JPH10266864A - 筒内噴射式エンジン - Google Patents

筒内噴射式エンジン

Info

Publication number
JPH10266864A
JPH10266864A JP9073932A JP7393297A JPH10266864A JP H10266864 A JPH10266864 A JP H10266864A JP 9073932 A JP9073932 A JP 9073932A JP 7393297 A JP7393297 A JP 7393297A JP H10266864 A JPH10266864 A JP H10266864A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control valve
swirl control
opening
swirl
load
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9073932A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3763176B2 (ja
Inventor
Michihiro Imada
道宏 今田
Masayuki Tetsuno
雅之 鐵野
Kiyotaka Mamiya
清孝 間宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP07393297A priority Critical patent/JP3763176B2/ja
Publication of JPH10266864A publication Critical patent/JPH10266864A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3763176B2 publication Critical patent/JP3763176B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成層燃焼が行われる運転領域内での高負荷側
への運転状態の変化に応じてスワール制御弁が開度減少
方向に作動するときの応答性を高めることにより、運転
状態変動時にも成層燃焼による燃焼性を良好に保ち、し
かも、スワール制御弁の動作の安定性が損なわれないよ
うにする。 【解決手段】 燃焼室内に直接燃料を噴射するインジェ
クタ12とスワール制御弁23とを有するエンジンにお
いて、スワール制御弁23に対して負圧式アクチュエー
タ30とこれに対する導入圧力調節手段31を設ける。
そして、スワール制御弁23を開度減少方向に作動する
ときの導入圧力の変化を開度増加方向に作動するときの
導入圧力の変化と比べて速くするように導入圧力調節手
段31の通路を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの燃焼室
内に直接燃料を噴射するように配置されたインジェクタ
を備えて、所定運転領域で成層燃焼が行われるようにし
た筒内噴射式エンジンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平6−123244号
公報に示されるように、インジェクタからの燃料噴射量
を制御する制御手段により、低速低負荷時には空燃比を
比較的リーン(例えばA/F=22〜23)とし、出力
時には空燃比を比較的リッチ(例えばA/F=12〜1
5)とするというように運転状態に応じて空燃比を変更
するとともに、吸気通路に介設されたスワール制御弁に
より運転状態に応じて燃焼室内のスワール発生状態をコ
ントロールするようにしたエンジンは知られている。
【0003】さらに上記公報に示されたエンジンでは、
空燃比の切り換え時のエンジン運転状態に応じてスワー
ル制御弁開閉切り換え時の開閉速度を制御する制御状態
を設け、空燃比をリーン制御域からリッチ制御域に切り
換える加速時等にはスワール制御弁を速く開くようにす
ることで吸入空気量を速やかに増加させて加速性を良く
し、逆にリッチ制御域からリーン制御域に切り換える減
速時等にはスワール制御弁の作動を緩やかに行なわせる
ことでトルクの急変を抑制するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に示されてい
るエンジンでは、空燃比が所定のリーンとリッチとの間
で切り換わるときのトルク変動やエミッションに関する
対策として、空燃比の切り換わり時にスワール制御弁の
