JPH10264209A - 金型構造、金型構造の製造方法、金型構造の使用方法及び樹脂成形品 - Google Patents

金型構造、金型構造の製造方法、金型構造の使用方法及び樹脂成形品

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JPH10264209A
JPH10264209A JP6961897A JP6961897A JPH10264209A JP H10264209 A JPH10264209 A JP H10264209A JP 6961897 A JP6961897 A JP 6961897A JP 6961897 A JP6961897 A JP 6961897A JP H10264209 A JPH10264209 A JP H10264209A
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JP
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resin
space
enlarged
molded product
mold
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Application number
JP6961897A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Tanaka
力 田中
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形品表面に絞を成形して艶消しを行う場合
において、成形品表面のリブ部の境界付近に、他の部分
よりも光沢が高い高光沢部が形成されることを防止す
る。 【解決手段】 キャビティ4を区画する一方の対向内面
8に、絞成形部として複数の凹部12を形成すると共
に、それらの上に樹脂層13を形成する。これにより、
研磨が容易になることに基づき高い磨き度となった絞成
形部の状態を樹脂層13を介して外部に反映すると共
に、樹脂層13も、反映された絞成形部の形状(凹部1
2)に基づき、より研磨し易くするようにし、注入樹脂
7の密着性を一層向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金型構造、金型構
造の製造方法、金型構造の使用方法及び樹脂成形品に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】樹脂成形品には、その強度を補強する観
点から、リブ部を備えたものがある。このような樹脂成
形品は、例えば、特開平7−148788号公報に示す
ように、樹脂充填空間断面(キャビティ断面)を途中で
拡大して拡大空間を形成した金型構造を利用し、その拡
大空間にも注入樹脂を流入させることにより形成され
る。勿論この場合、ヒケを防止するため、一般的に、注
入樹脂の拡大空間への流入後、その注入樹脂中に加圧ガ
スを圧入保持することとされている(中空射出成形)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記金型構造
においては、注入樹脂が拡大空間に流入する際、渦を巻
いたり、その拡大空間全てに注入樹脂が充填されるまで
ある程度の時間を要して、注入樹脂が直ちに拡大空間内
面に接触することが妨げられること等から、その拡大空
間表面に対する注入樹脂の密着性が低下することになっ
ている(樹脂の緩和弾性率が大となるため(樹脂が変形
しにくくなるため)、金型表面の凹凸に樹脂が入りにく
くなる)。このため、注入樹脂の充填空間断面が拡大さ
れる付近においては、転写性が悪く、艶消しのために絞
を成形品表面に形成するような場合には、図7に示すよ
うに、成形品101表面には、注入樹脂の充填空間断面
が拡大する部分(リブ部)102の境界付近において、
他の部分よりも光沢が高い高光沢部103が形成される
ことになっている。このことから、そのような成形品1
01をそのまま使用することができず、現状では、その
成形品101に塗装を施さなければならないでいる。
【0004】本発明は以上のような事情を勘案してなさ
れたもので、その第1の目的は、成形品表面に絞を成形
して艶消しを行う場合において、成形品表面のリブ部の
境界付近に、他の部分よりも光沢が高い高光沢部が形成
されることを防止できる金型構造を提供することにあ
る。
【0005】第2の目的は、上記金型構造の製造方法を
提供することにある。
【0006】第3の目的は、上記金型構造の使用方法を
提供することにある。
【0007】第4の目的は、上記金型構造により製造さ
