JPH10257505A - 画像処理方法及び画像処理装置、並びにデータ記録媒体 - Google Patents

画像処理方法及び画像処理装置、並びにデータ記録媒体

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JPH10257505A
JPH10257505A JP313098A JP313098A JPH10257505A JP H10257505 A JPH10257505 A JP H10257505A JP 313098 A JP313098 A JP 313098A JP 313098 A JP313098 A JP 313098A JP H10257505 A JPH10257505 A JP H10257505A
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JP
Japan
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low
image
signal
block
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Withdrawn
Application number
JP313098A
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English (en)
Inventor
Shinya Sumino
眞也 角野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物体の形状情報を有する画像信号を、符号化
効率の低下を招くことなく階層符号化することができる
階層画像符号化装置101を得る。 【解決手段】 階層画像符号化装置101において、画
像入力信号である高解像度画像信号HSgをサブサンプ
ルして低解像度画像信号LSgを生成するサブサンプル
器2と、該低解像度画像信号LSgを、複数の画素から
なるブロック毎に順次符号化する低解像度符号化部10
1Lと、上記高解像度画像信号を、複数の画素からなる
ブロック毎に順次符号化する高解像度符号化部101H
とを備え、上記高解像度画像信号HSgの符号化処理の
際、符号化処理の対象となる対象高解像度ブロックの空
間位置と同一の空間位置に位置する参照低解像度ブロッ
クに対応する低解像度画像信号LSgを参照するように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理方法及び
画像処理装置、並びにデータ記録媒体に関し、特に画像
信号の記録あるいは伝送を、より少ないビット数でもっ
て画質を損なうことなく行うための階層符号化処理及び
階層復号化処理、並びにこれらの階層符号化処理あるい
は階層復号化処理を実現するためのプログラムを格納し
た記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像処理を表示画面上に表示されている
個々の物体(オブジェクト)単位で行うことを可能とす
るためには、画像信号として、通常の輝度信号及び色差
信号の他に物体の形状を表す形状信号が必要である。な
お、以下の説明では、これらの輝度信号,色差信号に加
えて形状信号を含む、つまり物体の形状情報を有する画
像信号を、単に画像信号という。
【0003】このような画像信号は、物体単位で扱える
という観点から、画像情報や音声情報等を同時に関連づ
けて表すマルチメディアに適しており、 この画像信号の
符号化処理に関する技術は、現在ISO/IEC(Inter
national Organization forStandardization/Internati
onal Electrotechnical Commission Joint Technical C
ommission) の作業グループであるMPEG(Moving Pic
ture Experts Group)4により標準化活動が行われてい
る。
【0004】以下、従来の画像信号の階層符号化処理に
ついて説明する。図22は解像度の異なる画像信号に対
応する表示画面(以下、フレームとも言う。)を示す。
図中、LFは低解像度画像信号に対応する表示画面(図
22(a))、HFは高解像度画像信号に対応する表示画
面(図22(b) )である。また、Lobは低解像度画像
信号により上記フレームLF上に表示される1つの物体
の画像、Hobは高解像度画像信号により上記フレーム
HF上に表示される1つの物体の画像であり、ドット表
示領域が各物体内部の領域である。
【0005】従来の画像符号化処理(現在のMPEG4
の最新評価モデル方式)では、1フレーム上に、個々の
物体に対応する、該物体を包含する矩形領域を設定し、
この矩形領域を更にブロック(MPEG4の評価モデル
では16×16画素の正方ブロック)に分割する。そし
て、個々の物体に対する画像信号の符号化処理は、上記
矩形領域を構成するブロック単位で行う。
【0006】従って、MPEG4に対応した階層符号化
処理では、図22(c) に示すように、低解像度フレーム
LF上で物体Lobに対応した低解像度矩形領域LRを
設定するとともに、図22(d) に示すように、高解像度
フレームHF上で物体Hobに対応した高解像度矩形領
域HRを設定する必要がある。
【0007】このような階層符号化処理では、矩形領域
の設定の際に、低解像度画像信号に対する矩形領域LR
の設定と、高解像度画像信号に対する矩形領域HRの設
定とを独立して行うこととなり、その結果として、符号
化処理は簡単であるが、物体に対する各ブロックの空間
位置(つまりフレーム上での各ブロックの位置)は、低
解像度矩形領域のブロックと高解像度矩形領域のブロッ
クとの間で一致せず、また、低解像度矩形領域と高解像
度矩形領域との間でのブロックの対応もとれない場合が
ある。
【0008】以下詳述すると、図23は従来の階層画像
符号化装置を説明するためのブロック図である。この従
来の画像符号化装置200aは、画像入力信号を受け、
この画像入力信号を高解像度画像信号HSgとして階層
符号化処理を行う構成となっている。つまりこの階層画
像符号化装置200aは、該高解像度画像信号HSgを
サブサンプルして低解像度画像信号LSgを生成するサ
ブサンプル器2と、該低解像度画像信号LSgに対して
符号化処理を施して低解像度符号化信号LEgを生成す
る低解像度符号化部201Lとを有している。また、こ
の階層画像符号化装置200aは、上記低解像度符号化
信号LEgを復号化する復号化器9aと、該復号化器9
aの出力Ldgをアップサンプルするアップサンプル器
10aと、該アップサンプル器10aの出力LAgに基
づいて、上記高解像度画像信号HSgに対して符号化処
理を施して、高解像度符号化信号HEgを出力する高解
像度符号化部201Hとを有している。
【0009】上記低解像度符号化部201Lは、上記低
解像度画像信号LSgに基づいて、低解像度フレームL
F上での個々の物体に対応する低解像度矩形領域LRの
位置や大きさ等の情報を検出し、該情報を矩形信号LR
gとして出力する領域検出器3と、該矩形信号LRgに
基づいて、上記低解像度画像信号LSgから、上記矩形
領域LRに対応する画像信号LOgを抽出する領域抽出
器5とを有している。さらに、上記符号化部201L
は、上記矩形領域LRに対応する画像信号(物体対応画
像信号)LOgを、該矩形領域を区分する16×16画
素からなるブロックMBに対応するよう分割して、各ブ
ロックに対応する画像信号(ブロック化画像信号)LB
gを出力するブロック化器6と、該ブロック化画像信号
LBgを符号化して、低解像度符号化信号LEgを出力
する符号化器7とを有している。
【0010】また、上記高解像度符号化部201Hは、
上記高解像度画像信号HSgに基づいて、高解像度フレ
ームHF上での個々の物体に対応する高解像度矩形領域
HRの位置や大きさ等の情報を検出し、該情報を矩形信
号HRgとして出力する領域検出器12と、該矩形信号
HRgに基づいて、上記高解像度画像信号HSgから、
上記矩形領域HRに対応する画像信号HOgを抽出する
領域抽出器14とを有している。さらに、上記符号化部
201Hは、上記矩形領域HRに対応する画像信号(物
体対応画像信号)HOgを、該矩形領域を区分する16
×16画素からなるブロックMBに対応するよう分割し
て、各ブロックに対応する画像信号(ブロック化画像信
号)HBgを出力するブロック化器15と、該ブロック
化画像信号HBgを符号化して、高解像度符号化信号H
Egを出力する符号化器16とを有している。
【0011】次に動作について説明する。本画像符号化
装置200aに画像入力信号として高解像度画像信号H
Sgが入力されると、サブサンプル器2では上記高解像
度画像信号HSgがそのサブサンプルにより低解像度画
像信号LSgに変換される。
【0012】上記低解像度符号化部201Lの領域検出
器3では、上記低解像度画像信号LSgに基づいて、図
22(c) に示すように低解像度フレームLF上にて、処
理対象となる物体Lobを包含する矩形領域LRの範囲
を検出し、該矩形領域LRの位置及び大きさ等の情報を
矩形信号LRgとして出力する。すると、上記符号化部
201Lの領域抽出器5ではこの矩形信号LRgに基づ
いて、上記低解像度画像信号LSgから、上記矩形領域
LRに対応する物体対応画像信号LOgが抽出される。
さらに、上記符号化部201Lのブロック化器6では、
図22(c) に示すように、上記物体対応画像信号LOg
が、上記低解像度矩形領域LRを区分する複数のブロッ
クMBの各々に対応するよう分割され、各ブロックMB
に対応するブロック化画像信号LBgとして符号化器7
に出力される。そして、該符号化器7にて上記ブロック
化画像信号LBgの符号化処理が行われて、上記符号化
部201Lから低解像号化信号LEgが出力される。
【0013】この低解像度符号化信号LEgは、復号化
器9aにて復号化処理により低解像度復号化信号Ldg
に変換され、この復号化信号Ldgはアップサンプル器
10aにて補間処理により、高解像度画像信号と同じ空
間解像度の補間復号化信号LAgに変換され、高解像度
符号化部201Hの符号化器16に出力される。このと
き、上記高解像度符号化部201Hでは、上記低解像度
符号化部201Lとほぼ同様な処理が行われる。
【0014】つまり、この符号化部201Hの領域検出
器12では、上記高解像度画像信号HSgに基づいて、
図22(d) に示すように高解像度フレームHF上にて、
処理対象となる物体Hobを包含する矩形領域HRの範
囲を検出し、該矩形領域HRの位置及び大きさ等の情報
を矩形信号HRgとして出力する。すると、上記符号化
部201Hの領域抽出器14ではこの矩形信号HRgに
基づいて、上記高解像度画像信号HSgから、上記矩形
領域HRに対応する物体対応画像信号HOgが抽出され
る。さらに、上記符号化部201Hのブロック化器15
では、図22(d) に示すように、上記物体対応画像信号
HOgが、上記高解像度矩形領域HRを区分する複数の
ブロックMBの各々に対応するよう分割され、各ブロッ
クMBに対応するブロック化画像信号HBgとして符号
化器16に出力される。そして、該符号化器16では、
上記ブロック化画像信号HBgの符号化処理が、上記補
間復号化信号LAgにいて行われて、上記符号化部20
1Hから高解像度符号化信号HEgが出力される。
【0015】上記のような階層画像符号化装置200a
により符号化された低解像度符号化信号LEgに対して
は、これと矩形信号LRgとに基づいて、低解像度画像
信号LSgに相当する復号化信号を生成する復号化処理
を行うことができ、また、上記符号化装置200aによ
り符号化された高解像度符号化信号HEgに対しては、
上記低解像度符号化信号LEg,矩形信号LRg,高解
像度符号化信号HEg,及び矩形信号HRgに基づい
て、高解像度画像信号HSgに相当する復号化信号を生
成する復号化処理を行うことができる。しかも、高解像
度画像信号HSgの符号化処理では、低解像度画像信号
LSgを参照して該両画像信号LSg及びHSg間での
画素値の相関を利用することにより、高解像度画像信号
HSgを、これを独立して符号化する場合に比べて、よ
り少ないビット数で符号化することができる。
【0016】図24は従来の階層画像復号化装置を説明
するためのブロック図である。この階層画像復号化装置
200bは、図23に示す従来の画像符号化装置200
aにより符号化された低解像度符号化信号LEg及び高
解像度符号化信号HEgを入力信号として、階層復号化
処理を行うものである。
【0017】すなわち、この階層画像復号化装置200
bは、上記低解像度符号化信号LEgに対して復号化処
理を施して低解像度再生信号LCgを生成する低解像度
復号化部202Lと、該復号化部202Lでの復号化処
理途中の信号LDgをアップサンプルにより補間するア
ップサンプル器10bと、該アップサンプル器10bの
出力ADgに基づいて上記高解像度符号化信号HEgに
対して復号化処理を施して高解像度再生信号HCgを生
成する高解像度復号化部202Hとを有している。
【0018】上記低解像度復号化部202Lは、上記低
解像度符号化信号LEgに対する復号化処理を行って、
各ブロックに対応する低解像度復号化信号LDgを生成
する復号化器9と、該低解像度復号化信号LDgを統合
して、上記矩形領域LRに対応する復号化統合信号LI
gを生成する逆ブロック化器20と、該矩形領域LRに
対応する復号化統合信号LIgを、上記符号化装置20
0aからの矩形信号LRgが示す低解像度フレームLF
上の位置に該矩形領域LRが配置されるよう、1フレー
ムを形成するその他の画像信号と合成する領域合成器2
1とを有している。
【0019】また、上記高解像度復号化部202Hは、
上記アップサンプル器10bの出力ADgに基づいて高
解像度符号化信号HEgに対する復号化処理を行って、
各ブロックに対応する高解像度復号化信号HDgを生成
する復号化器30と、該高解像度復号化信号HDgを統
合して、上記矩形領域HRに対応する復号化統合信号H
Igを生成する逆ブロック化器31と、該矩形領域HR
に対応する復号化統合信号HIgを、上記符号化装置2
00aからの矩形信号HRgが示すフレームHF上の位
置に該矩形領域HRが配置されるよう、1フレームを形
成するその他の画像信号と合成する領域合成器32とを
有している。
【0020】次に動作について説明する。本画像復号化
装置200bに上記低解像度符号化信号LEg及び高解
像度符号化信号HEgが入力されると、該低解像度符号
化信号LEgは上記低解像度復号化部202Lの復号化
器9にて復号化処理が施されて低解像度復号化信号LD
gが生成される。この低解像度復号化信号LDgは、上
記アップサンプル器10bにてアップサンプル処理によ
り補間されて、上記高解像度に対応する空間解像度を有
する補間復号化信号ADgに変換される。また、上記低
解像度復号化信号LDgは、さらに逆ブロック化器20
により統合されて、上記矩形領域LRに対応する復号化
統合信号LIgが生成される。そして、この復号化統合
信号LIgは、領域合成器21にて上記符号化装置20
0aからの矩形信号LRgに基づいて、1フレームを形
成するその他の画像信号と合成されて、低解像度再生信
号LCgとして出力される。なお、この合成処理によ
り、上記矩形信号LRgが示すフレームLF上の位置
に、復号化統合信号LIgによる矩形領域LRの画像が
配置される。
【0021】一方、上記高解像度符号化信号HEgは上
記高解像度復号化部202Hの復号化器30にて、アッ
プサンプル器10bの出力ADgに基づいて復号化処理
が施されて、高解像度復号化信号HDgが生成される。
この高解像度復号化信号HDgは、さらに逆ブロック化
器31により統合されて、上記矩形領域HR内の画像に
対応する復号化統合信号HIgが生成される。そして、
この復号化統合信号HIgは、領域合成器32にて上記
符号化装置200aからの矩形信号HRgに基づいて、
1フレームに対応するその他の画像信号と合成されて、
高解像度再生信号HCgとして出力される。なお、この
合成処理により、上記矩形信号HRgが示すフレームH
F上の位置に、復号化統合信号HIgによる矩形領域H
Rの画像が配置される。
【0022】このような構成の階層画像復号化装置20
0bでは、低解像度符号化信号LEgに復号化処理及び
逆ブロック化処理を順次施した後、矩形領域LRがフレ
ームLF内の所定位置に配置されるよう、該矩形領域L
Rに対応する低解像度復号化信号LIgに領域合成処理
を施すので、フレームFL内の個々の物体に対応する矩
形領域LRを対象とした符号化処理により得られる低解
像度符号化信号LEgを復号化することができる。
【0023】また、高解像度符号化信号HEgを低解像
度復号化信号LDgを参照して復号化して高解像度復号
化信号HDgを生成し、その後この復号化信号HDgに
逆ブロック化処理を施し、さらに矩形領域HRがフレー
ムHF内の所定位置に配置されるよう、該矩形領域HR
に対応する高解像度復号化信号HIgに領域合成処理を
施すので、フレームHF内の個々の物体に対応する矩形
領域HRを対象とした階層符号化処理により得られる高
解像度符号化信号HEgを、正しく復号化することがで
きる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の階層
画像符号化装置200aでは、低解像度フレームLF内
における矩形領域LRの範囲を検出する処理と、高解像
