JPH10273331A - 角形ガラスセル - Google Patents

角形ガラスセル

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JPH10273331A
JPH10273331A JP7635497A JP7635497A JPH10273331A JP H10273331 A JPH10273331 A JP H10273331A JP 7635497 A JP7635497 A JP 7635497A JP 7635497 A JP7635497 A JP 7635497A JP H10273331 A JPH10273331 A JP H10273331A
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JP
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transfer
glass cell
mold
glass
cell
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JP7635497A
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English (en)
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Takeaki Kitajima
剛朗 北島
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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  • Optical Measuring Cells (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 角形ガラスセルの外周面に研磨加工を施して
いるので、外周面には研磨加工部分と研磨加工を施さな
い部分との境界部分にエッジが発生し、このエッジが分
光分析装置の測定データの低下を招く。 【解決手段】 角形ガラスセル1 の外周面を、外型によ
る転写面6 と、滑らかな円弧状曲面9 からなる接続領域
8 とで形成する。よって、外周面には、エッジとなる部
分が無くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動化学分析装置
に使用される分光分析用等の角形ガラスセルに関する。
【0002】
【従来の技術】自動化学分析装置には、例えば、測定用
の被検試料を分注した角形ガラスセル(測定セルともい
う)内にて、前記被検試料と試薬とを反応させた後、こ
の角形ガラスセルの側面から直接に測定光を照射し、前
記ガラスセル(以下、ガラスセルという)内の液を比色
法により測光する分光分析装置が組込まれている。
【0003】従って、このような分光分析装置による測
光に際し、測定に用いるガラスセルの外周面および内周
面には、比色するための測定データの正確度を確保する
ために、汚れあるいは損傷のないことが条件とされる。
また同様に、ガラスセル内に分注した被検試料内にも異
物等の混入のないことが条件とされる。このように、ガ
ラスセルの取り扱いには充分な注意が要求されるもので
ある。
【0004】ところで、このように使用される測定用の
ガラスセルとしては、特公平3−69852号公報に記
載された製造方法によるものが知られている。この製造
方法は、有底円管状のガラス管内に、角の無いほぼ方形
の断面形状を有する金型を挿入配置し、加熱しながらガ
ラス管内壁と金型外周との間隙を減圧することにより管
内壁を金型外周の形状に成形し、ガラス管の冷却後に金
型を除去することによりガラス管の内周面に角を無くす
るとともに、光が透過する相対向する外周側面(測定面
という)を研磨するというものである。
【0005】よって、得られるガラスセルの形状は、角
のないほぼ方形の金型形状が転写されてなる内周面と、
前記内周面の転写時に形成される外周面と、この外周面
のうち測定光を透過するように研磨された相対向する測
定面からなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記特公平
