JPH10272586A - 金属管のレーザ突合せ溶接方法およびその装置 - Google Patents

金属管のレーザ突合せ溶接方法およびその装置

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JPH10272586A
JPH10272586A JP9079290A JP7929097A JPH10272586A JP H10272586 A JPH10272586 A JP H10272586A JP 9079290 A JP9079290 A JP 9079290A JP 7929097 A JP7929097 A JP 7929097A JP H10272586 A JPH10272586 A JP H10272586A
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laser beam
welding
laser
butt
metal
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JP9079290A
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Katsuhiro Minamida
勝宏 南田
Masashi Oikawa
昌志 及川
Yasuhiro Kawai
康博 河合
Ichiro Koga
一郎 古賀
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/08Devices involving relative movement between laser beam and workpiece
    • B23K26/10Devices involving relative movement between laser beam and workpiece using a fixed support, i.e. involving moving the laser beam
    • B23K26/103Devices involving relative movement between laser beam and workpiece using a fixed support, i.e. involving moving the laser beam the laser beam rotating around the fixed workpiece

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属管どうしの突合せ溶接において、溶接に
よる熱歪みを抑えて健全な溶接部を得る。 【解決手段】 レーザ突合せ溶接方法は、次の工程から
なっている。 管厚みの10〜50%の溶込み深さで突合せ部を仮
付け溶接する工程 管厚みの100%の溶込み深さで突合せ部を本溶接
する工程 溶接部を後熱処理する工程 そして、上記各工程で円周方向に180゜の間隔をおい
てレーザビームを溶接部に同時に照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金属管のレーザ
溶接方法およびその装置に関する。この発明は、土木建
築分野などで使用される鋼管、ガス・石油輸送用海底パ
イプラインなどの接合溶接に利用される。
【0002】
【従来の技術】管径が比較的大きな管どうしをレーザに
より接合溶接することが行われている。例えば従来技術
として、特開昭58−148089号公報に「レーザ式
のパイプ加工装置」が開示されている。この従来技術の
特徴は、金属管30の周囲にレーザビームを垂直に移動
させながら照射する集光光学系に取り付けられたキャリ
ッジ31と、3組の光学エルボ32、33、34と光学
エルボ間に取り付けられたレーザビームガイド35から
構成される。また、これらの装置全体を傾けることので
きるジンバルフレーム36によつて、ジンバル軸に直角
のいかなる平面内に金属管30の軸があっても金属管3
0にレーザビームを直角に照射できることを特徴として
いる。