開閉速度を変化させるようにしているが、燃焼室に直接
燃料を噴射するインジェクタを設けて低負荷時等に成層
燃焼を行なうようにした筒内噴射式エンジンにおいて成
層状態の調整のためにスワール制御弁を制御する場合
に、上記公報に示されているものとは異なった、次のよ
うな課題が生じる。
【0005】すなわち、筒内噴射式エンジンにおいて
は、低負荷域等で、上記インジェクタから圧縮行程で燃
料が噴射されることにより、燃焼室全体としての空燃比
が例えば40以上のリーンでありながら点火プラグ回り
に適度の空燃比の混合気が偏在する状態とされて成層燃
焼が行われるが、この場合、とくに燃料噴射量が少ない
アイドル運転域付近では燃料の分散を避けるためスワー
ルを弱めることが要求され、これより燃料噴射量が多く
なると、点火プラグ回りの混合気が過濃とならないよう
にある程度は燃料を分散させるためスワールを強めるこ
とが要求される。
【0006】従って、成層燃焼が行われる運転領域の中
では、燃料噴射量が多くなる高負荷側ほどスワールが強
められるようにスワール制御弁が制御されることが望ま
しい。このような制御を行なう場合に、成層燃焼が行わ
れる運転領域内で高負荷側に運転状態が変化して燃料噴
射量が増加したときに、その運転状態の変化に応じたス
ワール制御弁の作動に応答遅れが生じると、スワールが
要求値よりも弱くなるために点火プラグ回りの燃料が過
濃となることで燃焼性が悪化し、失火を招き易くなるた
め、このような場合のスワール制御弁の作動の応答性を
高めることが要求される。ところが、単にスワール制御
弁の開閉作動の応答性を高めようとすると、その動作の
安定性が悪くなるという問題が生じる。
【0007】具体的に説明すると、スワール制御弁は負
圧式アクチュエータによって作動されるようにしたもの
が一般的であり、この種のものでは上記アクチュエータ
にソレノイドバルブを介して負圧導入通路と大気圧導入
通路とが接続され、負圧導入と大気圧導入との割合がデ
ューティコントロールされることでアクチュエータに対
する導入圧力が調節されるようになっている。このよう
なものにおいて作動の応答性を高めるには上記負圧導入
通路及び大気圧導入通路の両方の流通面積を大きくする
ことが考えられるが、このようにすると、デューティコ
ントロールによる導入圧力の変動が大きくなるため動作
の安定性が損なわれ易くなる。
【0008】また、スワール制御弁はステップモータで
駆動するようなタイプもあるが、このようなものにおい
て開弁方向、閉弁方向のいずれについてもにパルス入力
間隔を小さくすることで応答性を高めるようにすると、
脱調を招き易くなるという不都合がある。
【0009】本発明は、このような事情に鑑み、成層燃
焼が行われる運転領域内での高負荷側への運転状態の変
化に応じてスワール制御弁が開度減少方向に作動すると
きの応答性を高めることにより運転状態変動時にも成層
燃焼による燃焼性を良好に保つことができ、しかも、ス
ワール制御弁の動作の安定性が損なわれることを防止す
ることができる筒内噴射式エンジンを提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、エンジンの燃
焼室内に直接燃料を噴射するように配置されたインジェ
クタと、所定運転領域で成層燃焼が行われるように上記
インジェクタからの燃料噴射を制御する制御手段とを備
えるとともに、吸気によって燃焼室内に生成されるスワ
ールをコントロールする開度調節可能なスワール制御弁
を吸気通路に設け、このスワール制御弁の開度が小さく
なるにつれて上記スワールが強化されるように構成した
筒内噴射式エンジンにおいて、上記成層燃焼が行われる
運転領域で、燃料噴射量が多くなる高負荷側ほど上記ス
ワール制御弁の開度を小さくするようにエンジン負荷と
スワール制御弁の開度との対応関係を設定するととも
に、上記負荷の変化に伴うスワール制御弁の開度変化の
応答性を開度減少方向と開度増加方向とで異ならせて、
スワール制御弁の開度減少方向の動作を開度増加方向の
動作よりも速くするように設定したものである。
【0011】この構成によると、成層燃焼が行われる運
転領域内で運転状態が高負荷側に変化して燃料噴射量が
増加したとき、スワール制御弁が開度減少方向に作動す
ることによってスワールが強化され、とくにこの動作が
速やかに行われることにより、一時的に点火プラグ付近
の混合気が過濃となるといった事態が避けられ、燃焼性
が良好に保たれる。しかも、スワール制御弁の開度減少
方向の動作のみが速くされているので、動作の安定性が
