JPH10258118A - 光触媒フィルタユニット - Google Patents

光触媒フィルタユニット

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JPH10258118A
JPH10258118A JP9066758A JP6675897A JPH10258118A JP H10258118 A JPH10258118 A JP H10258118A JP 9066758 A JP9066758 A JP 9066758A JP 6675897 A JP6675897 A JP 6675897A JP H10258118 A JPH10258118 A JP H10258118A
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JP
Japan
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filter
upstream
air
photocatalyst
downstream
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Application number
JP9066758A
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English (en)
Inventor
Nobuhiko Kikuchi
順彦 菊地
Mitsuo Suzuki
三男 鈴木
Hideo Kashiwanuma
秀雄 栢沼
Koji Senda
孝次 千田
Shigeki Kobayashi
茂樹 小林
Minoru Aoshima
稔 青島
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Sanki Engineering Co Ltd
Original Assignee
Sanki Engineering Co Ltd
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、空気調和装置,ダクト,脱臭機器
等に用いられる光触媒フィルタユニットに関し、紫外線
の利用効率を上げ、上流光触媒板状フィルタ,下流光触
媒板状フィルタにおける脱臭,殺菌の効果を促進できる
光触媒フィルタユニットを提供することを目的とする。 【解決手段】 空気が流入される上流光触媒板状フィル
タと、上流光触媒板状フィルタの下流に配置されて空気
が流出される下流光触媒板状フィルタと、上流光触媒板
状フィルタと下流光触媒板状フィルタの間に奥行き方向
に沿って配置されて上流光触媒板状フィルタ,下流光触
媒板状フィルタに向けて紫外線を照射する触媒励起用ラ
ンプとを備え、上流光触媒板状フィルタまたは下流光触
媒板状フィルタの少なくとも一方は空気の流入方向に対
して斜めに配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和装置,有
害ガス除去装置,ダクト,空気清浄機,脱臭機器等に用
いられる光触媒フィルタユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、部屋の空気中には、煙草の煙,
塵埃,その他の汚染物質が浮遊しており、空気中の汚染
物質に脱臭作用や殺菌作用を施して空気を清浄化するた
め、空気浄化フィルタ装置が用いられている。かかる脱
臭作用や殺菌作用を施す空気浄化フィルタ装置は例え
ば、空気調和装置等に組み込んで用いられ、図15に示
すものや実公平6−1227号公報に示すものが知られ
ている。
【0003】図15において、空気浄化フィルタ装置1
01は図示しない空気調和装置内に配置されており、上
流光触媒板状フィルタ102と、上流光触媒板状フィル
タ102の下流に平行に配置された下流光触媒板状フィ
ルタ103とを備えている。上流光触媒板状フィルタ1
02および下流光触媒板状フィルタ103には、光励起
触媒物質が表面にそれぞれ担持されている。
【0004】上流光触媒板状フィルタ102の両端10
2A,102Bはブラケット104,105を介して縦
壁材106,107に支持されている。下流光触媒板状
フィルタ103の両端103A,103Bはブラケット
108,109を介して縦壁材106,107に支持さ
れている。上流光触媒板状フィルタ102,下流光触媒
板状フィルタ103は、空気の流れ方向に対して直角に
配置されている。
【0005】上流光触媒板状フィルタ102,下流光触
媒板状フィルタ103と縦壁材106,107とで囲ま
れて密閉空間110が形成され、密閉空間110には触
媒励起用ランプ111が配置されている。なお、上流光
触媒板状フィルタ102の長さ,下流光触媒板状フィル
タ103の長さ,縦壁材106の長さ,縦壁材107の
長さは、等しくなっている。
【0006】そして、上流光触媒板状フィルタ102か
ら下流光触媒板状フィルタ103に空気が通過するが、
触媒励起用ランプ111から照射される紫外線により、
上流光触媒板状フィルタ102,下流光触媒板状フィル
タ103において、空気中の汚染物質に対して触媒作用
を介して脱臭が施され、また、殺菌が施される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の空気
浄化フィルタ装置101にあっては、コンパクト性の要
求から上流光触媒板状フィルタ102,下流光触媒板状
フィルタ103を横方向に広くできないという要求があ
り、かかる要求下において、上流光触媒板状フィルタ1
02,下流光触媒板状フィルタ103に流れる空気の流
量は、上流光触媒板状フィルタ102の面積,下流光触
媒板状フィルタ103の面積で決まり、従って、上流光
触媒板状フィルタ102,下流光触媒板状フィルタ10
3における脱臭,殺菌の効果は、上流光触媒板状フィル
タ102,下流光触媒板状フィルタ103の面積の範囲
内でしか発揮できず、脱臭,殺菌の効果が不充分である
という問題があった。
【0008】しかも、上流光触媒板状フィルタ102,
下流光触媒板状フィルタ103は、空気の流れ方向に対
して直角に配置されているので、空気中の汚染物質が上
