JP2014196413A - グラビア印刷インキ用樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の課題は、優れた耐候密着性を保持しつつゲル化や色相変化が抑制されたグラビア印刷インキ用樹脂及びそれを用いたインキ組成物を提供することにある。【解決手段】 本発明者らは、末端に水酸基を有するポリエステルポリウレタン樹脂(A)、ポリイソシアネート、溶剤、及び顔料を含むグラビア印刷インキ用樹脂組成物について、本発明で使用するポリエステルポリウレタン樹脂(A)の製法手順として、(1)、(2−1)、(2−2)、(3)の4段階の反応工程を踏んで得る。【選択図】 なし
Description
本発明はグラビア印刷インキ用樹脂組成物及びそれを用いたインキ組成物に関する。更に詳しくは被印刷物としてプラスチックフィルム、特にポリエステルやポリプロピレンに対し、耐候試験後の優れた密着性を有するグラビア印刷インキ用バインダー、及びインキ組成物に関するもので、建材用化粧シートとして使用される用途に適するものである。
建材用に用いられるグラビア印刷用インキは、屋内用の建築部材や家具の装飾、基材の保護等の目的に利用されている化粧シートとして使用される。近年、その需要は高まり、インキとして高い隠蔽性や優れた密着性、耐候性が求められている。
中でも、優れた耐候密着性を有するインキ、及びインキ用バインダーの提供が望まれている。ここで言う耐候密着性とは、すなわち耐紫外線、耐湿度、耐熱試験後における密着性である。例えば、耐候性に優れる樹脂バインダーとしては、ガラス転移点(Tg)の概念を導入して開発したものが公知化されている(例えば、特許文献1参照)。また、アクリルポリオールとポリカーボネートポリオールを用いたものが公知化されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、近年、耐候密着性の要求性能が更に高くなり、より強い紫外線照射下における耐候性密着性は、インキ塗膜の劣化が生じる点で十分であると言えない。
また、近年印刷現場における作業の効率化により、従来のインキの性能を損なう使用方法をされる傾向にある。例えば、インキの原反に対する密着性を強固なのもとする為、印刷直前にインキにポリイソシアネート等の硬化剤を添加して使用している。しかしながら、現場での硬化剤に入れ忘れ等の問題や作業性の効率化の為、印刷する数時間前に硬化剤を投入する場合がある。
インキ用の樹脂バインダーは、密着性能を上げる為に、樹脂の末端にアミノ基の導入を図っている。その為、硬化剤を入れるタイミングが早すぎると、樹脂と硬化剤が反応して、印刷開始時には末端の官能基が反応して消滅している。その場合、インキの増粘、ゲル化や色相変化が起こる問題があった。更に、インキの耐候密着性能が低下する問題が発生することとなり、耐候密着性とハンドリングの双方に配慮する必要がある。
本発明が解決しようとする課題は、優れた耐候密着性を保持しつつゲル化や色相変化が抑制されたグラビア印刷インキ用樹脂及びそれを用いたインキ組成物を提供することにある。
本発明者らは、末端に水酸基を有するポリエステルポリウレタン樹脂(A)、ポリイソシアネート、溶剤、及び顔料を含むグラビア印刷インキ用樹脂組成物について、本発明で使用するポリエステルポリウレタン樹脂(A)の製法手順として、下記の反応工程(1)〜(3)を採用することで、上記課題を達成できることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、前記反応工程について、
(1)脂肪族ジイソシアネート(a)と、酸成分として芳香族ジカルボン酸を必須成分として製造されたポリエステルポリオール(b)と、2級又は3級炭化水素に連結されたヒドロキシメチル基を2個含有する重量平均分子量が500以下の脂肪族炭化水素化合物(c)とを、触媒存在下、反応させ、イソシアネート末端樹脂を得る。
(2−1)得られたイソシアネート末端樹脂と、第三級アミノ基を有する脂肪族ジオール又は第三級アミノ基を有する脂肪族ジアミンを必須成分とする鎖延長剤(d)とを反応させ、鎖延長されたイソシアネート末端樹脂を得る。
(2−2)得られたイソシアネート末端樹脂と、第三級アミノ基を有する脂肪族ジオール又は脂肪族ジアミンを必須成分とする鎖延長剤とを反応させ、鎖延長されたイソシアネート末端樹脂を得る
(3)得られたイソシアネート末端樹脂とアミノアルコール類を含有する反応停止剤とを反応させ、末端に水酸基を有するポリエステルポリウレタン樹脂(A)を得る。
上記の末端に水酸基を有するポリエステルポリウレタン樹脂(A)、ポリイソシアネート、溶剤、及び顔料を含むことを特徴とするグラビア印刷インキ用樹脂組成物を提供する。
(1)脂肪族ジイソシアネート(a)と、酸成分として芳香族ジカルボン酸を必須成分として製造されたポリエステルポリオール(b)と、2級又は3級炭化水素に連結されたヒドロキシメチル基を2個含有する重量平均分子量が500以下の脂肪族炭化水素化合物(c)とを、触媒存在下、反応させ、イソシアネート末端樹脂を得る。
