JPH10278238A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10278238A
JPH10278238A JP9084786A JP8478697A JPH10278238A JP H10278238 A JPH10278238 A JP H10278238A JP 9084786 A JP9084786 A JP 9084786A JP 8478697 A JP8478697 A JP 8478697A JP H10278238 A JPH10278238 A JP H10278238A
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JP
Japan
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ink
fine particle
forming apparatus
charging
image forming
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Application number
JP9084786A
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English (en)
Inventor
Hisahiro Tamura
壽宏 田村
Kaoru Higuchi
馨 樋口
Masaaki Ozaki
正昭 尾崎
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 未帯電の微粒子インクを少なくすることによ
って吐出孔からのインク漏れをなくし、また吐出孔直下
に存在する帯電インクの絶対量を増大させることによっ
て、高速で良好な印字を行える画像形成装置を提供す
る。 【解決手段】 インク貯留層1内の吐出孔14の直下以
外の部分にインク3を加熱する放熱板2及びヒーター1
3が配置されている。帯電電極4からの放電によって微
粒子化されたインクを帯電する。また、それらによる放
電の方向は上記放熱板2の鉛直方向上方を向いており、
帯電領域が微粒子インクの対流経路中にある。電界シャ
ッター8は、コントロール部9の指示に基づき、画像デ
ータに応じて、電界により帯電インクの吐出をON,O
FFする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンター等の画像形成装置に係り、詳しくは、
インクの気体を断続的に吐出させて選択的に記録媒体上
に付着又は浸透させることにより画像を形成する画像形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクを気化させ、その気化した微粒子
インクを記録すべき画像データに対応した電気信号に応
じて断続的に吐出させ、記録媒体上に付着もしくは浸透
させて、画像を得る画像形成装置が知られている(特開
平8−300803号公報)。
【0003】この画像形成装置は、インクを加熱する加
熱部と、微粒子インクを吐出する吐出部と、記録すべき
画像データに対応した電気信号に応じて上記吐出部が断
続的に動作するよう制御を行なう吐出制御部からなって
いる。
【0004】吐出部は微粒子インクを帯電する帯電電極
部と記録媒体の背面に配設され帯電したインクを該記録
媒体上に誘導する背面電極部により構成されている。ま
た、吐出制御部は微粒子インクの吐出を物理的もしくは
電気的に制御するシャッター部と画像データに対応した
電気信号の入力に対して対応する信号を出力してシャッ
ター部の制御を行なうコントロール部により構成されて
いる。そして、加熱部と該帯電電極部とシャッター部が
一体となることで、1つの印字ヘッドが構成されてい
る。
【0005】以下、図を用いてもう詳細に説明する。
【0006】図12は、上記画像記録装置の一実施例を
示した全体構成図である。印字ヘッド1の内部には、粉
体のインク3が蓄えられている。また、印字ヘッド1に
は、インク3を加熱するための電気ヒータ13と放熱板
2により構成される加熱部と、加熱された微粒子インク
5を帯電する帯電電極4としての50〜80μmの細い
ワイヤーと、複数の吐出孔14とが設けられている。
【0007】図13は印字ヘッド1の上面の配置を表す
斜視図である。この図に示すように、吐出孔14の両側
に電界シャッター8が設けられている。複数の吐出孔1
4は印字幅に相当した長さに渡って形成され、それぞれ
の間隔は、記録密度が150dpi相当の場合、200
μmとなる。
【0008】以上のような構成の画像形成装置では、印
字時に、加熱部によりインク3を加熱し、気化する。イ
ンクの色材としては、有色のインクを用いるとして、イ
エローでは、アントライソチアゾール系、キノフタロン
系、ピラゾロナゾ系、ピリドンアゾ系、スチリル系等を
用い、マゼンダでは、アントラキノン系、ジシアノイミ
ダゾール系、チアジアゾールアゾ系、トリシアノビニル
系等を用い、シアンでは、アゾ系、アントラキノン系、
ナフトキノン系、インドアニリン系等を用いることがで
きる。インク3は気化し、気体のインク5となり、帯電
電極4に+1〜5kVの電圧を印加することにより、接
地している加熱部の方向にコロナ放電が起こり、該気体
状の微粒子インク5はプラスイオンに帯電する。帯電し
た気体状のインク5を記録媒体12の印字面の裏面に配
設された背面電極11に−0.5〜−2kVのマイナス
の電圧、例えば、−1kVを印加することにより記録媒
体上に誘導する。
【0009】ここで、電界シャッター8は、共通電極8
aと、記録密度に対応した200μm間隔で櫛歯状に設
けられた制御電極8bからなっている。共通電極8aは
接地されている。一方、制御電極8bは、記録すべき画
像データの電気信号に対応したコントロール部9の出力
信号により、通常50V〜1kV(Highレベル;
H)または0V(Lowレベル;L)の電圧が印加され
る。つまり、制御電極8bの電圧が、例えば500V
(H)の場合には、電界シャッター8はONとなり、制
御電極8bから共通電極8aに向けて電界が発生するた
め、プラスに帯電した微粒子インク5は電界シャッター
8を通り抜けることができない。一方、制御電極8bの
電圧が0V(L)の場合、制御電極8bと共通電極8a
間には電界が発生しないので微粒子インク5は背面電極
による電界に引き付けられて電界シャッター8を通り抜
けることができる。この場合、電界シャッター8はOF
Fとして機能している。
【0010】このように、上記した画像形成装置によれ
ば、制御電極の電圧のON/OFFにより微粒子インク
の吐出を断続的に制御できる。また、各々の画素に対応
した電極の電位を制御することにより、気体状の微粒子
インク5の通過を画素単位で制御できる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の構成では、微粒子インクの帯電効率が悪く、未
帯電の微粒子インクが存在してしまう。このため、微粒
子インクの漏れが発生するとともに、所望のプリント速
度で印字させた場合の印字濃度が低く印字の高速化がで
きないという問題があった。
【0012】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、未帯電の微粒子インクを
少なくすることによって吐出孔からのインク漏れをなく
し、また吐出孔直下に存在する微粒子帯電インクの絶対
量を増大させることによって、高速で良好な印字を行え
る画像形成装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の画像形
成装置は、インクをインク室内に微粒子化して散在させ
る散在手段と、微粒子インクを帯電させる帯電手段と、
帯電散在している微粒子インクを吐出孔を通じて記録媒
体上に吐出させる吐出手段と、画像データに応じて帯電
された微粒子インクが断続的に吐出されるように微粒子
インクを電界によって吐出制御する制御手段とを含む画
像形成装置において、散在手段が、吐出孔の直下以外の
部分に設けられてなるものである。
【0014】請求項2に記載の画像形成装置は、請求項
1に記載の画像形成装置において、帯電手段は、帯電電
極と帯電電極に電圧を印加するための高電圧発生器およ
び帯電電極との間で放電を行う対向電極とを有し、帯電
電極及び対向電極は、それらにより形成される帯電領域
が散在手段から吐出孔に至る微粒子インクの対流経路中
にあるように、配されてなるものである。
【0015】請求項3に記載の画像形成装置は、請求項
1または請求項2に記載の画像形成装置において、散在
手段の中心軸と吐出孔の中心軸との間の距離をyink
し、帯電電極の中心軸と吐出孔中心軸との間の距離をy
としたときに、yink≧yを満たしているものである。
【0016】請求項4に記載の画像形成装置は、請求項
3に記載の画像形成装置において、帯電手段は、散在手
段の、重力に対し鉛直上方向に配されており、帯電電極
及び前記対向電極により形成される放電の方向は、重力
に対し鉛直上方向であるものである。
【0017】請求項5に記載の画像形成装置は、インク
をインク室内に微粒子化して散在させる散在手段と、微
粒子インクをインク室内において帯電させる帯電手段
と、帯電散在している微粒子インクを吐出孔を通じてイ
ンク室内から記録媒体上に吐出させる吐出手段と、画像
データに応じて帯電された微粒子インクが断続的に吐出
されるように微粒子インクを電界によって吐出制御する
制御手段とを含む画像形成装置において、帯電手段が、
インク室内に設けられた帯電電極と、インク室内壁の一
部に形成された対向電極とを有してなり、インク室内壁
が、対向電極の形成部位を除き、絶縁部材からなるもの
である。
【0018】請求項6に記載の画像形成装置は、請求項
5に記載の画像形成装置において、絶縁部材の対向電極
の形成部位近傍の体積抵抗率は、吐出孔近傍の体積抵抗
率よりも高いものである。
【0019】請求項7に記載の画像形成装置は、インク
をインク室内に微粒子化して散在させる散在手段と、微
粒子インクをインク室内において帯電させる帯電手段
と、帯電散在している微粒子インクを吐出孔を通じてイ
ンク室内から記録媒体上に吐出させる吐出手段と、画像
データに応じて帯電された微粒子インクが断続的に吐出
されるように微粒子インクを電界によって吐出制御する
制御手段とを含む画像形成装置において、帯電手段は、
インク室内に設けられた帯電電極と、インク室内壁の一
部に形成された対向電極とを有し、インク室内壁は、導
電性部材からなり、帯電手段の動作時において、インク
室内壁の対向電極の形成部位以外の部分を、少なくと
も、帯電電極と同極性の電位とする内壁電位設定手段を
有してなるものである。
【0020】請求項8に記載の画像形成装置は、請求項
7に記載の画像形成装置において、内壁電位設定手段
が、対向電極形成部位近傍の導電性部材の電位の絶対値
を、吐出孔近傍の導電性部材の電位の絶対値よりも高く
するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像形成装置の実
施の形態について図面を参照して説明する。
【0022】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態の画像形成装置の全体の構成を示す簡略
断面図である。印字ヘッドである貯留槽1内には、液体
または固体、粉体のインク3が2箇所に貯留されてい
る。このインク3の貯留部分の下部にはインク3を加熱
し、微粒子化するための電気ヒータ13と放熱板2から
なるインク散在部がそれぞれ設けられている。インク3
は加熱されることによって気相部5で微粒子化され帯電
電極4によって帯電される。貯留槽1の平坦な板状の上
部には紙面に平行にまた紙送り方向とは垂直に円形のシ
ャッター電極8が複数形成されており、帯電電極4も紙
面に平行にまた紙送り方向とは垂直に配設されている。
また、記録媒体12は、貯留槽1の上面から0.1mm
のギャップを隔てるよう搬送される。
【0023】帯電電極4の直上には帯電電極から放電さ
れる対向電極6が設けられており、帯電電極4と対向電
極6の間の気相部51で記録のために必要な微粒子イン
クが帯電される。すなわち、帯電電極4と対向電極6と
の間には、直流電源が接続され、帯電電極4は正極とさ
れ、対向電極6は接地される。帯電電極に与えられる電
圧は、例えば+2〜+8kVであり、ここでは+5kV
とした。これによってコロナ放電が発生し、微粒子イン
クは+の電荷を持ち、帯電の工程が終了する。
【0024】帯電した微粒子インクは、放電によるイオ
ン風、電気ヒータ13による熱対流および背面電極11
による静電力であるクーロン力によって吸引されて図中
の矢印Aの方向に移動する。そして、シャッター電極8
を配設してある円形のシャッター電極8を介し、案内さ
れた記録紙などの記録媒体12の下面に付着し、浸透す
る。背面電極11には共通電極81との間に直流電源が
接続される。この直流電源は、背面電極11に−0.5
kVの電圧を印加する。尚、ここでは、記録媒体12と
貯留槽1の上面とのギャップを0.1mmとし印加電圧
を−0.5kVとしたが、他の構成により−数kVであ
っても良い。
【0025】図2は貯留槽1の上部付近の一部を切欠い
たシャッター電極8の斜視図である。図3は、1つのシ
ャッター電極8の半断面構成図である。これらの図に示
すように、共通電極83は接地され、個別電極(上シャ
ッター電極81、下シャッター電極82)には共通電極
83との間でコントロール部9から画像形成のための画
像データに対応した直流電圧が選択的に印加される。こ
の電圧は、たとえば50V〜1kVの範囲の予め定める
一定電圧とされ、このような電圧が与えられることによ
って、シャッター電極8内において吐出方向とは逆方向
の静電力が発生し、その円形のシャッター電極8に形成
された電界によって帯電されたインクの飛翔移動が阻止
される。この吐出制御ができないとインク漏れが発生
し、印字品位の低下につながる。一方、個別電極82が
共通電極81と同一電位例えば接地電位である場合に
は、気化した帯電インクは、このシャッター電極8を経
て前述のように背面電極11に静電力によって飛翔し、
背面電極11の前方に配設された記録媒体12に付着、
浸透して画像の記録が行われる。尚、帯電電極4は、正
極ではなく、負極としても良い事は言うまでもない。
【0026】図4は、図1の画像形成装置との比較のた
めに構成した画像形成装置の簡略化した断面図である。
図4の画像形成装置は、図1に示す本実施の形態の画像
形成装置と比較して、放熱板2およびインク3が全底面
におよんでいる。このような画像形成装置により印字を
行うと、吐出孔直下の未帯電インクが帯電領域51を通
過せず、矢印Aに示すように直接吐出孔に達してしま
い、気相部5に未帯電インクが存在することになる。し
たがって、電界シャッター8でON/OFF制御が不可
能となる。以上の理由から、吐出孔直下に液体あるいは
固体のインクを設けるのは適切でない。
【0027】一方、図1に示した本実施の形態の画像形
成装置では、吐出孔の直下にはインク3及びその加熱手
段(放熱板3及びヒーター13)を配していないため、
未帯電インクが吐出孔に到達することを抑制できる。さ
らに、ここではワイヤー電極4の位置を、インク3およ
び放熱板2位置より吐出孔に近く配置している。すなわ
ち、図1に示すように吐出孔14の中心軸と帯電電極4
の水平距離y(帯電電極の中止軸との距離)と吐出孔1
4の中心軸とインク3の中心あるいは放熱板2の中心の
水平距離yink(インク加熱部分の中心軸との距離)の
関係をyink≧yを満たすように設定しているため、未
帯電インクが吐出孔に到達することをより一層抑制する
ことができる。
【0028】尚、ここでは各インク貯留部分に対して帯
電手段が1つである場合のみ示したが、帯電手段が複数
ある場合も、同様に考えれば良いことは言うまでもな
い。また、図5に示すように、インク貯留部分が1つ
で、インク散在部(放熱板2,ヒーター13)及びそれ
に対応する帯電電極4を1つずつ有しているものであっ
ても、また、インク貯留部分が3個以上あるものであっ
ても、上記図1の画像形成装置と同様の効果が得られ
る。
【0029】次に、帯電電極4による放電の方向と、イ
ンク3の加熱による空気流の対流方向の関係について述
べる。尚、ここでは図5に示したインク貯留部分が1つ
の画像形成装置に基づいて説明する。
【0030】図6(a)は、図5で示した本実施の形態
の画像形成装置の一部の構成を示す簡略化した拡大断面
図である。ここでは、帯電電極4による放電の方向(図
中矢印B)と放熱板2のインク加熱による空気流の対流
の方向がほぼ一致して配置してある。すなわち、上記放
電の方向を放熱板2によるインク加熱部分の重力に対し
て鉛直上方に配置している。
【0031】図6(b)は、比較例であり、帯電電極4
による放電の方向(図中矢印B’)と放熱板2のインク
加熱による空気流の対流の方向がほぼ垂直であるように
配置してある。
【0032】図6(a),(b)の画像形成装置におい
て印字テストを行ったところ、図6(a)の配置では印
字結果は良好であったが、図6(b)の配置では印字結
果は良好ではなく、特に印字の初期時で印字不良が発生
した。これは、図6(a)では図中矢印Aで示した微粒
子インクの対流経路中に帯電領域51が形成されている
ため、微粒子インクは必ず帯電領域51を通過するのに
対して、図6(b)では熱対流が大きいのに加えて放電
によるイオン風も大きく、微粒子インクが帯電電極4に
よって構成される帯電領域51を通過していないために
インク漏れを起こし良好な印字ができないることによ
る。特に、図6(b)では印字初期段階にインク貯留槽
1の温度が低く放熱板2との温度差が大きいため、熱対
流が大きく、帯電領域51を通過できない微粒子インク
が吐出孔直下に到達し、多くの未帯電インクによるイン
ク漏れが発生しやすい。
【0033】以上のように、帯電電極4と対向電極6に
より形成される帯電領域を、加熱された微粒子インクの
対流経路中に形成することにより、未帯電インクの漏洩
を抑制でき、印字性能を向上できる。
【0034】尚、以上では、インクを加熱し気化させる
ことによって微粒子インクを作成し空気中に供給した
が、他の方法たとえば液体インクをミスト状にして空気
中に供給する方法および粉体の微粒子インクを空気中に
噴霧して供給する方法等をもちいても良く、以下の実施
の形態についても同様である。
【0035】(第2の実施の形態)図7は、本発明の第
2の実施の形態の画像形成装置の全体の構成を示す簡略
化した断面図である。基本的な画像形成に関する記述は
第1の実施の形態と同様でありここでは省略し、相違点
のみ述べることとする。
【0036】図7はインク貯留槽1の内壁に絶縁テープ
26を施し、帯電電極4の対向電極6は0V電位とした
構成としている。ここで絶縁テープは、市販のフッ素樹
脂テープ(厚さ80μm)を用いた。このテープの温度
に対する体積抵抗率を表1に示すが、温度に対し安定し
た特性を有している。
【0037】
【表1】
【0038】このように、インク貯留槽内壁を絶縁体と
することで、帯電した微粒子インクはその電荷を保持し
続け易くなり、吐出のON/OFF制御が確実に行わ
れ、非常に良好な印字を行うことが可能となる。良好な
印字結果が得られた時の絶縁テープ表面電位を測定する
と+200V〜+1500Vであった。
【0039】上記画像形成装置において、インク室内壁
の体積低効率を対向電極6から吐出孔14に近い部分
程、体積抵抗値が低くなるものを使用しても良い。例え
ば、図8に示すように、インク室内壁として、吐出孔1
4から遠く離れた部分では絶縁テープ26(体積低効率
1.4×1016Ω・cm(PTFE;4フッ化エチレン
樹脂))を、吐出孔14の近傍では高抵抗部材25
(1.1×1011Ω・cm(Si樹脂))を用いる。こ
のような構成にすることで、プラスに帯電されたインク
は対向電極6の近傍では斥力により反発し、吐出孔直下
へ移動しやすくなる。このため、吐出孔直下の帯電イン
ク密度が増し、さらに印字濃度が高い良好な印字が得ら
れる。
【0040】図9は、本発明の画像形成装置の他の構成
例を示す簡略断面図である。この画像形成装置では、イ
ンク貯留槽内壁の対向電極6以外の部分を導電体24と
している。ここで、印字時において、導電体24の電位
を帯電電極4に印加する電位と同一極性(+)で100
0Vとし、対向電極6を0Vとした場合、図7で示した
画像形成装置での印字結果と同様に良好な印字が得られ
た。これは、インク貯留槽内壁を帯電電極4の電位と同
一極性とすることで、帯電した微粒子インクはその電荷
を保持し続け易くなり、吐出のON/OFF制御が確実
に行われたことによる。
【0041】図10は、本発明の画像形成装置の更に他
の例を示す簡略断面図である。この画像形成装置では、
インク貯留槽内壁すべてを導電体24としている。ここ
で、印字時において、その導電体24の電位を帯電電極
4と同一極性(+)で1000Vとし、これを帯電電極
4の対向電極6とした場合、図7の画像形成装置での印
字結果と同様に良好な印字が得られた。これは、図7の
場合と同様に、インク貯留槽内壁を帯電電極4の電位と
同一極性とすることで、帯電したインクはその電荷を保
持し続け易くなり、吐出のON/OFF制御が確実に行
われたことによる。
【0042】図9,10に示す画像形成装置において、
インク室内壁の電位の絶対値を吐出孔14近傍に近づく
程小さくしても良い。図11にこの具体的な一例の簡略
断面図である。図11では吐出孔14近傍に第2導電体
23を有しており、印字にはその電位が、対向電極を構
成する導電体24と同極性(+)で低電圧に設定される
