JPH1026047A - 燃料噴射時期制御装置及び着火時期検出装置 - Google Patents

燃料噴射時期制御装置及び着火時期検出装置

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JPH1026047A
JPH1026047A JP17919496A JP17919496A JPH1026047A JP H1026047 A JPH1026047 A JP H1026047A JP 17919496 A JP17919496 A JP 17919496A JP 17919496 A JP17919496 A JP 17919496A JP H1026047 A JPH1026047 A JP H1026047A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つの振動センサを用いて複数の気筒の着火
時期を検出し、検出した着火時期と目標着火時期との偏
差に応じた補正項を噴射時期制御の制御ル−プに組み込
むにあたり、高精度な噴射時期制御を行うこと。 【解決手段】 各気筒毎に、振動センサとの位置関係な
どに応じて設定手段111で第1の重み係数を設定する
と共に、運転状態検出手段101からの検出信号に応じ
て設定手段110で第2の重み係数を設定し、前記補正
項をこれら重み係数で重み付をし、その補正項により例
えば検出した実噴射時期を補正して噴射時期調節手段1
13の制御信号を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料噴射時期を制
御する装置、及び着火時期を検出する装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来ディ−ゼル機関において、燃料の着
火時期が目標とする着火時期となるように燃料の噴射時
期を制御するものが知れている。この制御を行うために
は着火時期を検出する手段が必要であるが、その検出手
段の中で振動センサは、機関の加工が不要であり、また
安価という点から有利である。
【0003】このような燃料噴射時期を振動センサによ
り制御する技術として例えば特開昭60−138247
号公報がある。この公報には、圧電素子よりなる振動セ
ンサを各気筒の燃料噴射ノズルまたはノズルホルダに設
け、振動センサで検出した振動波形に基づいて着火の瞬
間を検出し、この検出結果に基づいて得た実着火時期
(クランクの基準位置に対する実着火時の位相)とエン
ジンの運転状態に応じた最適な目標着火時期との偏差を
求め、この偏差に応じた出力を噴射時期調節用タイマに
与えて燃料噴射時期を制御することが記載されている。
【0004】さらにまた特開昭59−185837号公
報には、各気筒に着火検出器を設けて、着火検出器の検
出信号に基づいて得た実着火時期と目標とする着火時期
との偏差を求めると共に、4気筒分の偏差の平均値を求
め、これを噴射時期の制御信号に反映させる技術が開示
されている。この技術は、各気筒とも噴射時期が同じて
あっても圧縮比のばらつきや温度分布の違いなどによっ
て着火時期が気筒間でばらつくため、検出した各気筒の
着火時期が目標着火時期となるように噴射時期を制御し
て気筒間での着火時期のばらつきをなくすことを狙いと
している。また着火検出器としては燃焼光を捉えるフォ
トセンサ、気筒内の圧力を検出する内圧センサ、あるい
は振動センサなどを用いることが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで着火検出器と
してフォトセンサや内圧センサを用いる場合には、各気
筒の筒内に直接挿入され、燃焼光や内圧を直接測定して
いるため機械振動ノイズの重畳や検出遅れといった要因
は含まない。これに対し振動センサを用いた場合には、
燃料が爆発したときの気筒の振動を捉えているため、次
のような問題がある。
【0006】(1)先ず、振動センサを利用するにあた
り1つの振動センサにより多気筒例えば4気筒の着火時
期を検出するように構成すれば、安価なシステムを構成
できる点で有利である。しかしながらこの場合振動セン
サから遠い気筒については、振動センサに近い気筒に比
べて、燃焼振動のレベルが小さいため、燃焼振動以外の
機械振動ノイズに弱く、従って振動センサと気筒間の相
対位置関係によって、検出される着火時期の信頼度が異
なってしまう。またバルブ着座時に機械振動ノイズが発
生するので、バルブ開閉のタイミングと燃焼時期とが重
なってしまう気筒と重ならない気筒とでは、やはり検出
される着火時期の信頼度が異なる。
【0007】(2)更に高回転及び/または高負荷運転
時は低回転及び/または低負荷運転時よりも機関の振動
が大きいので機械振動ノイズが大きくなり、このため振
動センサからの電気信号にこのノイズ分が含まれてしま
うので、S/Nが悪くなり、着火の瞬間の検出精度つま
り検出した実着火時期の信頼度が低下する。また回転数
があまり高くない状況においても急加速時などのような
過渡時にはやはり機械振動ノイズが大きくなり、同様に
信頼度が低下する。
【0008】本発明はこのような事情の下になされたも
のであり、その目的は、簡素で高精度な着火時期制御
を、振動センサを用いて実現することのできる装置を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、機
関の複数の気筒の振動を共通の振動センサ例えば1個の
振動センサにより検出し、検出した振動を信号処理回路
にて処理し、各気筒内の着火を検出する。この着火検出
手段からの着火検出信号に基づいて、実着火時期が求め
られる。
【0010】一方目標着火時期設定手段により運転状態
に応じた目標着火時期を求め、この目標着火時期と前記
実着火時期との偏差に応じた補正項を補正項演算手段に
より求める。そして第1の重み係数設定手段により予め
気筒毎の第1の重み係数を設定し、重み付け手段にて前
記補正項を第1の重み係数により気筒毎に重み付けす
る。こうして重み付けされた補正項に基づいて噴射時期
調節手段を制御する。
【0011】請求項1の発明によれば、検出した実着火
時期について気筒毎の信頼度の違いを考慮し、例えば各
気筒と振動センサとの位置関係に応じた着火時期検出信
号の信頼度に応じて、燃料噴射時期制御への前記補正項
の寄与の程度に重み付けをしているため、気筒毎に振動
センサを設ける場合に比べて安価で、かつ高精度な燃料
噴射時期制御を行うことができる。
【0012】請求項2の発明では、請求項1の場合と同
様に、目標着火時期と実着火時期との偏差に応じた補正
項に基づいて噴射時期調節手段を制御するにあたり、運
転状態を考慮した重み付けを前記補正項に対して行う。
即ち運転状態検出手段により検出した検出信号に基づい
て第2の重み係数を設定し、重み付け手段にて前記補正
項を第2の重み係数により重み付けする。この重み係数
の具体的設定方法としては、例えば請求項4に記載した
ように、高負荷及び/または高回転ほど重み付けの影響
が小さくなるように決められる。
【0013】請求項2の発明によれば、振動センサを用
いて着火を検出したときの運転状態による機械振動ノイ
ズの影響を考慮して、運転状態に応じた検出着火時期の
信頼度の違いを燃料噴射時期制御に反映しているため、
高精度な燃料噴射時期制御を行うことができる。また請
求項3の発明のように、複数の気筒に対して共通の振動
センサを用いる場合に、気筒毎の第1の重み係数と運転
状態に応じた第2の重み係数を設定してこれらにより補
正項を重み付けすれば、単に気筒毎に重み付けする場合
に比べてより一層信頼性の高い燃料噴射時期制御を行う
ことができる。
【0014】更にまた請求項8の着火時期検出装置で
は、請求項1と同様に振動センサを用いた着火検出手段
及び基準位置検出手段により実着火時期を求めると共
に、目標着火時期設定手段により目標着火時期を求め
る。そして第1の重み係数設定手段により予め気筒毎に
第1の重み係数を設定し、実着火時期補正手段により前
記実着火時期を、目標着火時期及び第1の重み係数によ
り気筒毎に補正し、補正された実着火時期を検出着火時
期とする。従って検出した実着火時期について気筒毎の
信頼度の違いを考慮して補正しているため、高精度な着
火時期検出を行うことができる。
【0015】請求項9の着火時期検出装置では、請求項
8の発明と同様に実着火時期を目標着火時期及び重み係
数により補正するが、この重み係数(第2の重み係数)
としては、運転状態検出部からの検出信号に基づいて設
定される。従って振動センサを用いて着火を検出したと
きの運転状態による機械振動ノイズの影響を考慮して実
着火時期を補正しているため、高精度な着火時期検出を
行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態である
燃料噴射時期制御装置の構成要素をブロック化して全体
の概略構成を示すブロック図であり、先ず図1を参照し
ながら本実施の形態の概要を簡単に説明する。運転状態
検出手段101は、エンジンの回転数検出部201、ア
クセル開度検出部202、吸気圧検出部203、及び燃
料の噴射量検出部204などを含む。
【0017】目標噴射時期設定手段102及び目標着火
時期設定手段103は、運転状態検出手段101からの
検出信号に応じて夫々目標噴射時期及び目標着火時期を
設定する。実噴射時期演算手段104aは、燃料の噴射
の瞬間を検出する噴射時点検出手段104とクランクの
基準位置を検出する基準位置検出手段105との各検出
信号に基づいて実噴射時期、即ち基準位置に対する噴射
時点のクランク角度(位相)を検出する。
【0018】一方着火検出手段106は、エンジンの各
気筒に対して共通に設けられた1個の振動センサ205
と信号処理回路206とからなり、振動センサ205で
検出した振動信号を信号処理回路206にて処理し、着
火の瞬間を検出する。実着火時期演算手段107は、着
火検出手段106及び基準位置検出手段105の各検出
信号に基づいて実着火時期、即ち基準位置に対する着火
の時点のクランク角度(位相)を検出する。補正項演算
手段108は、目標着火時期と実着火時期との位相差
(補正項)を求める。
【0019】前記補正項は、重み付け手段109によ
り、第1の重み係数及び第2の重み係数が掛け算される
ことにより重み付けされる。第1の重み係数は、第1の
重み係数設定手段110により、気筒と振動センサとの
位置関係に応じて設定され、また第2の重み係数は、第
2の重み係数設定手段111により、運転状態検出手段
101からの検出信号に応じて設定される。そして出力
値演算手段112では、重みづけされた補正項に基づい
て目標噴射時期を補正、例えば目標噴射時期に補正項を
加算すると共に、補正後の目標噴射時期と実噴射時期と
の差分に基づいて、噴射時期調節手段133に制御信号
を出力する。
【0020】次に図1に示した燃料噴射時期制御装置の
具体的構成及び作用について詳述する。図2はこの燃料
噴射時期制御装置の具体的な全体構成を示す図である。
1は例えば直列4気筒ディーゼルエンジン(機関)、2
は分配型燃料噴射ポンプであり、燃料噴射ポンプ2から
圧送された燃料は燃料噴射ノズル21を介して各気筒内
に噴射される。燃料噴射ポンプ2の噴射時期は、電気−
油圧式タイマと呼ばれる後述の噴射時期調節手段3によ
り調節される。
【0021】前記ディーゼルエンジン1には、振動セン
サ4が取り付けられている。この振動センサ4はエンジ
ンブロックの振動を例えば圧電素子により電気信号とし
て検出し、この信号に基づいて着火の瞬間を検出するた
めのものであり、この例では各気筒の着火を1個の振動
センサで検出するようにしている。直列4気筒エンジン
に振動センサを取り付ける場合の好ましい例を図3に示
すと、この場合振動センサ4は2番目及び3番目の気筒
Cy2、Cy3の間であって、エンジンブロックEBの
上端付近が好ましい。Cy1、Cy4は気筒、Hはヘッ
ドカバー、Pはオイルパンである。
【0022】またV型6気筒エンジンの場合は振動セン
サ4をバンクの中央に設けることが好ましい。その理由
については、振動センサ4の取り付け位置について、各
気筒に対してできる限り対象となる位置を選択すること
により、特定の気筒で捕捉される燃焼振動が極端に小さ
くなるのを防ぐためである。このようにして振動センサ
4により検出された振動信号(圧電素子で変換された電
気信号)は図4に示す信号処理回路40に入力される。
即ち振動信号は、フィルタ41に入力され、ここで高周
波ノイズや直流成分が除去された後、積分回路42及び
ピークホールド回路43に入力される。各回路42、4
3の出力は、コンパレータ44の両入力端に夫々入力さ
れる。このコンパレータ44は、ピークホールド回路4
3からの出力が積分回路42からの出力よりも大きくな
ったときに出力レベル「H」(例えば5Vの信号)レベ
ルとなり、それ以外のときは「L」(例えば0Vの信
号)レベルとなるように構成されている。
【0023】燃焼振動のレベルが小さくピークホールド
回路43の出力が積分回路42の出力を越えない場合に
は、コンパレータの出力電圧は0Vのままとなる。ピー
クホールド回路43には、エンジン制御用マイコン45
より、リセット信号が入力されるようになっており、こ
のリセット信号はエンジンの圧縮TDC後90゜CAに
て出力され、毎燃焼ごとにリセットされる。図4の処理
回路の動作の詳細を図5に示す。振動センサ4からの信
号をフィルタリングした信号が(a)である。対応付け
て表わすためにCy1〜Cy4を付してある。フィルタ
リング後の信号を積分回路42に入力して得られる波形
は(b)に点線で示すViの様になる。またピークホー
ルド回路43に入力して得られる波形は(b)に実線で
示すVPの様になる。この2つの信号(Vi、VP)を
コンパレータ44に入力すると、コンパレータ44の出
力端から(c)に示すVCが得られる。
【0024】前記信号処理回路40は、図2に示す電子
制御ユニット10内の入力回路11に相当し、この入力
回路11で得た信号つまり図5に示すコンパレータ44
の出力信号VCはマイクロコンピュータMCに入力され
る。この例では振動センサ4及び信号処理回路40によ
り着火検出手段が構成されている。上述のようにして着
火の瞬間が検出されるが、この検出信号に基づいてクラ
ンクの基準位置に対する着火の時点の位相、つまり着火
の時期(実着火時期)次のようにして求められる。図2
ではクランクの基準位置を検出する基準位置検出手段で
ある基準位置検出器は符号5で示してあり、この基準位
置検出器5からの信号は入力回路12を介してマイクロ
コンピュータMCに取り込まれる。この基準位置検出器
5は、図6に示すようにクランク軸に同期して回転する
と共に1個の突起を備えた歯車51と電磁ピックアップ
52とを備え、上死点後の基準クランク位置で突起が電
磁ピックアップ52に対向し、これにより電磁ピックア
ップ52から図7(a)に示すような交流信号Vaを出
力するように構成されている。
【0025】そしてこの交流信号は入力回路12に入力
すると波形成形されて図7(b)に示すようなパルス信
号Vbとなる。マイクロコンピュータMCではこのパル
ス信号Vbのパルス間隔tMをカウントしてエンジンの
回転数を算出する。マイクロコンピュータMCでは、ク
ランクの基準位置に対応するパルス信号Vbと着火検出
手段からの検出信号であるパルス信号Vcとの時間差を
求め、この時間差とエンジンの回転数とに基づいて、基
準位置から燃料の着火までに要したクランク角度即ち実
着火時期TTPを算出する。
【0026】このように本実施の形態では、図1に示す
実着火時期演算部107は、マイクロコンピュータMC
より構成されるが、目標着火時期設定手段103、補正
項演算手段108、目標噴射時期設定手段102、第1
の重み係数設定手段110、第2の重み係数設定手段1
11及び出力値演算手段112などもマイクロコンピュ
ータMCにより構成され、各処理はソフトウェアにより
実行される。
【0027】続いてこれら各構成要素について具体的に
述べる。先ず目標着火時期設定手段103においては、
既述のようにして検出したエンジンの回転数NEと燃料
の噴射量の検出値(実噴射量)とから、予めメモリ内に
格納したマップあるいは計算式により目標着火時期を求
める。燃料噴射量の検出は、図2に示すように噴射ポン
プ2に組み合わせて設けられた燃料噴射量検出器6を用
いて行われる。この燃料噴射量検出器6の一例を図8に
示すと、61は噴射ポンプのスピルリング、62はプラ
ンジャであり、図示しないフェースカムによりプランジ
ャ62は回転しながら左右に移動し、燃料を圧送、分配
する。検出器60の可動コア63はレバーを介してスピ
ルリング61に一体に固定されており、筒状ボビンの外
周に二対のコイル64が巻かれている。本体は固定ネジ
65にてポンプヘッドに固定されている。
【0028】噴射量の検出は、可能動コア63が二対の
コイル64の中を摺動することでコイル64のインダク
タンスが変化することを利用しており、スピルリング6
1は燃料噴射量が少ない場合は図中左方に位置し、燃料
噴射量が多く必要な場合には右方に位置するように動
く。従って燃料噴射量が多い場合には出力電圧値は低
く、例えば1Vであり、またアイドル運転状態の場合の
様に噴射量が少ない場合にはスピルリング21は左方に
移動し、コア63のストロークは大きくなり例えば出力
電圧は3Vとなるように作動する。こうして得られた燃
料噴射量の検出信号(アナログ電圧)は図2に示すA/
D変換器13を介してマイクロコンピュータMCに取り
込まれる。
【0029】ここで図2の全体構成図に説明を戻すと、
15はアクセル踏み込み量を検出するアクセル位置検出
器、16はエンジン1の燃料温度を検出する温度検出器
であり、これら検出器15、16の各検出信号は、前記
A/D変換器13を介してマイクロコンピュータMCに
取り込まれる。またマイクロコンピュ−タMCの出力側
には、後述の噴射時期調節手段3に適当なデュ−ティ比
をもつパルス信号を与えるための出力回路17が設けら
れている。
【0030】また燃料の噴射時期の検出は、図2に示す
ように噴射ポンプ2に付設された噴射時期検出器7を用
いて行われる。この噴射時期検出器7の一例を図9に示
すと、180度間隔で設けられた2個の突起71、71
を有する歯車72は噴射ポンプ2の駆動軸73に取り付
けられている。前記突起71、71を検出する電磁ピッ
クアップ74はローラリング75に取り付けられてお
り、噴射時期を変更すると、ローラリング75と共に電
磁ピックアップ74も駆動軸73のまわりに回動し、発
生する信号の位相がかわるようにセットされている。こ
の電磁ピックアップ74からの交流信号は、基準位置検
出器5で説明したと同様に図2に示す入力回路14にて
波形成形され、図7(d)に示すパルス信号Vdとして
マイクロコンピュータMCに取り込まれる。
【0031】マイクロコンピュータMCではこのパルス
信号Vdとクランクの基準位置に対応するパルス信号V
bとの時間差を求め、この時間差とエンジンの回転数N
Eとに基づいて、基準位置から燃料の着火までに要した
クランクの角度即ち実噴射時期TPを算出する。一方目
標噴射時期設定手段102では、エンジンの回転数N
E、燃料の噴射量検出値および燃料温度とから予めメモ
リ内に格納したマップあるいは計算式により目標噴射時
期を求める。
【0032】ここで本発明で実施される燃料噴射時期制
御と、既述の各信号との関係について述べると、図7
(c)にて示す実着火時期TTPと目標着火時期との偏
差に応じた補正項ΔTを求め、このΔTに基づいて目標
噴射時期を補正するのであるが、この実施の形態の特徴
とする点は、補正項ΔTに対して、気筒別に重み付けを
し更に運転状態に応じて重み付けをすることにある。こ
の重み付けに関する部分は、図1の第1の重み係数設定
手段110、第2の重み係数設定手段111及び重み付
け手段109であり、これらの具体例について詳述す
る。
【0033】ここでは直列4気筒エンジンを例にして説
明する。第1の重み係数は、図10(a)のテ−ブルに
示すように各気筒Cy1〜4毎に予め設定されている。
この第1の重み係数の意味について述べる。直列4気筒
エンジンにおいて、1つの振動センサによりすべての気
筒の着火時期を検出しようとする場合には、既述したよ
うに気筒Cy2、3間に取り付けるのが好ましい。これ
は振動センサによって捕捉される燃焼振動レベルが気筒
の間で大きく異ならないようにするためである。
【0034】このように振動センサを取り付けた場合、
振動センサで捕捉される燃焼振動レベルは、気筒Cy
2、3では比較的大きく、気筒Cy1、4では比較的小
さい。即ち気筒Cy2、3の方が気筒Cy1、4よりも
燃焼振動レベル以外の機械振動ノイズなどに対して強
い、つまりS/Nが良い。このような理由から気筒Cy
2、3の第1の重み係数は気筒Cy1、4の第1の重み
係数よりも大きく設定する。この例では、夫々1.0及
び0.7に設定されている。第1の重み係数の値はこの
例に限られるものではなく、エンジンの種類などに応じ
て例えば実測デ−タに基づいて適宜設定すれば良い。
【0035】重み係数1は、実着火時期と目標着火時期
との偏差ΔTをそのまま使用して噴射時期を補正するこ
とを示し、重み係数<1とは、重み付けの影響が小さい
ことを示す。更に第2の重み係数は、以下のような点を
考慮して運転状態に応じて決定される。例えば高回転数
や、高負荷においては燃焼振動以外の機械振動ノイズが
大きくなり、S/Nが悪くなるため着火時期の検出結果
の重み付けを小さくするように重み係数が設定される。
即ち気筒Cy1、4では機械振動ノイズに燃焼振動が隠
れてしまって着火の検出ができない回転数や負荷条件下
でも、気筒Cy2、3では燃焼振動を検出できる場合も
あるため、図10(b)、(c)の特性図に示すように
回転数、負荷が大きくなるにつれて夫々重み係数Kn、
KAを小さくするように設定する。ただし本発明におい
て第2の重み係数としては、KnまたはKAのうちの一
方を用いてもよい。これら図10に示すデ−タは、マイ
クロコンピュ−タMCのメモリに格納される。
【0036】そして前記噴射時期調節手段3は、例えば
図11に示すように構成される。図11において、タイ
マピストン30はピン31でロ−ラリング32と接続さ
れており、タイマピストン30が図中左方に移動すると
ロ−ラリング32が右回転方向に回動し、燃料噴射時期
は進角側に変わるものである。33はベ−ン型燃料ポン
プであり、噴射ポンプの図示しないドライブシャフトに
より回転し、燃料タンクから燃料をポンプ内圧力室34
へ圧送する。圧力室34内の燃料は機関へ噴射されると
共に、絞りを通りタイマピストン高圧室35へ導かれ
る。従って高圧室35の圧力と低圧室35a中のリタ−
ンスプリング36の力の釣り合う位置でタイマピストン
30の位置が定まるためロ−ラリング32の位置が定ま
り、噴射時期が定まる。37は圧力調整用の電磁弁であ
り、高圧室35の圧力を、電子制御ユニット10からの
駆動信号により電磁弁37の開閉時間比率を変えること
により制御し、タイマピストン30の位置即ち噴射時期
を決める。
【0037】次に上述の実施の形態の作用について、図
12〜図16に示すマイクロコンピュ−タMCが行う処
理のフロ−チャ−トを参照しながら説明する。図12は
メインル−チン、図13〜図18は割込みル−チンを示
す。図中P、Rはステップを示す。図12において電源
投入時に、例えば後述のΔTをクリアするなど、必要な
初期化を行う。
【0038】続いてP2では図7(b)に示す基準位置
パルス(Vb)の周期tMの逆数をとり、定数をかける
ことによりエンジン回転数NEを求める。この際基準位
置パルスの立ち上がりで図13に示すル−チンの割込み
処理がかかるようになっている。即ち基準位置パルスの
立上がり時点でのタイマ値tiをR1で読み込み、前サ
イクルでのタイマ値t(i−1)との差をR2で演算し
て周期tMを求め、R3で基準クランク位置に対する実
噴射時期位相(実噴射時期)TP=ti−tkを演算す
る。tkの読み込みについては、噴射時期検出器7から
の図7(d)に示すパルス信号(Vd)の立上がり時点
で図14に示す割込みル−チンが起動され、R4でその
立上がり時点のタイマ値tkが読み込まれる。
【0039】次のP3では前述した噴射量検出器の値を
A/D変換した値を読みこむ。メインル−チンのP4及
びP5では、既述したように夫々目標噴射時期TB及び
目標着火時期TTSを算出する。その後P6では実着火
時期TTPを算出する。このステップP6においては、
図7(c)に示す着火検出信号(VC)が立ち上がると
図15に示す割込みル−チンが起動され、R5にて信号
の立上がり時の時刻tjを読取り、R6で直前に取り込
まれた基準位置パルスの立上がり時刻tiとの差を算出
し、この差tj−tiと回転数NEとに基づいて実着火
時期TTPを算出する。
【0040】次いでP7で目標着火時期TTSと実着火
時期TTPとの偏差に応じたΔTを求め、次のP8にて
ΔTに対して以下のようにして重み付けを行う。先ず着
火を検出した気筒の判別を行い、その気筒に対応した第
1の重み係数Kiを図10(a)に示すテ−ブルから選
択すると共に、エンジン回転数に応じた第2の重み係数
Kn及び負荷(アクセル開度)に応じた第2の重み係数
KAを図10(b)、(c)に示すデ−タから夫々選択
する。そしてこれら重み係数の掛け算値K(Ki×Kn
×KA)をト−タルの重み係数として、つまりいわば気
筒の基本重み係数Kiを運転状態に応じた重み係数によ
り修正してト−タルの重み係数Kを求め、このKにΔT
を掛け算してΔTの重み付けを行う。
【0041】図10(a)の例では振動センサの取付位
置に近い気筒ほど重みづけを大きく、つまり振動センサ
による着火時期検出精度が高いのでΔTをそのまま反映
させるようにしている。図10(b)、(c)の例で
は、エンジン回転数が低く、あるいはアクセル開度が小
さいときは、エンジン出力が低い状態で運転されている
ため、振動センサの検出精度が高いので、ΔTをそのま
ま反映させるようにしている。
【0042】P9では、目標噴射時期TBと補正項ΔT
を加算して補正後目標噴射時期TBを算出する。続いて
P10にて実噴射時期を算出する。これは既述したステ
ップR3で求めたTPを用いれば良い。次にP11にて
目標噴射時期TBと実噴射時期TPとの誤差に応じてこ
の誤差量を零にするように、図11の電磁弁37に出力
する駆動信号のデュ−ティ比算出する。
【0043】以上P11まで進んだらプログラムはP2
へ戻り同様の処理を繰り返す。このようにプログラムが
ル−プを描きつつ計算を進めているうちに、ある一定時
間毎に図16の定時割り込みル−チンが発生し、R7で
定時割込み処理をし、既に計算されたデュ−ティ比は、
R8のステップで図2に示す出力回路17から駆動出力
周期に同期して発生する。こうして適切なデュ−ティ比
の駆動信号が噴射時期調節手段3に供給され、燃料の噴
射時期制御が行われる。
【0044】上述の実施の形態によれば、エンジンブロ
ックEBに1個の振動センサ4を取り付けて4気筒の着
火を検出するようにしているので、気筒毎に筒内にセン
サを挿入するためのエンジンの加工を必要とせず、また
気筒毎にセンサを設ける場合に比べてはるかに安価であ
る。そして各気筒と振動センサ4との位置関係などに基
づいて、着火の検出の信頼度に応じた重み付けを燃料噴
射時期の補正項に対して行うと共に、更にエンジン回転
数及び負荷に応じた重み付けも行って、回転数や負荷が
高いときと低いときとの機械振動ノイズによる着火検出
の信頼度の差をも噴射時期制御に反映させているため、
高精度な噴射時期制御を行なうことができる。
【0045】ここで前記第2の重み係数については図1
7及び図19に示すような方法で設定してもよい。図1
7に示す、第2の重み係数設定部111では、運転状態
検出部101からエンジン回転数、アクセル開度、吸気
圧及び燃料噴射量のうちの少なくとも1つ以上の情報に
基づいて、エンジンの運転状態が定常であるか過渡であ
るかを運転状態判別部301で判別している。そしてテ
−ブル302には、定常状態のときの重み係数と過渡状
態のときの重み係数が規定されており、判別された運転
状態に対応した重み係数が出力される。この場合過渡状
態時の重み係数は、定常状態時の重み係数よりも小さく
設定されている。この理由は過渡状態のときは定常状態
のときにくらべて振動センサによる検出精度が劣るから
振動センサ出力による着火のずれをそのまま反映させる
ことを防ぐためである。なお過渡状態は複数の段階に分
け、各段階毎に重み係数を設定してもよい。
【0046】また実燃料噴射量の代わりに、アクセル開
度、エンジン回転数をパラメータとして演算される目標
噴射量を使用して目標着火時期を演算してもよい。また
図18に示す第2の重み係数設定部111は、エンジン
回転数の変化率を演算する演算部303とアクセル開度
の変化率を演算する演算部304とを有している。30
5は回転数変化率と重み係数との関係を規定したメモリ
内のデ−タ、306はアクセル開度の変化率と重み係数
との関係を規定したメモリ内のデ−タであり、マイクロ
コンピュ−タは、演算結果である各変化率に応じた重み
係数をデ−タ305、306に基いて求め、得られた重
み係数のうち小さい方の値が最小値出力部307から出
力され、こうして第2の重み係数が設定される。なお第
2の重み係数の設定の仕方については、これ以外の方法
を採用してもよい。
【0047】また本発明では、気筒毎に求めた重み付け
後のΔTを例えば気筒Cy1〜Cy4について平均化
し、その平均値を既述の実施の形態のΔTの代りに使用
してもよい。そしてまた振動センサを各気筒間で共通に
使用するにあたっては、例えば4気筒エンジンの場合、
気筒CY1、2について1個の振動センサを用い、気筒
Cy3、4について1個の振動センサを用いて合計2個
の振動センサを用いるようにしてもよい。また本発明で
は気筒ごとに振動センサを設け、求めた補正項に対して
運転状態に応じた第2の重み付けをするようにしてもよ
い。
【0048】以上説明したフロ−チャ−トの説明では、
基本目標噴射時期、目標着火時期、実噴射量をパラメ−
タとして使用したが、このかわりにアクセル位置にその
まま置き換えても実施可能である。また、上記実施例で
は分配型の噴射ポンプを用いているが、ポンプ被駆動軸
とクランク軸との回転位相を変化させて噴射時期を制御
する列型の噴射ポンプにも同様に適用できる。
【0049】更に、上記実施例では、噴射時点検出器7
の歯車72は図9に示すように、ポンプ1回転(エンジ
ン2回転)に2つの信号を発生する突起を設けており、
これにより基準位置検出器5と歯数が合う。しかし、噴
射時期制御と同時に噴射量制御を行なう場合、この状態
ではエンジン回転に1歯の信号しか入力されず、この信
号により回転数情報を得て該回転数情報にて噴射量制御
を行なおうとすると、回転情報の入力頻度が粗く安定な
制御が困難となる。
【0050】そこで他の実施例として、図19に示すよ
うな歯車を利用することができる。この歯車76には多
くの歯がきざまれている(例えば図示の場合64歯)。
エンジン4気筒の場合、各気筒の噴射時期に対応する位
置に4か所欠歯7a〜7dを設ける。この歯車76によ
り得られる信号は波形整形後に図20のような波形にな
る。この信号をマイクロコンピュ−タMCに入力し、波
形の立ち上がりから次の立ち上がりまでの時間を毎回計
測し、その時間の大きさを見て欠歯を判定し、その欠歯
の次の立ち上がり(G)を検出する。このG点を前記実
施例の噴射時点検出信号のかわりに利用することもでき
る。この場合回転情報の入力頻度も多くなり、噴射量制
