JPH10270370A - 不純物の拡散方法ならびに半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

不純物の拡散方法ならびに半導体装置およびその製造方法

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JPH10270370A
JPH10270370A JP7390497A JP7390497A JPH10270370A JP H10270370 A JPH10270370 A JP H10270370A JP 7390497 A JP7390497 A JP 7390497A JP 7390497 A JP7390497 A JP 7390497A JP H10270370 A JPH10270370 A JP H10270370A
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region
impurity
layer
semiconductor
conductivity type
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JP7390497A
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Masatake Okada
正剛 岡田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガードリングを含む周辺領域の面積を縮小す
る。 【解決手段】 基板に積層されてN型不純物が予め定め
る第1不純物濃度で添加された半導体層35のうちで、
半導体素子を含む活性領域36を囲む領域W1に、N型
不純物をさらに添加して、該領域W1の不純物濃度を第
1不純物濃度よりも増加させる。次いで、領域W1内に
含まれて活性領域を略同心円状に囲む略環状の複数の領
域に、P形不純物を添加して予め定める第1深さまで拡
散させる。これによって、P形不純物を含むガードリン
グ39〜41と、ガードリング39〜41に隣接する添
加層43〜45とが形成される。このガードリング39
〜41間の間隔は従来のガードリングよりも狭く、ガー
ドリングを含む周辺領域の面積が従来の周辺領域の面積
よりも狭い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、逆電圧の高い高耐
圧用の半導体素子を含む半導体装置の製造のための不純
物の拡散方法、ならびにその半導体装置およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から使用される高耐圧用の半導体素
子には、高耐圧ダイオード、パワートランジスタ、パワ
ー酸化金属半導体型電界効果トランジスタ(Metal Oxid
eSemiconductor Field Effect Transistor;以後、MO
SFETと称する)、およびIGBT(Insulated Gate
Bipolar Transistor)等が含まれる。これら高耐圧用
の半導体素子を含む半導体装置は、該半導体素子を形成
した基板に、半導体素子をの非動作時、いわゆるターン
オフ時に空乏層を伸び易くしてかつPN接合の電界強度
を緩和することで該半導体素子の耐圧を向上させるため
の周辺構造がさらに形成される。
【0003】この周辺構造には、たとえば図18に表す
フィールドプレート構造、および図19に表すガードリ
ング構造が挙げられる。フィールドプレート構造は、フ
ィールドプレートと称される導電体層2を、基板上に形
成された不純物を含む半導体層3の表面を覆う絶縁体層
4の上に形成した構造である。導電体層2は、半導体層
3に半導体素子の構成部品が形成された部分である活性
領域5のうちで最外周の部分6に導通し、かつ該最外周
の部分6よりも半導体層3の外周側の周辺領域8に張出
すように形成される。ガードリング構造は、活性領域5
を取囲むように、半導体層3の表層にガードリング9を
形成した構造である。ガードリング9は、半導体層3の
表層の活性領域5を取囲む略環状の領域に、半導体層3
に添加された不純物とは異なる導電型の不純物を添加し
て形成される。
【0004】また、上述の半導体装置は、半導体素子の
耐圧をたとえば400V以上に向上させるために、図2
0に表すように、フィールドプレート構造とガードリン
グ構造とを組合わせた周辺構造を含むこともある。この
構造では、活性領域5を取囲んで複数のガードリング9
を略同心円状に形成し、フィールドプレートとなる導電
体層2を最外周のガードリング9と導通させる。さら
に、特公平3−58185号公報には、上述の2種類の
構造を組合わせた周辺構造を含むプレーナ型半導体装置
が開示される。前記装置の周辺構造は、図21で表すよ
うに、半導体素子5を取囲む複数のガードリング9を形
成し、複数の導電体層11を半導体層3表面を覆う絶縁
体層4に形成された開口部10から各ガードリング9と
個別に導通させる。また前記絶縁体層4は、導電率の異
なる複数の絶縁体層を上層ほど導電率が大きくなるよう
に積層して形成される。
【0005】図22は、上述のガードリング9をパワー
トランジスタを含む半導体装置に形成するときの工程図
である。まず、図22(1)に表すように、N型不純物
が添加された基板13の一方表面に、基板13よりも低
い不純物濃度でN型不純物を添加した半導体層3を形成
し、次いで、該基板13の他方表面と半導体層3の露出
した表面とを酸化させて、酸化シリコンから成る絶縁体
層14,15を形成する。次いで、半導体層3表面を覆
う絶縁体層14を選択的に除去した後、該絶縁体層14
をマスクとしてP型不純物のボロンを半導体層3に熱拡
散によってデポジションし、さらにドライブする。これ
で、図22(2)に表すように、半導体層3に、P型不
