方法に関する。
塗料用のベース(バインダー)樹脂、接着剤、繊維処理
剤、又はそれらの改質剤樹脂として使用可能なポリウレ
タン系樹脂水系分散体、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン樹脂は、各種基材への密着
性、耐摩耗性に優れた樹脂であり、塗料として使用した
場合は肉厚感、高級感も得られることから、従来より建
築用塗料、木材用塗料、バイク・自動車用塗料等の塗料
のベース、接着剤、バインダー、繊維処理剤、合成皮革
のコーティング剤等、又はこれらの改質剤として幅広く
使用されているが、近年、環境への影響等を考慮し、溶
剤規制が強化され、ポリウレタン塗料、接着剤も、溶剤
系から水系への切換が必要となっている。
性、耐摩耗性に優れた樹脂であり、塗料として使用した
場合は肉厚感、高級感も得られることから、従来より建
築用塗料、木材用塗料、バイク・自動車用塗料等の塗料
のベース、接着剤、バインダー、繊維処理剤、合成皮革
のコーティング剤等、又はこれらの改質剤として幅広く
使用されているが、近年、環境への影響等を考慮し、溶
剤規制が強化され、ポリウレタン塗料、接着剤も、溶剤
系から水系への切換が必要となっている。
【0003】しかしながら、これまでの水系ウレタン塗
料や接着剤は、溶剤系のものと比較して、耐水性、耐溶
剤性において劣るばかりでなく、塗料として非常に重要
な乾燥性や外観性(例えば透明性、光沢等)等、また、
接着剤において重要な耐水接着性能等においても満足で
きるものではなく、市場においては、限られた用途にし
か採用されなかった。
料や接着剤は、溶剤系のものと比較して、耐水性、耐溶
剤性において劣るばかりでなく、塗料として非常に重要
な乾燥性や外観性(例えば透明性、光沢等)等、また、
接着剤において重要な耐水接着性能等においても満足で
きるものではなく、市場においては、限られた用途にし
か採用されなかった。
【0004】水系ポリウレタン樹脂の上記の欠点を解消
する方策として、分子に結合による架橋構造、理想的に
は皮膜形成時の架橋構造を形成させることが有効であ
り、このような架橋構造を形成させる方式の一つとし
て、水系樹脂を2成分タイプとし、その1成分として反
応性の高い架橋剤を使用する方法が知られている。しか
し、2成分タイプの水系樹脂は使用時の作業性、特に計
量の工数が必要であること、可使時間が制限されること
等の課題を有する。
する方策として、分子に結合による架橋構造、理想的に
は皮膜形成時の架橋構造を形成させることが有効であ
り、このような架橋構造を形成させる方式の一つとし
て、水系樹脂を2成分タイプとし、その1成分として反
応性の高い架橋剤を使用する方法が知られている。しか
し、2成分タイプの水系樹脂は使用時の作業性、特に計
量の工数が必要であること、可使時間が制限されること
等の課題を有する。
【0005】従って、1液タイプのポリウレタン系樹脂
の水系分散体が要求されており、これを提供するものと
して以下の技術が知られている。 特開平3−12461号公報 この公報開示の技術は、NCO基を有するウレタンプレ
ポリマーに活性水素含有アクリル系モノマーを反応さ
せ、この2重結合を利用してウレタン/アクリルハイブ
リッド樹脂を合成するものである。 特開平5−339497号公報 本公報に開示の技術は、不飽和脂肪酸と水酸基を3個以
上含有するポリオールとの反応生成物であるポリオール
を使用することにより分枝鎖中に2重結合を付与し、架
橋可能な水分散樹脂を得ようとするものである。
の水系分散体が要求されており、これを提供するものと
して以下の技術が知られている。 特開平3−12461号公報 この公報開示の技術は、NCO基を有するウレタンプレ
ポリマーに活性水素含有アクリル系モノマーを反応さ
せ、この2重結合を利用してウレタン/アクリルハイブ
リッド樹脂を合成するものである。 特開平5−339497号公報 本公報に開示の技術は、不飽和脂肪酸と水酸基を3個以
上含有するポリオールとの反応生成物であるポリオール
を使用することにより分枝鎖中に2重結合を付与し、架
橋可能な水分散樹脂を得ようとするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の特開
平3−12461号公報記載の技術は、プレポリマー末
端にアクリル系モノマー由来の2重結合を付与するもの
ではあるが、この2重結合を利用してウレタン/アクリ
ルハイブリッド樹脂を合成するものであり、コスト低減
を目的とし、耐候性を改良するものに過ぎない。アクリ
ルモノマー由来の2重結合は反応性が高く、分子中に導
入しても保存中に反応が進行し、1液タイプの常温硬化
型の水系樹脂の架橋基としては適切ではない。また前述
特開平5−339497号公報記載の技術によれば、
使用するポリオールの種類が限定され、用途、要求特性
等に応じて幅広い物性を有するポリマーの設計が可能で
あるというポリウレタンの本質的特徴が十分発揮できな
くなってしまう。
平3−12461号公報記載の技術は、プレポリマー末
端にアクリル系モノマー由来の2重結合を付与するもの
ではあるが、この2重結合を利用してウレタン/アクリ
ルハイブリッド樹脂を合成するものであり、コスト低減
を目的とし、耐候性を改良するものに過ぎない。アクリ
ルモノマー由来の2重結合は反応性が高く、分子中に導
入しても保存中に反応が進行し、1液タイプの常温硬化
型の水系樹脂の架橋基としては適切ではない。また前述
特開平5−339497号公報記載の技術によれば、
使用するポリオールの種類が限定され、用途、要求特性
等に応じて幅広い物性を有するポリマーの設計が可能で
あるというポリウレタンの本質的特徴が十分発揮できな
くなってしまう。
【0007】本発明の目的は、ポリウレタン樹脂本来の
分子設計が可能であって、従来の溶剤系樹脂を水系ポリ
ウレタン樹脂に置換しようとする際に問題となる耐水
