JPH10278920A - 箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定して設置できる箱を提供すること。 【解決手段】 被収納物を出し入れする開口部２１を開
閉するための蓋２３に一体的に設けられ、前記蓋で前記
開口部を閉じたときに前記蓋を本体に係止するための係
止部２３ｅと、前記本体に設けられ、前記係止部を差し
込むための差込部２５ａａ、２５ａｂとを備え、前記係
止部を前記差込部に差し込んだときに、前記差込部から
突き出る前記係止部の部分を前記本体に密着させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、被収納物を収納
するための箱に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】情報記録媒体、例えば光磁気ディスクあ
るいは光ディスク、磁気ディスクのような媒体は、記録
できる情報量が多く、取り扱いが容易であることから、
広く使用されてきている。このような情報記録媒体の中
で光磁気ディスクとしては、例えばミニディスク（Ｍ
Ｄ）が広く市販されている。このミニディスクは、情報
の記録及び再生が可能な小型のディスクである。

【０００３】ミニディスクは、塵や埃から保護するため
に、また使用者の指紋の付着を防止するために、プラス
チックス製のカートリッジの内部に収容されている。こ
のカートリッジは、携帯性を確保するために、また外部
からの衝撃から保護するために、プラスチックス製のケ
ース内に収納されるようになっている。そして、出荷段
階では、ケース内にカートリッジが収納された状態のも
のが、薄いプラスチックス製のフィルムで包装され、数
枚まとめて収納・搬送・展示するための箱内に梱包され
る。尚、以下ではカートリッジがケース内に収納されフ
ィルムで包装された状態の被収納物をミニディスク商品
という。

【０００４】図２０は、従来の箱の一例を示す斜視図で
ある。この箱１０は、コートボール等の厚紙で成り、ミ
ニディスク商品１の縦横長（ミニディスクの径方向の長
さ）とほぼ同一の長さを有する縦横であって、複数枚
（この例では３枚）分のミニディスク商品１の厚さとほ
ぼ同一の厚さを有する高さの直方体状に組み立てられて
いる。箱１０は、その縦と横を形成する一面１１が開放
されており、この開放面１１が箱１０の横と高さを形成
する一側面１２と一体的に設けられている蓋１３により
閉じられるようになっている。

【０００５】この蓋１３は、上記側面１２から順に連続
的に設けられている、開放面１１と同形状の上面１３ａ
と、上記側面１２に対向する側面１４と同形状の補助面
１３ｂと、台形状の係止面１３ｃとで構成されている。
上面１３ａには、箱１０の横方向に延びる折り曲げ部１
３ｄが設けられている。また、係止面１３ｃの先端に
は、蓋１３を閉じたときに係止するための台形状の係止
部１３ｅが設けられている。開放面１１に対向する底面
１５には、蓋１３を閉じたときに係止部１３ｅが差し込
まれるスリット１５ａが設けられている。さらに、蓋１
３を閉じたときに上面１３ａの側部と開放面１１との間
で隙間が生じないように、箱１０の縦と高さを形成する
二側面１６、１７とそれぞれ一体的に羽部１８、１９が
設けられている。

【０００６】このような構成の箱１０を用いてミニディ
スク商品１を搬送するために梱包し、また展示するため
に開包する方法を説明する。先ず、ミニディスク商品１
を梱包する場合を説明する。図２０に示すように、箱１
０の蓋１３を開けた状態で、ミニディスク商品１を、そ
の厚さ方向に３枚重ねて開放面１１から箱１０内に収納
する（図示矢印ａ）。

【０００７】図２１に示すように、羽部１８、１９を開
放面１１側に折り曲げ、蓋１３を開放面１１側に折り曲
げる。図２２に示すように、開放面１１を上面１３ａで
閉じ、補助面１３ｂを側面１４の外側に重ねて係止面１
３ｃを底面１５の外側に回り込ませる。そして、図２３
に示すように、係止部１３ｅを底面１５の外側からスリ
ット１５ａ内に差し込んで蓋１３が開かないようにす
る。これにより、３枚のミニディスク商品１は、箱１０
内に保持されるので、箱１０外に飛び出すようなことは
なく、搬送が容易となる。