3−69852号公報により得られるガラスセルにおい
ては、ガラスセルの内周面のみは金型形状を転写してい
るので、うねりが無く、又、面精度は良好であるが、ガ
ラスセルの外周面はガラス管の加熱および減圧時にダレ
た厚さの不均一な凹凸を有する形状を呈しており、管壁
の厚みが一定にならず、うねりが有り、また面精度ある
いは面粗度が悪いので、そのまま測定に用いることがで
きず、そのため、成形工程が終了した後に、前記測定光
が透過することになる相対向する外周面部分に研磨加工
して、平坦にするものであった。
【0007】よって、研磨加工された測定面となる相対
向する外周面部分には、研磨された領域と研磨されなか
った領域とが発生することになり、各領域の境界部(境
界線となって表われる)では鋭いエッジ形状を呈する。
【0008】このため、外周面に研磨加工に伴うエッジ
形状を有するガラスセルを、前記分光分析装置に装着す
る場合、あるいは、前記エッジ形状を有するガラスセル
の多本数を収納・運搬用保管箱に区分けあるいは取り出
す場合等、ガラスセルの取り扱い時に装置に当接したり
ガラスセル同士が当接することが多くて前記ガラスセル
のエッジ部が欠損し、この小片がガラスセル内に付着し
て試料中に混入したり、小片が測定面を傷付けて、測定
光を乱反射させたり、あるいは測定面に付着した小片自
体が測定光を乱反射させたり、さらにはエッジ部が直接
に測定面を損傷する等により、測定データの正確度を低
下させる危惧があった。
【0009】本発明は、上記ガラスセルのエッジ部の発
生に起因する不具合に鑑みてなされたものであり、請求
項1は、ガラスセルの取り扱い時に、ガラスセルの外周
面に欠損を発生させないガラスセルを提供することを目
的とする。
【0010】また、請求項2は、請求項1の目的に加え
て、測定光の透過する領域を確実に保護できるガラスセ
ルを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、一
端に開口部を形成した有底の角形ガラスセルにおいて、
前記ガラスセルの管壁の内周面が内型の成形面により形
成された転写面を有し、且つ前記ガラスセルの管壁の外
周面が複数の外型の成形面により形成された転写面と、
この外型による複数の転写面間に形成された複数の円弧
状曲面とを有することを特徴とする。
【0012】また、本発明の請求項2は、一端に開口部
を形成した有底の角形ガラスセルにおいて、前記ガラス
セルの管壁の内周面が内型の成形面により形成された転
写面を有し、且つ前記ガラスセルの管壁の外周面が複数
の外型の成形面により形成された複数の転写面と、この
外型による複数の各転写面間に形成された複数の円弧状
曲面と、前記外周面の複数の転写面のうち少なくとも一
つが他の外周面の転写面よりも肉薄となる凹面を有する
ことを特徴とする。
【0013】上記構成による角型ガラスセルによれば、
内型および外型によって肉厚(すなわち管壁の厚み)が
所定の厚さにでき、ガラスセルの外周面の外型による転
写面は、内型および外型によって測定面にうねりが無く
面精度が極めて高くなっているので、ガラスセルとなる
部分の押圧成形後にはこの押圧成形した外周面に更に後
加工を必要としない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。 (実施の形態1)図1 〜図7 は、本発明の実施の形態1
に係わる説明である。図1 は角形ガラスセル(以下、単
にガラスセルという)の斜め上方からの斜視図、図2 は
斜め上方からの斜視図の一部を断面にした説明図、図3
は角形ガラスセルの側面図、図4は図3 のガラスセルの
AA断面を開口部側からみた断面図、図5 はガラスセル
を製造するための成形装置の一例の主要部を一部破断し
て示した正面側からの説明図、図6 は図5 の成形装置に
おけるCC位置での矢印方向からみた各外型の配置図、
図7 はガラスセルの材料であるガラス管を内型および外
型によって成形した際の各型と成形されたガラス管との
関係を説明する拡大図である。
【0015】図1 において、ガラスセル1 は有底の方形
角筒形状であり、上方側に開口部2と切断面3 、内周面
が断面方形の角柱形状である内型の各成形面によって転
写された4つの内周壁面4 および内底面5 、外周面が前
記内型の各成形面に対向してそれぞれ配置された4つの
