JPH10264174A - 加硫用被覆材及びこれを用いた加硫方法 - Google Patents

加硫用被覆材及びこれを用いた加硫方法

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JPH10264174A
JPH10264174A JP7382297A JP7382297A JPH10264174A JP H10264174 A JPH10264174 A JP H10264174A JP 7382297 A JP7382297 A JP 7382297A JP 7382297 A JP7382297 A JP 7382297A JP H10264174 A JPH10264174 A JP H10264174A
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methyl
vulcanizing
film
rubber hose
longitudinal direction
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JP7382297A
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Takashi Nakahara
隆 中原
Akio Yamamoto
昭雄 山本
Toshimasa Takada
敏正 高田
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 未加硫ゴムを加硫して加硫ゴムホースや加硫
ゴム絶縁電力ケーブルを製造する際、ゴムの発泡を起こ
すことなく常圧で加硫することができ、未加硫ゴム表面
への被覆及び加硫後の剥ぎ取りが容易である被覆材の提
供。 【解決手段】 X線回折により求めたフィルム長手方向
の配向係数が0.75以上で、好ましくは160℃で3
0分加熱した時の長手方向の収縮率rが0.05以上、
160℃で30分加熱した時の長手方向の収縮応力が
0.1MPa以上である4−メチル−1−ペンテン系重
合体フィルムからなる、ゴムホースあるいは電力ケーブ
ル絶縁層加硫用被覆材。また、上記4−メチル−1−ペ
ンテン系重合体フィルムを、加硫剤を含む未加硫の成形
体の表面に巻きつけた後、加硫処理を行うことからなる
ゴムホースあるいは電力ケーブル絶縁層の加硫方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4−メチル−1−ペン
テン系重合体フィルムからなるゴムホースあるいは電力
ケーブル絶縁層加硫用被覆材及びこれを用いた加硫方法
に関する。更に詳しくは、ゴムホースあるいは電力ケー
ブル絶縁層を加硫する場合に、ゴムを発泡させることな
く常圧で加硫ができ、加硫後は簡単に剥すことができる
被覆材に関する。
【0002】
【従来の技術】未加硫ゴムを加硫して加硫ゴムホース或
いは絶縁層が加硫ゴムである電力ケーブルを製造する
際、ゴムの発泡を防ぐためには加圧しながら加硫するこ
とが望ましい。そのための加硫方法としては、加硫装置
内部を加圧する方法及び未加硫ゴムホ−ス、未加硫電力
ケ−ブルを熱可塑性樹脂或いは金属などで被覆して、そ
の抱き締め力によってゴムと補強繊維或いは導体と絶縁
層の密着性を高める方法が知られている。
【0003】加硫装置内部を加圧する方法としては、成
形した未加硫のゴムホ−スや電力ケ−ブルをドラムに巻
き、加圧可能な加硫装置の中に入れ加圧した熱媒体、例
えばスチ−ムを吹き込んで加硫する方法や、ホ−ス或い
は電線の押出成形装置に加圧可能な加硫槽を接続し、加
硫槽内を加熱、加圧しながら押出成形した該ホ−スや電
力ケ−ブルを連続的に加硫する方法などがある。
【0004】また、加硫されるゴム材料を熱可塑性樹脂
或いは金属などで被覆して、その抱き締め力を利用する
方法としては、ポリメチルペンテン或いはポリプロピレ
ン等の熱可塑性樹脂を該ホ−スや電力ケ−ブルの表面に
押出被覆した後加硫する方法、鉛を該ホ−スや電力ケ−
ブルの表面に押出被覆した後加硫する方法や耐熱性の優
れたナイロンフィルムを該ホ−スや電力ケ−ブルの表面
に巻き付けた後加硫する方法などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法のうち、加
硫装置内の圧力を上げて加硫する方法では加硫装置は高
圧に耐える必要があるため高価であること、加圧された
熱媒体の吹き出しの危険性などの問題点がある。また、
熱可塑性樹脂や鉛を該ホ−スや電力ケ−ブルの表面に押