著しく悪化するようなことはない。また、運転状態が低
負荷側に変化して燃料噴射量が減少するときには上記ス
ワール制御弁の動作の遅れによってスワールが多少強過
ぎる状態が一時的に生じるが、この状態では点火プラグ
付近が多少リーン化することで燃焼性が悪化する傾向が
生じる反面、スワールによる燃料の気化、霧化の促進等
が燃焼性を向上する方向に働くので、著しい燃焼性の悪
化を招くことがない。
【0012】この発明において、所定負荷より低負荷側
の領域で、噴射すべき燃料の全部もしくは一部を上記イ
ンジェクタから圧縮行程で噴射することにより成層燃焼
が行われるようにする一方、所定負荷以上の高負荷運転
領域では上記インジェクタから吸気行程で燃料を噴射す
ることにより均一燃焼が行われるようになっている場
合、少なくとも上記成層燃焼が行われる領域でスワール
制御弁の開度減少方向の動作を開度増加方向の動作より
も速くするように設定しておけばよい。
【0013】また、上記スワール制御弁のアクチュエー
タを負圧式アクチュエータにより構成し、このアクチュ
エータに対して負圧導入と大気圧導入との割合をデュー
ティコントロールすることにより導入圧力を調節する導
入圧力調節手段を設けている場合、スワール制御弁を開
度減少方向に作動するときの導入圧力の変化を開度増加
方向に作動するときの導入圧力の変化と比べて速くする
ように導入圧力調節手段の通路を構成しておけばよい。
【0014】また、少なくとも成層燃焼が行われる運転
領域内でのエンジン負荷の上昇時に、そのエンジン負荷
の上昇に応じた燃料噴射量の増加を、スワール制御弁の
開度減少方向の作動に対応したタイミングで行なわせる
燃料噴射調整手段を設けておくようにしてもよい。
【0015】このようにすると、成層燃焼が行われる運
転領域において、エンジン負荷の上昇に応じた燃料噴射
量の増加とスワールの強化との対応性がより一層高めら
れる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例を図面
に基づいて説明する。
【0017】図1において、エンジン本体1は複数の気
筒2を有し、各気筒2内にピストン3が装填されてお
り、このピストン3の上方に燃焼室4が形成されてい
る。この燃焼室4には吸気ポート及び排気ポートが開口
し、当実施形態では、図2にも示すように、第1,第2
の2つの吸気ポート5,6と2つの排気ポート7,8と
が燃焼室4に開口し、各吸気ポート5,6及び各排気ポ
ート7,8がそれぞれ吸気弁9及び排気弁10によって
開閉されるようになっている。
【0018】上記燃焼室4の中央部には点火プラグ11
が配設され、そのプラグ先端が燃焼室4内に臨んでい
る。また、燃焼室4内には側方からインジェクタ12の
先端部が臨み、このインジェクタ12から燃焼室4内に
直接燃料が噴射されるように構成されている。上記イン
ジェクタ12は、図略のニードル弁及びソレノイドを内
蔵し、このソレノイドにインジェクタドライバ13から
パルス信号が入力されることにより、そのパルス入力時
期に相当する時期にパルス幅に応じた量だけ燃料を噴射
するように構成されている。
【0019】上記エンジン本体1には吸気通路15及び
排気通路25が接続されている。上記吸気通路15に
は、その上流側から順に、エアクリーナ16、エアフロ
ーセンサ17、モータ19により駆動されるエレキスロ
ットル18、サージタンク20が設けられている。この
サージタンク20の下流側では吸気通路が気筒別に分岐
し、さらに各吸気ポート5,6に対応して第1,第2吸
気通路21,22に分けられ、その第2吸気通路22に
スワール制御弁23が設けられている。そして、スワー
ル制御弁23が第2吸気通路22を閉鎖した状態では第
1吸気通路21を通って第1吸気ポート5から燃焼室4
に導入される吸気により燃焼室4内に強いスワールが生
成され、スワール制御弁23が開かれるにつれて上記ス
ワールが弱められるようになっている。
【0020】上記スワール制御弁23は負圧式のアクチ
ュエータ30により作動され、このアクチュエータ30
に対して導入圧力調節手段31が設けられている。
【0021】また、排気通路25には触媒26等が設け
られている。
【0022】40はECU(コントロールユニット)で
あり、このECU40により、上記インジェクタドライ
バ13を介してインジェクタ12からの燃料噴射が制御
されるとともに、モータ19を介してエレキスロットル
18が制御され、かつ、アクチュエータ30及び導入圧
力調節手段31を介してスワール制御弁23が制御され
