JPH10260432A - 情報記録媒体及び情報記録再生システム - Google Patents

情報記録媒体及び情報記録再生システム

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JPH10260432A
JPH10260432A JP9065644A JP6564497A JPH10260432A JP H10260432 A JPH10260432 A JP H10260432A JP 9065644 A JP9065644 A JP 9065644A JP 6564497 A JP6564497 A JP 6564497A JP H10260432 A JPH10260432 A JP H10260432A
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crystal layer
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light
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JP9065644A
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Inventor
Kazuki Taira
和樹 平
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は液晶のメモリ性を利用した、書き換え
可能な情報記録再生装置を提供する。 【解決手段】コレステリック液晶における選択反射性を
有するプレーナ相とフォーカルコニック相の二つの相を
利用し、情報の記録、消去を行う。情報の記録方法は光
書き込み、電圧の直接印加、熱書き込みのいずれかによ
る。液晶のらせんピッチ、方向を制御することにより、
赤外領域に選択反射波長を設定し、読み出し光の反射強
度により記録された情報を読みとる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は情報を記録再生、消
去可能な情報記録媒体及び情報記録再生システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】情報をカードもしくはディスクに記録再
生する一般的な手段として、磁気カード、光ディスク、
光磁気ディスク等が存在する。また、記録された情報を
光学的に読みとりを行う記録手段としては先に挙げた光
ディスク等の他に、バーコード表示など印刷も用いられ
る。これらは記録密度、製造コスト、記録消去可能回
数、記録・再生速度に応じて、それぞれの用途に使い分
けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上に挙げた記録方式の
うち、最も広範囲に使用されているのは磁気カードであ
る。カードとしての記録媒体が安価な上に書き換え可能
なことがその長所として挙げられるが、外部磁気により
保存情報が破壊され易い点で問題がある。光ディスクは
原盤を作製するための設備が必要な点、バーコード表示
は簡便性に優れるものの、記録密度が低いこと、データ
の表示エリアを確保することが必要な点が短所として挙
げられる。本発明は、上記問題点に鑑みて成されたもの
で、全く新規な記録再生が可能な情報記録媒体及び情報
記録再生装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、第1の相状態及び第2の相状態を
有する液晶層と、この液晶層の封じ手段とを有し、前記
第1の相状態にある前記液晶層の一部を前記第2の相状
態に変えることによって情報の書き込み及び保持を行う
ことを特徴とする情報記録媒体を提供するものである。
請求項2の発明は、請求項1の情報記録媒体において、
前記液晶層は、コレステリック液晶であり、前記第1の
相状態はプレーナ相及びフォーカルコニック相のいずれ
か一方であり、前記第2の相状態は他方であることを特
徴としている。
【0005】請求項3の発明は、第1の相状態及び第2
の相状態を有する液晶層と、この液晶層の封じ手段とを
有し、前記第1の相状態にある前記液晶層の一部を前記
第2の相状態に変えることによって情報の書き込み及び
保持を行う情報記録媒体と、前記書き込みを行った前記
液晶層に対し、光を照射して第1の相状態に対する第2
の相状態の反射率、もしくは偏光状態の差異によって記
録された情報を読み出す手段とを有することを特徴とす
る情報記録再生システムを提供するものである。
【0006】請求項4の発明は、請求項3の情報記録再
生システムにおいて、前記液晶層は、コレステリック液
晶であり、前記第1の相状態はプレーナ相及びフォーカ
ルコニック相のいずれか一方であり、前記第2の相状態
