JPH10256220A - 基板の乾燥装置とその運転方法 - Google Patents

基板の乾燥装置とその運転方法

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JPH10256220A
JPH10256220A JP5820297A JP5820297A JPH10256220A JP H10256220 A JPH10256220 A JP H10256220A JP 5820297 A JP5820297 A JP 5820297A JP 5820297 A JP5820297 A JP 5820297A JP H10256220 A JPH10256220 A JP H10256220A
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JP
Japan
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substrate
chamber
drying
drying chamber
passage opening
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JP5820297A
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Inventor
Kiyohiro Kawasaki
清弘 川崎
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大面積の薄い基板を割ることなく安全に乾燥
する基板の乾燥装置とその運転方法を提供する。 【解決手段】 基板40を密閉可能な乾燥容器41に移
載し、傾斜またはほぼ垂直の状態で放置し、乾燥容器4
1を不活性ガスでパージし、乾燥容器41内に速乾性の
溶剤蒸気を充満させて基板40に結露させ、基板上の水
滴を置換除去するとともに、乾燥容器内で減圧下におい
て溶剤蒸気を蒸発させてから排出し基板を乾燥する。こ
のように、基板を高速で回転乾燥しないため無理な力が
加わらず基板が割れない。また可燃性溶剤およびその蒸
気は密閉可能な乾燥容器内で使用されるため引火の恐れ
がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はPDPや液晶デバイ
スなどの製造工程において用いられる大面積の基板の乾
燥装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように半導体集積回路および液晶
デバイスなどの製造工程においては多数の食刻/洗浄工
程が必要である。洗浄工程の実施形態としては以下に述
べるような洗浄があり、実に多種多様である。
【0003】第1の例としては、写真食刻工程における
感光性樹脂を塗布する前の塗布前洗浄があり、これは所
望の感光性樹脂パターンの形成に障害となる大小の付着
したパーティクルやダスト・異物の除去が主目的であ
る。
【0004】第2の例としては、製膜工程における製膜
前の製膜前洗浄があり、これはピンホールや膜剥がれの
無い製膜に障害となる大小の付着したパーティクルやダ
スト・異物の除去に加えて被着される膜の密着性を強化
するための表面改質と、多層配線構造において上下の導
電性パターン間に接触(コンタクト)不良が生じないよ
うに下地の導電膜表面の酸化膜を除去するための表面処
理との複数の目的を有している。
【0005】第3の例としては、食刻後および感光性樹
脂の剥離後の洗浄があり、これは主としてこれらの処理
に使用した薬液と剥離液中に残存する未分解の感光性樹
脂の除去を目的としている。
【0006】上記した洗浄工程においては、何れも洗浄
の最終工程では純水を使用して基板を洗浄するのが一般
的であり、写真食刻時の現像プロセスや食刻プロセスに
おいても薬液を基板上にシャワー状またはスプレー状に
吹き付けるようにして1枚ずつ連続的に処理する製造装
置が量産工場では多用される。
【0007】図8はこのような食刻/洗浄装置の概略の
構成図を示す。食刻/洗浄装置としての構成では、食刻
室1、水洗室2および乾燥室3が最低限度の構成要素で
あり、薬液処理時間が長くなる場合には食刻室を2段に
したり、食刻液の水洗室2への持ち出し量を低下させる
ために食刻室1と水洗室2との間に液切り室などの緩衝
室を設ける等の設計的手法が加味されることは公知であ
ろう。
【0008】以下に簡単に装置の構成内容を説明する
と、薬液循環ポンプ4、薬液中のダストまたはパーティ
クルを除去するためのフィルタ5、および流量調整用の
バルブ6を有する配管系7と、薬液を噴射するノズル
8、食刻室1、食刻室底部に設けられた薬液回収配管9
および薬液循環タンク10とで閉ループを構成して薬液
11を循環使用する構成が代表的である。
【0009】ストップバルブ12を有する配管系13は
循環タンク10に新規な薬液11を供給するための薬液
供給配管であり、図示はしないが例えば別に設置された
供給タンクからN2 加圧による圧送によって新規な薬液
が循環タンク10に供給される。同じくストップバルブ
14を有する配管系15は使用済みの薬液11を外部に
廃棄するための薬液廃棄配管であり、図示はしないが別
に設置された廃液タンクなどに移し替えてから産業廃棄
物として処理する等の手続きがなされる。
【0010】水洗室2では基板に付着している薬液を洗
い流すために一般的には適度な純度の純水が必要なの
で、流量調整用バルブ16を有する純水供給配管17が
設けられ、配管の先端には純水を噴射するノズル18が
配置される。19は基板を水洗した処理水の排水配管で
あり、純水洗浄の初期には微量ではあるが排水中に薬液
が含まれるので、通常は公害対策のための処理を施され
てから工場排水として廃棄される。
【0011】水洗室を2段構成とし、第1の水洗室の処
理水は上記したように公害処理し、第2の水洗室の処理
水は比較的純度が高いので回収して再び他の目的の純水
源として、あるいは純水製造装置への原水として使用す
るなどの省資源の取り組みも最近では取り入られること
が多くなってきた。
【0012】乾燥室3では水洗後の濡れた基板を乾燥す
るために、圧力計20と流量調整用バルブ21とを有す
るドライエアまたは窒素ガスなどの乾燥ガス供給配管2
2が設けられ、配管の先端には上記乾燥ガスを基板上に
シート状に噴射するノズル23が配置される。24は乾
燥室3でガス噴射ノズル23によって凝集した水を廃棄
するための排水配管である。このように乾燥したガスを
基板に吹き付けて乾燥する方式は、別名エアナイフとも
呼ばれる。
【0013】純水噴射ノズル18およびガス噴射ノズル
23は基板裏面の除去のため基板上のみならず基板下か
らも噴射するのが効率的であり、かつ一般的である。な
お25は基板の搬送ラインであり、基板の搬送機構、各
処理部内の排気機構、食刻室と水洗室との間に設置され
るゲートバルブおよびエアカーテンなどの雰囲気干渉防