御を安定して行うことが可能となる。
【0051】以上において、図21に本発明の着火時期
検出装置の実施の形態を示す。この装置の構成は、図1
に示す燃料噴射時期制御装置における着火時期検出に関
する部分と略同様であり、実着火時期が実着火時期補正
手段100にて、目標着火時期、第1及び第2の重み係
数により補正される。補正演算の一例としては、目標着
火時期と実着火時期との偏差に第1及び第2の重み係数
を掛け算し、その結果を実着火時期に加算することが挙
げられる。この場合振動センサによる着火の検出の信頼
度が高くて重み付けが1であれば、実着火時期がそのま
ま検出実着火時期である出力値として取り扱われる。こ
のようにすれば既に詳述したように高い精度で着火時期
を検出できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の全体の概略構成を示すブ
ロック図である。
【図2】本発明の実施の形態の全体構成を具体化して示
す構成図である。
【図3】振動センサを直列4気筒エンジンに取り付けた
状態を示す側面図である。
【図4】振動センサからの電気信号を処理するための信
号処理回路である。
【図5】図4に示す回路の各部の波形を示す信号波形図
である。
【図6】基準位置検出器の検出信号を波形整形するため
の信号処理回路図である。
【図7】基準位置の検出信号、着火時点の検出信号及び
噴射時点の検出信号を示す信号波形図である。
【図8】実噴射量検出器の取り付け状態を示す断面図で
ある。
【図9】噴射時点検出器の取り付け状態を示す断面図で
ある。
【図10】第1及び第2の重み係数の設定の一例を示す
説明図である。
【図11】噴射時期調節手段を示す断面図である。
【図12】本実施の形態の制御手順を示すフロ−チャ−
トである。
【図13】基準位置割込みル−チンを示すフロ−チャ−
トである。
【図14】噴射時期割込みル−チンを示すフロ−チャ−
トである。
【図15】実着火時割込みル−チンを示すフロ−チャ−
トである。
【図16】定時割込みル−チンを示すフロ−チャ−トで
ある。
【図17】第2の重み係数設定部の他の例を示す構成図
である。
【図18】第2の重み係数設定部の更に他の例を示す構
成図である。
【図19】噴射位置検出器の歯車を示す平面図である。
【図20】噴射位置検出器からの検出信号を示す信号波
形図である。
【図21】本発明の着火時期検出装置の実施の形態の概
略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】 101 運転状態検出手段 102 目標噴射時期設定手段 104 噴射時点検出手段 105 基準位置検出手段 106 着火検出手段 205 振動センサ 109 重み付け手段 110 第1の重み係数設定手段 111 第2の重み係数設定手段 113 噴射時期調節手段 1 ディ−ゼルエンジン 2 噴射ポンプ 21 燃料噴射ノズル 3 噴射時期調節手段 4 振動センサ 5 基準位置検出器 6 燃料噴射量検出器 7 噴射時点検出器 MC マイクロコンピュ−タ Cy1〜4 気筒

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関の複数の気筒の振動を共通の振動セ
    ンサにより検出し、検出した振動に基づいて各気筒内の
    着火を検出する着火検出手段と、 前記機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 運転状態に応じた目標着火時期を設定する目標着火時期
    設定手段と、 前記機関の気筒内への燃料の噴射時期を調節する噴射時
    期調節手段と、 前記着火検出手段及び目標着火時期設定手段からの各信
    号の偏差に基づいて噴射時期の補正項を求める補正項演
    算手段と、を備え、 前記補正項に基づき、燃料の噴射時期を制御する燃料噴
    射時期制御装置において、 前記気筒毎に前記振動センサとの相対位置に対応する第
    1の重み係数を予め設定する第1の重み係数設定手段
    と、 前記第1の重み係数により前記補正項を気筒毎に重み付
    けする重み付け手段と、を設け、 前記重み付け手段により重み付けされた補正項に基づき
    燃料の噴射時期を制御することを特徴とする燃料噴射時
    期制御装置。
  2. 【請求項2】 機関の気筒の振動を振動センサにより検
    出し、検出した振動に基づいて気筒内の着火を検出する
    着火検出手段と、 前記機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 運転状態に応じた目標着火時期を設定する目標着火時期
    設定手段と、 前記機関の気筒内への燃料の噴射時期を調節する噴射時
    期調節手段と、 前記着火検出手段及び目標着火時期設定手段からの各信
    号の偏差に基づいて噴射時期の補正項を求める補正項演
    算手段と、を備え、 前記補正項に基づき、燃料の噴射時期を制御する燃料噴
    射時期制御装置において、 前記運転状態検出手段からの検出信号に基づいて第2の
    重み係数を設定する第2の重み係数設定手段と、 この第2の重み係数により前記補正項を重み付けする重
    み付け手段と、を設け、 前記重み付け手段により重み付された補正項に基づき燃
