JPH10260442A - ブレ検出機能付き光学装置 - Google Patents

ブレ検出機能付き光学装置

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JPH10260442A
JPH10260442A JP6426697A JP6426697A JPH10260442A JP H10260442 A JPH10260442 A JP H10260442A JP 6426697 A JP6426697 A JP 6426697A JP 6426697 A JP6426697 A JP 6426697A JP H10260442 A JPH10260442 A JP H10260442A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレ検出機能を有するカメラにおいて、主被
写体のブレが補正される確率を高め、失敗写真の生じる
確率を低くする。 【解決手段】 撮影画面の少なくとも一部の領域に設け
られるブレ量検出エリアを複数の区画に分割し、少なく
とも2以上の区画内において測距することができる多点
測距手段を採用する。ブレ量検出エリア内の任意のブロ
ックについて所定の順番でコントラスト値を順次求める
際に、1番目にコントラスト値を求めるブロックとし
て、多点測距手段によって選択された測距領域を少なく
とも部分的に包含するブレ量検出エリアの区画を選択す
る。多点測距手段によって「主被写体が存在する」と予
測された領域に実際に主被写体が存在している確率は非
常に高いので、これによって、ブレ補正が的確かつ効率
的に行われる確率は従来に比べて非常に高いものとな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブレ検出機能を有
するカメラや双眼鏡等の光学装置に関し、さらに詳しく
は、ブレ量を求めるブレ量検出手段を備えてなるブレ検
出機能付き光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ブレ量検出手段としては、従来より、角
速度センサと光学センサとが知られている。
【0003】角速度センサは、手ブレによるカメラ本体
の振動時における角速度を検出するものであって、検出
された角速度値から演算によって実際のブレ量が求めら
れる。一方、光学センサは、CCD(charge coupled de
vice)等を利用して被写体の実際の移動量を光学的に観
察してこれをブレ量とするものである。
【0004】角速度センサによってブレ量を求める場
合、前述のように、カメラ本体の角速度から演算によっ
てブレ量を求めているため、求められたブレ量はカメラ
自体のブレ量(手ブレの量)のみである。つまり、被写体
のブレ量については全く検出能力を有しておらず、した
がって、被写体自体のブレを補正することはできない。
【0005】光学センサによってブレ量を求める場合、
前述のように、被写体の移動量を直接求めている(すな
わち、カメラに対する被写体の相対的な移動量を求めて
いる)ため、手ブレの量のみならず被写体自体のブレ量
をも含めた総合的なブレ量を検出して、ブレ補正を行う
ことができる。
【0006】以上のように、ブレ量検出手段としては、
角速度センサを使用するよりも、光学センサを使用した
場合の方が有利である。光学センサ(例えば、CCD)を
使用してブレ量を検出する場合、CCDの全検出領域中
の一部領域を用いて行うことが一般的である。例えば、
CCD上の検出領域を複数のブロック(ブレ量検出ブロ
ック)に分割し、そこから選択された1つのブロックに
おいてブレ量を検出することで、演算時間又はレリーズ
タイムラグを減じることが可能である。ところが、この
ブロックを1つ選択するにおいて、従来より以下の問題
があった。
【0007】この選択は、分割された各ブロックのコン
トラスト値(または、コントラスト適正値)を求め、所定
の基準値以上のコントラスト値を有するブロックを発見
した時点で、該ブロックにおいてブレ量検出を実行して
いた。ところが、この基準値以上のコントラスト値を有
するブロックに常に主被写体(ユーザが撮影しようとし
ている対象)が存在しているとは限らない。主被写体の
ブレの検出のためには、主被写体領域に検出エリアを選