性、耐溶剤性、耐湿性、乾燥性等を解決しようとするも
のである。
分子設計が可能であって、従来の溶剤系樹脂を水系ポリ
ウレタン樹脂に置換しようとする際に問題となる耐水
性、耐溶剤性、耐湿性、乾燥性等を解決しようとするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、皮膜形成時に
常温で架橋硬化性を有するポリウレタン系樹脂の水系分
散体であって、前記ポリウレタン系樹脂は常温硬化性2
重結合を有するものである常温硬化性水系分散体に関す
る。
常温で架橋硬化性を有するポリウレタン系樹脂の水系分
散体であって、前記ポリウレタン系樹脂は常温硬化性2
重結合を有するものである常温硬化性水系分散体に関す
る。
【0009】ここにいう常温硬化性2重結合は、ポリウ
レタン系樹脂合成時においては反応せず、水系分散体を
皮膜化する過程もしくは皮膜形成後に反応・架橋する性
質を有する2重結合を意味する。このような2重結合
は、アクリル基、メタクリル基等の反応性の高い2重結
合と比較して反応性の低い2重結合であり、立体障害の
大きいものや環状構造中の重合性の2重結合等がこのよ
うな特性を有する。
レタン系樹脂合成時においては反応せず、水系分散体を
皮膜化する過程もしくは皮膜形成後に反応・架橋する性
質を有する2重結合を意味する。このような2重結合
は、アクリル基、メタクリル基等の反応性の高い2重結
合と比較して反応性の低い2重結合であり、立体障害の
大きいものや環状構造中の重合性の2重結合等がこのよ
うな特性を有する。
【0010】またここにいう「常温」とは、通常の環境
において塗膜がさらされる温度であり、寒冷地において
は0℃付近、高温の地域においては40℃程度であり、
さらに直射日光に曝露される場合には90℃にも及ぶ
が、これらの温度範囲を含むものである。
において塗膜がさらされる温度であり、寒冷地において
は0℃付近、高温の地域においては40℃程度であり、
さらに直射日光に曝露される場合には90℃にも及ぶ
が、これらの温度範囲を含むものである。
【0011】本発明は、特に比較的反応性の低い常温硬
化性2重結合を分子中に導入することにより、1液タイ
プのポリウレタン系樹脂の水系分散体であって有機溶剤
系ポリウレタンに匹敵する耐溶剤性等の諸特性を付与し
たものである。即ち、前述の常温硬化性2重結合の存在
によりポリマー分子が皮膜形成時に常温においても架橋
硬化し、また下地との密着性が向上する。
化性2重結合を分子中に導入することにより、1液タイ
プのポリウレタン系樹脂の水系分散体であって有機溶剤
系ポリウレタンに匹敵する耐溶剤性等の諸特性を付与し
たものである。即ち、前述の常温硬化性2重結合の存在
によりポリマー分子が皮膜形成時に常温においても架橋
硬化し、また下地との密着性が向上する。
【0012】また、分子中に常温硬化性の2重結合を導
入するため、骨格については従来のポリウレタンの合成
と同様に原材料の組み合わせが選択でき、いわゆる分子
設計の自由度が維持される。前記常温硬化性の2重結合
は、ポリウレタンを構成する分子の主鎖の末端に導入し
てもよく、また主鎖に対してペンダント状に導入しても
よい。
入するため、骨格については従来のポリウレタンの合成
と同様に原材料の組み合わせが選択でき、いわゆる分子
設計の自由度が維持される。前記常温硬化性の2重結合
は、ポリウレタンを構成する分子の主鎖の末端に導入し
てもよく、また主鎖に対してペンダント状に導入しても
よい。
【0013】本発明のポリウレタンに付与する常温硬化
性2重結合の構造は、化4にて表されるものであること
が好ましい。
性2重結合の構造は、化4にて表されるものであること
が好ましい。
【0014】
【化4】
【0015】かかる2重結合は、アクリル系単量体に由
来する2重結合と比較すると反応性が低いため、ポリウ
レタン樹脂合成段階では反応せず、皮膜形成の際にその
乾燥中、若しくは乾燥して皮膜を形成した後に架橋反応
を起こす性質を有する。そのメカニズムは明らかではな
いが、空気中の酸素による酸化反応を伴う酸化硬化反応
であると推測される。かかる2重結合をポリウレタン分
子に導入する方法としては、常温硬化性2重結合とイソ
シアネート基(NCO基)と反応する活性水素とを有す
る化合物をNCO末端プレポリマーと反応させる方法、
プレポリマーの主鎖に対してペンダント状に存在するN
CO基と前記常温硬化性2重結合と活性水素とを有する
化合物を反応させる方法、プレポリマーの主鎖の末端
に、もしくは主鎖に対してペンダント状に存在するNC
O末端を一旦反応性の高い2重結合に変えた後、反応性
の高い2重結合と常温硬化性2重結合を有する化合物を
反応させることにより導入する方法、並びに常温硬化性
2重結合とイソシアネート基を有する化合物やこの化合
物を含む化合物とポリオール化合物を反応させることに
より導入する方法などが挙げられる。
来する2重結合と比較すると反応性が低いため、ポリウ
レタン樹脂合成段階では反応せず、皮膜形成の際にその
乾燥中、若しくは乾燥して皮膜を形成した後に架橋反応
を起こす性質を有する。そのメカニズムは明らかではな
いが、空気中の酸素による酸化反応を伴う酸化硬化反応
であると推測される。かかる2重結合をポリウレタン分
子に導入する方法としては、常温硬化性2重結合とイソ
シアネート基(NCO基)と反応する活性水素とを有す
る化合物をNCO末端プレポリマーと反応させる方法、
プレポリマーの主鎖に対してペンダント状に存在するN
CO基と前記常温硬化性2重結合と活性水素とを有する
化合物を反応させる方法、プレポリマーの主鎖の末端
に、もしくは主鎖に対してペンダント状に存在するNC
O末端を一旦反応性の高い2重結合に変えた後、反応性
の高い2重結合と常温硬化性2重結合を有する化合物を
反応させることにより導入する方法、並びに常温硬化性
2重結合とイソシアネート基を有する化合物やこの化合