(例えば、導電体24の電位を+1000Vとし、第2
導電体23の電位を+500V)。このようにすれば、
帯電されたインクは対向電極6の近傍では斥力により反
発し、吐出孔直下へ移動しやすくなる。このため、吐出
孔14直下での帯電インク密度が増し、さらに印字濃度
が高い良好な印字が得られる。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明の画像形成装置で
は、吐出孔の直下以外に微粒子インク生成領域を設ける
ため、未帯電の微粒子インクが吐出孔から漏れ出すこと
を抑制でき、印字品質を向上できる。
【0044】また、帯電電極を微粒子インク生成領域の
重力に対し鉛直上方向に配しかつ帯電電極及び対向電極
により形成される放電の方向を重力対し鉛直上方向とす
る等により、帯電領域を微粒子インクの対流経路中に設
けることで、微粒子インクの帯電をより確実に行うこと
が可能となる。
【0045】更に、微粒子インク生成領域と吐出孔中心
軸からの水平距離をyinkとし帯電電極と吐出孔中心軸
からの水平距離をyとしたときに、yink≧yとするこ
とにより、生成された微粒子インクが帯電領域を通過し
易くなり、吐出閉止時のインク漏れをなくすことができ
る。
【0046】また、対向電極を除くインク室内壁を絶縁
部材とすることにより、一旦帯電したインクが電荷を保
持し続けることができ、吐出孔周辺に未帯電微粒子イン
クが存在しなくなり、吐出閉止時のインク漏れをなくす
ことができる。ここで、絶縁部材を対向電極近傍の体積
抵抗率が吐出孔近傍の体積抵抗率よりも高いものとする
ことで、帯電された微粒子インクは帯電領域近傍におい
斥力を受けて吐出孔付近に移動しやすくなるため、吐出
孔直下の帯電インク濃度が増し、印字の高速化が図れ
る。
【0047】また、インク室の内壁表面の対向電極を除
く部分またはインク室の内壁全体を、帯電電極と同極性
の電位とすることにより、一旦帯電した微粒子インクが
電荷を保持し続けることができ、吐出孔周辺に未帯電の
微粒子インクが存在しなくなり、吐出閉止時のインク漏
れをなくすことができる。また、内壁表面と帯電インク
が同極性となるため、内壁表面に帯電された微粒子イン
クが付着しにくくなる。ここで、内壁表面電位を対向電
極近傍よりも吐出孔近傍の方が絶対値が小さい電位とす
ることにより、帯電領域において帯電された微粒子イン
クが斥力を受け、吐出孔付近に移動しやすくなるため、
吐出孔直下の帯電インク濃度が増し、印字の高速化が図
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一構成例を示す簡略断
面図である。
【図2】図1の画像形成装置のシャッター電極付近の斜
視図である。
【図3】図1の画像形成装置のシャッター電極の断面模
式図である。
【図4】比較例の画像形成装置の構成を示す簡略断面図
である。
【図5】本発明の画像形成装置の他の構成例を示す簡略
断面図である。
【図6】放電の方向と空気流の対流方向の関係を説明す
る図である。
【図7】本発明の画像形成装置の更に他の構成例を示す
簡略断面図である。
【図8】本発明の画像形成装置の更に他の構成例を示す
簡略断面図である。
【図9】本発明の画像形成装置の更に他の構成例を示す
簡略断面図である。
【図10】本発明の画像形成装置の更に他の構成例を示
す簡略断面図である。
【図11】本発明の画像形成装置の更に他の構成例を示
す簡略断面図である。
【図12】従来の画像形成装置の構成を示す簡略断面図
である。
【図13】図12の吐出孔付近の構成を説明する斜視図
である。
【符号の説明】
1 インク貯留槽 2 放熱板 3 インク 4 帯電電極 5 微粒子インク 6 対向電極 8 電界シャッター 9 コントロール部 13 ヒータ 14 吐出孔 23、24 導電体 25 高抵抗部材 26 絶縁部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクをインク室内に微粒子化して散在
    させる散在手段と、前記微粒子インクを帯電させる帯電
    手段と、前記帯電散在している微粒子インクを吐出孔を
    通じて記録媒体上に吐出させる吐出手段と、画像データ
    に応じて前記帯電された微粒子インクが断続的に吐出さ
    れるように前記微粒子インクを電界によって吐出制御す