は他方であることを特徴としている。
【0007】請求項5の発明は、請求項3の情報記録再
生システムにおいて、前記液晶層の一部の領域の相状態
を光、熱及び電圧印加によって変える書き込み手段を有
することを特徴としている。
【0008】請求項6の発明は、請求項4の情報記録再
生システムにおいて、前記コレステリック液晶がUV硬
化性のポリマー液晶であることを特徴とし、モノマー状
態において電気的もしくは熱的に2次元情報を記録した
後、UV照射によって記録した情報を保存したままポリ
マー化することを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明では液晶の有する相構造状
態の相違(特にコレステリック液晶の2相安定性及び選
択反射性)を利用して情報の記録・再生を行うことを特
徴としている。例えばコレステリック液晶は通常の正の
誘電異方性を有するp型液晶において電圧無印加状態の
場合、相構造状態として弱い散乱を呈するフォーカルコ
ニック相とらせん構造により選択反射特性を有するプレ
ーナ相をとることができる。プレーナ相において反射さ
れる光の波長l は液晶の屈折率n とらせんピッチp によ
りl=npの関係で表されるため、反射波長l を例えば赤外
域とするには望ましいピッチは0.5 ≦p ≦10mm、より望
ましくは0.5 ≦p ≦1.4mm となる。
【0010】コレステリック液晶層への情報の書き込み
手段は液晶層へ所望の電圧もしくは熱を印加する事によ
って行われる。電圧により情報を書き込む場合、マトリ
クス状に所望の電圧が印加できるよう電極を形成しても
良いが、光導電層をコレステリック液晶層に対し積層
し、2次元データを投影することにより所望の情報を書
き込む、いわゆる光書き込み方式を用いても良い。マト
リクス状に電極を設け直接電圧を印加して情報を書き込
む場合は、一旦電圧を記憶領域全面に印加してホメオト
ロピック相とした後、電圧を0Vとしてプレーナ相とす
る。その後、フォーカルコニック相となる電圧を選択的
に印加する事で所望の情報を書き込むことができる。光
書き込み方式をとる場合は、電気的に直列に接続された
コレステリック液晶層と光導電層に交流電圧を印加し、
初期状態をフォーカルコニック相とする。その後書き込
みたい情報を投影すると、光の当たった光導電層部は電
圧降下を生じ液晶層に電圧が印加されるためホメオトロ
ピック相に相転移し、次に印加電圧を速やかに0Vにする
事でホメオトロピック相がプレーナ相に相転移すること
になる。もしくはあらかじめ電気的もしくは応力配向に
よりプレーナ相としておき、先に述べた光導電効果によ
りプレーナ相からフォーカルコニック相への相転移を生
じさせても良い。熱書き込みの場合は応力配向によりプ
レーナ相としておき、熱を選択的に加えていくことによ
りプレーナ相からフォーカルコニック相もしくはホメオ
トロピック相への相転移を生じさせることで情報の書き
込みが可能となる。光書き込み方式における望ましい光
導電層の厚みdLS の条件は以下の数1、数2表式で表さ
れる。
【0011】
【数1】
【0012】
【数2】
【0013】光書き込みを行うための手段は、所望の2
次元情報をLCDに表示しておき、投射レンズで光導電
層に像を結像することによって行われるか、もしくはC
RTによって直接描画される。照明光源は白色光源で構
わないが、色収差を避けるためにナトリウムランプなど
単色光源を使用するかもしくはLCDと光源間に干渉フ
ィルタなど分光手段を設けることが望ましい。
【0014】コレステリック液晶層を記録媒体とする本
発明では、情報の書き込み・消去を繰り返し行うことが
可能である。例えば、以前に書いた情報を消去するため
には記録領域全面に液晶の配向方向を揃えるのに十分な
一定の電圧もしくは圧力、熱を与えれば良い。その後、
前述した手続きによって新たな情報を記録することが可
能となる。
【0015】更に、コレステリック液晶としてUV硬化
型のポリマー液晶を使用することで、記録した情報を永
続的に保持することも可能となる。モノマー状態のコレ
ステリック液晶層に直接もしくは光書き込みなど間接的
に電圧印加によって、もしくは熱書き込みによって情報
を記録した後、コレステリック液晶層に対してUV照射
を行うことによって液晶をポリマー化することができ
る。ポリマー化した液晶層は相変化することがなく、情
報が安定的に保持されることになる。
【0016】コレステリック液晶層に記録した情報は以
下の手段により読み出すことが可能である。記録媒体と
なるコレステリック液晶層の下層には、プレーナ相にお
ける干渉波長領域の光を吸収する光吸収層が設けられて
いる。読み出し用の装置は光源となる赤外ランプ、赤外
LEDもしくは赤外レーザー、ピックアップ用レンズ、
赤外反射光を受光する受光素子から構成される。更に、