純物が拡散された拡散層として、ベース領域17とガー
ドリング9とが形成され、同時に、半導体層3とベース
領域17とガードリング9との露出した表面を覆う絶縁
体層18が形成される。
【0006】この絶縁体層18のうちでベース領域17
上の一部分を選択的に除去した後、該絶縁体層18をマ
スクとして、ベース領域17にN型不純物のリンを熱拡
散によってデポジションし、さらにドライブする。これ
で、図22(3)に表すように、ベース領域17内に、
N型不純物が拡散された拡散層として、エミッタ領域1
9が形成される。
【0007】この後、絶縁体層20を選択的に除去し
て、ベース領域14とエミッタ領域16との境界線上に
またがるように絶縁体層をさらに形成し、ベース領域1
7とエミッタ領域19とに個別に導通してアルミニウム
からなる電極を形成する。最後に、基板13の他方表面
の絶縁体層15を除去して、該他方表面にコレクタ電極
を形成する。このような一連の工程によって、パワート
ランジスタとガードリング9とが半導体層3上に形成さ
れた半導体装置が形成される。
【0008】図23は、上述のガードリング9をパワー
MOSFETを含む半導体装置に形成するときの工程図
である。まず、図23(1)に表すように、N型不純物
が添加された基板13の一方表面に上述の半導体層3を
形成し、次いで、該基板13の他方表面と半導体層3の
露出した表面とを酸化させて、前記絶縁体層14,15
を形成する。次いで、絶縁体層14を選択的に除去して
かつ露出した半導体層3をさらに酸化させた後、該絶縁
体層をマスクとして半導体層3にP型不純物のボロンを
イオン注入してさらに熱拡散させる。これで、図23
(2)に表すように、半導体層3に、複数のPドット領
域22とガードリング9とが形成され、同時に、Pドッ
ト領域22とガードリング9との露出した表面を覆う絶
縁体層24が形成される。
【0009】この絶縁体層24のうちでPドット領域2
2間の領域を覆う部分を選択的に除去した後、該絶縁体
層24をマスクとして、半導体層3の上述の領域にN型
不純物のリンをイオン注入してさらに熱拡散させる。こ
れで、図23(3)に表すように、上述の領域に、N型
不純物を含み、MOSFETの導通時抵抗を低下させる
ためのフィールド領域25が形成される。このようなフ
ィールド領域を形成する従来技術は、特公平3−703
87号公報に開示される。
【0010】この後、フィールド領域21に重ねて絶縁
体層26と導電体層とを積層して形成し、次いでP型ド
ット領域22と半導体層3との境界線から導電体層の下
方の半導体層3にP型不純物をさらに拡散して、Pウェ
ル領域を形成する。さらに、導電体層と電気的に接続さ
れたゲート電極と、ソース領域に電気的に接続されたソ
ース電極とを形成し、最後に、基板11の他方表面にド
レイン電極を形成する。このような一連の工程によっ
て、パワーMOSFETとガードリング9とが半導体層
3上に形成された半導体装置が形成される。
【0011】上述した4種類の周辺構造を用いて半導体
素子5の耐圧を向上させるとき、耐圧を大きくする程、
ガードリング9の本数を増加させ、また半導体層3の外
周側へ伸びる方向の導電体層2の長さを延ばす必要があ
る。したがって、上述のときに耐圧を増加させるほど、
半導体装置の半導体層3の全面積のうちで、周辺構造が
形成される周辺領域8の面積が増加する。この周辺構造
は、前記耐圧を増加させる効果はあるが、半導体素子5
への電気信号の授受には直接関与しない。ゆえに、同一
種類の半導体素子を同数含む半導体装置であれば、耐圧
を増加させるほど半導体装置全体の大きさが大きくな
る。したがって、耐圧を増加させるほど、半導体装置の
小型化が困難になる。
【0012】特に、ガードリング9が上述の効果を有す
るには、ガードリング9の深さを予め定める深さとする
必要がある。ゆえに、上述した工程でガードリング9を
形成するとき、半導体層3のうちでガードリング9を形
成するべき領域に、予め定める深さまでP型不純物を拡
散させる。このとき、同時にP型不純物が半導体層3表
面に水平な水平方向にも拡散されるので、拡散の深さに
対応してガードリング9とガードリング9との間の間隔
が決定されてしまう。このように、上述の工程で形成さ
れたガードリング9では、該ガードリング9間の間隔を
制限することが困難であるので、上述のようにガードリ
ング9の本数を増やすほど、周辺領域8の面積がさらに
増加する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ガー
ドリングを含む周辺構造を用いて半導体素子の耐圧を向
上させる半導体装置で、周辺構造が形成された周辺領域
の面積を縮小することができる不純物の拡散方法、半導
体装置およびその製造方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、予め定める第
1導電型の不純物が予め定める第1不純物濃度で添加さ
れた半導体材料から成る基板の表層の予め定める第1領
域に、該第1導電型とは異なる第2導電型の不純物を予
め定める第1深さまで拡散させる不純物の拡散方法にお
いて、前記第2導電型の不純物を拡散させる前に、前記
基板の表層のうちで前記第1領域に隣接する第2領域を
含む領域に、前記第1導電型の不純物を前記第1不純物
濃度よりも高い第2不純物濃度でかつ前記第1深さより
も浅い第2深さまで添加し、次いで第2導電型の不純物
を拡散させることを特徴とする不純物の拡散方法であ
る。本発明に従えば、上述の基板の第1領域に第2導電
型の不純物を拡散させる場合、拡散を行う前に上述の第
2領域を含む領域に第1導電型の不純物を添加し、その
後に第1領域の第2導電型の不純物を拡散させる。これ
によって、第2領域では基板表面から第2深さまでの部
分の不純物濃度が基板の不純物濃度よりも高くなるの
で、第1領域に不純物を拡散させるとき該不純物が基板
