JPH1128818A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH1128818A
JPH1128818A JP18332397A JP18332397A JPH1128818A JP H1128818 A JPH1128818 A JP H1128818A JP 18332397 A JP18332397 A JP 18332397A JP 18332397 A JP18332397 A JP 18332397A JP H1128818 A JPH1128818 A JP H1128818A
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JP
Japan
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ink
ejection
discharge
electrode
image forming
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Pending
Application number
JP18332397A
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English (en)
Inventor
Hisahiro Tamura
壽宏 田村
Kazuhiko Furukawa
和彦 古川
Kaoru Higuchi
馨 樋口
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Publication of JPH1128818A publication Critical patent/JPH1128818A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/02Air-assisted ejection

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクを帯電させるための放電により発生す
るイオン風等はその風力が吐出孔付近に影響を及ぼして
おり、インク漏れの原因となっていた。 【解決手段】 吐出孔の半径をl1、吐出孔の吐出方向
の長さをl2、そして、吐出手段によるインクの粒子の
移動速度をv2、当該インク粒子を帯電させるために放
電電圧をかけた時、インク貯留槽内部に生じる空気流の
力による前記インク粒子の移動速度の吐出方向成分及び
当該吐出方向に対して垂直な成分をそれぞれv1y、v1x
とした時、吐出制御手段が設けられている面を含む平面
と前記吐出孔の中心軸の交点位置において、インク吐出
ON時はON時はv1x<l1/l2・v2、インク吐出O
FF時はv1y<v2の関係を満たす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンター等の画像形成装置に係り、詳しくは、
インクの気体を断続的に吐出させて選択的に記録媒体上
に付着又は浸透させることにより画像を形成する画像形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】以前に我々は、特開平8−300803
号公報において、インクを気化させた気体を記録すべき
画像データに対応した電気信号に応じて断続的に吐出さ
せ、記録媒体上に付着もしくは浸透させて、該画像を得
る新たな方法を提案した。
【0003】該手法の構成としては、インクを加熱する
加熱装置と、該インクを吐出する吐出装置と、記録すべ
き画像データに対応した電気信号に応じて断続的に吐出
するよう制御を行なう吐出制御装置からなり、該吐出装
置はインクを帯電する帯電電極部と記録媒体の背面に配
設され帯電したインクを該記録媒体上に誘導する背面電
極部により構成され、該吐出制御装置は該インクの吐出
を物理的もしくは電気的に制御するシャッター部と画像
データに対応した電気信号の入力に対して対応する信号
を出力して該シャッター部の制御を行なうコントロール
部により構成され、該加熱装置と該帯電電極部と該シャ
ッター部が一体となった印字ヘッドにより構成されてい
る。
【0004】以下、図を用いてもう少し詳しく説明す
る。図13は、当画像記録装置の一実施例を示した全体
構成図である。印字ヘッド1の内部には、粉体のインク
3が蓄えられており、該印字ヘッド1には、該インク3
を加熱するための電気ヒータ13と放熱板(図示せず)
