JPH10265286A - コンポスト製造装置 - Google Patents

コンポスト製造装置

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JPH10265286A
JPH10265286A JP9090250A JP9025097A JPH10265286A JP H10265286 A JPH10265286 A JP H10265286A JP 9090250 A JP9090250 A JP 9090250A JP 9025097 A JP9025097 A JP 9025097A JP H10265286 A JPH10265286 A JP H10265286A
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JP
Japan
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compost
line
air
side walls
eluate
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Application number
JP9090250A
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English (en)
Inventor
Akira Fujimatsu
晃 藤松
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TOYO BIO REACTOR KK
Original Assignee
TOYO BIO REACTOR KK
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/20Fertilizers of biological origin, e.g. guano or fertilizers made from animal corpses

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Fertilizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】処理するコンポスト原料の量や装置の設置場所
に合わせて、製造コスト及び施工コストを増加させずに
コンポストラインの容量を容易に変更することができる
コンポスト製造装置を提供すること。 【解決手段】本発明は、両側壁104、104と底面109とを
有し、該両側壁及び/又は該底面の肉厚内に散気管4を
埋設し、且つ溝型コンクリート単位体102の側面下方及
び/又は底面に前記散気管4から供給された空気を溝の
内面空間に噴出する空気噴出孔5を設けてなる溝型コン
クリート単位体102を複数連結して溝型コンクリート複
合体1からなるコンポストライン101を形成し、該コン
ポストライン101にはコンポスト原料を発酵・熟成する
部位を少なくとも有し、前記溝型コンクリート複合体1
の両側壁の上端に該両側壁と垂直なつば部103を各々設
け、つば部103の上面にコンポスト原料、中間体及びコ
ンポストの攪拌、切り返し及び移送を行う攪拌機を載架
する上部走行レール2を各々設け、つば部103の下面に
該攪拌機を補助的に支える下部走行レール3を設けてな
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンポスト製造装
置に関し、詳しくは製造コスト及び施工コストを減少で
きるコンポスト製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、一般に有機性廃棄物(都市ゴミ、
下水汚泥、農畜産廃棄物、燃えがら、木屑、繊維屑、紙
屑、動物死体等の有機性不要物質)が好気的条件で分解
又は無機化し、最終生成物として生物学的に分解困難で
生物学的に安定な腐植質に変換する方法をコンポスト化
と称している。
【0003】かかるコンポスト化を行うコンポスト製造