外型の各成形面によって転写された4つの外周転写面6
(図1 で2点鎖線にて囲まれる領域)および外底面7
(図2)を有している。
【0016】そして、4つの各内周壁面4 の間の接続領
域7 は、方形内型の稜部あるいは角隅部の曲面、具体的
には、内型の円弧状曲面あるいは球状曲面(図2 )の転
写によって滑らかな曲面、いわゆる断面がR(アール形
状)に成形されている。また、4つの各外周転写面6 の
間のそれぞれの接続領域8 は、前記4つの各外型の成形
面によって転写された4つの外周転写面6 のそれぞれを
延長した仮想の面(図4 のB−Bに相当する延長面)よ
りも突出することがない状態の曲面、具体的には、2 つ
の外周転写面6 、6 の間の稜では円弧状の曲面9 が、ま
た、外底面7 と2つの外周転写面6 、6 との間の角隅部
では球状の曲面10が、また、外底面7 と1つの外周転写
面6 との間の稜では円弧状の曲面9aがそれぞれ形成され
ている。
【0017】前記ガラスセルの外周面を構成する4つの
各外周転写面6 と、各外周転写面6の間の各接続領域8
を形成する各円弧状の曲面9 部分との境界は、目視でき
る程度に明瞭に表れないが、図の説明上、図1 および図
3 においては、2点鎖線にて表示している。
【0018】即ち、図3 にて当該ガラスセル1 の側面図
を、図4 にて当該ガラスセル1 の断面図をそれぞれ示す
ように、ガラスセルの外周面には、測定光が照射あるい
は透過する領域となる2点鎖線で囲まれた測定面として
の外周転写面6 と、各外周転写面間の接続領域8 を形成
する円弧状の曲面9 と、ガラスセルの角隅部を形成する
球状の曲面10とがそれぞれ各4面に形成されている。
【0019】そして、図4 にて図示するように、外周転
写面6 の面位置(B−B面で示す面)よりも、その両側
の曲面部分9 、9 が外方に向けて突出することなく、そ
れぞれの各4面(転写面)6,6,6,6 が形成されている。
【0020】次に、図5 、図6 および図7 に基いて、本
実施の形態のガラスセルを製造する成形方法を説明す
る。図5 は、ガラス管からガラスセルとする部分を成形
する成形装置11であり、ガラスセル1 の材料となるガラ
ス管12を取り付けてその有底側を成形する状態を示して
いる。即ち、ガラス、石英等の光学素材で造られた有底
角筒形状のガラス管12(ガラスセルの角筒形状よりも一
まわり例えば内寸法で0.6mm大きいが内外表面は粗
面でヒケがあり、光りの乱反射が極めて大きい)は、そ
の開口側上端を、ガラス管搬送アーム13に配設された開
閉自在なチャック14にて保持されている。このガラス管
搬送アーム13の一端側は、上下に延在するボールネジ15
と係合しており、ボールネジ15の上端とカップリング16
を介して連結された第1のモータ17により、前記搬送ア
ーム13と係合して上下に延在するガイド18に沿って上下
に移動自在になっており、そして、ガラス管12の有底側
成形位置に停止されている。
【0021】また、断面方形で角柱形状の内型20は、ガ
ラス管12よりも熱膨張係数の大きい材料(例えば炭素工
具鋼)から成り、その上端は内型搬送アーム21にて保持
されている。この内型搬送アーム21の一端側は、前記ガ
ラス管搬送アーム13と同様にボールネジ22と係合してお
り、ボールネジ22の上端にカップリング23を介して連結
された第2のモータ24により、前記内型20は前記内型搬
送アーム21に係合した上下に延在するガイド25に沿って
上下に移動自在になっており、そしてガラス管12の有底
側の成形位置に停止されている。
【0022】ここで、内型20は保持されたガラス管12と
同軸上になるように、内型20およびガラス管12がそれぞ
れのアーム21,13 に調整されて保持されている。なお、
内型20の熱膨張係数を小さくしたのは、成形時に内型20
とガラス管12とが密着した後、冷却時に内型20の収縮を
速めてガラス管12の成形部とに離型のための隙間を形成
するためである。なお図5 では、各モータ17,24 等の部
材を支持するベース部材は図示省略している。
【0023】ガラス管12の下方には、温度調整可能な、
上面側に開口を有する電気炉26が配置され、ガラス管搬
送アーム13によって保持されたガラス管12及びこのガラ
ス管12の上端開口側から内型搬送アーム21によって挿入