出被覆した後加硫する方法は、押出被覆する工程と加硫
後に被覆層を剥す工程が煩雑であるという問題がある。
またナイロンフィルムを該ホ−スや電力ケ−ブルの表面
に巻き付けた後加硫する方法でも加硫ゴムとナイロンが
接着し、剥しにくいという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、常圧の製造装置で加硫することができ、ゴムホ−ス
や電力ケ−ブルの表面に熱可塑性樹脂や鉛を押出被覆す
るような煩雑な工程を必要とせず、発泡を防止すること
ができ、さらに加硫後は簡単に剥すことができる加硫用
被覆材を提供することにある。
【0007】本発明者らは、上記の問題点を解決できる
方法について検討した結果、フィルム長手方向の配向係
数が0. 75以上である4−メチル−1−ペンテン系重
合体フィルムをゴムホースあるいは電力ケーブル絶縁層
に巻付けて加硫用被覆材として用いると、ゴムの加硫時
にフィルムが収縮して長手方向に強い収縮応力が発生
し、充分な抱き締め力が得られ、ゴムの発泡を防止する
ことができ、しかも加硫後は巻付けた4−メチル−1−
ペンテン系重合体フィルムを簡単に剥すことができ、ゴ
ムホ−スあるいは電力ケーブルの絶縁層を常圧で加硫す
る際の被覆材として有用であることを見いだした。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明はX線回
折により求めたフィルム長手方向の配向係数が0.75
以上である4−メチル−1−ペンテン系重合体フィルム
からなるゴムホースあるいは電力ケーブル絶縁層加硫用
被覆材である。また本発明は加硫剤を含む未加硫の成形
体の表面に、上記4−メチル−1−ペンテン系重合体フ
ィルムを巻きつけた後、加硫処理を行うことによるゴム
ホースあるいは電力ケーブル絶縁層の加硫方法を提供す
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、使用される4−
メチル−1−ペンテン系重合体としては、ポリ4−メチ
ル−1−ペンテン単独重合体または4−メチル−1−ペ
ンテンを85モル%以上、特に90モル%以上含む4−
メチル−1−ペンテンを主体とした共重合体が好まし
い。
【0010】共重合体の場合、4−メチル−1−ペンテ
ンと共重合させるコモノマーとしては他のα−オレフィ
ン、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘ
キセン、1−オクテン、1−デセン、1−テトラデセ
ン、1−オクタデセンなどの炭素数2〜20のα−オレ
フィンが好ましい。これらコモノマーは2種以上の混合
物でも良い。
【0011】本発明の4−メチル−1−ペンテン系重合
体フィルムにはポリ4−メチルペンテンの単独重合体ま
たは共重合体単独で使用することもできるが、4−メチ
ル−1−ペンテン系重合体以外の熱可塑性樹脂を30重
量%までブレンドしても良い。ブレンドする樹脂として
はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどのポ
リオレフィン類、ナイロン−6、ナイロン6−6などの
ポリアミド類、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチ
レンテレフタレ−トなどを例示することが出来る。これ
らの樹脂のブレンド比率が30重量%を越えるとポリメ
チルペンテンの特長が損なわれる。
【0012】本発明の4−メチル−1−ペンテン系重合
体フィルムには、上記した樹脂以外に耐熱安定剤、紫外
線吸収剤、増核剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、顔料、
染料、カオリン、タルク等の粉末状充填剤、ティスモ、
ガラス繊維、炭素繊維等の繊維状充填剤を本願発明の目
的を損なわない範囲で配合してもよい。
【0013】本発明の4−メチル−1−ペンテン系重合
体フィルムは、X線回折により求めたフィルム長手方向
の配向係数が0. 75以上、好ましくは0. 8以上であ
る。配向度が0. 75未満であると ゴムの加硫時にフ
ィルムが良く収縮しないため充分な抱き締め力が得られ
ず、ゴムに発泡が起こる。
【0014】また上記フィルムは160℃で30分加熱
した時の160℃で30分加熱した時の、下記式で表さ
れる長手方向の収縮率rが好ましくは0.05以上であ
る。 r=(L1 −L2 )/L1 (但し式中、L1 :加熱前の長手方向の寸法 L2 :加熱後の長手方向の寸法)
【0015】更にこのフィルムは、160℃で30分加