装置としては、処理用ピットを構築し、該ピット内で攪
拌機を備えた台車を往復走行させるコンポスト化設備が
知られている(特開平7-133177号、特開平8-73290号等
参照)。
【0004】しかし、上述のような大型のコンクリート
製のピットは、処理量が多くなった時などにピットの容
積を増やすことは難しく、処理量の変化に対応できない
ものである。また、ピットの容積を増やすために新たに
ピットを作ることは、設備費用が多大にかかり、製造コ
スト及び施工コストが増加する欠点がある。
【0005】また特開平7-241543号には発酵槽ドラムを
用いたコンポスト製造装置が開示されているが、このよ
うな装置でも処理量が制限され、処理量の変化に対応が
できない問題がある。
【0006】更に、コンポスト製造の際の攪拌機として
実開昭59-3892号に開示されているような装置を用いる
場合には、多量のコンポスト原料、中間体及びコンポス
トを攪拌するために、攪拌機が攪拌部の回転に耐えられ
るように攪拌機の重量を重くする必要があり、実際には
6トンもの重量の攪拌機を使用せざるを得ないのが実情
であった。このように非常に重い攪拌機をコンポストラ
インで使用するには、例えばコンクリート製のコンポス
ト製造装置の場合には、内部に組み込む補強筋を多くし
たり、あるいは側壁幅を厚く頑丈にする必要があり、コ
ンポスト製造装置の製造コストを増加する原因となって
いた。
【0007】更にまた、従来のコンポスト製造装置で
は、運転中には、発酵乾燥処理中の高熱の有機性廃棄物
堆積層を攪拌することにより、アンモニアなどの悪臭ガ
スが立ち昇り、処理ピット周辺での環境悪化が問題とな
っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は、
処理量が多くても設備コストを増加させずに連続してコ
ンポスト化処理を行うことができるコンポスト製造装置
を提供するために、鋭意検討を重ねた結果、溝型コンク
リート単位体を利用したコンポストラインが好適である
ことを見出し、この単位体を複数連結して溝型コンクリ
ート単位体からなるコンポストラインを形成することに
よって上記問題を解決することができた。
【0009】即ち、本発明は処理するコンポスト原料の
量や装置の設置場所に合わせて、製造コスト及び施工コ
ストを増加させずにコンポストラインの容量を容易に変
更することができるコンポスト製造装置を提供すること
を課題とする。
【0010】また本発明の他の課題は、攪拌機の重量を
増加させずにコンポストラインに使用でき、かつ臭気の
問題を解決し、処理時間を短くして処理能力を向上さ
せ、良質なコンポストを製造することができるコンポス
ト製造装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明に係るコンポスト製造装置は、両側壁と底面とを有す
るコンクリート製の溝型単位体の該両側壁及び/又は底
面の肉厚内に散気管を埋設し、且つ該溝型単位体の側面
下方及び/又は底面に前記散気管から供給された空気を
溝の内面空間に噴出する空気噴出孔を設けてなる溝型コ
ンクリート単位体を複数連結して溝型コンクリート複合
体からなるコンポストラインを形成し、該コンポストラ
インにはコンポスト原料を発酵・熟成する部位を少なく
とも有しており、前記溝型コンクリート複合体の両側壁
の上端に該両側壁と垂直なつば部を各々設け、該つば部
の上面にコンポスト原料、中間体及びコンポストの攪
拌、切り返し及び移送を行う攪拌機を載架する上部走行
レールを各々設け、該つば部の下面に該攪拌機を補助的
に支える下部走行レールを設けてなることを特徴とす
る。
【0012】本発明において好ましい態様としては以下
の態様が挙げられる。 (1)コンポスト原料が、腐植物を主体とする土壌成形
体、その溶出液、溶出性シリカ成分を含有する鉱物及び
腐植物を主体とする土壌粉末から選ばれる少なくとも1
種を用いて処理が行われる汚水処理施設等から発生する
余剰汚泥を種菌とし、該種菌に有機性廃棄物等の原料と
水分調整材を混合してなることや、(2)コンポストラ