るようになっている。
【0023】図3は上記スワール制御弁23のアクチュ
エータ30及び導入圧力調節手段31の具体的構造と制
御系統の構成を示している。この図において、上記アク
チュエータ30は、ダイヤフラム30aの片側に作動圧
室30bを有し、この作動圧室30bに導入される負圧
に応じてダイヤフラム30aが変位することによりロッ
ド30c及びレバー30dを介してスワール制御弁23
を作動するもので、負圧の増大につれてスワール制御弁
23を開方向に作動するようになっている。このアクチ
ュエータ30には、上記ダイヤフラム30aの変位を検
出することによってスワール制御弁23の開度を検出す
るポジションセンサ32が設けられている。
【0024】また、上記導入圧力調節手段31は、アク
チュエータ30に対して負圧導入と大気圧導入との割合
をデューティコントロールすることにより導入圧力を調
節するもので、アクチュエータ30の作動圧室30bに
通じる作動圧導入通路33と、三方ソレノイドバルブか
らなる第1,第2バルブ34,35と、その第1バルブ
34を介して上記作動圧導入通路33に連通可能な大気
圧通路36と、第2バルブ35を介して上記作動圧導入
通路33に連通可能な負圧通路37とを備え、上記大気
圧通路36は図1中に示すエアクリーナ16に接続さ
れ、上記負圧通路37はバキュームポンプ38に接続さ
れている。
【0025】そして、第1バルブ34がONのときには
大気圧通路36から作動圧導入通路33に大気圧が導入
され、第2バルブ35がONのときには負圧通路37か
ら作動圧導入通路33に負圧が導入されるようになって
おり、第1バルブ34及び第2バルブ35が互いに逆に
ON,OFF動作を行なうようにされつつ両バルブ3
4,35がデューティ制御されることにより、アクチュ
エータ30の作動圧室30bに対する負圧と大気圧との
導入割合が調節される。これによって上記作動圧室30
bの導入圧力が調節され、その圧力に応じてスワール制
御弁23の開度が変化する。すなわち、負圧導入割合が
増加するとスワール制御弁23の開度が大きくなり、大
気圧導入割合が増加するとスワール制御弁23の開度が
小さくなるように構成されている。
【0026】この導入圧力調節手段31において、スワ
ール制御弁23を開度減少方向に作動させるときの上記
導入圧力の変化が開度増加方向に作動させるときの上記
導入圧力の変化と比べて速くなることにより、スワール
制御弁23の開度減少方向の動作を開度増加方向の動作
よりも速くするように、通路が構成されている。具体的
には、例えば負圧通路37よりも大気圧通路36の方が
大きな通路面積に形成され、あるいは、負圧通路37に
比較的小径の絞りが設けられる一方、大気圧通路36に
は絞りが設けられないか、比較的大径の絞りが設けられ
ることにより、大気圧通路36の方が負圧通路37より
も空気流通抵抗が小さくなるように構成されている。
【0027】上記ECU40には、上記ポジションセン
サ32と、アクセル開度(アクセルペダルの踏込量)を
検出するアクセル開度センサ41と、エンジン回転数を
検出するエンジン回転数センサ42とからの信号が入力
されている。このECU40は、燃料噴射制御手段43
とスワール制御手段44とを踏んでいる。
【0028】上記燃料噴射制御手段43は、アクセル開
度センサ41及びエンジン回転数センサ42等の信号に
より調べられる運転状態に応じて燃料噴射量及び燃料噴
射時期を決定し、インジェクタドライバ13に指令信号
を出力して上記燃料噴射時期にインジェクタ12へパル
ス信号を出力させるものであり、所定負荷(所定アクセ
ル開度)以下の低負荷領域では圧縮行程で燃料を噴射さ
せることにより点火プラグ付近に適度の空燃比の混合気
を偏在させる成層燃焼状態とし、所定負荷より高負荷の
領域では吸気行程で燃料を噴射させることにより燃焼室
全体に混合気を分散させる均一燃焼状態とするように、
燃料噴射時期を制御する。なお、上記成層燃焼状態で
は、低負荷時でも上記スロットル弁18は全開もしくは
比較的大きな開度に制御されることにより、燃焼室全体
としては空燃比が大幅にリーン化される。
【0029】また、上記スワール制御手段44は、運転
状態に応じてスワール制御弁23の目標開度を設定し、
この目標開度と上記ポジションセンサ32で検出される
実開度とを比較し、それに応じて上記第1,第2バルブ
34,35をデューティ制御することにより、上記実開
度が目標開度となるようにフィードバック制御する。
【0030】上記目標開度は、例えば負荷に対しては図
