JPH10272194A - ガス系消火システム - Google Patents

ガス系消火システム

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JPH10272194A
JPH10272194A JP7986297A JP7986297A JPH10272194A JP H10272194 A JPH10272194 A JP H10272194A JP 7986297 A JP7986297 A JP 7986297A JP 7986297 A JP7986297 A JP 7986297A JP H10272194 A JPH10272194 A JP H10272194A
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JP
Japan
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fire
gas
fire extinguishing
extinguishing gas
signal
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JP7986297A
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Taizo Takemoto
太三 竹本
Kiyoshi Miyajima
清 宮島
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Hochiki Corp
Original Assignee
Hochiki Corp
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  • Fire-Extinguishing By Fire Departments, And Fire-Extinguishing Equipment And Control Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 消火ガス放出量を可能な限り少なくし、消火
後の大気への排出量も少なくして環境への悪影響を極力
少なくする。 【解決手段】 区画1内に火災が発生すると、これが感
知器31で感知され、この感知器31の感知信号等によ
って起動信号が生成される。この起動信号に応答して容
器11から放出された消火ガスが、放出口17から放出
され、縮小した状態で天井部等に格納された不燃性袋1
8が膨張していき、火災Aを包囲した状態でその火災A
の周りの消火ガス放出空間1aを縮小していく。さら
に、起動信号に応答して、容器11から放出された消火
ガスが、ノズル15から空間1aに放射され、火災Aが
消火される。消火後、手動操作等によって制御盤35で
復旧信号が生成され、この復旧信号により、空間1a内
の消火ガスが大気へ排出される。さらに、復旧信号に応
答して気体圧縮機19が作動し、不燃性袋18内の消火
ガスが容器12に回収される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二酸化炭素消火薬
剤、ハロゲン化物消火薬剤、代替ハロン消火薬剤等の消
火ガスを用いて消火を行うガス系消火システムに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ガス系消火システムとしては、例
えば、二酸化炭素消火設備やハロゲン化物消火設備があ
る。二酸化炭素消火設備は、消火ガス放出区画内に二酸
化炭素を放出することにより、室内または燃焼物周辺の
酸素濃度を低くしていわゆる窒息消火の原理で消火する
と共に、二酸化炭素が気化膨張するときに生ずる霧状の
ドライアイスによって燃焼物を冷却して消火を助ける。
二酸化炭素消火薬剤は、高圧で圧縮し、液状として容器
に充填されており、その性質から、可燃性液体、油脂等
の火災や電気機器の火災に最も適している。但し、二酸
化炭素は放出すると、窒息のおそれが大きい物質である
から、火災発生と同時に警報を発し、消火ガス放出区画
内の人を退避させて、無人であることを確認してから、
手動で放出することを原則としている。つまり、起動方
式は原則として手動式である。しかし、無人変電所や常
時人がいない対象物で手動式とすることが不適当な場所
では、自動火災報知設備と連動して作動する自動式もあ
る。
【0003】ハロゲン化物消火設備は、ハロン1301
等のハロゲン化物消火薬剤を放出することにより、燃焼
化学反応を抑制する作用、即ち燃焼の連鎖反応を止める
作用(不触媒作用ともいわれている)によって消火する
設備である。このハロゲン化物消火設備は、二酸化炭素
消火設備と同様な機能を持つ設備であるが、消火薬剤の
性質の違いにより、二酸化炭素消火設備よりいくつかの
優れた特徴を有している。特に、ハロン1301消火薬
剤は、二酸化炭素に比べて消火薬剤濃度が低く(消火能
力が約3倍)、また毒性も人体に対して比較的安全であ
る。しかし、完全に無害ということではなく、加熱する
と毒性を有する分解生成分を発生するから、放出にあた
っては放出区画内の人を退避させなくてはならない。近
年、フロンによるオゾン層破壊の問題から、ハロゲン化
物消火薬剤も規制の対象となって製造中止となり、設備
的に回収を行い、それを必要に応じて新設や補充という
形で利用されている。そこで、ハロゲン化物に代わるも