れる樹脂成形品を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために請求項1の発明にあっては、樹脂が充填されて
所定形状の成形品を形成する樹脂充填空間と、該樹脂充
填空間の充填系路の途中で該樹脂充填空間の断面が拡大
される拡大空間とを有している金型構造において、少な
くとも前記拡大空間の内面に、成形品表面に相当する部
分において、絞成形部として、複数の凹部が形成されて
いる構成としてある。
【0009】上記請求項1の好ましい態様としては、請
求項2の記載の通りとなる。
【0010】また、上記第1の目的を達成するために請
求項3の発明にあっては、樹脂が充填されて所定形状の
成形品を形成する樹脂充填空間と、該樹脂充填空間の充
填系路の途中で該樹脂充填空間の断面が拡大される拡大
空間とを有している金型構造において、少なくとも前記
拡大空間の内面に、成形品表面に相当する部分におい
て、絞成形部が形成され、前記絞成形部に樹脂層が被覆
されている構成としてある。
【0011】上記請求項3の好ましい態様としては、請
求項4〜6の記載の通りとなる。
【0012】上記第2の目的を達成するために請求項7
の発明にあっては、樹脂充填空間断面が途中で拡大され
る少なくとも拡大空間の内面に、成形品表面に相当する
部分において、絞成形用凹部を複数形成し、次に、前記
少なくとも拡大空間内面のうちの成形品表面に相当する
部分を研磨し、次に、前記少なくとも拡大空間内面のう
ちの成形品表面に相当する部分を樹脂層により被覆す
る、ことを特徴とする金型構造の製造方法とした構成と
してある。
【0013】上記請求項7の好ましい態様としては、請
求項8の記載の通りとなる。
【0014】上記第3の目的を達成するために請求項9
の発明にあっては、樹脂充填空間断面が途中で拡大され
る少なくとも拡大空間の内面に、成形品表面に相当する
部分において、絞成形用凹部が複数形成されている金型
内に樹脂を射出して、表面に絞を有する成形品を形成す
る、ことを特徴とする金型構造の使用方法とした構成と
してある。
【0015】上記第3の目的を達成するために請求項1
0の発明にあっては、樹脂充填空間断面が途中で拡大さ
れる少なくとも拡大空間の内面に、成形品表面に相当す
る部分において、絞成形部が複数形成され、該複数の絞
成形部に樹脂層が被覆されている金型内に樹脂を射出し
て、表面に絞を有する成形品を形成する、ことを特徴と
する金型構造の使用方法とした構成としてある。
【0016】上記請求項9又は10の好ましい態様とし
ては、請求項11の記載の通りとなる。
【0017】上記第4の目的を達成するために請求項1
2の発明にあっては、樹脂充填空間断面が途中で拡大さ
れる少なくとも拡大空間の内面に、成形品表面に相当す
る部分において、絞成形用凹部が複数形成されている金
型内に、樹脂を射出することにより形成される、ことを
特徴とする樹脂成形品とした構成としてある。
【0018】上記第4の目的を達成するために請求項1
3の発明にあっては、樹脂充填空間断面が途中で拡大さ
れる少なくとも拡大空間の内面に、成形品表面に相当す
る部分において、絞成形部が複数形成され、該複数の絞
成形部に樹脂層が被覆されている金型内に、樹脂を射出
することにより形成される、ことを特徴とする樹脂成形
品とした構成としてある。
【0019】上記請求項12又は13の好ましい態様と
しては、請求項14の記載の通りとなる。
【0020】
【発明の効果】請求項1に記載された発明によれば、樹
脂充填空間における少なくとも拡大空間の内面に、成形
品表面に相当する部分において、複数の凹部よりなる絞
成形部が形成されていることから、絞成形部が複数の凸
部の場合のようにその各凸部により磨きが妨げられるの
とは異なり、その部分を研磨し易くなり、その作業性を
向上させることができるばかりか、その磨き度を高めて
(拡大空間では、注入樹脂が直ちに該拡大空間内面に接
触することが妨げられること等に基づき、樹脂の緩和弾
性率が大となるため(樹脂が変形しにくくなるため)、
金型表面の凹凸に樹脂が入りにくくなるけれども、研磨
により金型表面の凹凸を減少して金型と樹脂との接着面
積を大とする)、密着性を向上させることができること
になる。このため、成形品表面に絞を成形して艶消しを
行えると共に、その場合において、その成形品表面のリ
ブ部の境界付近に、他の部分よりも光沢が高い高光沢部
が形成されることを防止できることになる。
【0021】請求項2に記載された発明によれば、拡大
空間に、樹脂の充填後、該樹脂中に中空部を形成するた
めの加圧ガスを供給するガス供給孔が開口されているこ
とから、ガス供給孔から加圧ガスを供給することによ
り、充填樹脂中に加圧ガスを圧入保持できることにな
り、ヒケを防止できることになる。