物を含む化合物とポリオール化合物を反応させることに
より導入する方法などが挙げられる。
【0016】本発明のポリウレタン系樹脂の水系分散体
を製造する方法としては、以下の方法が知られている。 (1)重合反応が終了したポリウレタン樹脂を溶剤に溶
解し、分散装置を使用して水系分散体とする。 (2)NCO基を有するプレポリマーを必要に応じて有
機溶剤を使用し、分散装置を使用して水系分散体とす
る。
を製造する方法としては、以下の方法が知られている。 (1)重合反応が終了したポリウレタン樹脂を溶剤に溶
解し、分散装置を使用して水系分散体とする。 (2)NCO基を有するプレポリマーを必要に応じて有
機溶剤を使用し、分散装置を使用して水系分散体とす
る。
【0017】なお、水系分散体とするために親水性を付
与する方法としては、ポリウレタン分子にイオン基等の
親水性部分を導入する方法、界面活性剤を使用する方法
等があるが、本発明の水系分散体の製造にはいずれの方
法を使用してもよい。
与する方法としては、ポリウレタン分子にイオン基等の
親水性部分を導入する方法、界面活性剤を使用する方法
等があるが、本発明の水系分散体の製造にはいずれの方
法を使用してもよい。
【0018】本願請求項3に記載の発明は、分子末端に
イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーにヒド
ロキシル基と重合性2重結合を有する単量体をイソシア
ネート基過剰の化学量論比にて反応させ、次いで化5に
て表される単量体を反応させて常温硬化性2重結合を付
与し、得られたイソシアネート基と常温硬化性2重結合
を有するオリゴマーを水に分散させて過剰のイソシアネ
ート基を水又は水中に溶解した鎖伸長剤と反応させて重
合すると共に水分散体とする常温硬化性水系分散体の製
造方法に関するものである。
イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーにヒド
ロキシル基と重合性2重結合を有する単量体をイソシア
ネート基過剰の化学量論比にて反応させ、次いで化5に
て表される単量体を反応させて常温硬化性2重結合を付
与し、得られたイソシアネート基と常温硬化性2重結合
を有するオリゴマーを水に分散させて過剰のイソシアネ
ート基を水又は水中に溶解した鎖伸長剤と反応させて重
合すると共に水分散体とする常温硬化性水系分散体の製
造方法に関するものである。
【0019】
【化5】 (R1 :H又は炭素数1〜3のアルキル基、X:(Y−
O)n (Yは炭素数1〜4のアルキレン基、nは0又は
1))
O)n (Yは炭素数1〜4のアルキレン基、nは0又は
1))
【0020】上述の製造方法において、水分散前のオリ
ゴマーを合成する際のNCO/活性水素当量比は1.2
〜2.5であることが好ましい。1.2以下では鎖長延
長に寄与するNCO基が少なくなり、2.5以上では未
反応のジイソシアネート成分が多くなりすぎ、好ましく
ない。
ゴマーを合成する際のNCO/活性水素当量比は1.2
〜2.5であることが好ましい。1.2以下では鎖長延
長に寄与するNCO基が少なくなり、2.5以上では未
反応のジイソシアネート成分が多くなりすぎ、好ましく
ない。
【0021】本発明の水系分散体を得る方法としては、
上述の方法が使用できるが、特にプレポリマーを水に分
散させる方法が、有機溶剤が不要であるか、また使用す
る場合であっても使用する有機溶剤量が少なくて済み、
また選択できる有機溶剤の範囲も広く、好ましい。
上述の方法が使用できるが、特にプレポリマーを水に分
散させる方法が、有機溶剤が不要であるか、また使用す
る場合であっても使用する有機溶剤量が少なくて済み、
また選択できる有機溶剤の範囲も広く、好ましい。
【0022】請求項4に記載の発明はジイソシアネート
化合物と化6にて表されるヒドロキシアルキルオキシジ
シクロペンテンもしくはヒドロキシジシクロペンテン1
種以上とをイソシアネート基過剰の化学量論比にて反応
させて得られるNCO基と常温硬化性2重結合を有する
化合物を含む化合物を、イソシアネート基過剰の化学量
論比にてポリオール化合物と反応させて常温硬化性2重
結合とイソシアネート基を有するオリゴマーを合成し、
得られたオリゴマーを水に分散させて過剰のイソシアネ
ート基を水又は水中に溶解した鎖伸長剤と反応させて重
合すると共に水分散体とするポリウレタン系樹脂の常温
硬化性水系分散体の製造方法に関するものである。
化合物と化6にて表されるヒドロキシアルキルオキシジ
シクロペンテンもしくはヒドロキシジシクロペンテン1
種以上とをイソシアネート基過剰の化学量論比にて反応
させて得られるNCO基と常温硬化性2重結合を有する
化合物を含む化合物を、イソシアネート基過剰の化学量
論比にてポリオール化合物と反応させて常温硬化性2重
結合とイソシアネート基を有するオリゴマーを合成し、
得られたオリゴマーを水に分散させて過剰のイソシアネ
ート基を水又は水中に溶解した鎖伸長剤と反応させて重
合すると共に水分散体とするポリウレタン系樹脂の常温
硬化性水系分散体の製造方法に関するものである。
【0023】
【化6】 (X:(Y−O)n (Yは炭素数1〜4のアルキレン
基、nは0又は1))
基、nは0又は1))
【0024】上述の製造方法において、ジイソシアネー
ト化合物と化6にて表される化合物の反応におけるNC
O/OH当量比は2以上であることが好ましく、未反応
のジイソシアネート化合物が残存していてもかまわな
い。2以下では、ジイソシアネートの両末端にジシクロ
ペンテンユニット(化1)が結合した構造の化合物の割
合が高くなり、オリゴマーに結合されるジシクロペンテ
ンユニットが少なくなり、好ましくない。この反応混合
物をポリオール化合物と反応させる際のNCO/OH当
量比は1.2〜2.5であることが好ましい。1.2以
下では鎖長延長に寄与するNCO基が少なくなり、2.