熱した時の長手方向の収縮応力が0.1MPa以上であ
ることが好ましい。
【0016】本発明においてはフィルム長手方向での配
向係数を大きくし、それによって長手方向に収縮性と収
縮応力を与えることが重要である。このように長手方向
に配向したフィルムはゴムホースあるいは電力ケーブル
に巻つけると、加熱によって円周方向に収縮応力が働
き、中心部を圧縮するので、ゴムの発泡を抑えることが
できる。
【0017】ここで長手方向とは、幅方向に対し直角な
方向であり、幅方向とは、帯状のフィルムの内部の一点
を定めた時、その点を通る直線を、帯状フィルムを横切
る長さが最小となるように引いた場合の、直線に沿った
方向のことをいう。従って本発明においては、フィルム
の長手方向の長さ>幅方向の長さである。よって、例え
ば、帯状のフィルムであって、両辺が互いに平行なもの
である場合は幅方向は両辺に垂直な方向であり、長手方
向は両辺に平行な方向となる。本発明においてはこのよ
うに両辺が互いに平行であるフィルムを使用するのが好
ましい。
【0018】フィルムの形状、大きさはゴムホースある
いは電力ケーブルのに隙間なく巻つけができるようなリ
ボン状のものが好適であり、被覆するゴムホースあるい
は電力ケーブルの大きさにもよるが、フィルム幅は巻つ
け易さ等の点から0.5cm以上であることが好まし
い。長さは特に制限はないが、実用上の面から10cm
以上であることが好ましい。また厚さは特に制限はない
が、フィルムの巻つけ易さの点から、通常10μm〜5
00μm、好ましくは30μm〜300μm、より好ま
しくは50μm〜200μmである。
【0019】本発明のフィルム長手方向に高い配向度を
持つポリ4−メチル−1−ペンテン系重合体フィルムを
調製する方法としては、公知の任意の方法が採用でき
る。例えば、Tダイキャスト法などによって作成したフ
ィルムを長手方向に延伸して配向させる方法などを挙げ
ることが出来る。フィルムは延伸方向に配向するので、
フィルムの延伸方向は、フィルムの長手方向と一致させ
るべきであり、フィルムの延伸方向と、長手方向の軸の
なす角度は少なくとも±5°以内であることが望まし
い。
【0020】本発明の4−メチル−1−ペンテン系重合
体フィルムからなる被覆材は加硫ゴムホース或いは絶縁
層が加硫ゴムである電力ケーブルの製造に用いられる。
加硫ゴムとしてはエチレン・プロピレン共重合ゴム、塩
素化ポリエチレンゴム等、各種の合成ゴムや天然ゴムの
いずれにも適用できるが、特にエチレン・プロピレン共
重合ゴムの加硫用被覆材として適している。
【0021】本発明の被覆材を使用してゴムホースある
いは電力ケーブル絶縁層を加硫するには、加硫される原
料ゴム、加硫剤、必要に応じて加硫促進剤、加硫助剤、
充填剤、軟化剤等を配合した混合物を、例えば押出し成
形により成形体とした後、成形体の表面に、リボン状の
フィルムを隙間のできないように巻つける。例えばゴム
ホースに巻つける場合、ホースの一端から他端に向かっ
てらせん状に巻つける。この場合フィルム同士が重なり
あってもよい。
【0022】加硫条件については特に制限はないが、例
えばエチレン・プロピレン共重合ゴムの加硫の場合は1
20〜300℃で、1分から5時間行うのが一般的であ
る。加熱は例えば、エアーオーブンやスチームオーブン
による加熱、UHF加熱など、公知の方法を用いること
ができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例を挙げ、
本発明を具体的に説明する。なお実施例及び比較例に用
いたフィルム原料の4−メチル−1−ペンテン系重合
体、未加硫ゴムホース、フィルムの物性測定法等は以下
のとおりである。
【0024】1.原料 (1)ポリ4−メチル−1−ペンテン (1) 組成 4−メチル−1−ペンテン・ダイアレン168の共重合
体(4−メチル−1−ペンテン含量93.5重量%) (ダイアレン168:1−ヘキサデセンと1−オクタデ
センの混合物) (2) MFR:27g/10分(ASTM D 1238 、260
℃、5kg荷重)、 (3) 密度 :0.835g/cm3 (ASTM D 1505 )
【0025】(2)未加硫エチレンプロピレンゴムホ−
ス (1) コンパウンドの調製 下記表1に示す配合剤のうち、所定量のEPDM、亜鉛
華、ステアリン酸、カ−ボンブラック、パラフィン系オ
イルをバンバリ−ミキサ−に一括投入し、5分間混練し
てコンパウンドを得た。さらにこれにオ−プンロ−ルを
使用して所定量の加硫促進剤CBS、ZnBDC、TM