択することが望まれるが、ブレ検出コントラスト情報だ
けでは主被写体領域を高い確率で予測することはできな
い。そして、選択されたブレ量検出ブロックに主被写体
が存在しない場合には、主被写体がブレた失敗写真とな
ってしまうのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明が
解決すべき技術的課題は、ブレ検出機能を有する光学装
置において、主被写体の存在する領域と選択されたブレ
量検出ブロックとが一致する確率を高めること(すなわ
ち、主被写体のブレが補正される確率を高め、失敗写真
の生じる確率を低くすること)にある。
【0009】
【課題を解決するための手段・作用・効果】本発明は上記
課題を有効に解決するために創案されたものであって、
所定の一のブロックがコントラスト値を求める第1回目
のブロックとして無条件に常に選択されるように固定す
るのではなく、多点測距手段によって主被写体が存在す
ると予測された領域を含むブロックを第1回目のコント
ラスト値を求めるブロックとして選択的に決定するもの
である。
【0010】なお、本明細書における「コントラスト
値」という語は、各ブロック内において隣接する画素間
の輝度の差を積分演算して得られるコントラスト値だけ
でなく、該コントラスト値から所定の演算を介して求め
られるコントラスト適正値をも含む概念である。コント
ラスト適正値は、ブロックのブレ量演算精度を示すパラ
メータであって、コントラスト適正値が高いブロックほ
ど、ブレ量検出ブロックとして適している。例えば、あ
るブロックにおける輝度分布の方向が垂直方向の線とし
て表される様な場合と、斜め方向の線として表される様
な場合とでは、たとえそのコントラストが同じであって
も、前者は後者と比べて劣ったものとなる。よって、こ
の輝度分布の方向を含めたコントラストを基準としたも
のがコントラスト適性値である。
【0011】本発明のブレ検出機能付き光学装置は、撮
影画面中に複数の測距領域を有し、各測距領域から得ら
れる測定データを比較して一の測距領域を選択する多点
測距手段と;撮影画面の少なくとも一部の領域にブレ量
検出エリアを有する光学式ブレ量検出手段と;を含んで
いる。そして、ブレ量検出エリア内の任意のブレ量検出
ブロックについて所定の順番でコントラスト値を順次求
め、所定の基準値以上のコントラスト値が最初に得られ
たブロックにて被写体のブレ量検出が実行される。本発
明の光学装置においては、ブレ量検出エリアが複数の区
画に分割されており、上記各測距領域は何れかの区画に
少なくともその一部が包含されている。そして、多点測
距手段によって選択された測距領域を包含するブレ量検
出エリアの区画を、1番目にコントラスト値を求めるブ
ロックとして選択するブロック選択手段を備えている。
【0012】本発明においては、各測距領域は、何れか
の区画内に完全に包含されてしまうことが好ましいが、
上述のように少なくともその一部が区画内に包含されて
いればよい。ある区画内に完全に包含された測距領域が
多点測距手段によって選択された場合には、該区画が1
番目にコントラスト値を求めるブロックとして選択され
る。また、複数の区画にまたがって設けられた測距領域
が多点測距手段によって選択された場合には、該測距領
域を最も大きな面積割合で包含している区画が1番目に
コントラスト値を求めるブロックとして選択される。複
数の区画に等しい面積割合で包含されている測距領域が
多点測距手段によって選択された場合には、予めその優
先順位を決定しておけばよい。このように、本明細書に
おいて、「多点測距手段によって選択された測距領域を
包含する区画」とは、以上のことを含む概念である。
【0013】多点測距手段によって「主被写体が存在す
る」と予測された領域に実際に主被写体が存在している
確率は非常に高いので、これによって、ブレ補正が的確
かつ効率的に行われる確率は従来に比べて非常に高いも
のとなる。
【0014】なお、多点測距手段としてはアクティブ方
式またはパッシブ方式のAFモジュールが一般的であ
る。多点アクティブAFの場合は、各測距領域において
距離が求められ、この距離値を比較することによって一
の測距領域が選択される。また、多点パッシブAFの場
