JPH10265219A - 炭素系不純物の揮発除去による石灰石微粉の高純度化法 - Google Patents

炭素系不純物の揮発除去による石灰石微粉の高純度化法

Info

Publication number
JPH10265219A
JPH10265219A JP6865997A JP6865997A JPH10265219A JP H10265219 A JPH10265219 A JP H10265219A JP 6865997 A JP6865997 A JP 6865997A JP 6865997 A JP6865997 A JP 6865997A JP H10265219 A JPH10265219 A JP H10265219A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon
limestone
volatilization
removal
fine powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6865997A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaharu Katayama
正治 片山
Saburo Yashima
三郎 八嶋
Fumiyoshi Saito
文良 齋藤
Toyohisa Fujita
豊久 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuaimatetsuku Kk
Original Assignee
Fuaimatetsuku Kk
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuaimatetsuku Kk filed Critical Fuaimatetsuku Kk
Priority to JP6865997A priority Critical patent/JPH10265219A/ja
Publication of JPH10265219A publication Critical patent/JPH10265219A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不純物の炭素質粒子を効率良く除去し、高白
色度を有する高純度の石灰石原料粉を得ることができる
方法を提供すること 【解決手段】 石灰石原料鉱石を100メッシ以下の微
粒状に粉砕し、該沈鉱物を、空気中で600℃以上90
0℃以下の温度で急速加熱し、含炭素有機物を熱分解し
て揮発除去することを特徴とする炭素系不純物の揮発除
去による石灰石微粉の高純度化方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素系不純物の揮
発除去による石灰石微粉の高純度化方法、さらに詳しく
は、建築用材料、セメント原料、製鉄原料、砕石、公害
防止用材料、その他の工業用原料等に用いられているは
ん用石灰石の高純度化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上述したはん用石灰石は、白色度を問題
とされることはなく、破砕、粉砕した石灰石がそのまま
の状態で用いられている。石灰石は種々の不純物を含ん
でおり、そのために灰色あるいは薄墨色等の色彩を呈す
るが、その色彩あるいは模様を美術工芸品あるいは建築
物の壁面用として珍重する場合を除いて、そのまま塊・
粒・粉として用いられている現状である。一方、製紙塗
工用の石灰石、フィラー、食品、薬品に用いられる石灰
石粉には白色度が高く高純度であることが要求される。
そのために従来は白色度が高く、高純度の原料鉱石を選
んで粉砕する方法が採られて来た。すなわち白色度、純
度の高いカルサイト、アラゴナイトの鉱床を選択的に採
掘して原料として用いる方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし自然界における
このような高品質原料鉱石は量的に限界があり、最近は
埋蔵鉱量も少なくなっており、ある程度灰色あるいは薄
墨色を呈する原料鉱石から不純物を除き、白色度、純度
を高めて使用する技術を開発する必要に迫られている。
このようにはん用石灰石が灰色あるいは薄墨色を呈する
のは、不純物としておもに炭素質粒子を含んでいること
によるもので、1μm 〜10μm 程度の粒子径の炭素が
含まれており、これが白色度、純度を低下させている。
この炭素質粒子にも無機質のものと有機質のものがある
【0004】
【発明の目的】本発明は、従来のはん用石灰石の上述し
た問題点に鑑みなされたものであって、不純物の炭素質
粒子を効率良く除去し、高白色度を有する高純度の石灰
石原料粉を得ることができる方法を提供することを目的
とする。
【0005】
【発明の実施の形態】本願の第1発明は、石灰石原料鉱
石を100メッシ以下の微粒状に粉砕し、該沈鉱物を、
空気中で600℃以上900℃以下の温度で急速加熱
し、含炭素有機物を熱分解して揮発除去することを特徴
とする炭素系不純物の揮発除去による石灰石微粉の高純
度化方法である。第2発明は、石灰石原料鉱石を100
メッシ以下の微粒状に粉砕し、空気中で600℃以上9
00℃以下の温度で急速加熱して含炭素有機物を熱分解
し、次にアルコール系の起泡剤を用いてアルカリ性パル
プで浮選し、不純物を浮鉱として分離することを特徴と
する炭素系不純物の揮発除去による石灰石微粉の高純度
化方法である。
【0006】本発明の実施態様は、以下の通りである。
上記方法において、さらに活剤として炭酸ナトリウムた
または重炭酸ナトリウムを用いることを特徴とする。上
記方法において、上記活剤がさらに炭素数3以上のアル
コールを含むことを特徴とする。上記方法において、さ
らに捕集剤としてケロシンを用いることを特徴とする。
上記方法において、上記鉱石の分散剤としてケイ酸ソー
ダを用いることを特徴とする。上記方法において、さら
に活剤として炭酸ナトリウムたまたは重炭酸ナトリウム
及び炭素数3以上のアルコールを用い、上記鉱石の分散
剤としてケイ酸ソーダを用いることを特徴とする。上記
アルカリ性パルプを、温度約60℃以上に保持すること
を特徴とする。上記炭素数3以上のアルコールが、イソ
アミルアルコールであることを特徴とする。
【0007】本発明において、石灰石原料鉱石を100
メッシを超えて粒状に粉砕した場合、不純物あるいは不
純物を含む鉱石を効率的に浮遊させることができない問
題がある。上記鉱物を600℃未満の温度で加熱して
も、炭素系不純物は熱分解せず除去することができな
い。上記鉱物を900℃を超えた温度で加熱すると、石
灰石原料鉱石が変質するおそれがある。上記アルカリ性
パルプのパルプは、選鉱法の用語であって、水中に鉱石
微粉末を分散させた懸濁液を意味する。上記アルコール
系の起泡剤としては、 Dowfros(ジェチレン・グライコ
ール・カービノールの同族体混合物)、MIBC(メチ
ル・イソブチル・カービノール)、パイン油等が挙げら
れる。
【0008】
【発明の効果】本発明によれば、不純物の炭素質粒子を
効率良く除去し、高白色度を有する高純度の石灰石原料
粉を得ることができる効果を有する。
【0009】
【実施例】尻屋産石灰岩(カルサイト)試料−400me
shに乾式でボールミル粉砕した試料を使用した。これを
電気炉(マッフル炉)中に入れ、空気中雰囲気で5分間
まで加熱した場合の石灰岩試料の白色度を測定した。白
色度の測定は、JIS8123紙およびパルプのハンタ
ー白色度試験方法によって行った。測定結果は、図1
に、横軸に加熱時間(分)、縦軸に白色度(%)をとっ
て示す。加熱前の石灰岩試料の白色度は79%である。
白色度は(株)東洋精機製 Hunter-reflectometer で測
定した。600℃で5分間の加熱では白色度の変化は生
じなかった。800℃で5分間の加熱すると試料の白色
度は87%まで増加した。さらに900℃で5分間の加
熱では白色度は90%まで増加した。加熱処理後、試料
をx線回折により分析したところ、カルサイトのみのピ
ークが見られ、酸化カルシウムのピークは観察されず、
試料の変質はほとんどないと考えられる。このように急
速熱分解により黒色不純物の炭素分は試料より揮発除去
されたと考えられる。
【0010】その後、試料をさらに炭素分を除去するた
めに、例えば、デンパー型FW浮選機を用いて浮選を行
う。石灰岩(カルサイト)試料は、尻屋産であり、図2
に示すように、ステンレス製乳鉢10、コーヒーミル1
2、アルミナボールの容量が約4分の1で20g/lの
割合のボールミル14を使用して、乾式で4時間粉砕し
たものを使用した。その後、100mesh、150mesh、
200mesh、270mesh、400meshによって湿式でふ
るい分け16をし、乾燥18させた。この試料は、有機
炭素割合が0.015%、全炭素含有率が11.92%
であった。浮選におけるパルプ濃度は約0.6%である。
浮選機のセルは、約350mlで、試料をセル内に入れ、
純水を加えて攪拌しながらpHを調整した。その後、図3
に示すように、分散剤30、活剤32、捕集剤34、起
泡剤36の順に添加して条件付け後、インベラ回転数1
500rpm (周速50cm/s )で5分間攪拌することに
より空気を約2 l/min 導入して浮選40した。鉱石1
kg当たり、分散剤としてケイ酸ソーダを0.5kg、活剤と
してIAA(イソアミルアルコール、3ーメチルー1ー
ブタノール)40g、捕集剤としてケロシンを1kg、起
泡剤としてMIBC(メチル・イソブチル・カービノー
ル)20gを用いて浮選した。起泡剤としてジエチレン
・グライコール・カービノールの同族体混合物であるダ
ウフロスを使用することもできる。分散剤として、重炭
酸ソーダ、炭酸ソーダ等を使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の炭素系不純物の揮発除去によ
る石灰石微粉の高純度化方法による結果を示すグラフ説
明図である。
【図2】本発明の実施例の炭素系不純物の揮発除去によ
る石灰石微粉の高純度化方法における粉砕工程の工程図
である。
【図3】本発明の実施例の炭素系不純物の揮発除去によ
る石灰石微粉の高純度化方法における浮選工程の工程図
である。
【符号の説明】
10 ステンレス製乳鉢 12 コーヒーミル 14 ボールミル 16 ふるい分け 18 乾燥 30 分散剤 32 活剤 34 捕集剤 36 起泡剤 40 浮選
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 豊久 秋田県秋田市広面高田13−4

