JPH10277892A - 作業指示システムにおける進捗状況管理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】工場内の管理室にいる管理者がリアルタイムに
進捗状況を把握することのできる作業指示システムにお
ける進捗状況管理装置を提供する。 【解決手段】各加工工程に設置された各端末Ｂ１，Ｂ２
・・・からの作業指示要求により、作業指示作成装置Ａ
から各端末Ｂ１，Ｂ２・・・に対して対応する作業指示
データを工程計画順に送信し、各加工工程毎に作業完了
の都度行われるボタン操作により、完了フラグを作業指
示作成装置Ａの作業指示ファイルに書き込むように構成
された作業指示システムにおいて、完了フラグを含む進
捗管理に必要なデータを作業指示ファイルから抽出して
進捗管理ファイルを作成する進捗管理制御部３１と、こ
の進捗管理制御部３１によって作成された進捗管理ファ
イルを記憶する第３の記憶部３２と、この第３の記憶部
３２に記憶された進捗管理ファイルのデータを、完了フ
ラグの状態を含めて表示する表示部３３とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、生産ラインの各加工工
程の作業場所に設置された各端末からの作業指示要求に
より、上位指示制御部から前記各端末に対して対応する
作業指示データを工程計画順に送信し、前記各加工工程
毎に作業完了の都度行われるボタン操作により、完了フ
ラグを上位記憶部の作業指示ファイルに書き込むように
構成された作業指示システムに係り、より詳細には、生
産ラインを流れる各種ワークの進捗状況の管理が可能な
進捗状況管理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】生産ライン上を流れる各種ワークに対し
順次加工を施して製品化して行く多品種混流生産ライン
における従来の作業指示は、加工工程別、生産順序別の
部材配置図を、各加工工程の作業場所に設置したＣＲＴ
に順次表示することによって行われている。この部品配
置図は、工場ホストコンピュータの記憶部に格納されて
いる。参考までに図１で説明すると、サーバＡの第１の
記憶部１５に格納されている。

【０００３】一方、各加工工程で一画面分の作業を終了
するたびに行われるボタン操作により、該当する加工工
程の作業指示ファイルに完了フラグを書き込んでいくよ
うになっている。

【０００４】この完了フラグが書き込まれた作業指示フ
ァイルは、従来、生産完了で不要となった情報の削除と
いったデータ管理にのみ利用されていた（例えば、特開
平７−２１２６５号公報参照）。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来の作
業指示においては、各加工工程の進捗状況を管理してい
ないため、工場内の管理室にいる管理者には進捗状況が
把握できない。従って、各加工工程の進捗状況を把握す
るためには、直接現場にいって確認する必要があった。

【０００６】そのため、ある加工工程でトラブルが発生
し、下流の加工工程に製品が流れなくなった場合、状況
把握に時間がかかり、適切な対応をとるまでに時間がか
かるといった問題があった。また、管理者が現場へ行っ
て処理するため、その間、その他の管理業務が行えない
といった問題もあった。

【０００７】本発明はこのような問題点を解決すべく創
案されたものであって、その目的は、工場内の管理室に
いる管理者がリアルタイムに進捗状況を把握することの
できる作業指示システムにおける進捗状況管理装置を提
供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の作業指示システムにおける進捗状況管理装
置は、生産ラインの各加工工程の作業場所に設置された
各端末からの作業指示要求により、上位指示制御部から
前記各端末に対して対応する作業指示データを工程計画
順に送信し、前記各加工工程毎に作業完了の都度行われ
るボタン操作により、完了フラグを上位記憶部の作業指
示ファイルに書き込むように構成された作業指示システ
ムにおいて、前記完了フラグを含む進捗管理に必要なデ
ータを前記作業指示ファイルから抽出して進捗管理ファ
イルを作成する進捗管理ファイル作成部と、この進捗管
理ファイル作成部によって作成された進捗管理ファイル
を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された進捗管理
ファイルのデータを、完了フラグの状態を含めて表示す
る表示部とを備えた構成とする。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。図１は、本発明の進捗状
況管理装置を含む作業指示システムの電気的構成を示す
ブロック図である。