止機構も図8では省略されている。
【0014】上記した設備構成は処理装置が長くなるこ
とと、乾燥時に大量の乾燥ガスを消費し、従って自動的
に排気量も増大する欠点があり、かつ飛散した水滴が基
板上に跳ね返ってきて付着し、いわゆるウォーター・マ
ークとして膜剥がれやコンタクト不良などの品質不良の
原因となり易い。
【0015】そのような場合には乾燥手段として図9に
示したように基板40を高速回転させながら乾燥させる
スピン乾燥が用いられる。26は基板40を保持するチ
ャックで一般的には真空吸着で保持されるが、基板40
の裏面の洗浄も実施したい場合にはチャック26を円盤
状ではなく格子状に構成し、かつチャック先端に止めピ
ンを配置して基板が飛んでいかないようにしている。2
7はチャック26を支持、回転させるためのシャフトで
あり、29は処理室となるカップ状容器28とシャフト
27とをシールする機構である。8’は配管7’からの
第1の薬液を噴射または滴下するノズル、18’は配管
17’からの第2の薬液あるいは純水を噴射または滴下
するノズルである。図示はしないがカップ状容器28の
上部または側面部には基板40の出し入れのための開口
部が設けられ、処理中に発生する薬液あるいは処理水の
ミストを排気するための排気口も設けられ、さらに薬液
あるいは処理水のミストの装置外への飛散を防止するた
めに前記開口部に蓋を併用することも多い。同じく図示
はしないが基板を高速回転して乾燥するに当り、乾燥時
間を短縮するために基板に乾燥ガスを吹き付けるノズル
も設けられる。
【0016】カップ状容器28の底部に集められる薬液
や洗浄水を排出するための排液回収配管30は、薬液と
洗浄水の分離回収を可能とするために切り替えバルブ3
1により薬液回収配管9または処理水回収配管19の何
れかに接続されて使用される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】最近のディスプレイデ
バイスでは、大画面表示および生産性向上のため大面積
のガラス基板が量産工程で用いられるようになってき
た。現時点での最大サイズは液晶デバイス業界では 550
×650 mmであるが、今後数年を待たずして1m角以上の
基板が量産に用いられる見通しである。
【0018】このような大きな基板サイズのガラス基板
を、上述したようなスピン型の装置を用いて薬液処理あ
るいは水洗/乾燥処理を実行することについては、基板
の反りや撓みの影響が無視できなくなり、搬送機構の見
直しが行われ始めたところである。
【0019】また、たとえ搬送機構の課題が解消された
ところでスピン型の処理装置では排気量が膨大なものと
なってクリーンルームの維持費の経済性が問われること
は間違いないし、万一、基板が割れた場合の装置の損傷
についてもかなりの被害が予想される。基板が割れたと
きの損傷を抑制するために基板の回転数を落とすのでは
乾燥装置としての量産性の低下は免れないという大きな
障害がある。
【0020】本発明は、枚葉処理型の乾燥装置において
回転機構を用いずに大面積の基板を、破損および引火の
観点から安全に乾燥することができる基板の乾燥装置お
よびその運転方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板を密閉可
能な乾燥室に移載して傾斜またはほぼ垂直の状態で放置
し、乾燥室内を不活性ガスでパージした後、速乾性の溶
剤蒸気を乾燥室内に充満させて基板に付着している水を
溶剤で置換し、さらに乾燥室内を減圧下において前記溶
剤蒸気を蒸発させながら排出して、その後減圧を解除し
て基板を取り出すようにしたものである。
【0022】この本発明によれば、基板を容器内に傾斜
またはほぼ垂直の状態で置き、速乾性の溶剤蒸気で基板
に付着している水分を溶剤で置換し処理雰囲気を減圧環
境下におくため、容器内の溶剤の回収が比較的短時間の
内になされる。しかも溶剤蒸気は密閉可能な容器内での
み蒸気化しているので、引火防止は比較的容易に行え
る。もちろん、乾燥時に基板には基板を破損するような
物理的な力は加わらない。
【0023】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の基板の乾燥装置
は、基板を水平に支える複数個の受けピンを有する支持
台を傾斜する機構および開閉可能な基板通過口を備えた
密閉容器よりなる乾燥室と、前記乾燥室内壁を加熱する
機構と、前記乾燥室内を排気する機構と、前記乾燥室内
を不活性ガスでパージする機構と、前記乾燥室内に速乾
性の溶剤蒸気を供給する機構と、前記乾燥室内で水分を
含む溶剤を回収して排出する機構と、前記基板通過口を
通して前記乾燥室外と前記複数個の受けピンとの間で基
板を水平に授受する機構とを備えたことを特徴とする。
【0024】請求項2に記載の基板乾燥装置の運転方法
は、開閉可能な基板通過口を備え内壁を加熱された密閉
容器よりなる乾燥室に不活性ガスを供給しながら前記基
板通過口を開け、前記乾燥室に隣接する処理室より基板
を水平に保持しながら支持台に配置された受けピン上に
移載した後、前記支持台を傾斜させてから前記基板通過
口を閉じ、続いて不活性ガスの供給を停止した後、前記
乾燥室に速乾性の溶剤蒸気を供給して基板を乾燥させ、
前記溶剤蒸気の供給を停止するとともに水分を含む溶剤
の回収配管を閉じ、前記乾燥室内を減圧して前記支持台
を水平に戻し、再び不活性ガスを前記乾燥室に供給して
大気圧に復帰させ、前記基板通過口を開けて基板を前記
乾燥室外に水平に保持しながら取り出す工程とを含むこ
とを特徴とする。
【0025】請求項3に記載の基板の乾燥装置は、基板
を水平に支える複数個の受けピンを有する支持台を傾斜
する機構および開閉可能な2個の基板通過口を備えた密
閉容器よりなる乾燥室と、前記乾燥室内壁を加熱する機
構と、前記乾燥室内を排気する機構と、前記乾燥室内を
不活性ガスでパージする機構と、前記乾燥室内に速乾性
の溶剤蒸気を供給する機構と、前記乾燥室内で水分を含
む溶剤を回収して排出する機構と、前記基板通過口を通
して前記乾燥室の上流側の密閉可能でかつ不活性ガスで
パージ可能な緩衝室または水洗処理を含む処理室および
下流側の緩衝室と前記複数個の受けピンとの間で基板を
水平に授受する機構とを備えたことを特徴とする。
【0026】請求項4に記載の基板乾燥装置の運転方法
は、隣接する第1の緩衝室内または水洗処理を含む処理
室内と開閉可能な2個の基板通過口を備え内壁を加熱さ
れた密閉容器よりなる乾燥室内とを不活性ガスでパージ
しながら、第1の緩衝室または処理室と前記乾燥室との
間の第1の基板通過口を開け、第1の緩衝室または処理
室より基板を水平に保持しながら前記乾燥室内の支持台
に配置された受けピン上に移載した後、前記支持台を傾
斜させてから第1の基板通過口を閉じ、続いて不活性ガ
スの供給を停止した後、前記乾燥室に速乾性の溶剤蒸気
を供給して基板を乾燥させ、前記溶剤蒸気の供給を停止
するとともに水分を含む溶剤の回収配管を閉じ、前記乾