S/N比を向上させるためにハーフミラー、偏光ビーム
スプリッタ(PBS)もしくは他の偏光素子、位相回転
子、干渉フィルタを加えてもよく、読み出し部の光学系
をシュリーレン光学系とすることも効果的である。
【0017】読み出し光となる赤外光がコレステリック
液晶層に入射すると、プレーナ相では入射した光のうち
干渉域に相当する波長成分の片側の円偏光成分のみが反
射される。円偏光成分を有する反射光は位相回転子、干
渉フィルタ、PBSなどの光学素子を透過、反射するこ
とによりノイズ光が除去され、受光素子に入射する。一
方、プレーナ相以外の相、例えばフォーカルコニック相
では、読み出し光が液晶層に入射しても弱い散乱を受け
るのみでその大部分が液晶層を透過し液晶層下側に設け
られた光吸収層により吸収される。散乱された光のうち
後方散乱された光も、光学系をシュリーレン光学系とす
ることで散乱光を除去することができるためノイズ光と
して受光素子に光が入射することがない。このように、
コレステリック液晶層においてプレーナ相とフォーカル
コニック相の2相状態に応じて反射光強度が変調される
ため、液晶層に記録された情報をデジタル信号として読
み出すことが可能となる。
【0018】記録情報の読みとり手段としては、CDの
ように記録ビット毎に光を入射して読みとりを行っても
良いが、赤外線ランプを光源とし、受光素子にCCDを
用いることで2次元記録情報をパターンとして一括して
読みとり、認証の照合などに使用することも可能であ
る。
【0019】
【実施例】以下に本発明における実施例について説明す
る。 (実施例1)図1は本発明の実施例1における記録媒体
の断面を示した図である。透明で光学的異方性が小さ
く、かつフレキシブルなTACフィルム1にITO透明
導電層2をコーティングした基板1間に、コレステリッ
ク液晶層3、光吸収層5、光導電層4がそれぞれ積層さ
れている。この記録媒体は光書き込み方式によって情報
が記録される。図1(a)は記録する情報を書き込み光
6として光導電層側から照射している場合を示してい
る。書き込み時には透明電極2に交流電圧を加えてお
り、光導電層4における光に対する導電率の変化を利用
して液晶層3に印加される電圧を記録微小領域毎に制御
するものである。コレステリック液晶層3は後述する様
にメモリ性を持つため書き込まれた情報を保持し、図1
(b)に示すように読み出し時にはコレステリック液晶
層3側から読み出し光7を照射し、その反射率、偏光状
態を検知することによって情報を読み出すことができ
る。図2は、コレステリック液晶層3の各相における配
向状態と分光反射率特性を示した図である。図2(a)
はプレーナ相における液晶の配向状態を模式的に示した
図である。プレーナ相では、液晶がらせん構造をとるた
めに、干渉による円偏光選択性が生ずる。液晶層3下側
に光吸収層5が設けられているので、入射した自然光の
うち、片側の円偏光成分が反射される(図2(d))。
本実施例では、コレステリック液晶として屈折率n=1.5
、複屈折Dn=0.1のカイラル−ネマティック液晶材料で
あるZLI4900 とCB15の混合液晶を使用し、混合比の最適
化によりらせんピッチp を最適化した。目的とする干渉
中心波長l0を0.8mm に設定し、 p = l0 / n の関係からp=0.53 mm とした。この時の干渉波長域は0.
06 mm となった。一方、図2(b)のフォーカルコニッ
ク相ではらせん構造が乱れるため、干渉は消失(図2
(e))し弱散乱状態を呈する。また、図2(c)のホ
メオトロピック相においてはらせん構造が消失するた
め、透明状態となる(図2(e))。図2(e)には明
示しなかったが、反射率は後方散乱が無いため、フォー
カルコニック相よりやや低い値となる。
【0020】図3は本実施例におけるコレステリック液
晶のl0波長における電圧−反射率特性を示した図であ
る。準安定状態であるフォーカルコニック相からもう一
つの安定状態であるプレーナ相に相転移させるために
は、一旦液晶にV2以上の実効電圧を印加しホメオトロピ
ック相に相転移させ、その後電源をOFF して急速に電圧
を0Vに下げることでプレーナ相に相転移する。
【0021】図4は情報を液晶層に書き込む手順と液晶
の相状態との関係を示した図でる。初期状態において液
晶層は双安定性を有するため、プレーナ相もしくはフォ
ーカルコニック相40にある。次に、図1(a)に示し
たように実効電圧V(>V2)を透明電極に印加41すると、
液晶層と光導電層は電気的に直列接続されているため液
晶層には分圧VLC が印加されるが、図3における各相転
移電圧V1、V2に対しV1< VLC <V2 の関係にあるため、液
晶層は全面フォーカルコニック相42となる。この状態
において、光導電層に光が入射するとVLC =VとなりVLC