TD、EU、モルフォリン系加硫剤、硫黄を練りこみコ
ンパウンドを得た。
【0026】
【表1】
【0027】(2)ホ−ス成形 混練された上記組成のコンパウンドをゴム用押出機を使
用して80℃で直径9mmのポリメチルペンテン製マン
ドレル(商品名:TPXマンドレル HX90)を芯と
して厚さ3mmのホ−ス状に押出成形して、未加硫エチ
レンプロピレンゴムホ−スを作製した。
【0028】2.フィルムの物性測定法 (1)長手方向の配向係数:4−メチル−1−ペンテン
系重合体フィルムの中心部より、1cm×1cmのサン
プルを切り出し、その長手方向を基準(Z)軸に一致さ
せるようにセットし手、X線回折により方位角とX線強
度の関係を求め、その結果から「高分子のX線回折
(上)」(第1版、化学同人、Leroy E. Alexander著、
1973年)226頁)に記載の方法により計算して求め
た。
【0029】(2)長手方向の加熱収縮率(%):4−
メチル−1−ペンテン系重合体フィルムから長手方向
(延伸方向)100mm、幅方向10mmの長方形のサ
ンプルをはさみで裁断して切り出し、長手方向の長さL
1 を測定する。次いで160℃オーブン中に30分放置
後、取り出して23℃、湿度50%の恒温室に1時間放
置し、長手方向の長さのうち、最も短い長さの場所を測
定してL2 とし、r=(L1 −L2 )/L1 の値を計算
した。ただし比較例においてはフィルムの押し出し方向
100mm、幅方向10mmの長方形のサンプルを切り
出し、上記と同様の方法で測定した。
【0030】(3)加熱収縮応力(MPa) 4−メチル−1−ペンテン系重合体フィルムから幅方向
4mm、長手方向(延伸方向)10mmの長方形のサン
プルを切り出し、一定歪み(2%)を与えた。これを電
熱式の炉体で覆って、23℃から5℃/分の速度で昇温
し、温度が160℃になった時の応力を測定して収縮応
力とした。ただし比較例においては幅方向4mm、長手
方向(押し出し方向)10mmの長方形のサンプルを切
り出し、上記と同様の方法で測定した。
【0031】[実施例1]ポリ4−メチル−1−ペンテ
ンを280℃でTダイキャストにより押し出し厚さ50
0μm、幅300mmのポリ4−メチル−1−ペンテン
シ−トを得た。次にこのシ−トを160℃で押出方向に
原寸の5倍の長さまで延伸し、厚さ100μmのポリ4
−メチル−1−ペンテン延伸フィルムを得た。このフィ
ルムの配向度、160℃、30分加熱時の収縮率、16
0℃加熱時の収縮応力を測定した結果は表2のとおりで
ある。このフィルムを10mmの幅で延伸した方向と平
行に裁断し、被覆用のフィルムを作製した。
【0032】この被覆用フィルムを未加硫エチレンプロ
ピレンゴムホ−スの表面に隙間ができないように巻き付
け、被覆した。つぎにこのポリ4−メチル−1−ペンテ
ン延伸フィルムで被覆した未加硫エチレンプロピレンゴ
ムホ−スを160℃のエア−オ−ブン中に入れ、60分
加熱し、加硫を行った。その後、ポリ4−メチル−1−
ペンテン延伸フィルムをホ−スから剥し、得られた加硫
ゴムホ−スの発泡の有無を目視により判定した。
【0033】[実施例2]実施例1で用いたと同じポリ
4−メチル−1−ペンテンから、280℃でTダイキャ
ストにより押し出し厚さ400μm、幅300mmのポ
リ4−メチル−1−ペンテンシ−トを得た。次にこのシ
−トを160℃押出方向に原寸の4倍の長さまで延伸
し、厚さ100μmで、長手方向の配向度、160℃、
30分加熱時の収縮率、160℃加熱時の収縮応力が表
2のとおりであるポリ4−メチル−1−ペンテン延伸フ
ィルムを得た。このフィルムを10mmの幅で延伸した
方向と平行に裁断し、被覆用のフィルムを作製した。
【0034】この被覆用フィルムを実施例1と同様にし
て未加硫エチレンプロピレンゴムホ−スの表面に隙間が
できないように巻き付け被覆し、実施例1と同様の方法
で加硫を行い、その後フィルムを剥して得られた加硫ゴ
ムホ−スの発泡の有無を目視により判定した。結果を表
2に示す。
【0035】[実施例3]実施例1で用いたと同じポリ
4−メチル−1−ペンテンから、280℃でTダイキャ
ストにより押し出し厚さ300μm、幅300mmのポ
リ4−メチル−1−ペンテンシ−トを得た。次にこのシ
−トを160℃押出方向に原寸の3倍の長さまで延伸
し、厚さ100μmで、長手方向の配向度、160℃、
30分加熱時の収縮率、160℃加熱時の収縮応力が表
2のとおりであるポリ4−メチル−1−ペンテン延伸フ
ィルムを得た。このフィルムを10mmの幅で延伸した
方向と平行に裁断し、被覆用のフィルムを作製した。