された内型20が下降したときに、これらを加熱するもの
であり、前記ガラス管12の有底側および内部の内型20
は、該電気炉26にて加熱された後に前記成形位置に上昇
されて停止されたものである。
【0024】電気炉26の上方には、図5 および図6 に示
すように、4方向に等配された4つの外型27,27,27,27
がそれぞれシリンダ31,31,31,31 によって、内型20の軸
心方向に移動押圧自在に配設されている。なお、各外型
27が各シリンダ31によって後退したときには、前記内型
搬送アーム21とガラス管搬送アーム13とに当接しないよ
うに位置設定されている。また、外型27のうち隣り合う
外型27( 便宜上、27a,27b で示す)の関係は、図7に示
すように、内型20とともにガラス管12の管壁35を押圧成
形する際には、外型27a,27b の側端面 27a1, 27b1 は、
他の外型27b あるいは27a の成形面 27b2 ,27a2 の延長
線(断面図では線として表示されている)36,37 に対し
て所定の距離m1,m2 だけ離れるように設定されており、
従って、外型27a,27b の各稜部38,39 の間からガラス管
12の外表面が見えるような状態である。
【0025】よって、図7において、ガラス管12の管壁
35が内型20および外型27a,27b によって押圧成形される
際、ガラス管12の外周部分(図で点鎖線で示す)が軟化
状態で各成形面27a 2 ,27b2 に沿って流動し、常に外型
の成形面27a 2 ,27b2 で形成される角部領域40の延長線
36,37 からはみ出して流出しないように、各外型27a,27
b の押圧のための移動量が設定され管理されるととも
に、該接続領域8 にて滑らかな円弧状の曲面が形成され
る。隣り合う外型27a,27b 同士がガラス管12の管壁35の
押圧成形時に互いに離れているので(図7)、外型27a,
27b 同士は干渉しないから、押圧成形されたガラス管12
の管壁35表面が各外型27a,27b を離型する際、各外型27
a,27b は内型20に対して垂直方向に離れることになるの
で、図6における外周転写面41(ガラスセル1 の外周転
写面6 に対応する)には外型成形面(27a2 ,27b2 ) によ
る損傷が生じない。
【0026】また、各外型27の下面と電気炉26の上面と
の間の中間位置には、ガラス管12の底面を成形するため
の下型45が第5のシリンダ46によって進退自在に配置さ
れるとともに、この第5のシリンダ46は、第5のシリン
ダとともに下型45をわずかに上下動するための第6のシ
リンダ47によって支持されている。
【0027】よって、加熱されたガラス管12の底面側の
成形に際しては、第5のシリンダ46によって下型45がガ
ラス管12の底面側下方(ガラス管内の内型20の下方)に
移動し、次いで第6のシリンダ47によって上昇してガラ
ス管12の底面を押圧し、4つの外型27とともにガラス管
12の底面を成形するものである。下型45の成形面および
側端面と各内型27の成形面および側端面との関係は、図
7と同様に下型45と各外型27との各稜部の間からガラス
管12の外表面が見えるような状態であり、ガラス管12の
底面側の接続領域には滑らかな円弧状の曲面(ガラスセ
ル1 の外底面7の周囲の円弧状の曲面9aに対応する)
が、および角隅部には球状の曲面(ガラスセル1 の球状
曲面10に相当する)がそれぞれ形成される。
【0028】以上のように配置構成された部材を備えた
成形装置11によって、ガラス管12内に内型20が挿入され
た状態でガラス管12の有底側が電気炉26にて加熱軟化さ
れ、各モータ17,24 にて有底側が成形位置に停止された
後、下型45がガラス管12の底面側下方に移動して上昇す
るとともに、各外型27が内型20の軸心方向に移動する。
この下型45および各外型27の移動によって、ガラス管有
底側の管壁35が押圧され、内型20に密着するとともにガ
ラス管12の外表面には各外型27の成形面による転写面お
よび下型45の成形面による転写面が形成されるととも
に、各転写面の間の接続領域は、図7に示すような円弧
状の曲面および球状の曲面がそれぞれ表面張力で鏡面状
態に形成される。
【0029】この各転写面は、各型の成形面をほぼ忠実
に転写するので、管壁の厚みが一定となり、またうねり