インの出口部から入口部に向かって、製造されたコンポ
ストの一部を返送するスクリューフィーダを設けること
や、(3)腐植物を主体とする土壌成形体の溶出液、溶
出性シリカ成分を含有する鉱物の溶出液及び腐植物を主
体とする土壌粉末の溶出液から選ばれる少なくとも1種
を製造するための溶出槽をコンポストラインとは別に設
け、該溶出槽内の溶出液をコンポストラインの発酵の部
位に散布する散水管を設けることや、(4)コンポスト
ラインを覆う透光性の蓋体を設け、該蓋体の少なくとも
一部が開閉可能であることや、(5)前記コンポストラ
インと前記蓋体で画定された空間内の空気を取り出す手
段を設け、該取り出し手段と前記散気管を連結すること
である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づき説明する。図1は本発明のコンポスト製
造装置に用いる溝型コンクリート複合体の一例を示す斜
視図であり、図2は、図1の縦断面図である。図1及び
図2において、1は溝型コンクリート複合体であり、該
溝型コンクリート複合体1の内部空間がコンポストライ
ン101となる。
【0014】102、102は溝型コンクリート単位体であ
り、溝型コンクリート単位体102、102を複数連結して、
溝型コンクリート複合体1を製造する。
【0015】本発明に用いられる溝型コンクリート単位
体は、図示した形状に限定されず、両側壁と底面とを有
するコンクリート製の溝型であればよく、種々の形状で
あってよい。
【0016】103は溝型コンクリート単位体102の側壁10
4の上端に該側壁104と垂直な方向に設けられたつば部で
あり、両側壁に設けられる。
【0017】105はつば部103の下方で側壁104の両端側
に設けられたリブであり、つば部103と両側壁を連結し
ており、つば部103の補強の役割を果たす。106はリブ10
5に形成されたボルト孔であり、かかるリブ105とボルト
孔106の存在によって複数の溝型コンクリート単位体同
士を連結する際に隣り合うリブを接触させて固定可能と
なる。
【0018】2は両つば部103、103の上面に設けられた
上部走行レールであり、コンポスト原料、中間体及びコ
ンポストの攪拌、切り返し及び移送を行う攪拌機(図示
せず)を載架する。3は両つば部103、103の下面に設け
られた下部走行レールであり、上述の攪拌機を補助的に
支える。このように、本発明のコンポスト製造装置は、
上部走行レール2のみならず下部走行レール3を設ける
ことによって、攪拌機の重量を必要以上に重くすること
なく攪拌作用を行うことができる。このため、従来非常
に重い攪拌機を載架するためにそれを支持する側壁等も
頑丈にする必要があったが、この問題も解決し得るので
ある。上部走行レール2及び下部走行レール3をつば部
103の両面に設ける方法としては、例えば図示しないね
じ止め等を用いることができる。
【0019】上述の溝型コンクリート複合体1を製造す
るには、溝型コンクリート単位体102を複数連結して製
造することができるが、各々の溝型コンクリート単位体
102、102の端部同士を密に連結する方法としては、図3
に示すように、リブ105、105を密着させて、該リブ10
5、105に形成されたボルト孔(図示せず)同士を合わ
せ、該ボルト孔にボルト107とナット108を用いて、ねじ
止めすることができる。また、補助的に耐水性の接着剤
を用いて連結することも好ましい。
【0020】本発明のコンポスト製造装置は、上述した
ように、複数のコンクリート単位体102、102を組み合わ
せて必要な大きさ(長さ)の槽を製造するので、コンポ
ストラインの容量を増加させたい場合や少なくしたい場
合など、自由にその長さを調節し、処理量の変化に対応
することができる。また、コンクリート単位体の鋳型数
は少ないので、製造コストの低減に役立つ。また、その
施工は、製造された単位体を組み合わせればよいので、
作業員の熟練度は必要ではなく、人件費の削減にも役立
つ。
【0021】図示の例において、4は空気噴出孔5に空