流光触媒板状フィルタ102,下流光触媒板状フィルタ
103に接触し難く、上流光触媒板状フィルタ102,
下流光触媒板状フィルタ103での空気中の汚染物質の
付着量が少なく、触媒の利用効率が悪かった。
【0009】そして、触媒励起用ランプ111の紫外線
は上流光触媒板状フィルタ102,103を照射して利
用されるが、縦壁材106,107を照射する紫外線は
利用されず、上流光触媒板状フィルタ102の長さ,下
流光触媒板状フィルタ103の長さ,縦壁材106の長
さ,縦壁材106の長さが等しくなっている場合には、
紫外線の利用効率は、(上流光触媒板状フィルタ10
2,103の面積)/(上流光触媒板状フィルタ10
2,103の面積+縦壁材106,107の面積)=5
0%に止まっている。
【0010】また、上流光触媒板状フィルタ102を流
れる空気が、上流光触媒板状フィルタ102の両端10
2A,102Bのブラケット104,105により遮蔽
されると同時に、触媒励起用ランプ111からの紫外線
がブラケット104,105により遮蔽され、上流光触
媒板状フィルタ102の面積を全面に亘って脱臭,殺菌
のために利用することができず、脱臭,殺菌の効率が低
かった。下流光触媒板状フィルタ103においても上流
光触媒板状フィルタ102と同様であった。
【0011】本発明は、上述の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、紫外線の利用効率を上
げ、上流光触媒板状フィルタ,下流光触媒板状フィルタ
における脱臭,殺菌の効果を促進できる光触媒フィルタ
ユニットを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
空気が流入される上流光触媒板状フィルタと、上流光触
媒板状フィルタの下流に配置されて空気が流出される下
流光触媒板状フィルタと、上流光触媒板状フィルタと下
流光触媒板状フィルタの間に奥行き方向に沿って配置さ
れて上流光触媒板状フィルタ,下流光触媒板状フィルタ
に向けて紫外線を照射する触媒励起用ランプとを備え、
上流光触媒板状フィルタまたは下流光触媒板状フィルタ
の少なくとも一方は空気の流入方向に対して斜めに配置
され、上流光触媒板状フィルタおよび下流光触媒板状フ
ィルタの各表面は、触媒励起用ランプからの紫外線によ
り励起される光励起触媒物質で構成されていることを特
徴とする。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、上流光触媒板状フィルタおよび上流光触媒
板状フィルタは、細孔部を連続して形成してなるハニカ
ム板でそれぞれ構成されていることを特徴とする。請求
項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の光触
媒フィルタユニットにおいて、上流光触媒板状フィルタ
と下流光触媒板状フィルタで筒型フィルタが構成され、
筒型フィルタは、閉断面形状に構成されていることを特
徴とする。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1ないし請
求項3いずれか記載の光触媒フィルタユニットにおい
て、筒型フィルタの上流光触媒板状フィルタは、該上流
光触媒板状フィルタの空気上流方向に尖った折曲げ形状
に構成され、筒型フィルタの下流光触媒板状フィルタ
は、該下流光触媒板状フィルタの空気下流方向に尖った
折曲げ形状に構成され、筒型フィルタは断面4角形形状
の筒型に形成されていることを特徴とする。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項1ないし請
求項3いずれか記載の光触媒フィルタユニットにおい
て、筒型フィルタは、5角形以上の断面多角形の筒型で
あることを特徴とする。請求項6記載の発明は、空気が
流入される上流光触媒板状フィルタとこの上流光触媒板
状フィルタの下流に配置されて空気が流出される下流光
触媒板状フィルタとを有してなる閉断面形状の筒型フィ
ルタと、筒型フィルタの内部に、奥行き方向に沿って配
置されて該筒型フィルタに向けて紫外線を照射する触媒
励起用ランプとを備え、筒型フィルタの表面は、触媒励
起用ランプからの紫外線により励起される光励起触媒物
質で構成されていることを特徴とする。
【0016】請求項7記載の発明は、請求項6記載の光
触媒フィルタユニットにおいて、光触媒板状フィルタ
は、細孔部を連続して形成してなるハニカム板でそれぞ
れ構成されていることを特徴とする。請求項8記載の発
明は、請求項6または請求項7記載の光触媒フィルタユ
ニットにおいて、上流光触媒板状フィルタの面積と下流
光触媒板状フィルタの面積は等しくないことを特徴とす
る。
【0017】(作用)請求項1記載の発明においては、
上流光触媒板状フィルタに空気が流入される。上流光触
媒板状フィルタを空気が通過する際、空気中の汚染物質
が上流光触媒板状フィルタに接触する。上流光触媒板状
フィルタにおいて、その光励起触媒物質は触媒励起用ラ
ンプの紫外線により照射されて励起され、その触媒作用
により、空気中の汚染物質はイオウ化合物等の臭気物質
が化学的に変質される。
【0018】同時に、光励起触媒物質は触媒励起用ラン
プの紫外線により照射されて励起され、その触媒作用に
より、空気に対して殺菌作用が施され、空気中の細菌が
除去される。上流光触媒板状フィルタを通過した空気
は、下流光触媒板状フィルタに入る。下流光触媒板状フ
ィルタにおいて、上流光触媒板状フィルタと同様にし
て、空気中の汚染物質がイオウ化合物等の臭気物質が化
学的に変質され、同時に触媒作用により殺菌作用が施さ
れて空気中の細菌が除去された後、空気は下流光触媒板
状フィルタを流出される。
【0019】そして、上流光触媒板状フィルタまたは下
流光触媒板状フィルタの少なくとも一方は空気の流入方
向に対して斜めに配置されているので、上流光触媒板状
フィルタと上流光触媒板状フィルタの少なくとも1方向
に斜めに空気が流入される。上流光触媒板状フィルタ,
下流光触媒板状フィルタのすくなくとも一方に空気が接
触し易くなっている。
【0020】また、上流光触媒板状フィルタ,下流光触
媒板状フィルタのすくなくとも一方の面積が、それらを