合は、各測距領域のコントラスト値を求めて該コントラ
スト値を比較することによって一の測距領域を選択した
上で該測距領域においてコントラスト値から距離値を求
めるか、または、各測距領域についてそれぞれコントラ
スト値から距離値を求め、該距離値を比較することによ
って一の測距領域が選択される。したがって、本明細書
において、測距領域から得られる「測定データ」とは、
コントラスト値および距離値の両方を含む概念である。
【0015】また、光学式ブレ量検出手段としてCCD
を有するモジュールを使用した場合には、該CCDをパ
ッシブ方式の多点測距手段に利用することが可能であ
る。すなわち、本発明においては、光学式ブレ量検出手
段と多点測距手段とを1つのデバイスで実現することも
可能である。
【0016】本発明のブレ検出機能付き光学装置におい
ては、前記ブロック選択手段によって選択されたブロッ
クにおいて前記基準値以上のコントラスト値が得られな
い場合に、該ブロックを僅かにシフトさせた位置に存在
する近傍ブロック群を、2回目から所定の回数目までの
コントラスト値を求めるブロックとして選択するシフト
手段をさらに備えていることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を添付の図面を
参照して以下に詳細に説明する。以下においては、スチ
ルカメラを例にとって説明するが、本発明がビデオカメ
ラや双眼鏡等の光学装置に対しても適用可能であること
は言うまでもない。
【0018】図1は、本発明の一実施形態に係るカメラ
1を概略的に示す正面図である。ブレ量検出モジュール
4がカメラに対する被写体のブレ量を検出し、検出され
たブレ量を打ち消す方向に補正レンズ系が撮影光学系に
対して相対的に駆動する。補正レンズ系および撮影光学
系(ともに図示せず)は鏡胴2内に配置されており、補正
レンズ系は撮影光学系の前方に配置されている。また、
ブレ量検出モジュール4とファインダ3との間には、多
点AFモジュール5が配置されている。
【0019】図2は、本発明のカメラにおける撮影画面
と、ブレ量検出エリアと、AF領域(測距領域)との関係
を示す説明図であり、図3は、ブレ量検出エリアおよび
AF領域を拡大して示す説明図である。撮影画面の一部
がブレ量検出エリアとされており、図示の例において
は、15(3×5)の区画に分割されている。これらのうち
の中央の3つの区画(S22、S23、S24)内には、それぞ
れAF領域22、23、24が設定されている。ブレ量検出エ
リアは、後述のブレ量検出モジュール4のCCD40が観
察している撮影画面上の領域であり、AF領域は、後述
の多点AFモジュール5が観察している撮影画面上の領
域である。なお、この区画は、ブレ量検出エリア上にお
いて、被写体のブレ量を測定するために必要な最低画素
数を含むようにその大きさが定められている。
【0020】図4は、多点AFモジュール5として使用
される3点測距方式のAFモジュールを示している。図
4(a)はAFモジュール5の正面図であって、図4(b)
は図4(a)のb−b線断面図である。AFモジュール5
は、パッシブタイプのものであって、3組のセンサ
1、A2、A3を備えている。各センサはCCDパッケ
ージ51の2つの画素部52によって構成されており、その
前方には固定セパレータレンズ53が配置されている。セ
ンサA1、A2、A3が、それぞれ、撮影画面中の3つの
AF領域22、23、24のコントラスト値を測定し、このコ
ントラスト値に基づく演算によって被写体までの距離を
求めている(測距)。
【0021】多点AFモジュールとしては、図5に示す
アクティブタイプのものを使用することもできる。AF
モジュール5′は、所定間隔をおいて配置される投光部
61と受光部66とから構成されており、図5(a)はAFモ
ジュール5′の正面図であって、図5(b)は図5(a)の
b−b線断面図である。投光部61が3つのLED63を、
受光部66が3つのPSD68を有しており、LED63は基
板62上に、PSD68はPSDパッケージ67上に配置され
ている。LED63およびPSD68の前方には、それぞ
れ、固定レンズ64および69が配置されている。それぞれ
がLED63とPSD子68とで構成される3組のセンサB
1、B2、B3が三角測量の原理で撮影画面中の3つのA