により構成する加熱装置2と、加熱されたインク5を帯
電する帯電電極4として50〜80μmの細いワイヤー
電極と、図14の斜視図に示すように、ヘッド1にはイ
ンク5の吐出孔14が複数設けられ、また、該吐出孔1
4の両側に電界シャッター8が設けられている。
【0005】該吐出孔14は印字幅に相当した長さに渡
って形成されており、それぞれの間隔は、記録密度が1
50dpiとして、200μmである。印字時には、加
熱装置2によりインク3は加熱され、気化する。インク
の色材としては、有色のインクを用いるとして、イエロ
ーでは、アントライソチアゾール系、キノフタロン系、
ピラゾロナゾ系、ピリドンアゾ系、スチリル系等を用
い、マゼンダでは、アントラキノン系、ジシアノイミダ
ゾール系、チアジアゾールアゾ系、トリシアノビニル系
等を用い、シアンでは、アゾ系、アントラキノン系、ナ
フトキノン系、インドアニリン系等を用いることができ
る。
【0006】インク3は気化し、気体のインク5となる
が、帯電電極4に+1〜5kVの電圧を印加することに
より、接地している加熱装置2方向にコロナ放電が起こ
り、該気体状のインク5はプラスイオンに帯電する。
【0007】帯電した気体状のインク5を記録媒体12
の印字面の裏面に配設された背面電極11に−0.5〜
−2kVのマイナスの電圧、例えば、−1kVを印加す
ることにより記録媒体上に誘導する。ここで、前記電界
シャッター8は、共通電極8aと、記録密度に対応した
169μm間隔で櫛歯状に設けられた制御電極8bから
なっている。
【0008】共通電極8aは接地されており、また、制
御電極8bには、記録すべき画像データの電気信号に対
応したコントロール部9の出力信号により、通常50V
〜1kV(Highレベル;H)または0V(Lowレ
ベル;L)の電圧が印加される。つまり、制御電極8b
の電圧が、例えば500V(H)の場合には、電界シャ
ッター8はONとなり、制御電極8bから共通電極8a
に向けて電界が発生するため、プラスに帯電したインク
5は電界シャッター8を通り抜けることができない。
【0009】一方、制御電極8bの電圧が0V(L)の
場合、制御電極8bと共通電極8a間には電界が発生し
ないのでインク5は背面電極による電界に引き付けられ
て電界シャッター8を通り抜けることができる。この場
合、電界シャッター8はOFFとして機能している。こ
のように、制御電極の電圧のON/OFFによりインク
の吐出を断続的に制御できる。また、各々の画素に対応
した電極の電位を制御することにより、気体状のインク
5の通過を画素単位で制御できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来、放電によるイオ
ン風および熱の移動による空気対流等の空気流が吐出孔
付近に存在するインクに影響を与えるため、シャッター
電極での電界によるインク吐出のON/OFF制御がで
きなくなる場合があった。すなわちインク吐出がOFF
の場合でも、インク漏れが発生することがあった。
【0011】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、吐出孔付近のイオン風お
よび空気対流を極力少なくする構成とし、吐出孔からの
インク漏れをなくし、高速で良好な印字を行える画像形
成装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願の画像形成装置は、
インク吐出孔が設けられているインク貯留槽と、当該イ
ンク貯留槽内の空気中に前記インクを散在させる散在手
段と、当該散在手段により上記インク貯留槽内の空気中
に散在している前記インクを帯電させる帯電手段と、当
該帯電手段により帯電されたインクをクーロン力により
記録媒体上へ吐出させる吐出手段と、前記帯電されたイ
ンクにより記録媒体上に所望の画像を形成するべく、電
界によって前記インクの吐出制御を行う吐出制御手段と
を有する画像形成装置において、前記吐出制御手段が設
けられている面を含む平面とインク吐出孔の中心軸の交
点位置において、インク吐出ON時はON時はv1y<l
1/l2・v2、インク吐出OFF時はv1x<v2とするこ
とを特徴とする(ただし、l1はインク吐出孔の半径、
2はインク吐出孔の吐出方向の長さ、そして、吐出手
段によるインクの粒子の移動速度をv2、当該インク粒
子を帯電させるために放電電圧をかけた時、インク貯留
槽内部に生じる空気流の力による前記インク粒子の移動