表面に水平な水平方向へ拡散することを抑制することが
できる。したがって第2領域に不純物を添加しないとき
と比較して、第1領域の水平方向の幅を縮小することが
できる。
【0015】また本発明は、予め定める第1導電型の不
純物が予め定める第1不純物濃度で添加された半導体材
料から成る基板の表層に形成されたPN接合を有する半
導体素子と、前記基板の該表層のうちで該半導体素子を
囲む第1領域に該第1導電型とは異なる第2導電型の不
純物が予め定める第1深さまで添加されて形成された保
護環とを含む半導体装置において、前記基板の表層のう
ちで前記第1領域に隣接して半導体素子を囲む第2領域
に、前記第1導電型の不純物を前記第1不純物濃度より
も高い予め定める第2不純物濃度でかつ前記第1深さよ
りも浅い第2深さまで添加して形成された不純物添加層
をさらに含むことを特徴とする半導体装置である。本発
明に従えば、上述の半導体素子と保護環とを含む半導体
装置に、さらに保護環に隣接して上述の不純物添加層を
形成する。これによって、不純物添加層では基板表面か
ら第2深さまでの部分の不純物濃度が低くなるので、基
板のうちの保護環の形成された部分で空乏層の伸びを抑
制することができる。したがって、保護環の形成された
部分の空乏層が、従来技術の半導体装置で保護環の形成
された部分の空乏層よりも小さくなるので、保護環を形
成する領域を小さくすることができる。さらに、このよ
うに不純物添加層を形成したとき、不純物添加層形成後
に保護環に添加された第1導電型の不純物が基板表面に
水平な水平方向へ拡散することを抑制することができ
る。したがって、半導体装置の製造工程内で、たとえば
基板が加熱されて前記第1導電型の不純物が拡散する可
能性があるとき、その拡散を抑制することができる。し
たがって、保護環の深さを従来技術の半導体装置の保護
環と同一深さにしたとき、保護環の水平方向の幅を従来
技術の半導体装置の保護環よりも短縮することができ
る。これによって、保護環と半導体素子との間の間隔
を、従来技術の半導体素子の前記間隔よりも短縮するこ
とができる。また複数の保護環を同心円状に形成したと
きには、保護環同士の間隔も、従来技術の半導体素子の
前記間隔よりも短縮することができる。したがって、半
導体装置全体の大きさを従来技術の半導体装置よりも縮
小することができる。
【0016】また本発明は、予め定める第1導電型の不
純物が予め定める第1不純物濃度で添加された半導体材
料から成る基板の表層に、PN接合を有する半導体素子
と、該表層のうちで該半導体素子を囲む第1領域に該第
1導電型とは異なる第2導電型の不純物が予め定める第
1深さまで添加された保護環とを形成する半導体装置の
製造方法において、前記保護環の形成前または該形成と
同時に、前記基板の表層の中で前記第1領域に隣接して
半導体素子を囲む第2領域を含む予め定める領域に、前
記第1導電型の不純物を前記第1不純物濃度よりも高い
第2不純物濃度でかつ前記第1深さよりも浅い第2深さ
まで添加することを特徴とする半導体装置の製造方法で
ある。本発明に従えば、上述の半導体装置の製造方法で
は、保護環の形成前または形成と同時に、第2領域を含
む領域の不純物濃度を増加させる。これによって、保護
環を形成するときには、すでに第2領域の不純物濃度が
増加しているので、請求項2の説明と同様に、保護環の
水平方向の拡散を抑制することができる。これによっ
て、保護環と半導体素子間の間隔、および複数の保護環
を同心円状に形成したときの保護環同士の間隔を、従来
技術の半導体素子の前記間隔よりも短縮することができ
る。したがって、半導体装置全体の大きさが従来技術の
半導体装置よりも小さい半導体装置を形成することがで
きる。
【0017】また本発明は、予め定める第1導電型の不
純物が予め定める第1不純物濃度で添加された半導体材
料から成る基板に、前記基板の表層の予め定める複数の
第1領域に形成されて第1導電型とは異なる第2導電型
の不純物を含む第1半導体層と、第1領域以外の第2領
域に形成されて第1導電型の不純物を半導体基板の不純
物濃度よりも高い不純物濃度で含む第2半導体層と、第
2半導体層表面内の予め定める第3領域に形成される予
め定める絶縁体層と、絶縁体層に重ねて形成される導電
体層と、各第1領域と第2領域とに隣接した第3領域に
前記第1半導体層よりも薄く形成された第2導電型の不
純物を含む第3半導体層と、各第3半導体層表層の第5
領域に第3半導体層よりも薄く形成されて第1導電型の
不純物を含む第4半導体層とを含む半導体素子、および
前記基板の該表層内で該半導体素子を囲む第6領域に第
2導電型の不純物が予め定める第1深さまで添加された
保護環を形成する半導体装置の製造方法において、前記
基板の表層の中で、前記半導体素子の第2領域と、前記
第6領域に隣接して半導体素子を囲む第7領域を含む予
め定める領域とに同時に、前記第1導電型の不純物を前
記第1不純物濃度よりも高い第2不純物濃度でかつ前記
第1深さよりも浅い第2深さまで添加することを特徴と
する半導体装置の製造方法である。本発明に従えば、上
述した構造の半導体素子を含む半導体装置の製造方法で
は、保護環に隣接する領域に第1導電型の不純物を添加
する工程を、半導体素子の第2領域に第1導電型の不純
物を添加する工程と同時に行う。上述の構造の半導体素
子は、たとえばMOSFETであって、JFET部の不
純物濃度を増加させるために、第2領域に不純物を添加
する工程が元々加えられている。ゆえに、従来の半導体
装置の製造方法と比較して、第2領域に第1導電型の不
純物を添加する工程で不純物を添加する場所を増加させ
るだけで良く、製造工程の数が変わらない。したがっ
て、製造工程の数を変化させることなく、請求項1の説
明と同様に、保護環の水平方向の拡散を抑制することが
できる。これによって、従来技術の半導体装置の製造方
法と同じ工程数で、半導体装置全体の大きさが従来技術