5以上では未反応のジイソシアネート成分が多くなりす
ぎ、好ましくない。ポリオール化合物との反応の際に、
ジイソシアネート化合物とヒドロキシアルキルジシクロ
ペンテンの反応物に加えて別途同一の又は別種のジイソ
シアネート化合物を加えてもよい。
ト化合物と化6にて表される化合物の反応におけるNC
O/OH当量比は2以上であることが好ましく、未反応
のジイソシアネート化合物が残存していてもかまわな
い。2以下では、ジイソシアネートの両末端にジシクロ
ペンテンユニット(化1)が結合した構造の化合物の割
合が高くなり、オリゴマーに結合されるジシクロペンテ
ンユニットが少なくなり、好ましくない。この反応混合
物をポリオール化合物と反応させる際のNCO/OH当
量比は1.2〜2.5であることが好ましい。1.2以
下では鎖長延長に寄与するNCO基が少なくなり、2.
5以上では未反応のジイソシアネート成分が多くなりす
ぎ、好ましくない。ポリオール化合物との反応の際に、
ジイソシアネート化合物とヒドロキシアルキルジシクロ
ペンテンの反応物に加えて別途同一の又は別種のジイソ
シアネート化合物を加えてもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明のウレタンプレポリマー
は、一般的に使用される原材料を使用して公知の方法で
合成される。即ち、一般的にポリオールと称される成
分、ポリイソシアネート化合物、及び必要に応じて鎖長
延長剤としての低分子量の多官能性活性水素化合物が主
成分として使用される。
は、一般的に使用される原材料を使用して公知の方法で
合成される。即ち、一般的にポリオールと称される成
分、ポリイソシアネート化合物、及び必要に応じて鎖長
延長剤としての低分子量の多官能性活性水素化合物が主
成分として使用される。
【0026】ポリオール化合物は分子末端に第1級もし
くは第2級のアミノ基、水酸基等を有する2官能性以上
のオリゴマーであり、ポリエステルポリオール、ポリエ
ーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール等があ
り、具体的には以下のものが例示できる。
くは第2級のアミノ基、水酸基等を有する2官能性以上
のオリゴマーであり、ポリエステルポリオール、ポリエ
ーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール等があ
り、具体的には以下のものが例示できる。
【0027】ポリエステルポリオールとしては、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン
酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸等
のジカルボン酸の1種以上と、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3
−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,1
0−デカンジオール、ジエチレングリコール、トリメチ
ロールプロパン等の多価アルコールの1種以上を縮重合
させて得られるもの、ラクトン類の開環重合により得ら
れるものが例示でき、ポリエーテルポリオールとして
は、水や上記のポリエステルポリオールの合成に使用す
る多価アルコールの他、ビスフェノール−A等のフェノ
ール類、又は第1級、第2級アミン類にエチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイド、オキセタン、テトラヒド
ロフラン等の環状エーテルを開環付加重合させて得られ
るものが使用でき、ポリオキシエチレンポリオール、ポ
リオキシプロピレンポリオール、ポリオキシテトラメチ
レンポリオール,ビスフェノールAにプロピレンオキサ
イド又はエチレンオキサイドの少なくとも一方を開環付
加重合させたもの(共重合体の場合は、ブロック共重合
体、ランダム共重合体のいずれでもよい。)等が例示で
きる。ポリオール化合物としては、これ以外にも、ポリ
ブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、ポ
リオレフィンポリオール、ポリ(メタ)アクリル酸エス
テル系ポリオールを単独で、又は混合して使用すること
ができる。
酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン
酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸等
のジカルボン酸の1種以上と、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3
−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,1
0−デカンジオール、ジエチレングリコール、トリメチ
ロールプロパン等の多価アルコールの1種以上を縮重合
させて得られるもの、ラクトン類の開環重合により得ら
れるものが例示でき、ポリエーテルポリオールとして
は、水や上記のポリエステルポリオールの合成に使用す
る多価アルコールの他、ビスフェノール−A等のフェノ
ール類、又は第1級、第2級アミン類にエチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイド、オキセタン、テトラヒド
ロフラン等の環状エーテルを開環付加重合させて得られ
るものが使用でき、ポリオキシエチレンポリオール、ポ
リオキシプロピレンポリオール、ポリオキシテトラメチ
レンポリオール,ビスフェノールAにプロピレンオキサ
イド又はエチレンオキサイドの少なくとも一方を開環付
加重合させたもの(共重合体の場合は、ブロック共重合
体、ランダム共重合体のいずれでもよい。)等が例示で
きる。ポリオール化合物としては、これ以外にも、ポリ
ブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、ポ
リオレフィンポリオール、ポリ(メタ)アクリル酸エス
テル系ポリオールを単独で、又は混合して使用すること
ができる。
【0028】イソシアネート化合物は、分子中に2以上
のイソシアネート基を有する化合物であって、周知のも
のが使用できる。このようなイソシアネート化合物は、
芳香族系イソシアネート化合物、脂肪族系イソシアネー
ト化合物に大別でき、いずれも使用できる。芳香族イソ
シアネート化合物としては、2,4−、及び/又は2,
6−トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、p−フェ
ニレンジイソシアネート等が例示でき、また、脂肪族系
イソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソ
シアネート(HDI)、シクロヘキサンジイソシアネー