【０００８】次に、ミニディスク商品１を開包する場合
を説明する。図２４に示すように、箱１０の蓋１３を開
けてミニディスク商品１を取り出す（図示矢印ｂ）。図
２５に示すように、上面１３ａを折り曲げ部１３ｄに沿
って開放面１１側に折り曲げ、係止面１３ｃを開放面１
１から箱１０内に入れ、係止部１３ｅを底面１５の内側
からスリット１５ａ内に差し込む。

【０００９】そして、図２６に示すように、３枚のミニ
ディスク商品１を、その縦方向に開放面１１から箱１０
内に収納して係止面１３ｃ側に倒す。これにより、３枚
のミニディスク商品１は、商品名等が印刷されている印
刷面１ａで傾斜してずれて重なった状態で保持されるの
で、印刷面１ａが購入者等に見易くなり、展示効果が上
がる。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の箱１０
では、ミニディスク商品１を展示するために係止部１３
ｅを底面１５の内側からスリット１５ａ内に差し込んだ
後、底面１５の外側に突き出た係止部１３ｅを底面１５
に沿って折り曲げている。従って、底面１５の外側に突
き出た係止部１３ｅは、底面１５に止められておらずフ
リーな状態であるので、図２７に示すように、係止部１
３ｅの折り曲げ部が復元して係止部１３ｅが底面１５か
ら図示矢印ｃ方向に跳ね上がって出っ張ってしまう場合
があった。そして、このように係止部１３ｅが底面１５
から出っ張ってしまうと、箱１０の安定設置性が悪化す
るので、展示の見栄えが悪くなり、場合によっては箱１
０が転倒してミニディスク商品１が散乱するという問題
があった。

【００１１】この発明は、上記課題を解消するために成
されたものであり、安定して設置できる箱を提供するこ
とを目的としている。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記目的は、この発明に
あっては、被収納物を収納するための箱において、前記
被収納物を出し入れする開口部を開閉するための蓋に一
体的に設けられ、前記蓋で前記開口部を閉じたときに前
記蓋を本体に係止するための係止部と、前記本体に設け
られ、前記係止部を差し込むための差込部とを備え、前
記係止部を前記差込部に差し込んだときに、前記差込部
から突き出る前記係止部の部分を前記本体に密着させる
ことにより達成される。

【００１３】上記構成によれば、差込部から突き出る係
止部の部分が本体に密着しているので、箱を設置したと
きに差込部から突き出る係止部の部分が邪魔にならず、
安定させることができる。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施の形
態を添付図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下に述
べる実施の形態は、この発明の好適な具体例であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、こ
の発明の範囲は、以下の説明において特にこの発明を限
定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるも
のではない。

【００１５】図１は、この発明の箱の実施形態を示す斜
視図である。ここで、この箱の構成を説明する前に、こ
の箱に収納されるミニディスクのカートリッジ及びケー
スの構造について説明する。図１４及び図１５は、ミニ
ディスクが収容されたカートリッジの一例を示す上面斜
視図及び背面斜視図である。このカートリッジ３０は、
相互に張り合わされて開口している窓３１ａ、３２ａが
設けられているプラスチックス製の上シェル３１と下シ
ェル３２、上シェル３１と下シェル３２の表面でスライ
ド可能に取り付けられて窓３１ａ、３２ａを開閉する金
属製のシャッター３３及び上シェル３１と下シェル３２
の間に収容されているディスクＤ等を有している。そし
て、シャッター３３を図示矢印Ｐ方向にスライドさせて
窓３１ａ、３２ａを開け、ディスクＤの表面及び裏面の
一部分を窓３１ａ、３２ａから露出させることにより、
ディスクＤに情報を記録し、ディスクＤに記録されてい
る情報を再生する。