の半導体装置よりも小さい半導体装置を形成することが
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施形態で
ある半導体装置31の構造を説明するための部分断面図
である。図2は、本発明の半導体装置31の部分平面図
である。図1と図2とを併せて説明する。この半導体装
置31は、半導体素子に高耐圧用に用いるための周辺構
造を含む。
【0019】半導体装置31は、基板部材33と、半導
体素子37と、ガードリング39〜41と、添加層43
〜45と、フィールドプレートとなる導電体層48とを
含む。基板部材33は、基板34と半導体層35とを含
み、半導体層35は、N型不純物を含む半導体材料から
成る基板34の一方表面に、基板34よりも低い不純物
濃度でN型不純物が添加された半導体材料が積層されて
形成される。半導体素子37はそれぞれPN接合を含
み、半導体層35のうちの活性領域36に形成される。
本実施形態では、この半導体素子37をパワートランジ
スタとする。
【0020】ガードリング39〜41と添加層43〜4
5とは、半導体層35の中で活性領域36を囲む周辺領
域38に形成される。ガードリング39〜41は半導体
層35表層の略環状の領域にP型不純物が添加されて形
成され、周辺領域38の中で活性領域36を囲み、かつ
活性領域36を中心として略同心円状に配置される。添
加層43〜45は半導体層35の略環状の領域にN型不
純物が添加されて形成され、周辺領域38のうちでガー
ドリング39〜41の内側に隣接してかつ活性領域36
を取囲むように配置される。添加層43〜45のN型不
純物の不純物濃度は、半導体層35の不純物濃度よりも
高い。また周辺領域のうちの外周側には、N型不純物を
半導体層35の不純物濃度よりも高い濃度で含む略環状
のチャネルストッパ46が形成される。ガードリング3
9〜41は請求項の保護環に当たり、添加層43〜45
は請求項の不純物添加層に当たる。
【0021】このように、ガードリング39〜41間、
および最内周のガードリング39と活性領域36との間
に配置される添加層43〜45は、他の半導体層35よ
りも不純物濃度が高い。これによって、ガードリング3
9〜41と添加層43〜45とを含む周辺構造は、添加
層43〜45を含まない従来技術の周辺構造と比較し
て、活性領域36内の半導体素子37がターンオフする
ときに活性領域36から半導体層35の最外周に向かっ
て形成される空乏層の伸びを低減させることができる。
【0022】ガードリング39〜41と添加層43〜4
5とチャネルストッパ46とは、周辺領域38の全表面
を覆う絶縁体層47によって外部から絶縁される。導電
体層48は、絶縁体層47表面に、最外周のガードリン
グ41の上方から周辺領域38の外周側に張出すように
形成され、かつ絶縁体層47に形成された開口部49を
介して最外周のガードリング41と導通する。さらに絶
縁体層47の表面には、絶縁体層47の開口部を介して
チャネルストッパ46と導通する導電体層50が、チャ
ネルストッパ47の上方から周辺領域38の内周側に張
出すよう形成される。
【0023】また、この半導体装置31は、図21で説
明した従来技術の半導体装置と同様に、図3に表すよう
に、絶縁体層47表面にフィールドプレートとなる導電
体層48を複数形成し、各導電体層48を、各ガードリ
ング39〜41と活性領域の最外周の部分とに、個別に
導通させるようにしてもよい。以後の図面では、ガード
リング40と添加層44とを省略することがある。
【0024】図4〜図9は、上述の半導体装置31を製
造する製造工程を説明するための工程図である。図4〜
図9を参照して、半導体装置31の製造工程を説明す
る。
【0025】基板34は、たとえば、N型不純物を含む
シリコン基板である。この基板34の一方表面に、基板
34よりも低い不純物濃度でN型不純物を含む半導体層
35を、たとえばエピタキシャル法で生成する。たとえ
ば、半導体層35の不純物濃度は、5×1013atom
s/cm3〜5×1014atoms/cm3である。次い
で、半導体層35表面と基板34の他方表面とをたとえ
ば熱的に酸化させて、酸化シリコン(SiO2)からな
る薄膜61,62を形成する。これによって、図4に表
す第1部材が形成される。
【0026】次いで、薄膜61のうちで、図4の領域W
1の部分を、フォトエッチング法を用いて選択的に除去
する。このフォトエッチング法の詳細な手法は、一般的
に周知の手法を用いる。この領域W1は、図1で表す半
導体装置31の半導体層35の周辺領域38のうちで活
性領域36に隣接する領域であり、かつガードリング3
9〜40と添加層43〜45とが形成されるべき領域で
ある。領域W1が、請求項の第2領域を含む領域に相当
する。続いて、この薄膜61をマスクとして、半導体層
35にN型不純物であるリン(P)をイオン注入する。
たとえば、このイオン注入時のドーズ量は7×1011
ons/cm2である。これによって、半導体層35表
層のうちで領域W1の不純物濃度が、領域W1以外の残
余領域の不純物濃度よりも高くなる。これに続いて、リ
ンがイオン注入された後の第1部材を、たとえば水蒸気
雰囲気中で950℃で100分間加熱する。これによっ
て、半導体層35の全表面に、酸化シリコンから成る薄
膜が形成される。
【0027】続いて、上述の薄膜のうちで半導体層35
表層の領域W2〜W4に重なる部分を、フォトエッチン
グ法を用いて選択的に除去する。領域W2,W3は略環
状の領域であって、ガードリング39,41がそれぞれ
形成されるべき領域である。また領域W4は、活性領域
36が形成されるべき領域である。領域W2,W3の間
隔L1、および領域W3,W4間の間隔L2は、それぞ
れ7μmである。
【0028】次いで、この薄膜をマスクとして、半導体
層35にP型不純物としてボロン(B)を、加熱温度が
