JPH10267357A - 換気制御装置 - Google Patents

換気制御装置

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JPH10267357A
JPH10267357A JP9073294A JP7329497A JPH10267357A JP H10267357 A JPH10267357 A JP H10267357A JP 9073294 A JP9073294 A JP 9073294A JP 7329497 A JP7329497 A JP 7329497A JP H10267357 A JPH10267357 A JP H10267357A
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秀明 植草
Kazumi Kawakami
一美 川上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 換気設備の試験的運用を不要にし、評価関数
のパラメータ調整を容易化する。 【解決手段】 将来の換気状態指標値を予測する第1の
ニューラルネット10と、換気状態指標値の予測値から
換気設備の操作量変更の要否を判定する操作量変更判定
手段20と、換気設備の操作量に応じて換気状態指標値
の効果予測パターンを出力する第2のニューラルネット
40と、前記パターンに基づく評価により換気設備の操
作量を決定する評価判定手段50と、この手段により決
定された操作量及び変更判定手段20の出力に基づき操
作量を選択する操作量選択手段70とを備えた換気制御
装置に関する。前記評価関数に含まれるパラメータを、
第3のニューラルネットワーク60により調整する。ま
た、運用開始時にニューラルネット10,40による予
測誤差に応じて、通常制御とニューラルネット制御とを
切替可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネル等の内部
空間を車の走行に支障がないように清浄に保ち、かつ、
換気電力量(換気設備の消費電力量)の節減を可能にし
た換気制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トンネルの換気制御は、視界の確保によ
る安全性の向上、ドライバーにとっての快適性の向上な
どの観点から、極めて重要な問題となっている。また、
トンネル付近の地域の環境問題としても重要である。従
来の換気制御は、トンネル等の被制御区域における車の
交通量や空気汚染度を示す指標値(以下、換気状態指標
値という)としてのVI値(煙霧透過率)を、自己回
帰、最小二乗予測式等を用いて予測し、その結果に応じ
て集塵機やジェットファン等の換気設備の運転を制御し
ている。
【0003】ここで、具体的な制御方式としては、フィ
ードバック制御(場合によりフィードフォワード制御も
付加)、レギュレータ制御、AI・ファジィ制御等があ
り、AI・ファジィ制御はフィードバック制御、レギュ
レータ制御の補完的な役割を果たしている。なお、別の
先行技術として、本発明者等によるニューラルネットワ
ークを用いた換気制御装置(特願平7−197045
号)が知られている。また、換気制御を行うための空気
汚染度を予測する技術として、ニューラルネットワーク
を用いた空気汚染度予測装置(特開平6−193400
号公報)も知られている。
【0004】表1は、上述した各種の換気制御方式の概
要、特徴を比較したものである。
【0005】
【表1】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記先行技術のうち、
例えばAI・ファジィ制御では、制御のチューニング
(対象区域ごとに異なる現地の状態や運用に合わせた制
御モデルの見直し)や運転経験則・制御モデルの体系化
が一般に困難であり、体系化に長期間の努力が必要であ
った。また、制御の良否を人間が判定してチューニング
の必要性を判断しており、自動化されていないのが問題
であった。
【0007】これに対し、特願平7−197045号や
特開平6−193400号公報記載の技術によれば、ニ
ューラルネットワークの学習による運転経験則・制御モ
デルの体系化、学習による制御のチューニングの効率化
が可能になった。同時に、ニューラルネットワークを利
用した予測手法により、数十分先の状態を予測し、制御
の良否を評価して換気制御を行うことが可能になった。
【0008】しかるに、換気制御の運用開始時(初期)
において、未学習のニューラルネットワークでは信頼性