のとして、窒素を始めとする各種の代替ハロン消火薬剤
を使用したガス系消火システムが出現している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ガス系消火システムでは、次の(a),(b)のような
課題があった。 (a) ガス系消火システムでは、一旦火災となると、
消火ガスを消火ガス放出区画内に放出して消火してい
る。消火ガス放出区画が広いと、消火ガス放出空間も大
きくなり、消火薬剤貯蔵容器(例えば、ガスボンベ)が
数十本というように多量の消火ガスが必要となる。その
ため、消火薬剤貯蔵容器の設置のために広い場所が必要
になる。これを解決するために、例えば、防火扉等で消
火ガス放出区画を小さく区画化して消火ガスの放出量を
少なくすることも行われている。しかし、防火扉等を設
けると、通行の妨げになったりするので、該防火扉等を
開放状態にしたりすることも時折見掛けられ、火災時に
おいて安全性に問題が生じるおそれもある。また、変電
室等の設備では、その構造上区画化が難しいこともあ
り、前記の問題を充分に解決することが困難であった。
【0005】(b) ガス系消火システムでは、消火ガ
スを放出して消火をした後、消火ガス放出空間内に充満
した消火ガスを大気へ排出するようになっている。しか
し、消火ガス放出空間が大きく、多量の消火ガスを放出
した場合、その大気への排出量も膨大な量になり、著し
く環境に悪影響を与えるという課題もあった。本発明
は、前記従来技術が持っていた課題を解決し、消火ガス
放出量を可能な限り少なくし、消火後の大気への排出量
も少なくして環境への影響を極力少なくするガス系消火
システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明のうちの請求項1の発明では、ガス系消火シ
ステムにおいて、消火ガス放出区画内に配置され、該消
火ガス放出区画内の火災の発生により生成される起動信
号に応答して、二酸化炭素消火薬剤、ハロゲン化物消火
薬剤、代替ハロゲン消火薬剤等の消火ガスを放出口から
放出するガス放出手段と、収縮状態で壁面や天井部等に
格納されかつ前記ガス放出手段の放出口に取付けられ、
該放出口から放出される消火ガスにより膨張して、前記
火災に対する消火ガス放出空間を包囲した状態で縮小し
ていく不燃性繊維等でできた不燃性袋と、前記消火ガス
放出空間内に配置され、前記起動信号に応答し、前記ガ
ス放出手段と連動して該消火ガス放出空間内に前記消火
ガスを噴射ヘッド等のノズルから噴射して前記火災を消
火するガス噴射手段と、消火後の復旧信号に応答して、
前記不燃性袋内に放出された消火ガスをコンプレッサ等
の気体圧縮機によって回収する消火ガス回収手段とを、
備えている。
【0007】請求項2の発明では、請求項1の発明のガ
ス系消火システムにおいて、前記不燃性袋は、前記消火
ガスにより、前記火災をおおうような形で膨張していく
構造にしている。請求項3の発明では、請求項1の発明
のガス系消火システムにおいて、前記不燃性袋は、前記
消火ガスにより膨張して、前記火災を挟み込むように防
火隔壁を形成する構造にしている。請求項4の発明で
は、請求項1の発明のガス系消火システムにおいて、前
記不燃性袋は、前記消火ガスによって膨張し、前記火災
を挟み込むように防火隔壁を形成すると共に、該防火隔
壁によって挟まれた前記消火ガス放出空間を縮小してい
く構造にしている。
【0008】本発明によれば、以上のようにガス系消火
システムを構成したので、例えば、消火ガス放出区域内
に火災が発生すると、これが感知器で感知され、この感
知器の感知信号及び手動操作等によって起動信号が生成
される。起動信号が生成されると、この起動信号に応答
してガス放出手段の放出口から消火ガスが放出され、不
燃性袋が膨張していき、火災を包囲した状態でその火災
の周りの消火ガス放出空間を縮小していく。さらに、起
動信号に応答して、ガス放出手段と連動してガス噴射手
段のノズルから消火ガスが噴射され、火災が消火され
る。消火後、手動操作等によって復旧信号が生成され、
この復旧信号により、消火ガス放出空間内に充満した消
火ガスが排気口等から大気へ排出される。さらに、復旧
信号に応答して消火ガス回収手段の気体圧縮機が作動
し、不燃性袋内に放出された消火ガスが消火剤回収容器
等に回収される。
【0009】
【発明の実施の形態】第1の実施形態 図1(a),(b)は本発明の第1の実施形態を示すガ
ス系消火システムの概略の系統図であり、同図(a)は
作動前、及び同図(b)は差動中の図である。さらに、
図2は、図1(a)のガス系統部分及び電気系統部分の
具体例を示す系統図である。図1(a)及び図2に示す
ガス系消火システムは、通信機器室等といった比較的小
空間の消火ガス放出区画1に設けられ、大きく分けてガ
ス系統部分と電気系統部分とで構成されている。
【0010】ガス系統部分として、消火ガス放出区画1
の外にはガスボンベ等の消火薬剤貯蔵容器11及び消火
薬剤回収容器12が設置されている。貯蔵容器11内に
は、二酸化炭素消火薬剤、ハロゲン化物消火薬剤、代替
ハロン消火薬剤等の消火設備に応じた消火ガスが高圧で
圧縮された状態で貯蔵されている。この貯蔵容器11に
は、ガス配管13を介して、ガスの開放を行う開放弁1
4、及び消火ガスを消火ガス放出区画1内に噴射する噴
射ヘッド等の複数のノズル15が連結されている。これ
らの開放弁14及びノズル15等により、消火ガス放出