F領域22、23、24における被写体までの距離を求める
(測距)。
【0022】以上のように、撮影画面中の3つのAF領
域において測距を行い、その中の1つを主被写体である
と仮定して、この領域に焦点が合わせられる(つまり、
3つのAF領域の測定データを比較することによって、
そのうちの1つが選択される)。この仮定の仕方は任意
であって、「一番近い被写体を主被写体と仮定する」と
決めてもよく、二番目に近い被写体であっても、最も遠
い被写体であってもよい。また、この仮定は、カメラの
モード切替え操作で変更できるようにしても、カメラの
機種毎に固定的なものとしてもよい。
【0023】なお、多点アクティブAFの場合は、各A
F領域において距離が求められ、この距離値を比較する
ことによって一のAF領域が選択される。また、多点パ
ッシブAFの場合は、各AF領域のコントラスト値を求
めて該コントラスト値を比較することによって一のAF
領域を選択した上で該AF領域においてコントラスト値
から距離値を求めるか、または、各AF領域についてそ
れぞれコントラスト値から距離値を求め、該距離値を比
較することによって一のAF領域が選択される。
【0024】図6には、ブレ量検出モジュール4を示し
た。図6(a)は、該モジュールの垂直断面図を、図6(b)
は水平断面図を示している。ブレ量検出モジュール4
は、CCDパッケージ40とその前方に配置される固定レ
ンズ42とを有しており、固定レンズ42は、下方側のホル
ダ43と上方側の蓋部材44とで挟持された状態でカメラ本
体内に組み込まれている。固定レンズ42は、省スペース
化を達成するためにf値の小さい明るいレンズを使用し
ている。ホルダ43および蓋部材44には、有害光防止のた
めの山形形状部が多数形成されている。CCDの画素部
41は保護用のガラス板45で覆われている。
【0025】CCDは、図2および図3に示したブレ量
検出エリアを観察しており、該エリア上の任意のブロッ
クにおいてコントラスト値を測定することができる(し
たがって、このCCDをコントラスト値を測定するパッ
シブタイプの多点AFモジュールに併用することも可能
である)。ここでいうブロックとは、ブレ量検出エリア
全体に対する任意の部分領域のことであって、その形状
および面積は自由に設定することができる(つまり「ブ
ロック」は、「区画」とは異なる概念である。)。ブロ
ックは、例えば、図3中に破線で示される領域27であっ
て、15の区画からずれた位置に設定することもできる。
また、その形状(または面積)も、区画に重なり得るもの
や区画とは異なる形状(または拡がり)を有するものとし
て設定できる。
【0026】被写体のブレ量の検出は、ブレ量検出エリ
ア全体の中の1ブロック(ブレ量検出ブロック)において
行われ、したがって、該ブレ量検出ブロックを1つ選択
する必要がある。この選択の際には、ブレ量検出エリア
内の所定の各ブロックについて所定の順番でコントラス
ト値を順次求めてゆき、所定の基準値以上のコントラス
ト値を有するブロック(このようなブロックを“適正ブ
ロック"と呼ぶ)が最初に発見された時点で、当該適正ブ
ロックにおいてブレ量検出が実行される。
【0027】適性ブロックを探し出すべく順次コントラ
スト値を求めてゆく順番は、特に定められてはいない
が、従来は以下のように固定的かつ画一的であった。例
えば、図3のようにブレ量検出エリアを15の区画に分け
た場合には、まず区画S11から横方向に各区画毎にコン
トラスト値を順次求めて、次に区画S21から横方向に、
そして、最後に区画S31から横方向に各区画毎へ、とい
う順番である。そして、この順番はいかなる場合にも同
じであって変更されることはない。したがって、図2に
示したように主被写体が区画S23に存在している場合に
ついて考えると、適性ブロックが発見されるまでにコン
トラスト値が8回求められることとなり、時間およびエ
ネルギという点において不利である。また、図2中の区
画S11のコントラスト値が所定の基準値以上であれば
(すなわち、区画S11が適正ブロックであれば)、区画S
11においてブレ量の検出が実行されるため、主被写体の
ブレ補正ができないこととなる。
【0028】これに対して、本発明においては、多点測
距方式のAFモジュール(図示の例では3点であるが、