に欠けるため、他の従来技術によって初期運用するか、
仮にニューラルネットワークを使用する場合には換気設
備の試験的な運用による学習データの収集が必要にな
る。また、制御の良否を評価する評価関数のパラメータ
調整に時間を要することも問題になっている。更に、自
動化が困難であるという欠点は依然として克服されてい
ない。
【0009】そこで本発明は、換気設備の試験的な運用
による初期学習を不要とし、評価関数のパラメータ調整
を容易にすると共に、自動化を可能にした換気制御装置
を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、被制御区域の環境指標値を
入力として将来の換気状態指標値を予測する第1のニュ
ーラルネットワークと、前記換気状態指標値の予測値を
基準値と比較して換気設備の操作量変更の要否を判定す
る操作量変更判定手段と、換気設備の操作量の組み合わ
せパターンに応じて前記換気状態指標値の効果を予測
し、効果予測パターンとして出力する第2のニューラル
ネットワークと、前記効果予測パターンに基づき評価関
数を用いて評価演算した結果により換気設備の操作量を
決定する評価判定手段と、評価判定手段により決定され
た操作量及び前記操作量変更判定手段の出力に基づいて
換気設備の操作量を選択する操作量選択手段とを備えた
換気制御装置において、前記評価関数に含まれるパラメ
ータを、オペレータが入力データから判断した制御の良
否の判定結果を出力に加えて学習させた第3のニューラ
ルネットワークにより調整するものである。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の換
気制御装置において、換気制御の運用開始時に、第1、
第2のニューラルネットワークによる予測誤差に応じ
て、レギュレータ制御等の通常制御手段による制御出力
を用いるものである。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の換気制御装置において、換気状態指標値が煙霧透
過率及び風向風速値であることを特徴とする。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項3記載の換
気制御装置において、換気設備の操作量が換気設備のノ
ッチ数または台数及び排風量であることを特徴とする。
【0014】本発明においては、換気設備の稼働パター
ン等をもとにした換気シミュレータを用いて第1、第2
のニューラルネットワークに初期学習を行わせておき、
第1のニューラルネットワークに、被制御区域のVI
値、CO値(一酸化炭素濃度値)、交通量、風向風速値
(WI値)、換気設備の操作量(ノッチ数)、立坑排風
量等の複数種類の環境指標値を入力し、将来(例えば1
0分後、15分後、20分後など)の換気状態指標値す
なわちVI値や風向風速値を予測させる。
【0015】これらの予測値を所定の基準値(上下限
値)と比較した結果、換気設備の操作量の変更が必要で
あると判断された場合、第2のニューラルネットワーク
を用いてすべての操作量の組み合わせパターンにつき、
VI値の効果を予測してVI効果予測パターンを生成す
るとともに、風向風速値の効果を予測してWI効果予測
パターンを生成する。
【0016】これらの効果予測パターンに基づき所定の
評価関数を計算し、その評価値が最小となるとき、例え
ば換気電力量が最小となるときの入力から換気設備の操
作量を決定する。そして、この評価判定結果と上述の操
作量変更の要否の判断結果とを総合して、換気設備(ジ
ェットファンや集塵機、立坑用ファン等)の最適な操作
量を選択、決定する。ここで、上記評価関数に含まれる
パラメータは、オペレータが入力データから判断した制
御の良否の判定結果を出力に加えて学習させた第3のニ
ューラルネットワークの運用により調整する。
【0017】また、換気制御の運用開始時には、ニュー
ラルネットワークの制御出力による予測誤差に応じて、
レギュレータ制御等の通常制御手段による制御出力を用
いることとした。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図に沿って本発明の実施形
態を説明する。まず、図2はトンネルTの内部空間の換
気制御に本発明を適用した実施形態の全体的な構成を示
している。図中、NPは本発明の主要部をなすニューロ
換気用パソコンであり、ニューラルネットワークにより
換気状態指標値としてのVI値やWI値の予測、それら
の効果予測、交通量予測等を行い、更には、後述するよ
うに効果予測パターンを評価する評価関数のパラメータ