950℃でかつ加熱時間が25分である条件下でデポジ
ションする。さらに、ボロンがデポジションされた後の
第1部材を、たとえば水蒸気雰囲気中で950℃で80
分間加熱して、酸化シリコンから成る薄膜64を半導体
層35の表面に形成する。これに続いて、薄膜64形成
後の第1部材を、窒素雰囲気中で1200℃で90分間
熱処理する。
【0029】これによって、領域W1内では、ボロンと
リンとがそれぞれ半導体層35表層に拡散されて、ガー
ドリング39〜41と添加層43〜45とが形成され
る。半導体装置の製造時の各種の条件を本実施形態で説
明した条件にした場合、上述の処理終了後、ボロンの拡
散深さは5μmになり、リンの拡散深さは3μmにな
る。ボロンの横方向の拡散は、従来技術のガードリング
の製造時には4μm〜4.5μmであるのに対して、本
実施形態の上述の製造時には約3μmになる。これは、
領域W1の不純物濃度が、従来技術の製造工程での同じ
領域の不純物濃度よりも増加されているために、ボロン
の拡散が抑制されるためである。また、活性領域36内
では、ボロンが半導体層35内に拡散されて、P型不純
物を含むパワートランジスタのベース領域63が形成さ
れる。これによって、図5に表す第2部材が形成され
る。
【0030】続いて、薄膜64の中でベース領域63表
面を覆う部分のうちの一部分を、フォトエッチング法を
用いて選択的に除去する。次いで、前記薄膜64が除去
された部分に、リンを1000℃で40分間デポジショ
ンした後、水蒸気雰囲気中で1000℃で30分間加熱
して、酸化シリコンから成る薄膜66を形成する。さら
にリンを、1100℃で70分間、窒素雰囲気中で熱拡
散させる。これによって、パワートランジスタの複数の
エミッタ領域65と、チャネルストッパ46とが形成さ
れる。これによって、図6に表す第3部材が形成され
る。
【0031】続いて、前記薄膜66に重ねてNSG(ノ
ンドープドシリコンガラス)から成る薄膜を成膜する。
次いで、前記薄膜にいわゆるリン処理によってリンを添
加し、さらに窒素雰囲気中でアニールを行う。さらに、
前記薄膜を、フォトエッチング法を用いて選択的に除去
する。これによって、コンタクトホールとなる開口部を
有する絶縁体層47と絶縁体層68が形成される。これ
によって、図7に表す第4部材が形成される。
【0032】続いて、絶縁体層47,68を覆うよう
に、導電体材料であるアルミニウムを蒸着させて、導電
体膜を形成する。この導電体膜を、フォトエッチング法
を用いて選択的に除去する。これによって、前述の導電
体層48,50と、パワートランジスタのベース電極6
9とエミッタ電極70とが形成される。続いて、電極形
成後の第4部材の表面を覆うように、NSGから成る薄
膜を、保護膜71として形成する。これによって、図8
に表す第5部材が形成される。
【0033】続いて、保護膜71の表面上にフォトレジ
ストを塗布する。次いで、基板34の他方表面に形成さ
れていた絶縁体膜を除去した後、基板34の他方表面に
導電体材料を蒸着させて、パワートランジスタのコレク
タ電極となる導電体層72を形成する。最後に、導電体
層72を形成した後の第5部材を、窒素雰囲気中でシン
ターする。これによって、図9に表すような、パワート
ランジスタを含む半導体装置31が形成される。
【0034】前述した従来技術の半導体装置の製造工程
でガードリング39〜41を形成すべき領域に深さ5μ
mまでボロンを拡散させる場合、半導体装置31が図2
1に表す構造であるとき、ボロンを添加する領域間の間
隔L1,L2は10μm〜15μm必要だった。本実施
形態の半導体装置31では、この間隔L1,L2が7μ
mであり、従来技術の半導体装置の間隔よりも狭い。こ
れによって、従来の半導体装置よりも周辺領域38を狭
くして、半導体素子36に従来の半導体装置内の半導体
素子と同等の耐圧を持たせることができる。
【0035】また、図3および図21に表すように、フ
ィールドプレートとなる導電体層48を複数する構造の
場合、ボロンを添加する領域間の間隔L1,L2は20
μm〜25μm必要だったが、本実施形態の半導体装置
31では10μm〜15μmで良い。これによって、導
電体層48を複数形成するときでも、従来技術の半導体
装置よりも周辺領域38を狭くして、半導体素子36に
従来技術の半導体装置内の半導体素子と同等の耐圧を持
たせることができる。
【0036】図10は、本発明の第2実施形態である半
導体装置81の構造を説明するための部分断面図であ
る。本実施形態の半導体装置81は、第1実施形態の半
導体装置31と類似の構成を有し、半導体素子の具体的
構造だけが異なり、他の構造は等しい。半導体装置81
のうちで半導体装置31と同一構造の構成部品には同一
の符号を付し、説明は省略する。
【0037】半導体装置81は、基板34の上に積層さ
れて形成されたN型不純物を含む半導体層35の表層の
中で、活性領域36に縦型MOSFETである半導体素
子82が形成され、周辺領域38に、ガードリング3
9,41と添加層43,45とが形成される。また、周
辺領域38の半導体層35表面を覆う絶縁体層47上に
は複数の導電体層48が形成され、各導電体層48は、
絶縁体層47の開口部を介して、各ガードリング39,
41および活性領域36の最外周の部分と電気的に接続
される。さらに周辺領域38には、チャネルストッパ4
6と導電体層50とが形成される。
【0038】半導体素子82は半導体層35の表層に形
成され、P型拡散層85,86、N型拡散層87,8
9、絶縁体層91,93、導電体層92、ゲート電極、
ソース電極およびドレイン電極を含んで構成される。P
型拡散層85は、半導体層35の表層に複数形成され
る。P型拡散層86は、半導体層35の表層のうちでP
型拡散層85に隣接した領域に形成されて、かつP型拡
散層85と接合する。N型拡散層87は各P型拡散層8
6の表層に形成される。半導体層35の表層内のうちの