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石灰石原料鉱石を100メッシ以下の微
    粒状に粉砕し、該沈鉱物を、空気中で600℃以上90
    0℃以下の温度で急速加熱し、含炭素有機物を熱分解し
    て揮発除去することを特徴とする炭素系不純物の揮発除
    去による石灰石微粉の高純度化方法。
  2. 【請求項2】 石灰石原料鉱石を100メッシ以下の微
    粒状に粉砕し、空気中で600℃以上900℃以下の温
    度で急速加熱して含炭素有機物を熱分解し、次にアルコ
    ール系の起泡剤を用いてアルカリ性パルプで浮選し、不
    純物を浮鉱として分離することを特徴とする炭素系不純
    物の揮発除去による石灰石微粉の高純度化方法。
  3. 【請求項3】 上記方法において、さらに活剤として炭
    酸ナトリウムたまたは重炭酸ナトリウムを用いることを
    特徴とする請求項2に記載の炭素系不純物の揮発除去に
    よる石灰石微粉の高純度化方法。
  4. 【請求項4】 上記方法において、上記活剤がさらに炭
    素数3以上のアルコールを含むことを特徴とする請求項
    2に記載の炭素系不純物の揮発除去による石灰石微粉の
    高純度化方法。
  5. 【請求項5】 上記方法において、さらに捕集剤として
    ケロシンを用いることを特徴とする請求項2に記載の炭
    素系不純物の揮発除去による石灰石微粉の高純度化方
    法。
  6. 【請求項6】 上記方法において、上記鉱石の分散剤と
    してケイ酸ソーダを用いることを特徴とする請求項2に
    記載の炭素系不純物の揮発除去による石灰石微粉の高純
    度化方法。
  7. 【請求項7】 上記方法において、さらに活剤として炭
    酸ナトリウムたまたは重炭酸ナトリウム及び炭素数3以
    上のアルコールを用い、上記鉱石の分散剤としてケイ酸
    ソーダを用いることを特徴とする請求項2に記載の炭素
    系不純物の揮発除去による石灰石微粉の高純度化方法。
  8. 【請求項8】 上記アルカリ性パルプを、温度約60℃
    以上に保持することを特徴とする請求項2に記載の炭素
    系不純物の揮発除去による石灰石微粉の高純度化方法。
  9. 【請求項9】 上記炭素数3以上のアルコールが、イソ
    アミルアルコールであることを特徴とする請求項4また
    は6に記載の炭素系不純物の揮発除去による石灰石微粉
    の高純度化方法。
JP6865997A 1997-03-21 1997-03-21 炭素系不純物の揮発除去による石灰石微粉の高純度化法 Pending JPH10265219A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6865997A JPH10265219A (ja) 1997-03-21 1997-03-21 炭素系不純物の揮発除去による石灰石微粉の高純度化法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6865997A JPH10265219A (ja) 1997-03-21 1997-03-21 炭素系不純物の揮発除去による石灰石微粉の高純度化法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10265219A true JPH10265219A (ja) 1998-10-06