(2−1)得られたイソシアネート末端樹脂と、第三級アミノ基を有する脂肪族ジオール又は第三級アミノ基を有する脂肪族ジアミンを必須成分とする鎖延長剤(d)とを反応させ、鎖延長されたイソシアネート末端樹脂を得る。
(2−2)得られたイソシアネート末端樹脂と、第三級アミノ基を有する脂肪族ジオール又は脂肪族ジアミンを必須成分とする鎖延長剤とを反応させ、鎖延長されたイソシアネート末端樹脂を得る
(3)得られたイソシアネート末端樹脂とアミノアルコール類を含有する反応停止剤とを反応させ、末端に水酸基を有するポリエステルポリウレタン樹脂(A)を得る。
上記の末端に水酸基を有するポリエステルポリウレタン樹脂(A)、ポリイソシアネート、溶剤、及び顔料を含むことを特徴とするグラビア印刷インキ用樹脂組成物を提供する。
本発明のグラビア印刷インキ用樹脂組成物により、より強い紫外線照射下における耐候性密着性を保持しつつ、色相変化少ないグラビア印刷インキ用樹脂組成物を得ることができる。また、本発明のグラビア印刷インキ用樹脂組成物は、樹脂の末端が水酸基であるために、アミノ基末端の樹脂に比べ、印刷現場における温度ではポリイソシアネートとの反応性が低い。素のため、印刷前又は印刷中にインキ組成物がポリイソシアネートとの反応による増粘やゲル化を起こすことがない、ハンドリングのよいグラビア印刷インキ用樹脂組成物を提供できる。
本発明は、末端に水酸基を有するポリエステルポリウレタン樹脂(A)、ポリイソシアネート、溶剤、及び顔料の必須成分の内、ポリエステルポリウレタン樹脂(A)について、ジアミンで鎖延長反応をした後、アミノアルコール類で反応を停止することによって、樹脂の末端を水酸基にすることで目的とする本発明の効果を奏するものである。
本発明のグラビア印刷インキ用樹脂組成物で用いるポリエステルポリウレタン樹脂(A)は、前記工程(1)〜(3)により製造することが必須である。
本発明で用いられる脂肪族ジイソシアネート(a)としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ダイマー酸ジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、あるいはイソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添ジフェニルメタンジイソシアネート(水添MDI)、水添キシリレンジイソシアネート(水添XDI)、シクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネートが挙げられる。
本発明で用いる酸成分としては、芳香族ジカルボン酸が必須であり、これらの例としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4´−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、インデン−4,7−ジカルボン酸、ナフタレン−2,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アズレン−2,5−ジカルボン酸、ヘプタレン−1,7−ジカルボン酸、ビフェニレン−1,5−ジカルボン酸、as-インダセン−2,6−ジカルボン酸、s-インダセン−1,7−ジカルボン酸、アセナフチレン−3,8−ジカルボン酸、フルオレン−1,8−ジカルボン酸、フェナレン−4,8−ジカルボン酸、フェナントレン−1,6−ジカルボン酸、アントラセン−1,8−ジカルボン酸、フルオランテン−6,7−ジカルボン酸、アセフェナントリレン−3,8−ジカルボン酸、アセアントリレン−3,7−ジカルボン酸、トリフェニレン−2,10−ジカルボン酸、ピレン−1,6−ジカルボン酸、クリセン1,7−ジカルボン酸、ナフタセン−1,5−ジカルボン酸、プレイアンデン2,5−ジカルボン酸、ピセン−2,8−ジカルボン酸、ペリレン−2,8−ジカルボン酸、ペンタフェン−5,11−ジカルボン酸、ペンタセン2,6−ジカルボン酸、これらのアルキル核置換カルボン酸、および、これらのハロゲン核置換カルボン酸等の芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。これらの中でも、フタル酸類、特にテレフタル酸又はイソフタル酸が好ましい。
また、前記以外のカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸等が挙げられる。
本発明で用いる酸成分として芳香族ジカルボン酸を必須成分とするポリエステルポリオール(b)は、前記の酸成分とエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、オクタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等のジオール類と触媒、例えば、種々のエステル化触媒存在下、減圧下で100〜300℃で加熱攪拌して得られる。中でも3−メチル−1,5−ペンタンジオールが望ましい。
得られるポリエステルポリオール(b)は、重量平均分子量1000〜5000、固形分水酸基価20〜100の範囲が好ましい。
得られるポリエステルポリオール(b)は、重量平均分子量1000〜5000、固形分水酸基価20〜100の範囲が好ましい。