【0003】この従来技術では、図11に示すように全
円周溶接を1つのレーザビ−ムを使って溶接するため
に、レーザ溶接を円周に対し順次進めて行くと溶接部分
で発生する熱歪みのために、突合せ部の開先の確保が非
常に難しいという問題点を持っている。レーザ溶接部に
発生する熱歪みを角変形量で示せば、板厚15 mm の材
料で溶接線直角方向に対し0.5 mrad 程度である。こ
の変形量は、例えば直径25インチ、板厚15 mm の鋼
管であれば、溶接開始点から半周にわたり溶接すると、
未溶接部分の半周では少なくとも約0.5 mm の隙間が
開先部分に生じる。これを図12を用いて説明すれば、
金属管を図中の1a、1b、溶接部分を11で示せば、
開先部分の隙間gが生じることになる。実際に、開先部
分の隙間に集光したレーザビームの直径に相当するた
め、レーザビームは隙間部分を通過し健全な溶接ができ
ないか、片側の材料にレーザビームが照射され溶融金属
が開先部を埋めたとしても、隙間部分の体積に相当する
金属が不足するため、いずれにせよ健全な溶接が得られ
ないという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、金属管ど
うしの突合せ溶接において、溶接による熱歪みを抑えて
健全な溶接部を得ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の金属管のレー
ザ突合せ溶接方法は、金属管どうしを突き合わせ、レー
ザビームを突合せ部に沿って円周方向に移動しながら突
合せ溶接する方法において、次の工程からなっている。 管厚みの10〜50%の溶込み深さで突合せ部を仮
付け溶接する工程 管厚みの100%の溶込み深さで突合せ部を本溶接
する工程 溶接部を後熱処理する工程 そして、上記各工程で円周方向に180゜の間隔をおい
てレーザビームを溶接部に同時に照射する。
【0006】この発明では、レーザビームで加工される
ベき金属管に対し、円周の対向する位置にレーザ加工ヘ
ッドを配置し、溶接工程のうち材料の貫通溶接を行う前
に、円周の対向する位置で同時に仮付け溶接を行うの
で、材料に発生する変形を極小に抑制することができ
る。また、後熱処理により溶接金属の硬度や靭性の改善
を図ることができる。なお、金属管が大径である場合、
円周方向に等間隔をおいて3箇所以上からレーザビーム
を溶接部に同時に照射するようにしてもよい。
【0007】前記本溶接の工程で、レーザビームを一定
速度で移動し、レーザ出力0から管厚みの100%の溶
込み深さとなる基準レーザ出力までレーザ出力を連続的
に増加しながらビード始端部を溶接し、ビード始端部に
続く定常部を前記基準レーザ出力で溶接し、定常部に続
くビード終端部を前記基準レーザ出力から基準レーザ出
力の10%以下までレーザ出力を連続的に減少しながら
溶接するようにしてもよい。
【0008】上記のようにレーザ出力を調整しながら溶
接することにより、溶接の開始位置および終了位置で発
生する穴あきによる溶接欠陥を防止することができる。
【0009】この発明の金属管のレーザ突合せ溶接装置
は、金属管どうしを突き合わせ、レーザビームを突合せ
部に沿って円周方向に移動しながら突合せ溶接する装置
において、2台のレーザ発振器からレーザビームがそれ
ぞれ入射する固定レーザビームガイドと金属管の突合せ
部にレーザビームを照射する1対のレーザビーム集光光
学系とが次第1回転偏向装置、第1レーザビームガイ
ド、第2回転偏向装置、伸縮可能な第2レーザビームガ
イド、および第3回転偏向装置を介してそれぞれ接続さ
れている。前記第1回転偏向装置および第2回転偏向装
置は、入射ビームの光軸に対しそれと平行なすべての平
面内にレーザビームを偏向するための2枚の反射鏡と自
由回転機構を有している。また、前記第3回転偏向装置
は、入射ビームの光軸に対し直角なすべての平面内にレ
ーザビームを偏向するための1枚の反射鏡と自由回転機
構を有している。前記レーザビーム集光光学系は、金属
管突合せ部に沿って円周方向に閉じた経路を構成するリ
ング状ガイドレール上を自走する2台の台車にそれぞれ
取り付けられている。2台の台車は、リング状ガイドレ