これに限定されるものでないことは言うまでもない)を
採用し、該AFモジュールによって「主被写体が存在す
る」と予測された領域を含む区画を第1回目にコントラ
スト値を求めるブロックとして選択するのである。した
がって、主被写体が存在する領域がブレ量検出ブロック
として適切に選択される確率が高まり、しかもそれまで
に行われるコントラスト値の演算回数も確実に減らすこ
とができる。
【0029】図7は、本発明のカメラを説明するブロッ
ク図である。
【0030】本発明のカメラにおいては、カメラ制御の
ためのCPUを2つ備えていることが好ましい。すなわ
ち、高速が求められるブレ補正に係る演算を行うCPU
2と、他のカメラ制御全般のための演算を行うCPU1
とを別々のものとして、CPU2のみに高速で高価なも
のを採用し、CPU1に比較的低コストなものを採用し
ている。これによって、1個の大規模な高速CPUを使
用して全ての演算を行う場合に比べて、トータル的に低
コスト化を実現することができる。
【0031】CPU1は、主にブレ補正以外に係る演算
を行うものであって、図7に示したように、多点測距手
段および測光手段、その他図示の如く公知の各手段の制
御を行う。一方、CPU2は、主にブレ補正に係る演算
を行い、ブレ量検出手段、ブレ補正手段、およびブレ表
示手段(検出されるブレの大きさや方向等をユーザーが
認識できる様に表示する手段であって、例えば、ファイ
ンダ内に配置されたLED等)の制御を行う。多点測距
手段によって選択されたAF領域を特定する信号がCP
U1およびCPU2を介してブレ量検出手段へと送られ
る。
【0032】ブレ量検出モジュールにおいては、多点A
Fモジュールによって選択された一のAF領域を含む区
画において第1回目のコントラスト値の演算が行われ
る。すなわち、AF領域22が選択された場合には区画S
22において第1回目の演算が行われ、同様に、AF領域
23が選択された場合には区画S23において、AF領域24
が選択された場合には区画S24において、それぞれ第1
回目の演算が行われる。一般に、多点AFモジュールに
よって「主被写体が存在する」と予測された領域に実際
に主被写体が存在している確率は非常に高い(すなわ
ち、上記区画が適性ブロックである確率が非常に高い)
ので、これによって、ブレ補正が的確かつ効率的に行わ
れる確率は従来に比べて非常に高いものとなる。しかし
ながら、これは確率的な問題であるから、1回目のコン
トラスト値の演算を行った結果、該区画が適正ブロック
ではないと判断されることも起こり得る。この場合、2
回目以降のコントラスト値の演算をどのような順序のブ
ロックにおいて行うかは任意であるが、以下に説明する
ように第1回目の演算が行われた区画の近傍に存在する
ブロック群において2回目以降のコントラスト値の演算
を行うことが好ましい。この場合にもその順序は特に限
定されるものではないが一例を挙げて以下に説明する。
【0033】図8は、第1回目のコントラスト値の演算
が区画S23において行われ、その結果、該区画は適正ブ
ロックではないと判断された場合に、2回目以降のコン
トラスト値の演算をどのブロックにおいて行うのかを例
示している。ここでは、各区画がM×N(個)の画素で構
成されているものとする。
【0034】第1回目のコントラスト値の演算が区画S
23に対応するブロック(n=1)において行われ、そし
て、該ブロック(n=1)のコントラスト値が所定の基準
値よりも小さいが該基準値にある程度近い場合には(ま
たは、同基準値よりも小さい場合には無条件で)、該ブ
ロック(n=1)から横方向にn画素、縦方向にm画素だ
けシフトした位置のブロック(n=2)においてコントラ
スト値の演算を行う。以下同様にシフトした位置のブロ
ックにおいて順次コントラスト値の演算を行い、適正ブ
ロックを探す。ただし、適正ブロックが発見されるまで
区画S23の近傍を探し続けるのではなく、ある程度探し
ても適正ブロックが見つからない場合には適当な条件を
定めて見切りをつける。この手順をフローチャートで図
9に示した。
【0035】多点AFモジュールによって選択されたA
F領域を含む区画を特定する信号がブレ量検出モジュー
ルに送られてくると、該区画において第1回目のコント
ラスト値Xの演算が行われ(ステップS1)、求められた