空気の流れ方向に直角に配置した場合の面積より大きい
ので、上流光触媒板状フィルタ,下流光触媒板状フィル
タにおける脱臭,殺菌の効果が増大する。請求項2記載
の発明においては、ハニカム板の全体の面積を制限した
場合でも、空気が接触するハニカム板の細孔部の面積が
増大する。
【0021】請求項3記載の発明においては、触媒励起
用ランプの紫外線は、該触媒励起用ランプの周りに放射
され、筒型フィルタの上流光触媒板状フィルタ,下流光
触媒板状フィルタ上に照射され、紫外線は全方向で利用
される。請求項4記載の発明においては、触媒励起用ラ
ンプの紫外線は、該触媒励起用ランプの周りに放射さ
れ、筒型フィルタの上流光触媒板状フィルタ,下流光触
媒板状フィルタ上に照射され、紫外線は全方向で利用さ
れる。
【0022】また、上流光触媒板状フィルタ,下流光触
媒板状フィルタの両端まで紫外線が入り込む。さらに、
上流光触媒板状フィルタおよび下流光触媒板状フィルタ
では、空気の入る方向が2方向になっているので、空気
中の汚染物質の上流光触媒板状フィルタおよび下流光触
媒板状フィルタへの接触し易さが均一になる。
【0023】請求項5記載の発明においては、触媒励起
用ランプにより紫外線がほぼ均一に上流光触媒板状フィ
ルタ,下流光触媒板状フィルタ上に照射される。請求項
6記載の発明においては、触媒励起用ランプの紫外線
は、該触媒励起用ランプの周りに放射され、筒型フィル
タの光触媒板状フィルタ上に照射され、紫外線は全方向
で利用される。
【0024】請求項7記載の発明においては、ハニカム
板の全体の面積を制限した場合でも、空気が接触するハ
ニカム板の細孔部の面積が増大する。請求項8記載の発
明においては、上流光触媒板状フィルタまたは下流光触
媒板状フィルタのうちの面積の大きい方を、空気が通過
する際、空気の速度が遅くなる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の
形態について説明する。図1ないし図5により、請求項
1ないし請求項4記載の発明の実施の形態に係わる光触
媒フィルタユニットを空気調和装置に適用した例を説明
する。図1,図3において、符号1は空気調和装置で、
この空気調和装置1は、天井2に装着されている。
【0026】空気調和装置1は、ハウジング3を備え、
ハウジング3の下面には空気取入口4が形成され、側面
には空気吹出口5が形成されている。ハウジング3の内
部には、空気取入口4から空気吹出口5にかけて、前処
理フィルタ6,光触媒フィルタユニット7,ファン8,
熱交換器9が空気の流れ方向に沿って順番に配置されて
いる。
【0027】前処理フィルタ6はハウジング3のブラケ
ット10,11に支持されており、前処理フィルタ6の
上方に枠板12が配置されている。枠板12には、断面
矩形状の空気入口12A,断面矩形状の空気出口部12
Bが形成されている。枠板12は、ハウジング3のブラ
ケット10,11に固定された支持板材13A,13B
に取り付けられている。枠板12の内側壁12C,12
Dには、パンチング板14,15の各一端14A,15
Aが取り付けられ、パンチング板14,15の各他端1
4B,15Bは前記光触媒フィルタユニット7に取り付
けられている。光触媒フィルタユニット7の図1におけ
る斜め右上方にファン8が配置されている。ファン8と
同じ高さで左方に熱交換器9が配置されている。熱交換
器9の左方に空気吹出口5が位置している。また、熱交
換器9の下側には、ドレンパン9Aが配置されている。
【0028】次に、光触媒フィルタユニット7について
説明する。光触媒フィルタユニット7は、上流光触媒板
状フィルタ16と下流光触媒板状フィルタ17とを有し
てなる筒型フィルタ18と、筒型フィルタ18の内部に
奥行き方向に沿って配置されて紫外線を照射する紫外線
ランプからなる触媒励起用ランプ19とを備えている。
枠板12内に光触媒フィルタユニット7が配置されてい
る。
【0029】図2に示すように、上流光触媒板状フィル
タ16は、互いに交差する角度をなす一対のハニカム板
20,21で構成され、上流光触媒板状フィルタ16の
空気上流方向に尖った折曲げ形状となっている。図5に
示すように、ハニカム板20は、枠体22と、枠体22
に保持された平板23と波板24とで形成され、平板2
3と波板24の間に空気の通過する細孔部25が多数連
続して形成されている。ハニカム板20の細孔部25の
数を多くすることにより、ハニカム板20の全体の面積
を制限した場合でも、空気が接触する面積が増大する。
【0030】ハニカム板20は酸化チタンを材料とし、
ハニカム板20の細孔部25の表面は光励起触媒物質で
構成されている。光励起触媒物質として、紫外線の照射
を受けて励起され、空気中の臭いの原因となっている臭
気物質と接触したときに反応して該臭気物質を化学的に
変質させて、消臭作用を発揮するものが用いられ、例え
ば酸化チタンが挙げられる。酸化チタンはアナターゼ型
のものが触媒活性が高いとされている。光励起触媒物質
により、例えば、イオウ化合物による臭気が除去され
る。
【0031】ハニカム板21の構造はハニカム板20と
同様で、その説明を省略する。なお、ハニカム板20,
21には取手30,31が取り付けられている。図4に
示すように、枠板12の内側壁12C,12D(内側壁
12Cのみ図示)に断面へ字形状のブラケット27,2
7(1個のみ図示)が設けられている。このブラケット
27,27にハニカム板28,29(図1,図2に図
示)が橋渡し状態で支持されている。
【0032】下流光触媒板状フィルタ17は、互いに交
差する角度をなす一対のハニカム板28,29で構成さ
れ、下流光触媒板状フィルタ17の空気下流方向に尖っ
た折曲げ形状となっている。ハニカム板28,29の構
造は、ハニカム板20と同様であるから、その説明は省
略する。図5に示すように、ハニカム板28の隅端部2
8Aとハニカム板29の隅端部29Aは不織布等の連結
具26で結ばれ、ハニカム板28,29は一体化されて
いる。
【0033】また、ハニカム板28の隅端部28Bとハ
ニカム板20の隅端部20Aは不織布からなる連結具3
5で結ばれている。ハニカム板29の隅端部29Bとハ
ニカム板21の隅端部21Aは不織布からなる連結具3