気を供給する散気管であり、溝型コンクリート単位体10
2の両側壁104、104及び/又は底面109の肉厚内に埋設さ
れている。
【0022】溝型コンクリート単位体102の肉厚内に補
強筋が設けられているが、散気管4を補強筋の一部とし
て利用することが本発明では好ましい態様である。
【0023】散気管4の埋設方法は特に限定されるわけ
ではないが、溝型コンクリート単位体の成形過程で埋設
したり、あるいは予め埋設位置に穴を開けておいて使用
時に散気管を挿着することもできる。図2は成形過程で
埋設する場合の散気管の配置例を示しており、401はヘ
ッダー管であり、402は該ヘッダー管401から分岐した枝
管である。外部からの空気の導入は前記ヘッダー管に行
うのが好ましい。図2では左側の側壁104のヘッダー管4
01から各枝管402に分岐した例を示しているが、右側の
側壁104にも同様に、ヘッダー管から各枝管に分岐した
散気管を埋設されていることが好ましい。なお、ヘッダ
ー管は左側の側壁104のみに設けてもよい。
【0024】散気管4のヘッダー管401に導入された空
気は、各枝管402を介して底面109に設けられた複数の空
気噴出孔5、5から溝の内面空間に噴出する構成になっ
ている。
【0025】なお散気管は両側壁と底面の両方に埋設し
てもよいし、いずれか一方に埋設してもよい。
【0026】空気噴出孔5は図2に示すように単に孔を
設けるだけでもよいが、コンポスト原料による空気噴出
孔の目詰まりを防止する観点から、図4に示す構成を採
用することも好ましい。
【0027】図4は空気噴出孔の他の例を示す要部拡大
断面図である。図4に示すように、底面109の肉厚内に
埋設された散気管4(枝管402)には空気吐出管403が連
結され、該空気吐出管403の先端が前記空気噴出孔5に
挿入されている。空気吐出管403の先端には、ゴム製キ
ャップ404が挿着されている。このゴム製キャップ404は
空気吐出管403から供給される空気の圧力によって図示
しない空気吐出部が開口し、空気の圧力がない場合には
開口しない構成である。従ってコンポスト原料が空気吐
出管403に入らず、空気噴出孔の目詰まりは生じない。
【0028】更に空気噴出孔5を覆う被覆樋501を設け
ることも好ましい。この際、被覆樋501と底面109との接
触位置に凹凸110を形成すると、被覆樋501と底面109の
凹凸110の間に間隙が形成され空気が噴出可能となる。
このような構成にすると、コンポスト原料の目詰まりは
更に防止できるので好ましい。
【0029】尚、同図において、空気噴出孔5の周辺の
底面109は、他の底面109より低く削り取られ、該削り取
られている底面109に凹凸110が設けられている例が示さ
れているが、これに限定されない。
【0030】次に本発明のコンポスト製造装置において
コンポストを製造する方法について説明する。図5は、
本発明のコンポスト製造装置の一例を示す説明図であ
る。
【0031】コンポスト原料はまず、輸送トラック(図
示せず)などによって輸送されて、一旦貯留槽6に入れ
られる。貯留槽6の底面は水分を排出する構成になって
おり、水分を含むコンポスト原料の場合には、該水分は
貯留槽6の下層の水槽7に溜められ、排出される。な
お、貯留槽6として、成形品であるボックスカルバート
を用いることにより、製品面、施工面での低コスト化が
はかれる。
【0032】コンポスト原料としては、腐植物を主体と
する土壌成形体、その溶出液、溶出性シリカ成分を含有
する鉱物及び腐植物を主体とする土壌粉末から選ばれる
少なくとも1種を用いて処理が行われる汚水処理施設等
(例えば下水処理施設やし尿処理施設等)から発生する
余剰汚泥を種菌とし、該種菌に有機性廃棄物等の原料と
水分調整材を混合してなることが好ましい。
【0033】腐植物を主体とする土壌成形体とは、溶出
性シリカ成分を含有している腐植物やバインダ等を混
合、乾燥後、成形して得られたペレットであり、該ペレ
ットには、他の無機材(例えばマグネシウム、カルシウ
ム等のミネラル)、溶出制限剤等を含有することができ
る。