一対のP型拡散層86間の領域にN型拡散層89が形成
される。
【0039】N型拡散層89の表面を含み一対のP型拡
散層87にまたがる領域には、絶縁体層91を介して導
電体層92が積層され、該導電体層92を覆うように絶
縁体層93が積層される。また、導電体層92と導通す
るようにゲート電極が形成され、N型拡散層87と電気
的に接続されるようにソース電極が形成される。さら
に、基板34の他方表面に、ドレイン電極が形成され
る。N型拡散層89を介して対向した一対のP型拡散層
86内に形成されたN型拡散層87の間に、MOSFE
T内の接合型電界効果トランジスタ(Junction FET,以
後、「JFET」と略称する)部のチャネルが形成され
る。
【0040】図11〜図17は、図10の半導体装置8
1の製造工程を説明するための工程図である。図11〜
図17を参照して、半導体装置81の製造工程を詳細に
説明する。
【0041】最初に、基板34の一方表面に半導体層3
5を、たとえばエピタキシャル法で生成する。次いで、
半導体層35表面と基板34の他方表面とを酸化させ
て、酸化シリコンから成り膜厚が400nmである薄膜
をそれぞれ形成する。次いで、半導体層35を覆う薄膜
のうちで、P型拡散層85とガードリング39,41と
が形成されるべき半導体層35表層の領域を覆う部分
を、フォトエッチング法を用いて選択的に除去する。次
いで、半導体層35の前記領域を膜厚が30nmである
薄い酸化膜が覆うように、酸化処理を行う。
【0042】次いで、前記薄い酸化膜を通して、半導体
層35の前記領域にP型不純物であるボロンをイオン注
入する。このとき,半導体層35の前記領域以外の残余
部分を覆う薄膜の膜厚が厚いので、半導体層35の前記
残余部分にはボロンが注入されない。次いで、950℃
で80分間、水蒸気雰囲気中で酸化処理を行うことによ
って、酸化シリコンの薄膜101を形成し、さらに、1
100℃で350分間、窒素雰囲気中で熱拡散を行う。
これによって、図11に表すような、P型拡散層85と
ガードリング39,41とを含む第1部材が形成され
る。
【0043】次いで、薄膜101のうち、半導体層35
の表層内で一対のP型拡散層85に挟まれた領域W11
と前記ガードリング39,41間の領域を含む領域W1
2とを覆う部分をフォトエッチング法を用いて選択的に
除去し、さらに領域W11,W12を膜厚が30nmで
ある薄い酸化膜が覆うように、酸化処理を行う。次い
で、この薄い酸化膜を通して、半導体層35にN型不純
物であるリンをイオン注入して、N型拡散層89と添加
層43,45とを形成する。さらに、イオン注入後の第
1部材を950℃で100分間、水蒸気雰囲気中で酸化
させて、酸化膜を形成する。次いで、前記酸化膜のう
ち、P型拡散層85に囲まれた前記領域W11の中央部
を覆う部分と、P型拡散層85の一部分を覆う部分とを
残すように、フォトエッチング法を用いて前記酸化膜を
選択的に除去する。これによって、絶縁体層91と絶縁
体膜101aとが形成される。さらに、半導体層85の
うちで絶縁体層91と絶縁体膜101aとから露出した
部分とを、膜厚が100nmである酸化膜が覆うように
酸化する。これら酸化膜が、MOSFETのいわゆるゲ
ート絶縁層になる。これによって、図12に表す第2部
材が形成される。
【0044】続いて、第2部材の両表面を覆うように、
減圧化学気相成長法によって、ポリシリコンから成る薄
膜を形成する。次いで、基板34の他方表面の全面か
ら、酸化シリコンから成る薄膜とポリシリコンから成る
前記薄膜とを除去し、続いて、ポリシリコンから成る残
余の薄膜と基板34の他方表面とに、N型不純物である
リンを熱拡散によってデポジションする。これによっ
て、前記薄膜の抵抗を低下させると共に、基板45の他
方表面の不純物の表面濃度を増加させる。次いで、前記
薄膜を酸化させて、該薄膜を覆う酸化膜を形成する。さ
らに、この酸化膜のうちで絶縁体層91の上方に重なる
部分を除いた残余の部分を、フォトエッチング法を用い
て選択的に除去し、次いで、ポリシリコンから成る前記
薄膜を、プラズマエッチング法を用いて選択的に除去す
る。これによって、導電体層92と絶縁体層93とが形
成される。このように形成された第3部材を図13に表
す。
【0045】続いて、前記絶縁体層93,101aをマ
スクとして、N型拡散層89とP型拡散層85との境界
部分に当たる境界領域にP型不純物であるボロンをイオ
ン注入し、注入されたボロンを熱的に拡散させる。これ
によって、N型拡散層89とP型拡散層85との境界領
域には、P型拡散層85よりも浅いP型拡散層86が形
成される。このP型拡散層86は、縦型MOSFETの
Pウェル領域になる。
【0046】続いて、P型拡散層86の表層の一部分
に、N型不純物であるヒ素(As)をイオン注入する。
次いで、ヒ素がイオン注入された後の第3部材の表面を
覆うように、化学気相成長法を用いてNSGから成るN
SG膜を形成する。さらに、NSG膜形成後の第3部材
を加熱して、ヒ素を熱的に拡散させる。これによって、
P型拡散層85,86よりも浅いN型拡散層87が形成
される。このN型拡散層87は、縦型MOSFETのソ
ース領域になる。次いで、化学気相成長法を用いて、N
SG膜に重ねてPSG膜を形成する。NSG膜とPSG
膜とが、絶縁体膜103になる。このように形成された
第4部材を図14に表す。
【0047】次いで、絶縁体膜103を、フォトエッチ
ング法を用いたて選択的に除去し、、さらに前記絶縁体
膜101aをプラズマエッチング法によって選択的に除
去して、開口部を形成する。これら両膜101a,10
3の残された部分によって、絶縁体層47が形成され
る。このように形成された第5部材を図15に表す。
【0048】続いて半導体層35の絶縁体層47の開口
部から露出する部分と絶縁体層47との表面を覆うよう