6で結ばれている。そして、枠板12の内側壁12Cか
ら内側壁12Dにかけて耐紫外線の性質を持った貼着テ
ープ32(図4に図示)が架け渡され、ハニカム板2
0,21も耐紫外線の性質を持った貼着テープ33,3
4(図5に図示)が貼られ、ハニカム板20,21の貼
着テープ33,34が貼着テープ32に接着された状態
で、ハニカム板20,21は枠板12に保持されてい
る。
【0034】このようにして、連結具26,35,36
と貼着テープ32,33,34を介して上流光触媒板状
フィルタ16と下流光触媒板状フィルタ17が結合さ
れ、前記筒型フィルタ18が構成されている。筒型フィ
ルタ18は断面4角の菱形形状の筒型になっている。そ
して、図2に示すように、上流光触媒板状フィルタ16
の水平面に対する角度θを大きく設定した場合には、ハ
ニカム板20,21の面積が広くなって空気中の汚染物
質の接触率が向上し、角度θを小さく設定した場合に
は、コンパクトに設計できる。角度θとして例えば45
度が挙げられる。上流光触媒板状フィルタ16の面積S
2は面積S1×(1/COSθ )で与えられる。ここで、
面積S1は、上流光触媒板状フィルタ16または空気の
流れ方向に直角に配置した場合で、従来例の上流光触媒
板状フィルタ102に相当する。同様にして、下流光触
媒板状フィルタ17の面積S3は面積S1×(1/COS
θ )で与えられる。θ=45度の場合は図6に示さ
れ、面積S2は面積S1の1.41倍、面積S3は面積
S1の1.41倍となっている。
【0035】なお、触媒励起用ランプ19としては、例
えば低圧水銀ランプが用いられて波長400nm以下の
紫外線が放射される。しかして、本実施の形態において
は、次の作用が生じる。空気調和装置1の空気取入口4
に天井2の下の部屋(図示せず)の空気が取り込まれ
る。空気は前処理フィルタ6,光触媒フィルタユニット
7,ファン8,熱交換器9の順番で流れ、熱交換器9に
おいて、熱交換された後、空気吹出口5に至り、図示し
ないダクトに導かれる。
【0036】空気は前処理フィルタ6,光触媒フィルタ
ユニット7を通過する際、清浄化される。前処理フィル
タ6においては、ごみ,粉塵,細菌等が除去される。こ
の後、光触媒フィルタユニット7においては、空気中の
汚染物質に対して脱臭作用,殺菌作用が施されて、空気
が清浄化される。
【0037】以下、詳しく説明する。先ず、筒型フィル
タ18の上流光触媒板状フィルタ16に空気が流入され
る。空気中には、例えば、煙草の煙,塵埃,その他の汚
染物質が含まれている。空気の流れは図1,図2で点線
で示されている。上流光触媒板状フィルタ16を空気が
通過する際、空気中の汚染物質が上流光触媒板状フィル
タ16のハニカム板20,21の細孔部25の内周壁の
表面の光励起触媒物質に接触する。ハニカム板20,2
1において、光励起触媒物質は触媒励起用ランプ19の
紫外線により照射されて励起され、その触媒作用によ
り、空気中のイオウ化合物等の臭気物質(汚染物質)が
化学的に変質される。なお、触媒励起用ランプ19の紫
外線はハニカム板20,21の細孔部25の内周壁の表
面で反射され、細孔部25を通り抜ける。また、例えば
空気の風速度が0.5〜3.0m/secの場合における細
孔部25を通過する際の空気の圧力の増加は数mmAq
とされ、空気の圧力の増加は実用上触媒作用に対して支
障を来さないとされている。
【0038】同時に、ハニカム板20,21において、
光励起触媒物質は触媒励起用ランプ19の紫外線により
照射されて励起され、その触媒作用により、空気に対し
て殺菌作用が施され、空気中の細菌が除去される。そし
て、図2に示すように、上流光触媒板状フィルタ16
は、空気の上流における流れ方向(イ)の部分に対して
斜めになっているので、空気は、上流光触媒板状フィル
タ16に斜めに流入され、上流光触媒板状フィルタ16
のハニカム板20,21の細孔部25の内周壁の表面に
空気が接触し易くなっている。
【0039】また、上流光触媒板状フィルタ16の面積
S2が面積S1より大きいので、上流光触媒板状フィル
タ16における脱臭,殺菌の効果が増大する。例えば、
θ=45度の場合は図6に示され、上流光触媒板状フィ
ルタ16の面積S2は面積S1の1.41倍となってい
る。筒型フィルタ18の上流光触媒板状フィルタ16を
通過した空気は、筒型フィルタ18の空間Kに導かれ、
空間Kにおいて、触媒励起用ランプ19の紫外線により
殺菌作用が施される。また、空間Kにおいては、ハニカ
ム板20を通過した空気とハニカム板21を通過した空
気が衝突して、空気攪拌効果が増大し、ハニカム板2
8,29に対する空気の接触率が向上する。
【0040】空間Kにおける空気は、下流光触媒板状フ
ィルタ17に導かれ、下流光触媒板状フィルタ17を通
過する。下流光触媒板状フィルタ17を空気が通過する
際、上流光触媒板状フィルタ16と同様にして、下流光
触媒板状フィルタ17のハニカム板28,29におい
て、空気中の汚染物質がイオウ化合物等の臭気物質が化
学的に変質され、同時に触媒作用により、空気に対して
殺菌作用が施され、空気中の細菌が除去される。
【0041】そして、下流光触媒板状フィルタ17にお
いても、上流光触媒板状フィルタ16と同様にして、下
流光触媒板状フィルタ17は、空気の流れ方向(イ)に
対してほぼ斜めになっているので、空気は、下流光触媒
板状フィルタ17に斜めに流入され、下流光触媒板状フ
ィルタ17のハニカム板28,29の細孔部25の内周
壁の表面に空気が接触し易くなっている。
【0042】また、下流光触媒板状フィルタ17の面積
S3が面積S1より大きいので、下流光触媒板状フィル
タ17における脱臭,殺菌の効果が増大する。例えば、
θ=45度の場合は図6に示され、上流光触媒板状フィ
ルタ16の面積S3は面積S1の1.41倍となってい
る。一方、触媒励起用ランプ19の紫外線は、該触媒励
起用ランプ19の周りに放射され、筒型フィルタ18の
上流光触媒板状フィルタ16のハニカム板20,21,
下流光触媒板状フィルタ17のハニカム板28,29の
上に照射される。従って、紫外線が全方向で利用され
て、紫外線の利用率は100%となっており、従来の5
0%に対して2倍になっている。
【0043】また、図2に示すように、上流光触媒板状