本発明で用いられる2級又は3級炭化水素に連結されたヒドロキシメチル基を2個含有する重量平均分子量が500以下の脂肪族炭化水素化合物(c)としては、例えば、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、2,2−ジイソブチル−1,3−プロパンジオール、トリシクロ[5,2,1,0,2,6]デカン−ジメタノール等が挙げられる。尚、必要に応じて後述する第三級アミノ基を有する脂肪族ジオールを併用してもよい。
本発明で用いられる鎖延長剤としては、第三級アミノ基を有する脂肪族ジオール、又は脂肪族ジアミンである。前記第三級アミノ基を有する脂肪族ジオールとしては、N−メチルジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン等が挙げられる。また、前記第三級アミノ基を有する脂肪族ジアミンとしては、N,N−ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン、ラウリルアミノビスプロピルアミン等が挙げられる。
また、前記脂肪族ジアミンとして、イソホロンジアミン、エチレンジアミン等の第三級アミノ基を含有しない脂肪族ジアミンを併用してもよい。
なお、第三級アミノ基を有する脂肪族ジオールを用いる場合、本発明における工程(1)において、反応させることができる。また、工程(2−2)の鎖延長剤として、脂肪族ジアミンを単独又は、脂肪族ジアミンと第三級アミノ基を有する脂肪族ジアミンを1種類以上併用して用いることもできる。
また、前記脂肪族ジアミンとして、イソホロンジアミン、エチレンジアミン等の第三級アミノ基を含有しない脂肪族ジアミンを併用してもよい。
なお、第三級アミノ基を有する脂肪族ジオールを用いる場合、本発明における工程(1)において、反応させることができる。また、工程(2−2)の鎖延長剤として、脂肪族ジアミンを単独又は、脂肪族ジアミンと第三級アミノ基を有する脂肪族ジアミンを1種類以上併用して用いることもできる。
本発明で用いられる反応停止剤は、イソシアネート基と反応性を有している脂肪族アミノアルコール類であれば特に限定されないが、例えば、エタノールアミン、イソプロパールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、ブタノールアミン等が挙げられる。
本発明における工程(1)は、脂肪族ジイソシアネート(a)と、酸成分として芳香族ジカルボン酸を必須成分として製造されたポリエステルポリオール(b)と、2級又は3級炭化水素に連結されたヒドロキシメチル基を2個含有する重量平均分子量が500以下の脂肪族炭化水素化合物(c)とを、触媒存在下、反応させ、イソシアネート末端樹脂を得る。
この際、ケトン類、例えば、メチルエチルケトン等のイソシアネート基との反応活性の無い有機溶剤存在下、30〜100℃、好ましくは、50〜80℃に液温度を制御して反応させることが好ましい。
この際、ケトン類、例えば、メチルエチルケトン等のイソシアネート基との反応活性の無い有機溶剤存在下、30〜100℃、好ましくは、50〜80℃に液温度を制御して反応させることが好ましい。
本工程で用いられる触媒としては、金属石鹸類、特にオクチル酸ビスマス等のビスマス含有化合物を用いることが好ましい。
本発明における工程(2−1)は、工程(1)で得られたイソシアネート末端樹脂と、第三級アミノ基を有する脂肪族ジオール又は第三級アミノ基を有する脂肪族ジアミンを必須成分とする鎖延長剤(d)とを反応させ、鎖延長されたイソシアネート末端樹脂を得ることである。この際、反応温度は、前工程と同じように20〜100℃、好ましくは、30〜80℃に液温度を制御して反応させることが好ましい。
本発明における工程(2−2)は、工程(2−1)で得られたイソシアネート末端樹脂と、第三級アミノ基を有する脂肪族ジオール又は脂肪族ジアミンを必須成分とする鎖延長剤とを反応させ、鎖延長されたイソシアネート末端樹脂を得ることである。この際、反応温度は、前工程と同じように20〜100℃、好ましくは、30〜80℃に液温度を制御して反応させることが好ましい。
本発明における工程(2−2)は、工程(2−1)で得られたイソシアネート末端樹脂と、第三級アミノ基を有する脂肪族ジオール又は脂肪族ジアミンを必須成分とする鎖延長剤とを反応させ、鎖延長されたイソシアネート末端樹脂を得ることである。この際、反応温度は、前工程と同じように20〜100℃、好ましくは、30〜80℃に液温度を制御して反応させることが好ましい。
本発明における工程(3)は、工程(2−2)で得られたイソシアネート末端樹脂とアミノアルコール類を含有する反応停止剤とを反応させ、末端に水酸基を有するポリエステルポリウレタン樹脂(A)を得ることであり、反応温度は、20〜100℃、好ましくは、30〜80℃に液温度を制御して反応させることが好ましい。
なお、本工程(1)〜(3)の各原料の組成比は、後述する関係式を満たすことが好ましい。
