JPH10263964A - 滑り案内装置 - Google Patents

滑り案内装置

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JPH10263964A
JPH10263964A JP8462197A JP8462197A JPH10263964A JP H10263964 A JPH10263964 A JP H10263964A JP 8462197 A JP8462197 A JP 8462197A JP 8462197 A JP8462197 A JP 8462197A JP H10263964 A JPH10263964 A JP H10263964A
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JP
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sliding
moving body
guide
moving
lubricating oil
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JP8462197A
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English (en)
Inventor
Kazuhisa Sugiyama
和久 杉山
Toshiyuki Saito
利幸 斉藤
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Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 支持体の案内面と移動体の滑動面との間に潤
滑油を介在させた滑り案内装置における案内面と滑動面
との接触面圧の軽減、滑動面の浮き上り抑制及び滑動面
の横振れ抑制 【解決手段】 支持体1の案内面2aに潤滑油を介在さ
せて滑動面8が接触した状態の移動体5を滑り案内する
滑り案内装置であり、移動体5の滑動面8に形成された
潤滑油が圧入される面圧調整ポケット13を用いた支持
体の案内面2aに対する面圧軽減手段及び面圧軽減手段
に対面した案内面2aに対向した案内面2cに接触する
滑動面に形成された潤滑油が流入する静圧ポケット18
を用いた移動体5の滑動面の浮上抑制手段を備え、更
に、移動体5の移動方向に直交する方向に対向した滑動
面15に形成された潤滑油が流入する静圧ポケット17
を用いた横振れ抑制の移動体の姿勢安定手段を備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、滑り案内装置、
例えば工作機械における滑り案内装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術における工作機械の滑り案内
装置は、ベッドのような支持体の案内面とテーブルのよ
うな移動体の滑動面との間に潤滑油を介在させて両者を
接触状態で案内支持するようになっている。この形式の
滑り案内装置では、接触部での摩擦摩耗という問題や過
大な送り力が必要であると共にこの送り力の変動という
問題がある。そこで、滑動面に面圧調整ポケットを設
け、この面圧調整ポケットに圧油を供給することで、移
動体の自重を支承して案内面と滑動面との接触面圧を軽
減(摩擦力の軽減)を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような工作機械
のベッド(支持体)の案内面とテーブル(移動体)の滑
動面との間に潤滑油を介在させて両者を接触状態で案内
支持する滑り案内装置においては、潤滑油の粘性による
動圧効果のためテーブルにおける移動方向の前方部が浮
き上がりテーブルの姿勢が不安定になることがある。そ
の場合、上記のように面圧調整ポケットを設けて接触面
圧を軽減(摩擦力の軽減)を図ると、テーブルにおける
移動方向の前方部の浮き上がり傾向が顕著になる。この
発明は、支持体の案内面と移動体の滑動面との間に潤滑
油を介在させた滑り案内装置において案内面と滑動面と
の接触面圧の軽減(摩擦力の軽減)と浮き上り防止とい
う上記の二律背反の問題の解消を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明の滑り案内装置
は、支持体の案内面に潤滑油を介在させて滑動面が接触
した状態の移動体を滑り案内する滑り案内装置であり、
支持体の案内面に対する面圧軽減手段及び移動体の滑動