4に示すような特性に設定される。すなわち、所定負荷
以下の成層燃焼領域では、燃料噴射量の少ない低負荷時
にはスワールを弱めるべく制御弁開度(スワール制御弁
23の目標開度)が大きくされ、負荷が高くなって燃料
噴射量が増加するにつれ、スワールを強めるべく制御弁
開度が小さくされる。また、上記所定負荷より高負荷側
の均一燃焼領域では、低負荷側で制御弁開度が小さく、
全開負荷に近づくにつれて制御弁開度が大きくされる。
【0031】以上のような当実施形態の筒内噴射式エン
ジンによると、上記所定負荷以下の成層燃焼領域では、
上記インジェクタ12から圧縮行程で燃料が噴射される
ことにより、燃焼室全体としては空燃比がリーンとされ
つつ点火プラグ11付近に適度の空燃比の混合気が偏在
する状態となり、成層燃焼が行われる。
【0032】この成層燃焼領域において、燃料噴射量の
少ないアイドリング時等の極低負荷時には、スワール制
御弁23の開度が大きくされることによりスワールが弱
められ、燃料の拡散が防止される。また、成層燃焼領域
内で負荷が比較的高くなって燃料噴射量が増加すると、
スワール制御弁23の開度が小さくされることでスワー
ルが強められることにより、ある程度燃料が分散され
て、点火プラグ付近の混合気の空燃比が適度に調整さ
れ、良好な成層燃焼状態が保たれる。
【0033】ところで、図4及び図5に示すように成層
燃焼領域内で極低負荷A1から比較的高負荷A2へ運転
状態が変化したとき、負荷A2に対応する目標開度と実
開度との比較に基づき、上記アクチュエータ30の作動
圧室30bに対して大気圧導入割合が増加するようにバ
ルブ34,35がデューティ制御されることにより、ス
ワール制御弁23が開度減少方向に作動される。このと
き、スワール制御弁23の作動の応答遅れが生じると、
スワールが要求よりも弱くなるために点火プラグ11付
近の混合気が過濃となって燃焼室が悪化するが、当実施
形態では大気圧通路36の方が負圧通路37よりも空気
流通抵抗が小さくされることにより大気導入割合増加時
の導入圧力の変化が速くなるため、スワール制御弁23
の開度減少方向の作動が短い時間T1で応答性良く行わ
れ、点火プラグ11付近の混合気が適正空燃比に保たれ
る。
【0034】一方、成層燃焼領域内で比較的高負荷A2
から極低負荷A1へ運転状態が変化したときには、上記
アクチュエータ30の作動圧室30bに対して負圧導入
割合が増加するようにバルブ34,35がデューティ制
御されることにより、スワール制御弁23が開度増加方
向に作動される。このとき、スワール制御弁23の開度
減少方向の作動時と比べると、アクチュエータ30の作
動圧室30bに対する導入圧力の変化が遅くて、スワー
ル制御弁23が負荷A1に応じた開度にまで開くのに要
する時間T2が長くなるため、その応答遅れの間に一時
的にスワールが要求より多少強くなる。しかし、低負荷
時にスワールが要求より強くても、それにより点火プラ
グ11付近の混合気が多少リーン化する傾向が生じるも
のの、スワールによって燃料の気化、霧化は促進される
ので、大幅に燃焼性が悪化することはない。
【0035】つまり、成層燃焼状態において、スワール
が負荷に応じた要求値よりも弱くなると、点火プラグ付
近が過濃となる傾向と燃料の気化、霧化が悪くなる傾向
がともに燃焼性を悪化させる要因となることから、この
ような傾向を招く負荷上昇時の応答遅れは極力避ける必
要があるのに対し、スワールが負荷に応じた要求値より
も強くなると、成層化に及ぼす影響(点火プラグ付近が
リーン化する傾向)が燃焼性を悪化させる方向に作用す
る一方で燃料の気化、霧化に及ぼす影響(気化、霧化の
促進)が燃焼性を向上する方向に作用することから、こ
のような傾向を招く負荷低下時の応答遅れはある程度許
容される。
【0036】そして、このようにスワール制御弁23の
開度増加方向の作動時における上記導入圧力の変化を比
較的遅くしておけば、開度減少方向の作動時における上
記導入圧力の変化を速くしても、ハンチング等が抑制さ
れ、制御の安定性が確保される。
【0037】また、上記所定負荷より高負荷側の均一燃
焼領域においては、上記インジェクタ12から吸気行程
で燃料が噴射されることにより、燃焼室全体に燃料が拡
散されて均一燃焼が行われる。この場合、全開負荷に近
づくにつれ、燃料噴射量に見合うように吸気充填量を高
めるため、吸気流通面積を大きくして吸気抵抗を低減す
べく、スワール制御弁23の開度が大きくされる。もっ
とも、均一燃焼領域でのスワール制御弁23の制御はこ