度フレームHF内における矩形領域HRの範囲を検出す
る処理とが独立して行われており、このため、図22
(c) ,図22(d) に示すように、低解像度矩形領域LR
を区分する各ブロックMBの、低解像度画像Lobに対
する空間位置と、高解像度矩形領域HRを区分する各ブ
ロックMBの、高解像度画像Hobに対する空間位置と
が一致しない。この場合、上記高解像度矩形領域HRに
対応する高解像度画像信号HOgをブロック毎に符号化
する際、被符号化高解像度ブロックに対する低解像度ブ
ロックの対応づけが困難となって、高解像度画像信号と
低解像度画像信号との差分値の演算処理が複雑となる。
この結果、被符号化高解像度ブロックに対する符号化処
理の際に、この被符号化高解像度ブロックとの間で空間
位置が完全に一致する低解像度ブロックを参る場合より
も、階層符号化処理における予測効率が劣化することと
なり、符号化効率の低下にもつながるという問題があっ
た。
【0025】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、フレーム内の個々の物体に対応す
る矩形領域を対象とする階層符号化処理を行う際、低解
像度画像信号を参照する高解像度画像信号の符号化処理
を符号化効率の低下を招くことなく行うことができる階
層符号化処理、及びこれに対応する階層復号化処理を実
現できる画像処理方法及び画像処理装置、並びに上記階
層符号化処理及び階層復号化処理をソフトウエアにより
実現することができるプログラムを格納したデータ記録
媒体を得ることを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】この発明(請求項1)に
係る画像処理方法は、物体の形状情報を有する画像入力
信号に基づいて、空間解像度が異なる複数の画像空間を
形成する階層画像信号として、少なくとも低解像度画像
信号及び高解像度画像信号を生成し、上記高解像度画像
信号を、高解像度画像空間における所定数の画素からな
る高解像度ブロックに対応するよう区分するとともに、
上記低解像度画像信号を、低解像度画像空間における所
定数の画素からなる低解像度ブロックに対応するよう区
分し、処理対象となる対象高解像度ブロックを形成する
高解像度画像信号に対する符号化処理を、該高解像度ブ
ロックに対応する低解像度ブロックを形成する低解像度
画像信号を参照して順次行う階層画像符号化方法であっ
て、上記符号化処理の際に参照される参照低解像度ブロ
ックを、その低解像度画像空間における空間位置が、該
参照低解像度ブロックに対応する上記対象高解像度ブロ
ックの、高解像度画像空間における空間位置に対応付け
られた低解像度ブロックとしたものである。
【0027】この発明(請求項2)は、請求項1記載の
画像処理方法において、上記高解像度画像空間を構成す
る個々の画素を、上記低解像度画像空間の解像度変換に
より得られる、空間解像度が上記高解像度画像空間と等
しい解像度変換画像空間における個々の画素と一対一に
対応させたものである。
【0028】この発明(請求項3)は、請求項1記載の
画像処理方法において、上記参照低解像度ブロックを構
成する画素の数と、上記対象高解像度ブロックを構成す
る画素の数とを一致させたものである。
【0029】この発明(請求項4)は、請求項1記載の
画像処理方法において、上記参照低解像度ブロックの低
解像度画像空間における相対位置と、対象高解像度ブロ
ックの高解像度画像空間における相対位置とを一致させ
たものである。
【0030】この発明(請求項5)は、請求項1記載の
画像処理方法において、上記参照低解像度ブロックに対
する、符号化処理方法を識別するための符号化モードに
応じて、上記対象高解像度ブロックに対する、符号化処
理方法を識別するための符号化モードを示すモード信号
の符号化方式を切換えるものである。
【0031】この発明(請求項6)は、請求項5記載の
画像処理方法において、上記符号化モードを、画像空間
上に表示される物体の形状の境界が上記対象高解像度ブ
ロック内に含まれるか否かを示す符号化モードとしたも
のである。
【0032】この発明(請求項7)は、請求項5記載の
画像処理方法において、上記符号化モードを、上記参照
低解像度ブロックに対応する画像信号を画素毎に順次符
号化する符号化処理が、水平走査方向と垂直走査方向の
いずれの走査方向に沿って行われているかを示す符号化
モードとしたものである。
【0033】この発明(請求項8)は、請求項1記載の
画像処理方法において、上記参照低解像度ブロックに対
応する、上記低解像度画像空間での物体の動きを示す動
き情報を参照して、上記対象高解像度ブロックに対応す
る、上記高解像度画像空間での物体の動きを示す動き情
報の符号化方法を切換えるものである。
【0034】この発明(請求項9)は、請求項1記載の
画像処理方法において、符号化処理がすでに施された処
理済高解像度ブロックの、高解像度画像空間での物体の
動きを示す動き情報、及び上記参照低解像度ブロックに
対応する、上記低解像度画像空間での物体の動きを示す
動き情報を参照して、上記対象高解像度ブロックに対応
する、上記高解像度画像空間での物体の動きを示す動き
情報の符号化方法を切換えるものである。
【0035】この発明(請求項10)に係る画像処理方
法は、物体の形状情報を有する画像信号に階層符号化処
理を施して得られる少なくとも2つのブロック化された
階層符号化信号のうちの低解像度符号化信号を復号化し
て、低解像度画像空間における所定数の画素からなる低
解像度ブロックに対応した低解像度復号化信号を生成
し、該低解像度復号化信号を統合して上記低解像度画像
空間に対応する低解像度統合信号を生成し、上記2つの
ブロック化された階層符号化信号のうちの高解像度符号
化信号を、対応する低解像度復号化信号を参照して復号
化して、高解像度画像空間における所定数の画素からな
る高解像度ブロックに対応した高解像度復号化信号を生
成し、該高解像度復号化信号を統合して上記高解像度画
像空間に対応する高解像度統合信号を生成する階層画像
復号化方法であって、上記高解像度符号化信号の復号化
処理の際に参照される参照低解像度ブロックを、その低
解像度画像空間における空間位置が、該参照低解像度ブ
ロックに対応する上記復号化処理の対象となる対象高解
像度ブロックの、高解像度画像空間における空間位置に
対応付けられた低解像度ブロックとしたものである。
【0036】この発明(請求項11)は、請求項10記
載の画像処理方法において、上記高解像度画像空間を構
成する個々の画素を、上記低解像度画像空間の解像度変
換により得られる、空間解像度が上記高解像度画像空間
と等しい解像度変換画像空間における個々の画素と一対
一に対応させたものである。
【0037】この発明(請求項12)は、請求項10記
載の画像処理方法において、上記参照低解像度ブロック
を構成する画素の数と、上記対象高解像度ブロックを構
成する画素の数とを一致させたものである。
【0038】この発明(請求項13)は、請求項10記
載の画像処理方法において、上記参照低解像度ブロック
の低解像度画像空間における相対位置と、対象高解像度
ブロックの高解像度画像空間における相対位置とを一致
させたものである。
【0039】この発明(請求項14)は、請求項10記
載の画像処理方法において、上記参照低解像度ブロック
に対する、復号化処理方法を識別するための符号化モー
ドに応じて、上記対象高解像度ブロックに対する、復号
化処理方法を識別するための符号化モードを示すモード
符号化信号の復号化方式を切換えるものである。
【0040】この発明(請求項15)は、請求項14記
載の画像処理方法において、上記符号化モードを、画像
空間上に表示される物体の形状の境界が上記対象高解像
度ブロック内に含まれるか否かを示す符号化モードとし
たものである。
【0041】この発明(請求項16)は、請求項14記
載の画像処理方法において、上記符号化モードを、参照
低解像度ブロックに対応する画像信号を画素毎に順次復
号化する復号化処理が、水平走査方向と垂直走査方向の
いずれの走査方向に沿って行われているかを示す符号化
モードとしたものである。
【0042】この発明(請求項17)は、請求項10記
載の画像処理方法において、上記参照低解像度ブロック
に対応する、上記低解像度画像空間での物体の動きを示
す動き情報を参照して、上記対象高解像度ブロックに対
応する、上記高解像度画像空間での物体の動きを示す動
き情報の復号化方法を切換えるものである。
【0043】この発明(請求項18)は、請求項10記
載の画像処理方法において、復号化処理がすでに施され
た処理済高解像度ブロックの、高解像度画像空間での物
体の動きを示す動き情報、及び上記参照低解像度ブロッ
クに対応する、上記低解像度画像空間での物体の動きを
示す動き情報を参照して、上記対象高解像度ブロックに
対応する、上記高解像度画像空間での物体の動きを示す
動き情報の復号化方法を切換えるものである。
【0044】この発明(請求項19)に係る画像処理装
置は、物体の形状情報を有する画像入力信号を受け、空
間解像度が異なる複数の画像空間を形成する階層画像信
号を符号化する階層画像符号化装置であって、上記画像
入力信号をサブサンプルして低解像度画像信号を生成す
るサブサンプル手段と、 該低解像度画像信号を、低解像
度画像空間における所定数の画素からなる低解像度ブロ
ックに対応するようブロック化する第1のブロック化手
段と、符号化処理の対象となる低解像度ブロックを形成
する低解像度画像信号に対する符号化処理を順次行う第
1の符号化手段と、上記画像入力信号を高解像度画像信
号として、高解像度画像空間における所定数の画素から
なる高解像度ブロックに対応するようブロック化する第
2のブロック化手段と、符号化処理の対象となる高解像
度ブロックを形成する高解像度画像信号に対する符号化
処理を、該高解像度ブロックに対応する低解像度ブロッ
クを形成する低解像度画像信を参照して順次行う第2の
符号化手段とを備え、上記符号化処理の際に参照される
参照低解像度ブロックを、その低解像度画像空間におけ
る空間位置が、該参照低解像度ブロックに対応する上記
対象高解像度ブロックの、高解像度画像空間における空
間位置に対応付けられた低解像度ブロックとしたもので
ある。
【0045】この発明(請求項20)に係る画像処理装
置は、物体の形状情報を有する画像信号に階層符号化処
理を施して得られる少なくとも2つのブロック化された
階層符号化信号を復号化する階層画像復号化装置であっ
て、上記2つのブロック化された階層符号化信号のうち
の低解像度符号化信号を復号化して、低解像度画像空間
における所定数の画素からなる低解像度ブロックに対応
した低解像度復号化信号を生成する第1の復号化手段
と、該各低解像度ブロックに対応した低解像度復号化信
号を統合して、上記低解像度画像空間に対応する低解像
度統合信号を生成する第1の逆ブロック化手段と、上記
2つのブロック化された階層符号化信号のうちの高解像
度符号化信号を、対応する低解像度復号化信号を参照し
て復号化して、高解像度画像空間における所定数の画素
からなる高解像度ブロックに対応した高解像度復号化信
号を生成する第2の復号化手段と、該各高解像度ブロッ
クに対応する高解像度復号化信号を統合して、上記高解
像度画像空間に対応する高解像度統合信号を生成する第
2の逆ブロック化手段とを備え、上記高解像度符号化信
号の復号化処理の際に参照される参照低解像度ブロック
を、その低解像度画像空間における空間位置が、該参照
低解像度ブロックに対応する上記復号化処理の対象とな
る対象高解像度ブロックの、高解像度画像空間における
空間位置に対応付けられた低解像度ブロックとしたもの
である。
【0046】この発明(請求項21)に係るデータ記録
媒体は、コンピュータに階層画像符号化処理を行わせる
ためのプログラムを格納したデータ記録媒体であって、
上記プログラムを、請求項1記載の画像処理方法による
階層画像符号化処理を、コンピュータが行うよう構成し
たものである。
【0047】この発明(請求項22)に係るデータ記録
媒体は、コンピュータに階層画像復号化処理を行わせる
ためのプログラムを格納したデータ記録媒体であって、
上記プログラムを、請求項10記載の画像処理方法によ
る階層画像復号化処理を、コンピュータが行うよう構成
したものである。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図1から図21を用いて説明する。 実施の形態1.図1は本発明の実施の形態1による画像
処理装置(階層画像符号化装置)を説明するためのブロ
ック図である。また、図2(a) 〜図2(d) は上記実施の
形態1の階層画像符号化装置による符号化処理を説明す
るための模式図である。図中、LFは低解像度画像信号
に対応する表示画面(図2(a) 参照)、HFは高解像度
画像信号に対応する表示画面(図2(b) 参照)である。
また、Lobは低解像度画像信号により上記フレーム
(表示画面)LF上に表示される1つの物体の画像、H
obは高解像度画像信号により上記フレーム(表示画
面)HF上に表示される1つの物体の画像であり、各画
像Lob及びHobのドット表示領域が各物体内部の領
域である。
【0049】この実施の形態1の階層画像符号化装置1
01は、画像入力信号を受け、この画像入力信号を高解
像度画像信号HSgとして階層符号化処理を行う構成と
なっている。
【0050】すなわち、この階層画像符号化装置101
は、従来の階層画像符号化装置200aと同様、上記高
解像度画像信号HSgをサブサンプルするサブサンプル
器2と、該サブサンプル器2の出力である低解像度画像
信号LSgを符号化する低解像度符号化部101Lと、
その出力である低解像度符号化信号LEgを復号化する
復号化器9aと、該復号化器9aの出力Ldgをアップ
サンプルするアップサンプル器10aと、該アップサン
プル器10aの出力LAgに基づいて、上記高解像度画
像信号HSgを符号化する高解像度符号化部101Hと
を有している。
【0051】また、上記各符号化部101L及び101
Hはそれぞれ、従来の階層画像符号化装置200aと同
様、領域検出器30a及び12、領域抽出器5及び1
4、ブロック化器6及び15,符号化器7及び16aを
有している。
【0052】そして、本実施の形態1では、上記領域検
出器30aのみ従来の階層画像符号化装置200aにお
けるものと構成が異なっている。つまり、該領域検出器
30aは、高解像度フレームHF(図2(b) 参照)上に
おける個々の物体Hobに対応する矩形領域HRの範囲
を示す矩形信号HRgを参照して、低解像度フレームL
F(図2(a) 参照)上における個々の物体Lobに対応
する矩形領域LRの範囲を検出する構成となっている。
具体的には、上記領域検出器30aでは、高解像度矩形
信号HRgから高解像度矩形領域HRの空間位置HRp
が検出され、 低解像度画像信号LSgのアップサンプル
により得られる補間矩形領域ARの空間位置ARpが上
記高解像度矩形領域HRの空間位置HRpと一致するよ
う、低解像度矩形領域LRの空間位置LRpが決定され
る。
【0053】なお、このような構成の領域検出器30a
では、低解像度矩形領域LRの空間位置LRpの検出
は、補間矩形領域ARの空間位置ARpが上記高解像度
矩形領域HRの空間位置HRpと一致するよう行われれ
ばよく、必ずしも低解像度矩形領域LRの空間位置LR
pと高解像度矩形領域HRの空間位置HRpとが一致す
るよう、上記領域の位置検出が行われる必要はない。ま
た、上記符号化器16aは、従来の階層画像符号化装置
200aにおける符号化器16と全く同一構成となって
いる。
【0054】次に動作について説明する。本画像符号化
装置101aに画像入力信号として高解像度画像信号H
Sgが入力されると、サブサンプル器2では上記高解像
度画像信号HSgがそのサブサンプルにより低解像度画
像信号LSgに変換される。そして、各符号化部101
H及び101Lにてそれぞれ、高解像度画像信号HSg
及び低解像度画像信号LSgの符号化処理が行われる。
【0055】ここでは、上記高解像度符号化部101H
では、従来の階層画像符号化装置200aにおける高解
像度符号化部201Hと全く同一の画像信号の処理が行
われる。また、上記低解像度符号化部101Lでは、領
域検出器30aによるフレームLF上での低解像度矩形
領域LRの位置検出処理以外は、従来の階層画像符号化
装置200aにおける低解像度符号化部201Lと全く
同様な処理が行われる。
【0056】そこで、以下、上記低解像度符号化部10
1Lによる符号化処理について、上記領域検出器30a
の動作を主として説明する。この実施の形態1では、高
解像度符号化部101Hの領域検出器12により高解像
度画像信号HSgに基づいて対応する物体Hobの矩形
領域HRを検出し(図2(b) 参照)、上記領域検出器3
0aにより、低解像度画像信号LSgの矩形領域LRの
空間位置LRpを、上記高解像度矩形領域HRの空間位
置HRpに基づいて検出する(図2(a) 参照)。
【0057】つまり、上記領域検出器30aでは、高解
像度矩形領域HRの基準位置HRpが高解像度フレーム
HFの基準位置HFpから水平方向に距離(HΔx)だ
け、垂直方向に距離(HΔy)だけ離れている場合、低
解像度矩形領域LRを、その基準位置LRpと低解像度
フレームLFの基準位置LFpとの水平方向の距離が
(LΔx)、垂直方向の距離が(LΔy)となるよう、
低解像度フレームLF上に配置する。このとき、上記距
離(HΔx)/距離(LΔx)、及び距離(HΔy)/
距離(LΔy)は、高解像度画像の空間解像度と低解像
度画像の空間解像度の比率(ここでは2/1とする。)
と一致するようにしている。
【0058】このようにして低解像度フレームLF上に
て矩形領域LRの位置を設定することにより、低解像度
フレームLF上での低解像度矩形領域LRの空間位置
(基準位置)を、高解像度フレームHF上での高解像度
矩形領域HRの空間位置(基準位置)に一致させること
ができる。
【0059】そして、上記のように低解像度フレームL
F上に設定された低解像度矩形領域LRに対応する画像
信号LOgがブロック化器6にて、上記矩形領域LRを
区分する各ブロックLMBに対応するよう分割される。
さらにブロック化された画像信号LBgが符号化器7に
て符号化されて、低解像度符号化信号LEgとして出力
される。ここで、上記ブロックLMBは16×16画素
からなる画像空間である。
【0060】また、この低解像度符号化信号LEgは、
復号化器9aにより低解像度復号化信号Ldgに変換さ
れ、さらにこの信号Ldgはアップサンプル器10aに
より補間されて、空間解像度が高解像度画像信号HSg
と等しい補間画像信号LAgに変換される。この場合、
上記低解像度符号化信号LEgのアップサンプルにより
得られる補間画像信号LAgに対応する補間矩形領域A
Rを区分するブロックAMBは、32×32画素からな
る画像空間となる。
【0061】図2(c) は、上記補間画像信号LAgに対
応する、高解像度フレームHFと同一の空間解像度を有
する補間フレームAF、及び該補間フレームAFにおけ
る、補間画像信号LAgに対応する補間画像Aobを示
しており、上記補間フレームAFに対する、該補間画像
に対応する補間矩形領域ARの相対的な位置は、高解像
度フレームHFに対する高解像度矩形領域HRの相対的
な位置と一致している。
【0062】一方、高解像度画像信号HSgが領域抽出
器14に入力されると、該領域抽出器14では、上記領
域検出器12からの矩形信号HRgに基づいて、高解像
度矩形領域HRに対応する画像信号HOgが抽出され、
さらに、ブロック化器15にて、該画像信号HOgが該
矩形領域HRを区分する各ブロックHMB1に対応する
よう分割され、各ブロックHMB1に対応する画像信号
HBgが出力される。そして、符号化器16aにて、該
ブロック化画像信号HBgは、上記補間画像信号LAg
を参照して符号化処理により高解像度符号化信号HEg
に変換される。
【0063】ここで上記ブロックHMB1は32×32
画素からなる画像空間である。
【0064】このとき、上記補間矩形領域ARの、フレ
ームAF上での相対的な位置は、高解像度矩形領域HR
の、フレームHF上での相対的な位置と一致するため、
上記符号化器16aでは、各矩形領域のブロック単位で
容易にブロック化画像信号の差分値を計算することがで
き、高解像度画像を構成する画素の画像値と、補間画像
を構成する画素の画素値との差分値を簡単に符号化する
ことができる。なお、図2(d) は、上記差分値(誤差)
に対応する差分画像Dを高解像度フレームHF上にて示
している。
【0065】このように本実施の形態1では、高解像度
矩形領域HRを構成するブロックHMB1の空間位置
と、低解像度矩形領域LRを解像度変換して得られる補
間矩形領域ARを構成するブロックAMBの空間位置と
が一致するので、高解像度フレームHF内の個々の物体
に対応する矩形領域HRを対象とする階層符号化処理を
行う際、高解像度画像信号HSgの符号化処理を低解像
度画像信号LSgを参照して、符号化効率の低下を招く
ことなく行うことができる。
【0066】実施の形態2.図3は本発明の実施の形態
2による画像処理装置(階層画像符号化装置)を説明す
るためのブロック図である。上記実施の形態1では、階
層画像符号化装置として、低解像度画像信号を解像度変
換した補間画像信号と、高解像度画像信号との差分値を
誤差として符号化する構成のものを示したが、画像信号
が2値の画像信号,つまり2値形状信号である場合は、
ブロックの差分値を直接符号化するよりも有効な方法が
ある。
【0067】そこで、この実施の形態2の階層画像符号
化装置102は、低解像度画像信号を解像度変換して得
られる補間画像信号と高解像度画像信号との差分値を符
号化する実施の形態1の符号化器16aに代えて、低解
像度画像信号から得られる画像の境界と、高解像度画像
信号から得られる画像の境界とのずれの大きさを符号化
する符号化器16bを備えた構成としたものであり、そ
の他の構成は実施の形態1の階層画像符号化装置101
と同一である。つまりこの実施の形態2の階層画像符号
化装置102を構成する低解像度符号化部102Lは、
上記実施の形態1のものと同一構成であり、またこの階
層画像符号化装置102を構成する高解像度符号化部1
02Hは、符号化器16bの構成のみ上記実施の形態1
のものと異なっている。
【0068】次に作用効果について説明する。図4は、
上記実施の形態2の階層画像符号化装置による符号化処
理を説明するための模式図であり、図4(a) は低解像度
画像信号に対応するフレームLF、図4(b) は高解像度
画像信号に対応するフレームHF、図4(c) は解像度変
換画像信号(補間画像信号)に対応するフレームAFを
示している。また、図4(d) はフレームHF上に設定さ
れた矩形領域HR内の物体Hobの境界HB、図4(e)
はフレームAF上に設定された矩形領域AR内の物体A
obの境界ABを示している。図4(f) は、上記フレー
ムHF上にて高解像度画像信号に対応する物体Hogの
境界HBと、補間画像信号に対応する物体Aobの境界
ABとを重ね合わせて示している。ここで物体の境界と
は、画像信号を構成する2値の形状信号の値が空間的に
変化する画素の位置である。
【0069】この実施の形態2では、上記実施の形態1
と同様、高解像度符号化部102Hの領域検出器12に
より高解像度画像信号HSgに基づいて対応する物体の
矩形領域HRが検出され(図4(b) 参照)、低解像度符
号化部102Lの領域検出器30aにより、この矩形領
域HRと空間位置が一致するように低解像度画像信号L
Sgの矩形領域LRの空間位置LRpが検出される(図
4(a) 参照)。
【0070】このようにして低解像度フレームLF上に
て矩形領域LRの位置LRpを設定することにより、低
解像度フレームLF上での低解像度矩形領域LRの位置
LRpを、高解像度フレームHF上での高解像度矩形領
域HRの位置HRpに一致させることができる。
【0071】そして、上記のように低解像度フレーム上
に設定された低解像度矩形領域に対応する画像信号LO
gがブロック化器6にてブロック化され、さらに該ブロ
ック化された画像信号LBgが符号化器7にて符号化さ
れて、低解像度符号化信号LEgとして出力される。こ
の低解像度符号化信号LEgは、復号化器9aによる復
号化処理及びアップサンプル器10aによる補間処理が
施されて、高解像度画像信号と等しい空間解像度を有す
る補間画像信号LAgに変換される(図4(c)参照)。
【0072】一方、領域抽出器14では、高解像度画像
信号HSgから、高解像度矩形領域HRに対応する画像
信号HOgが抽出され、この画像信号HOgは、ブロッ
ク化器15にてブロック化される。
【0073】そして、符号化器16bでは、該ブロック
化された画像信号HBgから得られる物体Hobの境界
位置HBと、上記補間画像信号LAgから得られる物体
Aobの境界位置ABとに基づいて、両者のずれ量ΔB
が符号化されて高解像度符号化信号HEgとして出力さ
れる。
【0074】このように本実施の形態2では、低解像度
画像信号から得られる補間画像の境界と、高解像度画像
信号から得られる画像の境界とのずれの大きさを符号化
する符号化器16bを備えたので、画像信号が2値画像
信号である場合に階層符号化処理を符号化効率よく行う
ことが可能となる。
【0075】なお、上記実施の形態2では、高解像度画
像Hobの境界HBと、補間画像Aobの境界ABとの
ずれを符号化する階層符号化処理を示したが、2値画像
信号に対する階層符号化処理は、低解像度画像信号から
得られる補間画像信号に応じて、高解像度画像信号の符
号化処理に用いる符号化テーブルを画素毎に切り替える
ようにしてもよい。
【0076】実施の形態3.図5は本発明の実施の形態
3による画像処理装置(階層画像符号化装置)を説明す
るためのブロック図である。上記実施の形態1では、低
解像度矩形領域を解像度変換して得られる補間矩形領域
における各ブロックの位置と、高解像度矩形領域におけ
る各ブロックの位置が完全に一致する例を示したが、高
解像度矩形領域の複数のブロックを統合した統合ブロッ
クが、補間矩形領域の1つのブロックと一致する場合
も、上記実施の形態1と同様に符号化効率の低下を回避
しつつ階層符号化処理を行うことができる。
【0077】そこで、この実施の形態3の階層画像符号
化装置103は、ブロック化した補間画像信号とブロッ
ク化した高解像度画像信号とを比較して差分値を求める
構成の符号化器16aに代えて、ブロック化した高解像
度画像信号を統合した統合信号を、ブロック化した補間
画像信号と比較して、該統合信号と補間画像信号との差
分値を求め、この差分値を符号化する符号化器16cを
備えた構成としている。また、この実施の形態3では、
高解像度矩形領域HRを構成する高解像度ブロックHM
B2(図6(b) 参照)は、低解像度矩形領域LRを構成
する低解像度ブロックLMB(図6(a) 参照)と同様、
16×16画素からなる画像空間とし、補間矩形領域A
Rを構成する補間ブロックAMB(図6(c) 参照)は、
32×32画素からなる画像空間としている。従って、
この実施の形態3では、ブロック化器15は、高解像度
画像信号のブロック化処理を、16×16画素からなる
ブロックHMB2として行う構成となっている。そし
て、この実施の形態3の階層画像符号化装置103にお
けるその他の構成は上記実施の形態1の階層画像符号化
装置101と同一としている。つまりこの実施の形態3
の階層画像符号化装置103を構成する低解像度符号化
部103Lは、上記実施の形態1のものと同一構成であ
り、またこの階層画像符号化装置103を構成する高解
像度符号化部103Hは、符号化器16cの構成のみ上
記実施の形態1のものと異なっている。
【0078】次に作用効果について説明する。図6は、
上記実施の形態3の階層画像符号化装置による符号化処
理を説明するための模式図であり、図6(a) は低解像度
画像信号に対応する表示画面(フレーム)LFを、図6
(b) は高解像度画像信号に対応する表示画面(フレー
ム)HFを示す。また、図6(c) は、低解像度画像信号
を解像度変換した補間画像信号に対応する表示画面(フ
レーム)AFを示す。
【0079】この実施の形態3では、領域検出器12に
より高解像度画像信号HSgに基づいて、この信号に対
応する物体Hobの矩形領域HRを検出し(図6(b) 参
照)、領域検出器30aにより、上記矩形領域HRの空
間位置HRpと補間矩形領域ARの空間位置ARpとが
一致するよう、低解像度画像信号LSgの矩形領域LR
の空間位置LRpを検出する(図6(a) 参照)。
【0080】このようにして低解像度フレームLF上に
て矩形領域LRの空間位置LRpを設定することによ
り、低解像度フレームLF上での低解像度矩形領域LR
の空間位置LRpを、高解像度フレームHF上での高解
像度矩形領域HRの空間位置HRpに実質的に一致させ
ることができる。
【0081】そして、上記のように低解像度フレームL
F上に設定された低解像度矩形領域に対応する画像信号
LOgがブロック化器6にてブロック化され、さらに該
ブロック化された画像信号LBgが符号化器7にて符号
化されて、低解像度符号化信号LEgとして出力され
る。この低解像度符号化信号LEgは、復号化器9aに
よる復号化処理及びアップサンプル器10aによる補間
処理が施されて、高解像度画像信号と等しい空間解像度
を有する補間画像信号LAgに変換される(図6(c)
)。
【0082】一方、領域抽出器14では、高解像度画像
信号HSgから、矩形領域HRに対応する画像信号HO
gが抽出され、この画像信号HOgは、ブロック化器1
5にて16×16画素からなるブロックHMB2に対応
するようブロック化される。
【0083】このとき、上記補間画像Aobの矩形領域
ARを構成する1つのブロックAMBと、高解像度画像
Hobの矩形領域HRを構成する4つのブロックHMB
2を統合した領域とが一致するため、上記符号化器16
cでは、1つのブロックAMBに対応する補完画像信号
を参照して、該ブロックに一致する、高解像度矩形領域
の4つのブロックHMB2に対応する画像信号HBgを
符号化する。つまり、該4つのブロックHMB2に対応
する画像信号HOgと上記1つのブロックAMBに対応
する補完画像信号LAgとの差分値を符号化して、高解
像度符号化信号HEgとして出力する。
【0084】このように本実施の形態3では、4つの高
解像度ブロックHMB2を統合した統合領域に対応する
高解像度画像信号HOgと、該統合領域と一致する1つ
の補間ブロックAMBに対応する補完画像信号ALgと
の差分信号を符号化するので、高解像度ブロックと補間
ブロックとが一対一に対応しない場合でも、高解像度ブ
ロックにおける画素と、補間ブロックにおける画素との
対応を取ることができ、低解像度画像信号を参照して高
解像度画像信号を符号化することができる。
【0085】また、上記のように高解像度ブロックと補
間ブロックとの対応をとることができるため、ブロック
単位の情報(符号化モード情報等)の予測符号化を容易
に実現でき、しかも両ブロック間での空間位置の対応が
とれるため、符号化効率も向上する。
【0086】また、この実施の形態3では、低解像度矩
形領域を分割するブロックのサイズと高解像度矩形領域
を分割するブロックとが同じサイズであるため、低解像
度符号化部における符号化器7と高解像度符号化部にお
ける符号化器17の構成が殆ど同じとなり、時分割処理
等により符号化部のハードウェア資源の共用化を容易に
実現できる。
【0087】実施の形態4.図7は本発明の実施の形態
4による画像処理装置(階層画像符号化装置)を説明す
るためのブロック図である。この実施の形態4の階層画
像符号化装置104は、実施の形態1における低解像度
画像信号に対応する領域検出器30aを省略し、実施の
形態1の領域抽出器5に代えて、実施の形態1における
領域検出器12の出力HRgに基づいて、低解像度フレ
ームLF上にて高解像度矩形領域HRの空間位置に対応
する空間位置にある低解像度矩形領域LRを抽出する領
域抽出器31dを備えたものである。
【0088】つまり、この実施の形態4の階層画像符号
化装置104の低解像度符号化部104Lは、上記領域
抽出器31dと、その出力をブロック化するブロック化
器6と、ブロックされた画像信号を符号化する符号化器
7とから構成されている。また、上記階層画像符号化装
置104の高解像度符号化部104Hは、実施の形態1
の高解像度符号化部101Hと全く同様、領域検出器1
2,領域抽出器14,ブロック化器15,及び符号化器
16aとから構成されている。
【0089】次に作用効果について説明する。サブサン
プル器2の空間解像度変換方法の動作原理から、低解像
度画像信号を解像度変換して得られる補間画像信号に対
応する物体の形状が、常に、高解像度画像信号に対応す
る物体の形状の大きさよりも大きくならないことが分か
っている場合には、矩形信号HRgが示す高解像度矩形
領域HRに対応する空間位置HRp(図2(b) 参照)
を、これに対応する低解像度矩形領域LRの空間位置L
Rp(図2(a) 参照)とすることによって、低解像度画
像信号の物体Lobを低解像度矩形領域LRに完全に包
含できる。
【0090】このことは、実施の形態1における、低解
像度画像信号LSgから、物体を含む矩形領域LRに対
応する矩形信号LRgを抽出することが不要であること
を意味するので、 上記サブサンプル器2が上記条件を満
足するものであれば、実施の形態1の画像符号化装置と
同じ効果をより簡単な構成で実現できる。
【0091】つまり、この実施の形態4の階層画像符号
化装置104では、画像入力信号である高解像度画像信
号HSgは、高解像度符号化部104Hにより上記実施
の形態1と全く同様な処理が施される。
【0092】また、上記高解像度画像信号HSgのサブ
サンプルにより得られる低解像度画像信号LSgは、上
記実施の形態1とほぼ同様な処理により、低解像度符号
化部104Lにて符号化される。このとき、領域抽出器
31dでは、低解像度画像信号LSgを受け、高解像度
符号化部104Hの領域検出器12の出力HRgに基づ
いて、低解像度フレーム上での矩形領域の位置を決定
し、該矩形領域に対応する画像信号LOgをブロック化
器6に出力する。該画像信号LOgはブロック化器6に
てブロック化され、さらにブロック化された画像信号L
Bgが符号化器7にて符号化され、低解像度符号化部1
04Lから各ブロックに対応した低解像度符号化信号L
Egが出力される。
【0093】この低解像度符号化信号LEgは復号化器
9aにて復号化され、該復号化器9aの出力Ldgはア
ップサンプル器10aにて、高解像度画像信号と同じ空
間解像度を有する補完画像信号LAgに変換されて高解
像度符号化部104Hの符号化器16aに出力される。
【0094】このように本実施の形態4では、低解像度
符号化部104Lの領域抽出器31dでは、高解像度符
号化部104Hの領域検出器12の出力である矩形信号
HRgに基づいて、低解像度フレーム上での矩形領域L
Rの位置を決定するので、低解像度符号化部104Lで
は領域抽出のための回路構成が不要となり、実施の形態
1の画像符号化装置と同じ効果をより簡単な構成で実現
できる。
【0095】実施の形態5.図8は本発明の実施の形態
5による画像処理装置(階層画像復号化装置)を説明す
るためのブロック図である。この実施の形態5の階層画
像復号化装置105は、図7に示す実施の形態4の階層
画像符号化装置104により符号化された低解像度符号
化信号LEg及び高解像度符号化信号HEgを入力信号
として、階層復号化処理を行う構成となっている。つま
り、この階層画像復号化装置105は、従来の階層画像
復号化装置200bと同様、上記低解像度符号化信号L
Egに対して復号化処理を施して、低解像度再生信号L
Cgを生成する低解像度復号化部105Lと、該復号化
部105Lでの復号化信号LDgをアップサンプルによ
り補間するアップサンプル器10bと、該アップサンプ
ル器10bの出力LAgに基づいて上記高解像度符号化
信号HEgを復号化して高解像度再生信号HCgを生成
する高解像度復号化部105Hとを有している。
【0096】ここで、上記各復号化部105L及び10
5Hはそれぞれ、従来の階層画像復号化装置200bと
同様、復号化器9及び30、逆ブロック化器20及び3
1、領域合成器34及び32を有している。
【0097】そして本実施の形態5では、上記領域合成
器34は、上記実施の形態4の階層画像符号化装置10
4からの高解像度矩形信号HRgを参照して、低解像度
フレーム上の、該矩形信号HRgが示す位置に低解像度
矩形領域が配置されるよう、該矩形領域に対応する画像
信号LIgを、フレームに対応するその他の画像信号に
合成する構成となっており、この点のみ図24に示す従
来の階層画像復号化装置200bと異なっている。
【0098】次に動作について説明する。本階層画像復
号化装置105に、上記実施の形態4の階層画像符号化
装置104の出力である低解像度符号化信号LEg及び
高解像度符号化信号HEgが入力されると、低解像度符
号化信号LEgは低解像度復号化部105Lにて、復号
化器9により復号化され、さらに復号化器9の出力LD
gが逆ブロック化器20により統合され、さらに逆ブロ
ック化器20の出力LIgが、高解像度矩形信号HRg
に基づいて、低解像度フレームに対応する画像信号と合
成される。このとき、上記復号化器9の出力LDgはア
ップサンプル器10bにて補間されて高解像度復号化部
105Hに出力される。
【0099】また、上記高解像度符号化信号HEgは高
解像度符号化部105Hにて、上記従来の階層画像復号
化装置200bと全く同様にして、上記アップサンプル
器10bからの補間画像信号ADg及び高解像度矩形信
号HRgに基づいて復号化される。
【0100】このように本実施の形態5では、実施の形
態4の階層画像符号化装置104からの符号化信号LE
g及びHEg、並びに矩形信号HRgを受け、領域合成
器34では、実施の形態4の領域抽出器30dと同様な
動作により、低解像度矩形領域を、低解像度フレーム上
の、高解像度矩形信号HRgが示す空間位置に合成する
ことができる。
【0101】従って、低解像度フレーム上に設定された
低解像度空間領域内に、逆ブロック化器20により統合
された画像復号化信号に対応する画像を配置することに
より、上記実施の形態4の階層画像符号化装置で符号化
した符号化信号LEgおよびHEgを正しく復号化する
ことができる。
【0102】実施の形態6.図9(a) 及び図9(b) は本
発明の実施の形態6による画像処理装置(階層画像符号
化装置)を説明するためのブロック図である。この実施
の形態6の階層画像符号化装置106は、図1に示す実
施の形態1の階層画像符号化装置103と同様、サブサ
ンプル器2と、低解像度符号化部106Lと、復号化器
9aと、アップサンプル器10aと、高解像度符号化部
106Hとを有している。ここで、上記実施の形態1と
同一符号を付したものは、実施の形態1と全く同一構成
となっている。
【0103】そしてこの実施の形態6では、低解像度画
像信号LSgを符号化する低解像度符号化部106L
は、実施の形態1の低解像度符号化部101Lにおける
符号化器7に代えて、ブロック化された低解像度画像信
号LBgに対応する低解像度符号化信号LEgととも
に、該各ブロック化画像信号LBgの符号化モードを示
す符号化モード信号Mgを生成して出力する符号化器7
fを有しており、その他の構成は実施の形態1と全く同
一である。
【0104】また、本実施の形態6では、高解像度画像
信号HSgを符号化する高解像度符号化部106Hは、
上記実施の形態1の高解像度符号化部101Hにおける
符号化器16aに代えて、アップサンプル器10aの出
力LAgだけでなく上記符号化モード信号Mgにも基づ
いて、ブロック化された高解像度画像信号HBgの符号
化処理を行う符号化器16fを有しており、その他の構
成は実施の形態1と全く同一となっている。
【0105】この符号化器16fは、上記ブロック化さ
れた高解像度画像信号HBgを受け、その符号化モード
を判定して高解像度ブロックの符号化モード信号MDを
出力するモード判定器50と、該符号化モード信号MD
を、ブロック化された低解像度画像信号LBgの符号化
モード信号Mgに基づいて符号化してモード符号化信号
EMgを出力するモード符号化器51と、高解像度ブロ
ック化画像信号HBgに対する符号化方法が異なる第1
及び第2の符号化器53及び54とを有している(図9
(b) 参照)。
【0106】ここで第1の符号化器53は、低解像度復
号化信号Ldgをアップサンプルして得られる補間信号
LAgを参照して、高解像度ブロック化画像信号HBg
の符号化処理を行う構成となっており、上記第2の符号
化器54は、上記補間信号LAgを参照せずに、高解像
度ブロック化画像信号HBgの符号化処理を行う構成と
なっている。さらに、上記モード判定器50は、具体的
には、上記高解像度ブロック化画像信号HBgに基づい
て、該ブロック化画像信号HBgを低解像度画像信号に
対応する補間信号LAgを参照して符号化すべきか、該
画像信号HBgを該補間信号LAgを参照せずに符号化
すべきかを判定する構成となっている。
【0107】また、上記符号化器16fは、上記モード
判定器50の出力(符号化モード信号)MDに応じて、
上記高解像度ブロック化画像信号HBgを上記第1及び
第2の符号化器53,54のいずれか一方に供給する前
段スイッチ52と、上記モード判定器50の出力MDに
応じて、上記第1及び第2の符号化器53,54のいず
れかの出力HEg1あるいはHEg2を選択する後段ス
イッチ55と、該後段スイッチ55の出力SHEgと上
記モード符号化信号EMgとを多重化する多重化器56
とを有している。
【0108】次に作用効果について説明する。本階層画
像符号化装置106に画像入力信号である高解像度画像
信号HSgが入力されると、サブサンプル器2では、高
解像度画像信号HSgのサブサンプルにより低解像度画
像信号LSgが生成され、この信号LSgが上記低解像
度符号化部106Lにて符号化される。この符号化部1
06Lの符号化器7fでは、低解像度ブロック化画像信
号LBgの符号化処理の際、該画像信号LBgに対応す
る符号化モード信号Mgを出力する。
【0109】一方、高解像度符号化部106Hでは、高
解像度画像信号HSgに対する、実施の形態1と同様な
領域検出処理及び領域抽出処理により、高解像度矩形領
域HRに対応する画像信号HOgが生成され、さらにブ
ロック化処理により、画像信号HOgから高解像度ブロ
ックHMB1に対応するブロック化画像信号HBgが生
成される。そして、このブロック化画像信号HBgは、
符号化器16fにて、上記アップサンプル出力LAg及
び符号化モード信号Mgに基づいて符号化される。
【0110】つまり、この実施の形態6の階層画像符号
化装置106による階層符号化処理では、低解像度符号
化部106Lの符号化器7fから、符号化モード信号M
gが高解像度符号化部106Hの符号化器16fに出力
され、この符号化器16fにて、低解像度ブロック化画
像信号LBgの符号化モードMgを参照して、ブロック
化された高解像度画像信号HBgが符号化される点で、
上記実施の形態1の符号化処理と異なっている。
【0111】以下、上記符号化器16fの詳細な動作に
ついて簡単に説明する。上記符号化器16fでは、モー
ド判定器50でのモード判定により、ブロック化された
高解像度画像信号HBgに基づいて、該画像信号HBg
に対する符号化方法が決定される。つまり該画像信号H
Bgを補間信号ALgを参照して符号化するか、あるい
は該画像信号HBgを補間信号ALgを参照せずに符号
化するかが決定される。すると、このモード判定結果に
対応する符号化モード信号MDが上記モード判定器50
から出力され、上記各スイッチ52及び55では、該符
号化モード信号MDに応じて、上記第1及び第2の符号
化器53及び54のいずれかが選択される。これによ
り、上記高解像度画像信号HBgは、選択された符号化
器53あるいは54にて符号化されて多重化器56に出
力される。
【0112】またこのとき、上記モード符号化器51で
は、上記符号化モード信号MDの符号化処理が、低解像
度ブロックの符号化モードMgに基づいて行われてお
り、上記多重化器56では上記スイッチ55の出力SH
Egと上記モード符号化器51の出力EMgとが多重化
されて、高解像度符号化信号HEgとして出力される。
【0113】このように本実施の形態6では、符号化器
16fにて、低解像度ブロックの符号化モードを参照し
て、高解像度ブロックの符号化処理を行うので、さらに
符号化効率のよい階層符号化処理を実現することができ
る。
【0114】つまり、上記高解像度ブロックの符号化モ
ードは、対応する低解像度ブロックの符号化モードと相
関がある。例えば、低解像度ブロックが物体の境界部分
に位置する場合には、対応する高解像度ブロックも境界
部分に位置する確率が高く、同様に、低解像度ブロック
が物体外部あるいは物体内部に位置する場合は、対応す
る高解像度ブロックも物体外部あるいは物体内部に位置
する確率が高い。
【0115】このように低解像度ブロックの符号化モー
ドと、高解像度ブロックの符号化モードとは一致する確
率が高いため、高解像度符号化部106Hにおける符号
化器16fにて、低解像度ブロックの符号化モード信号
Mgを参照し、この符号化モード信号Mgとモードが同
じである高解像度ブロックの符号化モード信号に短い符
号を割り当てる予測符号化を行うことにより、 低解像度
ブロックの符号化モード信号Mgを参照しない場合より
も符号化ビット数を削減することができる。
【0116】なお、上記実施の形態6では、低解像度ブ
ロックの符号化モードに応じて、高解像度画像信号の符
号化方法を切り替えるとともに、高解像度ブロックの符
号化モードの符号化方法を切り替える構成を示したが、
低解像度ブロックの符号化モードに応じて、高解像度画
像信号の符号化方法及び高解像度ブロックの符号化方法
の一方のみを切り替えるようにしてもよい。
【0117】また、この実施の形態6では、階層画像符
号化装置106として、図1に示す上記実施の形態1の
階層画像符号化装置101における階層符号化処理を、
低解像度画像信号だけでなく低解像度ブロックの符号化
モードにも基づいて行う構成のものを示したが、このよ
うな階層画像符号化装置は、上記実施の形態6のものに
限らず、例えば、図5に示す上記実施の形態3における
階層符号化処理を、低解像度画像信号と低解像度ブロッ
クの符号化モードとに基づいて行う構成としたものでも
よい。
【0118】この場合、16×16画素からなる低解像
度ブロックLMB(図6(a) 参照)に対応する符号化モ
ードを参照する、16×16画素からなる高解像度ブロ
ックHMB2(図6(b) 参照)に対応する符号化モード
の符号化処理は、上記低解像度ブロックLMBの解像度
変換処理により得られる32×32画素からなる1つの
補間ブロックAMB(図6(c) 参照)に対応する、4つ
の高解像度ブロックHMB2からなる統合領域を単位と
して行われる。ただしこの場合も、低解像度ブロックL
MBより小さい単位に対応する情報(つまり画素値の予
測誤差等)については、上記実施の形態3と同様、例え
ば、図6(d) に示すように画素単位で、高解像度フレー
ムHFに対応する画素値(図6(b) )と、解像度変換
(補間)フレームAFに対応する画素値(図6(c) )と
の誤差(差分画像D)を計算し、この誤差信号を16×
16画素からなる小さいブロック単位で符号化処理を行
う。
【0119】実施の形態7.図10(a) 及び図10(b)
は本発明の実施の形態7による画像処理装置(階層画像
復号化装置)を説明するためのブロック図である。この
実施の形態7の階層画像復号化装置107は、図24に
示す従来の階層画像復号化装置200bと同様、低解像
度復号化部107Lと、アップサンプル器10bと、高
解像度復号化部107Hとを有している。ここで、上記
従来の階層画像復号化装置200bにおけるものと同一
符号を付したものは、従来の階層画像復号化装置200
bのものと全く同一の構成となっており、この実施の形
態7による階層画像復号化装置107では、低解像度の
復号化器9gから出力される符号化モードMgを参照し
て、高解像度符号化信号HEgの復号化処理が行われる
点で、上記図24に示す従来の階層画像復号化装置20
0bと異なっている。
【0120】つまりこの実施の形態7では、低解像度符
号化信号LEgを復号化する低解像度復号化部107L
は、従来の階層画像復号化装置200bの低解像度符号
化部202Lにおける復号化器9に代えて、低解像度復
号化信号LDgとともに符号化モード信号Mgを出力す
る復号化器9gを有しており、その他の構成は従来の階
層画像復号化装置200bの構成と全く同一である。
【0121】また、本実施の形態7では、高解像度符号
化信号HEgを復号化する高解像度復号化部107H
は、上記従来の階層画像復号化装置200bの高解像度
符号化部201Hにおける復号化器30に代えて、上記
アップサンプル器10bの出力ADgだけでなく上記符
号化モード信号Mgにも基づいて、入力された高解像度
符号化信号HEgの復号化処理を行う復号化器40gを
有しており、その他の構成は従来の階層画像復号化装置
200bと全く同一となっている。
【0122】この復号化器40gは、上記高解像度符号
化信号HEgからモード符号化信号EMgを分離して抽
出する分離器60と、該分離されたモード符号化信号E
Mgを復号化するモード復号化器61と、該モード符号
化信号EMgと分離された高解像度符号化信号SHEg
に対する復号化方法が異なる第1及び第2の復号化器6
3及び64とを有している。
【0123】また、上記復号化器40gは、上記モード
復号化器61にて復号化された符号化モード信号DMg
に基づいて、上記高解像度符号化信号SHEgを上記第
1及び第2の復号化器63及び64のいずれか一方に供
給する前段スイッチ62と、上記モード復号化器61に
て復号化された符号化モード信号DMgに基づいて、上
記第1及び第2の復号化器63及び64のいずれかの出
力HDg1あるいはHDg2を選択して高解像度復号化
信号HDgとして出力する後段スイッチ65とを有して
いる。
【0124】ここで、上記第1の復号化器63は、低解
像度復号化信号LDgをアップサンプルして得られる補
間信号ADgを参照して高解像度符号化信号HEgの復
号化処理を行う構成となっており、また第2の復号化器
64は、上記補間信号ADgを参照せずに、高解像度符
号化信号HEgの復号化処理を行う構成となっている。
【0125】次に作用効果について説明する。本階層画
像復号化装置107に高解像度符号化信号HEg及び低
解像度符号化信号LEgが入力されると、低解像度符号
化部107Lでは、上記符号化信号LEgに対する復号
化処理、逆ブロック化処理が順次行われ、該逆ブロック
化処理により統合された、所定の矩形領域に対応する低
解像度復号化信号LIgが領域合成器21により、フレ
ームに対応するその他の画像信号と合成される。
【0126】この復号化処理の際には復号化器9gから
は低解像度復号化信号LDgとともに符号化モード信号
Mgが出力され、該低解像度復号化信号LDgはアップ
サンプル器10bにより補間されて、空間解像度が高解
像度復号化信号LDgと等しい補間復号化信号ADgに
変換される。
【0127】また、高解像度符号化部107Hでは、上
記高解像度符号化信号HEgに対する復号化器40gに
よる復号化処理が、上記符号化モード信号Mg及び補間
復号化信号ADgに基づいて行われ、さらに復号化器4
0gの出力HDgに逆ブロック化器31にて逆ブロック
化処理が施される。そして該逆ブロック化処理により統
合された、所定の矩形領域に対応する高解像度復号化信
号HIgが領域合成器32により、フレームに対応する
その他の画像信号と合成される。
【0128】以下、上記復号化器40gの詳細な動作に
ついて説明する。上記復号化器40gでは、分離器60
にて、高解像度符号化信号HEgは、符号化モードに対
応する符号部分EMgとその他の符号部分SHEgとに
分離され、符号化モードに対応する符号部分EMgがモ
ード復号化器61に出力され、その他の符号部分SHE
gが前段スイッチ62に出力される。このとき上記モー
ド復号化器61では、低解像度ブロックの符号化モード
信号Mgを参照して、高解像度ブロックに対応するモー
ド符号化信号が復号化される。上記各スイッチ62及び
65では、高解像度ブロックの、復号化された符号化モ
ード信号DMgを参照して、 第1の復号化器63及び第
2の復号化器64のいずれか一方が選択され、いずれか
の復号化器の出力HDg1あるいはHDg2が復号化器
40gの出力HDgとして出力される。
【0129】このように本実施の形態7では、高解像度
符号化信号LEgの復号化処理を、低解像度復号化信号
LDgをアップサンプルにより補間した補間復号化信号
ADgだけでなく、低解像度ブロックの符号化モード信
号Mgにも基づいて行うようにしたので、図9に示す実
施の形態6の階層画像符号化装置106により符号化さ
れた高解像度符号化信号HEgが、復号化器40gにて
符号化モード信号Mgを参照して復号化されることとな
り、実施の形態6における符号化器16fによる符号化
処理に対応した復号化処理を行うことができる。このた
め、 実施の形態6の階層画像符号化装置で符号化した低
解像度符号化信号LEgおよび高解像度符号化信号HE
gを正しく復号化することができる。
【0130】なお、上記実施の形態7では、低解像度ブ
ロックの符号化モードに応じて、高解像度符号化信号の
復号化方法及び高解像度符号化の符号化モードの復号化
方法を切り替えるようにしたが、上記高解像度符号化信
号の復号化方法及び高解像度ブロックの符号化モードの
復号化方法の一方のみを、低解像度ブロックの符号化モ
ードに応じて切り替えるようにしてもよい。
【0131】実施の形態8.図11は、本発明の実施の
形態8による画像処理装置(階層画像符号化装置)を説
明するための図であり、図11(a) はその全体構成を示
すブロック図、図11(b) は、該階層画像符号化装置を
構成する符号化器の詳細な構成を示すブロック図であ
る。
【0132】この実施の形態8の階層画像符号化装置1
08は、図9に示す実施の形態6の階層画像復号化装置
106における符号化器16fに代えて、物体の形状に
応じて符号化方式を切り替える符号化器16hを備えた
ものであり、その他の構成は、上記実施の形態6の階層
画像符号化装置106と同一である。
【0133】そして、この実施の形態8の符号化器16
hは、ブロック化された高解像度符号化信号HBgを受
け、この画像信号に対応するブロック内に物体の境界が
含まれるか否かを判定して、判定結果に対応した判定信
号BDを出力するとともに、該ブロック内に物体の境界
が含まれることを示す判定信号BD1を出力する境界判
定器70と、上記高解像度符号化信号HBg及び上記判
定信号BD1を受け、上記ブロック内に物体の境界が含
まれるときに、低解像度画像信号LSgを参照すべきか
否かを示す識別信号MD1を出力するモード判定器75
とを有している。
【0134】また、上記符号化器16hは、該判定信号
BD及び識別信号MD1を低解像度符号化信号LEgの
符号化モード信号Mgに基づいて符号化してモード符号
化信号EMgを出力するモード符号化器71と、高解像
度画像信号HSgに対する任意形状符号化処理の方法が
異なる第1及び第2の任意形状符号化器73a及び73
bと、高解像度画像信号HSgに対して固定形状符号化
処理を施す固定形状符号化器74とを有している。
【0135】ここで、上記第1の任意形状符号化器73
aは、低解像度復号化信号Ldgをアップサンプルして
得られる補間信号LAgを参照して高解像度画像信号H
Sgの任意形状符号化処理を行う構成となっており、上
記第2の任意形状符号化器73bは、低解像度復号化信
号をアップサンプルして得られる補間信号LAgを参照
せずに高解像度画像信号HSgの任意形状符号化処理を
行う構成となっている。
【0136】また、上記符号化器16hは、上記境界判
定器70の出力BD及びモード判定器75の出力MD1
に基づいて、上記高解像度画像信号HSgを、上記第
1,第2の任意形状符号化器73a,73b、及び固定
形状符号化器74のいずれかに供給する前段スイッチ5
2と、上記境界判定器70の出力MD及びモード判定器
75の出力MD1に基づいて、上記第1,第2の任意形
状符号化器73a,73b,及び固定形状符号化器74
のいずれかの出力を選択する後段スイッチ55と、該後
段スイッチ55の出力と上記モード符号化信号EMgと
を多重化する多重化器56とを有している。
【0137】次に作用効果について説明する。物体の形
状情報を有する画像信号に対しては、物体の形状に応じ
て符号化方式を切換えることが有効である。すなわち、
高解像度ブロック内に物体境界が含まれる場合は、任意
形状符号化器73aあるいは73bにより物体形状に応
じた任意形状符号化処理を行い、 該高解像度ブロックが
物体外部に位置する場合あるいは高解像度ブロックが物
体内部に位置する場合は、ブロック内の画像信号(固定
形状)を効率よく符号化できる固定形状復号化器74で
符号化を行う。
【0138】また、低解像度ブロック内に物体境界が含
まれる場合は、対応する高解像度ブロック内にも物体境
界が含まれ、低解像度ブロックが物体内部または物体外
部に位置する場合は、対応する高解像度ブロックも物体
内部および物体外部に位置する確率が高い。従って、高
解像度ブロックに対する符号化処理を、低解像度ブロッ
クに対する符号化モード(つまり、低解像度ブロックと
物体の境界との位置関係)を参照して行うことが、符号
化効率を高める上で有効なものとなる。
【0139】以下詳述すると、図12は、低解像度矩形
領域及び高解像度矩形領域が物体内部にあるか物体外部
にあるかを示す図である。図12(a) は図2(a) に示す
低解像度矩形領域LRを構成する各ブロックLMBが物
体Lob内にあるか否かを示し、図12(b) は図2(b)
に示す高解像度矩形領域HRを構成する各ブロックHM
B1が物体Hob内にあるか否かを示している。また、
第12(c) は、図2(c) に示す補間矩形領域ARを構成
するブロックAMBが物体Aob内にあるか否かを示
し、図12(d) は、図6(d) に示す高解像度矩形領域H
Rを構成する各ブロックHMB2が物体Hob内にある
か否かを示している。ここでは、記号Iを付したブロッ
クは、物体内部に位置するブロックであり、記号Oを付
したブロックは、物体外部に位置するブロックであり、
記号IOを付したブロックは、物体境界に位置するブロ
ックである。
【0140】図12から明らかなように、低解像度画像
信号LSgを解像度変換した補間画像信号LAgに対応
する補間矩形領域AR(図12(c) )を、高解像度画像
信号HSgに対応する矩形領域HR(図12(b) あるい
は図12(d) )と比較すると、低解像度ブロックLMB
が物体内部,物体外部,あるいは物体境界のいずれの位
置に位置するかの判定結果と、高解像度ブロックHMB
1あるいはHMB2が物体内部,物体外部,物体境界の
いずれの位置にあるかの判定結果との間に大きな相関が
ある。
【0141】そこで、境界判定器70により、物体の境
界が高解像度ブロックに含まれるかどうかを判断し、高
解像度画像の境界の有無を示す符号化モード信号BD
を、低解像度画像の境界の有無を表す符号化モード信号
Mgを参照してモード符号化器71により符号化する
際、低解像度ブロックとこれに対応する高解像度ブロッ
クとの間で物体境界の有無が一致する場合に、上記高解
像度ブロックの符号化モード信号BD及びBD1に短い
符号長の符号を割り当てることにより、符号化ビット数
を節約できる。
【0142】以下、上記符号化器16hの具体的な動作
について簡単に説明する。上記符号化器16hでは、境
界判定器70により、ブロック化された高解像度画像信
号HBgに基づいて、該画像信号HBgに対して任意形
状符号化処理を施すか、あるいは固定形状符号化処理を
施すかが決定される。また、モード判定器75では、境
界判定器70からの判定結果に対応する判定信号BD
1、及びブロック化された高解像度画像信号HBgに基
づいて、低解像度復号化信号Ldgを補間して得られる
補間画像信号LAgを参照して高解像度画像信号HBg
に対する任意形状符号化処理を行うか、該補間画像信号
LAgを参照せずに高解像度画像信号HBgに対する任
意形状符号化処理を行うかが決定される。
【0143】すると、上記各スイッチ52及び55で
は、上記各判定器70及び75での判定結果に応じて、
上記第1,第2の任意形状符号化器73a,73b、及
び固定形状符号化器74のいずれかが選択される。これ
により、上記高解像度画像信号HBgは、選択された符
号化器73a,73b,あるいは74にて符号化されて
多重化器56に出力される。
【0144】またこのとき、上記モード符号化器71で
は、上記境界判定器70の判定信号BD及びモード判定
器75の判定信号MD1の符号化処理が、低解像度ブロ
ックの符号化モードMgに基づいて行われており、上記
多重化器56には上記スイッチ56の出力SHEgと上
記モード符号化器71の出力EMgとが多重化されて、
高解像度符号化信号HEgとして出力される。
【0145】このように本実施の形態8では、符号化器
16hにて、低解像度ブロックの符号化モードMgを参
照して高解像度ブロックの符号化モードを符号化するの
で、符号化モードの符号化に必要なビット数を削減する
ことができる。
【0146】また、高解像度ブロックと物体との位置関
係を判定し、かつ高解像度ブロックに対する符号化処理
の方法を判定して、これらの判定結果に応じて、低解像
度画像信号を参照した任意形状符号化処理,低解像度画
像信号を参照しない任意形状符号化処理,及び固定形状
符号化処理のいずれかを、高解像度画像信号に施すよう
にしたので、より一層符号化効率の高い階層符号化処理
を行うことができる。
【0147】なお、上記実施の形態8では、低解像度ブ
ロックの符号化モードに応じて、高解像度画像信号の符
号化方法を切り替えるとともに、高解像度ブロックの符
号化モードの符号化方法を切り替える構成を示したが、
低解像度ブロックの符号化モードに応じて、高解像度画
像信号の符号化方法及び高解像度ブロックの符号化方法
の一方のみを切り替えるようにしてもよい。
【0148】実施の形態9.図13は本発明の実施の形
態9による画像処理装置(階層画像復号化装置)を説明
するための図であり、図13(a) は、その全体構成を示
すブロック図、図13(b) は、該階層画像復号化装置を
構成する復号化器の詳細な構成を示すブロック図であ
る。
【0149】この実施の形態9の階層画像復号化装置1
09は、図11に示す実施の形態8の階層画像符号化装
置108により符号化した低解像度符号化信号及び高解
像度符号化信号を復号化するものであり、図10に示す
実施の形態7の階層画像符号化装置107における復号
化器40gに代えて、復号化した符号化モード信号に応
じて復号化方式を切り替える復号化器40iを備えてい
る。そしてこの階層画像符号化装置109におけるその
他の構成は、上記実施の形態7の階層画像符号化装置1
07と同一である。
【0150】そして、この実施の形態9の復号化器40
iは、上記高解像度符号化信号HEgからモード符号化
信号EMgを分離して抽出する分離器60と、該分離さ
れたモード符号化信号EMgを、低解像度画像信号の符
号化モード信号Mgを参照して復号化するモード復号化
器75aと、高解像度符号化信号HSgに対する復号化
方法が異なる第1及び第2の任意形状復号化器76a及
び76bと、固定形状復号化器77とを有している。こ
こで、上記第1の任意形状復号化器76aは、低解像度
復号化信号をアップサンプルした補間信号を参照して高
解像度符号化信号の復号化処理を行う構成となってお
り、上記第2の任意形状復号化器76bは、低解像度復
号化信号をアップサンプルした補間信号を参照せずに、
高解像度符号化信号の復号化処理を行う構成となってい
る。
【0151】また、上記復号化器40iは、上記モード
復号化器75aにて復号化された符号化モード信号DM
gに基づいて、上記高解像度符号化信号HEgを上記第
1,第2の任意形状復号化器76a,76b及び固定形
状復号化器77のいずれかに供給する前段スイッチ62
と、上記モード復号化器75aにて復号化された符号化
モード信号DMgに基づいて、上記第1,第2の任意形
状復号化器76a,76b及び固定形状復号化器77の
いずれかの出力を選択して高解像度復号化信号HDgと
して出力する後段スイッチ65とを有している。
【0152】次に作用効果について説明する。本実施の
形態9の階層画像復号化装置109では、復号化器40
i以外の動作は、上記実施の形態7の階層画像復号化装
置107と全く同一であるので、以下には復号化器40
iの動作についてのみ説明する。
【0153】上記復号化器40iのモード復号化器75
aでは、低解像度画像の符号化モード信号Mg(即ち物
体の内であるか外部であるか)を参照して高解像度画像
のモード符号化信号EMgを復号化する。上記前段スイ
ッチ62及び後段スイッチ65では、復号化した高解像
度画像の符号化モードに応じて上記3つの復号化器のい
ずれか1つを選択することとなる。
【0154】これにより任意形状符号化された画像符号
化信号は、第1あるいは第2の任意形状復号化器76に
より復号化され、固定形状符号化された画像信号は固定
形状復号化器77により復号化される。
【0155】このようにして、上記実施の形態8の階層
画像符号化装置108により物体の形状に応じて符号化
された符号化信号を、正しく復号化することができる。
【0156】実施の形態10.図14は、本発明の実施
の形態10による画像符号化装置(階層画像符号化装
置)を説明するための図であり、図14(a) はその全体
構成を示すブロック図、図14(b) は、該階層画像符号
化装置を構成する符号化器の詳細な構成を示すブロック
図である。
【0157】この実施の形態10の階層画像符号化装置
110は、図9に示す実施の形態6の階層画像符号化装
置106における符号化器16fに代えて、画素値の相
関の大きい走査方向に応じて符号化方式を切り替える符
号化器16jを備えたものであり、その他の構成は、上
記実施の形態6の階層画像符号化装置106と同一であ
る。
【0158】上記符号化器16jは、ブロック化された
高解像度符号化信号HBgを受け、各ブロックにおける
画像値の相関の大きい走査方向を判定する走査方向判定
器80と、該判定結果を示す信号SDを、低解像度符号
化信号LEgに対する、画素値の相関の大きい走査方向
を示すモード信号Mgに基づいて符号化してモード符号
化信号EMgを出力するモード符号化器81と、高解像
度画像信号HSgに対して水平走査符号化処理を行う水
平走査符号化器83と、上記高解像度画像信号HSgに
対して垂直方向符号化処理を行う垂直方向符号化器84
とを有している。
【0159】また、上記符号化器16jは、上記走査方
向判定器80の出力SDに基づいて、上記高解像度画像
信号HSgを、上記水平走査符号化器83及び垂直走査
符号化器84のいずれかに供給する前段スイッチ52
と、上記走査方向判定器80の出力SDに基づいて、上
記水平走査符号化器83及び垂直走査符号化器84のい
ずれかの出力を選択する後段スイッチ55と、該後段ス
イッチ55の出力と上記モード符号化信号EMgとを多
重化する多重化器56とを有している。
【0160】次に作用効果について説明する。この実施
の形態10の階層画像符号化装置では、符号化器16j
以外の動作は実施の形態6の階層画像符号化装置106
と全く同様に行われるため、符号化器16jに関する動
作についてのみ説明する。
【0161】画像信号を走査線方向に符号化する符号化
方式の場合は、 走査方向によって符号化効率が変化す
る。即ち、 画素値の水平方向の相関が大きい画像信号で
は水平走査方向に沿って順次各画素の画素値を符号化す
ることにより、水平方向の相関を有効に利用した符号化
が可能であり、 また画素値の垂直方向の相関が大きい画
像信号では垂直走査方向に沿って順次各画素の画素値を
符号化することにより、画素値の垂直方向の相関を有効
に利用した符号化が可能である。
【0162】そこで、この実施の形態10の階層画像符
号化装置110における符号化器16jでは、走査方向
判定器80により画素値の相関の大きい走査方向を判定
し、その判定結果に基づいて水平走査符号化器83と垂
直走査符号化器84のいずれかをスイッチ52及び55
により選択し、該選択した符号化器により、高解像度画
像信号に対する符号化処理を行うようにしている。これ
により階層符号化処理における符号化効率を向上するこ
とができる。
【0163】また、高解像度画像は、低解像度画像との
間で画素値に関する相関が大きいものであるので、 低解
像度画像における画素値の相関の大きい走査方向と、高
解像度画像における画素値の相関の大きい走査方向との
間にも相関がある。
【0164】そこで、本実施の形態10では、走査方向
判定器80により判定した、高解像度画像における画素
値の相関の大きい走査方向を示す符号化モード信号を、
低解像度画像における画素値の相関の大きい走査方向を
表す符号化モード信号Mgを参照してモード符号化器8
1で符号化する際に、低解像度画像と高解像度画像との
間で画素値の相関の大きい走査方向が一致する場合に、
上記高解像度画像信号に対応する符号化モード信号に短
い符号長の符号を割り当てるようにしている。これによ
り、符号化モード信号の符号化に必要な符号化ビット数
を一層節約できる。
【0165】実施の形態11.図15は本発明の実施の
形態11による画像処理装置(階層画像復号化装置)を
説明するための図であり、図15(a) は、その全体構成
を示すブロック図、図15(b) は、該階層画像復号化装
置を構成する復号化器の詳細な構成を示すブロック図で
ある。
【0166】この実施の形態11の階層画像復号化装置
111は、図14に示す実施の形態10の階層画像符号
化装置110により符号化した低解像度符号化信号及び
高解像度符号化信号を復号化するものであり、上記実施
の形態7における復号化器40gに代えて、復号化した
符号化モード信号に応じて復号化方式を切り替える復号
化器40kを備えている。そして、この階層画像符号化
装置110におけるその他の構成は、図10に示す実施
の形態7の階層画像符号化装置107と同一である。
【0167】そして、この実施の形態11の復号化器4
0kは、上記高解像度符号化信号HEgからモード符号
化信号EMgを分離して抽出する分離器60と、該分離
されたモード符号化信号EMgを復号化するモード復号
化器85と、高解像度符号化信号HSgに対して水平走
査復号化処理を行う水平走査復号化器86と、高解像度
符号化信号HSgに対して垂直走査復号化処理を行う垂
直走査復号化器87とを有している。
【0168】また、上記復号化器40kは、上記モード
復号化器85にて復号化された符号化モード信号DMg
に基づいて、上記高解像度符号化信号HEgを上記水平
走査復号化器86及び垂直走査復号化器87のいずれか
に供給する前段スイッチ62と、上記モード復号化器8
5にて復号化された符号化モード信号DMgに基づい
て、上記水平走査復号化器86及び垂直走査復号化器8
7のいずれかの出力を選択して高解像度復号化信号HD
gとして出力する後段スイッチ65とを有している。
【0169】次に作用効果について説明する。この実施
の形態11の階層画像復号化装置111では、復号化器
40k以外の動作は、上記実施の形態7の階層画像復号
化装置107と全く同様に行われるため、復号化器40
kの動作についてのみ説明する。
【0170】上記復号化器40kのモード復号化器85
では、低解像度画像の符号化モードMg(即ち、画素値
の相関の大きい走査方向)を参照して高解像度画像のモ
ード符号化信号EMgを復号化する。復号化した高解像
度画像の符号化モード信号(画素値の相関の大きい走査
方向を示す信号)DMgに応じてスイッチ62及びスイ
ッチ65を切換えることにより、水平走査符号化処理さ
れた画像信号は水平走査復号化器86で復号化され、垂
直走査符号化処理された画像信号は垂直走査復号化器8
7で復号化される。
【0171】このように本実施の形態11では、物体の
形状に応じて水平走査符号化処理あるいは垂直走査符号
化処理が施された符号化信号を、正しく復号化すること
ができる。
【0172】実施の形態12.図16は、本発明の実施
の形態12による画像処理装置(階層画像符号化装置)
を説明するための図であり、図16(a) はその全体構成
を示すブロック図、図16(b) は、該階層画像符号化装
置を構成する符号化器16mの詳細な構成を示すブロッ
ク図、図16(c) は、該符号化器16mを構成する第2
の符号化器54mの具体的な構成を示すブロック図であ
る。
【0173】この実施の形態12の階層画像符号化装置
112は、上記実施の形態6における符号化器16fに
代えて、低解像度画像の動きベクトルを参照して高解像
度画像信号の符号化を行う符号化器16mを備えたもの
であり、その他の構成は、図9に示す実施の形態6の階
層画像符号化装置106と同一である。
【0174】この符号化器16mは、上記実施の形態6
の符号化器16fにおける第2の符号化器54を、必要
に応じて画面間予測符号化を行う構成としたものであ
り、その他の構成は、上記符号化器16fと同一であ
る。
【0175】すなわち、この実施の形態における符号化
器16mを構成する第2の符号化器54mは、予測信号
Pcに基づいて高解像度画像信号HBgを符号化して高
解像度符号化信号HEgを出力する符号化器92と、上
記予測信号Pcに基づいて高解像度符号化信号HEgを
復号化して高解像度局所復号化信号Hdgを出力する局
所復号化器93と、該高解像度局所復号化信号Hdgを
記憶するメモリ94とを有している。また、上記第2の
符号化器54mは、上記高解像度画像信号HBgを受
け、上記メモリ94に記憶された高解像度局所復号化信
号Hdg、及び低解像度画像の符号化モードMgとして
の動きベクトルLMVを参照して、高解像度画像に対応
する動きベクトルHMVを検出する動き検出器90と、
該動きベクトルHMVに基づいて、上記メモリ94から
上記予測信号Pcを抽出する動き補償器91と、上記高
解像度画像の動きベクトルHMVを、低解像度画像の動
きベクトルLMVに基づいて符号化して動きベクトル符
号化信号HMVcを出力する動き符号化器95と、該動
きベクトル符号化信号HMVcと上記高解像度符号化信
号HEgとを多重化して出力する多重化器56mとを有
している。
【0176】次に作用効果について説明する。この実施
の形態12の階層画像符号化装置112では、符号化器
16m以外の動作は実施の形態6の階層画像符号化装置
106と全く同様に行われるため、符号化器16mに関
する動作についてのみ説明する。
【0177】画像信号は時間方向の相関,つまり前後の
フレーム間での画素値の相関があるので、動きベクトル
を用いて動き補償することにより、符号化効率が向上す
ることが知られている。
【0178】上記符号化器16mの動き検出器90で
は、メモリ94に記憶された復号化済画像信号Hdg及
びブロック化された高解像度画像信号HBgに基づいて
高解像度画像の動きベクトルHMVが検出され、 動き補
償器91では、検出した高解像度画像の動きベクトルH
MVに基づいて動き補償画像(予測信号)Pcが生成さ
れる。
【0179】そして符号化器92では、動き補償画像P
cを参照して高解像度画像のブロック化画像信号HBg
に対する符号化処理が行われる。この処理により得られ
る高解像度符号化信号HEgは復号化器93により復号
化されて、高解像度局所復号化信号Hdgとしてメモリ
94に記憶される。
【0180】また、高解像度画像と低解像度画像との間
では画素値の相関が大きいので、 低解像度画像の動きベ
クトルLMVと高解像度画像の動きベクトルHMVとの
間にもベクトル値の相関がある。
【0181】そこで、動き符号化器95では、低解像度
画像の動きベクトルLMVに相当する符号化モード信号
Mgを参照して、動き検出器90にて検出した高解像度
画像の動きベクトルHMVを符号化する際に、低解像度
画像と高解像度画像との間で動きベクトルが一致する場
合に、該高解像度画像の動きベクトルHMVに短い符号
長の符号を割り当てるようにしている。これにより、高
解像度画像の動きベクトルの符号化に要する符号化ビッ
ト数を節約できる。
【0182】実施の形態13.図17は、本発明の実施
の形態13による画像処理装置(階層画像復号化装置)
を説明するための図であり、図17(a) はその全体構成
を示すブロック図、図17(b) は、該階層画像復号化装
置を構成する復号化器40nの詳細な構成を示すブロッ
ク図、図17(c) は、該復号化器40nを構成する第2
の復号化器64nの具体的な構成を示すブロック図であ
る。
【0183】この実施の形態13の階層画像復号化装置
113は、図16に示す実施の形態12の階層画像符号
化装置112により符号化された符号化信号を階層復号
化するものである。この階層画像復号化装置113は、
図10に示す実施の形態7における復号化器40gに代
えて、低解像度画像の動きベクトルを参照して高解像度
符号化信号の復号化を行う復号化器40nを備えたもの
であり、その他の構成は、図10に示す実施の形態7の
階層画像復号化装置107と同一である。
【0184】また、上記復号化器40nを構成する復号
化器64nは、上記実施の形態7の復号化器107にお
ける第2の復号化器64を、必要に応じて画面間予測復
号化を行う構成としたものであり、その他の構成は上記
実施の形態7の復号化器40gと同一である。
【0185】すなわち、この実施の形態における復号化
器40nを構成する第2の復号化器64nは、予測信号
Pdに基づいて高解像度符号化信号HEgを復号化して
高解像度復号化信号HDg2を出力する復号化器93b
と、該高解像度復号化信号Hdg2を記憶するメモリ9
4bとを有している。また、上記第2の復号化器64n
は、低解像度画像の符号化モード(動きベクトル)LM
Vを参照して、分離されたモード符号化信号EMgに対
する復号化処理を施して、高解像度画像の動きベクトル
HMVを再生する動き復号化器96と、該再生動きベク
トルHMVに基づいて、メモリ94bに記憶された高解
像度復号化信号HDg2から予測信号Pdを抽出する動
き補償器91bとを有している。
【0186】次に動作について説明する。この実施の形
態13の階層画像復号化装置113では、復号化器40
n以外の動作は、上記実施の形態7の階層画像復号化装
置107と全く同様に行われるため、復号化器40nに
関する動作についてのみ説明する。
【0187】上記復号化器40nにおける分離器60で
は、高解像度符号化信号HEgからモード情報(動きベ
クトル情報)EMgに対応する符号部分が分離される。
【0188】そして、該モード情報EMg及び高解像度
符号化信号HEgが上記復号化器40nを構成する第2
の復号化器64nに供給されると、該復号化器64nで
は、動き復号化器96により、低解像度画像の符号化モ
ードMg(即ち動きベクトルLMV)を参照して、分離
器60で分離したモード情報の符号から高解像度画像の
動きベクトルHMVが復号化され、この動きベクトルH
MVが動き補償器91bに供給される。
【0189】すると、上記動き補償器91bではメモリ
94bに記憶された復号化済高解像度画像信号Pdを参
照して動き補償が行われ、復号化器93bでは、動き補
償器91bの出力Pdを参照して、高解像度符号化信号
HEgのモード情報以外の符号部分が復号化され、高解
像度復号化信号HDg2が出力される。この復号化信号
HDg2は、メモリ94bに記憶され、 後続のブロック
の復号化処理の際に参照される。このように本実施の形
態13では、実施の形態12の階層画像符号化装置11
2にて低解像度画像の動きベクトルLMVを参照して符
号化された高解像度符号化信号HEgを正しく復号化す
ることができる。
【0190】実施の形態14.図18は、本発明の実施
の形態14による画像処理装置(階層画像符号化装置)
を説明するための図であり、図18(a) はその全体構成
を示すブロック図、図18(b) は、該階層画像符号化装
置を構成する符号化器16pの詳細な構成を示すブロッ
ク図、図18(c) は、該符号化器16pを構成する第2
の符号化器54pの具体的な構成を示すブロック図であ
る。
【0191】この実施の形態14の階層画像符号化装置
114は、図9に示す実施の形態6における符号化器1
6fに代えて、低解像度画像の動きベクトル及び符号化
済の高解像度画像の動きベクトルから予測した予測ベク
トルを参照して、高解像度画像信号の符号化を行う符号
化器16pを備えたものであり、その他の構成は、上記
実施の形態6の階層画像符号化装置106と同一であ
る。
【0192】この符号化器16pは、上記実施の形態6
の符号化器16fにおける第2の符号化器54を、必要
に応じて画面間予測符号化を行う構成としたものであ
り、その他の構成は上記符号化器16fと同一である。
【0193】すなわち、この実施の形態14における符
号化器16pを構成する第2の符号化器54pは、図1
6に示す実施の形態12における符号化器16mを構成
する第2の符号化器54mの構成に加えて、低解像度画
像に対応する動きベクトルの符号化信号と、符号化済の
高解像度画像に対応する動きベクトルの符号化信号とに
基づいて、予測動きベクトルPMVを生成する動きベク
トル予測器97を備えたものであり、その他の構成は上
記実施の形態12における符号化器16mを構成する第
2の符号化器54mと同一である。
【0194】次に作用効果について説明する。この実施
の形態14における第2の符号化器54pと、実施の形
態12の第2の符号化器54mとの違いは、図16に示
す実施の形態12の符号化器54mでは、低解像度画像
の動きベクトルを参照して、高解像度画像の動きベクト
ルを符号化するのに対し、 図18に示す実施の形態14
の符号化器54pでは、低解像度の画像の動きベクトル
と符号化済の高解像度画像の動きベクトルから予測生成
した動きベクトルを参照して、高解像度画像の動きベク
トルを符号化する点である。
【0195】図19は動きベクトルの参照に関する説明
図である。図19(a) は低解像度画像の動きベクトルL
MV、図19(b) は高解像度画像の動きベクトルHM
V、図19(c) は低解像度画像を解像度変換した補間動
きベクトルAMVを示す。
【0196】詳述すると、図19(d) に示す高解像度画
像に対する被符号化ブロックBxの動きベクトルを、同
じ空間位置の低解像度画像の動きベクトルLMV(図1
9(a) 参照)から得られる補間動きベクトルAMV(図
19(c) 参照)と、符号化済高解像度画像の動きベクト
ルMMV1〜HMV3(図19(b) 参照)とから予測生
成する。これにより、単純に同じ空間位置の低解像度画
像の動きベクトルのみを参照して、高解像度画像の動き
ベクトルを符号化する場合より、動きベクトルの符号化
効率を向上できる。そこで、動き予測器97では、動き
符号化器95で符号化した、高解像度画像の動きベクト
ルHMV(HMV1〜HMV3)の符号化信号HEmv
と、低解像度画像の動きベクトルの符号化信号Mg(L
Emv)とを参照して高解像度画像の動きベクトルの予
測値PMVを生成し、 動き符号化器95では、予測生成
した動きベクトルPMVを参照して、動き検出器90で
検出した高解像度画像の動きベクトルHMVを符号化す
る。なお、上記動き符号化器95で符号化された予測動
きベクトルPEmvは、多重化器56mにて、符号化器
92の出力である高解像度符号化信号と多重化されて、
第2の符号化器54pの出力HDg2として出力され
る。
【0197】このように本実施の形態14では、低解像
度画像の動きベクトルと高解像度画像の動きベクトルか
ら予測生成した予測動きベクトルを参照して、高解像度
画像の動きベクトルを符号化するので、上記実施の形態
12に比べて、高解像度画像の動きベクトルに対する符
号化ビット数をより大きく節約できる。
【0198】なお、上記実施の形態12,14では、動
き検出器90により、メモリ94に記憶された局所復号
化信号から、符号化処理の対象となっている対象高解像
度ブロックに対応する予測信号(予測領域)を抽出する
際には、低解像度画像の動きベクトルにできるだけ近い
値を持つ動きベクトルが高解像度画像の動きベクトルと
して選択されるようにする、つまり上記対象高解像度ブ
ロックからできるだけ近い予測領域が選択されるように
することにより、動き符号化器95の符号化ビット数を
より削減することができる。
【0199】また、上記実施の形態12,14では、低
解像度画像の符号化モードに応じて、高解像度画像信号
の符号化方法及び高解像度画像信号の符号化モードの符
号化方法を切り替えるようにしているが、低解像度画像
の符号化モードに応じて、高解像度画像信号の符号化方
法とその符号化モードの符号化方法の一方のみを切り替
えるようにしてもよい。
【0200】実施の形態15.図20は、本発明の実施
の形態15による画像処理装置(階層画像復号化装置)
を説明するための図であり、図20(a) はその全体構成
を示すブロック図、図20(b) は、該階層画像復号化装
置を構成する復号化器40qの詳細な構成を示すブロッ
ク図、図20(c) は、該復号化器40qを構成する第2
の復号化器64qの具体的な構成を示すブロック図であ
る。
【0201】この実施の形態15の階層画像復号化装置
115は、図18に示す実施の形態14の階層画像符号
化装置114により符号化された符号化信号を階層復号
化するものである。この階層画像復号化装置115は、
図10に示す実施の形態7における符号化器40gに代
えて、低解像度画像の動きベクトル及び符号化済の高解
像度画像の動きベクトルから予測した予測ベクトルを参
照して、高解像度画像信号の復号化を行う復号化器40
qを備えたものであり、その他の構成は、上記実施の形
態7の階層画像復号化装置107と同一である。
【0202】この復号化器40qは、上記実施の形態7
の復号化器40gにおける第2の符号化器64を、必要
に応じて画面間予測符号化を行う構成としたものであ
り、その他の構成は上記復号化器40gと同一である。
【0203】すなわち、この実施の形態における復号化
器40qを構成する第2の復号化器64qは、図17に
示す実施の形態13における第2の復号化器64nの構
成に加えて、低解像度画像に対応する動きベクトルLM
Vと、符号化済の高解像度画像に対応する動きベクトル
HMVとに基づいて、予測動きベクトルPMVを生成す
る動きベクトル予測器98を備えたものであり、その他
の構成は上記実施の形態13における第2の復号化器6
4nと同一である。
【0204】次に作用効果について説明する。この実施
の形態15の階層画像復号化装置115では、復号化器
40qにおける第2の復号化器64q以外の動作は、上
記実施の形態13の階層画像復号化装置113と全く同
様に行われるため、復号化器40qにおける第2の復号
化器64qに関する動作についてのみ説明する。
【0205】上記第2の復号化器64qにおける動き予
測器98では、動き復号化器96で復号化した高解像度
画像の動きベクトルHMVと、モード復号化器61から
供給される低解像度画像の動きベクトルLMV(DM
g)を参照して、高解像度画像ブロックの動きベクトル
の予測値PMVが生成される。すると、 動き復号化器9
6では、上記予測生成した動きベクトルPMVを参照し
て、高解像度画像に対する動きベクトルの符号化信号E
Mgが復号化される。その他の動作は図17の実施の形
態13の階層画像復号化装置113と同じである。この
ようにして本実施の形態15では、符号化済の高解像度
画像の動きベクトルと低解像度画像の動きベクトルとを
参照して符号化された動きベクトル符号化信号を正しく
復号化できる。
【0206】なお、上記各実施の形態で示した画像符号
化処理および画像復号化処理を実現するための符号化あ
るいは復号化プログラムを、フロッピーディスク等のデ
ータ記録媒体に記録するようにすることにより、上記各
実施の形態で示した処理を、独立したコンピュータシス
テムにおいて簡単に実施することが可能となる。
【0207】図21は、上記各実施の形態の画像処理装
置による階層画像符号化処理、あるいは階層画像復号化
処理を、これらの画像処理に対応したプログラムを格納
したフロッピーディスクを用いて、コンピュータシステ
ムにより実施する場合を説明するための図である。
【0208】図21(b) は、フロッピーディスクFDの
正面からみた外観、断面構造、及び記録媒体であるフロ
ッピーディスク本体を示し、図21(a) は、フロッピー
ディスク本体Dの物理フォーマットの例を示している。
フロッピーディスク本体DはケースF内に内蔵され、該
ディスク本体Dの表面には、同心円状に外周から内周に
向かって複数のトラックTrが形成され、各トラックは
角度方向に16のセクタSeに分割されている。従っ
て、上記プログラムを格納したフロッピーディスク本体
Dでは、上記フロッピーディスク本体D上に割り当てら
れた領域に、上記プログラムとしてのデータが記録され
ている。
【0209】また、図21(c) は、フロッピーディスク
FDに対する上記プログラムの記録再生を行うための構
成を示す。上記プログラムをフロッピーディスクFDに
記録する場合は、コンピュータシステムCsから上記プ
ログラムとしてのデータをフロッピーディスクドライブ
FDDを介してフロッピディスクFDに書き込む。また、
フロッピーディスクFD内のプログラムにより上記復号
化方法をコンピュータシステムCs中に構築する場合
は、フロッピーディスクドライブFDDによりプログラム
をフロッピーディスクFDから読み出し、コンピュータ
システムCsに転送する。
【0210】なお、上記説明では、データ記録媒体とし
てフロッピーディスクを用いたコンピュータシステムに
よる画像処理の説明を行ったが、この画像処理は、光デ
ィスクを用いても同様に行うことができる。また、記録
媒体はこれに限らず、ICカード、ROMカセット等、
プログラムを記録できるものであれば同様に上記画像処
理を実施することができる。
【0211】また、実施の形態6、実施の形態8および
実施の形態10の符号化器では、モード判定器50(図
9(b) 参照)、境界判定器70(図11(b) 参照)およ
び走査方向判定器80(図14(b) 参照)は、符号化処
理前に、外部から入力される高解像度画像信号に基づい
て符号化方式を判定する構成としているが、これらの判
定器は、複数の符号化方式で符号化した結果(符号化信
号)を比較して、符号化方式,つまり符号化モードを決
定するようにしてもよい。
【0212】
【発明の効果】以上のようにこの発明(請求項1)に係
る画像処理方法によれば、高解像度画像信号の符号化処
理の際には、低解像度画像空間にて、符号化処理の対象
となる対象高解像度ブロックの空間位置と相関のある空
間位置に位置する低解像度ブロックの画像信号が参照さ
れることとなり、物体の形状情報を有する画像信号に対
する階層符号化処理を、符号化効率の劣化を招くことな
く行うことができる。
【0213】この発明(請求項2)によれば、請求項1
記載の画像処理方法において、上記高解像度画像空間を
構成する個々の画素を、上記低解像度画像空間の解像度
変換により得られる、空間解像度が上記高解像度画像空
間と等しい解像度変換画像空間における個々の画素と一
対一に対応させたので、高解像度ブロックにおける複数
の画素がすべて、低解像度ブロックを解像度変換した解
像度変換ブロックにおける所定の画素に対応することと
なり、これにより、階層符号化処理における符号化効率
をより高めることができる。
【0214】この発明( 請求項3) によれば、請求項1
記載の画像処理方法において、上記参照低解像度ブロッ
クを構成する画素の数と、上記対象高解像度ブロックを
構成する画素の数とを一致させたので、高解像度画像信
号と低解像度画像信号の間でブロック化器及び符号化器
を共用することが可能となり、回路構成のコンパクト化
を図ることができる。
【0215】この発明(請求項4)によれば、請求項1
記載の画像処理方法において、対象高解像度ブロックの
空間位置と参照低解像度ブロックの空間位置とが一致す
るため、高解像度ブロックを構成する各画素の画素値
と、低解像度ブロックを構成する各画素の画素値との差
分が不必要に大きくなることがなく、階層符号化処理を
高い符号化効率でもって行うことができる。
【0216】この発明(請求項5)によれば、請求項1
記載の画像処理方法において、上記参照低解像度ブロッ
クに対する、符号化処理方法を識別するための符号化モ
ードに応じて、上記対象高解像度ブロックに対する、符
号化処理方法を識別するための符号化モードを示すモー
ド信号の符号化方式を切換えるので、低解像度ブロック
に対する符号化モードに一致する高解像度ブロックに対
する符号化モードに短い符号を割り当てることにより、
高解像度画像信号の符号化モードを示すモード信号の符
号化処理における符号化ビット数を削減することができ
る。
【0217】この発明(請求項6)によれば、請求項5
記載の画像処理方法において、上記符号化モードを、画
像空間上に表示される物体の形状の境界が上記対象高解
像度ブロック内に含まれるか否かを示す符号化モードと
したので、高解像度ブロックと物体の位置関係と、低解
像度ブロックと物体の位置関係とが一致する場合に、高
解像度画像信号の符号化モードを示すモード信号に短い
符号を割り当てることにより、該符号化モード信号の符
号化に必要な符号化ビット数を削減することができる。
【0218】この発明(請求項7)によれば、請求項5
記載の画像処理方法において、上記符号化モードを、上
記参照低解像度ブロックに対応する画像信号を画素毎に
順次符号化する符号化処理が、水平走査方向と垂直走査
方向のいずれの走査方向に沿って行われているかを示す
符号化モードとしたので、高解像度画像信号がこれを構
成する画素値の相関が大きい走査方向に沿って符号化さ
れることとなり、このため、低解像度画像信号と高解像
度画像信号との間で、画素値の相関が大きい走査方向が
一致する場合に、高解像度画像信号の符号化モードを示
すモード信号に短い符号を割り当てることにより、該符
号化モード信号の符号化に必要な符号化ビット数を削減
することができる。
【0219】この発明(請求項8)によれば、請求項1
記載の画像処理方法において、上記参照低解像度ブロッ
クに対応する、上記低解像度画像空間での物体の動きを
示す動き情報を参照して、上記対象高解像度ブロックに
対応する、上記高解像度画像空間での物体の動きを示す
動き情報の符号化方法を切換えるので、高解像度画像信
号と低解像度画像信号との間には画素値に関する大きな
相関があることから、高解像度ブロックとこれに対応す
る低解像度ブロックとの間で動きベクトルが一致する場
合に、高解像度画像信号の動きベクトル(符号化モー
ド)を示すモード信号に短い符号を割り当てることによ
り、動きベクトルの符号化に必要な符号化ビット数を削
減することができる。
【0220】この発明(請求項9)によれば、請求項1
記載の画像処理方法において、対象高解像度ブロックに
対応する処理済高解像度ブロックの動きベクトルと、対
象高解像度ブロックに対応する低解像度ブロックの動き
ベクトルとから予測ベクトルを生成し、該予測ベクトル
に基づいて、対象高解像度ブロックの動きベクトルを符
号化するので、画像信号が画面間で画素値に関する相関
があり、また高解像度画像信号と低解像度画像信号との
間には画素値に関する大きな相関があることから、対象
高解像度ブロックの動きベクトルと予測動きベクトルと
の誤差が小さくなり、高解像度画像信号の動きベクトル
の符号化に必要な符号化ビット数を削減することができ
る。
【0221】この発明(請求項10)に係る画像処理方
法では、高解像度画像信号の復号化処理の際には、低解
像度画像空間にて、復号化処理の対象となる対象高解像
度ブロックの空間位置と相関のある空間位置に位置する
低解像度ブロックの復号化信号が参照されることとな
り、符号化効率の劣化を抑えた、物体の形状情報を有す
る画像信号の階層符号化処理に対応した階層復号化処理
を実現することができる。
【0222】この発明(請求項11)によれば、請求項
10記載の画像処理方法において、上記高解像度画像空
間を構成する個々の画素を、上記低解像度画像空間の解
像度変換により得られる、空間解像度が上記高解像度画
像空間と等しい解像度変換画像空間における個々の画素
と一対一に対応させたので、高解像度ブロックにおける
複数の画素がすべて、低解像度ブロックの解像度変換に
より得られる解像度変換ブロックにおける所定の画素に
対応することとなり、これにより、符号化効率の高い階
層符号化処理に対する階層復号化処理を得ることができ
る。
【0223】この発明(請求項12)によれば、請求項
10記載の画像処理方法において、上記参照低解像度ブ
ロックを構成する画素の数と、上記対象高解像度ブロッ
クを構成する画素の数とを一致させたので、高解像度符
号化信号と低解像度符号化信号の間で復号化器及び逆ブ
ロック化器を共用することが可能となり、回路構成のコ
ンパクト化を図ることができる。
【0224】この発明(請求項13)によれば、請求項
10記載の画像処理方法において、上記参照低解像度ブ
ロックの低解像度画像空間における相対位置と、対象高
解像度ブロックの高解像度画像空間における相対位置と
を一致させたので、高解像度ブロックを構成する各画素
の画素値と、低解像度ブロックを構成する各画素の画素
値との差分が不必要に大きくなることがない符号化効率
のよい階層符号化処理に対応した階層復号化処理を実現
できる。
【0225】この発明(請求項14)によれば、請求項
10記載の画像処理方法において、上記参照低解像度ブ
ロックに対する、復号化処理方法を識別するための符号
化モードに応じて、上記対象高解像度ブロックに対す
る、復号化処理方法を識別するための符号化モードを示
すモード符号化信号の復号化方式を切換えるので、低解
像度ブロックに対する符号化モードに一致する高解像度
ブロックの符号化モードを示すモード信号に短い符号を
割り当てることにより高解像度画像信号の符号化モード
を示すモード信号の符号化に用いる符号化ビット数を削
減した階層符号化処理に対応した階層復号化処理を、実
現することができる。
【0226】この発明(請求項15)によれば、請求項
14記載の画像処理方法において、上記符号化モード
を、画像空間上に表示される物体の形状の境界が上記対
象高解像度ブロック内に含まれるか否かを示す符号化モ
ードとしたので、高解像度ブロックと物体の位置関係
と、低解像度ブロックと物体の位置関係とが一致する場
合に、高解像度画像信号の符号化モードを示すモード信
号に短い符号を割り当てることにより、符号化ビット数
を削減した階層復号化処理に対応した階層復号化処理を
実現することができる。
【0227】この発明(請求項16)によれば、請求項
14記載の画像処理方法において、上記符号化モード
を、参照低解像度ブロックに対応する画像信号を画素毎
に順次復号化する復号化処理が、水平走査方向と垂直走
査方向のいずれの走査方向に沿って行われているかを示
す符号化モードとしたので、低解像度画像信号と高解像
度画像信号との間で、画素値の相関が大きい走査方向が
一致する場合に、高解像度画像信号の符号化モードを示
すモード信号に短い符号を割り当てて符号化することに
より、符号化ビット数を削減した階層符号化処理に対応
した階層復号化処理を実現できる。
【0228】この発明(請求項17)によれば、請求項
10記載の画像処理方法において、上記参照低解像度ブ
ロックに対応する、上記低解像度画像空間での物体の動
きを示す動き情報を参照して、上記対象高解像度ブロッ
クに対応する、上記高解像度画像空間での物体の動きを
示す動き情報の復号化方法を切換えるので、高解像度ブ
ロックとこれに対応する低解像度ブロックとの間で、動
きベクトルが一致する場合に、高解像度画像信号の動き
ベクトル(符号化モード)を示すモード信号に短い符号
を割り当てることにより符号化ビット数を削減した階層
符号化処理に対応した階層復号化処理を、実現すること
ができる。
【0229】この発明(請求項18)によれば、請求項
10記載の画像処理方法において、復号化処理がすでに
施された処理済高解像度ブロックの、高解像度画像空間
での物体の動きを示す動き情報、及び上記参照低解像度
ブロックに対応する、上記低解像度画像空間での物体の
動きを示す動き情報を参照して、上記対象高解像度ブロ
ックに対応する、上記高解像度画像空間での物体の動き
を示す動き情報の復号化方法を切換えるので、対象高解
像度ブロックの動きベクトルと予測動きベクトルとの誤
差が小さい、符号化ビット数を削減した階層符号化処理
に対応した階層復号化処理を実現できる。
【0230】この発明(請求項19)に係る画像処理装
置によれば、高解像度画像信号の符号化処理の際には、
低解像度画像空間にて、符号化処理の対象となる対象高
解像度ブロックの空間位置と相関のある空間位置に位置
する低解像度ブロックの画像信号が参照されることとな
り、物体の形状情報を有する画像信号に対する階層符号
化処理を、符号化効率の劣化を招くことなく行うことが
できる。
【0231】この発明(請求項20)に係る画像処理装
置によれば、高解像度画像信号の復号化処理の際には、
低解像度画像空間にて、復号化処理の対象となる対象高
解像度ブロックの空間位置と相関のある空間位置に位置
する低解像度ブロックの画像復号化信号が参照されるこ
ととなり、符号化効率の劣化を抑えた、物体の形状情報
を有する画像信号の階層符号化処理に対応した階層復号
化処理を実現することができる。
【0232】この発明(請求項21)に係るデータ記録
媒体によれば、コンピュータに階層画像符号化処理を行
わせるためのプログラムを、請求項1記載の画像処理方
法による階層画像符号化処理が行われるよう構成したの
で、高解像度画像信号の符号化処理の際には、低解像度
画像空間にて、符号化処理の対象となる対象高解像度ブ
ロックの空間位置と相関のある空間位置に位置する低解
像度ブロックの画像信号が参照されることとなり、物体
の形状情報を有する画像信号に対する、符号化効率の劣
化を招くことのない階層符号化処理を、コンピュータに
より実現することができる。
【0233】この発明(請求項22)に係るデータ記録
媒体によれば、コンピュータに階層画像復号化処理を行
わせるためのプログラムを、請求項10記載の画像処理
方法による階層画像復号化処理が行われるよう構成した
ので、高解像度画像信号の復号化処理の際には、低解像
度画像空間にて、復号化処理の対象となる対象高解像度
ブロックの空間位置と相関のある空間位置に位置する低
解像度ブロックの画像復号化信号が参照されることとな
り、符号化効率の劣化を抑えた、物体の形状情報を有す
る画像信号の階層符号化処理に対応した階層復号化処理
を、コンピュータにより実現することができる。
【0234】このように本発明に係る画像処理方法及び
画像処理装置、並びにデータ記録媒体は、画像信号の圧
縮処理における符号化効率の向上を図ることができ、画
像信号の伝送や記憶を行うシステムにおける画像符号化
処理や画像復号化処理を実現するものとして極めて有用
であり、特に、MPEG4等の規格に準拠した動画像の
圧縮,伸長処理に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による画像処理装置とし
て階層画像符号化装置を説明するためのブロック図であ
る。
【図2】上記実施の形態1の階層画像符号化装置の動作
(図(a) 〜図(d) )を説明するための図である。
【図3】本発明の実施の形態2による画像処理装置とし
て階層画像符号化装置を説明するためのブロック図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態2による階層画像符号化装
置の動作(図(a) 〜図(f) )を説明するための図であ
る。
【図5】本発明の実施の形態3による画像処理装置とし
て階層画像符号化装置を説明するためのブロック図であ
る。
【図6】上記実施の形態3による階層画像符号化装置の
動作(図(a) 〜図(d) )を説明するための図である。
【図7】本発明の実施の形態4による画像処理装置とし
て階層画像符号化装置を説明するためのブロック図であ
る。
【図8】本発明の実施の形態5による画像処理装置とし
て階層画像復号化装置を説明するためのブロック図であ
る。
【図9】本発明の実施の形態6による画像処理装置であ
る階層画像符号化装置(図(a))及び該階層画像符号化
装置を構成する符号化器(図(b) )を説明するためのブ
ロック図である。
【図10】本発明の実施の形態7による画像処理装置で
ある階層画像復号化装置(図(a))及び該階層画像復号