【0022】請求項3に記載された発明によれば、絞成
形部に樹脂層が被覆されていることから、成形品表面に
絞を成形して艶消しを行う場合において、樹脂層の研磨
の容易性を利用して注入樹脂に対する密着性を高め、成
形品表面のリブ部の境界付近に、他の部分よりも光沢が
高い高光沢部が形成されることを防止できることにな
る。また、最外層が樹脂層であることに基づき、樹脂充
填空間において、拡大空間と他の空間との間において、
注入樹脂の冷却速度差を縮小して艶むらを防止できると
共に、傷等に対しても、容易な研磨により迅速に対応す
ることができることになる。
【0023】請求項4に記載された発明によれば、絞成
形部が複数の凹部により構成されていることから、研磨
が容易になることに基づき高い磨き度となった絞成形部
が点在する面の状態を樹脂層を介して外部に反映できる
と共に、樹脂層も、反映された絞成形部の形状(凹部)
に基づき、より研磨し易くすることができることにな
り、注入樹脂に対する密着性を一層向上させることがで
きることになる。このため、成形品表面に絞を成形して
艶消しを行いつつ、その成形品表面のリブ部の境界付近
に、他の部分よりも光沢が高い高光沢部が形成されるこ
とを確実に防止できることになる。
【0024】請求項5に記載された発明によれば、拡大
空間に、樹脂の充填後、該樹脂中に中空部を形成するた
めの加圧ガスを供給するガス供給孔が開口されているこ
とから、ガス供給孔から加圧ガスを供給することによ
り、充填樹脂中に加圧ガスを圧入保持できることにな
り、ヒケを防止できることになる。
【0025】請求項6に記載された発明によれば、樹脂
層が4フッ化エチレン樹脂であることから、前述の請求
項3〜5のいずれかの作用効果を具体的に得ることがで
きることになる。
【0026】請求項7に記載された発明によれば、樹脂
充填空間断面が途中で拡大される少なくとも拡大空間の
内面に、成形品表面に相当する部分において、絞成形用
凹部を複数形成し、次に、その部分を研磨し、その研磨
部分をさらに樹脂層により被覆することから、樹脂層の
利点(冷却速度差を小さくして艶むらをなくすこと等)
を生かしつつ、高い磨き度とされた絞成形用凹部が点在
する面を樹脂層を介して外部に反映できることになり、
注入樹脂に対する密着性を向上させることができること
になる。このため、前述の請求項4に係る金型構造の好
ましい態様を具体的に製造することができることにな
る。
【0027】請求項8に記載された発明によれば、樹脂
層をも研磨することから、反映された絞成形部の形状
(凹部)に基づき、樹脂層を、より研磨し易くすること
ができることになり、より一層、注入樹脂に対する密着
性を向上させることができることになる。このため、前
述の請求項4に係る金型構造のより好ましい態様を具体
的に製造できることになる。
【0028】請求項9に記載された発明によれば、樹脂
充填空間断面が途中で拡大される少なくとも拡大空間の
内面に、成形品表面に相当する部分において、絞成形用
凹部が複数形成されている金型内に樹脂を射出して、表
面に絞を有する成形品を形成することから、この金型を
用いた射出成形により、前述の請求項1と同様の作用に
基づき、成形品表面に絞を成形して艶消しを行えると共
に、その場合において、その成形品表面のリブ部の境界
付近に、他の部分よりも光沢が高い高光沢部が形成され
ることを防止できることになる。
【0029】請求項10に記載された発明によれば、樹
脂充填空間断面が途中で拡大される少なくとも拡大空間
の内面に、成形品表面に相当する部分において、絞成形
部が複数形成され、該複数の絞成形部に樹脂層が被覆さ
れている金型内に樹脂を射出して、表面に絞を有する成
形品を形成することから、この金型を用いた射出成形に
より、前述の請求項3と同様の作用に基づき、成形品表
面に絞を成形して艶消しを行いつつ、成形品表面のリブ
部の境界付近に、他の部分よりも光沢が高い高光沢部が
形成されることを防止でき、また、最外層が樹脂層であ
ることに基づき、樹脂充填空間において、拡大空間と他
の空間との間において、注入樹脂の冷却速度差を縮小し
て艶むらを防止できると共に、傷等に対しても、容易な
研磨により迅速に対応することができることになる。
【0030】請求項11に記載された発明によれば、金
型が、前記拡大空間に加圧ガスを供給するガス供給孔を
備え、前記樹脂充填空間に樹脂を充填後、該ガス供給孔
から前記拡大空間に加圧ガスを供給して、該樹脂中に中
空部を形成することから、この金型を用いて射出成形す
ることにより、ヒケを防止できることになる。
【0031】請求項12に記載された発明によれば、樹
脂充填空間断面が途中で拡大される少なくとも拡大空間
の内面に、成形品表面に相当する部分において、絞成形
