JPH10273706A - 高炉出銑大樋 - Google Patents
高炉出銑大樋Info
- Publication number
- JPH10273706A JPH10273706A JP7774097A JP7774097A JPH10273706A JP H10273706 A JPH10273706 A JP H10273706A JP 7774097 A JP7774097 A JP 7774097A JP 7774097 A JP7774097 A JP 7774097A JP H10273706 A JPH10273706 A JP H10273706A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- slag
- blast furnace
- hot metal
- molten iron
- gutter
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【課 題】高炉出銑口に接続される大樋のスラグ排出部
から排出されるスラグ中の溶銑の混入量を少なくして水
砕の品質向上を図ることができる高炉出銑大樋を提供す
る。 【解決手段】スラグ排出部12の上流側にダンパー15
を設け、スラグ16と溶銑17の混濁した流れがダンパ
ー15で一度堰止めされるようにする。これによりスラ
グレベルと溶銑レベルを分けると共に、整流効果により
樋巾方向の流れを均一化し、かつ以後の流れを沈静化し
てスラグ中に混ざった溶銑の分離沈降を促進し、スラグ
中の溶銑混入量を少なくする。
から排出されるスラグ中の溶銑の混入量を少なくして水
砕の品質向上を図ることができる高炉出銑大樋を提供す
る。 【解決手段】スラグ排出部12の上流側にダンパー15
を設け、スラグ16と溶銑17の混濁した流れがダンパ
ー15で一度堰止めされるようにする。これによりスラ
グレベルと溶銑レベルを分けると共に、整流効果により
樋巾方向の流れを均一化し、かつ以後の流れを沈静化し
てスラグ中に混ざった溶銑の分離沈降を促進し、スラグ
中の溶銑混入量を少なくする。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、高炉出銑大樋に関
する。
する。
【0002】
【従来技術】高炉には通常、出銑口が複数か所設けら
れ、それぞれに図1に示すような大樋1が接続されてお
り、高炉から出銑された溶銑やスラグは大樋1を通って
下流方向に流れていくうちに比重差によって溶銑が下層
へ、スラグが上層へと徐々に分離し、溶銑はスキンマー
2下の隙間を潜って溶銑排出部3から溶銑の枝樋(図示
省略)へと排出される一方、スラグはスキンマー2で堰
止められてスラグ排出部4からスラグの枝樋へと排出さ
れる。
れ、それぞれに図1に示すような大樋1が接続されてお
り、高炉から出銑された溶銑やスラグは大樋1を通って
下流方向に流れていくうちに比重差によって溶銑が下層
へ、スラグが上層へと徐々に分離し、溶銑はスキンマー
2下の隙間を潜って溶銑排出部3から溶銑の枝樋(図示
省略)へと排出される一方、スラグはスキンマー2で堰
止められてスラグ排出部4からスラグの枝樋へと排出さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】スラグは樋幅方向の流
速が大幅に異なり、流速の速い中央部は溶銑をスラグ中
に持込み分離しないまゝスキンマーに達して排出される
傾向にある。その上、高炉では近年、効率向上のため炉
内圧を上げて操業する、いわゆる高圧操業が進み、炉内
圧が非常に高くなっており、それに伴い図2に示すよう
に、出銑口5から吹出す銑鉄やスラグの飛距離と勢いが
大きくなり、溶銑とスラグが混濁状態で樋上層部に浮き
上がる点aまでの距離bが長くなり、比重差によって溶
銑とスラグを分離する距離cが短くなってきた。その結
果、スラグ排出部4に到達するまでにスラグと溶銑の分
離が十分に行われず、排出されるスラグ中に溶銑が多量
に混入するようになった。
速が大幅に異なり、流速の速い中央部は溶銑をスラグ中
に持込み分離しないまゝスキンマーに達して排出される
傾向にある。その上、高炉では近年、効率向上のため炉
内圧を上げて操業する、いわゆる高圧操業が進み、炉内
圧が非常に高くなっており、それに伴い図2に示すよう