面の浮上抑制手段が移動体の滑動面に設けられている。
更には、それに加えて支持体の案内面上における移動体
の移動方向に直交する方向の滑動を規制する姿勢安定手
段が移動体の滑動面に設けられている。そして、支持体
の案内面に対する面圧軽減手段は、移動体の滑動面に形
成された潤滑油が圧入される面圧調整ポケットである。
【0005】又、移動体の滑動面の浮上抑制手段は、例
えば、面圧軽減手段に対面した案内面に対向した案内面
に接触する滑動面に形成された潤滑油が流入する静圧ポ
ケット、又は面圧軽減手段に対面した案内面に対向した
案内面に弾性的に接触するように移動体に支持された転
がり直動軸受である。移動体の姿勢安定手段は、移動体
の移動方向に直交する方向に対向した滑動面に形成され
た潤滑油が流入する静圧ポケット、又は移動体の移動方
向に直交する方向に対向した支持体の案内面に弾性的に
接触するように移動体に支持された転がり直動軸受であ
る。
【0006】外部の圧油供給源から供給されて流入した
潤滑油は面圧調整ポケットを満し、案内面と滑動面との
間隙から外へ漏洩する。移動体の滑動面の浮上抑制手段
が静圧ポケットの場合は、別の外部の圧油供給源から供
給されて流入した潤滑油は、静圧ポケットを満し、滑動
面と案内面との間隙を流れて外に排出される。その際、
滑動面と案内面との間に静圧が作用する。
【0007】そして、面圧調整ポケットを満した潤滑油
は、静圧ポケットの静圧及び移動体の荷重との合力の下
で、移動体の滑動面が支持体の案内面に対し浮上ぎみの
接触状態になるように移動体を支える。そこで、移動体
は、支持体の案内面に案内されて移動する。
【0008】その際、移動体の移動により、面圧調整ポ
ケットを満した潤滑油により助長された案内面と滑動面
との間の潤滑油に発生する動圧効果により、移動体は浮
上しようとする。浮上は、特に移動方向の先端側で顕著
である。すると、静圧ポケットにおける滑動面と案内面
との間の間隙が狭くなり、静圧ポケット内の圧力が上昇
し、移動体を浮上方向と反対方向に押圧する力、即ち上
記の動圧効果による移動体の浮上に対抗する力が働く。
かくして、移動体の浮き上りが抑制される。
【0009】又、移動体の滑動面の浮上抑制手段が直動
転がり軸受の場合は、面圧調整ポケットを満した潤滑油
は、弾性的支持の調整された直動転がり軸受による押圧
力及び移動体の荷重との合力の下で、移動体の滑動面が
支持体の案内面に対し浮上ぎみの接触状態になるように
移動体を支える。
【0010】移動体の案内面上の移動により、上記のよ
うに動圧効果による移動体の浮上が発生しようとする。
支持体の前記案内面に対向した案内面とそれに対する移
動体の対向面との間の間隙が狭くなり、直動転がり軸受
は、弾性的支持のばね力に抗して変位しようとし、即ち
それによりばね力が増大しようとし、移動体を浮上方向
と反対方向に押圧する力、即ち上記の動圧効果による移
動体の浮上に対抗する力が働く。かくして、移動体の浮
き上りが抑制される。
【0011】移動体の案内面上の移動により、移動体の
移動方向に直交する方向に移動体が変位しようとする
と、姿勢安定手段が働く。即ち、浮上抑制手段の場合と
同様に、静圧ポケット又は弾性支持の直動転がり軸受が
働き、移動体の移動方向に直交する方向の変位が抑制さ
れる。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態における滑
り案内装置は、例えば支持体がベッドであり、移動体が
テーブルである工作機械の滑り案内装置として、図面に
従って説明する。先ず、発明の実施の第1形態における
工作機械の滑り案内装置について説明する。なお、以下
の説明における上下左右は図1における方向である。
【0013】図1及び図2に示すように、工作機械のベ
ッド1は、上部両側には、リブ状に外側に突出した案内
突条部2,2が移動方向(図1の紙面に垂直方向)に伸
び、又上部中央には送りボールねじ3が収容される凹溝
部4が移動方向に伸びている。そしてベッド1の上面を
含む案内突条部2,2の上面が上側案内面2aを、案内
突条部2,2の側面が側方案内面2bを、同じく下面が
下側案内面2cを夫々形成している。
【0014】ベッド1上には、移動方向(図1の紙面に
垂直方向)に滑り自在にテーブル5が載置されている。
テーブル5は、ベッド1の上面、即ち上側案内面2aに
載置されたテーブル上板部51と、テーブル上板部51
の両側縁部下面に固着され、案内突条部2,2の側方案
内面2b,2bに対向した側方案内部材52,52及び