区画1内に消火ガスを噴射して火災を消火するガス噴射
手段が構成されている。解放弁14とノズル15との間
のガス配管13には、制御盤35から出力される起動信
号及び復旧信号によって切換えられる電磁三方弁16を
介して、消火ガスを放出する複数の放出口17が連結さ
れている。これらの開放弁14、電磁三方弁16及び放
出口17等により、消火ガスを放出するガス放出手段が
構成されている。
【0011】放出口17には、ガラス繊維といった不燃
性繊維等でできた不燃性袋18が取付けられている。不
燃性袋18は、収縮した状態で壁面や天井部等に格納さ
れており(図2では、天井部に格納されている)、火災
発生時に放出口17から放出される消火ガスによって膨
張し、火災周辺の消火ガス放出空間1aを包囲するよう
な形で該消火ガス放出空間1aを縮小していく機能を有
している。さらに、電磁三方弁16は、コンプレッサ等
の気体圧縮機19及び電磁弁20を介して、回収容器1
2に連結されている。気体圧縮機19及び電磁弁20
は、消火後に制御盤35から出力される復旧信号によっ
て作動し、不燃性袋18内に放出された消火ガスを回収
容器12へ回収する機能を有している。一方、電気系統
部分として、消火ガス放出区画1の壁面や天井部等に、
火災を感知する感知器31が取付けられ、この感知器3
1で火災が感知されると感知信号が出力され、受信機3
2へ発信するようになっている。消火ガス放出区画1の
扉2の近くには、手動起動装置である操作盤33が取付
けられている。操作盤33には、開閉によって信号を出
力する扉や、この扉内に手動操作用の消火押釦及び非常
停止押釦等が設けられている。開放弁14の近くのガス
配管13には、ガス放出を検出する圧力スイッチ等のガ
ス放出検出器34が取付けられている。これらの受信機
32、操作盤33及びガス放出検出器34は、信号線に
よって制御盤35に接続されている。
【0012】制御盤35は、通常時には図示しない電源
装置から電源電力を受け、停電時には蓄電池や自家発電
等の非常電源装置36から電源電力を受け、常時、電気
系統を制御する機能を有している。例えば、制御盤35
は、復旧押釦、タイマ、盤内ベル、火災灯及び起動表示
灯等を有する他に、受信機32からの感知器作動信号や
操作盤33からの消火押釦信号のアンド論理あるいはオ
ア論理等をとって起動信号を出力したり、該感知器復旧
信号や復旧押釦信号のアンド論理あるいはオア論理等を
とって復旧信号を出力する等の機能を持った制御回路を
有している。消火ガス放出区画1の壁面や天井部等に
は、音声警報を発生するスピーカ、サイレン、ベル等の
警報器37が取付けられ、信号線によって制御盤35に
接続されている。消火ガス放出区画1の外側には、起動
装置38及び放出表示灯39が取付けられ、これらが信
号線によって制御盤35に接続されている。起動装置3
8は、制御盤35から出力される起動信号によって作動
し、開放弁14を開放するようになっている。開放弁1
4が開いて消火ガスが放出されると、これがガス放出検
出器34で検出され、この検出信号が制御盤35へ送ら
れて放出表示灯39が点灯するようになっている。消火
ガス放出区画1の壁面や天井部等には、排気口40が取
付けられ、消火後に制御盤35から出力される復旧信号
に応答して、ノズル15から消火ガス放出空間1a内に
噴射された消火ガスを大気へ排出するようになってい
る。
【0013】図3は、図1及び図2のガス系消火システ
ムの動作を示すフローチャートである。このフローチャ
ートでは、次のようなステップS1〜S12の処理が行
われる。例えば、図1(a)に示すように、消火ガス放
出区画1内の床部分から火災Aが発生すると、これが感
知器31で感知され(ステップS1)、該感知器31の
感知信号が自動火災報知設備の受信機32へ発信され
る。これに応答して、受信機32から感知器作動信号が
出力されて制御盤35へ送られる。監視員が火災現場に
行き、火災Aの発生を確認し、操作盤33の扉を開ける
(ステップS2)。操作盤33の扉を開けると、この扉
開信号が制御盤35へ送られ、該制御盤35の制御によ
って警報器37から音声警報が発生され、消火ガス放出
区画1内の人を退避させる。操作盤33から扉開信号を
受信した制御盤35では、該制御盤35の火災灯が点灯
すると共に盤内ベルが鳴動する。
【0014】警報器37から音声警報が発生され、消火
ガス放出区画1内に人がいるときには(ステップS
3)、退避させる(ステップS4)。消火ガス放出区画
1内に人がいないときには、操作盤33の消火押釦を押
す(ステップS5)。消火押釦を押すと、この消火押釦
信号が制御盤35へ送られ、自動火災報知設備側へ移報
され、さらに該制御盤35内のタイマが作動すると共
に、起動表示灯が点灯する。タイマの設定時間(例え
ば、20秒間)経過前において、まだ消火ガス放出区画
1内に人がいるときには(ステップS6)、操作盤33
の非常停止押釦を押す(ステップS7)。非常停止押釦
を押すと、制御盤35内のタイマの作動が解除され、起
動表示灯も消灯し、ステップS3へ戻る。ステップS6
において消火ガス放出区画1内に人がおらず、制御盤3
5内のタイマの設定時間が経過したとき、該制御盤35
において受信機32からの感知器作動信号や操作盤33
からの消火押釦信号のアンド論理あるいはオア論理等が
とられ、起動信号が出力される。起動信号が出力される
と、電磁三方弁16がノズル15及び放出口17側に切
換わると共に、起動装置38が作動して開放弁14が開
く(ステップS8)。
【0015】開放弁14が開くと、貯蔵容器11内に高
圧状態で貯蔵された消火薬剤の消火ガスが、ガス配管1
3、開放弁14及び電磁三方弁16を介して放出口17
及びノズル15側へ放出される。このガス放出がガス放
出検出器34で検出され、制御盤35によって放出表示
灯39が点灯すると共に、該制御盤35から放出表示信
号が自動火災報知設備側へ移報される。放出口17側へ
放出された消火ガスは、該放出口17から、天井部に格
納された不燃性袋18内へ放出される。すると、図1
(b)に示すように、天井部に格納された不燃性袋18
が膨張していき、天井部分全体を占める大きさまで膨張
すると、火災Aが発生している床部分に向かって下方向
に膨張していき、該火災Aの周囲の消火ガス放出空間1
aを小さくしていく。これと同時に、ノズル15側へ放
出された消火ガスは、該ノズル15から消火ガス放出空
間1a内へ噴射され、該消火ガス放出空間1aが消火ガ
スで満たされると、火災Aが消火される(ステップS
9)。
【0016】消火後、安全のために例えば30分間以上
消火ガス放出区画1を放置した後、操作盤33の扉を閉
じて制御盤35の復旧押釦を押すと、該制御盤35にお
いて、復旧押釦信号や受信機32からの感知器復旧信号
のアンド論理あるいはオア論理等がとられ、復旧信号が
出力される。復旧信号が出力されると、消火ガス放出空
間1a内に噴射された消火ガスが強制的に排気口40か
ら大気へ排出される(ステップS10)。さらに、復旧
信号により、起動装置38を介して開放弁14が閉じる
と共に、電磁三方弁16が気体圧縮機19側に切換わ
り、さらに、電磁弁20が開くと共に気体圧縮機19が
作動する。気体圧縮機19が作動すると、不燃性袋18
内に放出された消火ガスが、放出口17、電磁三方弁1
6、気体圧縮機19及び電磁弁20を介して回収容器1
2に回収される(ステップS11)。その後、制御盤3
5の制御によって気体圧縮機19が停止し、他の連動機
器も元の状態に復帰して消火処理が終了する(ステップ
S12)。以上のように、この第1の実施形態のガス系
消火システムでは、次の(a)〜(c)のような効果が
ある。
【0017】(a) 図2の消火ガス放出区画1のよう
な小空間においても、消火の際には、消火ガスを不燃性
袋18内に放出して該不燃性袋18を膨張させて火災A
の周りの消火ガス放出空間1aを極力小さくした上で、
この消火ガス放出空間1a内にノズル15から消火ガス
を噴射して消火するので、該火災Aが不燃性袋18で閉
じ込められた形になり、従来の消火方法に比べて、消化
ガス放出空間1aに噴射する消火ガスの量を少なくで
き、その上、消火速度も速い。 (b) 消火ガス放出区画1内に放射した消火ガスを全
て大気へ排出せず、不燃性袋18内の消火ガスは気体圧
縮機19によって回収容器12に回収するので、消火ガ
スの環境に与える悪影響を少なくすることができ、環境
に優しいガス系消火システムを提供できる。 (c) 回収容器12に回収した消火ガスは、必要に応
じて工場等へ持っていき、液化ガス等に再処理すること
により、再使用可能な消火ガスにすることができる。こ
れにより、消火ガスの有効利用が図れる。
【0018】第2の実施形態 図4は、本発明の第2の実施形態を示すガス系消火シス
テムの概略の系統図であり、第1の実施形態を示す図1
及び図2中の要素と共通の要素には共通の符号が付され
ている。このガス系消火システムは、一般の中、大空間
の消火ガス放出区画1Aに設けられるシステムであり、
消火効率の向上を図るために、該消火ガス放出区画1A
が例えば3つの区画1A−1,1A−2,1A−3に区
画化されている。各消火ガス放出区画1A−1〜1A−
3の天井部等には、消火ガス放出用の放出口17−1,
17−3,17−5が取付けられ、さらに各区画1A−
1〜1A−3の境にも、消火ガス放出用の放出口17−
21,17−41が取付けられている。各消火ガス放出
区画1A−1〜1A−3の壁面や床部等には、消火ガス
を噴射する噴射ヘッド等のノズル15−1,15−3,
15−5がそれぞれ取付けられている。各消火ガス放出
区画1A−1〜1A−3の境の床部等には、ノズルに代
えて消火ガス放出用の放出口17−22,17−42が
それぞれ取付けられている。各放出口17−1,17−
3,17−5には、図1及び図2の不燃性袋18とほぼ
同様の消火ガス放出空間縮小用の不燃性袋18−1,1
8−3,18−5がそれぞれ取付けられ、縮小した状態
で壁面や天井部等に格納されている。各放出口17−2
1,17−41には、ガラス繊維といった不燃性繊維等
でできた縦方向に膨張する防火隔壁用の不燃性袋18−
21,18−41がそれぞれ取付けられ、これらが収縮
した状態で天井部等に格納されている。各放出口17−
21,17−41に対応する放出口17−22,17−
42には、不燃性袋18−21,18−41と同様の防
火隔壁用の不燃性袋18−22,18−42がそれぞれ
取付けられ、これらが収縮した状態で床部等に格納され
ている。不燃性袋18−21と18−22とは、これに
消火ガスが導入されると、縦方向に膨張して上下からぶ
つかり合い、防火隔壁を形成するようになっている。同
様に、不燃性袋18−41と18−42とは、消火ガス
の導入によって縦方向に膨張してぶつかり合い、防火隔
壁を形成するようになっている。
【0019】各放出口17−1,17−21,17−
3,17−41,17−5は、それぞれ電磁弁21−1
〜21−5を介してガス配管13−1に連結され、この
ガス配管13−1が、電磁三方弁16−1及び開放弁1
4−1を介してガスボンベ等の消火薬剤貯蔵容器11−
1に連結されている。電磁三方弁16−1には、図1及
び図2と同様に、気体圧縮機19及び電磁弁20を介し
て消火薬剤回収容器12が連結されている。各ノズル1
5−1,15−3,15−5は、それぞれ電磁弁22−
1,22−3,22−5を介してガス配管13−3に連
結され、このガス配管13−3が、開放弁14−3を介
して消火薬剤貯蔵容器11−3に連結されている。各放
出口17−22,17−42は、それぞれ電磁弁22−
2,22−4を介してガス配管13−2に連結されてい
る。ガス配管13−2は、電磁三方弁16−2及び開放
弁14−2を介して消火薬剤貯蔵容器11−2に連結さ
れると共に、該電磁三方弁16−2、気体圧縮機19及
び電磁弁20を介して消火薬剤回収容器12に連結され
ている。
【0020】各消火ガス放出区画1A−1〜1A−3の
壁面や天井部等には、火災発生を感知する感知器31−
1,31−2,31−3が取付けられ、これらの感知器
31−1〜31−3で火災が検知されるとそれぞれ感知
信号が出力され、図1の受信機32へ発信するようにな
っている。このガス系統消火システムの電気系統を制御
する図1及び図2の制御盤35では、図1の受信機32
から送られてくる感知器作動信号または感知器復旧信号
と、消火押釦信号または復旧押釦信号とのアンド論理や
オア論理等をとり、起動信号または復旧信号を出力して
開放弁14−1〜14−3を開閉する図2の起動装置3
8、電磁三方弁16−1,16−2、及び電磁弁20,
21−1〜21−5,22−1〜22−5を制御する機
能等も有している。その他の図4で省略されている構成
は、図1及び図2とほぼ同様である。次に、図1、図2
及び図4を参照しつつ、動作を説明する。
【0021】例えば、消火ガス放出区画1A−2で火災
Aが発生した場合、これが感知器31−2で感知され、
該感知器31−2の感知信号が受信機32へ発信され
る。これに応答して、受信機32から感知器作動信号が
出力されて制御盤35へ送られる。監視員が火災現場に
行き、火災Aの発生を確認し、操作盤33の扉を開け
る。操作盤33の扉を開けると、この扉開信号が制御盤
35へ送られ、該制御盤35の制御によって警報器37
から音声警報が発生され、消火ガス放出区画1A内の人
を退避させる。操作盤33から扉開信号を受信した制御
盤35では、該制御盤35の火災灯が点灯すると共に盤
内ベルが鳴動する。
【0022】監視員は、消火ガス放出区画1A内に人が
いないことを確認すると、操作盤33の消火押釦を押
す。消火押釦を押すと、この消火押釦信号が制御盤35
へ送られ、自動火災報知設備側へ移報され、さらに該制
御盤35内の第1のタイマが作動すると共に、起動表示
灯が点灯する。消火ガス放出区画1A内に人がおらず、
制御盤35内の第1のタイマの設定時間が経過したと
き、該制御盤35において、受信機32からの感知器作
動信号や操作盤33からの消火押釦信号のアンド論理あ
るいはオア論理等がとられ、起動信号が出力される。起
動信号が出力されると、電磁三方弁16−1がガス配管
13−1及び開放弁14−1側に切換わると共に、電磁
三方弁16−2がガス配管13−2及び開放弁14−2
側に切換わり、さらに電磁弁21−2,21−4,22
−2,22−4が開くと共に、起動装置38が作動して
開放弁14−1,14−2が開く。開放弁14−1,1
4−2が開くと、貯蔵容器11−1,11−2内に高圧
状態で貯蔵された消火薬剤の消火ガスが、解放弁14−
1、電磁三方弁16−1、ガス配管13−1、及び電磁
弁21−2,21−4を介して放出口17−21,17
−41側へ放出されると共に、開放弁14−2、電磁三
方弁16−2、ガス配管13−2、及び電磁弁22−
2,22−4を介して放出口17−22,17−42側
へ放出される。これがガス放出検出器34で検出され、
制御盤35によって放出表示灯39が点灯すると共に、
該制御盤35から放出表示信号が自動火災報知設備側へ
移報される。
【0023】放出口17−21,17−41へ放出され
た消火ガスは、該放出口17−21,17−41から、
天井部等に格納された不燃性袋18−21,18−41
内へ放出され、さらに、放出口17−22,17−42
側へ放出された消火ガスは、該放出口17−22,17
−42から、床部等に格納された不燃性袋18−22,
18−42内へ放出される。すると、図4の二点鎖線で
示すように、不燃性袋18−21,18−41が下方向
に向かって膨張していくと共に、不燃性袋18−22,
18−42が上方向に向かって膨張していき、制御盤3
5内の第2のタイマ等によって一定時間が経過すると、
上側の不燃性袋18−21,18−41と下側の不燃性
袋18−22,18−42とがぶつかり合って防火隔壁
が形成され、この防火隔壁によって囲まれた消火ガス放
出区画1A−2が他の区画1A−1,1A−3から区画
される。
【0024】第2のタイマ等によって一定時間が経過す
ると、制御盤35の制御によって電磁弁21−2,21
−4,22−2,22−4が閉じると共に、電磁弁21
−3,22−3が開き、さらに起動装置38によって開
放弁14−3が開く。これにより、貯蔵容器11−1内
の消火薬剤の消火ガスが、開放弁14−1、電磁三方弁
16−1、ガス配管13−1、及び電磁弁21−3を介
して放出口17−3側へ放出されると共に、貯蔵容器1
1−3内の消火薬剤の消火ガスが、開放弁14−3、ガ
ス配管13−3、及び電磁弁22−3を介してノズル1
5−3側へ放出される。放出口17−3側へ放出された
消火ガスは、該放出口17−3から、天井部等に格納さ
れた不燃性袋18−3内へ放出される。すると、図4の
二点鎖線で示すように、天井部等に格納された不燃性袋
18−3が膨張していき、不燃性袋18−21,18−
22,18−41,18−42で囲まれた天井部分等の
全体を占める大きさまで膨張すると、火災Aが発生して
いる床部分に向かって下方向に膨張していき、該火災A
の周囲の消火ガス放出空間1aを小さくしていく。これ
と同時に、ノズル15−3側へ放出された消火ガスは、
該ノズル15−3から消火ガス放出空間1a内へ噴射さ
れ、火災Aが消火される。
【0025】消火後、安全のために例えば30分間以上
消火ガス放出区画1A−2を放置した後、操作盤33の
扉を閉じて制御盤35の復旧押釦を押すと、復旧信号が
出力される。復旧信号が出力されると、起動装置38を
介して開放弁14−1〜14−3が閉じる。さらに、電
磁三方弁16−1がガス配管13−1及び気体圧縮機1
9側に切換わると共に、電磁三方弁16−2がガス配管
13−2及び気体圧縮機19側に切換わり、電磁弁20
が開くと共に気体圧縮機19が作動する。気体圧縮機1
9が作動すると、不燃性袋18−21,18−3,18
−41内に放出された消火ガスが、放出口17−21,
17−3,17−41、電磁弁21−2〜21−4、ガ
ス配管13−1、電磁三方弁16−1、気体圧縮機19
及び電磁弁20を介して回収容器12に回収されると共
に、不燃性袋18−22,18−42内に放出された消
火ガスが、放出口17−22,17−42、電磁弁22
−2,22−4、ガス配管13−2、電磁三方弁16−
2、気体圧縮機19及び電磁弁20を介して回収容器1
2に回収される。さらに、復旧信号により、消火ガス放
出空間1a内に噴射された消火ガスが、強制的に排気口
40から大気へ排出される。その後、制御盤35の制御
によって気体圧縮機19が停止し、他の連動機器も元の
状態に復帰して消火処理が終了する。
【0026】以上のように、この第2の実施形態のガス
系消火システムでは、次の(i)〜(iii)のような効果
がある。 (i) 消火の際には、火災Aを感知した感知器31−
2の両側の不燃性袋18−21,18−22,18−4
1,18−42を消火ガスの放出によって膨張させて防
火隔壁を形成し、消火ガス放出空間1aを極力小さくし
た上で、この消火ガス放出空間1a内にノズル15−3
から消火ガスを噴射して火災Aを消火するので、ノズル
15−3から噴射する消火ガスの量を少なくできる。こ
れにより、省ガス化が図れる。しかも、第1の実施形態
の効果(a)と同様に、消火の際に、消火ガスを不燃性
袋18−3内に放出して該不燃性袋18−3を膨張させ
て火災Aの周りの消火ガス放出空間1aを極力小さくし
た上で、この消火ガス放出空間1a内にノズル15−3
から消火ガスを噴射して消火するので、該火災Aが不燃
性袋18−21,18−22,18−41,18−4
2,18−3で閉じ込められた形になり、従来の消火方
法に比べて消火速度が速い。
【0027】(ii) 第1の実施形態の効果(b),
(c)と同様に、消火ガス放出区画1A−2内に放射し
た消火ガスを全て大気へ排出せず、不燃性袋18−2
1,18−22,18−41,18−42,18−3内
の消火ガスは気体圧縮機19によって回収容器12に回
収するので、環境への悪影響を少なくして環境に優しい
ガス系消火システムを提供でき、その上、回収容器12
に回収した消火ガスの有効利用が図れる。 (iii) 防火隔壁用の不燃性袋18−21,18−2
2,18−41,18−42は、従来の防火扉に比べて
柔軟性があるため、火災現場で逃げ遅れた人が該不燃性
袋18−21,18−22,18−41,18−42を
無理やり押し退けて火災現場から退避することができ
る。従って、安全性が高い。
【0028】第3の実施形態 図5は、本発明の第3の実施形態を示すガス系消火シス
テムの要部の概略の系統図であり、第3の実施形態を示
す図4中の要素と共通の要素には共通の符号が付されて
いる。このガス系消火システムは、地下、共同溝、洞道
空間等の横方向長大構造物に設けられるシステムであ
り、横方向長大空間1Bの天井部等に、消火ガス放出空
間を区画化するためのガス放出用の放出口17−1〜1
7−4が所定間隔で取付けられている。各放出口17−
1〜17−4には、消火ガスにより縦方向に膨張して防
火隔壁を形成するためのガラス繊維といった不燃性繊維
等でできた不燃性袋18−11,18−21,18−3
1,18−41がそれぞれ取付けられ、収縮した状態で
天井部等に格納されている。天井部等に取付けられた各
放出口17−1〜17−4の間には、消火ガスを噴射す
る噴射ヘッド等のノズル15−1〜15−4が取付けら
れている。各ノズル15−1〜15−4の近傍には、そ
れらのノズル15−1〜15−4から消火ガスを噴射さ
せるための感知器31−1〜31−4がそれぞれ取付け
られている。
【0029】各放出口17−1〜17−4は、それぞれ
電磁弁21−1〜21−4を介してガス配管13−1に
連結され、さらに各ノズル15−1〜15−4が、それ
ぞれ電磁弁22−1〜22−4を介してガス配管13−
1に連結されている。ガス配管13−1は、例えば図4
の電磁三方弁16−1及び開放弁14−1を介して消火
薬剤貯蔵容器11−1に連結され、さらに該電磁三方弁
16−1、気体圧縮機19及び電磁弁20を介して消火
薬剤回収容器12に連結されている。電磁弁21−1〜
21−4,22−1〜22−4は、例えば図1及び図2
の制御盤35によって開閉制御されるようになってい
る。このようなガス系消火システムにおいて、横方向長
大空間1B内のある箇所で火災Aが発生した場合、この
火災Aが感知器31−3で感知される。この感知器31
−3の感知信号に基づき、制御盤35の制御によって該
感知器31−3の両側の電磁弁21−2,21−3が開
き、図4の貯蔵容器11−1から放出された消火ガスが
ガス配管13−1、電磁弁21−2,21−3、及び放
出口17−2,17−3から放出され、これに取付けら
れた不燃性袋18−21,18−31が下方向に膨張し
て防火隔壁が形成される。この防火隔壁により、火災A
が他の空間から区画される。その後、制御盤35の制御
により、電磁弁21−2,21−3が閉じると共に、電
磁弁22−3が開き、貯蔵容器11−1から放出された
消火ガスが、ガス配管31−1及び電磁弁22−3を介
してノズル15−3から噴射され、火災Aが消火され
る。
【0030】この第3の実施形態では、第2の実施形態
の効果(i)〜(iii)とほぼ同様の効果がある。なお、
各防火隔壁用の不燃性袋18−11,18−21,18
−31,18−41間に、図4のような消火ガス放出空
間縮小用の不燃性袋18−1,18−3,18−5,…
を取付けると共に、これに対応して床部や壁面等にガス
噴射用のノズルをそれぞれ設けるようにしてもよい。
【0031】第4の実施形態 図6は、本発明の第4の実施形態を示すガス系消火シス
テムの要部の概略の系統図であり、第2及び第3の実施
形態を示す図4及び図5中の要素と共通の要素には共通
の符号が付されている。このガス系消火システムは、高
層建築のボイド、アトリウム、ガレリア等の垂直長大空
間1Cに設けられるシステムであり、図5の横方向のガ
ス系消火システムを縦方向に配置した構成になってい
る。消火ガスの放出口17−1〜17−4に取付けられ
た防火隔壁用の不燃性袋18−11,18−21,18
−31,18−41は、消火ガスの導入によって横方向
に膨張し、垂直長大空間1Cを複数の消火ガス放出空間
に区画するようになっている。そのため、第3の実施形
態とほぼ同様の作用、効果が得られる。なお、本発明は
上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。
この変形例としては、例えば、次の(1)〜(5)のよ
うなものがある。
【0032】(1) 図1、図2、図4、図6では、消
火薬剤貯蔵容器11,11−1〜11−3と消火薬剤回
収容器12とを、別個に設けたが、この回収容器12を
省略して貯蔵容器11,…に消火ガスを回収するように
してもよい。 (2) 図4において、各ガス配管13−1〜13−3
毎に設けた貯蔵容器11−1〜11−3に代えて、共用
の貯蔵容器を設けておき、この共用の貯蔵容器から各ガ
ス配管13−1〜13−3に消火ガスを供給するように
してもよい。ガス配管13−2と13−3を1本の共通
のガス配管に置き換え、この共通のガス配管から各電磁
弁22−1〜22−5に消火ガスを供給するようにして
もよい。また、この共通のガス配管とガス配管13−1
とを連結して1本のガス配管とし、共通の貯蔵容器から
消火ガスを供給するような構成にしてよい。 (3) 図5及び図6において、共通のガス配管13−
1によって全ての電磁弁21−1〜21−4,22−1
〜22−4に消火ガスを供給するようにしたが、複数に
区画した消火ガス放出空間毎に別々のガス配管を設け、
これらの別々のガス配管から各消火ガス放出空間毎の電
磁弁21−1〜21−4,22−1〜22−4へ消火ガ
スを供給するような構成にしてもよい。
【0033】(4) 消火ガスの開閉や分岐のために開
放弁14,14−1〜14−3、電磁弁20,21−1
〜21−5,22−1〜22−5,…、及び電磁三方弁
16,16−1,16−2を用いたが、これらは電動弁
等の他の弁を用いてもよい。 (5) 不燃性袋18,18−1〜18−5,18−2
1,18−22,18−41,18−42,…は、ガス
系消火システムを設置する構造物の形状等に応じて、上
下あるいは左右に膨張させる等、任意の形状や構造等に
変更できる。例えば、図1及び図4において、不燃性袋
18,18−1,18−3,18−5を収縮した状態で
壁面等に格納しておき、消火時に横方向から膨張する構
造にしてもよい。同様に、図4及び図5において、不燃
性袋18−21,18−22,18−41,18−4
2,18−11,18−21,18−31,18−41
を収縮した状態で壁面等に格納しておき、消火時に横方
向から膨張する構造にしてもよい。また、図1及び図2
の制御盤35の制御方法等は、図3以外の処理ステップ
で消火処理を行ったり、図2の電気系統以外の他の構造
の電気系統を、該制御盤35で制御するような構成にし
てもよい。
【0034】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のう
ちの請求項1及び2の発明によれば、ガス放出手段、不
燃性袋、ガス噴射手段及び消火ガス回収手段とを備えて
いるので、次の(a)〜(c)のような効果がある。 (a) 例えば、小空間の消火ガス放出区画において
も、消火の際には、消火ガスを不燃性袋内に放出して該
不燃性袋を膨張させて火災の周りの消火ガス放出空間を
極力小さくした上で、この消火ガス放出空間内にノズル
から消火ガスを噴射して消火するので、火災が不燃性袋
で閉じ込められた形になり、従来の消火方法に比べて、
消火ガス放出空間に噴射する消火ガスの量を少なくで
き、その上、消火速度も速い。
【0035】(b) 消火ガス放出区画内に放射した消
火ガスを全て大気へ排出せず、不燃性袋内の消火ガスは
気体圧縮機によって容器等に回収するので、消火ガスの
環境に与える悪影響を少なくすることができ、環境に優
しいガス系消火システムを提供できる。 (c) 容器等に回収した消火ガスは、必要に応じて工
場等へ持って行き、液化ガス等に再処理することによ
り、再使用可能な消火ガスにすることができる。これに
より、消火ガスの有効利用が図れる。請求項3及び4の
発明によれば、例えば、中、大空間の消火ガス放出区画
において、火災の際に該火災を挟み込むように不燃性袋
を消火ガスにより膨張して防火隔壁を形成する構造にし
たので、消火ガス放出空間が小さく区画化され、この区
画化された消火ガス放出空間内にノズルから消火ガスが
噴射されて火災が消火される。そのため、ノズルから噴
射する消火ガスの噴射量をより少なくでき、省ガス化が
図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すガス系消火シス
テムの概略の系統図である。
【図2】図1(a)のガス系統部分及び電気系統部分の
具体例を示す系統図である。
【図3】図1及び図2の動作を示すフローチャートであ
る。
【図4】本発明の第2の実施形態を示すガス系消火シス
テムの概略の系統図である。
【図5】本発明の第3の実施形態を示すガス系消火シス
テムの要部の概略の系統図である。
【図6】本発明の第4の実施形態を示すガス系消火シス
テムの要部の概略の系統図である。
【符号の説明】
1,1A,1A−1,1A−2,1A−3 消火ガス
放出区画 1a 消火ガス
放出空間 11,11−1,11−2,11−3 消火薬剤
貯蔵容器 12 消火薬剤
回収容器 15,15−1〜15−5 ノズル 17,17−1〜17−5,17−21,17−22,
17−41,17−42
放出口 18,18−1,18−3,18−5 消火ガス
放出空間縮小用の不燃性袋 18−21,18−22,18−31,18−41,1
8−42防火隔壁用の不燃性袋 19 気体圧縮
機 31,31−1〜31−4 感知器 32 受信機 33 操作盤 35 制御盤 37 警報器 38 起動装置 39 放出表示
灯 40 排気口

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消火ガス放出区画内に配置され、該消火
    ガス放出区画内の火災の発生により生成される起動信号
    に応答して、消火ガスを放出口から放出するガス放出手
    段と、 収縮状態で前記ガス放出手段の放出口に取付けられ、該
    放出口から放出される消火ガスにより膨張して、前記火
    災に対する消火ガス放出空間を包囲した状態で縮小して
    いく不燃性袋と、 前記消火ガス放出空間内に配置され、前記起動信号に応
    答し、前記ガス放出手段と連動して該消火ガス放出空間
    内に前記消火ガスをノズルから噴射して前記火災を消火
    するガス噴射手段と、 消火後の復旧信号に応答して、前記不燃性袋内に放出さ
    れた消火ガスを気体圧縮機によって回収する消火ガス回
    収手段とを、 備えたことを特徴とするガス系消火システム。
  2. 【請求項2】 前記不燃性袋は、前記消火ガスにより、
    前記火災をおおうような形で膨張していく構造にしたこ
    とを特徴とする請求項1記載のガス系消火システム。
  3. 【請求項3】 前記不燃性袋は、前記消火ガスにより膨
    張して、前記火災を挟み込むように防火隔壁を形成する
    構造にしたことを特徴とする請求項1記載のガス系消火
    システム。
  4. 【請求項4】 前記不燃性袋は、前記消火ガスによって
    膨張し、前記火災を挟み込むように防火隔壁を形成する
    と共に、該防火隔壁によって挟まれた前記消火ガス放出
    空間を縮小していく構造にしたことを特徴とする請求項
    1記載のガス系消火システム。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007159868A (ja) * 2005-12-14 2007-06-28 Canon Electronics Inc 消火装置および消火方法
KR100976172B1 (ko) * 2008-04-15 2010-08-16 양진우 질소가스 커튼을 형성하는 화재 진압 시스템
KR101036021B1 (ko) * 2009-04-13 2011-05-23 김경종 소방 설비의 기동장치
JP2011115335A (ja) * 2009-12-02 2011-06-16 Ntt Facilities Inc 整流筒及びこれを備えたガス消火システム
KR102372971B1 (ko) * 2021-11-29 2022-03-14 한방유비스 주식회사 전기자동차 소방 시스템 및 그 운영방법

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