ト(CHDI)、水素添加MDI(HMDI、商品名ハ
イレン−W、ヒュルス社製)、イソフォロンジイソシア
ネート(IPDI)、m−キシリレンジイソシアネート
(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート
(TMXDI)、水素添加m−キシリレンジイソシアネ
ート(HXDI)等が例示でき、これらと低分子量グリ
コールとの反応物であるプレポリマー、その他アダクト
体も使用できる。アダクト体は、例えば商品名デュラネ
ートとして一連の化合物が市販されている(旭化成工業
製)。これらのイソシアネート化合物は単独で使用して
も、2以上を併用してもよい。塗料などの変色防止が要
求される用途には、脂肪族系、若しくは脂環式系のポリ
イソシアネート化合物を使用することが好ましい。
のイソシアネート基を有する化合物であって、周知のも
のが使用できる。このようなイソシアネート化合物は、
芳香族系イソシアネート化合物、脂肪族系イソシアネー
ト化合物に大別でき、いずれも使用できる。芳香族イソ
シアネート化合物としては、2,4−、及び/又は2,
6−トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、p−フェ
ニレンジイソシアネート等が例示でき、また、脂肪族系
イソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソ
シアネート(HDI)、シクロヘキサンジイソシアネー
ト(CHDI)、水素添加MDI(HMDI、商品名ハ
イレン−W、ヒュルス社製)、イソフォロンジイソシア
ネート(IPDI)、m−キシリレンジイソシアネート
(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート
(TMXDI)、水素添加m−キシリレンジイソシアネ
ート(HXDI)等が例示でき、これらと低分子量グリ
コールとの反応物であるプレポリマー、その他アダクト
体も使用できる。アダクト体は、例えば商品名デュラネ
ートとして一連の化合物が市販されている(旭化成工業
製)。これらのイソシアネート化合物は単独で使用して
も、2以上を併用してもよい。塗料などの変色防止が要
求される用途には、脂肪族系、若しくは脂環式系のポリ
イソシアネート化合物を使用することが好ましい。
【0029】本発明において、上記の分子内に少なくと
も2つの活性水素を有する低分子化合物よりなる鎖長延
長剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパ
ン、ネオペンチルグリコール、1、6−ヘキサンジオー
ル、スピログリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼ
ン等に代表される低分子グリコールや、エチレンジアミ
ン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメ
チレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレ
ンジアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメ
タン−4,4’−ジアミン、ビスアミノジプロピルアミ
ン、ビスアミノジエチルアミン、ピペラジン、メチレン
ビス−o−クロロアニリン等のアミン類、さらにはジエ
タノールアミンやヒドラジン及びその誘導体、モノエタ
ノールアミン等のアミノアルコール等が挙げられ、最終
的に要求される皮膜の特性に応じて1種以上を併用して
も良い。
も2つの活性水素を有する低分子化合物よりなる鎖長延
長剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパ
ン、ネオペンチルグリコール、1、6−ヘキサンジオー
ル、スピログリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼ
ン等に代表される低分子グリコールや、エチレンジアミ
ン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメ
チレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレ
ンジアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメ
タン−4,4’−ジアミン、ビスアミノジプロピルアミ
ン、ビスアミノジエチルアミン、ピペラジン、メチレン
ビス−o−クロロアニリン等のアミン類、さらにはジエ
タノールアミンやヒドラジン及びその誘導体、モノエタ
ノールアミン等のアミノアルコール等が挙げられ、最終
的に要求される皮膜の特性に応じて1種以上を併用して
も良い。
【0030】NCO末端のプレポリマーのNCO基を反
応性の高い2重結合に変換するために、NCOと反応す
る活性水素と高反応性2重結合を有する単量体をプレポ
リマーと反応させることが好ましい。かかる単量体とし
ては、水酸基含有ビニルエステル、水酸基含有ビニルエ
ーテル、水酸基含有アクリルもしくはメタアクリルエス
テル等があげられる。具体例としては、ヒドロキシアル
キルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエステ
ル、ヒドロキシアルキルアクリル酸エステル、ヒドロキ
シアルキルメタクリル酸エステル、アリルアルコール等
が例示できる。これらのなかでも、2重結合の反応性が
高いことから、アクリル系の単量体の使用が特に好まし
い。
応性の高い2重結合に変換するために、NCOと反応す
る活性水素と高反応性2重結合を有する単量体をプレポ
リマーと反応させることが好ましい。かかる単量体とし
ては、水酸基含有ビニルエステル、水酸基含有ビニルエ
ーテル、水酸基含有アクリルもしくはメタアクリルエス
テル等があげられる。具体例としては、ヒドロキシアル
キルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエステ
ル、ヒドロキシアルキルアクリル酸エステル、ヒドロキ
シアルキルメタクリル酸エステル、アリルアルコール等
が例示できる。これらのなかでも、2重結合の反応性が
高いことから、アクリル系の単量体の使用が特に好まし
い。
【0031】本発明に特徴的な、常温硬化可能な2重結
合を導入するために使用する前記化5に示された化合物
としては、具体的には、ジシクロペンテニルアクリレー
ト、ジシクロペンテニルメタクリレート、ジシクロペン
テニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンテニル
オキシエチルメタクリレート等が例示でき、特に化7に
て示される化合物が反応性、硬化性等の点で好ましい。