側方案内部材52,52の下面に外側部が固着され、内
側部が案内突条部2,2の下側案内面2c,2cに対向
した下側案内部材53,53とから構成されている。
【0015】即ち、テーブル上板部51の両側縁部と側
方案内部材52,52と下側案内部材53,53とは、
案内突条部2,2を囲繞し、上側移動面51a,51
a、側方移動面52a,52a及び下側移動面53a,
53aから成る対向コ字断面の移動面を形成している。
テーブル上板部51の中央下面には、ボールねじナット
6を保持したナット保持部7が形成され、ナット保持部
7は、凹溝部4に突出し、ボールねじナット6は、凹溝
部4に収容され、図示しない駆動機構で回転駆動される
送りボールねじ3に螺合している。
【0016】テーブル上板部51の上側移動面51aの
形状は、図3に示す形状になっている。即ち、テーブル
5の両側の各上側移動面51aには、テーブル5の移動
方向(図1の紙面に垂直方向)に適宜幅の微小高さの帯
状の滑動面8が形成され、滑動面8には、耐焼付き対策
が施こされ、例えばターカイトが使用されており、潤滑
性を維持するためにキサゲ面処理が施されている。
【0017】そして、滑動面8には、テーブル5の移動
方向に垂直な方向の微小幅の排出溝9で両端が区切られ
た面圧調整滑動面区分11が形成され、面圧調整滑動面
区分11には、周囲に適宜の幅(少なくとも静圧ポケッ
トの場合より広い)の滑動面となるランド部12を残し
て長方形の凹部、即ち面圧調整ポケット13が形成され
ている。
【0018】面圧調整滑動面区分11は、少なくともテ
ーブル5の移動方向の両端部に形成され、テーブル5が
長い場合には、又は重量が特に大きい場合には、両端部
の他に中間部に1つ以上の適宜の数の面圧調整滑動面区
分11が例えば等間隔に配列されている。そして両端部
に形成された各面圧調整滑動面区分11の外側の排出溝
9は図3に示すように片側が開放されてもよい。なお排
出溝9の深さは、滑動面8の高さより小さく、溝底はテ
ーブル5の上側移動面51aに達していない。
【0019】そして、隣接の面圧調整滑動面区分11,
11間の中間域の滑動面8には必要に応じて、N字形で
代表される形状の凹溝、即ち油溝14が形成されてい
る。従って油溝14が形成されない中間域もあり得る。
図3に示されている例では、面圧調整滑動面区分11は
テーブル5の移動方向の両端部に形成され、その中間域
の滑動面8に油溝14が形成されている。
【0020】側方移動面52a及び下側移動面53aに
は、テーブル5の移動方向(図1の紙面に垂直方向)に
適宜幅の微小高さの帯状の滑動面15,16が形成さ
れ、滑動面15,16には、移動方向に配列された適宜
の形状の静圧ポケット17,18が形成されている。静
圧ポケット17,18は、好ましくは面圧調整滑動面区
分11に対応した数及び位置に形成されている。
【0021】テーブル上板部51には、夫々別々の所望
圧力に調整した潤滑油を供給する図示しない外部の圧油
供給源と接続された流通孔19及び流通孔20が形成さ
れ、流通孔19及び流通孔20は、両側の移動面に潤滑
油を送るように分岐している。各側の流通孔19は更に
分岐して、各分岐先端は、各面圧調整ポケット13の中
心に開口した給油口21となっている。
【0022】各側の流通孔20は、Oリング23で漏洩
防止されて側面案内部材52に形成された孔部となって
続き、更にOリング23で漏洩防止されて下面案内部材
53に形成された孔部となって続く、そして更に側面案
内部材52及び下面案内部材53で夫々更に分岐して、
流通孔20の各分岐先端は、各静圧ポケット17,18
の中心に絞り24,25を介して開口している。
【0023】テーブル上板部51には、図示しない別の
所望圧力に調整した潤滑油を供給する流通孔が形成さ
れ、該流通孔は、両側の移動面に潤滑油を送るように分
岐し、各分岐先端は、油溝14の中心に開口した給油口
22となっている。各側において油溝14が複数の場合
は、前記分岐流通孔は各側において更に分岐している。
【0024】先ず、図示しない外部の圧油供給源から供
給された潤滑油は流通孔19を流れ、給油口21から流
出した潤滑油は面圧調整ポケット13を所定油圧で満た
す。そして、ランド部12とベッド1の上側案内面2a
との間から漏洩した潤滑油は排出溝9を介し、又は直
接、滑動面8の外へ流出する。又、別の流通孔の給油口
22から流出した潤滑油は油溝14を満し、滑動面8と
ベッド1の上側案内面2aとの間を潤滑し、排出溝9を
介し、又は直接、滑動面8の外へ流出する。
【0025】図示しない別の外部の圧油供給源から供給