    料の噴射時期を制御することを特徴とする燃料噴射時期
    制御装置。
  3. 【請求項3】 機関の複数の気筒の振動を共通の振動セ
    ンサにより検出し、検出した振動に基づいて各気筒内の
    着火を検出する着火検出手段と、 前記機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 運転状態に応じた目標着火時期を設定する目標着火時期
    設定手段と、 前記機関の気筒内への燃料の噴射時期を調節する噴射時
    期調節手段と、 前記着火検出手段及び目標着火時期設定手段からの各信
    号の偏差に基づいて噴射時期の補正項を求める補正項演
    算手段と、を備え、 前記補正項に基づき、燃料の噴射時期を制御する燃料噴
    射時期制御装置において、 前記気筒毎に前記振動センサとの相対位置に対応する第
    1の重み係数を予め設定する第1の重み係数設定手段
    と、 前記運転状態検出手段からの検出信号に基づいて第2の
    重み係数を設定する第2の重み係数設定手段と、 前記第1の重み係数及び第2の重み係数により前記補正
    項を気筒毎に重み付けする重み付け手段と、 前記重み付け手段により重み付けされた補正項に基づき
    燃料の噴射時期を制御することを特徴とする燃料噴射時
    期制御装置。
  4. 【請求項4】 第2の重み係数設定手段は、高負荷及び
    /または高回転ほど、重み付けの影響が小さくなるよう
    に重み係数を設定するものであることを特徴とする請求
    項2または3記載の燃料噴射時期制御装置。
  5. 【請求項5】 運転状態検出手段は、エンジン回転数、
    アクセル開度、吸気圧及び燃料噴射量のうちの少なくと
    も1つを検出するものであり、 第2の重み係数設定手段は、前記運転状態検出手段にて
    得た情報に基づいて機関の運転状態が定常状態であるか
    過度状態であるかを判別し、過度状態であると判別した
    ときには重み付けの影響が定常状態の場合よりも小さく
    なるように重み係数を設定するものであることを特徴と
    する請求項2、3または4記載の燃料噴射時期制御装
    置。
  6. 【請求項6】 第2の重み係数設定手段は、エンジンの
    回転数の変化率及び/またはアクセルの開度の変化率を
    演算し、機関の運転状態が過度状態にあるときにおい
    て、変化率が大きいほど重み付けの影響が小さくなるよ
    うに重み係数を設定するものであることを特徴とする請
    求項5記載のディ−ゼル機関用燃料噴射時期制御装置。
  7. 【請求項7】 重み付け手段にて求めた補正項について
    各気筒間の平均値を演算し、この平均値を補正項として
    当該補正項に基づいて燃料噴射時期を制御することを特
    徴とする請求項1または3記載の燃料噴射時期制御装
    置。
  8. 【請求項8】 機関の所定回転角度位置を検出する基準
    位置検出手段と、 前記機関の複数の気筒の振動を共通の振動センサにより
    検出し、検出した振動に基づいて各気筒内の着火のを検
    出する着火検出手段と、 運転状態に応じた目標着火時期を設定する目標着火時期
    設定手段と、 前記基準位置検出手段及び着火検出手段からの各信号に
    基づいて実着火時期を演算する実着火時期演算手段と、 前記気筒毎の第1の重み係数を予め設定する第1の重み
    係数設定手段と、 前記実着火時期を、目標着火時期及び第1の重み係数に
    より気筒毎に補正する実着火時期補正手段と、を設け、 前記実着火時期補正手段により求めた実着火時期を検出
    着火時期とすることを特徴とする着火時期検出装置。
  9. 【請求項9】 機関の所定回転角度位置を検出する基準
    位置検出手段と、 前記機関の気筒の振動を振動センサにより検出し、検出
    した振動に基づいて気筒内の着火を検出する着火検出手
    段と、 運転状態に応じた目標着火時期を求める目標着火時期設
    定手段と、 前記基準位置検出手段及び着火検出手段からの各信号に
    基づいて実着火時期を演算する実着火時期演算手段と、 前記機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 この運転状態検出手段からの検出信号に基づいて第2の
    重み係数を設定する第2の重み係数設定手段と、 前記実着火時期を、目標着火時期及び第2の重み係数に
    より補正する実着火時期補正手段と、を設け、 前記実着火時期補正手段により求めた実着火時期を検出
    着火時期とすることを特徴とする着火時期検出装置。
  10. 【請求項10】 機関の運転状態を検出する運転状態検
    出手段と、 この運転状態検出手段からの検出信号に基づいて第2の
    重み係数を設定する第2の重み係数設定手段と、を設
    け、 実着火時期補正手段は、前記実着火時期を、目標着火時
    期、第1の重み係数及び第2の重み係数により補正する
    ものであることを特徴とする請求項8記載の用着火時期
    検出装置。
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