に、出銑口5から吹出す銑鉄やスラグの飛距離と勢いが
大きくなり、溶銑とスラグが混濁状態で樋上層部に浮き
上がる点aまでの距離bが長くなり、比重差によって溶
銑とスラグを分離する距離cが短くなってきた。その結
果、スラグ排出部4に到達するまでにスラグと溶銑の分
離が十分に行われず、排出されるスラグ中に溶銑が多量
に混入するようになった。
【0004】スラグの用途にコンクリートやモルタルの
細骨材として用いられる水砕スラグ、高炉セメントとし
ての原料、セメントクリンカー原料の代替材料等があ
り、更にはセメント増量材としても用いられているが、
スラグ中に溶銑が混入する場合、例えば前記高炉セメン
トに粒銑が混入していると、施工後に混入している粒銑
により錆が発生する不具合が生じ、またクリンカーの代
替とする場合には粉砕性が悪く、粉砕に要する時間が長
くなる欠点があり、品質の低下を来す。しかも溶銑の歩
留も低下する。本発明は、排出されるスラグ中の溶銑の
混入量を少なくして、水砕の品質向上と溶銑の歩留向上
を図ることができる大樋を提供することを目的とする。
細骨材として用いられる水砕スラグ、高炉セメントとし
ての原料、セメントクリンカー原料の代替材料等があ
り、更にはセメント増量材としても用いられているが、
スラグ中に溶銑が混入する場合、例えば前記高炉セメン
トに粒銑が混入していると、施工後に混入している粒銑
により錆が発生する不具合が生じ、またクリンカーの代
替とする場合には粉砕性が悪く、粉砕に要する時間が長
くなる欠点があり、品質の低下を来す。しかも溶銑の歩
留も低下する。本発明は、排出されるスラグ中の溶銑の
混入量を少なくして、水砕の品質向上と溶銑の歩留向上
を図ることができる大樋を提供することを目的とする。
【0005】
【課題の解決手段】第1の発明の大樋は、スキンマーの
上流に敷との間に適当な隙間を存するダンパーを設けて
混濁状態で流れてくる溶銑とスラグの流れの中に漬け、
ダンパーにより溶銑とスラグの流れの勢いを止めて上流
の乱流及び波動が下流に伝わるのを阻止し、沈静化させ
ると共に、スラグレベルと溶銑レベルを分け、かつダン
パー上を通るスラグの流れを幅方向で均一化させるよう
にしたもので、これによりスラグ中に混ざった溶銑を沈
降し易くして分離を促進させるようにしたものである。
上流に敷との間に適当な隙間を存するダンパーを設けて
混濁状態で流れてくる溶銑とスラグの流れの中に漬け、
ダンパーにより溶銑とスラグの流れの勢いを止めて上流
の乱流及び波動が下流に伝わるのを阻止し、沈静化させ
ると共に、スラグレベルと溶銑レベルを分け、かつダン
パー上を通るスラグの流れを幅方向で均一化させるよう
にしたもので、これによりスラグ中に混ざった溶銑を沈
降し易くして分離を促進させるようにしたものである。
【0006】第2の発明の大樋は、樋のスラグ排出部に
堰を設け、スラグが堰を乗り越えることにより分離を促
進させ、かつ堰上流側のスラグ排出部に沈降した溶銑が
枝樋側に流出するのを阻止するようにしたものである。
第3の発明の大樋は、本樋のスラグ排出部に上記堰を適
当な間隔を存して複数設け、上流側の堰にはスリット、
孔、溝を設けるか或いは敷との間に適宜の間隔を設け
て、堰間に沈降する溶銑を本樋側に戻すようにしたもの
である。
堰を設け、スラグが堰を乗り越えることにより分離を促
進させ、かつ堰上流側のスラグ排出部に沈降した溶銑が
枝樋側に流出するのを阻止するようにしたものである。
第3の発明の大樋は、本樋のスラグ排出部に上記堰を適
当な間隔を存して複数設け、上流側の堰にはスリット、
孔、溝を設けるか或いは敷との間に適宜の間隔を設け
て、堰間に沈降する溶銑を本樋側に戻すようにしたもの
である。
【0007】第4の発明は、上記第2又は第3の発明の
大樋において、スラグ排出部の敷に堰に向かって上がる
テーパを付け、堰手前側に沈降する溶銑を本樋側に戻し
易くしたものである。
大樋において、スラグ排出部の敷に堰に向かって上がる
テーパを付け、堰手前側に沈降する溶銑を本樋側に戻し
易くしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】図3及び図4に示す大樋は、本樋
13の溶銑排出部11とスラグ排出部12の間にスキン
マー14を、スラグ排出部12の上流側にダンパー15
を設け、スラグ16と溶銑17の混濁した流れがダンパ
ー15で一度堰止めされるようにし、堰止めされて澱む