の実施形態のものに限定されず、例えば所定高負荷まで
スワール制御弁23を一定の小開度に保つようにし、あ
るいは低回転域では略全開負荷までスワール制御弁23
を小開度に保つ等、燃料噴射量に対して充分な吸気充填
量の確保に支障のない範囲でスワールを生成させるよう
に制御してもよい。
【0038】なお、上記のような運転状態の変化に応じ
たスワール制御弁23の制御に加え、少なくとも成層燃
焼領域内でのエンジン負荷の上昇時にそれに応じた燃料
噴射量の増加をスワール制御弁23の開度減少方向の作
動に対応したタイミングで行なわせるような燃料噴射調
整手段を上記燃料噴射制御手段43に設けておくように
してもよい。つまり、成層燃焼領域内でのエンジン負荷
の上昇時に、スワール制御弁23の開度減少方向の動作
は速く行なわれるが、それでも若干の応答遅れが生じる
ことがあるので、それに見合うように、上記燃料噴射制
御手段43での演算処理においてエンジン負荷の上昇に
応じた燃料噴射量の増加にディレーを持たせるようにし
ておいてもよい。
【0039】また、上記実施形態では、所定負荷以下の
成層燃焼領域では圧縮行程で燃料を噴射し、所定負荷よ
り高負荷側の均一燃焼領域では吸気行程で燃料を噴射す
るようにしているが、圧縮行程で燃料噴射を行なう低負
荷域と吸気行程で燃料噴射を行なう高負荷域との間の領
域で、吸気行程と圧縮行程とに分けて燃料を噴射する分
割噴射により弱成層状態とするようにしてもよい。この
場合、図4中に示す成層燃焼領域の中には分割噴射を行
なう領域も含まれる。
【0040】また、上記実施形態では、スワール制御弁
23を負圧式アクチュエータ30で駆動するようにして
いるが、図6に示すように、スワール制御弁50をステ
ップモータ51で駆動するようにしてもよく、この場
合、例えばスワール制御弁50を閉弁方向に付勢するス
プリング55をステップモータ51に組み込むことによ
り、スワール制御弁50の開度減少方向の動作を開度増
加方向の動作よりも速くするように構成すればよい。
【0041】すなわち、図6に示すステップモータ51
は、ケーシング52に取り付けられた多相巻線からなる
固定子53と、その内部に配置された回転子54とを有
し、その回転子54にスワール制御弁50の弁軸50a
が螺合しており、上記固定子53の多相巻線に順次パル
スが加えられることにより回転子54が一定角度ずつ回
転し、それに伴ってスワール制御弁50が弁軸方向(図
の上下方向)に一定量ずつリフトすることで通路を開閉
するようになっている。さらに上記ステップモータ51
には、弁軸50aを上方から押圧するコイルスプリング
55が具備され、このスプリング55によってスワール
制御弁50が閉弁方向に付勢されることにより、スワー
ル制御弁50の開度減少方向の動作がスプリング55に
よって助勢されるようになっている。この実施形態によ
る場合でも、運転状態に応じたスワール制御弁50の制
御は第1の実施形態と同様に行われる。
【0042】この構造によると、スワール制御弁50の
開度減少方向の作動時には、その作動がスプリング55
によって助勢されるため、パルス間隔を短くして急速に
ステップモータ51を駆動しても脱調が生じにくくな
り、一方、スワール制御弁50の開度減少方向の作動時
には、スプリング55が抵抗となるため、脱調を避ける
にはパルス間隔を長くしてステップモータ51を緩やか
に駆動する必要がある。従って、図7に示すように、ス
ワール制御弁50の開度減少方向の弁リフト変化が開度
増加方向の弁リフト変化よりも速くなる。これにより、
第1の実施形態と同様の作用が得られる。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明は、燃焼室内に直接
燃料を噴射するインジェクタとスワール制御弁とを有す
るエンジンにおいて、成層燃焼が行われる運転領域で、
燃料噴射量が多くなる高負荷側ほどスワール制御弁の開
度を小さくしてスワールを強めるようにするとともに、
そのスワール制御弁の開度減少方向の動作を開度増加方
向の動作よりも速くするように設定しているため、成層
燃焼領域内で負荷上昇に伴って燃料噴射量が増加したと
き、スワール制御弁の作動の応答遅れによって一時的に
スワールが要求値より弱くなるといった事態を防止し
て、燃焼性を良好に保つことができ、しかも、スワール
制御弁の動作の安定性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる制御装置を備えたエンジンの全
体構成図である。