更に、前記成分脂肪族ジイソシアネート(a)、酸成分として芳香族ジカルボン酸を必須成分として製造されたポリエステルポリオール(b)、2級又は3級炭化水素に連結されたヒドロキシメチル基を2個含有する重量平均分子量が500以下の脂肪族炭化水素化合物(c)及び得られたイソシアネート末端樹脂と、第三級アミノ基を有する脂肪族ジオール又は第三級アミノ基を有する脂肪族ジアミン(d)の組成比(当量比)が下記の範囲であることが好ましい。
(i)〔(b)/((b)+(c)+(d))〕=0.18〜0.39、
(ii)〔(c)/((b)+(c)+(d))〕=0.44〜0.60、
(iii)〔(d)/((b)+(c)+(d))〕=0.17〜0.30、
(iv)〔(a)/((b)+(c)+(d))〕=1.05〜2.00
(i)〔(b)/((b)+(c)+(d))〕=0.18〜0.39、
(ii)〔(c)/((b)+(c)+(d))〕=0.44〜0.60、
(iii)〔(d)/((b)+(c)+(d))〕=0.17〜0.30、
(iv)〔(a)/((b)+(c)+(d))〕=1.05〜2.00
本発明の印刷インキを製造するにあたっては、一般的に顔料分散機であるビーズミル、ボールミル、アトラター、サンドミル、ADミル、バスケットミル等を用いることができる。
本発明のグラビア印刷インキ組成物に使用される溶剤としては、通常、印刷インキ用の溶剤として知られている溶剤を挙げることができる。例えばトルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶剤、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール系溶剤が上げられ、これらを単独または2種以上の混合物で用いることができる。近年、作業環境の観点から、トルエン、キシレンといった芳香族系溶剤を用いないことが望ましい。また、インキにイソシアネート硬化剤を添加して使用するため、硬化剤と反応するアルコール系溶剤も用いないことが望ましい。
本発明のグラビア印刷インキ組成物に使用される着色材料としては、酸化チタン(白)、カーボンブラック(黒)、チタン黄、弁柄、コバルトブルー等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料、アルミニウム等の鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母からなるパール顔料等が、耐候性・耐熱性・インキ樹脂に対する分散性から好ましい。
白インキ用の酸化チタンを例に挙げれば、特に塩素法により製造されたものが耐候性の観点で望ましい。
更に、必要に応じてその他の各種添加剤を含有していてもよい。各種添加剤としては、紫外線吸収剤、光安定剤、ブロッキング防止剤等があげられる。
また、添加剤として分散剤、沈降防止剤を使用することが望ましい。顔料の分散性を保ちインキの安定を向上させることができる。分散剤や沈降防止剤の添加量としては、インキ固形分に対し、0.05〜10重量%であることが好ましい。
本発明のグラビア印刷インキ用樹脂組成物は、硬化剤を添加して使用することで、優れた基材への耐候密着性を付与している。硬化剤は通常、脂肪族または脂環族イソシアネートを使用する。脂肪族または脂環族イソシアネートとしてはヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネートが用いられる。また、これらイソシアネートの三量体を好ましく使用でき、そのなかでもジイソシアネートのアダクト体やビウレット体又はヌレート体であることが好ましい。その中でも、ヘキサメチレンジイソシアネート又はイソホロンジイソシアネートのアダクト体、又はビウレット体又は、ヌレート体が特に好ましい。硬化剤は単独で添加しても良いし、2種類以上を添加しても良い。硬化剤の添加量としては、インキ固形分に対し、1〜50重量%であることが好ましい。
本発明の印刷インキを基材へ塗布する方法は限定されないが、グラビアコート法、フレキソコート法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法、カーテンコート法、スピンコート法等の一般的な方法により塗布することができる。これを放置するか、必要により送風、加熱や減圧乾燥することにより塗膜が得られる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。尚、例中における「部」とは重量部、「%」は重量%をそれぞれ示す。
〔ポリウレタン樹脂の合成方法〕
(合成方法Aによるポリウレタン樹脂A)
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにアジピン酸/テレフタル酸=50/50なる酸成分と3−メチル−1,5ペンタンジオールから得られる数平均分子量(以下Mnという)2,000のポリエステルポリオール233.26部と
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール24.91部、イソホロンジイソシアネート86.38部、メチルエチルケトン90.0部、ウレタン化触媒(2−エチルヘキサン酸20%含有オクチル酸ビスマス(金属分25%))を0.072部仕込み、窒素気流下に75℃で4時間反応させた。続いて、N−メチルジエタノールアミン8.11部を仕込み、窒素気流下に75℃で2時間反応させた。