用凹部が複数形成されている金型内に、樹脂を射出する
ことにより形成されることから、当該樹脂成形品とし
て、前述の請求項9に係る使用方法の使用により製造さ
れるものが得られることになる。
【0032】請求項13に記載された発明によれば、樹
脂充填空間断面が途中で拡大される少なくとも拡大空間
の内面に、成形品表面に相当する部分において、絞成形
部が複数形成され、該複数の絞成形部に樹脂層が被覆さ
れている金型内に、樹脂を射出することにより形成され
ることから、当該樹脂成形品として、前述の請求項10
に係る使用方法の使用により製造されるものが得られる
ことになる。
【0033】請求項14に記載された発明によれば、金
型が、さらに、前記樹脂充填空間に前記樹脂を充填後、
前記拡大空間に加圧ガスを供給するガス供給孔を有し、
該金型内に樹脂を射出することにより形成されることか
ら、当該樹脂成形品として、前述の請求項11に係る使
用方法の使用により製造されるものが得られることにな
る。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面に基づいて説明する。図1において、1は開閉型
で、この開閉型1は、本実施形態においては、一方の型
2と他方の型3とが、図1中、左右方向に当接離間動可
能とされ、一方の型2と他方の型3とが離間されたと
き、開閉型1が型開き状態となり、一方の型2と他方の
型3とが当接されたとき、型閉じ状態となることになっ
ている。
【0035】前記開閉型1は、型閉じ状態において、協
働して樹脂充填空間としてのキャビティ4を形成するこ
とになっている。このキャビティ4の上部には、一方の
型2内部に形成された樹脂導入通路5の一端が接続され
ており、樹脂導入通路5の他端は外部に開口している。
この樹脂導入通路5の他端には樹脂ノズル6が接続され
ることになっており、この樹脂ノズル6から供給される
注入樹脂(矢印で示す)7は、樹脂導入通路5を介して
キャビティ4にその上部から供給されることになってい
る。
【0036】上記キャビティ4は、本実施形態において
は、バンパ用として形成されている。このため、このキ
ャビティ4は、図1に示すように、該キャビティ4に対
する注入樹脂7の流入口から流入方向、すなわち下方向
に向けて延ばされた断面とされており、そのキャビティ
4は、一定間隔をあけて対向する一対の対向内面8、9
等により区画され、その状態は紙面(図1)垂直方向に
延びるようにして続いている。一対の対向内面8、9の
うち一方の対向内面8は、一方の型2に形成され、その
一方の対向内面8は、成形品表面に相当する部分(金型
意匠面)として平坦に仕上げられている。他方の対向内
面9は、他方の型3に形成され、その他方の対向内面9
は、図1中、上下方向途中において、一方の対向内面8
から離れるように拡張されて、その他方の対向内面9に
リブ用凹所10が形成されている。このリブ用凹所10
を含む開閉型1の開閉方向におけるキャビティ4部分が
拡大空間11とされている。
【0037】前記一方の対向内面8には、図2〜図4に
示すように、絞成形部として、複数の凹部12が形成さ
れている。この複数の凹部12は、図2、図3において
は、理解を容易にするために誇張して記載されている
が、その各凹部12は、深さL1が数μm〜数十μmと
され、開口径L2が数百μmとされている。このような
複数の凹部12は、成形品表面の艶消しを的確に行う観
点から、面積比率10〜30%をもって点在されてい
る。
【0038】前記一方の対向内面8は、本実施形態にお
いては、図4に示すように、樹脂層13により被覆され
ている。この樹脂層13には、4フッ化エチレン樹脂
(PTFE)、エポキシ樹脂(EP)、4フッ化エチレ
ン・パ−フロロアルキルビニルエ−テル共重合体(PF
A)、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体
(FEP)、PTFE−S(ポリイミド系:変性フッ素
樹脂)、特殊下地処理(Ni)、ポリイミド(PAI)
等を用いて形成され、その層厚L3は、本実施形態にお
いては、数十μm程度とされている。このような樹脂層
13は、一般的な処理方法により形成される。例えば、
ブラスト、化学処理を経て電着塗装(例えば、樹脂を型
内に満たし、電極をを挿入して電着塗装すること)、焼
成又は紫外線硬化を行う方法、ブラスト、化学処理を経
て吹き付け塗装、硬化乾燥する方法、空焼き、ブラス
ト、化学処理、プライマ塗装、焼成を経て溶液吹き付け
塗装又は静電粉体塗装、焼成を行う方法等、種々の方法
が用いられる。
【0039】前記他方の型3内には、中空射出成形を行
うべく、図1に示すように、ガスノズル14が配設され