を調整する。
【0019】トンネルTからは環境指標値としてのVI
値(換気状態指標値でもある)、CO値、交通量、風向
風速値、換気設備400であるジェットファンや集塵機
のノッチ数、立坑排風量等のデータが収集され、シーケ
ンサを有する連動制御盤201を介して換気用パソコン
NPに取り込まれる。換気用パソコンNPでは、VI値
やWI値の予測、ノッチ数や立坑排風量の変更要否の判
定、変更時の効果予測パターンの評価判定等を行い、換
気設備400の最適なノッチ数や立坑排風量を求めて連
動制御盤201に指令する。なお、300は中央制御
局、202は中央制御局300との間でデータを伝送す
る遠制子局である。
【0020】図3は、トンネルT内の各センサ及び換気
設備400と本発明の換気制御装置NP’を示すもので
あり、この換気制御装置NP’は実質的に前記換気用パ
ソコンNP及び連動制御盤201等に相当する。また、
図3において、EPは集塵機、JFはジェットファン、
COはCO濃度計、VIはVI値を測定する透過率計、
WSは風向風速計、LPは交通量や大型/小型の種別を
検出するトンネル負荷推定器、VFは立坑用ファンであ
る。
【0021】次に、図1を参照しながらニューロ換気用
パソコンNPの機能につき詳述する。図1において、第
1のニューラルネットワーク10には、VI値、CO
値、交通量(大型車の移動平均値)、ジェットファンJ
Fや集塵機EPのノッチ数、風向風速値、立坑排風量か
らなる環境指標値が入力される。このニューラルネット
ワーク10は、10分後、15分後、20分後の各VI
値及び風向風速値を各々予測する3つのニューラルネッ
トワーク(図ではNNと表記してある)11,12,1
3から構成されている。
【0022】上記ニューラルネットワーク11,12,
13によるVI予測値及び風向風速予測値は、操作量変
更判定手段としてのノッチ数・立坑排風量変更判定手段
20に入力される。この判定手段20では、VI値や風
向風速値の上下限を適宜設定し、ニューラルネットワー
ク11,12,13から入力されたVI値や風向風速値
の予測値が上下限を超えていないかどうかを判断して換
気設備400のノッチ数や立坑排風量の変更の要否を判
定する。VI値や風向風速値の予測値が許容範囲にある
場合には、現在の操作量を変更せず、現状を維持するも
のとして後続の操作量選択手段70にその旨の信号を送
る。
【0023】ノッチ数・立坑排風量変更判定手段20に
おいて、ノッチ数や立坑排風量の変更が必要と判定され
た場合には、以下の処理を行なう。すなわち、第2のニ
ューラルネットワーク40はVI値及び風向風速値の効
果予測を行なう。ニューラルネットワーク40の入力デ
ータは、第1のニューラルネットワーク10に入力され
ているVI値、風向風速値、10分後、15分後、20
分後のVI予測値、風向風速予測値と、ジェットファン
JF及び集塵機EPのノッチ数、立坑排風量である。ニ
ューラルネットワーク40は、ノッチ数と立坑排風量と
を組み合わせた制御パターンに対応する10分後、15
分後、20分後のVI予測値、風向風速予測値を演算
し、VI効果予測パターン、風向風速効果予測パターン
として出力する。
【0024】さて、このようにニューラルネットワーク
を用いる予測制御方式では、換気設備の運用と並行して
学習を繰り返し行い、経験則や運用に合わせたチューニ
ングを行って経験則の体系化を進めるのが一般的であ
る。すなわち、換気設備の試験的な運用により学習デー
タを収集する必要がある。そこで本発明では、運用の初
期にはレギュレータ制御等の通常制御手段80によって
適切なノッチ数、立坑排風量を求めることとし、一方、
ニューラルネットワークについては換気設備設計値に基
づく換気シミュレータにより初期学習を行うことによ
り、ネットワークの初期値を決定している。そして、ニ
ューラルネットワークによる予測誤差に応じて通常制御
手段80による制御とニューラルネットワークによる制
御とを自動的に切替え可能とした。
【0025】上述したニューラルネットワークによる初
期学習の概念を、図4に示す。なお、図1におけるニュ
ーラルネットワーク10(11,12,13),40、
及び、ノッチ数・立坑排風量変更判定手段20をひとま
とめにして概念的に示したのが、図4におけるニューラ
ルネットワーク600である。
【0026】図4において、換気シミュレータ500に
換気設備の条件を設定し、換気設備の稼働パターンを入
力すると、換気シミュレータ500はトンネル内のVI
値をシミュレーションする。具体的には、換気設備の稼