>V2 の関係を満たすため光照射部分はホメオトロピック
相43に相転移する。ここで電源をOFFするとホメオト
ロピック相はプレーナ相46に相転移し、フォーカルコ
ニック相44は変化しない。従って、このように光を用
いて所望の情報をメモリ状態における反射率の異なる2
つの液晶相状態として書き込むことができる。これによ
って、情報の書き込み・保持が可能である。本実施例に
おいて光導電層の膜厚dLC を以下のようにして最適化を
行った。フォーカルコニック相44からホメオトロピッ
ク相43への相転移電圧V2は数3
【0022】
【数3】 として表される。ここでe0は真空中の誘電率、Deは液晶
の誘電異方性、K22 は弾性定数、p はらせんピッチ、dL
C はセルギャップである。本実施例に用いた液晶の各パ
ラメータはDe =14、p=0.53mm、K22=4 ×10-12Nであり、
V2 はdLC の関数として V2 = 3.35 ×dLC (mm) となる。一方、光導電層に光が入射しない場合、液晶層
に印加される分圧VLC は、数4で表される。
【0023】
【数4】 従って、電圧V が印加されても液晶がフォーカルコニッ
ク相にある条件VLC <V2より以下の数5
【0024】
【数5】 となる。本実施例において光導電層にa-Siを使用すれば
e LS は12であり、本実施例における液晶の誘電率はe
LC =9 である。dLC =10mm とするとホメオトロピック相
に相転移する電圧V2はV2=34Vとなるので印加実効電圧V
をV>V2の条件を満たすV=50V に設定すると、求める光導
電層の膜厚条件はdLS >6.6mmとなる。
【0025】一方、V1はたかだか数Vであるので、dLS
=15mm とすると、暗状態におけるVLC は24V となり、V1
< VLC <V2 の条件を満足することができる。図5は本実
施例において液晶層に情報を書き込むための装置の概念
図である。書き込む2次元情報を2値表示のLCD51
に表示し、これを投射レンズ50によって縮小投影し光
導電層4に結像させる。本実施例では液晶層3の記録領
域全面に一括して情報を書き込んでいるが、記録密度を
向上させるために図1における透明電極2を複数領域に
分割し、各領域毎に書き込みを行っても良い。ここで、
52は記録情報、53はコンデンサレンズ、54は光
源、55はリフレクタである。
【0026】図6は液晶層に記録した情報を読みとるた
めの装置の概略図である。液晶のプレーナ相における干
渉中心波長0.8mm を発振波長とする赤外半導体レーザー
60を光源とし、偏光ビームスプリッター61を介して
偏光度を高めた後、1/4波長板62により光源光を円
偏光に変換する。この円偏光の回転方向はコレステリッ
ク液晶のプレーナ相において反射される方向としてお
く。この光源光が液晶層のプレーナ相に入射すると、円
偏光選択反射性により反射され、再度1/4波長板62
に入射する。反射された円偏光の成分は入射した円偏光
と同成分であるが、1/4波長板62に入射する方向が
逆転するため、1/4波長板62を通過すると入射時の
偏光方向とは直角の成分を持つ直線偏光、すなわち偏光
ビームスプリッタ面で反射されるS波に変換される。
【0027】このようにして反射光は光源からの入射光
から分離されディテクターであるフォトダイオード64
に入射する。光源光が液晶層のフォーカルコニック相に
入射した場合、光はほとんど液晶層下層に設けられた光
吸収層に吸収されほとんど反射を生じない。わずかに反
射される成分は後方散乱成分であり、偏光性は失われる
ため偏光ビームスプリッタ61で光強度は1/2に減少
する。更にフォトダイオード64の前に設けたピンホー
ル63により読み出し光学系はシュリーレン光学系をな
すため散乱光はピンホール63に遮られてフォトダイオ
ード64に到達しない。このように本光学系を用いるこ
とによって液晶層3に記録された情報をプレーナ相とフ
ォーカルコニック相の反射率の違いから読みとることが
可能となる。
【0028】なお、本実施例では光源として赤外半導体
レーザー60を用いたが、レーザー以外の白色光源を使
用し、光学系の何処かにプレーナ相の選択反射波長領域
に通過帯域を有する干渉フィルタを設けても同様な読み
とり光学系を構成することが可能である。
【0029】(実施例2)図7、図8は本発明における
実施例2を説明する図である。以下の説明では、実施例
1と同一部分は同一番号を付しその詳しい説明を省略す
る。図7は本実施例の液晶記録媒体における断面構造を
示した図である。情報を記録する液晶層71、74が2
層に積層されており、各記録単位領域毎に電圧が液晶層
に印加されるように薄膜トランジスタ(TFT)72お
よび透明電極70、73が設けられており、最下層の透
明電極73下部には光吸収層75が設けられている。第