【図2】燃焼室、インジェクタ、吸気通路、スワール制
御弁等の構成を示す概略平面図である。
【図3】スワール制御弁のアクチュエータ及び導入圧力
調節手段の具体的構造と制御系統の構成を示す説明図で
ある。
【図4】スワール制御弁の開度とエンジン負荷との対応
関係を示す図である。
【図5】エンジン負荷の変化に応じたスワール制御弁の
開度の変化を示すタイムチャートである。
【図6】スワール制御弁のアクチュエータの別の実施形
態を示す断面図である。
【図7】図6に示す実施形態による場合のスワール制御
弁の弁リフトの変化を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン本体 4 燃焼室 11 点火プラグ 12 インジェクタ 15 吸気通路 23 スワール制御弁 30 アクチュエータ 31 導入圧力調節手段 34,35 バルブ 33 作動圧導入通路 36 大気圧通路 37 負圧通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 41/34 F02D 41/34 E 43/00 301 43/00 301D 301U

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの燃焼室内に直接燃料を噴射す
    るように配置されたインジェクタと、所定運転領域で成
    層燃焼が行われるように上記インジェクタからの燃料噴
    射を制御する制御手段とを備えるとともに、吸気によっ
    て燃焼室内に生成されるスワールをコントロールする開
    度調節可能なスワール制御弁を吸気通路に設け、このス
    ワール制御弁の開度が小さくなるにつれて上記スワール
    が強化されるように構成した筒内噴射式エンジンにおい
    て、上記成層燃焼が行われる運転領域で、燃料噴射量が
    多くなる高負荷側ほど上記スワール制御弁の開度を小さ
    くするようにエンジン負荷とスワール制御弁の開度との
    対応関係を設定するとともに、上記負荷の変化に伴うス
    ワール制御弁の開度変化の応答性を開度減少方向と開度
    増加方向とで異ならせて、スワール制御弁の開度減少方
    向の動作を開度増加方向の動作よりも速くするように設
    定したことを特徴とする筒内噴射式エンジン。
  2. 【請求項2】 所定負荷より低負荷側の領域で、噴射す
    べき燃料の全部もしくは一部を上記インジェクタから圧
    縮行程で噴射することにより成層燃焼が行われるように
    する一方、所定負荷以上の高負荷運転領域では上記イン
    ジェクタから吸気行程で燃料を噴射することにより均一
    燃焼が行われるようにするとともに、少なくとも上記成
    層燃焼が行われる領域でスワール制御弁の開度減少方向
    の動作を開度増加方向の動作よりも速くするように設定
    したことを特徴とする請求項1記載の筒内噴射式エンジ
    ン。
  3. 【請求項3】 上記スワール制御弁のアクチュエータを
    負圧式アクチュエータにより構成し、このアクチュエー
    タに対して負圧導入と大気圧導入との割合をデューティ
    コントロールすることにより導入圧力を調節する導入圧
    力調節手段を設けるとともに、スワール制御弁を開度減
    少方向に作動するときの導入圧力の変化を開度増加方向
    に作動するときの導入圧力の変化と比べて速くするよう
    に導入圧力調節手段の通路を構成したことを特徴とする
    請求項1又は2記載の筒内噴射式エンジン。
  4. 【請求項4】 少なくとも成層燃焼が行われる運転領域
    内でのエンジン負荷の上昇時に、そのエンジン負荷の上
    昇に応じた燃料噴射量の増加を、スワール制御弁の開度
    減少方向の作動に対応したタイミングで行なわせる燃料
    噴射調整手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれかに記載の筒内噴射式エンジン。
JP07393297A 1997-03-26 1997-03-26 筒内噴射式エンジン Expired - Fee Related JP3763176B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07393297A JP3763176B2 (ja) 1997-03-26 1997-03-26 筒内噴射式エンジン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07393297A JP3763176B2 (ja) 1997-03-26 1997-03-26 筒内噴射式エンジン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10266864A true JPH10266864A (ja) 1998-10-06