働パターンごとに交通量や風向風速値を変化させ、VI
値を求めて換気データとして蓄積する。この換気データ
を用いてニューラルネットワーク600の学習を行い、
VI値や風向風速値の予測、効果予測の初期値とする。
例えば、ニューラルネットワーク600によって10分
先の状態を予測する場合、10分前の換気データをニュ
ーラルネットワーク600に入力し、現在のデータを出
力値(正解値)としてニューラルネットワーク600に
与えることにより、初期学習を行う。
【0027】なお、換気シミュレータ500についてこ
こでは詳述しないが、例えばMizunoAkisatoによる文献
“AN OPTIMAL CONTROL WITH DISTURBANCE ESTIMAT
IONFOR THE EMERGENCY VENTILATION OF A LONGIT
UDINALLY VENTILATED ROAD TUNNEL”(Flucome '91)
等に記載されている。
【0028】このようにして初期学習を行ったニューラ
ルネットワーク600と前述した通常従来制御手段80
とを並列的に設け、換気設備の運用初期にはニューラル
ネットワーク600による予測誤差に基づき操作量を決
定する。図5は、図1の中から、通常制御手段80の制
御出力とニューラルネットワーク600の制御出力とを
比較して操作量を決定する部分を抽出して示したもので
ある。通常制御手段80とニューラルネットワーク60
0との何れの制御出力を用いるかは、例えば次のような
判断基準により決定する。この判断は、図1、図5にお
ける比較手段90が実行する。
【0029】(1)VI値を制御量とする場合 (イ)ニューラルネットワーク600による予測誤差
(10分後の予測値と実際値との誤差)の90%が目標
値の±10%以内である場合には、ニューラルネットワ
ーク600の制御出力により操作量を決定する。 (ロ)ニューラルネットワーク600による予測誤差
(同上)の80%が目標値の±10%以内である場合に
は、ニューラルネットワーク600の制御出力に関係な
く、通常制御手段80の制御出力をベースとして換気設
備のノッチを±1ノッチ、立坑排風量を±5%の範囲で
操作する。
【0030】(2)WI値を制御量とする場合 (イ)ニューラルネットワーク600による予測誤差
(同上)の90%が目標値の±1m/s以内である場合
には、ニューラルネットワーク600の制御出力により
操作量を決定する。 (ロ)ニューラルネットワーク600による予測誤差
(同上)の80%が目標値の±1m/s以内である場合
には、ニューラルネットワーク600の制御出力に関係
なく、通常制御手段80の制御出力をベースとして換気
設備のノッチを±1ノッチ、立坑排風量を±5%の範囲
で操作する。
【0031】次いで、図1の評価判定手段50におい
て、VI効果予測パターン、風向風速効果予測パターン
から所定の評価関数を計算し、その値(評価値)に従っ
て換気設備に対する操作量を決定する際の、評価関数に
つき説明する。ここでは特に、評価関数に含まれるパラ
メータの決定手段について述べる。
【0032】図1の評価判定手段50において使用する
評価関数は、以下の評価項目を有している。 (1)逸脱面積 予測VI値については、VI値の上下限値により設定さ
れる範囲を逸脱した場合の面積とし、予測WI値につい
ては、WI値の上下限値により設定される範囲を逸脱し
た場合の面積とする。それぞれ、上限値を超える面積を
上限逸脱面積、下限値を超える面積を下限逸脱面積とい
う。本実施形態では、 逸脱面積=KVI×VI逸脱面積評価値+KWI×WI逸脱
面積評価値 とする。なお、KVI,KWIは係数である。
【0033】(2)消費電力量 ジェットファンや立坑用ファンからなる換気設備の消費
電力量であり、ランニングコストに着目した要素であ
る。本実施形態では、 消費電力量=E×JF(ジェットファン)電力量+F×
立坑用ファン電力量 とする。なお、E,Fは係数である。
【0034】(3)操作量 換気設備の起動回数や起動頻度によって生じる各部の損
耗に対応する要素である。本実施形態では、 操作量=G×JF操作量+H×立坑用ファン操作量 とする。なお、G,Hは係数である。
【0035】評価方法は、上記(1)〜(3)の評価項
目の和を評価関数としてその評価値が最小になるような
ノッチ数及び立坑排風量を求める方法か、または、上記
(1)逸脱面積により評価値が小さいものを5つ選び、
次にその中から上記(2)消費電力量により評価値が小
さいものを3つ選び、最後にその中から上記(3)操作
量により評価値が最も小さいものを1つ選んでその時の