【００１０】本発明は、例えば２×４工法等のような壁
工法による木造住宅の生産ラインに適用されており、大
別すると、作業指示作成装置（サーバ）Ａと、端末装置
Ｂ１，Ｂ２，Ｂ３・・・と、進捗状況管理装置Ｃとで構
成されている。

【００１１】作業指示作成装置Ａは、部材配置図登録部
１１、入力部１２、主制御部１３、ファイル作成部１
４、第１の記憶部１５、表示部１６及び補正部１７の７
つのブロックによって構成されており、各端末装置Ｂ
１，Ｂ２，Ｂ３・・・は、端末制御部２１、第２の記憶
部２２、表示部２３及び入力部２４の４つのブロックに
よって構成されており、進捗状況管理装置Ｃは、進捗管
理制御部３１、第３の記憶部３２、表示部３３及び入力
部３４の４つのブロックによって構成されている。

【００１２】次に、各ブロックの構成について述べる。
部材配置図登録部１１は、設計図面を基に部材配置図を
描くためのＣＡＤシステムであって、主制御部１３と双
方向に接続されている。また、入力部１２は、部材配置
図の登録時や各種ファイルの作成時に所定データを入力
するためのブロックであって、その出力は主制御部１３
に与えられている。

【００１３】また、主制御部１３に双方向に接続された
ファイル作成部１４は、部材配置図及び品番図のそれぞ
れをファイル形式のデータとして作成するとともに、生
産計画に従って順序付けられた作業指示コード（日付＋
生産順序）に基づいて作業指示ファイルを作成するブロ
ックである。

【００１４】また、第１の記憶部１５は、主制御部１３
と双方向に接続されており、ファイル作成部１４におい
て作成されたファイルを主制御部１３を通じて記憶する
ブロックである。

【００１５】主制御部１３は、部材配置図登録部１１が
作成した部材配置図における各部材の詳細を示す品番図
の作成及び編集等の制御を行うブロックであって、双方
向に接続された端末制御部２１や進捗管理制御部３１と
の間においてデータの入出力を行う。すなわち、主制御
部１３は、各端末装置Ｂ１，Ｂ２，Ｂ３・・・への作業
指示データの作成や、各端末装置Ｂ１，Ｂ２，Ｂ３・・
・からの作業完了指示に基づいて、第１の記憶部１５に
記憶している作業指示ファイルに完了フラグを書き込む
処理を行う。

【００１６】また、主制御部１３の出力が導かれた表示
部１６は、部材配置図、品番図等の表示を行うブロック
であり、修正部１７は、第１の記憶部１５に記憶されて
いる作業指示ファイルのデータを修正するブロックであ
る。

【００１７】端末制御部２１は、主制御部１３との間に
おいてデータの入出力を行うブロックであり、端末制御
部２１と双方向に接続された第２の記憶部２２は、端末
制御部２１を介して導かれた作業指示作成装置Ａからの
作業指示データに関するファイルなどを記憶するブロッ
クである。また、端末制御部２１の出力が導かれた表示
部２３は、第２の記憶部２２に記憶した作業指示データ
を表示するブロックである。また、入力部２４は、作業
指示作成装置Ａへの送信要求や、表示部２３の表示画面
の切り換え指示を入力するとともに、作業完了時のボタ
ン操作によって作業完了指示を入力するブロックであっ
て、その出力は端末制御部２１に導かれている。

【００１８】進捗管理制御部３１は、主制御部１３との
間においてデータの入出力を行うとともに、主制御部１
３を介して受信した作業指示ファイルのデータから、完
了フラグを含む進捗管理に必要なデータを抽出して進捗
管理ファイルを作成するブロックである。また、進捗管
理制御部３１と双方向に接続された第３の記憶部３２
は、進捗管理制御部３１によって作成された進捗管理フ
ァイルを記憶するブロックである。また、進捗管理制御
部３１の出力が導かれた表示部３３は、第３の記憶部３
２に記憶されている進捗管理ファイルの進捗管理データ
を表示するブロックである。また、入力部３４は、作業
指示作成装置Ａへの送信要求や、表示部３３の表示画面
の切り換え指示を入力するブロックであって、その出力
は進捗管理制御部３１に導かれている。