【００１６】図１６及び図１７は、ミニディスクが収容
されたカートリッジを収納するケースの一例を示す上面
斜視図及び背面斜視図である。このケース４０は、相互
に張り合わされて開口している挿入口４３が設けられて
いるプラスチックス製の本体４１と上蓋４２を有してい
る。本体４１の外表面には、ディスクＤに記録されてい
る情報内容を表示したカードを貼り付けるための凹部４
１ａが設けられている。本体４１と上蓋４２は、図１８
に示すように、本体４１と上蓋４２の各側面に設けられ
ている溝４１ｂ、４２ｂがかみ合わされ、図示矢印Ｅ方
向にスライドさせて張り合わされている。

【００１７】本体４１の内側面には、クリップ部４４、
４４が設けられている。このクリップ部４４、４４は、
バネ部品４４ａ、４４ａが本体４１の内面に設けられて
いるはめ込み部４１ｃ、４１ｃにはめ込まれることによ
り構成されている。そして、図１９に示すように、上記
カートリッジ３０を挿入口４３から挿入し、カートリッ
ジ３０の下シェル３２の側面に設けられている凹部３２
ｂ、３２ｂをクリップ部４４、４４にはめ込むことによ
り、カートリッジ３０をケース４０内に収納する。

【００１８】次に、上述したカートリッジ３０を収納し
たケース４０がフィルムで包装された状態のミニディス
ク商品１を梱包する箱の構成を説明する。この箱２０
は、コートボール等の厚紙やポリプロピレン（ＰＰ）シ
ート等で成り、ミニディスク商品１の縦横長（ミニディ
スクの径方向の長さ）とほぼ同一の長さを有する縦横で
あって、複数枚（この例では３枚）分のミニディスク商
品１の厚さとほぼ同一の厚さを有する高さの直方体状に
組み立てられている。箱２０は、その縦と横を形成する
一面２１がミニディスク商品１を出し入れするために開
放されており、この開口部である開放面２１が箱２０の
横と高さを形成する一側面２２と一体的に設けられてい
る蓋２３により閉じられるようになっている。

【００１９】この蓋２３は、上記側面２２から順に連続
的に設けられている、開放面２１と同形状の上面２３ａ
と、上記側面２２に対向する側面２４と同形状の補助面
２３ｂと、台形状の係止面２３ｃとで構成されている。
上面２３ａには、箱２０の横方向に延びる折り曲げ部２
３ｄが設けられている。また、係止面２３ｃの先端に
は、蓋２３を閉じたときに係止するためのアレイ形状の
係止部２３ｅが設けられている。即ち、図２（Ａ）に示
すように、係止部２３ｅは、その先端の係止部分２３ｅ
ａ、２３ｅｂが、二股に分かれた台形状に形成されてい
る。

【００２０】開放面２１に対向する底面２５には、蓋２
３を閉じたときに係止部２３ｅが差し込まれる差込部で
ある２カ所のスリット２５ａａ、２５ａｂが設けられて
いる。即ち、図２（Ｂ）に示すように、２カ所のスリッ
ト２５ａａ、２５ａｂは、係止部２３ｅの係止部分２３
ｅａ、２３ｅｂにそれぞれ対応する対称形状のＬ字形
状、即ち各Ｌ字の一画を背中合わせにした対称形状に形
成されている。そして、このＬ字の一画は、切り込みの
みが入れられており、Ｌ字の他の一画は、幅広の切り込
みが入れられており、さらにＬ字の角部は、斜めに切り
込みが入れられている。

【００２１】さらに、蓋２３を閉じたときに上面２３ａ
の側部と開放面２１との間で隙間が生じないように、箱
２０の縦と高さを形成する二側面２６、２７とそれぞれ
一体的に羽部２８、２９が設けられている。尚、羽部２
８、２９は設けなくても良い。また、ミニディスク商品
１の印刷面１ａの一部が見えるように、上面２３ａの一
部、例えば角部を切り欠いても良い。

