JPH10265387A - 腎炎治療剤 - Google Patents
腎炎治療剤Info
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- JPH10265387A JPH10265387A JP9300297A JP9300297A JPH10265387A JP H10265387 A JPH10265387 A JP H10265387A JP 9300297 A JP9300297 A JP 9300297A JP 9300297 A JP9300297 A JP 9300297A JP H10265387 A JPH10265387 A JP H10265387A
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Abstract
て、他用途としての腎炎治療剤を提供。 【解決手段】一般式 【化1】 〔式中Rは低級アルキル基を、Xはハロゲン原子を示
す。〕で表わされるカルボン酸アミド誘導体を有効成分
とする腎炎治療剤。
Description
る。
化合物につき、鋭意研究を重ねてきたが、その過程で先
に一連のカルボン酸アミド誘導体が、抗炎症剤、カルシ
ウム拮抗作用剤として有用であることを見出し(特開昭
61−151199号公報及びEP特許公開第2734
44号公報参照)、また、上記誘導体に関連する他のカ
ルボン酸アミド誘導体が、優れた脂質低下作用を有し、
また副作用等の毒性面でもより優れており、高脂質血症
治療剤として、高コレステロール血症、高トリグリセリ
ド血症、高リン脂質血症、高遊離脂肪酸血症等の各種疾
患(高脂質血症)の治療及び予防に有用であることを見
出した(特開平3−68592号公報参照昭)。
人の先の出願に係る化合物の低毒性等の優れた性質を利
用して、その他の医薬用途を開発する点にある。
果、上記化合物が脂質低下作用は勿論のこと、抗炎症作
用やカルシウム拮抗作用とも関連のない、尿蛋白排泄抑
制作用を有し、新しい腎炎治療剤として有効であること
を見い出し、ここに本発明を完成するに至った。
す。〕で表わされるカルボン酸アミド誘導体を有効成分
とする腎炎治療剤に係わる。
される低級アルキル基としては、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペ
ンチル、ヘキシル基等を挙げることができる。またXで
示されるハロゲン原子としては、弗素原子、塩素原子、
臭素原子、沃素原子を例示できる。
般式(1a)及び(1b)で表わされるカルボン酸アミ
ド誘導体、即ちフェニル環上の置換基としてのCN基が
同置換基としてのアミノ基に対してオルト位又はパラ位
に存在し、且つXで示されるハロゲン原子がパラ位又は
オルト位に存在する誘導体を有効成分とするものが包含
される。
一般式(1a)及び一般式(1b)で表わされる誘導体
は、優れた腎炎治療効果を奏するに加えて、溶血作用等
の副作用を殆んど伴わない安全性の優れたものである特
徴を有しており、この面から上記治療剤として極めて有
用である。
カルボン酸アミド誘導体は、種々の方法により製造で
き、その例としては、例えば特開平3−68592号公
報に記載される、カルボン酸塩化物誘導体とアミン類と
を反応させる方法を例示することができる。
製剤の形態に調製され本発明腎炎治療剤とされる。該医
薬製剤は、通常使用される充填剤、増量剤、結合剤、付
湿剤、崩壊剤、表面活性剤、滑沢剤等の希釈剤乃至賦形
剤を用いて調整される。この医薬製剤としては各種の形
態が治療目的に応じて選択でき、その代表的なものとし
て錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤、カ
プセル剤、坐剤、注射剤(液剤、懸濁剤等)等が挙げら
れる。
して例えば乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿
素、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロ
ース、ケイ酸等の賦形剤、水、エタノール、プロパノー
ル、単シロツプ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶
液、カルボキシメチルセルロース、セラツク、メチルセ
ルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等の
結合剤、カルボキシメチルセルロース又はそのカルシウ
ム塩、微結晶セルロース、アルギン酸ナトリウム、カン
テン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カル
シウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセ
リド、デンプン、乳糖等の崩壊剤、白糖、ステアリン、
カカオバター、水素添加油等の崩壊抑制剤、第4級アン
モニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進
剤、グリセリン、デンプン等の保湿剤、デンプン、乳
糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸
着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエ
チレングリコール等の滑沢剤等を使用できる。さらに錠
剤は必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣
錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フイルムコーテイング
錠あるいは二重錠、多層錠とすることができる。