速度の吐出方向成分及び当該吐出方向に対して垂直な成
分をそれぞれv1x、v1yとする。)。
【0013】また、上記吐出制御手段は、複数のシャッ
ター電極からなり、上記交点位置とはインク吐出孔の中
心軸と、上記記録媒体から最も離れた位置に配置される
前記シャッター電極の下面を含む平面との交点位置であ
ることを特徴とする。
【0014】また、上記インク吐出孔近傍に空気流遮断
部材が設けられていることを特徴とする。
【0015】なお、前記空気流遮断部材の断面形状は吐
出孔中心に向かうに従って吐出方向とは逆方向のなだら
かな凸形状とすることが好ましい。
【0016】また、前記インク貯留槽内において、上記
帯電手段によりインクの帯電を行う領域が前記インク吐
出孔を挟んで少なくとも2つ以上各々独立して存在する
ことを特徴とする。
【0017】また、前記帯電手段が複数個存在する場合
において、前記2つの帯電手段は吐出孔中心軸に対し、
ほぼ対称に配設されていることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態の
画像形成装置について図面を参照して説明する。
【0019】図1は、本発明の第1の実施例の画像形成
装置の全体の構成を示す簡略化した断面図である。イン
ク貯留槽1内には、液体または固体、粉体のインク3が
貯留され、また当該インク貯留槽1の下部には、インク
3を加熱し、微粒子化するための電気ヒータ13と放熱
板2からなるインク散在手段が設けられている。
【0020】インク3は加熱されることによって気相部
5で微粒子化され、帯電電極4によって帯電される。イ
ンク貯留槽1の平坦な板状の上部には円形のシャッター
電極8が紙面に平行、紙送り方向とは垂直に複数形成さ
れており、帯電電極4もまた紙面に平行、紙送り方向と
は垂直に配設されている。
【0021】また、帯電電極4の直上には帯電電極から
放電される放電電極6が設けられており、帯電電極4と
放電電極6間における気相部51で記録のために必要な
インク3が帯電される。すなわち、帯電電極4と放電電
極6との間には、直流電源が接続され、帯電電極4は正
極とされ、放電電極6は接地される。
【0022】帯電電極に与えられる電圧は、たとえば+
2〜+8kVであるが、ここでは+5kVとした。当該
電圧の印加によりコロナ放電が発生し、インク3は+の
電荷を持ち、帯電の工程が終了する。帯電したインク3
(この状態のインクを以下では便宜上帯電インクと呼
ぶ)は、放電によるイオン風、電気ヒータ13による熱
対流および背面電極11による静電力であるクーロン力
によって吸引されて移動し、シャッター電極8を配設し
てある円形のシャッター電極8を介し、案内された記録
媒体12の下面に付着し、浸透する。背面電極11には
共通電極81との間に直流電源が接続される。
【0023】この直流電源の電圧は背面電極11に−
0.5kVの電圧を印加する。ここでは記録媒体12と
貯留槽1の上面とのギャップを0.1mmとし、印加電
圧を−0.5kVとしたが、他の構成により−数kVで
あっても良い。
【0024】図2はインク貯留槽1の上部付近の一部を
切欠いたシャッター電極8の斜視図を示す。この図にお
ける共通電極83は接地され、個別電極81、82には
コントロール部9から画像形成のための画像データに対
応した直流電圧が選択的に印加される。この電圧は、た
とえば50V〜1kVの範囲の予め定める一定電圧とさ
れ、このような電圧が与えられることによって、その円
形のシャッター電極8に形成された電界によって帯電イ
ンクの飛翔移動が阻止される。
【0025】個別電極82が共通電極81と同一電位例
えば接地電位とすることによって、気化及び帯電された
インク3は、このシャッター電極8を経て前述のように
背面電極11による静電力によって飛翔し、背面電極1
1の前方に配設された記録媒体12に付着、浸透して画
像の記録が行われる。
【0026】以下に示す実施例はすべて帯電電極4を正
極として行ったが、負極としても同様の結果が得られ
る。
【0027】ここで図3に、本実験に使用した1つのシ
ャッター電極8の半断面構成図を示す。シャッター電極
8は、上シャッター電極81、中シャッター電極82、
および共通電極83と3層構造になっており、上シャッ
ター電極81あるいは中シャッター電極82に帯電イン
クと同極性の電圧を印加することにより、吐出方向とは
逆方向の静電力を発生させる。その静電力によって、帯
電インクの漏れを防止することができる。この吐出制御
ができないとインク漏れが発生し、印字品位の低下につ
ながる。
【0028】ところで、印字品位の低下の原因に、イン
ク貯留槽1内に発生する空気流の存在がある。すなわ
ち、帯電電極4にインク3を帯電させるために放電電圧
をかける時に発生するイオン風、電気ヒータ13の加熱
処理によって生じるインク貯留槽1内における温度差に
起因する空気対流等の存在である。
【0029】イオン風について述べると、放電によって
引き起こされるイオン風速は放電電圧を上げると大きく
なる。さらに帯電電極4に近いほどイオン風速は大き
い。従って吐出孔と帯電電極4の距離yが近くなると、
このイオン風速が吐出孔付近に与える影響が大きいた
め、吐出孔の電界シャッター8のみでの制御が困難にな
る。
【0030】ここで空気流の吐出孔に与える影響を考え
る。まず、インク粒子の一様電界中での挙動について説
明する。一様電界中でのインク粒子速度をV(m/s)
は、 V=q・E/(6πηa) a>0.1μm V=q・E/(6πηa)・(1+A・λ/a) a≦0.1μm で与えられる。ここで電荷量;q(C),電界強度;E
(V/m),インクの粒子半径;a(m),空気の粘性
係数;η(N・s/m2),A,λ;係数である。ま
た、インク粒子の電荷量を求めるとすると、インク粒子
の帯電量は電界荷電Qeと拡散荷電Qdの和で表され、粒
子の帯電量qは次式となる。 q=Qe+Qd さらにQe,Qdはそれぞれ Qe=4・π・a2・3・εs/(εs+2)・ε0・Ecd=8・4・π・ε0・k・T/e・a と表される(ここでa;インク粒子半径、εs;インク
粒子比誘電率、ε0;真空中における誘電率、Ec;電界
強度、μ;イオン移動度、k;ボルツマン定数、T;絶
対温度、e;電子電荷)。
【0031】以上よりインクの各粒径による電荷量を算
出し、一様電界中でクーロン力によって発生する粒子速
度を求めた結果を図4に示す。同一粒径の場合、かける
電界強度を大きくすると、粒子速度は大きくなる。さら
に電界中の粒子速度が小さい場合、すなわち電界強度が
小さい、また帯電粒子径が小さい場合、イオン風等の空
気流が存在すると電界制御ができないことになる。
【0032】次にインク吐出のON/OFF制御動作に
ついて説明する。まず、インク吐出ON時の制御につい
て説明する。この場合に鑑みなければいけないのは、空
気流の、吐出方向に対して垂直方向の速度成分v1xであ
る。
【0033】当該v1xが印字品位にどのような影響を与
えるかを検証するための実験装置の断面図を図5に示
す。この装置で、吐出孔の中心軸に対して垂直方向に風
速v1x(m/s)の風を送風機20により送風でき、帯
電インクの粒子の吐出制御の状態を確認できる。なお、
前記風速v1xは吐出孔付近において、レーザ・ドップラ
ー流速計により計測する。
【0034】この時において、吐出孔が帯電時の放電に
よるイオン風の影響を受けないように、吐出孔と帯電電
極の水平距離を200mmとした。また背面電極11の
電圧−0.5kV、記録紙12とシャッター電極8間ギ
ャップg100μm、シャッター電極8閉止時電圧30
0V、放電距離5mm、放電電圧5kV、ワイヤー直径
60μmとした。
【0035】この実験装置による実験結果を表1に示
す。このとき吐出孔のインク粒子をガラス基板に採取
し、SEM(Scanning Electron M
icroscope)で粒子直径を測定したところ、1
00nmであった。結果はv1xが0.013m/s以下
の時に良好な印字が得られた。
【0036】以上の考え方からシャッター電極8閉止時
には吐出孔中心軸と垂直方向の空気流が存在しても影響
はないと考えられ、同様の実験を行ったところインク漏
れは確認されなかった。
【0037】
【表1】
【0038】また、表2はシャッター電極8及び背面電
極11による図3中B点における電界強度の算出結果で
ある。これは日本総研社製の電界解析ソフト(JMA
G)を用い、有限要素法によって電界強度計算を行った
結果である。
【0039】
【表2】
【0040】以上の実験結果について図3を用いて検討
する。シャッター電極8の電圧を全て0Vにすることに
より、帯電インクの粒子には吐出孔から記録紙12方向
のクーロン力が働き、速度v2で記録紙12に向かおうと
する。しかし、その方向に対し垂直な方向に速度v1x
空気流が存在すると、帯電インクの粒子の速度ベクトル
vはv1xとv2の合力になり、吐出方向は記録紙8に対
し垂直な方向ではなくなり、その結果として所望の形状
での印字ができなくなる。
【0041】吐出孔中心である図中B点の電界強度は、
C点,D点に比較して絶対値が小さくB点で空気流の与
える影響が小さく吐出制御が可能であれば他点でも制御
可能であり、インク漏れをおこすことはない。吐出時の
B点における電界強度は表2のNo.1に示すとおり
4.3×104V/mであり、図4より電界作用によっ
て直径100nmのインク粒子に発生する速度v2は約
0.013m/sとなる。ここで帯電インクを吐出させ
るための条件は帯電インクの粒子の速度ベクトルが吐出
できる方向に向いていることが最低の条件となる。
【0042】従って、吐出孔半径をl1、吐出孔厚さを
2とするとv2/v1x>l2/l1がインク粒子を吐出す
るための最低条件である。
【0043】よって空気流速v1xはv1x<l1/l2・v
2の条件が必要になる。ここではl1=l2=150μm
の実験条件で行ったのでv1x<v2が必要条件である。
【0044】以上の理由から、吐出孔中心B点の電界作
用によって発生する速度v2以上の空気流が存在すると
印字不良すなわち吐出時においてもインク粒子が吐出し
ないことがわかる。上記実験結果である表1においても
1xが0.016m/s以上で印字不良をおこす結果に
なっている。
【0045】次にインク吐出OFF時の制御について説
明する。この場合に鑑みなければいけないのは、空気流
の、吐出孔中心軸に対して平行方向の速度成分v1yであ
る。
【0046】当該v1yが印字品位にどのような影響を与
えるかを検証するための実験装置の断面図を図6に示
す。前述の図5の構成からシャッター電極8、背面電極
11以外を吐出孔を中心に90度回転させた構成となっ
ている。この装置では吐出孔に対して平行方向に風速v
1y(m/s)の風を送風機20により送風でき、帯電イ
ンクの粒子の吐出制御の状態を確認できる。
【0047】前述した様にシャッター電極8の閉止時で
最も帯電インク漏れが発生しやすい条件は上シャッター
電極81、中シャッター電極82、共通電極83の順に
0V,300V,0Vとした場合である。その時のB点
の電界強度は表1の結果より2.0×104V/mであ
り、帯電インク粒直径は、前述と同様の方法で測定した
結果100nmであった。
【0048】したがって、図7より閉止時の電界による
下向きの速度成分v2は0.006m/sとなる。v1y
>v2の関係である場合、帯電インクの閉止ができなく
なり、帯電インクは漏れを起こし印字不良が発生すると
予想される。上記実験の結果を表3に示す。実験による
結果もv1yが0.005m/s以上で印字不良を起こす
結果となった。したがって、v1y<v2がインクの吐出
漏れを防ぐための最低条件となる。
【0049】
【表3】
【0050】なお、上述した各条件に加え、さらに印字
性能の劣化の防止が図れる構成として、図8及び図9に
示すような吐出孔近傍に空気流遮断部材を設けた構成が
考えられる。図8は当該構成の断面図、図9は当該構成
の斜視図である。この構成では帯電電極からのイオン風
速や他の空気流をできるだけ遮断し、吐出孔に空気流が
直接あたらないようにしている。
【0051】空気流遮断部材7としては汎用性のある金
属類や樹脂などを用いればよい。ここでは空気流遮断部
材7の高さhを1mmとし、吐出孔中心軸に対し垂直な
空気流がある場合、すなわち図5における実験を行った
結果を表1に併記する。この場合の空気流v1xは空気流
遮断部材7のない状態での測定結果である。
【0052】空気流遮断部材がある場合とない場合で比
較すると空気風速0.25m/sまで印字可能となり、
効果が確認できた。しかし、空気流遮断部材の高さhを
3mm以上にすると吐出孔直下にインク粒子が存在しに
くくなり、同時間の印字を行った場合、印字濃度が低下
するという結果となりすなわち高速印字ができなくなる
という問題点もあった。
【0053】図10は吐出孔それぞれに空気流遮断部材
7を配設した構成を示した図である。上記吐出孔全体に
空気流遮断部材7を配設した構成での上記実験結果と同
様な実験結果を示した実験結果であった。異なる点は、
吐出孔それぞれに空気流遮断部材7を配設した点であ
り、当該構成で印字を行ったところ、全体に空気流遮断
部材を配設するよりも紙面内での印字濃度のばらつきが
少ない結果となった。
【0054】(発明の実施の形態2)次に、帯電領域を
複数個設けた構成について考える。図11は画像記録装
置において帯電領域を2つ設けた構成を示す図である。
図中、yは吐出孔中心軸と1つの帯電電極の水平距離を
示し、y1は吐出孔中心軸と他の帯電電極の水平距離を
示す。
【0055】図1と図10の相違点は帯電領域51が図
1は1つであるのに対し、図10は帯電領域51が2つ
存在するという点である。図1のように帯電領域51が
1つであると帯電インクが吐出孔直下に存在しにくい。
それに対し、帯電領域51が複数個あると帯電インクが
吐出孔直下に存在しやすくなる。この理由は、図1及び
図10に矢印で示すように、空気流の流れによって説明
できる。
【0056】これらの影響をなくすために、実施例1で
は帯電電極4と吐出孔の構成および位置を規定したが、
さらに小型化、高速化のためには吐出孔直下の帯電イン
ク濃度を高める必要がある。
【0057】図11では吐出孔直下でのイオン風及び空
気対流を相殺し、吐出孔直下に帯電インクを漂わせ、直
下のインク濃度を高める効果がある。図1と図11の装
置で同時間の印字実験を行ったところ、図11の装置で
行った印字結果の方が印字濃度が濃く良好な印字が得ら
れた。さらに、複数個の吐出孔からの印字濃度を比較し
たところ図11での印字濃度のばらつきが少なく、濃度
ムラを少なくする効果があることがわかった。
【0058】ここで図12に吐出孔からの2つの帯電電
極4の水平距離の差と同時間印字させたときの印字濃度
の関係を示す。この結果から吐出孔から2つの帯電電極
4の水平距離が等しくなるすなわちy=y1であると印
字濃度が高いこと結果となった。すなわち、帯電電極4
が吐出孔中心に対し、対称位置に配置されているとき最
も効果があるといえる。
【0059】ここで吐出孔付近に空気流遮断部材を設け
ても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0060】以上に述べた構成では、インクを加熱し気
化させることによってインク微粒子を作成し空気中に供
給したが、他の方法たとえば液体インクをミスト状にし
て空気中に供給する方法および粉体の微粒子インクを空
気中に噴霧して供給する方法等を用いても本願の趣旨を
逸脱するものではない。
【0061】
【発明の効果】吐出孔位置での放電によるイオン風およ
び加熱装置による熱対流等の空気流を制御範囲内にする
ことで、安定して吐出制御が行え、吐出開放時のドット
形状を安定させ、また閉止時の帯電インク漏れをなくす
ことができるという効果を奏する。
【0062】また、インク吐出孔近傍に空気流遮断部材
を設けることで、吐出孔位置での放電によるイオン風お
よび加熱装置による熱対流等の空気流の影響を極力少な
くすることができ、安定して吐出制御が行え、吐出開放
時のドット形状を安定させ、また閉止時の帯電インク漏
れをなくすことができ、さらに装置全体を小型化できる
という効果を奏する。
【0063】ここで、当該空気流遮断部材を各々のイン
ク吐出孔に対応させた場合、上述の効果に加え、紙面内
の印字濃度の均一化が図れ、さらに装置全体を小型化で
きるという効果を奏する。
【0064】また、前記インク貯留槽内において、上記
帯電手段によりインクの帯電を行う領域が前記吐出孔を
挟んで少なくとも2つ以上各々独立して存在するという
構成をとることで、吐出孔直下での放電によるイオン風
およびインク散在手段による空気流を相殺でき、吐出閉
止時の帯電インク漏れをなくすことができる。さらに吐
出孔直下に存在する帯電インク濃度を高めることがで
き、高速な印字が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像形成装置の一実施例を示した
断面図である。
【図2】本発明による画像形成装置のシャッター電極付
近の斜視図である。
【図3】本発明による画像形成装置のシャッター電極の
断面図である。
【図4】一様電界中の粒子直径と粒子速度の計算結果の
関係を示した図である。
【図5】実施の形態の実験機の概略図である。
【図6】実施の形態の実験機の概略図である。
【図7】本発明による画像形成装置のシャッター電極の
断面図である。
【図8】本発明による画像形成装置のシャッター電極付
近の断面図である。
【図9】本発明による画像形成装置のシャッター電極付
近の斜視図である。
【図10】本発明による画像形成装置のシャッター電極
付近の断面図である。
【図11】本発明による画像形成装置の他の実施例を示
した断面図である。
【図12】本発明による画像形成装置を用いた実験結果
を示す図である。
【図13】先行技術としての画像形成装置の一従来例を