合を導入するために使用する前記化5に示された化合物
としては、具体的には、ジシクロペンテニルアクリレー
ト、ジシクロペンテニルメタクリレート、ジシクロペン
テニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンテニル
オキシエチルメタクリレート等が例示でき、特に化7に
て示される化合物が反応性、硬化性等の点で好ましい。
【0032】
【化7】
【0033】上述のアクリル系単量体等に由来する反応
性の高い2重結合と、化5、化6に示された化合物を反
応させる際には、必要に応じて開始剤を使用する。かか
る開始剤としては、フリーラジカルを発生するものが好
適であり、一般的にラジカル重合開始剤として使用され
る化合物が使用でき、具体的には、AIBN等のアゾ化
合物、BPO、ジクミルパーオキサイド等の過酸化物が
例示できる。また、開始剤を使用せず、単なる加熱、紫
外線や放射線等の照射などにより反応を行ってもよい。
性の高い2重結合と、化5、化6に示された化合物を反
応させる際には、必要に応じて開始剤を使用する。かか
る開始剤としては、フリーラジカルを発生するものが好
適であり、一般的にラジカル重合開始剤として使用され
る化合物が使用でき、具体的には、AIBN等のアゾ化
合物、BPO、ジクミルパーオキサイド等の過酸化物が
例示できる。また、開始剤を使用せず、単なる加熱、紫
外線や放射線等の照射などにより反応を行ってもよい。
【0034】また上述の化5の化合物を反応させてポリ
ウレタン樹脂に2重結合を導入する反応に際しては、必
要に応じて連鎖移動剤を使用する。連鎖移動剤として
は、n−ドデシルメルカプタン等の一般的に連鎖移動剤
として使用される化合物は、制限なく使用できる。
ウレタン樹脂に2重結合を導入する反応に際しては、必
要に応じて連鎖移動剤を使用する。連鎖移動剤として
は、n−ドデシルメルカプタン等の一般的に連鎖移動剤
として使用される化合物は、制限なく使用できる。
【0035】ポリウレタン、もしくはプレポリマーの合
成に際しては、必要に応じて有機溶剤の使用が可能であ
り、NCOと反応する活性水素を有さず、かつ原料や生
成する重合体が溶解するものは全て使用可能である。一
般的にポリウレタン合成に使用される酢酸エチル、酢酸
ブチル、ε−カプロラクトン等のエステル系溶剤、TH
F、ジオキサン等のエーテル系溶剤、アセトン、ME
K、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、N−メチルピ
ロリドン、DMF、DMA等のアミド系溶剤、その他炭
化水素、ハロゲン誘導体などが例示できる。
成に際しては、必要に応じて有機溶剤の使用が可能であ
り、NCOと反応する活性水素を有さず、かつ原料や生
成する重合体が溶解するものは全て使用可能である。一
般的にポリウレタン合成に使用される酢酸エチル、酢酸
ブチル、ε−カプロラクトン等のエステル系溶剤、TH
F、ジオキサン等のエーテル系溶剤、アセトン、ME
K、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、N−メチルピ
ロリドン、DMF、DMA等のアミド系溶剤、その他炭
化水素、ハロゲン誘導体などが例示できる。
【0036】ポリウレタンを水系分散体にするために、
分子鎖にイオン基などの親水性部分を導入するに際して
は、イオン基もしくはイオン化可能な官能基と2以上の
活性水素を有する化合物、又はポリオキシエチレン鎖と
2以上の活性水素を有する化合物をポリイソシアネート
化合物と反応させる。アニオン性の重合体を得るために
は、COOH、SO3 Na等の官能基を有する化合物、
例えばジメチロールプロピオン酸、ジアミノナフタレン
スルホン酸ナトリウムなどが使用可能である。またカチ
オン性の重合体を得るためにはN−メチルジエタノール
アミンを反応させた後4級化剤を反応させる方法等が例
示できる。
分子鎖にイオン基などの親水性部分を導入するに際して
は、イオン基もしくはイオン化可能な官能基と2以上の
活性水素を有する化合物、又はポリオキシエチレン鎖と
2以上の活性水素を有する化合物をポリイソシアネート
化合物と反応させる。アニオン性の重合体を得るために
は、COOH、SO3 Na等の官能基を有する化合物、
例えばジメチロールプロピオン酸、ジアミノナフタレン
スルホン酸ナトリウムなどが使用可能である。またカチ
オン性の重合体を得るためにはN−メチルジエタノール
アミンを反応させた後4級化剤を反応させる方法等が例
示できる。
【0037】本発明のポリウレタン系水系分散体の合成
段階、又は合成後において各種の添加剤を添加すること
はかまわない。これらの添加剤としては、酸化防止剤、
紫外線吸収剤等の変色・劣化防止剤、乳化安定剤、増粘
剤、着色剤等が例示できる。
段階、又は合成後において各種の添加剤を添加すること
はかまわない。これらの添加剤としては、酸化防止剤、
紫外線吸収剤等の変色・劣化防止剤、乳化安定剤、増粘
剤、着色剤等が例示できる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 [樹脂水系分散体合成例] (実施例1)攪拌機、温度計、窒素導入管をそなえた4
つ口フラスコに、イソフォロンジイソシアネート(IP
DI)99.9g、PTMG2000(2官能、分子量
2000)を225g、ジメチロールプロピオン酸(D
MPA)18g、及び酢酸エチル30gを仕込み、窒素
気流中、オイルバスを使用して80℃に加熱し、4時間
反応させてNCO末端のウレタンプレポリマーを合成し
た。得られたプレポリマーの溶液に酢酸エチル60gと
ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)3gを添
加し、さらに80℃にて1時間反応させ、NCO基の一
部をアクリル系の2重結合に変換した第2次プレポリマ
ーを合成した。この第2次プレポリマーにジシクロペン
テニルオキシエチルメタクリレートを22g、酢酸エチ
ルを40g、AIBNを0.3g添加し、80℃にて3
時間反応させて第3次プレポリマーを得た。
つ口フラスコに、イソフォロンジイソシアネート(IP
DI)99.9g、PTMG2000(2官能、分子量
2000)を225g、ジメチロールプロピオン酸(D
MPA)18g、及び酢酸エチル30gを仕込み、窒素
気流中、オイルバスを使用して80℃に加熱し、4時間
反応させてNCO末端のウレタンプレポリマーを合成し
た。得られたプレポリマーの溶液に酢酸エチル60gと
ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)3gを添
加し、さらに80℃にて1時間反応させ、NCO基の一
部をアクリル系の2重結合に変換した第2次プレポリマ
ーを合成した。この第2次プレポリマーにジシクロペン
テニルオキシエチルメタクリレートを22g、酢酸エチ
ルを40g、AIBNを0.3g添加し、80℃にて3