ールに沿って180°の角度を持って対向するように配
置されている。
【0010】上記レーザ突合せ溶接装置において、レー
ザ発振器から出力されたレーザビームは、固定レーザビ
ームガイド、第1回転偏向装置、第1レーザビームガイ
ド、第2回転偏向装置、第2レーザビームガイド、およ
び第3回転偏向装置を順次経て、レーザビーム集光光学
系に伝送される。レーザビームはレーザビーム集光光学
系から金属管にほぼ直角に入射し、かつ焦点距離を一定
に保って円周方向に移動し、溶接および後熱処理が行わ
れる。レーザビームの焦点位置は、レーザ集光光学系と
金属管突合せ部との距離によって調整される。なお、3
台以上の台車をリング状ガイドレールに沿って等間隔に
配置し、それぞれの台車にレーザビーム集光光学系を取
り付けてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】図1はこの発明のレーザ突合せ溶
接装置の1例を示す概要斜視図である。図2は、図1に
示す装置に設けられた第1回転偏向装置の断面図であ
る。以下に説明する第2回転偏向装置および第3回転偏
向装置の基本構成は、第1回転偏向装置と同様であるた
め第1回転偏向装置を例にとり説明する。
【0012】金属管1a、1bは、海底に敷設するライ
ン用パイプである。パイプの直径は約610 mm であ
り、板厚は15 mm 、長さは12m である。レーザビー
ムLBは10.6μm の波長であり、CO2 レーザ発振
器1La、1Lbから出力される。レーザ出力は25 k
W であり、レーザビームLBの直径は55 mm である。
レーザ発振器1La、1Lbから出力されたレーザビー
ムLBは固定レーザビームガイド20a、20bに伝送
される。ついで、レーザビームLBは、固定レーザビー
ムガイド20a、20bに接続する第1回転偏向装置2
a、2bを経て、第1回転偏向装置2a、2bと第2回
転偏向装置3a、3bとの間に配置された第1レーザビ
ームガイド7a、7b中で伝送される。第1回転偏向装
置2a、2bおよび第2回転偏向装置3a、3bは、入
射ビームの光軸に対しそれと平行なすべての平面内にレ
ーザビームを偏向するための2枚の反射鏡(図2中の1
3)と自由回転機構を有する。第2回転偏向装置3a、
3bに伝送されたレーザビームLBは、第2回転偏向装
置3a、3bと第3回転偏向装置4a、4bの間に配置
された伸縮可能な第2レーザビームガイド8a、8b中
を伝送される。第3回転偏向装置4a、4bは、入射ビ
ームの光軸に対し直角なすベての平面内にレーザビーム
を偏向するための1枚の反射鏡と自由回転機構を有し、
レーザビーム集光光学系5a、5bに接続されている。
レーザビームLBは、第3回転偏向装置4a、4bを介
してレーザビーム集光光学系5a、5bに入射される。
レーザビーム集光光学系5a、5bは、リング状ガイド
レール6に沿って走行する2台の台車51a、51bの
それぞれに取り付けられている。リング状ガイドレール
6の中心は、金属管1a、1bの中心0と中心のほぼ一
致しいる。2台の台車51a、51bは、円周に沿って
180゜の間隔をおいて駆動装置(図示しない)により
走行する。2台の台車51a、51bは、円周に沿って
180゜以上走行可能である。第1レーザビームガイド
7a、7bおよび第2レーザビームガイド8a、8b
は、台車51a、51bの走行に伴って移動する。第1
レーザビームガイド7a、7bおよび第2レーザビーム
ガイド8a、8bは、移動の際に互いに接触することは
なく、また金属管、レーザビーム集光光学系5a、5b
およびリング状ガイドレール6に接触することのない長
さとなっている。
【0013】上記の各回転偏光装置に含まれる反射鏡
(図2中の13)は銅の表面に金メッキを施してあり、
大きさは直径100 mm 、厚さは15 mm であり、反射
鏡用ホルダーに取り付けられいる。また、各自由回転機
構は、内径80 mm 、外径110 mm のボールベアリン
グ(図2中の12)である。第1回転偏向装置2a、2
bの自由回転機構は固定レーザビームガイド20a、2
0bと反射鏡用ホルダー(図2中の14)の間に、第2
回転偏向装置3a、3bの自由回転機構は2つの反射鏡
用ホルダーの間に、また第3回転偏向装置4a、4bの
自由回転機構は伸縮可能な第2レーザビームガイドとレ
ーザビーム集光光学系5a、5bとの間にそれぞれ配置
されている。固定レーザビームガイド20a、20bお
よび第1レーザビームガイド7a、7bは外径80 mm
の鋼管であり、長さは800 mm である。第2レーザビ
ームガイド8a、8bは、外径80 mm の鋼管が、外径
90mm の鋼管が挿入された構成であり、長さは最小6
25 mm から最大675 mmの範囲で伸縮が可能であ
る。なお、伸縮可能な第2レーザビームガイド8a、8
bで第2回転偏向装置3a、3bと第3回転偏向装置4
a、4bとの間の間隔を変えることにより、リング状ガ
イドレール6の変形や金属管1a、1bとの同軸性が損
なわれた場合の走行の安定性を確保する機能がある。
【0014】図3は、この装置に含まれる2つのレーザ
ビーム集光光学系5a、5bの位置関係を示す概要図で
ある。図中の1は2つの金属管1a、1bの溶接部分を
示し、図中のOは金属管の中心である。2つのレーザビ
ーム集光光学系5a、5bは金属管の中心Oを通り、一
直線上配置され、すなわち円周上で180゜の角度を持
って対向する位置に配置されている。図中のFLはレー
ザビーム集光光学系5a、5bの焦点距離を示し、ここ
の説明では金属管の表面にレーザビームLBを集光して
いるが、溶接条件によってはその焦点位置をずらしても
構わない。レーザビームLBは金属管にほぼ直角に入射
し、かつ焦点距離FLを一定に保ち円周方向に移動す
る。
【0015】図4は,この発明の装置を用いて金属管を
溶接する際の第1工程を示している。第1工程は仮付け
溶接工程である。図中のαは金属管の中心Oに、仮付け
溶接開始後からレーザビーム集光光学系5a、5bとレ
ーザビームLBが回転した角度を示している。角度α回
転後のレーザビームの位置はLBαであり、レーザビー
ム集光光学系5a、5bの位置は5aα、5bαであ
る。このとき、レーザ出力と溶接速度を制御すること
で、金属管の板厚の10%から50%程度まで溶込み深
さを制御することが可能で、これは図中の9a、9bで
示される。この仮付け溶接を金属管の貫通溶接つまり本
溶接の前に、金属管の円周上で対向するレーザビーム集
光光学系5a、5bで同時に開始することにより、図1
2で示した溶接金属部分で発生する熱歪みによる金属管
の間に生じる隙間(図12中のg)をなくすことが可能
で、溶接欠陥の無い溶接を実現できる。
【0016】図5は、図4で説明した仮付け溶接で金属
管のほぼ全円周にわたり仮付けしたときの概要図であ
る。このときのレーザビームLBおよびレーザビーム集
光光学系5a、5bの回転角はβで表すことができる。
このように仮付け溶接終了後に、金属管の全円周にわた
り本溶接を行う。
【0017】図6は、図4および図5で説明した第1工
程で仮付けを金属管の円周上に間欠的に行ったときの概
要図である。ここで形成される溶接金属はそれぞれ10
a、10bである。これはレーザ出力を間欠的に変化さ
せることで容易に実現できる。したがって、形成される
溶接金属は図のように線状でも構わないし、複数の点溶
接でも構わない。
【0018】図7は、第2工程である貫通溶接(本溶
接)終了後の溶接金属11a、11bを示すとともに、
第3工程の開始直後の概要図を示している。第3工程
は、溶接後に行われる後熱処理である。一般に、溶接の
後熱処理は溶接金属の硬度や靭性の制御のために行われ
る。このとき熱源には第1工程および第2工程に用いた
レーザビームを使用する。後熱処理では溶接に比較し、
100〜1000W/cm2 程度パワー密度の低い領域を使
用することが要求される。これはパワー密度の低い入熱
条件では熱勾配が溶接よりも緩やかになるために、特に
冷却速度が遅くなり、溶接金属の硬度の低減には有効な
方法(焼戻し)になる。バワー密度の低減の方法にはレ
ーザ出力を低くすることと、図に示したように金属管と
集光光学系の距離FL′を変化させデフォーカス状態で
レーザビームを照射すること、およびこの2つの方法を
同時に行う方法がある。
【0019】図8は、溶接の開始位置と終了位置で発生
する穴あきによる溶接欠陥を防止する方法を示した概念
図であり、図は溶接開始時を示している。レーザ溶接は
キーホール溶接と呼ばれ、レーザビーム照射中に発生す
る溶融金属内部のレーザビームの照射点の前後で貫通し
た穴を開けながら溶接するプロセスである。このような
プロセスにおいては溶接開始位置と溶接終了位置では表
面が大きく凹む穴欠陥となり、機械的強度に悪影響を及
ぼす溶接欠陥となる。図中の二点鎖線は、レーザの照射
開始位置である。このようにレーザ照射開始位置から形
成される溶接金属(図中では例として11b)の深さを
連続的に深くして行く。それにより、穴欠陥を防止する
ことが可能である。
【0020】図9は、図8で説明した溶接開始時と溶接
終了時の穴欠陥防止の方法を同時に示している。図中の
一点鎖線は溶接金属11aを形成するためのレーザビー
ムの照射開始位置で、二点鎖線は溶接金属11bを形成
したレーザビームの照射終了位置である。このように溶
接金属11aと11bを重ね合わせることにより、レー
ザビーム照射方向とは反対側、つまり金属管の内周側の
溶込み不良を防止することができる。
【0021】図10は、図8および図9で説明した溶接
欠陥防止方法を行うためのレーザビームの出力変化を示
している。図10の横軸は金属管円周上の位置を円周の
角度示し、縦軸はレーザ出力を示している。点線は図
7、図8および図9で示した溶接金属11aを形成する
ときの出力である。溶接金属11aは角度0から角度一
γ(図中の二点領線の位置)までレーザ出力を連続的に
変化させ、実線は溶接金属11bの場合を示している。
角度γは、円周上で溶接金属の連続的な変化の長さが約
10〜20 mm 程度であればよく、金属管の直径に対応
し変化する。
【0022】この発明のレーザ突合せ溶接方法により複
数の鋼管を溶接接合し、任意の長さの鋼管が得られる。
このようにして溶接接合された長尺の鋼管は、ガスある
いは石油などの輸送を目的としたラインパイプに用いら
れる。また、この発明のレーザ突合せ溶接装置をライン
パイプ敷設船に搭載し、鋼管を接続しながらラインパイ
プを敷設することができる。
【0023】
【発明の効果】この発明では、レーザビームで加工され
るベき金属管に対し、円周の対向する位置にレーザ加工
ヘッドを配置し、溶接工程のうち材料の貫通溶接を行う
前に、円周の対向する位置で同時に仮付け溶接を行うの
で、材料に発生する変形を極小に抑制することができ
る。また、後熱処理により溶接金属の硬度や靭性の改善
を図ることができる。溶接開始時にレーザ出力を漸増
し、終了時に漸減しながら溶接した場合、溶接の開始位
置および終了位置で発生する穴あきによる溶接欠陥を防
止することができる。これらのことから、健全な突合せ
溶接部を得ることができ、接合強度の向上を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のレーザ突合せ溶接装置の1例を示す
概略斜視図である。
【図2】図1に示す装置に設けられた第1回転偏向装置
の断面図である。
【図3】上記装置に含まれる2つのレーザビーム集光光
学系の位置関係を示す概略図である。
【図4】仮付け溶接の方法を説明する図面である。
【図5】連続的な仮付け溶接工程の説明図である。
【図6】間欠的な仮付け溶接工程の説明図である。
【図7】後熱処理工程の説明図である。
【図8】レーザ出力を漸増した場合に生じる溶接金属の
模式図である。
【図9】レーザ出力を漸増および漸減した場合に生じる
溶接金属の模式図である。
【図10】金属管円周上の位置とレーザ出力の関係を示
すグラフである。
【図11】従来法のレーザ溶接装置のの概略図である。
【図12】従来法により突き合わせ溶接した場合に熱歪
みにより生じる隙間の説明図である。
【符号の説明】
1:溶接部分 1a:金属管 1b:金属管 1La:レーザ発振器 1Lb:レーザ発振器 2a:第1回転偏向装置 2b:第1回転偏向装置 3a:第2回転偏向装置 3b:第2回転偏向装置 4a:第3回転偏向装置 4b:第3回転偏向装置 5a:レーザビーム集光光学系 5b:レーザビーム集光光学系 5aα:角度α回転後の集光光学系 5bα:角度α回転後の集光光学系 5aβ:角度β回転後の集光光学系 5bβ:角度β回転後の集光光学系 6:ガイドレール 7a:第1レーザビームガイド 7b:第1レーザビームガイド 8a:第2レーザビームガイド 8b:第2レーザビームガイド 9a:仮付けの溶接金属 9b:仮付けの溶接金属 10a:間欠的な仮付けの溶接金属 10b:間欠的な仮付けの溶接金属 11a:第二の工程で溶接された溶接金属 11b:第二の工程で溶接された溶接金属 12:ボールベアリング 13:反射鏡 14:反射鏡ホルダー 20a:固定レーザビームガイド 20b:固定レーザビームガイド 51a:台車 51b:台車 LB:レーザビーム LB′:レーザビーム LBα:角度α回転後のレーザビーム LBβ:角度β回転後のレーザビーム FL:集光光学系の焦点距離 FL′:デフォーカス状態の集光光学系と金属管の距離 O:円筒形の金属管の円周の中心 α:集光光学系の回転角度 β:・集光光学系の回転角度 γ:集光光学系の回転角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古賀 一郎 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属管どうしを突き合わせ、レーザビー
    ムを突合せ部に沿って円周方向に移動しながら突合せ溶
    接する方法において、下記の工程からなり、各工程で円
    周方向に180゜の間隔をおいてレーザビームを同時に
    照射することを特徴とする金属管のレーザ突合せ溶接方
    法。 管厚みの10〜50%の溶込み深さで突合せ部を仮
    付け溶接する工程 管厚みの100%の溶込み深さで突合せ部を本溶接
    する工程 溶接部を後熱処理する工程
  2. 【請求項2】 前記本溶接の工程で、レーザビームを一
    定速度で移動し、レーザ出力0から管厚みの100%の
    溶込み深さとなる基準レーザ出力までレーザ出力を連続
    的に増加しながらビード始端部を溶接し、ビード始端部
    に続く定常部を前記基準レーザ出力で溶接し、定常部に
    続くビード終端部を前記基準レーザ出力から基準レーザ
    出力の10%以下までレーザ出力を連続的に減少しなが
    ら溶接する請求項1記載の金属管のレーザ突合せ溶接方
    法。
  3. 【請求項3】 金属管どうしを突き合わせ、レーザビー
    ムを突合せ部に沿って円周方向に移動しながら突合せ溶
    接する装置において、2台のレーザ発振器からレーザビ
    ームがそれぞれ入射する固定レーザビームガイドと金属
    管の突合せ部にレーザビームを照射する1対のレーザビ
    ーム集光光学系とが第1回転偏向装置、第1レーザビー
    ムガイド、第2回転偏向装置、伸縮可能な第2レーザビ
    ームガイド、および第3回転偏向装置を介してそれぞれ
    接続されており、前記第1回転偏向装置および第2回転
    偏向装置は入射ビームの光軸に対しそれと平行なすべて
    の平面内にレーザビームを偏向するための2枚の反射鏡
    と自由回転機構を有し、前記第3回転偏向装置は入射ビ
    ームの光軸に対し直角なすべての平面内にレーザビーム
    を偏向するための1枚の反射鏡と自由回転機構を有し、
    前記レーザビーム集光光学は金属管突合せ部に沿って円
    周方向に閉じた経路を構成するリング状ガイドレール上
    を自走する2台の台車にそれぞれ取り付けられており、
    2台の台車はリング状ガイドレールに沿って180°の
    角度を持って対向するように配置されていることを特徴
    とする金属管のレーザ突合せ溶接装置。
JP9079290A 1997-03-31 1997-03-31 金属管のレーザ突合せ溶接方法およびその装置 Withdrawn JPH10272586A (ja)

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