【００１９】次に、上記構成の作業指示システムにおい
て、まず作業指示作成装置Ａと各端末装置Ｂ１，Ｂ２，
Ｂ３・・・との間のデータの授受について説明する。部
材配置図登録部１１において、設計図面を基として部材
配置の各パターン毎に部材配置図を作成する。また、主
制御部１３と入力部１２とを用い、外部より入力される
品番データを参照して、作成された部材配置図に対応す
る品番図の作成を行う。

【００２０】そして、作成した部品配置図と品番図とを
ファイル作成部１４に送出してファイル形式のデータと
した後、図番でラベル付けを行い、第１の記憶部１５に
記憶させる。このときの部品配置図ファイルと品番ファ
イルとを図５及び図６に示す。

【００２１】次に、主制御部１３は、上位コンピュータ
より送出された生産計画に従って順序付けられた作業指
示コード（日付＋生産順序）に基づいて図番を検索し、
図番の確定を行う。続いて、確定した図番によりラベル
付けされた部材配置図を検索し、該当する部材配置図の
情報を作業指示コード（日付＋生産順序）によりラベル
付けされた作業指示ファイルに転写する。図７は、この
ようにして作成された作業指示ファイルを示している。

【００２２】これにより、作業指示作成装置Ａの第１の
記憶部１５には、必要とするファイルの全てが格納され
ることとなる。一方、端末装置Ｂ１の端末制御部２１か
らは、主制御部１３に対して、第１の記憶部１５に記憶
されている作業指示ファイルの送信要求を出力する。そ
のため、主制御部１３は、第１の記憶部１５に記憶させ
た該当ファイルの読み出しを行い、読み出したファイル
を端末制御部２１に送出する。

【００２３】このファイルを受信した端末制御部２１
は、これらファイルを第２の記憶部２２に記憶する。そ
して、当日における生産順序が１番目となっている作業
指示ファイルを第２の記憶部２２から読み出し、表示部
２３に部材配置図を表示する。この後、この部材配置図
を見て作業を終えた作業者が、入力部２４よりボタン操
作によって作業完了指示を入力すと、この作業完了指示
は端末制御部２１から主制御部１３に送出される。

【００２４】主制御部１３は、端末制御部２１から作業
完了指示を受け取ると、第１の記憶部１５に記憶されて
いる該当作業指示ファイルに完了フラグを書き込む。こ
のように、主制御部１３は、各端末装置Ｂ１，Ｂ２，Ｂ
３・・・から作業完了指示が送られてくるたびに、該当
する作業指示ファイルに完了フラグを書き込む処理を行
う。

【００２５】次に、進捗状況管理装置Ｃの動作につい
て、図２に示すフローチャートを参照して説明する。進
捗管理制御部３１は、主制御部１３に対して、第１の記
憶部１５に記憶されている各加工工程の作業指示ファイ
ルの送信要求を出力する（ステップＳ１）。

【００２６】主制御部１３は、この送信要求に基づいて
第１の記憶部１５に記憶されている各加工工程の作業指
示ファイルを検索する（ステップＳ１１，Ｓ１２，Ｓ１
３）。そして、該当する作業指示ファイルを読み出し
（ステップＳ１４，Ｓ１５）、この読み出した作業指示
ファイルを進捗状況ファイルとして進捗管理制御部３１
に送信する（ステップＳ１６）。なお、進捗管理制御部
３１から正確な送信要求が送られてこなかった場合に
は、ステップＳ１２からステップＳ１７へと動作を進
め、エラーメッセージをセットして進捗管理制御部３１
に送信する（ステップＳ１８）。また、ステップＳ１
３，Ｓ１４において作業指示ファイルを検索した結果、
該当する作業指示ファイルが見つからなかった場合に
も、該当ファイル無しとするメッセージを進捗管理制御
部３１に送信する（ステップＳ１８）。

【００２７】進捗管理制御部３１は、主制御部１３から
送信されてくる作業指示ファイルを受信すると（ステッ
プＳ２）、この受信した作業指示ファイルから、進捗管
理に必要なデータを抽出して進捗管理ファイルを作成
し、第３の記憶部３２に記憶する（ステップＳ３）。

【００２８】図３は進捗管理ファイルを示しており、図
７に示す作業指示ファイルから、「日付＋生産順序」と
「端末ＩＤ」と「完了フラグ」とを抽出したファイル構
成となっている。