時間反応させて第3次プレポリマーを得た。
【0039】第3次プレポリマーを60℃に冷却し、ト
リエチルアミン8gを添加した後、攪拌速度を増大し、
ピペラジン10gを溶解した水600gを添加しプレポ
リマーを水に分散し、その後室温で3時間鎖長延長反応
を行い、次いで減圧下に酢酸エチルを回収し、実質的に
無溶剤の樹脂水系分散体Aを得た。
リエチルアミン8gを添加した後、攪拌速度を増大し、
ピペラジン10gを溶解した水600gを添加しプレポ
リマーを水に分散し、その後室温で3時間鎖長延長反応
を行い、次いで減圧下に酢酸エチルを回収し、実質的に
無溶剤の樹脂水系分散体Aを得た。
【0040】(実施例2)攪拌機、温度計、窒素導入管
をそなえた4つ口フラスコに、IPDIを99.9g、
ポリヘキサンジオールアジペート2000(2官能、分
子量2000)を225g、DMPAを18g、MEK
を30g仕込み、窒素気流中、オイルバスにて80℃に
加熱し、4時間反応させてNCO末端のウレタンプレポ
リマーを合成した。得られたプレポリマーの溶液にME
K60gとブレンマーGML(日本油脂社製)3gを添
加し、さらに80℃にて2時間反応させ、NCO基の一
部を2重結合に変換した第2次プレポリマーを合成し
た。この第2次プレポリマーにジシクロペンテニルオキ
シエチルメタクリレートを22g、MEKを40g、A
IBNを0.3g添加し、80℃にて3時間反応させて
第3次プレポリマーを得た。第3次プレポリマーを50
℃に冷却し、トリエチルアミン8gを添加した後、攪拌
速度を増大し、イソフォロンジアミン15gを溶解した
水600gを添加しプレポリマーを水に分散し、その後
室温で3時間鎖長延長反応を行い、次いで減圧下にME
Kを回収し、実質的に無溶剤の樹脂水系分散体Bを得
た。
をそなえた4つ口フラスコに、IPDIを99.9g、
ポリヘキサンジオールアジペート2000(2官能、分
子量2000)を225g、DMPAを18g、MEK
を30g仕込み、窒素気流中、オイルバスにて80℃に
加熱し、4時間反応させてNCO末端のウレタンプレポ
リマーを合成した。得られたプレポリマーの溶液にME
K60gとブレンマーGML(日本油脂社製)3gを添
加し、さらに80℃にて2時間反応させ、NCO基の一
部を2重結合に変換した第2次プレポリマーを合成し
た。この第2次プレポリマーにジシクロペンテニルオキ
シエチルメタクリレートを22g、MEKを40g、A
IBNを0.3g添加し、80℃にて3時間反応させて
第3次プレポリマーを得た。第3次プレポリマーを50
℃に冷却し、トリエチルアミン8gを添加した後、攪拌
速度を増大し、イソフォロンジアミン15gを溶解した
水600gを添加しプレポリマーを水に分散し、その後
室温で3時間鎖長延長反応を行い、次いで減圧下にME
Kを回収し、実質的に無溶剤の樹脂水系分散体Bを得
た。
【0041】(実施例3)攪拌機、温度計、窒素導入管
をそなえた4つ口フラスコに、IPDIを99.9g、
PPG2000(2官能、分子量2000)を225
g、DMPAを18g、酢酸エチルを30g仕込み、窒
素気流中、オイルバスにて80℃に加熱し、4時間反応
させてNCO末端のウレタンプレポリマーを合成した。
得られたプレポリマーの溶液に酢酸エチル60gとヒド
ロキシエチルメタクリレート(HEMA)3gを添加
し、さらに80℃にて1時間反応させ、NCO基の一部
を2重結合に変換した第2次プレポリマーを合成した。
この第2次プレポリマーにジシクロペンテニルオキシエ
チルメタクリレートを22g、MMAを25g、酢酸エ
チルを40g、AIBNを0.3g添加し、80℃にて
3時間反応させて第3次プレポリマーを得た。第3次プ
レポリマーを60℃に冷却し、トリエチルアミン8gを
添加した後、攪拌速度を増大し、ピペラジン10gを溶
解した水650gを添加しプレポリマーを水に分散し、
その後室温で3時間鎖長延長反応を行い、次いで減圧下
に酢酸エチルを回収し、実質的に無溶剤の樹脂水系分散
体Cを得た。
をそなえた4つ口フラスコに、IPDIを99.9g、
PPG2000(2官能、分子量2000)を225
g、DMPAを18g、酢酸エチルを30g仕込み、窒
素気流中、オイルバスにて80℃に加熱し、4時間反応
させてNCO末端のウレタンプレポリマーを合成した。
得られたプレポリマーの溶液に酢酸エチル60gとヒド
ロキシエチルメタクリレート(HEMA)3gを添加
し、さらに80℃にて1時間反応させ、NCO基の一部
を2重結合に変換した第2次プレポリマーを合成した。
この第2次プレポリマーにジシクロペンテニルオキシエ
チルメタクリレートを22g、MMAを25g、酢酸エ
チルを40g、AIBNを0.3g添加し、80℃にて
3時間反応させて第3次プレポリマーを得た。第3次プ
レポリマーを60℃に冷却し、トリエチルアミン8gを
添加した後、攪拌速度を増大し、ピペラジン10gを溶
解した水650gを添加しプレポリマーを水に分散し、
その後室温で3時間鎖長延長反応を行い、次いで減圧下
に酢酸エチルを回収し、実質的に無溶剤の樹脂水系分散
体Cを得た。
【0042】(比較例1)実施例1において、ジシクロ
ペンテニルオキシエチルメタクリレートをMMAに変え
た以外は同様の方法で樹脂水系分散体Dを得た。
ペンテニルオキシエチルメタクリレートをMMAに変え
た以外は同様の方法で樹脂水系分散体Dを得た。
【0043】(比較例2)実施例1において、ジシクロ
ペンテニルオキシエチルメタクリレートを使用せず、他
は同様にして樹脂水系分散体Eを得た。
ペンテニルオキシエチルメタクリレートを使用せず、他
は同様にして樹脂水系分散体Eを得た。
【0044】[物性評価] (フィルム耐水性)樹脂水系分散体をガラス板上に5ミ
ルのアプリケーターを用いて塗布し、50℃にて48時
間乾燥させた。得られた皮膜をガラス板ごと50℃の温
水に浸漬し、48時間放置した後の皮膜の状態を目視に
より観察した。評価結果は以下のように表示した。 ○:皮膜の白化は認められない。 ×:皮膜は白化した。
ルのアプリケーターを用いて塗布し、50℃にて48時
間乾燥させた。得られた皮膜をガラス板ごと50℃の温
水に浸漬し、48時間放置した後の皮膜の状態を目視に
より観察した。評価結果は以下のように表示した。 ○:皮膜の白化は認められない。 ×:皮膜は白化した。
【0045】(フィルムの耐溶剤性)上述の耐水性テス
トと同様の方法により製作した皮膜上に、スポイトを用
いてトルエンを1滴滴下し、20℃にて乾燥させ、その
際の皮膜の変化を目視により観察した。評価結果は以下
のように表示した。 ○:皮膜はダメージを受けなかった。 ×:皮膜にトルエンの液滴の跡が残った。
トと同様の方法により製作した皮膜上に、スポイトを用
いてトルエンを1滴滴下し、20℃にて乾燥させ、その
際の皮膜の変化を目視により観察した。評価結果は以下
のように表示した。 ○:皮膜はダメージを受けなかった。 ×:皮膜にトルエンの液滴の跡が残った。