【0034】土壌成形体に、有機物や臭気成分に応じた
分解・資化の機能を有する有用微生物の胞子あるいは有
用微生物が存在している場合には、し尿等の汚水中の有
機物や臭気成分を栄養源として有用微生物は生息し、腐
植物の溶出成分によって有用微生物の増殖環境が整備さ
れ、汚水処理が行われる。
【0035】一方、有用微生物が存在していない場合に
は、土壌成形体に含まれる成分の作用によって、汚水に
混在する菌あるいは胞子等から、有用微生物が優先種を
占めるように馴致され、増殖し得る。
【0036】上述の有用微生物、あるいはその胞子が発
芽した有用微生物は、微生物自体、あるいはその微生物
の放出する代謝物が、汚水中の有機物を吸着する性質及
び臭気成分の吸着性能に優れており、また腐植化機能に
も優れている。
【0037】腐植物を主体とする土壌成形体の溶出液と
は、上述の腐植物を主体とする土壌成形体を水に浸透さ
せて得た溶出液である。
【0038】また、腐植物を主体とする土壌粉末は、溶
出性シリカ成分を含有している腐植物の粉末状のもので
ある。
【0039】また、溶出性シリカ成分を含有する鉱物と
しては、粘土鉱物や火山性の岩石で水に溶け出すことが
できるシリカ成分を含有し、表面が微細多孔構造である
ものが好ましく用いられる。この溶出性シリカ成分を含
有する鉱物から溶出される成分には、理由は定かではな
いが、前述した有用微生物を増殖させる作用があり、ま
た微細多孔構造は該有用微生物の棲息場所を提供する役
割がある。
【0040】従って、腐植物を主体とする土壌成形体、
その溶出液、溶出性シリカ成分を含有する鉱物及び腐植
物を主体とする土壌粉末から選ばれる少なくとも1種を
用いて処理が行われる汚水処理施設等から発生する余剰
汚泥には、前記有用微生物あるいはその胞子が多量に含
まれている。
【0041】しかも前記余剰汚泥には、有用微生物の再
活性化に役立つ物質として、腐植物を主体とする土壌成
形体、その溶出液、溶出性シリカ成分を含有する鉱物及
び腐植物を主体とする土壌粉末から選ばれる少なくとも
1種も含まれているので、この余剰汚泥を種菌として、
有機性廃棄物等のコンポスト原料をコンポスト化する
と、活性化が早く、また活性力も強いので、コンポスト
化にかかる時間が短縮でき、良質のコンポストが得られ
るのである。
【0042】有機性廃棄物等としては都市ゴミ、下水汚
泥、農畜産廃棄物、燃えがら、木屑、繊維屑、紙屑、動
物死体等の有機性不要物質が用いられる。
【0043】本発明でいう余剰汚泥等には、余剰汚泥を
脱水した脱水ケーキも含まれ、また汚水処理施設に導入
された下水や、し尿等の汚水中の有機物が汚泥に転換し
たり、あるいは腐植化過程を経て発生する汚泥以外に上
記施設の前処理段階で固液分離されて得られた汚泥も含
む。
【0044】水切りが行われたコンポスト原料はバケッ
トコンベヤー等で、コンポストラインの入口部111に移
動する。入口部111は、原料等を受け入れ、コンポスト
ライン101に速やかに送るように傾斜が設けられ、図示
の例では、長尺状のコンポストライン101の一端に該コ
ンポストライン101の底面と45〜60°の角度(図5
における角度α)を有し両側に側壁を有する傾斜板112
が設けられている。
【0045】傾斜板112としては、コンポストライン101
と同様にコンクリート製のものを用いることができる
が、これに限定されない。また、傾斜板112とコンポス
トライン101を接続するには、傾斜板112の側壁に該側壁
と垂直でかつコンポストライン101の入口部側の一端の
リブ105と同じ高さにリブ105aを設け、該リブ105aにボ
ルト孔(図示せず)を設け、コンポストライン101のリ
ブ105と傾斜板のリブ105aとを合わせて、コンポストラ
インの製造と同様に、ねじ止めすることができる。
【0046】次に、水分調整のために水分調整材を入口
部111に投入する。水分調整材としては、もみ殻、稲わ
らの裁断片、干し草、おがくず、かんなくず等の中から
選ばれる植物性廃棄物の少なくとも1種を用いることが
好ましく、これらの1種のみを用いてもよいし、2種以