1の液晶層71と第2の液晶層74はそれぞれコレステ
リック液晶であり、電気的にホメオトロピック相を介し
てプレーナ相、フォーカルコニック相間のスイッチング
が可能である。各液晶層のプレーナ相における干渉波長
域は、第1の液晶層が0.8mm 、第2の液晶層が0.9 mmで
あり、ネマティック液晶とカイラル材との混合比の調整
によってらせんピッチが0.07mm異なるようにしている。
この場合、可干渉帯域は0.06mmであるので、図8に示す
ように液晶層間の干渉波長λ01 、 λ02の波長域は重な
らない。干渉域を外れた光に対してはプレーナ相は透明
であるため、本実施例に示す構造をとり、各干渉域に含
まれる波長を持つ読み出し光を用いることで各層毎に独
立に情報を記録し読み出すことが可能となる。本実施例
では、液晶層のプレーナ相における干渉域が異なるよう
にらせんピッチを設定することで、2層構造だけではな
く3層以上の多層構造をとることが可能であり、より記
録密度の高い、情報の多重記録が可能となる。また、更
なる実施例として、液晶層のうち少なくとも1層の干渉
波長領域を可視領域、すなわち0.4 〜0.7mmとすれば、
人間が必要とする情報を表示できるディスプレイと記録
媒体が一体化されたハイブリッド構造を容易に実現する
ことが可能である。
【0030】(実施例3)図9は本発明の実施例3にか
かわる記録情報読みとり装置の概念図である。本実施例
では第2の実施例と同様、液晶層を2層積層した記録媒
体を用いるが、各々の液晶層のプレーナ相におけるらせ
んピッチが等しく、且つらせん方向が互いに逆向きにな
っていることを特徴としている。90は位相変調素子で
あり、91は2層になった液晶層である。この時、読み
とり装置の光学系において電気的にスイッチング可能な
位相変調子、例えばホモジニアス配向からなる液晶セル
を設けることで、各液晶層に記録された情報を互いに独
立に読みとることが可能である。図9に光の偏光状態と
各光学素子の関係を示す。偏光ビームスプリッターを透
過した入射光は偏光ビームスプリッタ面に対しP偏光成
分からなる直線偏光成分である。次に進相軸Fが45°の
方位にある1/4波長板62に入射することで右回り円
偏光(電気変位ベクトルが空間的に右ネジとなる成分)
に変換される。更に、図10(a)に示すように1/4
波長板101と同方位に進相軸のある、ホモジニアス配
向液晶セルからなる位相変調子102に入射すると、1
/2波長の位相差をうけ、左回り円偏光となり第1の液
晶層103に入射する。第1の液晶層103のプレーナ
相は左ネジらせん構造を持つので、入射光は反射され、
再び位相変調子102、1/4波長板101を透過する
が、進行方向が逆向きであるため、入射時のP偏光と直
交するS偏光に変換され、偏光ビームスプリッター面で
反射され光検出部に向かって光は進行することになる。
一方、図10(b)において位相変調素子102に交流
電圧を印加すると液晶の配向が変化し、入射光に対し等
方的な配向となるので光は右回り円偏光のまま液晶層1
04に入射する。右回り円偏光に対しては第2の液晶層
104におけるプレーナ相が右ネジらせん構造を持つた
め、該液晶層104のプレーナ相に対してのみ光が反射
し光検出部に光が到達することになる。このようにし
て、位相変調子102を電気的に制御することによって
単一波長の光源で2重に記録された情報を独立に読み出
すことが可能となる。
【0031】(実施例4)図11は本発明の実施例4に
かかわる液晶記録媒体への情報書き込み方法を示した図
である。本実施例はコレステリック液晶としてフォトポ
リマー型の高分子液晶を使用したことを特徴とする。液
晶モノマーを透明フィルム基板間に挟み込み、上下に応
力を与えると液晶はフォーカルコニック相に対しプレー
ナ相110がより安定であるため記録領域全面がプレー
ナ相110に配向する。この状態から、所望の2次元情
報に応じ局所的に熱を液晶層に与えることでホメオトロ
ピック相111に相転移させる。ホメオトロピック相1
11から自然に徐冷を行うとフォーカルコニック相11
3に相転移するので熱を与えた領域は選択反射性が失わ
れる。このようにして所望の2次元情報を液晶層に記録
した後、UV照射115を行うと液晶はポリマー化11
6する。ポリマー化116により液晶はスイッチングさ
れなくなるため、熱、電気、磁気など外環境に左右され
にくい、永続的な情報の記録が可能となる。112は熱
書き込みなしの状態でのプレーナ相、114はメモリ状
態でのプレーナ相である。UV照射によりポリマー化を
行う際、図11中点線矢印で示したように熱を持続的に
印加したホメオトロピック状態111のままポリマー化
116を行っても良い。
【0032】本実施例では熱書き込み方式におけるフォ
トポリマー液晶の使用例を説明したが、これまでの実施