【００２９】このようにして第３の記憶部３２に記憶さ
れた進捗管理ファイルは、表示部３３に画面表示される
（ステップＳ４）。図４は、画面表示されている進捗管
理ファイルの一例を示している。この画面では、加工工
程を完了して完了フラグがセットされている品番につい
ては「×」印を付して表示しており、加工工程を完了し
ていない品番については無印として表示している。

【００３０】図４に示された進捗管理ファイルを見る
と、品番が「１２２５０１」、「１２２５０２」、「１
２２５０３」の３品種については工程ａでの加工を完了
しており、「１２２５０４」が未加工、若しくは現在加
工中であることが分かる。また、工程ａでの加工を完了
した３品種「１２２５０１」、「１２２５０２」、「１
２２５０３」については、工程ｂ及び工程ｃでの加工が
未だ完了していないことが分かる。

【００３１】従って、この進捗状況管理装置Ｃを管理室
に設置しておけば、管理者は管理室に居ながら、各加工
工程の進捗状況を把握することができるものである。な
お、その日１日の生産を終了すると、進捗状況管理装置
Ｃの電源もオフとして、進捗管理ファイルの画面表示を
終了する（ステップＳ１５）。

【００３２】

【発明の効果】本発明の作業指示システムにおける進捗
状況管理装置は、生産ラインの各加工工程の作業場所に
設置された各端末からの作業指示要求により、上位指示
制御部から前記各端末に対して対応する作業指示データ
を工程計画順に送信し、前記各加工工程毎に作業完了の
都度行われるボタン操作により、完了フラグを上位記憶
部の作業指示ファイルに書き込むように構成された作業
指示システムにおいて、前記完了フラグを含む進捗管理
に必要なデータを前記作業指示ファイルから抽出して進
捗管理ファイルを作成する進捗管理ファイル作成部と、
この進捗管理ファイル作成部によって作成された進捗管
理ファイルを記憶する記憶部と、この記憶部に記憶され
た進捗管理ファイルのデータを、完了フラグの状態を含
めて表示する表示部とを備えた構成としたので、例えば
工場内の管理室に居ながらにして各加工工程での進捗状
況を把握することができる。そのため、生産効率が向上
するとともに、管理工数を削減することができるもので
ある。また、ある加工工程でトラブルが発生し、下流の
加工工程に製品が流れなくなった場合でも、トラブルが
発生した加工工程に一時的に人員を投入するといった対
応を即座に実施できるので、生産ラインの休止時間が大
幅に削減できる。また、進捗状況を把握するために現場
へ行く必要がなくなるので、その間、他の管理業務が行
えることから、管理業務の向上が図れるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の進捗状況管理装置を含む作業指示シス
テムの電気的構成を示すブロック図である。

【図２】進捗状況管理装置との作業指示作成装置Ａとの
データの送受信を説明するためのフローチャートであ
る。

【図３】進捗管理ファイルを示す説明図である。

【図４】進捗管理ファイルの表示画面例を示す図であ
る。

【図５】部品配置図ファイルを示す説明図である。

【図６】品番ファイルを示す説明図である。

【図７】作業指示ファイルを示す説明図である。

【符号の説明】

Ａ 作業指示作成装置（サーバ） Ｂ１，Ｂ２，Ｂ３ 端末装置 Ｃ 進捗状況管理装置 ３１ 進捗管理制御部（進捗管理ファイル作成部） ３２ 第３の記憶部 ３３ 表示部 ３４ 入力部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 生産ラインの各加工工程の作業場所に設
   置された各端末からの作業指示要求により、上位指示制
   御部から前記各端末に対して対応する作業指示データを
   工程計画順に送信し、前記各加工工程毎に作業完了の都
   度行われるボタン操作により、完了フラグを上位記憶部
   の作業指示ファイルに書き込むように構成された作業指
   示システムにおいて、 前記完了フラグを含む進捗管理に必要なデータを前記作
   業指示ファイルから抽出して進捗管理ファイルを作成す
   る進捗管理ファイル作成部と、 この進捗管理ファイル作成部によって作成された進捗管
   理ファイルを記憶する記憶部と、 この記憶部に記憶された進捗管理ファイルのデータを、
   完了フラグの状態を含めて表示する表示部とを備えたこ
   とを特徴とする作業指示システムにおける進捗状況管理
   装置。