Family

ID=13380065

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6865997A Pending JPH10265219A (ja) 1997-03-21 1997-03-21 炭素系不純物の揮発除去による石灰石微粉の高純度化法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10265219A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006256893A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Taiheiyo Cement Corp 高品位結晶質石灰石及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006256893A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Taiheiyo Cement Corp 高品位結晶質石灰石及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0291271B1 (en) Method of purifying natural calcium carbonate ores
JPH0411489B2 (ja)
JP2007222800A (ja) フライアッシュ中の未燃カーボン除去装置及び除去方法
KR20190059196A (ko) 리튬 알루미늄 실리케이트 광석으로부터 탄산 리튬을 추출하는 방법
CN1994880B (zh) 利用凹凸棒石粘土制备白炭黑的方法
TW311107B (ja)
Sarikaya et al. Production of nano amorphous SiO2 from Malatya pyrophyllite
JP4613348B2 (ja) 薄板状シリカ多孔体の製造方法
JPH10265218A (ja) 炭素系不純物の浮遊除去による石灰石微粉の高純度化法
JPH10265219A (ja) 炭素系不純物の揮発除去による石灰石微粉の高純度化法
JP2008142646A (ja) 石灰石焼成ダストの処理方法
US7438976B2 (en) Nano-talc powders of high specific surface area obtained by hybrid milling
Prakash et al. Characterisation and removal of iron from fly ash of talcher area, Orissa, India
JP2011225390A (ja) 紡錘状軽質炭酸カルシウムの製造方法
KR101933659B1 (ko) 백운석을 이용한 수산화마그네슘과 염화칼슘의 제조방법
JPH08208272A (ja) 微細中空ガラス球状体の製造方法
Dimitrova et al. Effect of the heat treatment on the morphology and sorption ability to metal ions of metallurgical slag
CN114835132A (zh) 干湿法加工煤系高岭土的高效节能工艺
CN115072730A (zh) 双窑煅烧煤系高岭土节能工艺
Bouabdallah et al. Iron removal process for high-purity silica production by leaching and magnetic separation technique
JP5561971B2 (ja) 石灰岩の不純物除去方法
KR0134862B1 (ko) 폐기 석회석 슬러치 활용방법
JP5623953B2 (ja) シリカ複合再生粒子の製造方法及びシリカ複合再生粒子
CN111994934B (zh) 一种利用方解石生产轻质碳酸钙的方法及轻质碳酸钙
Subitha et al. Synthesis of Nano-silica Particles from Oryza sativa Husk