間にスラグと溶銑が比重差で分離されてスラグレベルと
溶銑レベルに分けられ、スラグ16はダンパー15を乗
り越えて流出する一方、溶銑17はダンパー下を潜り抜
けて流出し、スラグ16は下流のスキンマー14で堰止
められてスラグ排出部12より、溶銑はスキンマー下を
潜り抜けて溶銑排出部11より排出されるようになって
いる。
13の溶銑排出部11とスラグ排出部12の間にスキン
マー14を、スラグ排出部12の上流側にダンパー15
を設け、スラグ16と溶銑17の混濁した流れがダンパ
ー15で一度堰止めされるようにし、堰止めされて澱む
間にスラグと溶銑が比重差で分離されてスラグレベルと
溶銑レベルに分けられ、スラグ16はダンパー15を乗
り越えて流出する一方、溶銑17はダンパー下を潜り抜
けて流出し、スラグ16は下流のスキンマー14で堰止
められてスラグ排出部12より、溶銑はスキンマー下を
潜り抜けて溶銑排出部11より排出されるようになって
いる。
【0009】図5は、樋13に設けられたスラグ排出部
12出側に堰21を設けると共に、敷22に堰21に向
かって上がるテーパを設け、堰21によって分離され沈
降した溶銑が本樋側に戻り易くしてある。図6は、スラ
グ排出部12の出側に堰21を設けると共に入側にも堰
24を設け、堰24には図7に示すようにスリット25
を形成して堰21及び24間に分離沈降した溶銑がスリ
ット25を通って本樋側に戻るようにしてある。
12出側に堰21を設けると共に、敷22に堰21に向
かって上がるテーパを設け、堰21によって分離され沈
降した溶銑が本樋側に戻り易くしてある。図6は、スラ
グ排出部12の出側に堰21を設けると共に入側にも堰
24を設け、堰24には図7に示すようにスリット25
を形成して堰21及び24間に分離沈降した溶銑がスリ
ット25を通って本樋側に戻るようにしてある。
【0010】
【発明の効果】請求項1記載の大樋によれば、ダンパー
で溶銑とスラグの流れが一旦堰止めされることにより、
スラグレベルと溶銑レベルが分けられると共に、整流効
果により樋巾方向の流速が均一化し、かつ以後の流れが
沈静化するため、スラグ中に混ざった溶銑の分離沈降が
促進され、その結果、スラグ中の溶銑混入量が少なくな
って水砕の品質が向上すると共に、溶銑の歩留が向上す
る。
で溶銑とスラグの流れが一旦堰止めされることにより、
スラグレベルと溶銑レベルが分けられると共に、整流効
果により樋巾方向の流速が均一化し、かつ以後の流れが
沈静化するため、スラグ中に混ざった溶銑の分離沈降が
促進され、その結果、スラグ中の溶銑混入量が少なくな
って水砕の品質が向上すると共に、溶銑の歩留が向上す
る。
【0011】請求項2記載の大樋によると、堰で溶銑の
分離沈降が促進され、スラグ排出部に沈降した溶銑がそ
のまゝ排出されるのを防ぐことができる。請求項3記載
の大樋によると、溶銑の分離沈降がより一層促進されて
スラグ中の溶銑混入量がより少なくなり、堰間に分離沈
降した溶銑はスリット、孔、溝或いは敷との間の隙間を
通って本樋に戻るようになる。
分離沈降が促進され、スラグ排出部に沈降した溶銑がそ
のまゝ排出されるのを防ぐことができる。請求項3記載
の大樋によると、溶銑の分離沈降がより一層促進されて
スラグ中の溶銑混入量がより少なくなり、堰間に分離沈
降した溶銑はスリット、孔、溝或いは敷との間の隙間を
通って本樋に戻るようになる。
【0012】請求項4記載の大樋のように、スラグ排出
部の敷にテーパを付けると、本樋への溶銑の戻りが促進
される。
部の敷にテーパを付けると、本樋への溶銑の戻りが促進
される。
【図1】従来の高炉出銑大樋の平面図。
【図2】同断面図で、出銑口から吹出すスラグ及び溶銑
の軌跡を示す。
の軌跡を示す。
【図3】本発明に係わる高炉出銑大樋の要部拡大断面
図。
図。
【図4】同平面図。
【図5】スラグ排出部の断面図。
【図6】スラグ排出部の別の実施形態の断面図。
【図7】図6に示すスラグ排出部の斜視図。
11・・溶銑排出部 12・・スラグ排出部 13・・本樋 14・・スキンマー 15・・ダンパー 16・・スラグ 17・・溶銑 21、24・・堰 22・・敷 25・・スリット
フロントページの続き (72)発明者 通山 清和 広島県呉市昭和町11番1号 日新製鋼株式 会社呉製鉄所内 (72)発明者 大場 秀人 広島県呉市昭和町11番1号 日新製鋼株式 会社呉製鉄所内