ている。このガスノズル14は、駆動シリンダ装置15
により、前記リブ用凹所10(キャビティ4)内に臨む
流入口16に対して、当接離間できることになってお
り、キャビティ4に注入樹脂7充填後に、そのガスノズ
ル14を流入口16に当接しつつ、ガスボンベ17内の
ガスを、計量シリンダ18、計量シリンダ用駆動シリン
ダ装置19によりリブ用凹所10内に送り出すことがで
きることになっている。図1中、20はガスノズル14
が注入樹脂7により閉塞されることを防止するヒ−タ、
21は開閉弁である。
【0040】このような金型構造の製造においては、一
方の型2における平坦な一方の対向内面8に絞成形部と
して複数の凹部12を形成した後、その一方の対向内面
8にさらに研磨が施される。そして、その一方の対向内
面8に樹脂層13が被覆され、その樹脂層13も研磨さ
れて、その樹脂層13の表面は、より平坦に仕上げられ
る。
【0041】このような金型構造を用いて成形行う場合
においては、先ず、開閉型1を型閉じし、ガスノズル1
4を流入口16に当接して流入口16を閉塞する。
【0042】次に、樹脂ノズル6からキャビティ4内に
注入樹脂7を注入する。この場合、注入樹脂7は、リブ
用凹所10により樹脂流動通路が拡大されるため、図2
に示すように、リブ用凹所10に落ち込むように流れ、
これにより、一方の対向内面8側に対する注入樹脂7の
密着性が低下して、絞の転写性が低下しようとする。し
かし、絞成形部が凹部12とされることに基づき高い磨
き度とされる絞成形部の点在面が樹脂層13を介して外
部に反映され、そのこと等に基づき樹脂層13も容易に
磨き度を高めるように研磨できることから、一方の対向
内面8側に対する注入樹脂7の密着性の低下は抑制され
ることになる。
【0043】キャビティ4内に注入樹脂7が充填される
と、その注入樹脂7中(リブ用凹所10)にガスノズル
14からガスが供給され、そのガスは注入樹脂7中に圧
入保持される。
【0044】次に、ガスノズル14が流入口16から離
間されてガス抜きが行われる。この場合、流入口16に
対してガスノズル14を離間するのではなく、流入口1
6に対してガスノズル14を常に当接状態とし、途中介
在される三方弁等により大気開放(ガス抜き)を行うよ
うにしてもよい。
【0045】上記ガス抜きが行われると、開閉型1が型
開きされ、成形品30が取り出される。この成形品30
は、上述のごとく、一方の対向面8側に対する注入樹脂
7に対するの密着性の低下が抑制されていることから、
図6のようになり、図7のように成形品101表面に高
光沢部103が形成されることはなく、全体的に光沢差
がなく絞により艶消しされた成形品表面を得ることがで
きることになる。
【0046】このような内容について、実験を行ったと
ころ、図5の内容を得た。この場合、◎、○、△、Хは
官能評価で、◎は大変良い、○は良い、△普通、Х良く
ないである。また、表面光沢に関しては、90%を所望
の基準としてそれ以上が好ましいものとし、表面光沢差
に関しては、9%を基準としてそれ以下が好ましいもの
としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る開閉型を示す説明図。
【図2】実施形態に係るキャビティを説明する説明図。
【図3】実施形態に係るキャビティの一方の対向内面に
おける絞の状態を示す図。
【図4】図3のA−A線断面図。
【図5】種々の条件下における表面光沢差等の結果を示
す図。
【図6】中空成形により成形された実施形態に係る成形
品を示す斜視図。
【図7】従来の中空成形により成形された成形品表面に
高光沢部が形成されている状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1 開閉型 4 キャビティ 8 一方の対向内面 10 リブ用凹所 12 凹部 13 樹脂層 30 成形品

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂が充填されて所定形状の成形品を形
    成する樹脂充填空間と、該樹脂充填空間の充填系路の途
    中で該樹脂充填空間の断面が拡大される拡大空間とを有
    している金型構造において、 少なくとも前記拡大空間の内面に、成形品表面に相当す
    る部分において、絞成形部として、複数の凹部が形成さ
    れている、ことを特徴とする金型構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記拡大空間に、前記樹脂の充填後、該樹脂中に中空部
    を形成するための加圧ガスを供給するガス供給孔が開口
    されている、ことを特徴とする金型構造。
  3. 【請求項3】 樹脂が充填されて所定形状の成形品を形