フィルタ16のハニカム板20,21の両端20C,2
1Cまで紫外線が入り込むとともに下流光触媒板状フィ
ルタ17のハニカム板28,29の両端28C,29C
まで紫外線が入り込むので、上流光触媒板状フィルタ1
6,下流光触媒板状フィルタ17は全面に亘って利用さ
れる。
【0044】なお、図1において、空気の一部がパンチ
ング板14,15をバイパスするので、光触媒フィルタ
ユニット7を通過する空気量が減り、光触媒フィルタユ
ニット7における空気の速度が遅くなり、細孔部25に
おける空気の接触時間が長くなる。
【0045】以上の如き構成によれば、次の効果を奏す
る。第1に、上流光触媒板状フィルタ16の面積S2,
下流光触媒板状フィルタ17の面積S3が面積S1より
大きいので、上流光触媒板状フィルタ16,下流光触媒
板状フィルタ17における脱臭,殺菌の効果を増大させ
ることができる。第2に、上流光触媒板状フィルタ1
6,下流光触媒板状フィルタ17の両方に斜めに空気が
入り込むので、上流光触媒板状フィルタ16,下流光触
媒板状フィルタ17に空気中の汚染物質が接触し易く、
脱臭,殺菌の効果を増大させることができる。
【0046】第3に、筒型フィルタ18の上流光触媒板
状フィルタ16,下流光触媒板状フィルタ17が触媒励
起用ランプ19をその全周に亘って囲んでいるので、紫
外線が全方向で利用され、例えば従来に比して2倍にな
り、紫外線の利用効率が良くなる。第4に、上流光触媒
板状フィルタ16をそのハニカム板20,21の両端2
0C,21Cに至るまで、下流光触媒板状フィルタ17
をそのハニカム板28,29の両端28C,29Cに至
るまで利用できるので、上流光触媒板状フィルタ16,
下流光触媒板状フィルタ17の面積利用効率が高くな
り、脱臭,殺菌の効果を増大させることができる。な
お、この場合、連結具26,35,36と貼着テープ3
2,33,34を介して上流光触媒板状フィルタ16と
下流光触媒板状フィルタ17が結合され、筒型フィルタ
18がブラケット27,27で支持されていることか
ら、触媒励起用ランプ19の紫外線が遮蔽される率が従
来の場合よりも小さくなり、触媒励起用ランプ19の紫
外線の利用率を従来より良くでき、また、空気の通過率
が従来より大きくなっているので脱臭,殺菌の効果を増
大させることができる。
【0047】第5に、空間Kにおいては、ハニカム板2
0を通過した空気とハニカム板21を通過した空気が衝
突して、空気攪拌効果が増大し、ハニカム板28,29
に対する空気の接触率が向上するので、脱臭,殺菌の効
果を増大させることができる。 第6に、ハニカム板2
0,21,28,29の全体の面積を制限した場合で
も、空気が接触するハニカム板20,21,28,29
の細孔部25の面積が増大し、脱臭,殺菌の効果を増大
させることができる。
【0048】第7に、上流光触媒板状フィルタ16およ
び下流光触媒板状フィルタ17では、空気の入る方向が
2方向になっているので、空気中の汚染物質の上流光触
媒板状フィルタ16および下流光触媒板状フィルタ17
への接触し易さを均一にでき、脱臭,殺菌の効果を増大
させることができる。第8に、空気の一部がパンチング
板14,15をバイパスするので、光触媒フィルタユニ
ット7を通過する空気量を減らし、光触媒フィルタユニ
ット7における空気の速度を遅くし、細孔部25におけ
る空気の接触時間を長くして紫外線の利用効率を良く
し、脱臭,殺菌の効果を増大させることができる。
【0049】なお、本実施の形態においては、触媒励起
用ランプ19の例として、紫外線ランプを挙げている
が、紫外線ランプに限定されることなく、例えばオゾン
ランプ,ブラックライトランプ,殺菌ランプを用いるこ
ともできる。オゾンランプは紫外線を照射するのみなら
ず、オゾンも発生させるものである。ブラックライトラ
ンプは主として360nm前後の紫外線を発生させ、可
視放射をほとんど出さないようにした蛍光ランプであ
る。殺菌ランプは主として254nm前後の紫外線を発
生させ、強い殺菌力を有している。
【0050】また、本実施の形態においては、ハニカム
板20は 枠体22を有しているが、枠体が無くても平
板,波板のみで構成することができる。さらに、本実施
の形態においては、光励起触媒物質として酸化チタンを
挙げて説明したが、これに限定されることはない。例え
ば、酸化亜鉛,酸化亜鉛と酸化チタンの混合物を用いる
ことができ、また、酸化チタンにアルカリ金属もしくは
アルカリ土類金属または水酸化物が混合されたものや、
4チタン酸カリウムや6チタン酸カリウムのような複合
金属酸化物の形態のものを用いることもできる。そし
て、本実施の形態においては、連結具26,35,36
と貼着テープ32,33,34を介して上流光触媒板状
フィルタ16と下流光触媒板状フィルタ17が一体に結
合されているが、かかる結合方法に限定されることはな
い。例えば、アルミテープ(図示せず)でハニカム板2
0,21,28,29の両端部を円周状に巻いて一体に
結合することもできる。
【0051】また、図6に示すように、筒型フィルタ1
8をブラケット37,37で支持することができる。こ
の場合でも、上流光触媒板状フィルタ16をそのハニカ
ム板20,21の両端20C,21Cに至るまで、下流
光触媒板状フィルタ17をそのハニカム板28,29の
両端28C,29Cに至るまで全面に亘って触媒励起用
ランプ19で照射できる。
【0052】加えて、本実施の形態においては、上流光
触媒板状フィルタ16がハニカム板20,21で構成さ
れ、下流光触媒板状フィルタ17がハニカム板28,2
9で構成されている場合について説明したが、上流光触
媒板状フィルタ,下流光触媒板状フィルタとしてハニカ
ム板以外の材料を用いることもできる。また、本実施の
形態においては、ハニカム板20は酸化チタンを材料と
し、ハニカム板20の細孔部25の表面は光励起触媒物
質で構成されているが、ハニカム板は酸化チタン以外の
材料を用い、ハニカム板の細孔部の表面に光励起触媒物
質を蒸着,接着,塗布等により担持させることもでき
る。
【0053】そして、請求項1ないし請求項4記載の発
明の実施の形態においては、筒型フィルタが断面4角形
の筒型である場合について説明したが、図9に示すよう
に、筒型フィルタ61を断面3角形の筒型にすることも