に、導電体材料であるAlSiから成る導電体膜を、ス
パッタ法を用いて形成する。さらに前記導電体膜を、ソ
ース電極,ゲート電極105、ソース電極106および
周辺領域38の導電体層48,50となる部分だけを残
すように、プラズマエッチング法を用いて選択的に除去
する。このように形成された第6部材を図16に表す。
【0049】続いて、AiSiから成る前記部分にフォ
トレジストを塗布した後、基板34の他方表面から、酸
化シリコンから成る前記薄膜を除去する。さらに、基板
34の他方表面に導電体材料を蒸着させて、パワーMO
SFETのドレイン電極になるべき導電体層107を形
成する。最後に、ゲート電極105とソース電極106
とを覆うように、感光性ポリイミド(PSPI)を塗布
し、塗布されたポリイミドのうちでパット部を覆う部分
を選択的に除去し、残余のポリイミドを硬化させる。こ
れによって、保護膜109が形成される。これによっ
て、図17に表すような、縦型MOSFETを含む半導
体装置81が形成される。
【0050】上述の半導体装置81の製造工程では、添
加層43,45を形成するためにN型不純物を半導体層
35に添加する工程が、縦型MOSFETのJFET部
にN型不純物を添加してN型拡散層89を形成する工程
と同時に実施される。ゆえに、従来技術の半導体装置の
製造工程と比較して、工程数が増加していない。ゆえ
に、工程数を増加させることなく添加層43,45を製
造することができる。このように、ガードリングを形成
した後にN型不純物を添加することで不純物の拡散しよ
うとする力が打消し合い、ガードリングの横方向拡散を
押えることができる。ゆえに、従来技術の半導体装置よ
りもガードリング間の間隔を狭くすることができると共
に、半導体素子がターンオフするときに活性領域36か
ら半導体層35の最外周に向かって形成される空乏層の
伸びを低減させることができる。したがって、周辺領域
38を従来技術の半導体装置よりも狭くして、半導体素
子に従来技術の半導体装置の半導体素子と同等の耐圧を
持たせることができる。
【0051】上述の半導体装置31,81の製造工程で
説明した各種の具体的数値および具体的な材料名は最も
好ましい数値および材料の一例であり、数値および材料
はこれに限らず他の数値および材料であってもよい。ま
た上述の半導体装置31,81は、N型不純物を添加し
た基板の上に形成されたので、ガードリングはP型不純
物を含み、添加層はN型不純物を含んでいた。これとは
逆に、P型不純物を添加した基板の上にN型不純物を含
むガードリングを形成し、添加層はP型不純物を含むよ
うにしてもよい。
【0052】さらにまた、添加層を形成してガードリン
グの水平方向の拡散を抑制させるとき、添加層を形成す
るための不純物は、ガードリングを形成するための不純
物の拡散が行われる前に添加されれば良く、ガードリン
グを形成するための不純物を添加する前または後のどち
らのタイミングで半導体層35に添加されても良い。ま
た、ガードリング形成時に用いられた不純物の拡散方法
は、ガードリング以外の半導体装置の部品を形成すると
きに用いても良い。
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第1導電
型の不純物が添加された半導体基板の第1領域に第2導
電型の不純物を拡散させる場合、拡散を行う前に第1領
域に隣接する第2領域を含む領域の不純物濃度を基板の
不純物濃度よりも増加させる。これによって、第2導電
型の不純物が基板表面に水平な水平方向へ拡散すること
を抑制することができる。したがって第2領域に不純物
を添加しないときと比較して、第1領域の水平方向の幅
を縮小することができる。
【0054】また本発明によれば、半導体装置に含まれ
る保護環に隣接する第2領域の不純物濃度を基板よりも
増加させる。これによって、保護環の形成された部分で
空乏層の伸びを抑制することができる。また、保護環に
添加された第1導電型の不純物が基板表面に水平な水平
方向へ拡散することを抑制することができる。これによ
って、保護環の効果を保ったまま、保護環と半導体素子
間の間隔、および複数の保護環を同心円状に形成したと
きの保護環同士の間隔を短縮して、半導体装置全体の大
きさを従来技術の半導体装置よりも縮小することができ
る。
【0055】さらにまた本発明によれば、半導体素子と
保護環とを含む半導体装置の製造方法では、保護環の形
成前または形成と同時に、第2領域の不純物濃度を増加
させる。これによって、保護環形成のための拡散を行う
ときには、すでに第2領域の不純物濃度が増加している
ので、水平方向の拡散を抑制することができる。これに
よって、半導体装置全体の大きさが従来技術の半導体装
置よりも小さい半導体装置を形成することができる。
【0056】また本発明によれば、MOSFETと保護
環とを含む半導体装置の製造方法では、第2領域に第1
導電型の不純物を添加する工程を、MOSFETのJF
ET部の不純物濃度を増加させるために第1導電型の不
純物を添加する工程と同時に行う。これによって、従来
技術の半導体装置の製造方法と同じ工程数で、保護環の
水平方向の拡散を抑制して、半導体装置全体の大きさが
従来技術の半導体装置よりも小さい半導体装置を形成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である半導体装置31の
周辺構造を説明するための部分断面図である。
【図2】半導体装置31の平面図である。
【図3】半導体装置31の周辺構造の他の例を説明する
ための部分断面図である。
【図4】半導体装置31の製造工程を説明するための工
程図である。
【図5】半導体装置31の製造工程を説明するための工
程図である。
【図6】半導体装置31の製造工程を説明するための工
程図である。
【図7】半導体装置31の製造工程を説明するための工
程図である。
【図8】半導体装置31の製造工程を説明するための工