例に述べたように、光書き込みもしくは直接的な方法で
電気的に情報を書き込む方式においてフォトポリマー型
液晶を使用し、UV照射によるポリマー化で安定的な情
報の記録を行うことが可能であることも言うまでもな
い。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、簡便
な方法により記録、消去、読み出しが可能な、新規な情
報記録再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における記録媒体の断面を示
した図
【図2】本発明に関わるコレステリック液晶層の各層に
おける配向状態と分光反射率特性を模式的に示した図
【図3】本実施例におけるコレステリック液晶の選択反
射波長における電圧−反射率特性を示した図
【図4】情報を液晶層に書き込む手順と液晶の相状態と
の関係を示した図
【図5】第1の実施例において液晶層に情報を書き込む
ための装置の概念図
【図6】液晶層に記録した情報を読みとるための装置の
概略図
【図7】本発明における実施例2において液晶記録媒体
の断面構造と干渉波長の関係を説明する図
【図8】本発明における実施例2において液晶記録媒体
の断面構造と干渉波長の関係を説明する図
【図9】本発明の実施例3にかかわる記録情報読みとり
装置の概念図
【図10】本発明の実施例3において偏光状態と各光学
素子の関係を示した図
【図11】本発明の実施例4にかかわる液晶記録媒体へ
の情報書き込み方法を示した図
【符号の説明】
1フィルム基板 2透明電極 3液晶層 4光導電層 5光吸収層 6書き込み光

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の相状態及び第2の相状態を有する液
    晶層と、この液晶層の封じ手段とを有し、前記第1の相
    状態にある前記液晶層の一部を前記第2の相状態に変え
    ることによって情報の書き込み及び保持を行うことを特
    徴とする情報記録媒体。
  2. 【請求項2】前記液晶層は、コレステリック液晶であ
    り、前記第1の相状態はプレーナ相及びフォーカルコニ
    ック相のいずれか一方であり、前記第2の相状態は他方
    であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒
    体。
  3. 【請求項3】第1の相状態及び第2の相状態を有する液
    晶層と、この液晶層の封じ手段とを有し、前記第1の相
    状態にある前記液晶層の一部を前記第2の相状態に変え
    ることによって情報の書き込み及び保持を行う情報記録
    媒体と、前記書き込みを行った前記液晶層に対し、光を
    照射して第1の相状態に対する第2の相状態の反射率、
    もしくは偏光状態の差異によって記録された情報を読み
    出す手段とを有することを特徴とする情報記録再生シス
    テム。
  4. 【請求項4】前記液晶層は、コレステリック液晶であ
    り、前記第1の相状態はプレーナ相及びフォーカルコニ
    ック相のいずれか一方であり、前記第2の相状態は他方
    であることを特徴とする請求項3に記載の情報記録再生
    システム。
  5. 【請求項5】前記液晶層の一部の領域の相状態を光、熱
    及び電圧印加によって変える書き込み手段を有すること
    を特徴とする請求項3に記載の情報記録再生システム。
  6. 【請求項6】前記コレステリック液晶がUV硬化性のポ
    リマー液晶であることを特徴とし、モノマー状態におい
    て電気的もしくは熱的に2次元情報を記録した後、UV
    照射によって記録した情報を保存したままポリマー化す
    ることを特徴とする請求項4に記載の情報記録再生シス
    テム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7426174B2 (en) 2002-05-27 2008-09-16 Hitachi, Ltd. Information recording medium having pair of electrodes
JP2010008806A (ja) * 2008-06-27 2010-01-14 Fujitsu Ltd 表示装置

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US7426174B2 (en) 2002-05-27 2008-09-16 Hitachi, Ltd. Information recording medium having pair of electrodes
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