できる。筒型フィルタ61は上流光触媒板状フィルタ6
1Aと下流光触媒板状フィルタ61B,61Cで構成さ
れている。下流光触媒板状フィルタ61B,61Cの面
積は上流光触媒板状フィルタ61Aの面積より大きくな
っている。下流光触媒板状フィルタ61B,61Cを、
空気が通過する際、空気の速度を遅くし、その結果、空
気の接触時間を長くして紫外線の利用効率を良くし、脱
臭,殺菌の効果を増大させることができる。また、図1
2に示すように、筒型フィルタ62を断面台形の筒型に
することもできる。この場合にも、下流光触媒板状フィ
ルタの面積は上流光触媒板状フィルタの面積より大きく
なっているので、図9に示すものと同様の効果が生じ
る。
【0054】さらに、また、請求項1ないし請求項4記
載の発明の実施の形態においては、上流光触媒板状フィ
ルタ16と下流光触媒板状フィルタ17が結合されてい
る例について説明したが、図10に示すように、上流光
触媒板状フィルタ71と下流光触媒板状フィルタ72が
離れている場合にも適用できる。また、図11に示すよ
うに、上流光触媒板状フィルタ81と下流光触媒板状フ
ィルタ82が斜め平行になっている場合にも適用でき
る。
【0055】図7により、請求項1ないし請求項3,請
求項5記載の発明の実施の形態に係わる光触媒フィルタ
ユニットを空気調和装置に適用して説明する。本実施の
形態に係わる光触媒フィルタユニットは、多角形として
6角形に適用したもので、請求項1ないし請求項4記載
の発明の実施の形態に係わる空気調和装置1と同様の構
造の空気調和装置40に配置されている。本実施の形態
における空気調和装置40は、空気調和装置1と同一構
成部品については同一符号を付して説明を省略する。
【0056】図に示すように、光触媒フィルタユニット
41は、上流光触媒板状フィルタ42と下流光触媒板状
フィルタ43とを有してなる断面6角形の筒型フィルタ
44と、筒型フィルタ44の内部に奥行き方向に沿って
配置されて紫外線を照射する紫外線ランプからなる触媒
励起用ランプ45とを備えている。光触媒フィルタユニ
ット41は枠板12内に配置されている。
【0057】上流光触媒板状フィルタ42は、ハニカム
板42A,42B,42Cで構成されている。ハニカム
板42A,42Cは、空気の流入方向(ロ)に対して斜
めになっており、ハニカム板42Bは空気の流入方向
(ロ)に対して直角になっている。
【0058】下流光触媒板状フィルタ43は、ハニカム
板43A,43B,43で構成されている。ハニカム板
43A,43Cは、空気の流入方向(ロ)に対して斜め
になっており、ハニカム板43Bは空気の流入方向
(ロ)に対して直角になっている。本実施の形態によれ
ば、請求項1ないし請求項4記載の発明の実施の形態に
係わる光触媒フィルタユニット7の第1ないし第6の効
果,第8の効果に加えて、触媒励起用ランプ45により
紫外線がほぼ均一に上流光触媒板状フィルタ42,下流
光触媒板状フィルタ43上に照射される。従って、上流
光触媒板状フィルタ42,下流光触媒板状フィルタ43
における触媒励起用ランプ45の光の強度がほぼ均一と
なり、紫外線の利用効率を良くできる。
【0059】なお、本実施の形態においては、筒型フィ
ルタとして6角形の筒型を例に挙げて説明したが、6角
形に限定されることなく、5角形の筒型,5角形以上の
多角形の筒型に適用することもができる。例えば、図8
には8角形の筒型フィルタ51が示されている。また、
本実施の形態においては、光触媒フィルタユニット41
が1個の場合について説明したが、光触媒フィルタユニ
ット41を空気の流れ方向(ロ)に沿って複数個配置
し、脱臭,殺菌の効果を増大させることもできる。この
場合、筒型フィルタ44が断面6角形になっていること
を利用し、筒型フィルタ44の上流光触媒板状フィルタ
42のハニカム板42Bと隣接する筒型フィルタ44の
下流光触媒板状フィルタ43のハニカム板43Bが面状
に接触された状態で、光触媒フィルタユニット41が複
数個配置される。
【0060】そして、請求項1ないし請求項4記載の発
明の実施の形態に係わる光触媒フィルタユニットと、請
求項1ないし請求項3,請求項5記載の発明の実施の形
態に係わる光触媒フィルタユニットとにおいて、光触媒
フィルタユニットを空気調和装置内に組み込んだ例を挙
げて説明したが、光触媒フィルタユニットをHEPAフ
ィルタ,有害ガス除去装置,脱臭機器,ダクト,空気清
浄機等に組み込むこともできる。
【0061】また、請求項1ないし請求項4記載の発明
の実施の形態に係わる光触媒フィルタユニットと、請求
項1ないし請求項3,請求項5記載の発明の実施の形態
に係わる光触媒フィルタユニットとにおいて、パンチン
グ板14,15が用いられた例を説明したが、図6に示
すように、パンチング板の無い状態で光触媒フィルタユ
ニット7を通路38の途中に配置することもできる。
【0062】さらに、請求項1ないし請求項4記載の発
明の実施の形態に係わる光触媒フィルタユニットと、請
求項1ないし請求項3,請求項5記載の発明の実施の形
態に係わる光触媒フィルタユニットとにおいて、筒型フ
ィルタが4角形状,6角形状の場合を例に挙げて説明し
たが、筒型フィルタが閉断面形状に構成されている場合
に適用できる。
【0063】特に、筒型フィルタが断面円形状で、筒型
フィルタの中心に触媒励起用ランプを配置した場合に
は、筒型フィルタにおける光の強度が均一となり、紫外
線の利用効率を良くできる。加えて、請求項1ないし請
求項4記載の発明の実施の形態に係わる光触媒フィルタ
ユニットと、請求項1ないし請求項3,請求項5記載の
発明の実施の形態に係わる光触媒フィルタユニットとに
おいて、筒型フィルタの上流光触媒板状フィルタまたは
下流光触媒板状フィルタの少なくとも一方は空気の流入
方向に対して斜めに配置されている例に挙げて説明した
が、請求項6ないし請求項8記載の発明の実施の形態に
係わる光触媒フィルタユニットを構成できる。
【0064】請求項6ないし請求項8記載の発明の実施
の形態に係わる光触媒フィルタユニットは、図13に示
される。図において、光触媒フィルタユニット91は、
空気が流入される上流光触媒板状フィルタ92Aとこの
上流光触媒板状フィルタ92Aの下流に配置されて空気