Xが所定の基準値A以上であるか否かが判定される(ス
テップS2)。Xが基準値A以上である場合、ブレ量演
算精度に優れると考えられるので、該区画がブレ量検出
を実行するブロックとして決定される(ステップS2→
S9)。
【0036】ステップS1で求められたコントラスト値
XがAよりも小さい場合には、Xは他の所定の基準値B
(B<A)と比較される(ステップS3)。XがB以上であ
る場合(すなわち、基準値Aよりも小さいがAにある程
度近い場合)には、該区画の近傍に基準値A以上のコン
トラスト値を有するブロックが存在する確率が高いと考
えれるので、該区画の近傍においてA以上の適正値を有
するブロックを探すべくステップS4へと進む。また、
ステップS3において、求められたコントラスト値がB
よりも小さい場合には、該ブロックの近傍に基準値A以
上のコントラスト値を有するブロックが存在する確率は
低いと考えれるので、A以上の適正値を有するブロック
を他の区画から探すべくステップS7へと進む。
【0037】XがB以上である場合、最初にコントラス
ト値が求められた区画から横方向にm個の画素数だけ、
縦方向にn個の画素数だけシフトした位置に存在するブ
ロックをブレ量検出ブロックとして仮設定し(ステップ
S4)、該ブロックにおいてコントラスト値Xを求める
(ステップS4→S5→S1)。ここでは、横方向または
縦方向のずらし量の累計が1区画分に達するまでは、S
4→S5→S1→S2→S3→S4のループを繰り返し
て、順次シフトした位置にあるブロックの適正値を測定
し、A以上の適正値を有するブロックを発見した時点で
該ブロックをブレ量検出を実行するブロックとして決定
する(ステップS2→S9)。ただし、その間に1回でも
適正値がBよりも小さいブロックがあれば、その時点で
ステップ7へと進む。
【0038】横方向または縦方向のシフト量の累計が1
区画分に達すると、多点AFモジュールによって主被写
体が存在すると仮定された区画近傍のブロックから適正
ブロックを探すことは断念して「被写体ブレ検出失敗」
をファインダ内にLEDで(または、音で)表示し(ステ
ップS6)、他の区画を選択してそのコントラスト値を
求める(ステップS7)。このことは、主被写体の像ブレ
の検出はこの時点で断念して、これ以降はカメラ自体の
手ブレのみの検出を目的とすることを意味する。次に、
ステップS7において求められたコントラスト値を前記
基準値Aとのみ比較し(ステップS8)、基準値A以上で
ある場合にはステップ9へと進む(すなわち、この区画
をブレ量検出を実行するブロックとして決定する)。コ
ントラスト値がAよりも小さい場合には、他の一の区画
を選択して同様にその区画における適正値と基準値Aと
を順次比較する(ステップS8→S10→S7)。すべての
区画についてA以上のコントラスト値が得られなかった
場合には、ブレ量の検出を全く断念(像ブレのみならず
手ブレをも含めて、全くブレ量を検出しないという意味
である)して「ブレ検出不可能」を警告する(ステップS
8→S10→S11)。この時ユーザは、ブレ補正を全く断
念したまま撮影を行うか、またはアングルを変える等し
て再度レリーズボタンを半押し状態とする。また、この
場合、レリーズボタンを押し込んでもシャッターが切れ
ないように制御してもよい。
【0039】なお、ステップS3を省略して、ステップ
S2においてXがAよりも小さいと判定された場合には
無条件でステップ4へと進むようにしてもよい。この場
合には、最初の区画で求められたコントラスト値Xが基
準値Aよりも小さい場合には、XをBと比較することな
く無条件で該区画の近傍において適正ブロックを探すこ
ととなる。また、ステップS7において他の区画を選択
する際の順序は、適宜定めることができる。
【0040】図9のフローチャートに示した例において
は、ステップS5において、横方向または縦方向のシフ
ト量の累計が1区画分に達した時点で像ブレの検出を断
念している。しかしながら、これは、第1回目にコント
ラスト値を求めた区画が適正ブロックではなかった場合
に、その近傍のブロック群から適正ブロックを探し続け
る際の見切り時の一例にすぎない。したがって、横方向
または縦方向のシフト量の累計が半区画分に達した時点
でステップS6へと進んでもよく、それ以外の条件を定