その後、メチルエチルケトン330部を加え、反応溶液を希釈した。反応液を50℃に調整後、イソホロンジアミン6.62部、メチルエチルケトン120部を添加し、攪枠下に60℃で5時間反応させた。
サンプリングを行い、サンプリングした反応物にメチルエチルケトンを添加して樹脂の不揮発分を30%に調整してから粘度測定を行い、ガードナー粘度計(J)を確認した後、モノエタノールアミン0.71部、メチルエチルケトン25部を添加し、攪枠下に60℃で1時間反応させた。
最後にメチルエチルケトン275.0部を加え、不揮発分30.0%、ガードナー粘度J(25℃)、重量平均分子量(以下Mwという)58,000のポリウレタン樹脂Aを得た。
(合成方法Bによるポリウレタン樹脂H)
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにアジピン酸/テレフタル酸=50/50なる酸成分と3−メチル−1,5ペンタンジオールから得られる数平均分子量(以下Mnという)2,000のポリエステルポリオール220.30部と
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール29.41部、イソホロンジイソシアネート93.24部、メチルエチルケトン90.0部、ウレタン化触媒(2−エチルヘキサン酸20%含有オクチル酸ビスマス(金属分25%))を0.072部仕込み、窒素気流下に75℃で6時間反応させた。
その後、メチルエチルケトン330部を加え、反応溶液を希釈した。反応液を50℃に調整後、N,N−ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン10.67部、イソホロンジアミン2.14部、メチルエチルケトン120部を添加し、攪枠下に60℃で5時間反応させた。
サンプリングを行い、サンプリングした反応物にメチルエチルケトンを添加して樹脂の不揮発分を30%に調整してから粘度測定を行い、ガードナー粘度計(M)を確認した後、モノエタノールアミン4.23部、メチルエチルケトン25部を添加し、攪枠下に60℃で1時間反応させた。
最後にメチルエチルケトン275.0部を加え、不揮発分30.0%、ガードナー粘度M(25℃)、重量平均分子量(以下Mwという)18,000のポリウレタン樹脂Hを得た。
(合成方法Aによるポリウレタン樹脂A)
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにアジピン酸/テレフタル酸=50/50なる酸成分と3−メチル−1,5ペンタンジオールから得られる数平均分子量(以下Mnという)2,000のポリエステルポリオール233.26部と
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール24.91部、イソホロンジイソシアネート86.38部、メチルエチルケトン90.0部、ウレタン化触媒(2−エチルヘキサン酸20%含有オクチル酸ビスマス(金属分25%))を0.072部仕込み、窒素気流下に75℃で4時間反応させた。続いて、N−メチルジエタノールアミン8.11部を仕込み、窒素気流下に75℃で2時間反応させた。
その後、メチルエチルケトン330部を加え、反応溶液を希釈した。反応液を50℃に調整後、イソホロンジアミン6.62部、メチルエチルケトン120部を添加し、攪枠下に60℃で5時間反応させた。
サンプリングを行い、サンプリングした反応物にメチルエチルケトンを添加して樹脂の不揮発分を30%に調整してから粘度測定を行い、ガードナー粘度計(J)を確認した後、モノエタノールアミン0.71部、メチルエチルケトン25部を添加し、攪枠下に60℃で1時間反応させた。
最後にメチルエチルケトン275.0部を加え、不揮発分30.0%、ガードナー粘度J(25℃)、重量平均分子量(以下Mwという)58,000のポリウレタン樹脂Aを得た。
(合成方法Bによるポリウレタン樹脂H)
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにアジピン酸/テレフタル酸=50/50なる酸成分と3−メチル−1,5ペンタンジオールから得られる数平均分子量(以下Mnという)2,000のポリエステルポリオール220.30部と
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール29.41部、イソホロンジイソシアネート93.24部、メチルエチルケトン90.0部、ウレタン化触媒(2−エチルヘキサン酸20%含有オクチル酸ビスマス(金属分25%))を0.072部仕込み、窒素気流下に75℃で6時間反応させた。
その後、メチルエチルケトン330部を加え、反応溶液を希釈した。反応液を50℃に調整後、N,N−ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン10.67部、イソホロンジアミン2.14部、メチルエチルケトン120部を添加し、攪枠下に60℃で5時間反応させた。