が流出される下流光触媒板状フィルタ92B,92C,
92Dからなる閉断面形状の筒型フィルタ92と、筒型
フィルタ92の内部に、奥行き方向に沿って配置されて
筒型フィルタ92に向けて紫外線を照射する触媒励起用
ランプ93とを備えている。
【0065】筒型フィルタ92の表面は、触媒励起用ラ
ンプからの紫外線により励起される光励起触媒物質で構
成されている。触媒励起用ランプ93,光励起触媒物質
は、請求項1ないし請求項4記載の発明の実施の形態に
係わる光触媒フィルタユニットにおける触媒励起用ラン
プ,光励起触媒物質と同様であり、その説明を省略す
る。
【0066】上流光触媒板状フィルタ92A,下流光触
媒板状フィルタ92Bは空気の流入方向に対して直角に
配置されている。下流光触媒板状フィルタ92C,92
Dは空気の流入方向に対して平行に配置されている。下
流光触媒板状フィルタ92Bの両側にはパンチング板9
4,95が配置されている。下流光触媒板状フィルタ9
2B,92C,92Dの面積は上流光触媒板状フィルタ
92Aの面積より大きくなっている(例えば図13では
3倍)。
【0067】上流光触媒板状フィルタ92A、下流光触
媒板状フィルタ92B,92C,92Dは、細孔部を連
続して形成してなるハニカム板でそれぞれ構成されてい
る。ハニカム板,細孔部の構造は、請求項1ないし請求
項4記載の発明の実施の形態に係わる光触媒フィルタユ
ニットにおけるハニカム板,細孔部と同様であり、その
説明を省略する。
【0068】そして、空気は上流光触媒板状フィルタ9
2Aに入り、上流光触媒板状フィルタ92Aに入った空
気の一部は下流光触媒板状フィルタ92Bへ流れるとと
もに、空気の一部は下流光触媒板状フィルタ92C,9
2Dを介してパンチング板94,95に向かって流れ
る。以上の如き構成によれば、筒型フィルタ92の上流
光触媒板状フィルタ92A、下流光触媒板状フィルタ9
2B,92C,92Dは、触媒励起用ランプ93をその
全周に亘って囲んでいるので、紫外線が全方向で利用さ
れ、紫外線の利用効率を良くできる。
【0069】また、ハニカム板の全体の面積を制限した
場合でも、空気が接触するハニカム板の細孔部の面積が
増大し、脱臭,殺菌の効果を増大させることができる。
さらに、下流光触媒板状フィルタ92B,92C,92
Dの面積は上流光触媒板状フィルタ92Aの面積より大
きくなっているので、下流光触媒板状フィルタ92B,
92C,92Dを、空気が通過する際、空気の速度を遅
くし、その結果、空気の接触時間を長くして紫外線の利
用効率を良くし、脱臭,殺菌の効果を増大させることが
できる。
【0070】なお、本実施の形態においては、上流光触
媒板状フィルタ92Aの両側にはパンチング板94,9
5が配置されているが、図14に示す構成にすることも
できる。図において、光触媒板状フィルタ98Aの両側
にはパンチング板96,97が配置されており、上流光
触媒板状フィルタ98A、98C,98D、下流光触媒
板状フィルタ98Bで筒型フィルタ99が構成されてい
る。上流光触媒板状フィルタ98A、98C,98Dの
面積は、下流光触媒板状フィルタ98Bの面積より大き
くなっている。空気は、上流光触媒板状フィルタ98A
から筒型フィルタ99に導かれるとともに、パンチング
板96,97を介して上流光触媒板状フィルタ98C,
98Dを通って筒型フィルタ99に導かれ、さらに、下
流光触媒板状フィルタ98Bに排出される。この場合に
おいても、上流光触媒板状フィルタ98A,98C,9
8Dを、空気が通過する際、空気の速度を遅くし、その
結果、空気の接触時間を長くして紫外線の利用効率を良
くし、脱臭,殺菌の効果を増大させることができる。
【0071】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、第1に、
上流光触媒板状フィルタ,下流光触媒板状フィルタのす
くなくとも一方の面積がそれらを空気の流れ方向に直角
に配置した場合の面積より大きいので、上流光触媒板状
フィルタ,下流光触媒板状フィルタにおける脱臭,殺菌
の効果を増大させることができる。
【0072】第2に、上流光触媒板状フィルタ,下流光
触媒板状フィルタのすくなくとも一方に斜めに空気が入
り込むので、上流光触媒板状フィルタ,下流光触媒板状
フィルタに空気中の汚染物質が接触し易く、脱臭,殺菌
の効果を増大させることができる。請求項2記載の発明
によれば、ハニカム板の全体の面積を制限した場合で
も、空気が接触するハニカム板の細孔部の面積が増大
し、脱臭,殺菌の効果を増大させることができる。
【0073】請求項3記載の発明によれば、筒型フィル
タの上流光触媒板状フィルタ,下流光触媒板状フィルタ
が触媒励起用ランプをその全周に亘って囲んでいるの
で、紫外線が全方向で利用され、紫外線の利用効率を良
くできる。請求項4記載の発明によれば、筒型フィルタ
の上流光触媒板状フィルタ,下流光触媒板状フィルタが
触媒励起用ランプをその全周に亘って囲んでいるので、
紫外線が全方向で利用され、紫外線の利用効率を良くで
きる。
【0074】また、上流光触媒板状フィルタ,下流光触
媒板状フィルタを両端に至るまで全面に亘って利用でき
るので、触媒励起用ランプの紫外線の利用率を従来より
良くできる。さらに、上流光触媒板状フィルタおよび下
流光触媒板状フィルタでは、空気の入る方向が2方向に
なっているので、空気中の汚染物質の上流光触媒板状フ
ィルタおよび下流光触媒板状フィルタへの接触し易さを
均一にでき、脱臭,殺菌の効果を増大させることができ
る。
【0075】請求項5記載の発明によれば、触媒励起用
ランプにより上流光触媒板状フィルタ,下流光触媒板状
フィルタにおける紫外線がほぼ均一に上流光触媒板状フ
ィルタ,下流光触媒板状フィルタ上に照射される。従っ
て、上流光触媒板状フィルタ,下流光触媒板状フィルタ
における触媒励起用ランプの光の強度がほぼ均一とな
り、紫外線の利用効率を良くできる。
【0076】請求項6記載の発明によれば、筒型フィル
タの光触媒板状フィルタが触媒励起用ランプをその全周
に亘って囲んでいるので、紫外線が全方向で利用され、
紫外線の利用効率を良くできる。請求項7記載の発明に
よれば、ハニカム板の全体の面積を制限した場合でも、