化装置を構成する復号化器(図(b) )を説明するための
ブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態8による画像処理装置で
ある階層画像符号化装置(図11(a) )及び該階層画像
符号化装置を構成する符号化器(図(b) )を説明するた
めのブロック図である。
【図12】上記実施の形態8の階層画像符号化装置の動
作(図(a) 〜図(d) )を説明するための図である。
【図13】本発明の実施の形態9による画像処理装置で
ある階層画像復号化装置(図(a))及び該階層画像復号
化装置を構成する復号化器(図(b) )を説明するための
ブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態10による画像処理装置
である階層画像符号化装置(図(a) )及び該階層画像符
号化装置を構成する符号化器(図(b) )を説明するため
のブロック図である。
【図15】本発明の実施の形態11による画像処理装置
である階層画像復号化装置(図(a) )及び該階層画像復
号化装置を構成する復号化器(図(b) )を説明するため
のブロック図である。
【図16】本発明の実施の形態12による画像処理装置
である階層画像符号化装置(図(a) )、該階層画像符号
化装置を構成する符号化器(図(b) )、及び該符号化器
を構成する第2の符号化器(図(c) )を説明するための
ブロック図である。
【図17】本発明の実施の形態13による画像処理装置
である階層画像復号化装置(図(a) )、該階層画像復号
化装置を構成する復号化器(図(b) )、及び該復号化器
を構成する第2の復号化器(図(c) )を説明するための
ブロック図である。
【図18】本発明の実施の形態14による画像処理装置
である階層画像符号化装置(図(a) )、該階層画像符号
化装置を構成する符号化器(図(b) )、及び該符号化器
を構成する第2の符号化器(図(c) )を説明するための
ブロック図である。
【図19】上記実施の形態14の階層画像符号化装置の
動作(図(a) 〜図(d) )を説明するための図である。
【図20】本発明の実施の形態15による画像処理装置
である階層画像復号化装置(図(a) )、該階層画像復号
化装置を構成する復号化器(図(b) )、該復号化器を構
成する第2の復号化器(図(c) )を説明するためのブロ
ック図である。
【図21】上記各実施の形態の画像処理装置による階層
符号化処理あるいは階層復号化処理をコンピュータシス
テムにより実現するためのプログラムを格納したデータ
記録媒体(図(a) 〜図(c) )を示す図である。
【図22】従来の階層画像符号化処理を説明するための
模式図である。
【図23】従来の画像処理装置である階層画像符号化装
置を説明するためのブロック図である。
【図24】従来の画像処理装置である階層画像復号化装
置を説明するためのブロック図である。
【符号の説明】
2 サブサンプル器 5,14 領域抽出器 6,15 ブロック化器 7,7f,16a〜16c,16f,16h,16j,
16m,16p 符号化器 9,9a,30 復号化器 10a,10b アップサンプル器 12,30a,31d 領域検出器 20,31 逆ブロック化器 21,32,34 領域合成器 40g,40i,40k,40n,40q 復号化器 101〜104,106,108,110,112,1
14 階層画像符号化装置 101L〜104L,106L,108L,110L,
112L,114L低解像度符号化部 101H〜104H,106H,108H,110H,
112H,114H高解像度符号化部 105,107,109,111,113,115 階
層画像復号化装置 105L,107L,109L,111L,113L,
115L 低解像度復号化部 105H,107H,109H,111H,113H,
115H 高解像度復号化部 AB,HB 境界 AF 補間フレーム Aob 補間画像 AR 補間矩形領域 AMB 補間ブロック D 差分画像 LCg 低解像度再生信号 LEg 低解像度符号化信号 LF 低解像度フレーム LSg 低解像度画像信号 Lob 低解像度画像 LR 低解像度矩形領域 LRg 低解像度矩形信号 LMB 低解像度ブロック HCg 高解像度再生信号 HEg 高解像度符号化信号 HF 高解像度フレーム Hob 高解像度画像 HSg 高解像度画像信号 HR 高解像度矩形領域 HRg 高解像度矩形信号 HMB1,HMB2 高解像度ブロック

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体の形状情報を有する画像入力信号に
    基づいて、空間解像度が異なる複数の画像空間を形成す
    る階層画像信号として、少なくとも低解像度画像信号及
    び高解像度画像信号を生成し、 上記高解像度画像信号を、高解像度画像空間における所
    定数の画素からなる高解像度ブロックに対応するよう区
    分するとともに、上記低解像度画像信号を、低解像度画
    像空間における所定数の画素からなる低解像度ブロック
    に対応するよう区分し、 処理対象となる対象高解像度ブロックを形成する高解像
    度画像信号に対する符号化処理を、該高解像度ブロック
    に対応する低解像度ブロックを形成する低解像度画像信
    号を参照して順次行う階層画像符号化方法であって、 上記符号化処理の際に参照される参照低解像度ブロック
    は、その低解像度画像空間における空間位置が、該参照
    低解像度ブロックに対応する上記対象高解像度ブロック
    の、高解像度画像空間における空間位置に対応付けられ
    た低解像度ブロックであることを特徴とする画像処理方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像処理方法において、 上記高解像度画像空間を構成する個々の画素は、上記低
    解像度画像空間の解像度変換により得られる、空間解像
    度が上記高解像度画像空間と等しい解像度変換画像空間
    における個々の画素と一対一に対応することを特徴とす
    る画像処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の画像処理方法において、 上記参照低解像度ブロックを構成する画素の数と、上記
    対象高解像度ブロックを構成する画素の数とが一致する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の画像処理方法において、 上記参照低解像度ブロックの低解像度画像空間における
    相対位置と、対象高解像度ブロックの高解像度画像空間
    における相対位置とが一致することを特徴とする画像処
    理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の画像処理方法において、 上記参照低解像度ブロックに対する、符号化処理方法を
    識別するための符号化モードに応じて、上記対象高解像
    度ブロックに対する、符号化処理方法を識別するための
    符号化モードを示すモード信号の符号化方式を切換える
    ことを特徴とする画像処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の画像処理方法において、 上記符号化モードは、画像空間上に表示される物体の形
    状の境界が上記対象高解像度ブロック内に含まれるか否
    かを示す符号化モードであることを特徴とする画像処理
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の画像処理方法において、 上記符号化モードは、参照低解像度ブロックに対応する
    画像信号を画素毎に順次符号化する符号化処理が、水平
    走査方向と垂直走査方向のいずれの走査方向に沿って行
    われているかを示す符号化モードであることを特徴とす
    る画像処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の画像処理方法において、 上記参照低解像度のブロックに対応する、上記低解像度
    画像空間での物体の動きを示す動き情報を参照して、上
    記対象高解像度ブロックに対応する、上記高解像度画像
    空間での物体の動きを示す動き情報の符号化方法を切換
    えることを特徴とする画像処理方法。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の画像処理方法において、 符号化処理がすでに施された処理済高解像度ブロック
    の、高解像度画像空間での物体の動きを示す動き情報、
    及び上記参照低解像度ブロックに対応する、上記低解像
    度画像空間での物体の動きを示す動き情報を参照して、
    上記対象高解像度ブロックに対応する、上記高解像度画
    像空間での物体の動きを示す動き情報の符号化方法を切
    換えることを特徴とする画像処理方法。
  10. 【請求項10】 物体の形状情報を有する画像信号に階
    層符号化処理を施して得られる少なくとも2つのブロッ
    ク化された階層符号化信号のうちの低解像度符号化信号
    を復号化して、低解像度画像空間における所定数の画素
    からなる低解像度ブロックに対応した低解像度復号化信
    号を生成し、 該低解像度復号化信号を統合して上記低解像度画像空間
    に対応する低解像度統合信号を生成し、 上記2つのブロック化された階層符号化信号のうちの高
    解像度符号化信号を、対応する低解像度復号化信号を参
    照して復号化して、高解像度画像空間における所定数の
    画素からなる高解像度ブロックに対応した高解像度復号
    化信号を生成し、 該高解像度復号化信号を統合して上記高解像度画像空間
    に対応する高解像度統合信号を生成する階層画像復号化
    方法であって、 上記高解像度符号化信号の復号化処理の際に参照される
    参照低解像度ブロックは、その低解像度画像空間におけ
    る空間位置が、該参照低解像度ブロックに対応する、上
    記復号化処理の対象となる対象高解像度ブロックの、高
    解像度画像空間における空間位置に対応付けられた低解
    像度ブロックであることを特徴とする画像処理方法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の画像処理方法におい
    て、 上記高解像度画像空間を構成する個々の画素は、上記低
    解像度画像空間の解像度変換により得られる、空間解像
    度が上記高解像度画像空間と等しい解像度変換画像空間
    における個々の画素と一対一に対応することを特徴とす
    る画像処理方法。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の画像処理方法におい
    て、 上記参照低解像度ブロックを構成する画素の数と、上記
    対象高解像度ブロックを構成する画素の数とが一致する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  13. 【請求項13】 請求項10記載の画像処理方法におい
    て、 上記参照低解像度ブロックの低解像度画像空間における
    相対位置と、対象高解像度ブロックの高解像度画像空間
    における相対位置とが一致することを特徴とする画像処
    理方法。
  14. 【請求項14】 請求項10記載の画像処理方法におい
    て、 上記参照低解像度ブロックに対する、復号化処理方法を
    識別するための符号化モードに応じて、上記対象高解像
    度ブロックに対する、復号化処理方法を識別するための
    符号化モードを示すモード符号化信号の復号化方式を切
    換えることを特徴とする画像処理方法。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の画像処理方法におい
    て、 上記符号化モードは、画像空間上に表示される物体の形
    状の境界が上記対象高解像度ブロック内に含まれるか否
    かを示す符号化モードであることを特徴とする画像処理
    方法。
  16. 【請求項16】 請求項14記載の画像処理方法におい
    て、 上記符号化モードは、参照低解像度ブロックに対応する
    画像信号を画素毎に順次復号化する復号化処理が、水平
    走査方向と垂直走査方向のいずれの走査方向に沿って行
    われているかを示す符号化モードであることを特徴とす
    る画像処理方法。
  17. 【請求項17】 請求項10記載の画像処理方法におい
    て、 上記参照低解像度のブロックに対応する、上記低解像度
    画像空間での物体の動きを示す動き情報を参照して、上
    記対象高解像度ブロックに対応する、上記高解像度画像
    空間での物体の動きを示す動き情報の復号化方法を切換
    えることを特徴とする画像処理方法。
  18. 【請求項18】 請求項10記載の画像処理方法におい
    て、 復号化処理がすでに施された処理済高解像度ブロック
    の、高解像度画像空間での物体の動きを示す動き情報、
    及び上記参照低解像度ブロックに対応する、上記低解像
    度画像空間での物体の動きを示す動き情報を参照して、
    上記対象高解像度ブロックに対応する、上記高解像度画
    像空間での物体の動きを示す動き情報の復号化方法を切
    換えることを特徴とする画像処理方法。
  19. 【請求項19】 物体の形状情報を有する画像入力信号
    を受け、空間解像度が異なる複数の画像空間を形成する
    階層画像信号を符号化する階層画像符号化装置であっ
    て、 上記画像入力信号をサブサンプルして低解像度画像信号
    を生成するサブサンプル手段と、 該低解像度画像信号を、低解像度画像空間における所定
    数の画素からなる低解像度ブロックに対応するようブロ
    ック化する第1のブロック化手段と、 符号化処理の対象となる低解像度ブロックを形成する低
    解像度画像信号に対する符号化処理を順次行う第1の符
    号化手段と、 上記画像入力信号を高解像度画像信号として、高解像度
    画像空間における所定数の画素からなる高解像度ブロッ
    クに対応するようブロック化する第2のブロック化手段
    と、符号化処理の対象となる高解像度ブロックを形成す
    る高解像度画像信号に対する符号化処理を、該高解像度
    ブロックに対応する低解像度ブロックを形成する低解像
    度画像信号を参照して順次行う第2の符号化手段とを備
    え、 上記符号化処理の際に参照される参照低解像度ブロック
    は、その低解像度画像空間における空間位置が、該参照
    低解像度ブロックに対応する上記対象高解像度ブロック
    の、高解像度画像空間における空間位置に対応付けられ
    た低解像度ブロックであることを特徴とする画像処理装
    置。
  20. 【請求項20】 物体の形状情報を有する画像信号に階
    層符号化処理を施して得られる少なくとも2つのブロッ
    ク化された階層符号化信号を復号化する階層画像復号化
    装置であって、 上記2つのブロック化された階層符号化信号のうちの低
    解像度符号化信号を復号化して、低解像度画像空間にお
    ける所定数の画素からなる低解像度ブロックに対応した
    低解像度復号化信号を生成する第1の復号化手段と、 該各低解像度ブロックに対応した低解像度復号化信号を
    統合して、上記低解像度画像空間に対応する低解像度統
    合信号を生成する第1の逆ブロック化手段と、 上記2つのブロック化された階層符号化信号のうちの高
    解像度符号化信号を、対応する低解像度復号化信号を参
    照して復号化して、高解像度画像空間における所定数の
    画素からなる高解像度ブロックに対応した高解像度復号
    化信号を生成する第2の復号化手段と、 該各高解像度ブロックに対応する高解像度復号化信号を
    統合して、上記高解像度画像空間に対応する高解像度統
    合信号を生成する第2の逆ブロック化手段とを備え、 上記高解像度符号化信号の復号化処理の際に参照される
    参照低解像度ブロックは、その低解像度画像空間におけ
    る空間位置が、該参照低解像度ブロックに対応する上記
    復号化処理の対象となる対象高解像度ブロックの、高解
    像度画像空間における空間位置に対応付けられた低解像
    度ブロックであることを特徴とする画像処理装置。
  21. 【請求項21】 コンピュータに階層画像符号化処理を
    行わせるためのプログラムを格納したデータ記録媒体で
    あって、 上記プログラムは、 請求項1記載の画像処理方法による階層画像符号化処理
    を、コンピュータが行うよう構成されていることを特徴
    とするデータ記録媒体。
  22. 【請求項22】 コンピュータに階層画像復号化処理を
    行わせるためのプログラムを格納したデータ記録媒体で
    あって、 上記プログラムは、 請求項10記載の画像処理方法による階層画像復号化処
    理を、コンピュータが行うよう構成されていることを特
    徴とするデータ記録媒体。
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