サンプリングを行い、サンプリングした反応物にメチルエチルケトンを添加して樹脂の不揮発分を30%に調整してから粘度測定を行い、ガードナー粘度計(M)を確認した後、モノエタノールアミン4.23部、メチルエチルケトン25部を添加し、攪枠下に60℃で1時間反応させた。
最後にメチルエチルケトン275.0部を加え、不揮発分30.0%、ガードナー粘度M(25℃)、重量平均分子量(以下Mwという)18,000のポリウレタン樹脂Hを得た。
(合成方法Cによるポリウレタン樹脂J)
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにポリエステルポリオールA217.84部とシクロヘキサンジメタノール30.26部、N−メチルジエタノールアミン7.79部を仕込み均一に撹拌した。この混合溶液にイソホロンジイソシアネート96.81部、メチルエチルケトン90.0部、ウレタン化触媒(2−エチルヘキサン酸20%含有オクチル酸ビスマス(金属分25%))を0.072部仕込み、窒素気流下に75℃で6時間反応させた。その後、メチルエチルケトン630部を加え、反応溶液を希釈した。反応液を50℃に調整後、イソホロンジアミン2.78部、モノエタノールアミン4.53部、メチルエチルケトン120部を添加し、攪枠下に60℃で5時間反応させ、不揮発分30.0%、ガードナー粘度N(25℃)、Mw35,000のポリウレタン樹脂Jを得た。
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにポリエステルポリオールA217.84部とシクロヘキサンジメタノール30.26部、N−メチルジエタノールアミン7.79部を仕込み均一に撹拌した。この混合溶液にイソホロンジイソシアネート96.81部、メチルエチルケトン90.0部、ウレタン化触媒(2−エチルヘキサン酸20%含有オクチル酸ビスマス(金属分25%))を0.072部仕込み、窒素気流下に75℃で6時間反応させた。その後、メチルエチルケトン630部を加え、反応溶液を希釈した。反応液を50℃に調整後、イソホロンジアミン2.78部、モノエタノールアミン4.53部、メチルエチルケトン120部を添加し、攪枠下に60℃で5時間反応させ、不揮発分30.0%、ガードナー粘度N(25℃)、Mw35,000のポリウレタン樹脂Jを得た。
(重量平均分子量の測定)
尚、本発明におけるGPCによる重量/数平均分子量(ポリスチレン換算)の測定は東ソー(株)社製HLC8220システムを用い以下の条件で行った。
分離カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHHR−Nを4本使用。カラム温度:40℃。移動層:和光純薬工業(株)製テトラヒドロフラン。流速:1.0ml/分。試料濃度:1.0重量%。試料注入量:100マイクロリットル。検出器:示差屈折計。
尚、本発明におけるGPCによる重量/数平均分子量(ポリスチレン換算)の測定は東ソー(株)社製HLC8220システムを用い以下の条件で行った。
分離カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHHR−Nを4本使用。カラム温度:40℃。移動層:和光純薬工業(株)製テトラヒドロフラン。流速:1.0ml/分。試料濃度:1.0重量%。試料注入量:100マイクロリットル。検出器:示差屈折計。
〔評価インキ作成方法〕
試作したポリウレタン樹脂、溶剤、酸化チタンにて白色インキを作成した。
下記配合後、ガラスビーズを100部加え、サンドミルで1時間湿式分散した。
MEK(メチルエチルケトン) 14.0部
ソルスパース20000(日本ルーブリゾール社製分散剤) 0.5部
ポリウレタン樹脂A 38.0部
Ti−Pure R−931(DuPont社製酸化チタン)47.5部
合計100.0部
試作したポリウレタン樹脂、溶剤、酸化チタンにて白色インキを作成した。
下記配合後、ガラスビーズを100部加え、サンドミルで1時間湿式分散した。
MEK(メチルエチルケトン) 14.0部
ソルスパース20000(日本ルーブリゾール社製分散剤) 0.5部
ポリウレタン樹脂A 38.0部
Ti−Pure R−931(DuPont社製酸化チタン)47.5部
合計100.0部
〔評価インキの調整〕
上記によって得られたインキ100部に、日本ポリウレタン社製硬化剤「コロネートHX」を5部加えて撹拌し、MEK/MIBK=8/2の溶剤を26部添加して、白色インキを作成し、インキ粘度をザーンカップ(離合社製)#3にて18秒になる様に調整した。
上記によって得られたインキ100部に、日本ポリウレタン社製硬化剤「コロネートHX」を5部加えて撹拌し、MEK/MIBK=8/2の溶剤を26部添加して、白色インキを作成し、インキ粘度をザーンカップ(離合社製)#3にて18秒になる様に調整した。
〔評価インキの粘度変化確認〕
調整したインキをサンプル瓶に入れ、25℃で24時間保管。ザーカップで粘度を測定した。
調整したインキをサンプル瓶に入れ、25℃で24時間保管。ザーカップで粘度を測定した。
〔印刷物作成〕