ノッチ数及び立坑排風量を求める方法によった。
【0036】なお、前記(1)逸脱面積において、 VI逸脱面積評価値=VIA×VI上限逸脱面積×JF
ノッチ数+VIB×VI上限逸脱面積×立坑排風量+V
C×VI下限逸脱面積×JFノッチ数+VID×VI下
限逸脱面積×(立坑排風量最大値−立坑排風量)であ
り、また、 WI逸脱面積評価値=WIA×WI上限逸脱面積×JF
ノッチ数+WIB×WI上限逸脱面積×立坑排風量+W
C×WI下限逸脱面積×(JFノッチ数最大値−JF
ノッチ数)+WID×WI下限逸脱面積×(立坑排風量
最大値−立坑排風量) である。ここで、JFノッチ数、立坑排風量は何れも現
在値である。逸脱面積に関するVI値、WI値の上下限
値は、VI値につき上限値を75パーセント、下限値を
60パーセント、WI値につき上限値を−1m/s、下
限値を−5m/sとした。
【0037】次に、上述したVI逸脱面積評価値、WI
逸脱面積評価値におけるパラメータVIA,VIB,VI
C,VID,WIA,WIB,WIC,WIDの決定方法を、
図6、図7を参照しつつ説明する。本実施形態におい
て、上記各パラメータは、図1における第3のニューラ
ルネットワーク60により決定する。
【0038】すなわち、図6に示すように、ニューラル
ネットワーク60にVI値、風向風速値、前記(1)逸
脱面積における評価項目(VI,WI値の上下限逸脱面
積、ノッチ数、立坑排風量等)を入力し、これらの入力
データを見てオペレータが制御の良否を判定した結果で
ある良否判定値(例えば10段階評価による判定値とす
る)を出力値(正解値)としてニューラルネットワーク
60に与えることにより、人間により判定した制御の良
否を学習させる。実際の運用時には、図7に示す如く同
様のデータを学習済みのニューラルネットワーク60に
入力することにより、上記良否判定値が制御周期ごとに
出力される。この判定値を重回帰分析して各判定値に対
するフィッティングを行い、パラメータVIA,VIB
VIC,VID,WIA,WIB,WIC,WIDを決定す
る。
【0039】こうしてパラメータが決定されれば、評価
判定手段50では上下限逸脱面積、ノッチ数、立坑排風
量等からVI逸脱面積評価値、WI逸脱面積評価値を求
め、前記(1)逸脱面積による評価によって、その時に
入力として与えたノッチ数、立坑排風量を最適値として
決定することができる。ちなみに、本実施形態のシミュ
レーションでは、ニューラルネットワーク60に対し7
日間5分周期で前述した入出力を加えることにより学習
を行わせた後、このニューラルネットワーク60を用い
て各パラメータをVIA=0.0212、VIB=0.0
055、VIC=−0.0234、VID=0.001
9、WIA=0.0085、WIB=0.0266、WI
C=0.03、WID=0.0004と自動的に決定する
ことができた。
【0040】評価判定手段50により決定されたノッチ
数、立坑排風量は操作量選択手段70に送られ、現状維
持の場合も含めてノッチの上げ下げ、立坑排風量の増減
が選択、決定される。操作量選択手段70から出力され
たノッチ数、立坑排風量は、前述のように通常制御手段
80により決定されたノッチ数、立坑排風量と共に比較
手段90に加えられ、図5に示した方式によりニューラ
ルネットワーク制御と通常制御との比較により最適な制
御が選択されて、最終的に決定されたノッチ数、立坑排
風量が操作量決定手段100に送られる。先の図2に示
したニューロ換気用パソコンNPは、上記のようにして
求めたノッチ数や立坑排風量を連動制御盤201を介し
て換気設備400に指令として与え、換気設備400を
運転してトンネルTを換気制御する。
【0041】なお、図1において、14は10分後、1
5分後、20分後の交通量の予測を行うニューラルネッ
トワーク、30は交通量の予測結果が許容範囲内にある
かどうかを判定する判定手段である。これらの構成は本
発明の要旨と直接関係がないため、詳述を省略する。
【0042】上記実施形態では、本発明をもっぱらトン
ネル内の換気に適用した場合について説明したが、勿
論、他の空間の換気制御にも適用可能である。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、換気制御
の運用初期に通常制御とニューラルネットワーク制御と
を使い分けるようにし、また、評価関数のパラメータを
ニューラルネットワークにより調整可能としたため、換
気設備の試験的な運用やパラメータの人為的な調整が不
要になる。また、予測誤差については、図8、図9に示
すようにVI予測誤差をほぼ±10%以内、WI予測誤