空気が接触するハニカム板の細孔部の面積が増大し、脱
臭,殺菌の効果を増大させることができる。
【0077】請求項8記載の発明によれば、上流光触媒
板状フィルタまたは下流光触媒板状フィルタのうちの面
積の大きい方を、空気が通過する際、空気の速度を遅く
し、その結果、空気の接触時間を長くして紫外線の利用
効率を良くし、脱臭,殺菌の効果を増大させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1ないし請求項4記載の発明の実施の形
態に係わる光触媒フィルタユニットを用いた空気調和装
置の断面説明図である。
【図2】同光触媒フィルタユニットの断面説明図であ
る。
【図3】同空気調和装置の一部側面図である。
【図4】同光触媒フィルタユニットにおける触媒励起用
ランプを示す斜視図である。
【図5】同光触媒フィルタユニットにおける筒型フィル
タを示す斜視図である。
【図6】同光触媒フィルタユニットの変形例を示す断面
図である。
【図7】請求項1ないし請求項3,請求項5記載の発明
の実施の形態に係わる光触媒フィルタユニットを用いた
空気調和装置の断面説明図である。
【図8】同光触媒フィルタユニットの変形例を示す断面
説明図である。
【図9】光触媒フィルタユニットの断面3角形の筒型フ
ィルタを示す断面説明図である。
【図10】光触媒フィルタユニットの上流光触媒板状フ
ィルタと下流光触媒フィルタが離れて配置された場合の
断面説明図である。
【図11】光触媒フィルタユニットの上流光触媒板状フ
ィルタと下流光触媒フィルタが斜め平行の場合の断面説
明図である。
【図12】 光触媒フィルタユニットの断面台形の筒型
フィルタを示す断面説明図である。
【図13】 請求項6ないし請求項8記載の発明の実施
の形態に係わる光触媒フィルタユニットを示す断面説明
図である。
【図14】同光触媒フィルタユニットの変形例を示す断
面説明図である。
【図15】従来における光触媒フィルタユニットを示す
断面図である。
【符号の説明】
7 光触媒フィルタユニット 16 上流光触媒板状フィルタ 17 下流光触媒板状フィルタ 18 筒型フィルタ 19 触媒励起用ランプ 20 ハニカム板 21 ハニカム板 25 細孔部 28 ハニカム板 29 ハニカム板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 千田 孝次 東京都千代田区有楽町1丁目4番1号 三 機工業株式会社内 (72)発明者 小林 茂樹 東京都千代田区有楽町1丁目4番1号 三 機工業株式会社内 (72)発明者 青島 稔 東京都千代田区有楽町1丁目4番1号 三 機工業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気が流入される上流光触媒板状フィル
    タと、 上流光触媒板状フィルタの下流に配置されて空気が流出
    される下流光触媒板状フィルタと、 上流光触媒板状フィルタと下流光触媒板状フィルタの間
    に奥行き方向に沿って配置されて上流光触媒板状フィル
    タ,下流光触媒板状フィルタに向けて紫外線を照射する
    触媒励起用ランプとを備え、 上流光触媒板状フィルタまたは下流光触媒板状フィルタ
    の少なくとも一方は空気の流入方向に対して斜めに配置
    され、 上流光触媒板状フィルタおよび下流光触媒板状フィルタ
    の各表面は、触媒励起用ランプからの紫外線により励起
    される光励起触媒物質で構成されていることを特徴とす
    る光触媒フィルタユニット。
  2. 【請求項2】 上流光触媒板状フィルタおよび上流光触
    媒板状フィルタは、細孔部を連続して形成してなるハニ
    カム板でそれぞれ構成されていることを特徴とする請求
    項1記載の光触媒フィルタユニット。
  3. 【請求項3】 上流光触媒板状フィルタと下流光触媒板
    状フィルタで筒型フィルタが構成され、 筒型フィルタは、閉断面形状に構成されていることを特
    徴とする請求項1または2記載の光触媒フィルタユニッ
    ト。
  4. 【請求項4】 筒型フィルタの上流光触媒板状フィルタ
    は、該上流光触媒板状フィルタの空気上流方向に尖った
    折曲げ形状に構成され、 筒型フィルタの下流光触媒板状フィルタは、該下流光触
    媒板状フィルタの空気下流方向に尖った折曲げ形状に構
    成され、 筒型フィルタは断面4角形形状の筒型に形成されている
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか記載
    の光触媒フィルタユニット。
  5. 【請求項5】 筒型フィルタは、5角形以上の断面多角
    形の筒型であることを特徴とする請求項1ないし請求項
    3いずれか記載の光触媒フィルタユニット。
  6. 【請求項6】 空気が流入される上流光触媒板状フィル
    タとこの上流光触媒板状フィルタの下流に配置されて空
    気が流出される下流光触媒板状フィルタとを有してなる
    閉断面形状の筒型フィルタと、 筒型フィルタの内部に、奥行き方向に沿って配置されて
    該筒型フィルタに向けて紫外線を照射する触媒励起用ラ
    ンプとを備え、 筒型フィルタの表面は、触媒励起用ランプからの紫外線
    により励起される光励起触媒物質で構成されていること
    を特徴とする光触媒フィルタユニット。
  7. 【請求項7】 光触媒板状フィルタは、細孔部を連続し
    て形成してなるハニカム板でそれぞれ構成されているこ
    とを特徴とする請求項6記載の光触媒フィルタユニッ
    ト。
  8. 【請求項8】 上流光触媒板状フィルタの面積と下流光
    触媒板状フィルタの面積は等しくないことを特徴とする
    請求項6または請求項7記載の光触媒フィルタユニッ
    ト。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017064702A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 エアフィルタ
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