【００２２】このような構成の箱２０を用いてミニディ
スク商品１を搬送するために梱包し、また展示するため
に開包する方法を説明する。先ず、ミニディスク商品１
を梱包する場合を説明する。図３に示すように、箱２０
の蓋２３を開けた状態で、ミニディスク商品１を、その
厚さ方向に３枚重ねて開放面２１から箱２０内に収納す
る（図示矢印ａ）。図４に示すように、羽部２８、２９
を開放面２１側に折り曲げ、蓋２３を開放面２１側に折
り曲げる。

【００２３】図５に示すように、開放面２１を上面２３
ａで閉じ、補助面２３ｂを側面２４の外側に重ねて係止
面２３ｃを底面２５の外側に回り込ませる。そして、図
６に示すように、係止部２３ｅの先端の係止部分２３ｅ
ａ、２３ｅｂを底面２５の外側から対応するスリット２
５ａａ、２５ａｂ内に差し込んで蓋２３が開かないよう
にする。これにより、３枚のミニディスク商品１は、箱
２０内に保持されるので、箱２０外に飛び出すようなこ
とはなく、搬送が容易となる。

【００２４】次に、ミニディスク商品１を開包する場合
を説明する。図７に示すように、箱２０の蓋２３を開け
てミニディスク商品１を取り出す（図示矢印ｂ）。図８
に示すように、上面２３ａを折り曲げ部２３ｄに沿って
開放面２１側に折り曲げ、係止面２３ｃを開放面２１か
ら箱２０内に入れ、係止部２３ｅの先端の係止部分２３
ｅａ、２３ｅｂを底面２５の内側から対応するスリット
２５ａａ、２５ａｂ内に差し込む。

【００２５】そして、図９に示すように、３枚のミニデ
ィスク商品１を、その縦方向に開放面２１から箱２０内
に収納して係止面２３ｃ側に倒す。これにより、３枚の
ミニディスク商品１は、商品名等が印刷されている印刷
面１ａで傾斜してずれて重なった状態で保持されるの
で、印刷面が購入者等に見易くなり、展示効果が上が
る。

【００２６】ここで、上述した係止部２３ｅの係止方法
を図１０〜図１２を参照して説明する。先ず、図１０に
示すように、係止部分２３ｅａ、２３ｅｂの先端を対応
するスリット２５ａａ、２５ａｂの幅広の切り込み部分
に合わせ、係止部分２３ｅａ、２３ｅｂの間の部分がス
リット２５ａａ、２５ａｂの切り込みのみの部分に沿う
ように、係止部２３ｅをスリット２５ａａ、２５ａｂ内
に挿入する。すると、図１１（Ａ）、（Ｂ）に示すよう
に、係止部分２３ｅａ、２３ｅｂは底面２５の裏側に回
り込み、係止部分２３ｅａ、２３ｅｂの間の部分は底面
２５の表側でスリット２５ａａ、２５ａｂの切り込みの
みの部分にかみ合い、係止部２３ｅの元の部分は底面２
５の表側でスリット２５ａａ、２５ａｂの幅広の切り込
み部分に接触した状態になる。

【００２７】従って、図１２に示すように、係止部２３
ｅ全体は底面２５と完全に密着した状態で保持されるこ
とになるので、従来のように底面１５の外側に突き出た
係止部１３ｅを底面１５に沿って折り曲げる必要がな
く、係止部１３ｅの折り曲げ部が復元して係止部１３ｅ
が底面１５から跳ね上がって出っ張ってしまうようなこ
ともない。また、係止部２３ｅはスリット２５ａａ、２
５ａｂによってある程度の力でロックが掛かった状態に
なるので、係止部２３ｅがスリット２５ａａ、２５ａｂ
から抜けるようなこともない。