差をほぼ±1m/s以内に収めることが可能になった。
更に、従来の通常制御方式と本発明によるニューラルネ
ットワーク制御方式とを比較すると、図10、図11に
示すように本発明ではジェットファンの運転台数が少な
くなって換気電力量の低減が可能になり、また、図10
〜図12から明らかな如く、VI値、WI値共に所定の
上下限範囲内で精度良く予測することができている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における換気用パソコンの機
能ブロック図である。
【図2】本発明の実施形態をトンネル内の換気制御に適
用した場合の全体的な機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施形態におけるトンネル内の各セン
サ及び換気設備と換気制御装置の説明図である。
【図4】本発明の実施形態におけるニューラルネットワ
ークの初期学習の概念図である。
【図5】図4における学習済みのニューラルネットワー
クによる制御と従来制御との比較、切り替えを示す概念
図である。
【図6】本発明の実施形態におけるニューラルネットワ
ークの初期学習の概念図である。
【図7】図6における学習済みのニューラルネットワー
クを用いてパラメータを決定する手段を示す概念図であ
る。
【図8】本発明によるVI値の予測誤差を示すグラフで
ある。
【図9】本発明によるWI値の予測誤差を示すグラフで
ある。
【図10】本発明によるニューラルネットワーク制御と
通常制御との比較結果を示すグラフである。
【図11】本発明によるニューラルネットワーク制御と
通常制御との比較結果を示すグラフである。
【図12】本発明によるニューラルネットワーク制御の
効果を示すグラフである。
【符号の説明】
10,11,12,13,14,40,60,600
ニューラルネットワーク 20 ノッチ数・立坑排風量変更判定手段 30 交通量許容範囲判定手段 50 評価判定手段 70 操作量選択手段 80 従来制御手段 90 比較手段 100 操作量決定手段 201 連動制御盤 202 遠制子局 300 中央制御局 400 換気設備 500 換気シミュレータ NP ニューロ換気用パソコン NP’換気制御装置 EP 集塵機 JF ジェットファン VF 立坑用ファン CO CO濃度計 VI 透過率計 WS 風向風速計 LP トンネル負荷推定器 T トンネル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被制御区域の環境指標値を入力として将
    来の換気状態指標値を予測する第1のニューラルネット
    ワークと、 前記換気状態指標値の予測値を基準値と比較して換気設
    備の操作量変更の要否を判定する操作量変更判定手段
    と、 換気設備の操作量の組み合わせパターンに応じて前記換
    気状態指標値の効果を予測し、効果予測パターンとして
    出力する第2のニューラルネットワークと、 前記効果予測パターンに基づき評価関数を用いて評価演
    算した結果により換気設備の操作量を決定する評価判定
    手段と、 評価判定手段により決定された操作量及び前記操作量変
    更判定手段の出力に基づいて換気設備の操作量を選択す
    る操作量選択手段とを備えた換気制御装置において、 前記評価関数に含まれるパラメータを、オペレータが入
    力データから判断した制御の良否の判定結果を出力に加
    えて学習させた第3のニューラルネットワークにより調
    整することを特徴とする換気制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の換気制御装置において、 換気制御の運用開始時に、第1、第2のニューラルネッ
    トワークによる予測誤差に応じて、レギュレータ制御等
    の通常制御手段による制御出力を用いることを特徴とす
    る換気制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の換気制御装置に
    おいて、 換気状態指標値が煙霧透過率及び風向風速値であること
    を特徴とする換気制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の換気制御装置において、 換気設備の操作量が換気設備のノッチ数または台数及び
    排風量であることを特徴とする換気制御装置。
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