程図である。
【図9】半導体装置31の製造工程を説明するための工
程図である。
【図10】本発明の第2実施形態である半導体装置81
の周辺構造を説明するための部分断面図である。
【図11】半導体装置81の周辺構造の他の例を説明す
るための部分断面図である。
【図12】半導体装置81の製造工程を説明するための
工程図である。
【図13】半導体装置81の製造工程を説明するための
工程図である。
【図14】半導体装置81の製造工程を説明するための
工程図である。
【図15】半導体装置81の製造工程を説明するための
工程図である。
【図16】半導体装置81の製造工程を説明するための
工程図である。
【図17】半導体装置81の製造工程を説明するための
工程図である。
【図18】従来技術の半導体装置で、フィールドプレー
トを含む周辺構造を説明するための部分断面図である。
【図19】従来技術の半導体装置で、ガードリングを含
む周辺構造を説明するための部分断面図である。
【図20】従来技術の半導体装置で、ガードリングとフ
ィールドプレートとを含む周辺構造を説明するための部
分断面図である。
【図21】従来技術の半導体装置で、ガードリングとフ
ィールドプレートとを含む周辺構造を説明するための部
分断面図である。
【図22】パワートランジスタを含む半導体装置31の
製造工程を説明するための工程図である。
【図23】パワーMOSFETを含む半導体装置81の
製造工程を説明するための工程図である。
【符号の説明】
34 基板 35 半導体層 36 活性領域 37 半導体素子 39,40,41 ガードリング 43,44,45 添加部 82 縦型MOSFET 89 フィールド部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め定める第1導電型の不純物が予め定
    める第1不純物濃度で添加された半導体材料から成る基
    板の表層の予め定める第1領域に、該第1導電型とは異
    なる第2導電型の不純物を予め定める第1深さまで拡散
    させる不純物の拡散方法において、 前記第2導電型の不純物を拡散させる前に、前記基板の
    表層のうちで前記第1領域に隣接する第2領域を含む領
    域に、前記第1導電型の不純物を前記第1不純物濃度よ
    りも高い第2不純物濃度でかつ前記第1深さよりも浅い
    第2深さまで添加し、次いで第2導電型の不純物を拡散
    させることを特徴とする不純物の拡散方法。
  2. 【請求項2】 予め定める第1導電型の不純物が予め定
    める第1不純物濃度で添加された半導体材料から成る基
    板の表層に形成されたPN接合を有する半導体素子と、
    前記基板の該表層のうちで該半導体素子を囲む第1領域
    に該第1導電型とは異なる第2導電型の不純物が予め定
    める第1深さまで添加されて形成された保護環とを含む
    半導体装置において、 前記基板の表層のうちで前記第1領域に隣接して半導体
    素子を囲む第2領域に、前記第1導電型の不純物を前記
    第1不純物濃度よりも高い予め定める第2不純物濃度で
    かつ前記第1深さよりも浅い第2深さまで添加して形成
    された不純物添加層をさらに含むことを特徴とする半導
    体装置。
  3. 【請求項3】 予め定める第1導電型の不純物が予め定
    める第1不純物濃度で添加された半導体材料から成る基
    板の表層に、PN接合を有する半導体素子と、該表層の
    うちで該半導体素子を囲む第1領域に該第1導電型とは
    異なる第2導電型の不純物が予め定める第1深さまで添
    加された保護環とを形成する半導体装置の製造方法にお
    いて、 前記保護環の形成前または該形成と同時に、前記基板の
    表層の中で前記第1領域に隣接して半導体素子を囲む第
    2領域を含む予め定める領域に、前記第1導電型の不純
    物を前記第1不純物濃度よりも高い第2不純物濃度でか
    つ前記第1深さよりも浅い第2深さまで添加することを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 予め定める第1導電型の不純物が予め定
    める第1不純物濃度で添加された半導体材料から成る基
    板に、前記基板の表層の予め定める複数の第1領域に形
    成されて第1導電型とは異なる第2導電型の不純物を含
    む第1半導体層と、第1領域以外の第2領域に形成され
    て第1導電型の不純物を半導体基板の不純物濃度よりも
    高い不純物濃度で含む第2半導体層と、第2半導体層表
    面内の予め定める第3領域に形成される予め定める絶縁
    体層と、絶縁体層に重ねて形成される導電体層と、各第
    1領域と第2領域とに隣接した第3領域に前記第1半導
    体層よりも薄く形成された第2導電型の不純物を含む第
    3半導体層と、各第3半導体層表層の第5領域に第3半
    導体層よりも薄く形成されて第1導電型の不純物を含む
    第4半導体層とを含む半導体素子、および前記基板の該
    表層内で該半導体素子を囲む第6領域に第2導電型の不
    純物が予め定める第1深さまで添加された保護環を形成
    する半導体装置の製造方法において、 前記基板の表層の中で、前記半導体素子の第2領域と、
    前記第6領域に隣接して半導体素子を囲む第7領域を含
    む予め定める領域とに同時に、前記第1導電型の不純物
    を前記第1不純物濃度よりも高い第2不純物濃度でかつ
    前記第1深さよりも浅い第2深さまで添加することを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
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