【0036】この被覆用フィルムを実施例1と同様にし
て未加硫エチレンプロピレンゴムホ−スの表面に隙間が
できないように巻き付け被覆し、実施例1と同様の方法
で加硫を行い、その後フィルムを剥して得られた加硫ゴ
ムホ−スの発泡の有無を目視により判定した。結果を表
2に示す。
【0037】[比較例1]未加硫エチレンプロピレンゴ
ムホ−スを何も被覆せずに、そのまま160℃のエア−
オ−ブン中に入れ、60分加熱し、加硫を行った。その
後、ポリ4−メチル−1−ペンテン延伸フィルムをホ−
スから剥して得られた加硫ゴムホ−スの発泡の有無を目
視により判定した。結果を表3に示す。
【0038】[比較例2]実施例1で用いたと同じポリ
4−メチル−1−ペンテンから、280℃でTダイキャ
ストにより、押し出し厚さ100μm、幅300mm
で、長手方向の配向度、160℃、30分加熱時の収縮
率、160℃加熱時の収縮応力が表3のとおりである未
延伸ポリ4−メチル−1−ペンテンフィルムを得た。こ
のフィルムを、10mmの幅で押し出した方向と平行に
裁断し、被覆用のフィルムを作製した。
【0039】このフィルムを未延伸のまま、実施例1と
同様にして、未加硫エチレンプロピレンゴムホ−スの表
面に隙間ができないように巻き付け被覆し、実施例1と
同様の方法で加硫を行い、その後フィルムを剥して得ら
れた加硫ゴムホ−スの発泡の有無を目視により判定し
た。結果を表3に示す。
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【発明の効果】本発明のポリメチルペンテン系フィルム
は、ホ−ス、電力ケ−ブルなどへの巻き付け、はぎ取り
が容易であり、加硫時に適度な応力で収縮するので、ゴ
ムホースあるいは電力ケーブル絶縁層を加硫する場合
に、常圧で加硫を行ってもゴムの発泡を防止することが
できる。したがって、高品質のホ−ス、電力ケ−ブルを
低コストで製造するために有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08F 10/14 C08F 10/14 B29K 21:00 23:00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線回折により求めたフィルム長手方向
    の配向係数が0.75以上である4−メチル−1−ペン
    テン系重合体フィルムからなるゴムホースあるいは電力
    ケーブル絶縁層加硫用被覆材。
  2. 【請求項2】 4−メチル−1−ペンテン系重合体フィ
    ルムが延伸されたものであることを特徴とする請求項1
    記載のゴムホースあるいは電力ケーブル絶縁層加硫用被
    覆材。
  3. 【請求項3】 4−メチル−1−ペンテン系重合体フィ
    ルムの延伸方向と、長手方向の軸のなす角度が±5°以
    内であることを特徴とする請求項1または2記載のゴム
    ホースあるいは電力ケーブル絶縁層加硫用被覆材。
  4. 【請求項4】 160℃で30分加熱した時の、下記式
    で表される長手方向の収縮率rが0.05以上であるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のゴムホ
    ースあるいは電力ケーブル絶縁層加硫用被覆材。 r=(L1 −L2 )/L1 (式中、L1 :加熱前の長手方向の寸法 L2 :加熱後の長手方向の寸法)
  5. 【請求項5】 160℃で30分加熱した時の長手方向
    の収縮応力が0.1MPa以上であることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載のゴムホースあるいは電
    力ケーブル絶縁層加硫用被覆材。
  6. 【請求項6】 4−メチル−1−ペンテン系重合体が4
    −メチル−1−ペンテンの単独重合体もしくは4−メチ
    ル−1−ペンテンを85モル%以上含む共重合体である
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のゴム
    ホースあるいは電力ケーブル絶縁層加硫用被覆材。
  7. 【請求項7】加硫剤を含む未加硫の成形体の表面に、請
    求項1〜6のいずれかに記載の4−メチル−1−ペンテ
    ン系重合体フィルムを巻きつけた後、加硫処理を行うこ
    とを特徴とするゴムホースあるいは電力ケーブル絶縁層
    の加硫方法。
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