    成する樹脂充填空間と、該樹脂充填空間の充填系路の途
    中で該樹脂充填空間の断面が拡大される拡大空間とを有
    している金型構造において、 少なくとも前記拡大空間の内面に、成形品表面に相当す
    る部分において、絞成形部が形成され、 前記絞成形部に樹脂層が被覆されている、ことを特徴と
    する金型構造。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記絞成形部が複数の凹部により構成されている、こと
    を特徴とする金型構造。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4において、 前記拡大空間に、前記樹脂の充填後、該樹脂中に中空部
    を形成するための加圧ガスを供給するガス供給孔が開口
    されている、ことを特徴とする金型構造。
  6. 【請求項6】 請求項3〜5のいずれかにおいて、 前記樹脂層が4フッ化エチレン樹脂により形成されてい
    る、ことを特徴とする金型構造。
  7. 【請求項7】 樹脂充填空間断面が途中で拡大される少
    なくとも拡大空間の内面に、成形品表面に相当する部分
    において、絞成形用凹部を複数形成し、 次に、前記少なくとも拡大空間内面のうちの成形品表面
    に相当する部分を研磨し、 次に、前記少なくとも拡大空間内面のうちの成形品表面
    に相当する部分を樹脂層により被覆する、ことを特徴と
    する金型構造の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記樹脂層をも研磨する、ことを特徴とする金型構造の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 樹脂充填空間断面が途中で拡大される少
    なくとも拡大空間の内面に、成形品表面に相当する部分
    において、絞成形用凹部が複数形成されている金型内に
    樹脂を射出して、表面に絞を有する成形品を形成する、
    ことを特徴とする金型構造の使用方法。
  10. 【請求項10】 樹脂充填空間断面が途中で拡大される
    少なくとも拡大空間の内面に、成形品表面に相当する部
    分において、絞成形部が複数形成され、該複数の絞成形
    部に樹脂層が被覆されている金型内に樹脂を射出して、
    表面に絞を有する成形品を形成する、ことを特徴とする
    金型構造の使用方法。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10において、 前記金型が、前記拡大空間に加圧ガスを供給するガス供
    給孔を備え、前記樹脂充填空間に樹脂を充填後、該ガス
    供給孔から前記拡大空間に加圧ガスを供給して、該樹脂
    中に中空部を形成する、ことを特徴とする金型構造の使
    用方法。
  12. 【請求項12】 樹脂充填空間断面が途中で拡大される
    少なくとも拡大空間の内面に、成形品表面に相当する部
    分において、絞成形用凹部が複数形成されている金型内
    に、樹脂を射出することにより形成される、ことを特徴
    とする樹脂成形品。
  13. 【請求項13】 樹脂充填空間断面が途中で拡大される
    少なくとも拡大空間の内面に、成形品表面に相当する部
    分において、絞成形部が複数形成され、該複数の絞成形
    部に樹脂層が被覆されている金型内に、樹脂を射出する
    ことにより形成される、ことを特徴とする樹脂成形品。
  14. 【請求項14】 請求項12又は13において、 前記金型が、さらに、前記樹脂充填空間に前記樹脂を充
    填後、前記拡大空間に加圧ガスを供給するガス供給孔を
    有し、該金型内に樹脂を射出することにより形成され
    る、ことを特徴とする樹脂成形品。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003039440A (ja) * 2001-07-30 2003-02-13 Tanazawa Hakkosha:Kk 凹凸模様を賦形する成形用金型及びその製造方法
JP2013086470A (ja) * 2011-10-21 2013-05-13 Panasonic Corp 成形金型の製造方法およびその成形品
JP2013132394A (ja) * 2011-12-26 2013-07-08 Polyplastics Co プレフィルドシリンジ用外筒の製造方法、及び射出成形用金型の製造方法

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