【0046】(フィルム耐候性)上述の耐水性テストと
同様の方法により皮膜を製作し、ガラス板ごとサンシャ
インウェザーメーターに入れて曝露テストを行い、50
0時間後の皮膜の状態を目視により評価した。 評価結果を以下のように表示した。 ○:皮膜に変化は認められなかった。 ×:皮膜に劣化が認められた。
同様の方法により皮膜を製作し、ガラス板ごとサンシャ
インウェザーメーターに入れて曝露テストを行い、50
0時間後の皮膜の状態を目視により評価した。 評価結果を以下のように表示した。 ○:皮膜に変化は認められなかった。 ×:皮膜に劣化が認められた。
【0047】(フィルム乾燥性)樹脂水系分散体サンプ
ルをガラス板上に5ミルのアプリケーターを用いて塗布
し、20℃において乾燥させてタックフリーとなるまで
に要した時間を測定した。
ルをガラス板上に5ミルのアプリケーターを用いて塗布
し、20℃において乾燥させてタックフリーとなるまで
に要した時間を測定した。
【0048】(密着性)脱脂した鋼板上に、樹脂水系分
散体サンプルを5ミルのアプリケーターを使用して塗布
し、50℃にて48時間乾燥後、1mm幅のクロスカッ
トを施して100個の1mm×1mmの傷を付け、その
部分に市販のセロハンテープを張りつけ、勢いよく剥が
した際にダメージが認められなかった部分の数を数え
た。(碁盤目テスト)。
散体サンプルを5ミルのアプリケーターを使用して塗布
し、50℃にて48時間乾燥後、1mm幅のクロスカッ
トを施して100個の1mm×1mmの傷を付け、その
部分に市販のセロハンテープを張りつけ、勢いよく剥が
した際にダメージが認められなかった部分の数を数え
た。(碁盤目テスト)。
【0049】[評価結果]以上の評価を行った結果を表
1に示した。
1に示した。
【0050】
【表1】
【0051】表1の結果より、本発明の水系分散体は、
いずれも良好な性能を示すことが明らかである。
いずれも良好な性能を示すことが明らかである。
Claims (4)
- 【請求項1】 皮膜形成時に常温で架橋硬化性を有する
ポリウレタン系樹脂の常温硬化性水系分散体であって、
前記ポリウレタン系樹脂は常温硬化性2重結合を有する
ものである常温硬化性水系分散体。 - 【請求項2】 前記常温硬化性2重結合は化1にて表さ
れるシクロペンテン残基である請求項1記載の常温硬化
性水系分散体。 【化1】 - 【請求項3】 イソシアネート基を有するウレタンプレ
ポリマーにヒドロキシル基と重合性2重結合を有する単
量体をイソシアネート基過剰の化学量論比にて反応さ
せ、次いで化2にて表される単量体を反応させて常温硬
化性2重結合を付与し、得られたオリゴマーを水に分散
させて過剰のイソシアネート基を水又は水中に溶解した
鎖伸長剤と反応させるポリウレタン系樹脂の常温硬化性
水系分散体の製造方法。 【化2】 (R1 :H又は炭素数1〜3のアルキル基、X:(Y−
O)n (Yは炭素数1〜4のアルキレン基、nは0又は
1)) - 【請求項4】 ジイソシアネート化合物と化3にて表さ
れるヒドロキシアルキルジシクロペンテンをイソシアネ
ート基過剰の化学量論比にて反応させて得られるイソシ
アネート基と常温硬化性2重結合を有する化合物を含む
化合物を、イソシアネート基過剰の化学量論比にてポリ
オール化合物と反応させて常温硬化性2重結合を有する
オリゴマーを合成し、得られたオリゴマーを水に分散さ
せて過剰のイソシアネート基を水又は水中に溶解した鎖
伸長剤と反応させるポリウレタン系樹脂の常温硬化性水
系分散体の製造方法。 【化3】 (X:(Y−O)n (Yは炭素数1〜4のアルキレン
基、nは0又は1))
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9084949A JP3045973B2 (ja) | 1997-04-03 | 1997-04-03 | 常温硬化性水系分散体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9084949A JP3045973B2 (ja) | 1997-04-03 | 1997-04-03 | 常温硬化性水系分散体及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10279791A true JPH10279791A (ja) | 1998-10-20 |
JP3045973B2 JP3045973B2 (ja) | 2000-05-29 |
Family
ID=13844898
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9084949A Expired - Lifetime JP3045973B2 (ja) | 1997-04-03 | 1997-04-03 | 常温硬化性水系分散体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3045973B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9434286B2 (en) | 2010-01-27 | 2016-09-06 | Johnson Controls Technology Company | Method for producing a hybrid cushion element, in particular a seat and backrest cushion element for use in a motor vehicle, cushion element and vehicle seat having a cushion element |
-
1997
- 1997-04-03 JP JP9084949A patent/JP3045973B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9434286B2 (en) | 2010-01-27 | 2016-09-06 | Johnson Controls Technology Company | Method for producing a hybrid cushion element, in particular a seat and backrest cushion element for use in a motor vehicle, cushion element and vehicle seat having a cushion element |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP3045973B2 (ja) | 2000-05-29 |
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