された潤滑油は流通孔20を流れ、絞り24,25で所
定圧に減圧されて流出した潤滑油は、静圧ポケット1
7,18を満し、滑動面15,16と側方案内面2b,
2b及び下側案内面2c,2cとの間を流れて滑動面1
5,16の外へ流出する。その際、滑動面15,16と
側方案内面2b,2b及び下側案内面2c,2cとの間
に静圧が作用する。
【0026】そして、面圧調整ポケット13を満した潤
滑油は、静圧ポケット18の静圧及びテーブル5の荷重
との合力の下で、テーブル5の滑動面8がベッド1の上
側案内面2aに対し浮上ぎみの接触状態(表面粗さの粗
い部分のみでの接触)になるようにテーブル5を支え
る。
【0027】そこで、テーブル5は、図示しない駆動機
構で送りボールねじ3が回転駆動されると、上側移動面
51a,51a、側方移動面52a,52a及び下側移
動面53a,53aがベッド1の案内突条部2,2に案
内されて図1の紙面に垂直方向に送られる。即ち、滑動
面8は上側案内面2aを、滑動面15は側方案内面2b
を、滑動面16は下側案内面2cを滑動する。
【0028】その際、給油口22から流出し、油溝14
を満した潤滑油は、ベッド1の上側案内面2aとテーブ
ル5の滑動面8との間の滑動に対する潤滑を行う。そし
て、テーブル5は、面圧調整ポケット13による浮上ぎ
みの接触状態(表面粗さの粗い部分のみでの接触)で滑
動するので、案内面・滑動面間の摩擦力が軽減されて移
動する。即ち、送り駆動力や摩耗が低減する。
【0029】実際の数値例としては、図8に例示する数
値において、面圧(MPa)が0〜0.05が適切であ
る。案内面・滑動面間の面圧が低減されるので、低粘度
潤滑油の使用が可能となるため、潤滑油の流体抵抗が小
さく高速送りが可能となる。
【0030】テーブル5の送りにより、面圧調整ポケッ
ト13を満した潤滑油により更に助長されたベッド1の
上側案内面2aとテーブル5の滑動面8との間の潤滑油
に発生する動圧効果により、テーブル5は浮上しようと
する。浮上は、特に送り方向の先端側で顕著である。
【0031】すると、静圧ポケット18における滑動面
16と下側案内面2cとの間の間隙が狭くなり、静圧ポ
ケット18内の圧力が上昇し、下側案内部材53、即ち
テーブル5を下方に押し下げるように、上記の動圧効果
によるテーブル5の浮上に対抗する力が働く。かくし
て、テーブル5の浮き上りが抑制される。その効果は、
図7に例示されるように上側案内面2a・滑動面8間の
同一面圧のもとでも、浮き上りは可成抑制されることが
判る。
【0032】テーブル5の送りにおいて、送り方向に垂
直な方向(図1における左右方向)にテーブル5の変位
が生じようとした場合には、変位方向側の静圧ポケット
17における滑動面15と側方案内面2bとの間の間隙
が広くなり、静圧ポケット17内の圧力が下降し、変位
方向反対側の静圧ポケット17における滑動面15と側
方案内面2bとの間の間隙が狭くなり、静圧ポケット1
7内の圧力が上昇し、側面案内部材52,52、即ちテ
ーブル5の左右方向の変位と逆方向の力が働く。かくし
て、テーブル5の左右方向の変位が抑制される。
【0033】次に、発明の実施の第2形態における工作
機械の滑り案内装置を図4及び図5に従って説明する。
第2形態における工作機械の滑り案内装置は、工作機械
の滑り案内装置における側方案内部材52,52の側方
移動面52a,52a及び下側案内部材53,53の下
側移動面53a,53aには、第1形態における静圧ポ
ケット17,18に替えて転がりローラ支承ユニット3
0A,30Bが設けられている。
【0034】転がりローラ支承ユニット30A,30B
は、適宜の長さの軌道帯体31、軌道帯体31の表面上
を長手方向に転動するころ32の列及びころ32を軌道
帯体31の両面に亘って転動するように長手方向に軌道
帯体31を囲繞すると共にころ32を無端状の列に保持
する保持器33とから構成されている。
【0035】転がりローラ支承ユニット30A,30B
の装着に関して、先ず、側方移動面52aには、移動方
向に断面四辺形の凹溝34Aが形成され、下側移動面5
3aには、移動方向に断面四辺形の凹溝34Bが形成さ
れ、凹溝34A,34B内には、断面コ字形の板ばね3
5が両脚部を外向きにして嵌装され、板ばね35は、テ
ーブル5の側面案内部材52及び下面案内部材53を外
側から貫通螺合し、凹溝34の溝底からの突出度が調節
される調節ボルト36により支承されている。
【0036】軌道帯体31は、凹溝34A,34Bの溝
底に置かれたコ字形断面の板ばね35の両脚部に両側縁