燥室内を減圧して前記支持台を水平に戻し、再び不活性
ガスを前記乾燥室に供給して大気圧に復帰させ、前記乾
燥室と隣接する第2の緩衝室との間の第2の基板通過口
を開け、基板を前記乾燥室より水平に保持しながら第2
の緩衝室に移載する工程とを含むことを特徴とする。
【0027】請求項5に記載の基板の乾燥装置は、基板
を水平に支える複数個の受けピンを有する支持台を傾斜
する機構および開閉可能な基板通過口を備えた少なくと
も1個以上の密閉容器よりなる乾燥室と、前記乾燥室内
壁を加熱する機構と、前記乾燥室内を排気する機構と、
前記乾燥室内を不活性ガスでパージする機構と、前記乾
燥室内に速乾性の溶剤蒸気を供給する機構と、前記乾燥
室内で水分を含む溶剤を回収して排出する機構と、前記
基板通過口を通して前記乾燥室と前記複数個の受けピン
との間で基板を水平に授受する機構および不活性ガスで
パージする機構を有する搬送室と、前記搬送室に隣接し
開閉可能な別の基板通過口を通して基板を水平に移載可
能な水洗処理を含む処理室およびローダ・アンローダ機
能を有する緩衝室とを備えたことを特徴とする。
【0028】請求項6に記載の基板乾燥装置の運転方法
は、周囲に隣接して配置された水洗処理を含む処理室,
内壁を加熱された密閉容器よりなる乾燥室,ローダ・ア
ンローダ機能を有する緩衝室の何れとの間にも開閉可能
な基板通過口を有し常時不活性ガスでパージされるとと
もに搬送ロボットを内蔵した搬送室と前記ローダ室との
間の第1の基板通過口を開け、前記搬送ロボットで前記
ローダ室より基板を水平に保持しながら前記搬送室内に
移動させた後、第1の基板通過口を閉じ、前記搬送室と
食刻/洗浄機能を有する処理室との間の第2の基板通過
口を開けて前記搬送ロボットで基板を前記処理室内に水
平に保持しながら移載して第2の基板通過口を閉じ、前
記処理室内での所定の処理が完了した後、第2の基板通
過口を開け前記搬送ロボットで基板を水平に保持しなが
ら前記搬送室内に移動させ、前記乾燥室に不活性ガスを
供給しながら前記搬送室と前記乾燥室との間の第3の基
板通過口を開けて前記搬送ロボットで基板を水平に保持
しながら乾燥室内の支持台に配置された受けピン上に移
載した後、前記支持台を傾斜させてから第3の基板通過
口を閉じ、続いて不活性ガスの供給を停止した後、速乾
性の溶剤蒸気を前記乾燥室内に供給して基板を乾燥さ
せ、前記溶剤蒸気の供給を停止するとともに水分を含む
溶剤の回収配管を閉じ、前記乾燥室内を減圧して前記支
持台を水平に戻し、再び不活性ガスを前記乾燥室に供給
して大気圧に復帰させ、第3の基板通過口を開けて基板
を前記搬送ロボットで水平に保持しながら前記搬送室内
に移動させ、前記搬送室と前記アンローダ室との間の第
4の基板通過口を開け、前記搬送ロボットで基板を水平
に保持しながら前記アンローダ室に移載する工程とを含
むことを特徴とする。
【0029】請求項7に記載の基板の乾燥装置は、基板
をほぼ垂直に支える機構および開閉可能な基板通過口を
備えた密閉容器よりなる乾燥室と、前記乾燥室内壁を加
熱する機構と、前記乾燥室内を排気する機構と、前記乾
燥室内を不活性ガスでパージする機構と、前記乾燥室内
に速乾性の溶剤蒸気を供給する機構と、前記乾燥室内で
水分を含む溶剤を回収して排出する機構と、前記基板通
過口を通して前記乾燥室外と前記基板をほぼ垂直に支え
る機構との間で基板を垂直に授受する機構とを備えたこ
とを特徴とする。
【0030】請求項8に記載の基板乾燥装置の運転方法
は、基板をほぼ垂直に支える機構および開閉可能な基板
通過口を備え内壁を加熱された密閉容器よりなる乾燥室
内に不活性ガスを供給しながら前記基板通過口を開け、
前記乾燥室に隣接する処理室より基板を垂直に保持しな
がら前記基板をほぼ垂直に支える機構に移載した後、前
記基板通過口を閉じ、続いて不活性ガスの供給を停止し
た後、前記乾燥室内に速乾性の溶剤蒸気を供給して基板
を乾燥させ、前記溶剤蒸気の供給を停止するとともに水
分を含む溶剤の回収配管を閉じ、前記乾燥室内を減圧し
てから再び不活性ガスを前記乾燥室に供給して大気圧に
復帰させ、前記基板通過口を開けて基板を垂直に保持し
ながら前記乾燥室外に取り出す工程とを含むことを特徴
とする。
【0031】請求項9に記載の基板の乾燥装置は、基板
をほぼ垂直に支える機構および開閉可能な2個の基板通
過口を備えた密閉容器よりなる乾燥室と、前記乾燥室内
壁を加熱する機構と、前記乾燥室内を排気する機構と、
前記乾燥室内を不活性ガスでパージする機構と、前記乾
燥室内に速乾性の溶剤蒸気を供給する機構と、前記乾燥
室内で水分を含む溶剤を回収して排出する機構と、前記
基板通過口を通して前記乾燥室の上流側の密閉可能でか
つ不活性ガスでパージ可能な緩衝室または水洗処理を含
む処理室および下流側の緩衝室と基板をほぼ垂直に支え
る機構との間で基板を垂直に授受する機構とを備えたこ
とを特徴とする。
【0032】請求項10に記載の基板乾燥装置の運転方
法は、基板をほぼ垂直に支える機構および開閉可能な2
個の基板通過口を備え内壁を加熱された密閉容器よりな
る乾燥室と隣接する第1の緩衝室または水洗処理を含む
処理室内とを不活性ガスでパージしながら、前記第1の
緩衝室または処理室と前記乾燥室との間の第1の基板通
過口を開け、前記第1の緩衝室または処理室より前記乾
燥室に基板を垂直に保持しながら前記基板をほぼ垂直に
支える機構に移載した後、前記第1の基板通過口を閉
じ、続いて不活性ガスの供給を停止した後、前記乾燥室
に速乾性の溶剤蒸気を供給して基板を乾燥させ、前記溶
剤蒸気の供給を停止するとともに水分を含む溶剤の回収
配管を閉じ、前記乾燥室内を減圧してから再び不活性ガ
スを前記乾燥室に供給して大気圧に復帰させ、前記乾燥
室と隣接する第2の緩衝室との間の第2の基板通過口を
開け、基板を前記乾燥室より第2の緩衝室に垂直に保持
しながら移載させる工程とを含むことを特徴とする。
【0033】請求項11に記載の基板の乾燥装置は、基
板をほぼ垂直に支える機構および開閉可能な基板通過口
を備えた密閉容器よりなる少なくとも1個以上の乾燥室
と、前記乾燥室内壁を加熱する機構と、前記乾燥室内を
排気する機構と、前記乾燥室内を不活性ガスでパージす
る機構と、前記乾燥室内に速乾性の溶剤蒸気を供給する
機構と、前記乾燥室内で水分を含む溶剤を回収して排出
する機構と、前記基板通過口を通して前記乾燥室と前記
基板をほぼ垂直に支える機構との間で基板を垂直に授受
する機構および不活性ガスでパージする機構を有する搬
送室と、前記搬送室に隣接し開閉可能な別の基板通過口
を通して基板を垂直に保持しながら出し入れ可能な水洗
処理を含む処理室または緩衝室およびローダ・アンロー
ダ機能を有する緩衝室とを備えたことを特徴とする。
【0034】請求項12に記載の基板乾燥装置の運転方
法は、周囲に隣接して配置された水洗処理を含む処理
室,基板をほぼ垂直に支える機構を備え内壁を加熱され
た密閉容器よりなる乾燥室,ローダ・アンローダ機能を
有する緩衝室の何れとの間にも開閉可能な基板通過口を
有し常時不活性ガスでパージされるとともに搬送ロボッ
トを内蔵した搬送室と前記ローダ室との間の第1の基板
通過口を開け、前記搬送ロボットで前記ローダ室より基
板を垂直に保持しながら前記搬送室内に移動させた後、
第1の基板通過口を閉じ、前記搬送室と食刻/洗浄機能
を有する処理室との間の第2の基板通過口を開けて前記
搬送ロボットで基板を垂直に保持しながら前記処理室内
に移動して第2の基板通過口を閉じ、前記処理室内での
所定の処理が完了した後、第2の基板通過口を開け前記
搬送ロボットで基板を垂直に保持しながら前記搬送室内
に移動させ、前記乾燥室に不活性ガスを供給しながら前
記搬送室と前記乾燥室との間の第3の基板通過口を開け
て前記搬送ロボットで基板を垂直に保持しながら前記基
板をほぼ垂直に支える機構に移載した後、前記第3の基
板通過口を閉じ、続いて不活性ガスの供給を停止した
後、速乾性の溶剤蒸気を前記乾燥室内に供給して基板を
乾燥させ、前記溶剤蒸気の供給を停止するとともに水分
を含む溶剤の回収配管を閉じ、前記乾燥室内を減圧して
から再び不活性ガスを前記乾燥室に供給して大気圧に復
帰させ、前記第3の基板通過口を開けて前記搬送ロボッ
トで基板を垂直に保持しながら前記搬送室内に移動さ
せ、前記搬送室と前記アンローダ室との間の第4の基板
通過口を開け、前記搬送ロボットで基板を垂直に保持し
ながら前記アンローダ室に移載する工程とを含むことを
特徴とする。
【0035】以下、本発明の各実施の形態を図面に基づ
いて説明する。なお、従来例と同じ機能を有する部位と
手段については同じ番号を付すことにする。
【0036】(実施の形態1)図1は本発明の(実施の
形態1)の基礎となる乾燥装置の概略の立面断面図を示
す。41は密閉可能な、例えばSUS製の乾燥容器であ
り、その内壁は加熱ヒータ42、例えば電気ヒータなど
の加熱手段で加熱される。乾燥容器41の側壁に設けら
れた開口部43はガラス基板40を外部と出し入れする
ための基板通過口であり、基板通過口43は例えば樹脂
やゴム性のOリング44などのシール機構を有するゲー
トバルブ61で開閉することが出来るようになってい
る。ガラス基板40を乾燥容器41内で保持するために
基板支持台45上にはピラミッド状の受けピン46が適
宜配置されている。受けピン46上にガラス基板40の
移載が終了すると、矢印で図示したように基板支持台4
5を適当な傾き角度、例えば30゜程度に傾斜させる。
傾斜角は大きいほど後述する溶剤の回収速度が大きくな
るが、容器41の体積も大きくなるので自ずと適当な兼
ね合いがある。
【0037】乾燥容器41内を減圧状態にするために
は、例えばロータリポンプなどの排気機構47から排気
口48と排気配管49およびストップバルブ50を通し
て乾燥容器41内の雰囲気を排気すれば良い。密閉され
た溶剤加熱容器51内に速乾性の有機溶剤例えばIPA
(イソプロピルアルコール)などのアルコール52を入
れ、例えば石英管で保護された加熱ヒータ53などの加
熱手段で60〜100℃に加熱することによりガス化し
たアルコール蒸気をストップバルブ54を有する溶剤蒸
気供給配管55より乾燥容器41内に供給することが可
能である。同様に不活性ガス、例えば乾燥した窒素ガス
をストップバルブ56を有する不活性ガス供給配管57
より乾燥容器41に供給することで乾燥容器41内を不
活性ガスで安全にパージすることができる。
【0038】本発明の乾燥装置では可燃性のアルコール
蒸気を排気するので、排気機構47の後段には、例えば
活性炭を用いた吸着または燃焼式などの排気ガス処理装
置58が必須であり、可燃性成分を除去された排気ガス
が大気放出される。
【0039】溶剤加熱容器51より供給されるアルコー
ル蒸気は断続的に必要であるので、不必要な場合には乾
燥容器41からの排気ガスと同様に溶剤蒸気供給配管5
5のバイパス配管59を通して排気ガス処理装置にて処
理し、溶剤加熱容器51に過度の耐圧性をもたせること
を回避している。なお、60は速乾性有機溶剤の供給配
管である。
【0040】(実施の形態1)による乾燥装置の運転方
法を以下に述べる。まず、不活性ガス供給配管57より
ストップバルブ56を開いて不活性ガスを乾燥容器41
内に供給しながらゲートバルブ61を開け、ここでは図
示はしないが、例えば多関節ロボットと多関節ロボット
先端に配置されたフォーク状の搭載手段を用いて、同じ
く図示はしないが隣接する水洗装置または水洗処理を含
む処理室より濡れたガラス基板40を受けピン46上に
移載する。
【0041】そして基板支持台45を傾斜させた後ゲー
トバルブ61を閉じ、続いてストップバルブ56を閉じ
て不活性ガスの供給を停止した後、溶剤蒸気供給配管5
5のストップバルブ54を開いてアルコール蒸気を供給
する。
【0042】このときアルコール蒸気が外部に漏れ出さ
ないように安全を確保するために、ストップバルブ50
をほんのわずかではあるが開いておくと良い。室温と同
じ程度の温度のガラス基板40の表面上にアルコール蒸
気が凝縮して結露し、ガラス基板40が傾斜しているの
で下方に流れて行きながらガラス基板40上に付着して
いる水滴も流し去る。
【0043】このことによって、ガラス基板40上の水
滴はアルコールに置換されてしまう。時間の経過につれ
てガラス基板40上の水分はほとんどアルコールで置換
されるとともに、アルコール蒸気で加熱されてガラス基
板40上にアルコールも結露しなくなる。これが乾燥プ
ロセスの終了であって、ガラス基板40表面上の水分の
量とアルコール蒸気の温度によって左右されるが、乾燥
時間は1〜5分、通常は3分程度を要する。
【0044】なお、ガラス基板40上を流れて凝集した
水を含む液体状のアルコールは樋状の回収機構71と溶
剤回収配管72を用いて乾燥容器41外に排出される。
また乾燥容器41の内壁を加熱する理由はアルコール蒸
気が内壁に大量に結露して乾燥効率が低下するのを防止
するためである。
【0045】ガラス基板40の乾燥が終了した時点でス
トップバルブ54を閉じてアルコール蒸気の供給を停止
し、溶剤回収配管72のストップバルブ73を閉じ、ス
トップバルブ50の開度を上げて乾燥容器41内を、例
えば 1/10 気圧程度の減圧状態にすると1分以下の短い
時間で乾燥容器41内に残存するアルコールは完全に蒸
発しながら排出される。もちろんガラス基板40上に残
存する微量のアルコールについてもほぼ完全に蒸発して
しまう。
【0046】アルコールが蒸発した後は、基板支持台4
5を水平に戻してストップバルブ50を閉じるとともに
ストップバルブ56を開けて不活性ガスである窒素ガス
を乾燥容器41内に導入し減圧状態を解除する。
【0047】乾燥容器41内が大気圧状態に回復してか
らゲートバルブ61を開け、先述したロボットハンドで
ガラス基板40の下面から保持しながら基板通過口43
よりガラス基板40を乾燥容器41外に取り出すこと
で、一連の基板乾燥処理が終了する。
【0048】(実施の形態2)(実施の形態1)では乾
燥装置として基板通過口が一つしかなく、一般的には基
板の出し入れ時の非稼働損失が大きい欠点がある。この
(実施の形態2)では、図2に示したように乾燥室3に
基板通過口を2個設けてインライン化し、乾燥室3の上
流側と下流側とに緩衝室81,82を配置している。乾
燥室3に上流および下流の緩衝室81,82から薬液ミ
ストあるいは大気が侵入しなければ乾燥装置としての機
能が損なわれることはない。上流側の緩衝室81は不活
性ガスでパージする機構が付与されていれば、食刻/水
洗室であっても水洗室であっても構わないが、緩衝室8
1より乾燥室3に基板を移載する機構は必要である。
【0049】下流側の緩衝室82は、乾燥した基板が移
載されてくるのであるから一般的には基板の収納機能、
すなわちアンローダが好適である。もちろん他の生産装
置、例えばSPTなどの真空製膜装置等と直結するため
の緩衝室であっても何等支障無く、乾燥室3より緩衝室
82に基板を移載する機構が装備されていれば良い。
【0050】緩衝室81の上流側に設けられた基板通過
口とそれを開閉する第3のゲートバルブ64、および緩
衝室82の下流側に設けられた基板通過口とそれを開閉
する第4のゲートバルブ65については、それらを閉じ
ておくことで緩衝室81,82に隣接する処理室あるい
は装置周辺からの不必要な雰囲気や大気、ガス/ミスト
などを乾燥室3に侵入させない機能を発揮させるためで
ある。
【0051】(実施の形態2)の乾燥装置の運転方法
は、上流側の緩衝室81から乾燥室3に不必要な薬液あ
るいは大気雰囲気を持ち込まないために、緩衝室81内
を不活性ガスでパージしながら緩衝室81と乾燥室3と
の間の第1のゲートバルブ62を開け、水洗後の基板4
0を緩衝室81より乾燥室3に移載させるシーケンスが
まず付加される。
【0052】さらに乾燥室3において、(実施の形態
1)で記載したようなシーケンスで基板を乾燥させた
後、乾燥室3と下流側の緩衝室82との間の第2のゲー
トバルブ63を開け、乾燥後の基板を乾燥室3より緩衝
室82に移載させるシーケンスが付加されて構成され
る。
【0053】(実施の形態3)(実施の形態3)による
乾燥装置では、量産機として生産性の向上を図ることも
加味されており、本発明による乾燥室を複数個有する。
(実施の形態3)では、図3に示したように搬送ロボッ
ト90を有する搬送室87を中心に配置し、複数個、例
えば2個の乾燥室3,3’と4個の食刻/水洗室83,
84,83’,84’および一組のローダ85,アンロ
ーダ86とが、上記構成単位毎に配置された基板通過口
を開閉するゲートバルブ61とゲートバルブ66,6
7,68を介して搬送室87を共通化することで量産性
の向上が図られている。
【0054】図3の構成では2個の食刻/水洗室83,
84および1個の乾燥室3と、2個の食刻/水洗室8
3’,84’および1個の乾燥室3’とがそれぞれ対に
なって並列に運転することが可能である。これによって
2台の食刻/水洗/乾燥装置が一つのシステムとして作
動し量産性が向上する。
【0055】(実施の形態3)による乾燥装置の運転方
法は、まずローダ85と搬送室87との間のゲートバル
ブ67を開けて搬送ロボット90でローダ85より基板
を搬送室87内に移動させ、ゲートバルブ67を閉じ
る。そして搬送室87と食刻/水洗室83または84と
の間のゲートバルブ66を開けて基板を食刻/水洗室8
3または84に移載し、ゲートバルブ66を閉じる。食
刻/水洗室83または84で所定の食刻と水洗プロセス
が完了すると、ゲートバルブ66を開いて搬送ロボット
90で食刻/水洗室83または84より基板を再び搬送
室87内に移動させ、ゲートバルブ66を閉じる。さら
に搬送室87と乾燥室3との間のゲートバルブ61を開
いて水洗後の濡れた基板を乾燥室3に移載し、ゲートバ
ルブ61を閉じる。乾燥室3での上述した乾燥処理が完
了すると、ゲートバルブ61を開いて搬送ロボット90
で乾燥室3より基板を再度搬送室87内に移動させ、ゲ
ートバルブ61を閉じる。最後は搬送室87とアンロー
ダ86との間のゲートバルブ68を開いて搬送ロボット
90で基板を搬送室87よりアンローダ86に移載して
からゲートバルブ68を閉じて一連の食刻,水洗,乾燥
のプロセスが完了する。
【0056】上記したシーケンスの中で、乾燥室3に食
刻/洗浄室やローダ・アンローダなどから不必要な薬液
あるいは大気の雰囲気を持ち込まないためには、搬送室
87内を常時不活性ガスでパージしておけばいいことは
説明を要しないであろう。
【0057】(実施の形態4)図4は本発明の(実施の
形態4)による乾燥装置の概略の立面断面図を示し、図
5は図4のA−A’断面図を示す。
【0058】図1に示した(実施の形態1)との差異
は、図5に示したようにガラス基板40がほぼ垂直に基
板支持台45上に置かれることである。この結果とし
て、ガラス基板40上に結露したアルコールが速やかに
基板下方に流れ、換言すれば基板に付着している水の置
換が早く行われることと、密閉可能な乾燥容器41が
(実施の形態1)よりは小さく出来ることと、乾燥装置
の占有床面積が縮小される点にある。
【0059】(実施の形態4)による乾燥装置の運転方
法を以下に述べる。まずストップバルブ56を開いて不
活性ガス供給配管57より不活性ガスを乾燥容器41内
に供給しながらゲートバルブ61を開け、図示はしない
が、例えば多関節ロボットと多関節ロボット先端に配置
されたフォーク状の搭載手段を用いて、同じく図示はし
ないが隣接する水洗装置または水洗処理を含む処理室よ
り濡れたガラス基板40を受けピン46を有する基板支
持台45上に移載する。
【0060】その後ゲートバルブ61を閉じ、続いてス
トップバルブ56を閉じて不活性ガスの供給を停止した
後、ストップバルブ54を開いて速乾性のアルコール蒸
気を供給する。このとき、安全を確保するためにはスト
ップバルブ50をほんのわずかではあるが開いておくと
良い。
【0061】ガラス基板40上にアルコール蒸気が凝縮
して結露し、基板がほぼ垂直に立っているので下方に流
れて行きながら基板上に付着している水滴も流し去るこ
とによって基板上の水滴はアルコールに置換されてしま
う。時間の経過につれてガラス基板40上の水分はほと
んどアルコールで置換されるとともに、アルコール蒸気
で加熱されてガラス基板40上にアルコールも結露しな
くなる。これが乾燥プロセスの終了であって、ガラス基
板40上の水分の量とアルコール蒸気の温度によって左
右されるが、処理時間は1〜4分、通常は2分程度を要
する。なお、ガラス基板40上を流れて凝集した水を含
むアルコールは樋状の回収機構71と溶剤回収配管72
を用いて乾燥容器41外に排出される。
【0062】ガラス基板40の乾燥が終了した時点でス
トップバルブ54を閉じてアルコール蒸気の供給を停止
し、溶剤回収配管72のストップバルブ73を閉じ、ス
トップバルブ50の開度を上げて乾燥容器41内を例え
ば 1/10 気圧程度の減圧状態にすると1分以下の短い時
間で乾燥容器41内に残存するアルコールは完全に蒸発
ながら排出される。もちろんガラス基板40上に残存す
る微量のアルコールについてもほぼ完全に蒸発してしま
う。
【0063】アルコールが蒸発した後はストップバルブ
50を閉じるとともにストップバルブ56を開いて不活
性ガスを乾燥容器41内に導入し減圧状態を解除する。
乾燥容器41内が大気圧状態に回復してからゲートバル
ブ61を開け、先述したロボットハンドでガラス基板4
0を適当な方法で保持しながら基板通過口43より乾燥
容器41外に取り出すことで一連の基板乾燥処理が終了
する。
【0064】(実施の形態5)上述した(実施の形態
4)でも乾燥装置として基板通過口が一つしかなく、一
般的には基板の出し入れ時の非稼働損失が大きい欠点が
ある。そこで(実施の形態5)においては、図6に示し
たように乾燥室88に基板通過口を2個設けてインライ
ン化し、乾燥室88の上流側と下流側とに緩衝室81,
82を配置している。乾燥室88に上流および下流の緩
衝室81,82から薬液ミストあるいは大気が侵入しな
ければ乾燥装置としての機能が損なわれることはない。
上流側の緩衝室81は不活性ガスでパージする機構が付
与されていれば、食刻/水洗室であっても水洗室であっ
ても構わないが、乾燥室88に基板を移載する機構は必
要である。
【0065】下流側の緩衝室82は、乾燥した基板が移
載されてくるのであるから一般的には基板の収納機能、
すなわちアンローダが好適であるが、基板を垂直に立て
た状態で収納するようなカセットは現時点では普遍的で
はないので、基板を一旦水平に姿勢変換して通常の形態
のカセットに収納する機構も含まれていて良い。
【0066】もちろん他の生産装置、例えばSPTなど
の真空製膜装置等と直結するための緩衝室であっても何
ら支障が無く、乾燥室88より緩衝室82に基板を移載
する機構が装備されていれば良い。
【0067】緩衝室81の上流側に設けられた基板通過
口とそれを開閉する第3のゲートバルブ64、および緩
衝室82の下流側に設けられた基板通過口とそれを開閉
する第4のゲートバルブ65については、それらを閉じ
ておくことで緩衝室81,82に隣接する処理室あるい
は装置周辺からの不必要な雰囲気や大気、ガス/ミスト
などを乾燥室88に侵入させない機能を発揮させるため
のものである。
【0068】(実施の形態5)による乾燥装置の運転方
法は、上流側の緩衝室81から乾燥室88に不必要な薬
液あるいは大気雰囲気を持ち込まないために、緩衝室8
1内を不活性ガスでパージしながら緩衝室81と乾燥室
88との間の第1のゲートバルブ62を開け、水洗後の
基板を緩衝室81より乾燥室88に基板を移載させるシ
ーケンスがまず付加される。
【0069】さらに乾燥室88において、(実施の形態
4)で記載したようなシーケンスで基板を乾燥させた
後、乾燥室88と下流側の緩衝室82との間の第2のゲ
ートバルブ63を開け、乾燥後の基板を乾燥室88より
緩衝室82に基板を移載させるシーケンスが付加されて
構成される。
【0070】(実施の形態6)(実施の形態6)による
乾燥装置では、量産機として生産性の向上を図ることも
加味されており、本発明による乾燥室を複数個有する乾
燥装置が提案されている。
【0071】(実施の形態6)でも、図7に示したよう
に搬送ロボット90を有する搬送室87を中心に配置
し、複数個、例えば2個の乾燥室88,88’と4個の
食刻/水洗室83,84,83’,84’および一組の
ローダ85,アンローダ86とが、上記構成単位毎に配
置されたゲートバルブ61とゲートバルブ66,67,
68とを介して搬送室87を共通化することで、量産性
の向上が図られている。
【0072】図7の構成では2個の食刻/水洗室83,
84と1個の乾燥室3と、2個の食刻/水洗室83’,
84’と1個の乾燥室3’とがそれぞれ対になって並列
に運転することが可能である。これによって2台の食刻
/水洗/乾燥装置が一つのシステムとして作動し量産性
が向上する。
【0073】(実施の形態6)による乾燥装置の運転方
法は、まずローダ85と搬送室87との間のゲートバル
ブ67を開けて搬送ロボット90でローダ85より基板
を搬送室87内に移動させ、ゲートバルブ67を閉じ
る。そして搬送室87と食刻/水洗室83または84と
の間のゲートバルブ66を開けて基板を食刻/水洗室8
3または84に移載し、ゲートバルブ66を閉じる。食
刻/水洗室83または84で所定の食刻と水洗プロセス
が完了すると、ゲートバルブ66を開いて搬送ロボット
90で食刻/水洗室83または84より基板を再び搬送
室87内に移動させ、ゲートバルブ66を閉じる。さら
に搬送室87と乾燥室88との間のゲートバルブ61を
開いて水洗後の濡れた基板を乾燥室88に移載し、ゲー
トバルブ61を閉じる。(実施の形態6)で記載した乾
燥室88での乾燥処理が完了すると、ゲートバルブ61
を開いて搬送ロボット90で乾燥室88より基板を再度
搬送室87内に移動させ、ゲートバルブ61を閉じる。
最後は搬送室87とアンローダ86との間のゲートバル
ブ68を開いて搬送ロボット90で基板を搬送室87よ
りアンローダ86に移載し、ゲートバルブ68を閉じて
一連の食刻,水洗,乾燥のプロセスが完了する。
【0074】上記したシーケンスの中で、乾燥室88に
不必要な薬液あるいは大気雰囲気を持ち込まないため
に、搬送室87内を常時不活性ガスでパージしておけば
いいことは説明を要しないであろう。
【0075】(実施の形態6)においては、ローダ85
とアンローダ86は(実施の形態3)と同一の構成を取
る必要は無く、基板を水平に姿勢変換してから従来のカ
セットに収納する機能を有していても何ら支障は無い。
【0076】
【発明の効果】以上のように本発明の乾燥装置では、水
で濡れた基板を乾燥するに際して基板の高速回転を用い
ていないため、基板に無理な力が加わらないので基板の
割れが原理的に発生しない。このことは基板サイズが大
きければ大きい程、さらに基板の厚みが薄ければ薄いほ
ど顕著である。
【0077】また、速乾性のアルコールなどの有機溶剤
を使用してはいるが、溶剤蒸気は従来のアルコール置換
法とは異なり、密閉容器内でのみ存在して大気に放出ま
たは拡散されないので、引火などの恐れも少なく安全性
も高い。
【0078】加えて乾燥室内は言うに及ばず、乾燥室に
隣接する処理室や搬送室まで不活性ガスである乾燥窒素
ガスでバージされているので、基板の乾燥時に基板周囲
には酸素を含んだ大気が存在せず、従って、清浄な表面
を有するシリコン層が基板上に形成されていても、ウォ
ータマークなどの好ましからざる皮膜が発生しない。
【0079】そして乾燥室内という限定された空間を、
所定の時間だけ排気すればよいのであるから、従来のス
ピン型の乾燥装置のようにクリーンルーム内の清浄化さ
れた空気を常時大量に排気する必要もないため、クリー
ンルームのランニングコストも著しく低減し、大量の窒
素ガスを基板に吹き付ける必要もないので窒素ガスの使
用量も低減する等の優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の(実施の形態1)による乾燥装置の立
面断面図
【図2】本発明の(実施の形態2)による乾燥装置の構
成図
【図3】本発明の(実施の形態3)による乾燥装置の構
成図
【図4】本発明の(実施の形態4)による乾燥装置の立
面断面図
【図5】図4のA−A’断面図
【図6】本発明の(実施の形態5)による乾燥装置の構
成図
【図7】本発明の(実施の形態6)による乾燥装置の構
成図
【図8】従来のインライン構成の食刻/洗浄/乾燥装置
の概略構成図
【図9】スピン処理部を有する従来の食刻/洗浄/乾燥
装置の断面図
【符号の説明】
40 ガラス基板 41 乾燥容器 42 加熱ヒータ 43 基板通過口 45 基板支持台 46 受けピン 47 排気機構 49 排気配管 51 溶剤加熱容器 52 アルコール(速乾性有機溶剤) 55 溶剤蒸気供給配管 57 不活性ガス供給配管 60 速乾性有機溶剤供給配管 61〜68 ゲートバルブ 72 溶剤回収配管 81,82 緩衝室 83,83’,84,84’ 食刻/水洗室 85 ローダ 86 アンローダ 87 搬送室 88 乾燥室 90 搬送ロボット

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板を水平に支える複数個の受けピンを有
    する支持台を傾斜する機構および開閉可能な基板通過口
    を備えた密閉容器よりなる乾燥室と、 前記乾燥室内壁を加熱する機構と、 前記乾燥室内を排気する機構と、 前記乾燥室内を不活性ガスでパージする機構と、 前記乾燥室内に速乾性の溶剤蒸気を供給する機構と、 前記乾燥室内で水分を含む溶剤を回収して排出する機構
    と、 前記基板通過口を通して前記乾燥室外と前記複数個の受
    けピンとの間で基板を水平に授受する機構とを備えた基
    板の乾燥装置。
  2. 【請求項2】 開閉可能な基板通過口を備え内壁を加熱
    された密閉容器よりなる乾燥室に不活性ガスを供給しな
    がら前記基板通過口を開け、前記乾燥室に隣接する処理
    室より基板を水平に保持しながら支持台に配置された受
    けピン上に移載した後、前記支持台を傾斜させてから前
    記基板通過口を閉じ、続いて不活性ガスの供給を停止し
    た後、前記乾燥室に速乾性の溶剤蒸気を供給して基板を
    乾燥させ、前記溶剤蒸気の供給を停止するとともに水分
    を含む溶剤の回収配管を閉じ、前記乾燥室内を減圧して
    前記支持台を水平に戻し、再び不活性ガスを前記乾燥室
    に供給して大気圧に復帰させ、前記基板通過口を開けて
    基板を前記乾燥室外に水平に保持しながら取り出す工程
    とを含む基板乾燥装置の運転方法。
  3. 【請求項3】基板を水平に支える複数個の受けピンを有
    する支持台を傾斜する機構および開閉可能な2個の基板
    通過口を備えた密閉容器よりなる乾燥室と、 前記乾燥室内壁を加熱する機構と、 前記乾燥室内を排気する機構と、 前記乾燥室内を不活性ガスでパージする機構と、 前記乾燥室内に速乾性の溶剤蒸気を供給する機構と、 前記乾燥室内で水分を含む溶剤を回収して排出する機構
    と、 前記基板通過口を通して前記乾燥室の上流側の密閉可能
    でかつ不活性ガスでパージ可能な緩衝室または水洗処理
    を含む処理室および下流側の緩衝室と前記複数個の受け
    ピンとの間で基板を水平に授受する機構とを備えた基板
    の乾燥装置。
  4. 【請求項4】 隣接する第1の緩衝室内または水洗処理
    を含む処理室内と開閉可能な2個の基板通過口を備え内
    壁を加熱された密閉容器よりなる乾燥室内とを不活性ガ
    スでパージしながら、第1の緩衝室または処理室と前記
    乾燥室との間の第1の基板通過口を開け、第1の緩衝室
    または処理室より基板を水平に保持しながら前記乾燥室
    内の支持台に配置された受けピン上に移載した後、前記
    支持台を傾斜させてから第1の基板通過口を閉じ、続い
    て不活性ガスの供給を停止した後、前記乾燥室に速乾性
    の溶剤蒸気を供給して基板を乾燥させ、前記溶剤蒸気の
    供給を停止するとともに水分を含む溶剤の回収配管を閉
    じ、前記乾燥室内を減圧して前記支持台を水平に戻し、
    再び不活性ガスを前記乾燥室に供給して大気圧に復帰さ
    せ、前記乾燥室と隣接する第2の緩衝室との間の第2の
    基板通過口を開け、基板を前記乾燥室より水平に保持し
    ながら第2の緩衝室に移載する工程とを含む基板乾燥装
    置の運転方法。
  5. 【請求項5】基板を水平に支える複数個の受けピンを有
    する支持台を傾斜する機構および開閉可能な基板通過口
    を備えた少なくとも1個以上の密閉容器よりなる乾燥室
    と、 前記乾燥室内壁を加熱する機構と、 前記乾燥室内を排気する機構と、 前記乾燥室内を不活性ガスでパージする機構と、 前記乾燥室内に速乾性の溶剤蒸気を供給する機構と、 前記乾燥室内で水分を含む溶剤を回収して排出する機構
    と、 前記基板通過口を通して前記乾燥室と前記複数個の受け
    ピンとの間で基板を水平に授受する機構および不活性ガ
    スでパージする機構を有する搬送室と、 前記搬送室に隣接し開閉可能な別の基板通過口を通して
    基板を水平に移載可能な水洗処理を含む処理室およびロ
    ーダ・アンローダ機能を有する緩衝室とを備えた基板の
    乾燥装置。
  6. 【請求項6】 周囲に隣接して配置された水洗処理を含
    む処理室,内壁を加熱された密閉容器よりなる乾燥室,
    ローダ・アンローダ機能を有する緩衝室の何れとの間に
    も開閉可能な基板通過口を有し常時不活性ガスでパージ
    されるとともに搬送ロボットを内蔵した搬送室と前記ロ
    ーダ室との間の第1の基板通過口を開け、前記搬送ロボ
    ットで前記ローダ室より基板を水平に保持しながら前記
    搬送室内に移動させた後、第1の基板通過口を閉じ、前
    記搬送室と食刻/洗浄機能を有する処理室との間の第2
    の基板通過口を開けて前記搬送ロボットで基板を前記処
    理室内に水平に保持しながら移載して第2の基板通過口
    を閉じ、前記処理室内での所定の処理が完了した後、第
    2の基板通過口を開け前記搬送ロボットで基板を水平に
    保持しながら前記搬送室内に移動させ、前記乾燥室に不
    活性ガスを供給しながら前記搬送室と前記乾燥室との間
    の第3の基板通過口を開けて前記搬送ロボットで基板を
    水平に保持しながら乾燥室内の支持台に配置された受け
    ピン上に移載した後、前記支持台を傾斜させてから第3
    の基板通過口を閉じ、続いて不活性ガスの供給を停止し
    た後、速乾性の溶剤蒸気を前記乾燥室内に供給して基板
    を乾燥させ、前記溶剤蒸気の供給を停止するとともに水
    分を含む溶剤の回収配管を閉じ、前記乾燥室内を減圧し
    て前記支持台を水平に戻し、再び不活性ガスを前記乾燥
    室に供給して大気圧に復帰させ、第3の基板通過口を開
    けて基板を前記搬送ロボットで水平に保持しながら前記
    搬送室内に移動させ、前記搬送室と前記アンローダ室と
    の間の第4の基板通過口を開け、前記搬送ロボットで基
    板を水平に保持しながら前記アンローダ室に移載する工
    程とを含む基板乾燥装置の運転方法。
  7. 【請求項7】基板をほぼ垂直に支える機構とおよび開閉
    可能な基板通過口を備えた密閉容器よりなる乾燥室と、 前記乾燥室内壁を加熱する機構と、 前記乾燥室内を排気する機構と、 前記乾燥室内を不活性ガスでパージする機構と、 前記乾燥室内に速乾性の溶剤蒸気を供給する機構と、 前記乾燥室内で水分を含む溶剤を回収して排出する機構
    と、 前記基板通過口を通して前記乾燥室外と前記基板をほぼ
    垂直に支える機構との間で基板を垂直に授受する機構と
    を備えた基板の乾燥装置。
  8. 【請求項8】 基板をほぼ垂直に支える機構および開閉
    可能な基板通過口を備え内壁を加熱された密閉容器より
    なる乾燥室内に不活性ガスを供給しながら前記基板通過
    口を開け、前記乾燥室に隣接する処理室より基板を垂直
    に保持しながら前記基板をほぼ垂直に支える機構に移載
    した後、前記基板通過口を閉じ、続いて不活性ガスの供
    給を停止した後、前記乾燥室内に速乾性の溶剤蒸気を供
    給して基板を乾燥させ、前記溶剤蒸気の供給を停止する
    とともに水分を含む溶剤の回収配管を閉じ、前記乾燥室
    内を減圧してから再び不活性ガスを前記乾燥室に供給し
    て大気圧に復帰させ、前記基板通過口を開けて基板を垂
    直に保持しながら前記乾燥室外に取り出す工程とを含む
    基板乾燥装置の運転方法。
  9. 【請求項9】基板をほぼ垂直に支える機構および開閉可
    能な2個の基板通過口を備えた密閉容器よりなる乾燥室
    と、 前記乾燥室内壁を加熱する機構と、 前記乾燥室内を排気する機構と、 前記乾燥室内を不活性ガスでパージする機構と、 前記乾燥室内に速乾性の溶剤蒸気を供給する機構と、 前記乾燥室内で水分を含む溶剤を回収して排出する機構
    と、 前記基板通過口を通して前記乾燥室の上流側の密閉可能
    でかつ不活性ガスでパージ可能な緩衝室または水洗処理
    を含む処理室および下流側の緩衝室と基板をほぼ垂直に
    支える機構との間で基板を垂直に授受する機構とを備え
    た基板の乾燥装置。
  10. 【請求項10】 基板をほぼ垂直に支える機構および開
    閉可能な2個の基板通過口を備え内壁を加熱された密閉
    容器よりなる乾燥室と隣接する第1の緩衝室または水洗
    処理を含む処理室内とを不活性ガスでパージしながら、
    前記第1の緩衝室または処理室と前記乾燥室との間の第
    1の基板通過口を開け、前記第1の緩衝室または処理室
    より前記乾燥室に基板を垂直に保持しながら前記基板を
    ほぼ垂直に支える機構に移載した後、前記第1の基板通
    過口を閉じ、続いて不活性ガスの供給を停止した後、前
    記乾燥室に速乾性の溶剤蒸気を供給して基板を乾燥さ
    せ、前記溶剤蒸気の供給を停止するとともに水分を含む
    溶剤の回収配管を閉じ、前記乾燥室内を減圧してから再
    び不活性ガスを前記乾燥室に供給して大気圧に復帰さ
    せ、前記乾燥室と隣接する第2の緩衝室との間の第2の
    基板通過口を開け、基板を前記乾燥室より第2の緩衝室
    に垂直に保持しながら移載させる工程とを含む基板乾燥
    装置の運転方法。
  11. 【請求項11】基板をほぼ垂直に支える機構および開閉
    可能な基板通過口を備えた密閉容器よりなる少なくとも
    1個以上の乾燥室と、 前記乾燥室内壁を加熱する機構と、 前記乾燥室内を排気する機構と、 前記乾燥室内を不活性ガスでパージする機構と、 前記乾燥室内に速乾性の溶剤蒸気を供給する機構と、 前記乾燥室内で水分を含む溶剤を回収して排出する機構
    と、 前記基板通過口を通して前記乾燥室と前記基板をほぼ垂
    直に支える機構との間で基板を垂直に授受する機構およ
    び不活性ガスでパージする機構とを有する搬送室と、 前記搬送室に隣接し開閉可能な別の基板通過口を通して
    基板を垂直に保持しながら出し入れ可能な水洗処理を含
    む処理室または緩衝室およびローダ・アンローダ機能を
    有する緩衝室とを備えた基板の乾燥装置。
  12. 【請求項12】 周囲に隣接して配置された水洗処理を
    含む処理室,基板をほぼ垂直に支える機構を備え内壁を
    加熱された密閉容器よりなる乾燥室,ローダ・アンロー
    ダ機能を有する緩衝室の何れとの間にも開閉可能な基板
    通過口を有し常時不活性ガスでパージされるとともに搬
    送ロボットを内蔵した搬送室と前記ローダ室との間の第
    1の基板通過口を開け、前記搬送ロボットで前記ローダ
    室より基板を垂直に保持しながら前記搬送室内に移動さ
    せた後、第1の基板通過口を閉じ、前記搬送室と食刻/
    洗浄機能を有する処理室との間の第2の基板通過口を開
    けて前記搬送ロボットで基板を垂直に保持しながら前記
    処理室内に移動して第2の基板通過口を閉じ、前記処理
    室内での所定の処理が完了した後、第2の基板通過口を
    開け前記搬送ロボットで基板を垂直に保持しながら前記
    搬送室内に移動させ、前記乾燥室に不活性ガスを供給し
    ながら前記搬送室と前記乾燥室との間の第3の基板通過
    口を開けて前記搬送ロボットで基板を垂直に保持しなが
    ら前記基板をほぼ垂直に支える機構に移載した後、前記
    第3の基板通過口を閉じ、続いて不活性ガスの供給を停
    止した後、速乾性の溶剤蒸気を前記乾燥室内に供給して
    基板を乾燥させ、前記溶剤蒸気の供給を停止するととも
    に水分を含む溶剤の回収配管を閉じ、前記乾燥室内を減
    圧してから再び不活性ガスを前記乾燥室に供給して大気
    圧に復帰させ、前記第3の基板通過口を開けて前記搬送
    ロボットで基板を垂直に保持しながら前記搬送室内に移
    動させ、前記搬送室と前記アンローダ室との間の第4の
    基板通過口を開け、前記搬送ロボットで基板を垂直に保
    持しながら前記アンローダ室に移載する工程とを含む基
    板乾燥装置の運転方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006324506A (ja) * 2005-05-19 2006-11-30 Shibaura Mechatronics Corp 基板の乾燥処理装置及び乾燥処理方法

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