も面粗度も極めて良い状態となり、例えば、うねりが1
μm以下、面粗さが0.1 μm以下となる。
【0030】ガラス管12の各外型27および下型45による
成形後、各外型27および下型45はそれぞれ転写面から離
れて後退する。次いで、成形され、冷却されたガラス管
12の内部から内型20が搬送アーム21の移動によって抜き
出された後、このガラス管12はチャック14から取り外さ
れ、その後、ガラス管12の有底の底面側から所定の長さ
で前記成形された範囲内でガラス管を切断し、図1 ある
いは図3 にて示すような角形のガラスセル1 が得られ
る。
【0031】よって、前述したように、得られた角形の
ガラスセル1 は、その外周面が各外型27による転写面6
と、各外型27の各転写面6 を延長して形成される角部領
域40内で形成される接続領域8 としての滑らかな円弧状
曲面9 とを有する。また、角形のガラスセル1 は、外底
面7 が下型45による転写面と、下型45と各外型27の各転
写面を延長して形成される角部領域内で形成される接続
領域としての滑らかな円弧状曲面9aおよび球状曲面10と
を有する。
【0032】以上、本実施の形態による角形ガラスセル
によれば、その外周面には、外型によって形成された測
定面となる平行度が優れ且つ高精度の平滑な転写面と、
この転写面を延長した面よりも外方に突出することがな
い接続領域としての滑らかな円弧状曲面とが形成されて
いるので、従来技術のように、少なくとも測定面をガラ
スセルの成形後に研磨する必要がなく、従来技術のよう
に研磨面とその周囲の非研磨面との境にエッジを生ずる
ことがないから、従来技術に記載したエッジの欠陥やエ
ッジによる傷等の不具合がなく、よって、正確な測定デ
ータを得ることができる。
【0033】また、ガラスセルの外形が外型の成形面の
転写によって定められているので、対応する各転写面間
の寸法がいずれのガラスセルにおいても一定であり、且
つ転写面間の接続領域が円弧状曲面で滑らかであるの
で、搬送時の整列を崩すことなくまた分光分析装置にも
一定の姿勢で装着することができる。
【0034】上記実施の形態1でのガラスセルは、その
横断形状が方形で且つ肉厚が一定にて説明したが、これ
に限らず矩形で且つ相対向する管壁の厚さが一定でもよ
く、あるいは管壁の厚さを分光分析装置の測定条件によ
り異ならせてもよい。
【0035】(実施の形態2)図8 〜図10は、本実施
の形態2に係わる説明図である。図8 は角形ガラスセル
51の側面図、図9は図8のガラスセルのG−G断面を開
口部52側からみた断面図、図10はガラス管を内型およ
び外型によって成形する際の測定面を形成する一方の外
型の成形面の断面形状を説明する拡大図である。なおガ
ラス管の成形装置は、一対の外型の形状以外は実施の形
態1と同じである。 図8に示すガラスセル51は、実施
の形態1のガラスセル1 とは、測定光を透過する測定面
部分のみが異なる。即ち、図8において、一点鎖線で囲
まれた外型の成形面(第1の成形面)が転写された転写
面53(第1の転写面、実施の形態1の転写面6 に対応す
る)には、管壁54を薄肉にした矩形形状の凹面55(第2
の転写面)が形成され、相対向する転写面53にも同様な
凹面56が形成されている(図9) 。この相対向する一
対の平行な凹面55,56 が分光分析装置の測定面として機
能する。この凹面55,56 の形成は、図10に外型の1つ
を例示するように、凹面55に対応する第2の成形面57と
しての長尺な台形形状の凸部58を第1の成形面59上に一
体にて突出形成した外型60を、内型20に対して相対向す
る位置に配設し、ガラス管を押圧成形することにより得
られる。略台形形状にしているのは、両肩部61を滑らか
にして該両端をアール状の曲面にし、エッジをつくらな
いためである。この凸部58を形成した第1の成形面59を
有する一対の外型60と、成形面の全体が平坦な一対の外
型27(図6参照)との配設関係は、図7と同様である。
【0036】実施の形態2で得られるガラスセル51によ
れば、実施の形態1の効果に加え、測定面としての凹面
55,56 がその周囲の転写面53よりも一段低いので、測定
面がより損傷を受けにくく、より取り扱いが容易とな
る。また、凹面55,56 が薄肉な管壁62にできるので、測
定光の透過がよくなり、より正確な測定が可能となる。
【0037】さらに、凹面55,56 によって測定面の位置
が容易に識別できるので、分光分析装置への装着時に装
着が容易となる。なお、測定面に形成する凹面55,56
は、上記矩形形状に限らず、図11、図12に示すよう
に、裁頭円錐形状65あるいは略方形形状66にしてもよ
い。この場合にも、各肩部67は滑らかにして曲面にしエ
ッジをつくらないように配慮する。
【0038】また、凹面は測定面の一方にのみ形成して
もよい。上記各実施の形態では、ガラスセルの内周壁
面、内底面および内部の接続領域は、平面と円弧状の曲
面と球状の曲面とが滑らかに連なっていて段部やエッジ
部が全く無く、よって被検試料と試薬とを反応させるべ
く撹拌すると十分な混合が行われるので、均一な試料濃
度のサンプルが得られる。また、ガラスセルの外周面
は、外型による転写面と円弧状曲面からなる接続領域
と、滑らかな球状の曲面とで滑らかに連なっていてエッ
ジ部が無いので、外周面には小片や擦り傷の発生がな
い。さらに、内側の円弧状の曲面と球状の曲面に対し、
外側の円弧状の曲面と球状の曲面とが対応して管壁を形
成するので、一様の厚さで、一様の強度となり、ガラス
セルが割れにくくなる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の角形ガラ
スセルによれば、ガラスセルの外周面が外型による転写
面と、滑らかな円弧状曲面からなる接続領域とから形成
されているので、前記各転写面を延長した面よりも外方
に突出する部分やエッジを有しないから、ガラスセルの
取り扱い時にその外表面に欠損を発生しない。
【0040】また、ガラスセルの外周面の外型による転
写面に凹面が形成され、この凹面が測定面として用いら
れると、測定面の保護がさらに確実に行われ、また測定
光の透過をさらに良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る角形ガラスセルの斜め上方
からの斜視図。
【図2】角形ガラスセルの斜め上方からの一部を断面に
した説明図。
【図3】角形ガラスセルの側面図。
【図4】図3 のガラスセルの断面図。
【図5】ガラスセルを製造するための成形装置の一例の
主要部を一部破断して示した正面側からの説明図。
【図6】図5 の成形装置における各外型の配置図。
【図7】内型および外型によってガラス管を成形する際
のガラス管と各型との関係を説明する拡大図。
【図8】実施の形態2に係る角形ガラスセルの側面図。
【図9】図8のガラスセルの断面図。
【図10】ガラス管と測定面を形成する外型との関係を
説明する拡大図。
【図11】実施の形態2に係る測定面の他の形状を示す
側面図。
【図12】実施の形態2に係る測定面の他の形状を示す
側面図。
【符号の説明】
1 角型ガラスセル 2 開口部 3 切断面 4 内周壁面 5 内底面 6 外周転写面 7 外底面 8 接続領域 9 円弧状の曲面 10 球状の曲面 11 成形装置 12 ガラス管 20 内型 27 外型 35 管壁 45 下型 53 転写面 54 管壁 55,56 凹面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端に開口部を形成した有底の角形ガラス
    セルにおいて、前記ガラスセルの管壁の内周面が内型の
    成形面により形成された転写面を有し、且つ前記ガラス
    セルの管壁の外周面が複数の外型の成形面により形成さ
    れた転写面と、この外型による複数の転写面間に形成さ
    れた複数の円弧状曲面とを有することを特徴とする角形
    ガラスセル。
  2. 【請求項2】一端に開口部を形成した有底の角形ガラス
    セルにおいて、前記ガラスセルの管壁の内周面が内型の
    成形面により形成された転写面を有し、且つ前記ガラス
    セルの管壁の外周面が複数の外型の成形面により形成さ
    れた複数の転写面と、この外型による複数の各転写面間
    に形成された複数の円弧状曲面と、前記外周面の複数の
    転写面のうち少なくとも一つが他の外周面の転写面より
    も肉薄となる凹面を有することを特徴とする角形ガラス
    セル。
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