が支えられて、凹溝34A,34B内に出入自在に嵌合
されている。従って、軌道帯体31の表側ころ32の列
は、軌道帯体31の表側を転動するときは、側方移動面
52a及び下側移動面53aから突出し、ベッド1の案
内突条部2の側方案内面2b及び下側案内面2cに接触
して、夫々の面上を転動し、軌道帯体31の裏側を転動
するときは、コ字形板ばね35の空間にある。
【0037】そして、調節ボルト36による板ばね35
に対する押圧調節により、ころ32の列の側方案内面2
b及び下側案内面2cに対する押圧力が調節される。転
がりローラ支承ユニット30A,30Bは、適宜の長さ
のもので、静圧ポケット17,18同様に好ましくは面
圧調整滑動面区分11に対応した数及び位置に形成され
ている。なお、転がりローラ支承ユニット30A,30
Bは、テーブル5の略全長に亘るものでもよい。
【0038】第1形態と同様に、先ず、図示しない外部
の圧油供給源から供給された潤滑油は流通孔19を流
れ、給油口21から流出した潤滑油は面圧調整ポケット
13を満し、ランド部12とベッド1の上側案内面2a
との間を通って排出溝9を介し、又は直接、滑動面8の
外へ流出する。又、給油口22から流出した潤滑油は油
溝14を満し、潤滑油供給滑動面区分11とベッド1の
上側案内面2aとの間を通って排出溝9を介し、又は直
接、滑動面8の外へ流出する。
【0039】又、調節ボルト36による板ばね35に対
する押圧調節により、転がりローラ支承ユニット30
A,30Bのころ32の列の側方案内面2b及び下側案
内面2cに対する押圧力を所望値に調節する。そして、
面圧調整ポケット13を満した潤滑油は、転がりローラ
支承ユニット30Bの下側案内面2cに対する押圧力及
びテーブル5の荷重との合力の下で、テーブル5の滑動
面8がベッド1の上側案内面2aに対し浮上ぎみの接触
状態(表面粗さの粗い部分のみでの接触)になるように
テーブル5を支える。
【0040】そこで、ベッド1の上側案内面2aとテー
ブル5の滑動面8との間の潤滑油に発生する動圧効果に
より、テーブル5は浮上しようとすると、案内突条部2
の下側案内面2cと下側案内部材53の下側移動面53
aとの間隙が狭くなり、ローラ支承ユニット30B(軌
道帯体31、ころ32,32・・・、保持器33)は、
調整ボルト36がコ字形板ばね35を押圧することによ
りコ字形板ばね35を撓ませて、軌道帯体31が凹溝3
4B内に没入する方向に変位しようとする。するとコ字
形板ばね35のばね力がローラ支承ユニット30Bを介
して下側案内部材53、即ちテーブル5を下方に押し下
げるように、上記の動圧効果によるテーブル5の浮上に
対抗するように働く。かくして、テーブル5の浮き上り
が抑制される。
【0041】テーブル5の送りにおいて、送り方向に垂
直な方向(図1における左右方向)にテーブル5の変位
が生じようとした場合には、変位方向側の側方移動面5
2aと側方案内面2bとの間の間隙が広くなり、コ字形
板ばね35の撓み、即ちばね力が低減し、変位方向反対
側の側方移動面52aと側方案内面2bとの間の間隙が
狭くなり、コ字形板ばね35の撓み、即ちばね力が増大
し、側面案内部材52,52、即ちテーブル5の左右方
向の変位と逆方向の力が働く。かくして、テーブル5の
左右方向の変位が抑制される。
【0042】転がりローラ支承ユニット30Aの装着
は、図4の形式に限らず、テーブル上板部51の下面に
ベッド1の凹溝部4内に突出した突出部51cを形成さ
せ、突出部51cの両側面を側方移動面51d,51d
とすると共に、側方移動面51d,51dに対向した凹
溝部4の両側壁を側方案内面2d,2dとして、側方移
動面51d,51dに転がりローラ支承ユニット30A
を上記の実施の形態と同様に装着して側方案内面2d,
2dに当接させてもよい。(図6(A)参照)又、一方
の側方移動面51bと一方の側方移動面51dとの夫々
にローラ支承ユニット30Aを装着してもよい。(図6
(B)参照)
【0043】
【発明の効果】この発明の滑り案内装置は、支持体の案
内面と移動体の滑動面との間に潤滑油を介在させて両者
を接触状態で案内支持する滑り案内において、面圧調整
ポケットにより接触面圧(摩擦力)が軽減され、それに
よって移動体の滑動における送り駆動力や摩耗の軽減が
得られると共に、低粘度潤滑油の使用が可能となるた
め、潤滑油の流体抵抗が小さく高速送りが可能となる。
しかも、面圧調整ポケットの設置に伴う潤滑油の粘性に
よる動圧効果のための移動体の浮き上がりの助長という