上を混合使用することも好ましい。かかる水分調整材に
よって含水率が50〜70%に調整され、好ましくは6
5%前後に調整される。
【0047】入口部111に投入されたコンポスト原料
は、コンポストラインの入口付近で攪拌機(図示せず)
によって攪拌、混合される。攪拌機は走行レール(図示
せず)上に載架されており、コンポストライン101の長
手方向に自由に移動することができる。攪拌機として
は、上部走行レール及び下部走行レールにそって攪拌、
移送することができればよく、例えば、実開昭59-3892
号に記載の攪拌機を使用することができる。また、攪拌
機としては、スクープ方式や、スクリュー方式の攪拌機
を使用することもできる。
【0048】図5において、113は散気管の接続部であ
り、ブロワ8から空気が供給されると、コンポストライ
ン101の底面に多数設けられた空気噴出孔(図示せず)
から空気が噴出し、コンポスト化に必要な空気が供給さ
れる。
【0049】コンポスト化は水分調整が行われたのち約
半日で開始される。原料等は発酵し、温度が約70〜8
0℃位まで上昇する。1日に2往復程度の攪拌が行われ
る。ブロワ8から供給される空気は、コンポストライン
101の入口部付近において多く供給されることが好まし
い。コンポストの一次発酵が行われる部分には新鮮な空
気をたくさん必要とするからである。
【0050】入口部111に投入された原料等が発酵、熟
成を経てコンポストライン101の出口部114に移送される
までには、約11〜20日間が必要である。出口部114
に移送された時には、さらさらして悪臭もない良質のコ
ンポストが製造される。
【0051】本発明は、種菌として、溶出性シリカ成分
を含有する鉱物又は腐植物を主体とする土壌成形体及び
その溶出液を用いて処理が行われる汚水処理施設等から
発生する余剰汚泥等を好ましく使用するため、コンポス
ト製造に有効な有用微生物及びその胞子を多量に含んで
いるので、自然の条件でのコンポスト化と比べると飛躍
的にコンポスト化にかかる時間が速く、約11〜20日
で良質なコンポストが得られる。また上記原因により臭
気の問題を解決し得るのである。
【0052】コンポストライン101の出口部114から排出
されたコンポストは、コンポスト受槽9に一旦溜められ
る。製造されたコンポスト受槽9のコンポストは、バケ
ットコンベアー10などによってトラックに積まれ、輸
送される。
【0053】11はコンポストライン101の出口部114か
ら入口部111に向かって、製造されたコンポストの一部
を返送するスクリューフィーダである。製造したコンポ
スト中には、前述した有用微生物もしくはその胞子が多
数存在しているので、これを返送することによって次の
コンポスト化を促進する効果がある。
【0054】なお、本発明において、溶出槽12を設け
ることは好ましい態様であり、該溶出槽12において、
腐植物を主体とする土壌成形体の溶出液、溶出性シリカ
成分を含有する鉱物の溶出液及び腐植物を主体とする土
壌粉末の溶出液から選ばれる少なくとも1種が製造され
る。溶出槽12はコンポストライン101とは別に設けら
れる。
【0055】腐植物を主体とする土壌成形体及び又は溶
出性シリカ成分を含有する鉱物を使用する場合には、溶
出槽の内部に充填材が溶出し易いような形状の充填部1
3を設け、該充填部13に充填することができる。充填
部13の材質としては、例えば、合成繊維、ステンレス
スチール、FRP等の耐腐食性を有する素材が好まし
く、充填部13は、これらの素材で形成された網状の容
器であると好ましい。
【0056】腐植物を主体とする土壌粉末を使用する場
合には、粉末状なので充填部13を用いずに、直接水槽
に入れて溶出液を製造することができる。
【0057】腐植物を主体とする土壌成形体としては、
東洋バイオリアクター(株)社製「TOYOROZAI-PL」を、
また、溶出性シリカ成分を含有する鉱物としては、東洋
バイオリアクター(株)社製「TOYOROZAI-SO」を、更に
腐植物を主体とする土壌粉末としては、東洋バイオリア
クター(株)社製「TOYOROZAI-PW」を使用することがで
きる。
【0058】14は溶出槽12内の溶出液をコンポスト
ラインに散布するための散水管である。溶出液を散布す
る場所は、コンポストラインの発酵の部位に散布するこ
とが好ましいが、必要に応じて、他の部分に散布するこ
ともできる。溶出液を散布することによって、コンポス
ト原料に新鮮な(活性のある)有用微生物及びその胞子
が散布され、コンポスト化が促進され、上記微生物の臭
気分解能力によって、悪臭の防止になる。
【0059】また、腐植物を主体とする土壌粉末の溶出
液を製造する過程で、未溶解粉体が集まってできたヌル
状物が得られる。このこのヌル状物を取り出し、コンポ
スト原料に混合すると、更に発酵が促進される効果があ
る。
【0060】上記溶出槽12としては、一又は二以上の
コンクリート成形要素(ボックスカルバート)を積層し
たコンクリート成形体によって製造することができる。
【0061】本発明において、散気管に供給する空気を
ヒーター等で人為的に暖めたり、圧縮機を使用して暖め
ることもできる。
【0062】本発明において、原料等の発酵中の水分含
有量及び温度を測定する装置をコンポストライン101の
数か所に設けることもできる。この水分含有及び温度測
定装置を設けると、発酵処理の状況が分かり、例えば、
発酵槽の長手方向の中程で、水分含有量が低いときに
は、この場所に前記溶出槽12の溶出液を供給すること
によって発酵に適切な水分に調節することが可能とな
る。逆に水分含有量が多い場所がある場合には、乾燥し
た温度の高い空気を送る量を増やすことによって、水分
含有量を下げることができる。
【0063】また発酵槽の入口部から比較的近い場所
で、温度が40℃程度と低い場合には、発酵が遅れてい
ると思われるので、底面から供給する空気量を増やすこ
とによって、発酵を促進することができる。これらの操
作は人手によって行われてもよいが、水分含有及び温度
測定装置に連動するシステムを作り、自動で空気の供給
量の調節や水分量の調節を行うこともできる。
【0064】更に、本発明において、コンポストライン
の上方に、透光性の蓋体を設けることは好ましく、透光
性の蓋体の一部が開閉可能な構造であるとより好まし
い。コンポストラインに蓋体を設けると、発酵中のコン
ポスト原料の温度低下を防ぎ、良質なコンポストを製造
することができる。また、蓋体が透光性であると、コン
ポストラインに照射される太陽熱によってコンポストラ
イン内の温度を上昇することができるので、発酵時間の
短縮や、コンポスト製品の乾燥に効果がある。
【0065】蓋体の一部を開閉可能な構造にすると、コ
ンポスト製造の様子を確認することができる。尚、透光
性の蓋体は、合成樹脂製の成形体等を用いることができ
る。
【0066】蓋体の開閉構造は一部が開閉可能であれば
よいので、例えば蓋体の一部を横方向にスライドさせる
構造が挙げられる。これ以外にも、蓋体の一部が上下方
向にスライドしてもよいし、また蓋体の一部に小窓を作
り、この窓を開閉するような構造であってもよい。
【0067】上述したように、透光性の蓋体を設ける
と、コンポストラインと蓋体で画定された空間内の空気
が、コンポストラインに照射される太陽熱及び発酵熱で
暖められる。よってこの暖められた空気を取り出す手段
を設け、該取り出した空気を散気管に供給することは好
ましい。取り出し手段としては図示しないファン等を使
用することができる。この暖められた空気を再び発酵槽
底部から送り込むと、コンポストライン内のコンポスト
原料の温度を上昇することができ、発酵時間を短縮し、
良質のコンポストを製造することができる。上記の空気
は順次循環されるとより好ましい。
【0068】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、処理する
コンポスト原料の量や装置の設置場所に合わせて、製造
コスト及び施工コストを増加させずにコンポストライン
の容量を容易に変更することができ、かつ攪拌機の重量
を増加させずにコンポストラインに使用でき、製造コス
トを増加させないコンポスト製造装置を提供することが