示す断面図である。
【図14】先行技術としての画像形成装置のシャッター
電極を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 インク貯留槽 2 加熱装置 3 液体、粉体あるいは固体状のインク 4 帯電電極 5 微粒子インク 6 放電電極 7 空気流遮断部材 8 電界シャッター 9 コントロール部 11 背面電極 12 記録媒体 13 ヒータ 14 吐出孔 20 送風機 81 上シャッター電極 82 中シャッター電極 83 共通電極 B 吐出孔中心軸と記録媒体から最も離れたシャッター
電極下面との交点

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出孔が設けられているインク貯留槽
    と、当該インク貯留槽内の空気中に前記インクを散在さ
    せる散在手段と、当該散在手段により上記インク貯留槽
    内の空気中に散在している前記インクを帯電させる帯電
    手段と、当該帯電手段により帯電されたインクをクーロ
    ン力により記録媒体上へ吐出させる吐出手段と、前記帯
    電されたインクにより記録媒体上に所望の画像を形成す
    るべく、電界によって前記インクの吐出制御を行う吐出
    制御手段とを有する画像形成装置において、 前記吐出制御手段が設けられている面を含む平面と前記
    吐出孔の中心軸の交点位置において、インク吐出ON時
    はv1x<l1/l2・v2、インク吐出OFF時はv1y
    2とすることを特徴とする画像形成装置。(ただし、
    1は吐出孔の半径、l2は吐出孔の吐出方向の長さ、そ
    して、吐出手段によるインクの粒子の移動速度をv2
    当該インク粒子を帯電させるために放電電圧をかけた
    時、インク貯留槽内部に生じる空気流の力による前記イ
    ンク粒子の移動速度の吐出方向成分及び当該吐出方向に
    対して垂直な成分をそれぞれv1y、v1xとする。)
  2. 【請求項2】 上記吐出制御手段は、複数のシャッター
    電極からなり、上記交点位置とは吐出孔の中心軸と、上
    記記録媒体から最も離れた位置に配置される前記シャッ
    ター電極の下面を含む平面との交点位置であることを特
    徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 上記吐出孔近傍に空気流遮断部材が設け
    られていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 前記インク貯留槽内において、上記帯電
    手段によりインクの帯電を行う領域が前記吐出孔を挟ん
    で少なくとも2つ以上各々独立して存在することを特徴
    とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記2つの帯電手段は吐出孔中心軸に対
    し、ほぼ対称に配設されていることを特徴とする請求項
    4記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1439062A1 (en) * 2003-01-15 2004-07-21 Samsung Electronics Co., Ltd. Method of expelling fluid using ion wind and ink-jet printhead adopting the method

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1439062A1 (en) * 2003-01-15 2004-07-21 Samsung Electronics Co., Ltd. Method of expelling fluid using ion wind and ink-jet printhead adopting the method
US7216958B2 (en) 2003-01-15 2007-05-15 Samsung Electronics Co., Ltd. Method of expelling a fluid using an ion wind and ink-jet printhead utilizing the method

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