問題も、移動体の滑動面の浮上抑制手段が備えることに
より、移動体の滑動面の浮上も抑制して解決される。
【0044】又、この発明の滑り案内装置は、併せて姿
勢安定手段も備え、支持体の案内面上の移動体の滑動に
おいて移動体の移動方向に垂直な方向の変位(横振れ)
も同共に抑制することができる。特に、姿勢安定手段が
移動体に弾性的に支持された転がり直動軸受の場合は、
弾性的支持のため案内装置の組付け時に部品同士のクリ
アランスの調整が自動的に可能となり、加工・組付け時
の要求精度が緩和され、滑り案内装置の製造の容易化・
コストの低廉化が図れる。特に長尺のテーブルにおいて
製造が簡単化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の第1形態における工作機械の
滑動案内装置の横断面図である。
【図2】図1の拡大部分図である。
【図3】この発明の実施の第1形態における工作機械の
滑動案内装置のテーブルの上側滑動面構造の平面図・断
面図である。
【図4】この発明の実施の第2形態における工作機械の
滑動案内装置の横断面図である。
【図5】図4の拡大部分図である。
【図6】この発明の実施の第2形態における工作機械の
滑動案内装置の変形の横断面図である。
【図7】この発明の工作機械の滑動案内装置の滑動面の
浮上抑制の効果を示すグラフである。
【図8】工作機械の滑動案内装置の滑動面の面圧・浮上
・送り力の関係を示するグラフである。
【符号の説明】
1 ベッド 2 案内突条部 2a 上側案内面 2b 側方案内面 2c 下側案内面 2d 側方案内面 3 送りボールねじ 4 凹溝部 5 テーブル 51 テーブル上板部 51a 上側移動面 51b,51d 側方移動面 51c 突出部 52 側方案内部材 52a 側方移動面 53 下側案内部材 53a 下側移動面 6 ボールねじナット 7 ナット保持部 8 滑動面 9 排出溝 11 面圧調整滑動面区分 12 ランド部 13 面圧調整ポケット 14 油溝 15,16 滑動面 17,18 静圧ポケット 19,20 流通孔 21,22 給油口 23 Oリング 24,25 絞り 30A,30B ローラ支承ユニット 31 軌道帯体 32 ころ 33 保持器 34A,34B 凹溝 35 板ばね 36 調節ボルト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の案内面に潤滑油を介在させて滑
    動面が接触した状態の移動体を滑り案内する滑り案内装
    置において、 支持体の案内面に対する面圧軽減手段及び移動体の滑動
    面の浮上抑制手段が移動体の滑動面に設けられたことを
    特徴とする滑り案内装置。
  2. 【請求項2】 支持体の案内面に潤滑油を介在させて滑
    動面が接触した状態の移動体を滑り案内する滑り案内装
    置において、 支持体の案内面に対する面圧軽減手段、移動体の滑動面
    の浮上抑制手段、及び支持体の案内面上における移動体
    の移動方向に直交する方向の滑動を規制する姿勢安定手
    段が移動体の滑動面に設けられたことを特徴とする滑り
    案内装置。
  3. 【請求項3】 支持体の案内面に対する面圧軽減手段
    は、移動体の滑動面に形成された潤滑油が圧入される面
    圧調整ポケットであり、移動体の滑動面の浮上抑制手段
    は、前記支持体の案内面に対向した案内面に接触する滑
    動面に形成された潤滑油が流入する静圧ポケットである
    請求項1又は請求項2に記載の滑り案内装置。
  4. 【請求項4】 支持体の案内面に対する面圧軽減手段
    は、移動体の滑動面に形成された潤滑油が圧入される面
    圧調整ポケットであり、移動体の滑動面の浮上抑制手段
    は、前記支持体の案内面に対向した案内面に弾性的に接
    触するように移動体に支持された転がり直動軸受である
    請求項1又は請求項2に記載の滑り案内装置。
  5. 【請求項5】 姿勢安定手段は、移動体の移動方向に直
    交する方向で対向したいた案内面に接触する滑動面に形
    成された潤滑油が流入する静圧ポケットである請求項2
    に記載の滑り案内装置。
  6. 【請求項6】 姿勢安定手段は、移動体の移動方向に直
    交する方向で対向した支持体の案内面に弾性的に接触す
    るように移動体に支持された転がり直動軸受である請求
    項2に記載の滑り案内装置。
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