できる。
【0069】更に、請求項3、4、5及び6記載の本発
明によれば、臭気の問題を解決し、処理時間を短くして
処理能力を向上させ、良質なコンポストを製造すること
ができるコンポスト製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溝型コンクリート複合体の一例を示す
斜視図
【図2】図1の縦断面図
【図3】溝型コンクリート単位体の接続例を示す要部側
面図
【図4】空気噴出部の他の例を示す要部拡大断面図
【図5】本発明のコンポスト製造装置の一例を示す説明
【符号の説明】
1:溝型コンクリート複合体 101:コンポストライン 102:溝型コンクリート単位体 103:つば部 104:側壁 105:リブ 105a:リブ 106:ボルト孔 107:ボルト 108:ナット 109:底面 110:凹凸 111:入口部 112:傾斜板 113:接続部 114:出口部 2:上部走行レール 3:下部走行レール 4:散気管 401:ヘッダー管 402:枝管 403:空気吐出管 404:キャップ 5:空気噴出孔 501:被覆樋 6:貯留槽 7:水槽 8:ブロワ 9:コンポスト受槽 10:バケットコンベアー 11:スクリューフィーダ 12:溶出槽 13:充填部 14:散水管

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両側壁と底面とを有するコンクリート製の
    溝型単位体の該両側壁及び/又は底面の肉厚内に散気管
    を埋設し、且つ該溝型単位体の側面下方及び/又は底面
    に前記散気管から供給された空気を溝の内面空間に噴出
    する空気噴出孔を設けてなる溝型コンクリート単位体を
    複数連結して溝型コンクリート複合体からなるコンポス
    トラインを形成し、該コンポストラインにはコンポスト
    原料を発酵・熟成する部位を少なくとも有しており、前
    記溝型コンクリート複合体の両側壁の上端に該両側壁と
    垂直なつば部を各々設け、該つば部の上面にコンポスト
    原料、中間体及びコンポストの攪拌、切り返し及び移送
    を行う攪拌機を載架する上部走行レールを各々設け、該
    つば部の下面に該攪拌機を補助的に支える下部走行レー
    ルを設けてなることを特徴とするコンポスト製造装置。
  2. 【請求項2】コンポスト原料が、腐植物を主体とする土
    壌成形体、その溶出液、溶出性シリカ成分を含有する鉱
    物及び腐植物を主体とする土壌粉末から選ばれる少なく
    とも1種を用いて処理が行われる汚水処理施設等から発
    生する余剰汚泥を種菌とし、該種菌に有機性廃棄物等の
    原料と水分調整材を混合してなることを特徴とする請求
    項1記載のコンポスト製造装置。
  3. 【請求項3】コンポストラインの出口部から入口部に向
    かって、製造されたコンポストの一部を返送するスクリ
    ューフィーダを設けることを特徴とする請求項1記載の
    コンポスト製造装置。
  4. 【請求項4】腐植物を主体とする土壌成形体の溶出液、
    溶出性シリカ成分を含有する鉱物の溶出液及び腐植物を
    主体とする土壌粉末の溶出液から選ばれる少なくとも1
    種を製造するための溶出槽をコンポストラインとは別に
    設け、該溶出槽内の溶出液をコンポストラインの発酵の
    部位に散布する散水管を設けることを特徴とする請求項
    1記載のコンポスト製造装置。
  5. 【請求項5】該コンポストラインを覆う透光性の蓋体を
    設け、該蓋体の少なくとも一部が開閉可能であることを
    特徴とする請求項1記載のコンポスト製造装置。
  6. 【請求項6】前記コンポストラインと前記蓋体で画定さ
    れた空間内の空気を取り出す手段を設け、該取り出し手
    段と前記散気管を連結することを特徴とする請求項5記
    載のコンポスト製造装置。
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