めることもできる(例えば、シフトした画素数だけでな
く、シフトした回数を基準に見切り時を定めてもよ
い)。
【0041】また、シフトして行く方向も任意に設定す
ることが可能で、それは無条件に一律に定めておいても
よいし、CCDによるコントラスト値の測定値を基にし
て制御してもよい。例えば、第1回目にコントラスト値
が求められた区画をさらに4つの小区画に分割して、そ
れぞれについてコントラスト値を求め、最も高いコント
ラスト値が得られた小区画の方向へとシフトさせていく
ことも考えられる。ただ、前記基準値AまたはBと比較
する場合のコントラスト値Xの演算は、小区画ではなく
前記の区画と同じ面積のブロックにおいて行う。さらに
は、ブロックのシフトは図8に示したような直線状のシ
フトではなく、渦巻き状のシフトとすることも考えられ
る。
【0042】図10〜11には、本発明のカメラにおいて、
1がオンされて撮影準備に入った状態から撮影が完了
するまでの全体の流れをフローチャートで示した。図9
に示したフローチャートは、ステップS25に相当する。
【0043】S1がオンされて撮影準備信号が発せられ
る(ステップS20)と、3点AFモジュールによる多点測
距が行われ(ステップS21)、撮影画面中の3つのAF領
域において測定データが求められる。なお、図示してあ
るのはパッシブAFの例であって、アクティブAFの場
合には、ステップS22、S40は存在しない。
【0044】3つの領域からの測定データを比較するこ
とにより、主被写体が存在すると考えられる1つのAF
領域が選択される(ステップS23)。すなわち、該AF領
域に主被写体が存在していると仮定される。パッシブA
Fが使用されている場合、3つのAF領域のいずれにお
いても測距のために十分なコントラスト値が得られない
場合には、「ローコン(すなわち、AF不可能)」を警告
しスタートへ戻る(ステップS22→S40→S20)。アクテ
ィブAFが使用されている場合には、測距のためにコン
トラスト値は不要であるのでステップS21からステップ
S22を経て必ずステップS23へと進む。
【0045】ステップS23で1つのAF領域が選択され
ると、図7のブロック図を参照して説明したように、該
AF領域を含む区画を特定する信号がブレ量検出モジュ
ールへと送られる(ステップS24)。この後、図9のフロ
ーチャートで説明したようにして、ブレ量検出を実行す
るブロックが決定される(ステップS25)。そして、決定
されたブロックにおいてブレ量検出を継続しながらレリ
ーズ開始信号S2を待機する(ステップS27、28)。ただ
し、ブレ量検出ブロックの決定が断念されている場合
(この場合には、警告がなされている)もあり、このとき
はブレ量の測定は行われない(ステップS26→S28)。
【0046】レリーズ開始信号S2を検知するとともに
フラッシュを発光するか否かの判定を行う(ステップS2
9)。フラッシュ不要の場合は、測距結果に基づいてレン
ズ繰出しを開始し(ステップS30)、繰出し開始後所定時
間にてブレ量検出結果に基づきブレ補正を開始する(ス
テップS31)。但し、測光結果および撮影レンズの焦点
距離によりブレ補正不要と判断されたときにはブレ補正
は行わない。最後に、露光を行い(ステップS32)、露光
完了と共にブレ量検出およびブレ補正を停止する(ステ
ップS33)。
【0047】ステップS29においてフラッシュ発光が必
要と判断された場合には、ブレ補正必要モードか否かの
判定を行う(ステップS34)。フラッシュ発光時には基本
的にはブレ補正は不要であるが、スローシンクロ等、背
景の露出もある程度満足させるような特定モード時には
ブレ補正が行われる。ブレ補正が必要である場合には、
ステップS30へと進み、フラッシュ不要時と同様にブレ
補正を行う。ブレ補正が不要である場合には、ブレ量検
出を停止した後、レンズを繰り出して露光する(ステッ
プS35→S36→S37)。
【0048】以上説明した実施形態においては、各AF
領域22、23、24は、それぞれ、区画S22、S23、S24
に完全に包含されている。しかしながら、いずれかのA
F領域、またはすべてのAF領域を複数の区画にまたが
るようにして設けることも可能である。そのようなAF
領域が多点AFモジュールによって選択された場合に