して例えばブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ脂、硬化
植物油、カオリン、タルク等の賦形剤、アラビアゴム
末、トラガント末、ゼラチン、エタノール等の結合剤、
ラミナラン、カンテン等の崩壊剤等を使用できる。坐剤
の形態に成形するに際しては、担体として例えばポリエ
チレングリコール、カカオ脂、高級アルコール、高級ア
ルコールのエステル類、ゼラチン、半合成グリセライド
等を使用できる。
を上記で例示した各種の担体と混合して硬質ゼラチンカ
プセル、軟質カプセル等に充填して調整される。
及び懸濁剤は殺菌され、かつ血液と等張であるのが好ま
しく、これらの形態に成形するに際しては、希釈剤とし
て例えば水、エチルアルコール、マクロゴール、プロピ
レングリコール、エトキシ化イソステアリルアルコー
ル、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等を使用でき
る。なお、この場合等張性の溶液を調整するに充分な量
の食塩、ブドウ糖あるいはグリセリンを医薬製剤中に含
有せしめてもよく、また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無
痛化剤等を添加してもよい。
着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品
を医薬製剤中に含有せしめてもよい。
合物の量としては、特に限定されず広範囲に適宜選択さ
れるが、通常医薬製剤中に1〜70重量%とするのがよ
い。
なく、その製剤形態、患者の年齢、性別その他の条件、
疾患の程度等に応じて決定される。例えば錠剤、丸剤、
液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤及びカプセル剤は経口投与
される。注射剤は単独で又はブドウ糖、アミノ酸等の通
常の補液と混合して静脈内投与され、更に必要に応じて
単独で筋肉内、皮内、皮下もしくは腹腔内投与される。
坐剤は直腸内投与される。
年齢、性別その他の条件、疾患の程度等により適宜選択
されるが、通常有効成分化合物の量が1日当り体重1k
g当り約0.05〜80mg程度とするのがよく、該製
剤は1日に1〜4回に分けて投与することができる。
明有効成分化合物の製造例を挙げ、次いで薬理試験例を
挙げる。更に、本発明腎炎治療剤の製剤例を挙げる。
3.94g(20ミリモル)、トリエチルアミン2.2
2g(22ミリモル)及び4−ジメチルアミノピリジン
0.49g(4ミリモル)とを、乾燥ジクロロメタン4
0mlに溶解させ、これに氷冷攪拌下に、4−ジエトキ
シホスフィノイルメチルベンゾイル クロリド5.81
g(20ミリモル)の乾燥ジクロロメタン40ml溶液
をゆっくり滴下した。室温で10時間攪拌した後、反応
混合物中に水50mlを加え、クロロホルムで抽出し、
芒硝上で乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチ
ル=1:2で溶出)で精製し、ベンゼン−n−ヘキサン
より再結晶して、無色結晶の4−ジエトキシホスフィノ
イルメチル−N−(4−ブロモ−2−シアノフェニル)
ベンズアミド2.94gを得た。融点:165〜166
℃(ベンゼン−n−ヘキサンより再結晶)
験 3ヶ月齢の雄性SDラット(体重200−300g)1
群7匹に、生理食塩水に溶解させたアドリアマイシンを
7.5mg/kg尾静脈より投与し、ネフローゼモデル
ラットを作製した。
る飼料で飼育すると同時に製造例1で得た有効成分化合
物50mg/kgを4週間経口投与した(本発明群)。
レット法に従い測定し、1日に排泄される平均尿蛋白量
を求めた。
解剖し、腎臓を摘出し、10%ホルマリン液で固定し、
病理検査を行なった。
ットを有効成分化合物無添加の飼料で飼育する群(n=
5)を設けた。
す。尚、表1には、正常群ラット(アドリアマイシン投
与によるネフローゼ誘発を行なっていない正常ラット
を、有効成分無添加の同一飼料で飼育したもの、n=
5)の同尿蛋白量測定結果を併記する。
増加するが、本発明腎炎治療剤有効成分化合物は、この
尿蛋白量の増加を抑制することが明らかとなった。
3(本発明群(図1)、コントロール群(図2)及び正
常群(図3)の各群ラットの腎臓尿細管腔を撮影した写
真)に示す通りであり、各図の対比より、本発明腎炎治
療剤有効成分化合物は、アドリアマイシン投与により誘
発したネフローゼモデルラットの腎臓尿細管腔の拡大
(図2参照)を抑制する作用を奏することが明らかであ
る。
の発症を予防、治療する作用を有し、腎炎治療剤として
有効であることが判る。
けして以下の試験を行なった。即ち、本発明有効成分化
合物(製造例で得たもの)を0.5%カルボキシメチル
セルロース(CMC)に懸濁させて、経口ゾンテを用い
て強制的に600mg/5ml/kgで10日間経口投与し
た。
Cのみを投与した群を設けた。
供試動物を解剖し、採血及び臓器摘出を行ない、血液の
赤血球数を測定し、また脾臓の重量測定を行なった。
した試験群の赤血球数比(コントロール群の赤血球数を
1とする相対比)は0.96であり、脾臓重量比(同様
にコントロール群の同値を1とする相対値)は、1.1
3であり、両値ともコントロール群と比べて有意差が認
められず、このことから本発明有効成分化合物は、溶血
の副作用を示さないものであることが明らかとなった。
する錠剤(1000錠)を、次の処方により調製した。
スターチ及びカルボキシメチルセルロースを充分に混合
し、メチルセルロース水溶液を用いて顆粒化し、24メ
ッシュの篩に通し、ステアリン酸マグネシウムと混合し
て錠剤にプレスした。
イルメチル−N−(2−クロロ−4−シアノフェニル)
ベンズアミドを、1カプセル当り250mg含有する硬
質ゼラチンカプセル(1000個)を、次の処方により