白色インキを、40線/cmのヘリオ彫刻版を備えたグラビア印刷試験機GP−10(クラボウ社製)を用いて、コロナ処理をした白PETフィルム(三菱樹脂製、厚み:50μ)に印刷を行い、ドライヤーで乾燥させた。その後、印刷物を60℃で24時間養生を行った。
白色インキを、40線/cmのヘリオ彫刻版を備えたグラビア印刷試験機GP−10(クラボウ社製)を用いて、コロナ処理をした白PETフィルム(三菱樹脂製、厚み:50μ)に印刷を行い、ドライヤーで乾燥させた。その後、印刷物を60℃で24時間養生を行った。
〔印刷物の耐候性の試験条件〕
耐候性試験器としてEYE SUPER UV TESTER(岩崎電気社製)を144時間(UV照射6サイクル)を照射する。UV照射条件としては、照度60mW/cm2(バックパネル温度 62.5℃、相対湿度 60%)とした。
UV照射1サイクルは、照射時間:20.0時間、結露時間:4.0時間、暗黒時間:0.1時間、シャワー時間:10秒、シャワー間隔:0.1時間である。
耐候性試験器としてEYE SUPER UV TESTER(岩崎電気社製)を144時間(UV照射6サイクル)を照射する。UV照射条件としては、照度60mW/cm2(バックパネル温度 62.5℃、相対湿度 60%)とした。
UV照射1サイクルは、照射時間:20.0時間、結露時間:4.0時間、暗黒時間:0.1時間、シャワー時間:10秒、シャワー間隔:0.1時間である。
〔印刷物の耐候密着性〕
耐候性試験後の密着性については、インキに硬化剤を添加して直後に印刷したもの(耐候密着性(1))と、インキに硬化剤を添加して24時間経過後に印刷したもの(耐候密着性(2))各々について、印刷物にクロスカットを入れ、セロファンテープで強剥離して、インキの剥離状態を目視評価した。
○ :まったく剥離が見られない。
△ :一部剥離が見られる。
△−×:かなりの範囲で剥離が見られる。
× :全面に剥離する。
〔印刷部の色相変化〕
耐候性試験前後の色相変化をコニカミノルタ社製:分光測色計「CM−700d」を用いて測定し、ΔE値を比較した。ΔE値が2.0以下であれば、肉眼で色相に差異を感じる事はない。
耐候性試験後の密着性については、インキに硬化剤を添加して直後に印刷したもの(耐候密着性(1))と、インキに硬化剤を添加して24時間経過後に印刷したもの(耐候密着性(2))各々について、印刷物にクロスカットを入れ、セロファンテープで強剥離して、インキの剥離状態を目視評価した。
○ :まったく剥離が見られない。
△ :一部剥離が見られる。
△−×:かなりの範囲で剥離が見られる。
× :全面に剥離する。
〔印刷部の色相変化〕
耐候性試験前後の色相変化をコニカミノルタ社製:分光測色計「CM−700d」を用いて測定し、ΔE値を比較した。ΔE値が2.0以下であれば、肉眼で色相に差異を感じる事はない。
〔インキの粘度変化〕
インキをザーンカップ#3−18.0秒に調整後、調整直後と25℃保存下24時間後の粘度変化(秒)を測定した。
インキをザーンカップ#3−18.0秒に調整後、調整直後と25℃保存下24時間後の粘度変化(秒)を測定した。
〔インキの経時変化〕
インキが目視確認でゲル化するまでの日数を調査した。
インキが目視確認でゲル化するまでの日数を調査した。
表1〜4中の数値は重量%である。
表1〜4に示す諸原料及び略を以下に示す。
IPDI :イソホロンジイソシアネート
ポリオールA :アジピン酸/テレフタル酸/3−メチル−1,5−ペンタンジオール=1/1/2からなるポリエルテスポリオール。重量平均分子量(Mw):2000
ポリオールB:アジピン酸/3−メチル−1,5−ペンタンジオール=1/1からなるポリエルテスポリオール。重量平均分子量(Mw):2000
DEPD :2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール
NPG :2,2−ジメチル1,3−プロパンジオール
EHD :2−エチル−1,3−ヘキサンジオール
CHDM :シクロヘキサンジメタノール
HD :1,6−ヘキサンジオール
MPD :3−メチル−1,5−ペンタンジオール
MDEA :N−メチルジエタノールアミン
BDEA :N−ブチルジエタノールアミン
MIBPA :N,N−ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン
IPDA :イソホロンジアミン
MEA :エタノールアミン
MIPA :イソプロパールアミン
DnBA :ジ−n−ブチルアミン
MEK :メチルエチルケトン
ウレタン化触媒:2−エチルヘキサン酸20%含有オクチル酸ビスマス(金属分25%)
表1〜4に示す諸原料及び略を以下に示す。
IPDI :イソホロンジイソシアネート
ポリオールA :アジピン酸/テレフタル酸/3−メチル−1,5−ペンタンジオール=1/1/2からなるポリエルテスポリオール。重量平均分子量(Mw):2000
ポリオールB:アジピン酸/3−メチル−1,5−ペンタンジオール=1/1からなるポリエルテスポリオール。重量平均分子量(Mw):2000
DEPD :2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール
NPG :2,2−ジメチル1,3−プロパンジオール