【００２８】上述した箱２０は、１枚のコートボール等
の厚紙やポリプロピレン（ＰＰ）シート等から作成する
ことができる。即ち、図１３に示すような箱２０の展開
図を描いて切り出し、その切り出したものを折り曲げて
必要な部分を止めることにより、容易に箱２０を組み立
てることができる。

【００２９】ところで、上述した実施の形態の箱では、
光磁気ディスクの中のミニディスク商品を収納するもの
であるが、これに限定されるものではなく、他の種類の
情報記録媒体を収納する箱にも適用することができる。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、安定して設置できるので、特に展示の際の見栄えを
良くすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の箱の実施形態を示す斜視図。

【図２】図１の箱の主要部の拡大図。

【図３】図１の箱の使用方法を説明するための第１の
図。

【図４】図１の箱の使用方法を説明するための第２の
図。

【図５】図１の箱の使用方法を説明するための第３の
図。

【図６】図１の箱の使用方法を説明するための第４の
図。

【図７】図１の箱の使用方法を説明するための第５の
図。

【図８】図１の箱の使用方法を説明するための第６の
図。

【図９】図１の箱の使用方法を説明するための第７の
図。

【図１０】図２の箱の主要部の使用方法を説明するため
の第１の図。

【図１１】図２の箱の主要部の使用方法を説明するため
の第２の図。

【図１２】図１の箱の展示時の状態を示す断面側面図。

【図１３】図１の箱の展開図の一例を示す図。

【図１４】ミニディスクが収容されたカートリッジの一
例を示す上面斜視図。

【図１５】図１４のカートリッジの背面斜視図。

【図１６】ミニディスクが収容されたカートリッジを収
納するケースの一例を示す上面斜視図。

【図１７】図１６のケースの背面斜視図。

【図１８】図１７のケースの内部を示す斜視図。

【図１９】図１７のケースに図１４のカートリッジを収
納したときの内部を示す平面図。

【図２０】従来の箱の使用方法を説明するための第１の
図。

【図２１】図２０の箱の使用方法を説明するための第２
の図。

【図２２】図２０の箱の使用方法を説明するための第３
の図。

【図２３】図２０の箱の使用方法を説明するための第４
の図。

【図２４】図２０の箱の使用方法を説明するための第５
の図。

【図２５】図２０の箱の使用方法を説明するための第６
の図。

【図２６】図２０の箱の使用方法を説明するための第７
の図。

【図２７】図２０の箱の展示時の状態を示す断面側面
図。

【符号の説明】

１・・・ミニディスク商品（被収納物）、２０・・・
箱、２１・・・開放面（開口部）、２３・・・蓋、２３
ａ・・・上面、２３ｂ・・・補助面、２３ｃ・・・係止
面、２３ｅ・・・係止部、２３ｅａ、２３ｅｂ・・・係
止部分、２５・・・底面（本体）、２５ａａ、２５ａｂ
・・・スリット（差込部）、３０・・・カートリッジ、
４０・・・ケース

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被収納物を収納するための箱において、 前記被収納物を出し入れする開口部を開閉するための蓋
   に一体的に設けられ、前記蓋で前記開口部を閉じたとき
   に前記蓋を本体に係止するための係止部と、 前記本体に設けられ、前記係止部を差し込むための差込
   部とを備え、 前記係止部を前記差込部に差し込んだときに、前記差込
   部から突き出る前記係止部の部分を前記本体に密着させ
   ることを特徴とする箱。
2. 【請求項２】 前記差込部は、前記係止部の一部を保持
   する請求項１に記載の箱。
3. 【請求項３】 前記係止部は、その先端が二股に形成さ
   れており、前記差込部は、前記係止部の二股部分に対応
   して形成されており、前記係止部を前記差込部に差し込
   んだときに、前記差込部が前記係止部の二股部分の間を
   保持する請求項１に記載の箱。