調製した。
混合物となるように充分混和した後、所望の寸法を有す
る経口投与用ゼラチンカプセルに充填して、目的のカプ
セルを得た。
N−(2−ブロモ−4−シアノフェニル)ベンズアミド
を、1g当り500mg含有する顆粒剤(1000g)
を、次の処方により調製した。
チ、乳糖、結晶セルロース及びカルボキシメチルセルロ
ースカリウムを混合した後、混合物にヒドロキシプロピ
ルセルロース水溶液を加えて混練し、押出し造粒機で造
粒し、50℃で2時間乾燥して、目的顆粒剤を得た。
及び治療作用を調べるための、本発明群ラットの腎臓尿
細管腔を示す生物の形態を示す図面代用写真である。
及び治療作用を調べるための、コントロール群ラットの
腎臓尿細管腔を示す生物の形態を示す図面代用写真であ
る。
及び治療作用を調べるための、正常群ラットの腎臓尿細
管腔を示す生物の形態を示す図面代用写真である。
Claims (3)
- 【請求項1】 一般式 【化1】 〔式中Rは低級アルキル基を、Xはハロゲン原子を示
す。〕で表わされるカルボン酸アミド誘導体を有効成分
とする腎炎治療剤。 - 【請求項2】 一般式 【化2】 〔式中R及びXは上記に同じ。〕で表わされるカルボン
酸アミド誘導体を有効成分とする請求項1に記載の腎炎
治療剤。 - 【請求項3】 一般式 【化3】 〔式中R及びXは上記に同じ。〕で表わされるカルボン
酸アミド誘導体を有効成分とする請求項1に記載の腎炎
治療剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9300297A JPH10265387A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 腎炎治療剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9300297A JPH10265387A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 腎炎治療剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10265387A true JPH10265387A (ja) | 1998-10-06 |
Family
ID=14070179
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9300297A Pending JPH10265387A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 腎炎治療剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10265387A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999040923A1 (fr) * | 1998-02-17 | 1999-08-19 | Otsuka Pharmaceutical Factory, Inc. | Agent prophylactique et therapeutique contre la steatose hepatique |
US7572775B2 (en) | 2004-10-13 | 2009-08-11 | Japan As Represented By Director General Of Agency Of National Cancer Center | Method of inhibiting intestinal polyps |
-
1997
- 1997-03-26 JP JP9300297A patent/JPH10265387A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999040923A1 (fr) * | 1998-02-17 | 1999-08-19 | Otsuka Pharmaceutical Factory, Inc. | Agent prophylactique et therapeutique contre la steatose hepatique |
US6274571B1 (en) | 1998-02-17 | 2001-08-14 | Otsuka Pharmaceutical Factory, Inc. | Agent for preventing and curing fatty liver and method for curing thereof |
US7572775B2 (en) | 2004-10-13 | 2009-08-11 | Japan As Represented By Director General Of Agency Of National Cancer Center | Method of inhibiting intestinal polyps |
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060906 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061101 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20061220 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20070216 |
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A02 | Decision of refusal |
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