EHD :2−エチル−1,3−ヘキサンジオール
CHDM :シクロヘキサンジメタノール
HD :1,6−ヘキサンジオール
MPD :3−メチル−1,5−ペンタンジオール
MDEA :N−メチルジエタノールアミン
BDEA :N−ブチルジエタノールアミン
MIBPA :N,N−ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン
IPDA :イソホロンジアミン
MEA :エタノールアミン
MIPA :イソプロパールアミン
DnBA :ジ−n−ブチルアミン
MEK :メチルエチルケトン
ウレタン化触媒:2−エチルヘキサン酸20%含有オクチル酸ビスマス(金属分25%)
実施例に述べるグラビア印刷インキ用樹脂組成物では、強い紫外線照射下における耐候性密着性を保ちつつ、色相変化と粘度変化の少ないハンドリング性が良好な結果となった。
本発明のグラビア印刷インキ用樹脂及びそれを用いたインキ組成物は、その優れた耐久性と作業時の良好なハンドリング性を併せ持つ事で、建装材用用途を始め、自動車内装、家電等に幅広く展開され得る。
Claims (5)
- 末端に水酸基を有するポリエステルポリウレタン樹脂(A)、ポリイソシアネート、溶剤、及び顔料を含むグラビア印刷インキ用樹脂組成物であって、前記ポリエステルポリウレタン樹脂(A)が、下記の反応工程(1)〜(3)によって得られることを特徴とするグラビア印刷インキ用樹脂組成物。
(1)脂肪族ジイソシアネート(a)と、酸成分として芳香族ジカルボン酸を必須成分として製造されたポリエステルポリオール(b)と、2級又は3級炭化水素に連結されたヒドロキシメチル基を2個含有する重量平均分子量が500以下の脂肪族炭化水素化合物(c)とを、触媒存在下、反応させ、イソシアネート末端樹脂を得る。
(2−1)得られたイソシアネート末端樹脂と、第三級アミノ基を有する脂肪族ジオール又は第三級アミノ基を有する脂肪族ジアミンを必須成分とする鎖延長剤(d)とを反応させ、鎖延長されたイソシアネート末端樹脂を得る。
(2−2)得られたイソシアネート末端樹脂と、第三級アミノ基を有する脂肪族ジオール又は脂肪族ジアミンを必須成分とする鎖延長剤とを反応させ、鎖延長されたイソシアネート末端樹脂を得る。
(3)得られたイソシアネート末端樹脂とアミノアルコール類を含有する反応停止剤とを反応させ、末端に水酸基を有するポリエステルポリウレタン樹脂(A)を得る。 - 前記成分(a)、(b)、(c)及び(d)の組成比(当量比)が下記の範囲である請求項1記載のグラビア印刷インキ用樹脂組成物。
(i)〔(b)/((b)+(c)+(d))〕=0.18〜0.39、
(ii)〔(c)/((b)+(c)+(d))〕=0.44〜0.60、
(iii)〔(d)/((b)+(c)+(d))〕=0.17〜0.30、
且つ
(iv)〔(a)/((b)+(c)+(d))〕=1.05〜2.00 - 前記反応工程(1)における触媒がビスマス系金属石鹸である請求項1記載のグラビア印刷インキ用樹脂組成物。
- 前記芳香族ジカルボン酸がテレフタル酸又はイソフタル酸であり、その含有量が、前記ポリエステルポリオール(b)中の0.2〜0.5mmol/gである請求項1記載のグラビア印刷インキ用樹脂組成物。
- 請求項1〜4の何れか1つに記載のグラビア印刷インキ用樹脂組成物を用いた印刷インキ。
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JP2013072535A JP2014196413A (ja) | 2013-03-29 | 2013-03-29 | グラビア印刷インキ用樹脂組成物 |
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---|---|---|---|---|
JP2016196560A (ja) * | 2015-04-03 | 2016-11-24 | サカタインクス株式会社 | 表刷り用グラビア印刷インキ組成物 |
JP2019119824A (ja) * | 2018-01-10 | 2019-07-22 | Dicグラフィックス株式会社 | 表刷り印刷用リキッド印刷インキ組成物及び印刷物 |
JP2021014487A (ja) * | 2019-07-10 | 2021-02-12 | Dicグラフィックス株式会社 | リキッド印刷インキ、印刷物、及び積層体 |
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2013
- 2013-03-29 JP JP2013072535A patent/JP2014196413A/ja active Pending
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WO2022009704A1 (ja) * | 2020-07-07 | 2022-01-13 | 大日精化工業株式会社 | バイオポリウレタン樹脂を用いた印刷インキ |
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