    る制御手段とを含む画像形成装置において、 前記散在手段は、前記吐出孔の直下以外の部分に設けら
    れてなることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像形成装置におい
    て、 前記帯電手段は、帯電電極と該帯電電極に電圧を印加す
    るための高電圧発生器および帯電電極との間で放電を行
    う対向電極とを有し、 前記帯電電極及び対向電極は、それらにより形成される
    帯電領域が前記散在手段から前記吐出孔に至る前記微粒
    子インクの対流経路中にあるように、配されてなること
    を特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の画像形
    成装置において、 前記散在手段の中心軸と前記吐出孔の中心軸との間の距
    離をyinkとし、前記帯電電極の中心軸と吐出孔中心軸
    との間の距離をyとしたときに、yink≧yを満たして
    いることを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の画像形成装置におい
    て、 前記帯電手段は、前記散在手段の、重力に対し鉛直上方
    向に配されており、 前記帯電電極及び前記対向電極により形成される放電の
    方向は、重力に対し鉛直上方向であることを特徴とする
    画像形成装置。
  5. 【請求項5】 インクをインク室内に微粒子化して散在
    させる散在手段と、前記微粒子インクをインク室内にお
    いて帯電させる帯電手段と、前記帯電散在している微粒
    子インクを吐出孔を通じて前記インク室内から記録媒体
    上に吐出させる吐出手段と、画像データに応じて前記帯
    電された微粒子インクが断続的に吐出されるように前記
    微粒子インクを電界によって吐出制御する制御手段とを
    含む画像形成装置において、 前記帯電手段は、前記インク室内に設けられた帯電電極
    と、インク室内壁の一部に形成された対向電極とを有し
    てなり、 前記インク室内壁は、前記放電電極の形成部位を除き、
    絶縁部材からなることを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の画像形成装置におい
    て、 前記絶縁部材の前記対向電極の形成部位近傍の体積抵抗
    率は、前記吐出孔近傍の体積抵抗率よりも高いことを特
    徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】 インクをインク室内に微粒子化して散在
    させる散在手段と、前記微粒子インクをインク室内にお
    いて帯電させる帯電手段と、前記帯電散在している微粒
    子インクを吐出孔を通じて前記インク室内から記録媒体
    上に吐出させる吐出手段と、画像データに応じて前記帯
    電された微粒子インクが断続的に吐出されるように前記
    微粒子インクを電界によって吐出制御する制御手段とを
    含む画像形成装置において、 前記帯電手段は、前記インク室内に設けられた帯電電極
    と、インク室内壁の一部に形成された対向電極とを有
    し、 前記インク室内壁は、導電性部材からなり、 前記帯電手段の動作時において、前記インク室内壁の前
    記対向電極の形成部位以外の部分を、少なくとも、前記
    帯電電極と同極性の電位とする内壁電位設定手段を有し
    てなることを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の画像形成装置におい
    て、 前記内壁電位設定手段は、対向電極形成部位近傍の導電
    性部材の電位の絶対値を、前記吐出孔近傍の導電性部材
    の電位の絶対値よりも高くすることを特徴とする画像形
    成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006067966A1 (ja) * 2004-12-20 2006-06-29 Konica Minolta Holdings, Inc. 液体吐出ヘッド、液体吐出装置および液体吐出方法
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