Claims (4)
- 【請求項1】高炉出銑口に接続され、スラグ排出部及び
溶銑排出部と、両排出部間に設けたスキンマーとを有す
る高炉出銑大樋において、スキンマーの上流に敷との間
に適当な隙間を存し、かつ混濁状態で流れてくる溶銑と
スラグの流れの中に漬けられるダンパーを設けたことを
特徴とする高炉出銑大樋。 - 【請求項2】高炉出銑口に接続され、スラグ排出部及び
溶銑排出部と、両排出部間に設けたスキンマーとを有す
る高炉出銑大樋において、スラグ排出部に堰を設けたこ
とを特徴とする高炉出銑大樋。 - 【請求項3】堰に適当な間隔を存して複数設けられ、上
流側の堰には分離沈降した溶銑を戻すためのスリット、
孔、溝を設けるか、或いは敷との間に適宜の間隙を設け
ることを特徴とする請求鉱2記載の高炉出銑大樋。 - 【請求項4】スラグ排出部の敷に堰に向かって上がるテ
ーパを付けたことを特徴とする請求項2又は3記載の高
炉出銑大樋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7774097A JPH10273706A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 高炉出銑大樋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7774097A JPH10273706A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 高炉出銑大樋 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10273706A true JPH10273706A (ja) | 1998-10-13 |
Family
ID=13642313
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7774097A Withdrawn JPH10273706A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 高炉出銑大樋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10273706A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100762456B1 (ko) * | 2001-05-26 | 2007-10-04 | 주식회사 포스코 | 출선구 관리가 용이한 슬래그 제어장치 및 제어방법 |
KR100838838B1 (ko) * | 2001-12-22 | 2008-06-17 | 주식회사 포스코 | 배재구 자동개폐장치 |
CN102618678A (zh) * | 2012-03-28 | 2012-08-01 | 攀钢集团西昌钢钒有限公司 | 高炉渣铁分离装置、渣铁分离方法和高炉下渣铁回收方法 |
KR101355515B1 (ko) * | 2012-02-28 | 2014-01-27 | 현대제철 주식회사 | 연원료 재활용장치 및 그 재활용방법 |
-
1997
- 1997-03-28 JP JP7774097A patent/JPH10273706A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100762456B1 (ko) * | 2001-05-26 | 2007-10-04 | 주식회사 포스코 | 출선구 관리가 용이한 슬래그 제어장치 및 제어방법 |
KR100838838B1 (ko) * | 2001-12-22 | 2008-06-17 | 주식회사 포스코 | 배재구 자동개폐장치 |
KR101355515B1 (ko) * | 2012-02-28 | 2014-01-27 | 현대제철 주식회사 | 연원료 재활용장치 및 그 재활용방법 |
CN102618678A (zh) * | 2012-03-28 | 2012-08-01 | 攀钢集团西昌钢钒有限公司 | 高炉渣铁分离装置、渣铁分离方法和高炉下渣铁回收方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040601 |