は、該AF領域を最も大きな面積割合で包含している区
画を1番目にコントラスト値を求めるブロックとして選
択すればよい。また、そのAF領域が複数の区画に等し
い面積割合で包含されている場合には、該AF領域を包
含している各区画に対して予め優先順位を定めておけば
よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るカメラの正面図である。
【図2】 図1のカメラにおける、撮影画面、ブレ量検
出エリア、およびAF領域の関係を示す説明図である。
【図3】 図2のブレ量検出エリアおよびAF領域を拡
大して説明する拡大説明図である。
【図4】 図1のカメラに使用されているパッシブタイ
プの3点測距AFモジュールを説明する正面図および断
面図である。
【図5】 図4のAFモジュールに代えて使用可能なア
クティブタイプの3点測距AFモジュールを説明する正
面図および断面図である。
【図6】 図1のカメラに使用されているブレ量検出モ
ジュールを説明する垂直断面図および水平断面図であ
る。
【図7】 本発明のカメラを説明するブロック図であ
る。
【図8】 適正ブロックの検索過程の一例を示す説明図
である。
【図9】 適正ブロックの検索手順を説明するフローチ
ャートである。
【図10】 本発明のカメラの撮影手順全体を説明する
フローチャートである。
【図11】 本発明のカメラの撮影手順全体を説明する
フローチャートである。
【符号の説明】
1 カメラ 2 鏡胴 3 ファインダ 4 ブレ量検出モジュール 5 多点AFモジュール(パッシブタイプ) 6 AEモジュール 7 レリーズボタン 22、23、24 AF領域 27 ブロック 40 CCDパッケージ 41 CCD画素部 42 固定レンズ 43 ホルダ 44 蓋部材 45 ガラス板 51 CCDパッケージ 52 CCD画素部 53 固定セパレータレンズ 61 投光部 62 LEDパッケージ 63 発光部(LED) 64 固定レンズ(投光部) 66 受光部 67 PSDパッケージ 68 受光部(PSD) 69 固定レンズ(受光部)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影画面中に複数の測距領域を有し、各
    測距領域から得られる測定データを比較して一の測距領
    域を選択する多点測距手段と、 撮影画面の少なくとも一部の領域にブレ量検出エリアを
    有する光学式ブレ量検出手段とを含んでおり、 ブレ量検出エリア内の任意のブレ量検出ブロックについ
    て所定の順番でコントラスト値を順次求め、所定の基準
    値以上のコントラスト値が最初に得られたブロックにて
    被写体のブレ量検出を実行するようにした、ブレ検出機
    能付き光学装置であって、 ブレ量検出エリアが複数の区画に分割されているととも
    に、上記各測距領域は何れかの区画に少なくともその一
    部が包含されており、 多点測距手段によって選択された測距領域を包含するブ
    レ量検出エリアの区画を、1番目にコントラスト値を求
    めるブロックとして選択するブロック選択手段を備えた
    ことを特徴とする、ブレ検出機能付き光学装置。
  2. 【請求項2】 前記ブロック選択手段によって選択され
    たブロックにおいて前記基準値以上のコントラスト値が
    得られない場合に、該ブロックを僅かにシフトさせた位
    置に存在する近傍ブロック群を、2回目から所定の回数
    目までのコントラスト値を求めるブロックとして選択す
    るシフト手段をさらに備えていることを特徴とする、請
    求項1記載のブレ検出機能付き光学装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007312314A (ja) * 2006-05-22 2007-11-29 Ricoh Co Ltd 画像シフト検出方法および装置および画像入力装置
JP2013015638A (ja) * 2011-07-01 2013-01-24 Canon Inc 防振制御装置、光学機器、撮像装置、及び防振制御方法

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