JP3763176B2 JP3763176B2 (ja) 2006-04-05

Family

ID=13532404

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07393297A Expired - Fee Related JP3763176B2 (ja) 1997-03-26 1997-03-26 筒内噴射式エンジン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3763176B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3763176B2 (ja) 2006-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3031270B2 (ja) 内燃機関の負圧制御装置
US5483934A (en) Method for operating a four-stroke internal combustion engine with externally supplied ignition and direct injection, and apparatus for performing the method
JP6011714B2 (ja) 内燃機関の制御装置および制御方法
JPH10151971A (ja) 内燃機関の負圧制御装置
US5113826A (en) Intake air control system for internal combustion engine
JPH10151972A (ja) 内燃機関の負圧制御装置
JPH10151970A (ja) 内燃機関の負圧制御装置
JP3175601B2 (ja) 希薄燃焼エンジンの吸気量制御装置
JP3317228B2 (ja) 成層燃焼内燃機関の燃焼制御装置
JP2004324428A (ja) 可変動弁式内燃機関及び制御方法
KR100318836B1 (ko) 기통내분사내연기관의제어장치
US6945231B2 (en) Fuel gas mixer
JP3763176B2 (ja) 筒内噴射式エンジン
JPS63248938A (ja) エンジンの成層燃焼制御装置
JP3489368B2 (ja) 内燃機関の負圧制御装置
JP3906513B2 (ja) 過給機付筒内噴射型エンジン
JP3362317B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP3397866B2 (ja) エンジンの燃料供給装置
JP3209059B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
KR100320241B1 (ko) 희박연소엔진의토크보상을위한보조공기제어방법
JP2688838B2 (ja) ディーゼルエンジンの排気還流制御装置
JP3233688B2 (ja) エンジンの燃料供給装置
JPH0633803A (ja) エンジンの燃料供給装置
JP2001207896A (ja) 筒内噴射内燃機関の制御装置
JPH0467028B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051221

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060109

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100127

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100127

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110127

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120127

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees