JPH10255696A - 発光素子およびその製造方法 - Google Patents
発光素子およびその製造方法Info
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- JPH10255696A JPH10255696A JP5125197A JP5125197A JPH10255696A JP H10255696 A JPH10255696 A JP H10255696A JP 5125197 A JP5125197 A JP 5125197A JP 5125197 A JP5125197 A JP 5125197A JP H10255696 A JPH10255696 A JP H10255696A
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- light
- light emitting
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- Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
- Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
- Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
- Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 低電力駆動および高精細表示の可能な表示素
子を提供する。 【解決手段】 基板1の表面に陰極となる電極2と0.
1ミクン以下の粒径を有する微粒子3を付着して電子源
を形成する。一方ガラス基板4の表面には陽極となる透
明電極5と半導体の発光層6が形成されている。基板1
または4のどちらかには、微小間隔または微小孔形状に
形成されて数ミクロン以下の一定の厚さを有するスペー
サ7が形成され、これを介して基板1と4が互いに対向
して配置されている。スペーサ7で囲まれた空間は真空
層8を形成している。陽極5に陰極2に対して正の電圧
を印加すると電子が真空層8に放出される。真空中に放
出された電子は高いポテンシャルエネルギーを有するた
めに、半導体発光層6の伝導帯に効率よく注入され、陽
極5から半導体発光層8の充満帯に注入された正孔と再
結合することにより光10を発する。
子を提供する。 【解決手段】 基板1の表面に陰極となる電極2と0.
1ミクン以下の粒径を有する微粒子3を付着して電子源
を形成する。一方ガラス基板4の表面には陽極となる透
明電極5と半導体の発光層6が形成されている。基板1
または4のどちらかには、微小間隔または微小孔形状に
形成されて数ミクロン以下の一定の厚さを有するスペー
サ7が形成され、これを介して基板1と4が互いに対向
して配置されている。スペーサ7で囲まれた空間は真空
層8を形成している。陽極5に陰極2に対して正の電圧
を印加すると電子が真空層8に放出される。真空中に放
出された電子は高いポテンシャルエネルギーを有するた
めに、半導体発光層6の伝導帯に効率よく注入され、陽
極5から半導体発光層8の充満帯に注入された正孔と再
結合することにより光10を発する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平面型の発光素子
に係わるものである。特に、従来の電界放射型電子源を
用いた表示素子(FED)や電界発光素子(ELD)で
は実現が困難であった低電力・高精細の自発光型表示素
子に関するものである。
に係わるものである。特に、従来の電界放射型電子源を
用いた表示素子(FED)や電界発光素子(ELD)で
は実現が困難であった低電力・高精細の自発光型表示素
子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高度情報化マルチメディア社会の発展に
伴い、低消費電力・高画質の平板型表示素子の開発が活
発化している。非発光型の液晶表示素子は、低消費電力
を特長としてその位置を確立し、携帯情報端末等への応
用とさらなる高性能化が進んでいる。一方、自発光型の
表示素子は、外光に影響されないことから、従来のCR
Tの代替えとして大きな需要があり、さらにはCRTで
は実現困難な大画面表示や超高精細表示を目論んで、電
界放射型ディスプレイ(FED)、電場発光型ディスプ
レイ(ELD)等、新たな自発光型の平板表示素子の開
発が活発化している。
伴い、低消費電力・高画質の平板型表示素子の開発が活
発化している。非発光型の液晶表示素子は、低消費電力
を特長としてその位置を確立し、携帯情報端末等への応
用とさらなる高性能化が進んでいる。一方、自発光型の
表示素子は、外光に影響されないことから、従来のCR
Tの代替えとして大きな需要があり、さらにはCRTで
は実現困難な大画面表示や超高精細表示を目論んで、電
界放射型ディスプレイ(FED)、電場発光型ディスプ
レイ(ELD)等、新たな自発光型の平板表示素子の開
発が活発化している。
【0003】スピントらは、半導体の微細加工技術を用
いた電界放射型の電子源アレイを提案し(参考文献1:
C.A.Spindt, J.Appl. Phys. Vol.39, p.3504(1986)
)、この電子源アレイから放出される電子を加速し、
蛍光体粒子を励起発光するタイプの三極管型のFEDが
試作されるに至っている。また、クマーらは、ダイヤモ
ンド状炭素薄膜を用いた平面型冷陰極形成技術を提案
し、この平面型冷陰極と放出され、加速される電子で蛍
光体を励起発光するタイプの二極管型のFEDも試作れ
ている。一方、タンらは、有機蛍光物質を一対の電極で
挟み電子を注入することにより、低電圧で発光する有機
ELを提案し、文字表示素子等これを用いたELDが試
作されるに至っている。
いた電界放射型の電子源アレイを提案し(参考文献1:
C.A.Spindt, J.Appl. Phys. Vol.39, p.3504(1986)
)、この電子源アレイから放出される電子を加速し、
蛍光体粒子を励起発光するタイプの三極管型のFEDが
試作されるに至っている。また、クマーらは、ダイヤモ
ンド状炭素薄膜を用いた平面型冷陰極形成技術を提案
し、この平面型冷陰極と放出され、加速される電子で蛍
光体を励起発光するタイプの二極管型のFEDも試作れ
ている。一方、タンらは、有機蛍光物質を一対の電極で
挟み電子を注入することにより、低電圧で発光する有機
ELを提案し、文字表示素子等これを用いたELDが試
作されるに至っている。
【0004】まず、スピントの提案した電界放射陰極の
構造および作成方法を第1の従来例として図10に示
す。まず基板101の表面に、電極102、絶縁膜10
3、ゲート電極104を成膜する(a)。次にゲート電
極104、絶縁膜103に小孔105を通常のフォトリ
ソプロセスで形成する(b)。次にアルミナ層の犠牲層
106を基板101に対して浅い角度で蒸着する
(c)。この工程によりゲート口径は縮小するとともに
ゲート電極104は犠牲層106に覆われる。その後、
モリブデン等のエミッタとなる金属膜107を基板10
1に対して垂直に蒸着する(d)。この蒸着とともにゲ
ート口径が小さくなるので、小孔の内部に円錐形のエミ
ッタ(陰極)108が形成される。そして、犠牲層のエ
ッチングによるリフトオフ法により不要の金属膜107
を除去する(e)。このようにして形成された素子は、
エミッタ108の先端からゲート電極104によって電
子を真空中に引き出し、別途エミッタ108に対向して
設置されたアノード電極(陽極)で受けることで動作す
る。
構造および作成方法を第1の従来例として図10に示
す。まず基板101の表面に、電極102、絶縁膜10
3、ゲート電極104を成膜する(a)。次にゲート電
極104、絶縁膜103に小孔105を通常のフォトリ
ソプロセスで形成する(b)。次にアルミナ層の犠牲層
106を基板101に対して浅い角度で蒸着する
(c)。この工程によりゲート口径は縮小するとともに
ゲート電極104は犠牲層106に覆われる。その後、
モリブデン等のエミッタとなる金属膜107を基板10
1に対して垂直に蒸着する(d)。この蒸着とともにゲ
ート口径が小さくなるので、小孔の内部に円錐形のエミ
ッタ(陰極)108が形成される。そして、犠牲層のエ
ッチングによるリフトオフ法により不要の金属膜107
を除去する(e)。このようにして形成された素子は、
エミッタ108の先端からゲート電極104によって電
子を真空中に引き出し、別途エミッタ108に対向して
設置されたアノード電極(陽極)で受けることで動作す
る。
【0005】次に、これを用いたFEDの概略を図11
に示す。111はガラス基板、112は行電極としての
電極、113は電子源としてのエミッタ、114は列電
極としてのゲート電極である。また115はガラス基
板、116は陽極としての透明電極、117は蛍光体で
ある。118は高さ約200ミクロンのスペーサであ
る。ゲート電極114に電圧を印加することにより、エ
ミッタ113から電子119が放出され、透明電極11
6に印加されたさらに高い電圧により加速され、蛍光体
117を励起し、光120が生じる。
に示す。111はガラス基板、112は行電極としての
電極、113は電子源としてのエミッタ、114は列電
極としてのゲート電極である。また115はガラス基
板、116は陽極としての透明電極、117は蛍光体で
ある。118は高さ約200ミクロンのスペーサであ
る。ゲート電極114に電圧を印加することにより、エ
ミッタ113から電子119が放出され、透明電極11
6に印加されたさらに高い電圧により加速され、蛍光体
117を励起し、光120が生じる。
【0006】次に、クマーの提案した平面型電界放射陰
極およびこれを用いた二極管型の表示素子の構造を第2
の従来例として図12に示す。第1のガラス基板121
の表面に陰極となる電極層122が形成され、さらにそ
の表面に電子を放出するダイヤモンド状炭素薄膜123
が形成されている。また、第2のガラス基板124に
は、陽極となる透明電極125および蛍光体126が形
成されている。両基板121と124は、数ミリ〜数セ
ンチ毎に配置された高さ数百ミクロンのスペーサ127
により分離して配置されている。このような構造におい
て、数100Vの電圧を陰極122と陽極125との間
に印加することにより、炭素膜123表面から電子12
8が放出されると同時に、加速されて蛍光体126を励
起し、光129が生じる。
極およびこれを用いた二極管型の表示素子の構造を第2
の従来例として図12に示す。第1のガラス基板121
の表面に陰極となる電極層122が形成され、さらにそ
の表面に電子を放出するダイヤモンド状炭素薄膜123
が形成されている。また、第2のガラス基板124に
は、陽極となる透明電極125および蛍光体126が形
成されている。両基板121と124は、数ミリ〜数セ
ンチ毎に配置された高さ数百ミクロンのスペーサ127
により分離して配置されている。このような構造におい
て、数100Vの電圧を陰極122と陽極125との間
に印加することにより、炭素膜123表面から電子12
8が放出されると同時に、加速されて蛍光体126を励
起し、光129が生じる。
【0007】次に、タンが提案した有機EL素子の概要
を第3の従来例として図13を用いて説明する。ガラス
基板131の上に陽極となる酸化インジウム層からなる
透明電極132を形成し、次にその表面に有機薄膜層1
33を形成して発光層とし、さらにその表面に陰極とな
る金属電極134を形成する。陽極132から正孔が注
入され、また陰極134から電子が注入され、発光層で
ある有機薄膜133中でこれらが再結合することにより
光135生じる。
を第3の従来例として図13を用いて説明する。ガラス
基板131の上に陽極となる酸化インジウム層からなる
透明電極132を形成し、次にその表面に有機薄膜層1
33を形成して発光層とし、さらにその表面に陰極とな
る金属電極134を形成する。陽極132から正孔が注
入され、また陰極134から電子が注入され、発光層で
ある有機薄膜133中でこれらが再結合することにより
光135生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
1の従来例においては、蛍光体を発光させるために、ゲ
ート電極から引き出された電子を数100Vの電圧で加
速して蛍光体に照射する必要があり、低電力で表示させ
ることは困難であった。また、電子源から放射した電子
は約30度の半値幅を有する角度で広がって放射される
ため、画素の最低寸法はギャップとほぼ同程度であり、
超高精細のディスプレイを作製することは困難であっ
た。高精細化のためにはギャップを小さくすることによ
り原理的には高精細化は可能となるが、微小ギャップ間
に高い電圧を印加することになるので、放電等、素子自
体を破壊する現象が発生するため、実質的にギャップを
小さくすることは困難であった。陽極を細かく分離して
特定の陽極に選択的に電圧を印加することも考えられる
が、この場合には高い電圧をスイッチングする必要があ
るので消費電力が大きいという問題があった。そこで、
別途収束電極等を形成することも考えられるが、構造が
さらに複雑になるという問題が生じていた。また、蛍光
体粒子を高い運動エネルギーの電子を照射する事になる
ので、蛍光体粒子の破壊等により生じる放出ガスが陰極
の表面状態を変化させ、均一な表示を行うことが困難で
あった。
1の従来例においては、蛍光体を発光させるために、ゲ
ート電極から引き出された電子を数100Vの電圧で加
速して蛍光体に照射する必要があり、低電力で表示させ
ることは困難であった。また、電子源から放射した電子
は約30度の半値幅を有する角度で広がって放射される
ため、画素の最低寸法はギャップとほぼ同程度であり、
超高精細のディスプレイを作製することは困難であっ
た。高精細化のためにはギャップを小さくすることによ
り原理的には高精細化は可能となるが、微小ギャップ間
に高い電圧を印加することになるので、放電等、素子自
体を破壊する現象が発生するため、実質的にギャップを
小さくすることは困難であった。陽極を細かく分離して
特定の陽極に選択的に電圧を印加することも考えられる
が、この場合には高い電圧をスイッチングする必要があ
るので消費電力が大きいという問題があった。そこで、
別途収束電極等を形成することも考えられるが、構造が
さらに複雑になるという問題が生じていた。また、蛍光
体粒子を高い運動エネルギーの電子を照射する事になる
ので、蛍光体粒子の破壊等により生じる放出ガスが陰極
の表面状態を変化させ、均一な表示を行うことが困難で
あった。
【0009】また、上記第2の従来例においては、第1
の従来例と比較して簡単な構造を有するが、陰極から電
子を引出しさらに加速するために数100Vという高い
電圧を印加し、さらにスイッチングを行う必要があり低
電力で動作させることは困難であった。また、第1の従
来例に比較すれば電子ビームの広がりを緩和することが
できるが、蛍光体粒子自体の寸法が数10〜数100ミ
クロンあるため、これ以上の高精細を均一に実現するこ
とは困難であった。さらに、陽極と陰極のギャップが大
きく、電界放射させるのに高い電圧を印加する必要があ
り、低電力で動作させることは不可能であった。また高
いアスペクト比のスペーサを均一に形成することは製造
上困難であり、またギャップがパネルの周辺部または局
部的に形成されたのスペーサで保持されるために、真空
ギャップを一定に保持することが困難であり、その結
果、画面上の場所により印加される電圧が異なり、発光
輝度のむらが生じるという問題が生じていた。
の従来例と比較して簡単な構造を有するが、陰極から電
子を引出しさらに加速するために数100Vという高い
電圧を印加し、さらにスイッチングを行う必要があり低
電力で動作させることは困難であった。また、第1の従
来例に比較すれば電子ビームの広がりを緩和することが
できるが、蛍光体粒子自体の寸法が数10〜数100ミ
クロンあるため、これ以上の高精細を均一に実現するこ
とは困難であった。さらに、陽極と陰極のギャップが大
きく、電界放射させるのに高い電圧を印加する必要があ
り、低電力で動作させることは不可能であった。また高
いアスペクト比のスペーサを均一に形成することは製造
上困難であり、またギャップがパネルの周辺部または局
部的に形成されたのスペーサで保持されるために、真空
ギャップを一定に保持することが困難であり、その結
果、画面上の場所により印加される電圧が異なり、発光
輝度のむらが生じるという問題が生じていた。
【0010】また、上記第3の従来例においては、金属
陰極の仕事関数が有機発光層の仕事関数よりも大きいた
め、効率良く電子を注入することが不可能であった。ま
た有機薄膜は比較的化学に不安定であるため、表示用の
金属電極を形成するためにフォトリソ工程を用いること
ができず、金属電極を形成するためにはマスク蒸着を用
いざるを得なかった。そのために解像度は1ミリ程度弱
と大きく、超高解像度の表示素子を実現することは不可
能に近かった。またTFT等を陽極基板に形成するとい
う方式も考えれれているが、解像度がTFTの解像度で
決定され、高解像度TFTを形成するには製造コストが
高くなるという問題があった。さらに、電子が陰極から
ドンネル現象で直接有機薄膜に注入されるため、表面の
凹凸や界面の不純物の影響を受けやすく、均一な表示を
行うことが困難であった。
陰極の仕事関数が有機発光層の仕事関数よりも大きいた
め、効率良く電子を注入することが不可能であった。ま
た有機薄膜は比較的化学に不安定であるため、表示用の
金属電極を形成するためにフォトリソ工程を用いること
ができず、金属電極を形成するためにはマスク蒸着を用
いざるを得なかった。そのために解像度は1ミリ程度弱
と大きく、超高解像度の表示素子を実現することは不可
能に近かった。またTFT等を陽極基板に形成するとい
う方式も考えれれているが、解像度がTFTの解像度で
決定され、高解像度TFTを形成するには製造コストが
高くなるという問題があった。さらに、電子が陰極から
ドンネル現象で直接有機薄膜に注入されるため、表面の
凹凸や界面の不純物の影響を受けやすく、均一な表示を
行うことが困難であった。
【0011】本発明は、このような従来の自発光型表示
素子の問題点を解決し、低電力・高精細・高均一な平板
型の発光素子およびその製造方法を提供することを目的
とする。
素子の問題点を解決し、低電力・高精細・高均一な平板
型の発光素子およびその製造方法を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、基板表面に導電性の陰極層とさらにその
表面に電界効果により真空中に電子を放出する複数の電
子源がアレイ状に形成された陰極基板と、基板表面に導
電性の陽極層とさらにその表面に発光層を含む薄膜層が
形成された陽極基板と、陰極基板の陰極層側の表面また
は陽極基板の発光層側の表面に微小間隔または微小孔形
状に形成された数ミクロン以下の一定の厚さを有するス
ペーサとを備え、このスペーサを介して陰極基板と陽極
基板とを互いに対向して配置することにより、電子源と
発光層の間に一定の厚さの真空層を形成したことを特徴
とするものであり、陽極と陰極の間に電圧を印加するこ
とにより、電子源から電子が真空中に放出され、さらに
真空層を経て発光層に到達して、この注入された電子と
陽極から注入された正孔が発光層内部で再結合すること
により光を発するものである。
成するために、基板表面に導電性の陰極層とさらにその
表面に電界効果により真空中に電子を放出する複数の電
子源がアレイ状に形成された陰極基板と、基板表面に導
電性の陽極層とさらにその表面に発光層を含む薄膜層が
形成された陽極基板と、陰極基板の陰極層側の表面また
は陽極基板の発光層側の表面に微小間隔または微小孔形
状に形成された数ミクロン以下の一定の厚さを有するス
ペーサとを備え、このスペーサを介して陰極基板と陽極
基板とを互いに対向して配置することにより、電子源と
発光層の間に一定の厚さの真空層を形成したことを特徴
とするものであり、陽極と陰極の間に電圧を印加するこ
とにより、電子源から電子が真空中に放出され、さらに
真空層を経て発光層に到達して、この注入された電子と
陽極から注入された正孔が発光層内部で再結合すること
により光を発するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、基板表面に導電性の陰極層とさらにその表面に電界
効果により真空中に電子を放出する複数の電子源がアレ
イ状に形成された陰極基板と、基板表面に導電性の陽極
層とさらにその表面に発光層を含む薄膜層が形成された
陽極基板と、前記陰極基板の陰極層側の表面または前記
陽極基板の発光層側の表面に微小間隔または微小孔形状
に形成された数ミクロン以下の一定の厚さを有するスペ
ーサとを備え、前記スペーサを介して陰極基板と陽極基
板とを互いに対向して配置することにより、前記電子源
と発光層の間に一定の厚さの真空層を形成したことを特
徴とする発光素子であり、低電力・高精細・高均一な平
板型の発光素子を実現することができるという作用を有
する。
は、基板表面に導電性の陰極層とさらにその表面に電界
効果により真空中に電子を放出する複数の電子源がアレ
イ状に形成された陰極基板と、基板表面に導電性の陽極
層とさらにその表面に発光層を含む薄膜層が形成された
陽極基板と、前記陰極基板の陰極層側の表面または前記
陽極基板の発光層側の表面に微小間隔または微小孔形状
に形成された数ミクロン以下の一定の厚さを有するスペ
ーサとを備え、前記スペーサを介して陰極基板と陽極基
板とを互いに対向して配置することにより、前記電子源
と発光層の間に一定の厚さの真空層を形成したことを特
徴とする発光素子であり、低電力・高精細・高均一な平
板型の発光素子を実現することができるという作用を有
する。
【0014】本発明の請求項2から請求項23までに記
載の発明は、上記発光素子の構造を具体化したものであ
り、低電力・高精細・高均一な平板型の発光素子を実現
することができるという作用を有する。
載の発明は、上記発光素子の構造を具体化したものであ
り、低電力・高精細・高均一な平板型の発光素子を実現
することができるという作用を有する。
【0015】本発明の請求項24に記載の発明は、第1
の基板上に陽極電極と一定の厚さおよび特定の形状を有
するスペーサと発光層を形成して陽極基板を形成する工
程と、第2の基板上に陰極電極および電子源を形成して
陰極基板を形成する工程と、前記陽極基板と前記陰極基
板を真空中でそれぞれ陽極と陰極が数ミクロン以下の間
隔を隔てて対向するように配置して平面型真空素子を形
成する工程とを含む発光素子の製造方法であり、低電力
・高精細・高均一な平板型の発光素子を実現することが
できるという作用を有する。
の基板上に陽極電極と一定の厚さおよび特定の形状を有
するスペーサと発光層を形成して陽極基板を形成する工
程と、第2の基板上に陰極電極および電子源を形成して
陰極基板を形成する工程と、前記陽極基板と前記陰極基
板を真空中でそれぞれ陽極と陰極が数ミクロン以下の間
隔を隔てて対向するように配置して平面型真空素子を形
成する工程とを含む発光素子の製造方法であり、低電力
・高精細・高均一な平板型の発光素子を実現することが
できるという作用を有する。
【0016】本発明の請求項25に記載の発明は、第1
の基板上に陽極電極および発光層を形成して陽極基板を
形成する工程と、第2の基板に陰極電極と電子源と一定
の厚さおよび特定の形状を有するスペーサを形成して陰
極基板を形成する工程と、前記陽極基板と前記陰極基板
を真空中でそれぞれ陽極と陰極が数ミクロン以下の間隔
を隔てて対向するように配置して平面型真空素子を形成
する工程とを含む発光素子の製造方法であり、低電力・
高精細・高均一な平板型の発光素子を実現することがで
きるという作用を有する。
の基板上に陽極電極および発光層を形成して陽極基板を
形成する工程と、第2の基板に陰極電極と電子源と一定
の厚さおよび特定の形状を有するスペーサを形成して陰
極基板を形成する工程と、前記陽極基板と前記陰極基板
を真空中でそれぞれ陽極と陰極が数ミクロン以下の間隔
を隔てて対向するように配置して平面型真空素子を形成
する工程とを含む発光素子の製造方法であり、低電力・
高精細・高均一な平板型の発光素子を実現することがで
きるという作用を有する。
【0017】(実施の形態1)以下、本発明の第1の実
施形態における発光素子の構造について図1を参照しな
がら説明する。図1において、1は基板であり、その表
面に陰極となる導電性の電極2と、さらにその表面に
0.1ミクロン以下の粒径を有する微粒子3が付着さ
れ、電界効果によりその表面から真空中に電子を放出す
る複数の電子源が形成されている。また、4は基板1に
対向して配置されたガラス基板であり、その表面に陽極
となる導電性の透明電極5と、さらにその表面に発光層
6が形成されている。そしてこれらの基板1と4が、陰
極側基板1の電極2側の表面または陽極側基板4の発光
層6側の表面の一部に微小間隔または微小孔を有する形
状に形成された数ミクロン以下の一定の厚さを有するス
ペーサ7を介して互いに対向して配置されている。スペ
ーサ7で囲まれた空間8には、真空層8が形成されてい
る。
施形態における発光素子の構造について図1を参照しな
がら説明する。図1において、1は基板であり、その表
面に陰極となる導電性の電極2と、さらにその表面に
0.1ミクロン以下の粒径を有する微粒子3が付着さ
れ、電界効果によりその表面から真空中に電子を放出す
る複数の電子源が形成されている。また、4は基板1に
対向して配置されたガラス基板であり、その表面に陽極
となる導電性の透明電極5と、さらにその表面に発光層
6が形成されている。そしてこれらの基板1と4が、陰
極側基板1の電極2側の表面または陽極側基板4の発光
層6側の表面の一部に微小間隔または微小孔を有する形
状に形成された数ミクロン以下の一定の厚さを有するス
ペーサ7を介して互いに対向して配置されている。スペ
ーサ7で囲まれた空間8には、真空層8が形成されてい
る。
【0018】このような構造において、陽極側透明電極
5に陰極側電極2に対して正の電圧を印加することによ
り、電子源である微粒子3表面に高い電界が集中し、そ
の結果、電子が真空層8に放出される。真空層8に放出
された電子は、高いポテンシャルエネルギーを有するた
めに、発光層6の伝導帯に効率よく注入され、そして陽
極側透明電極5から発光層6の充満帯に注入された正孔
と再結合することにより光10を発する。発した光10
は、透明電極5を通過するので観測することが可能であ
る。
5に陰極側電極2に対して正の電圧を印加することによ
り、電子源である微粒子3表面に高い電界が集中し、そ
の結果、電子が真空層8に放出される。真空層8に放出
された電子は、高いポテンシャルエネルギーを有するた
めに、発光層6の伝導帯に効率よく注入され、そして陽
極側透明電極5から発光層6の充満帯に注入された正孔
と再結合することにより光10を発する。発した光10
は、透明電極5を通過するので観測することが可能であ
る。
【0019】本実施の形態では、陽極側に透明電極5と
透明基板4を用いたが、陰極側に透明電極と透明基板を
用いた場合は、発光する光を陰極側から観測することが
できる。また両方に透明電極と透明基板と用いることに
より、発光する光を両側から観測できるディスプレイを
実現することが可能である。
透明基板4を用いたが、陰極側に透明電極と透明基板を
用いた場合は、発光する光を陰極側から観測することが
できる。また両方に透明電極と透明基板と用いることに
より、発光する光を両側から観測できるディスプレイを
実現することが可能である。
【0020】また、本実施の形態における発光層6は、
半導体薄膜や有機薄膜等、電子の励起状態と非励起状態
を有する媒体であり、電子とホールが再結合することに
より発光を示す媒体であればよい。
半導体薄膜や有機薄膜等、電子の励起状態と非励起状態
を有する媒体であり、電子とホールが再結合することに
より発光を示す媒体であればよい。
【0021】次に、本実施の形態1における発光の原理
を図2に示すエネルギーダイヤグラムを用いて説明す
る。まず初めに、発光層6にP型の半導体を用いた場合
について説明する。陰極21から真空層22に放出され
た電子25がP型半導体23の伝導帯に注入される。ま
た陽極24からP型半導体23に正孔26が注入され
る。そして半導体23内部には電子正孔対27が形成さ
れ、互いに結合することにより光28を発する。この発
光メカニズムは、電場発光素子の発光メカニズムに類似
しているが、電子の注入方法が全く異なる。この例で
は、陰極21の電子が一旦真空層22に放出されるた
め、陰極21との界面での接合障壁や再結合が生じるこ
となく、効率よく電子を注入することが可能である。
を図2に示すエネルギーダイヤグラムを用いて説明す
る。まず初めに、発光層6にP型の半導体を用いた場合
について説明する。陰極21から真空層22に放出され
た電子25がP型半導体23の伝導帯に注入される。ま
た陽極24からP型半導体23に正孔26が注入され
る。そして半導体23内部には電子正孔対27が形成さ
れ、互いに結合することにより光28を発する。この発
光メカニズムは、電場発光素子の発光メカニズムに類似
しているが、電子の注入方法が全く異なる。この例で
は、陰極21の電子が一旦真空層22に放出されるた
め、陰極21との界面での接合障壁や再結合が生じるこ
となく、効率よく電子を注入することが可能である。
【0022】次に、PN接合を用いた場合の発光の原理
を図3に示すエネルギーダイヤグラムを用いて説明す
る。陰極31から真空層32に放出された電子37がN
型の半導体33の伝導帯に注入され、注入された電子は
接合部34に向かって移動する。また陽極36からP型
半導体35に注入された正孔38は、接合部34に向か
って逆方向に移動する。そして接合部34には電子正孔
対39が形成され、互いに結合することにより光40を
発する。この構造における発光メカニズムは、発光ダイ
オードのそれに類似しているが、電子の注入方法が異な
る。この例では、陰極31の電子が一旦真空層32に放
出されるために、発光ダイオードのように陰極31との
界面での接合障壁や再結合が生じることなく、低電圧で
も効率よく電子を注入することが可能である。
を図3に示すエネルギーダイヤグラムを用いて説明す
る。陰極31から真空層32に放出された電子37がN
型の半導体33の伝導帯に注入され、注入された電子は
接合部34に向かって移動する。また陽極36からP型
半導体35に注入された正孔38は、接合部34に向か
って逆方向に移動する。そして接合部34には電子正孔
対39が形成され、互いに結合することにより光40を
発する。この構造における発光メカニズムは、発光ダイ
オードのそれに類似しているが、電子の注入方法が異な
る。この例では、陰極31の電子が一旦真空層32に放
出されるために、発光ダイオードのように陰極31との
界面での接合障壁や再結合が生じることなく、低電圧で
も効率よく電子を注入することが可能である。
【0023】図3ではPN接合を用いているが、ヘテロ
接合構造を形成し、電子と正孔の結合がさらに生じやす
い構造にすることも可能である。また、図2および図3
においては、発光層6っとして半導体を用いたが、必ず
しも半導体である必要はなく、電子の励起状態と非励起
状態を有する有機分子膜でもよい。
接合構造を形成し、電子と正孔の結合がさらに生じやす
い構造にすることも可能である。また、図2および図3
においては、発光層6っとして半導体を用いたが、必ず
しも半導体である必要はなく、電子の励起状態と非励起
状態を有する有機分子膜でもよい。
【0024】また、半導体においてPN接合を形成する
のと同様に、電子導電性有機媒体と正孔輸送性有機媒体
を接合させてもよい。この場合は電子伝導性媒体に真空
を介して電子が注入され、また正孔輸送性媒体には陽極
から正孔が注入され、互いに注入された電子と正孔が接
合部近傍で再結合し発光することになる。また、色素分
子が添加された有機色素薄膜を用いて積層構造にするこ
とにより、さらに効率の良い構造を形成することも可能
である。
のと同様に、電子導電性有機媒体と正孔輸送性有機媒体
を接合させてもよい。この場合は電子伝導性媒体に真空
を介して電子が注入され、また正孔輸送性媒体には陽極
から正孔が注入され、互いに注入された電子と正孔が接
合部近傍で再結合し発光することになる。また、色素分
子が添加された有機色素薄膜を用いて積層構造にするこ
とにより、さらに効率の良い構造を形成することも可能
である。
【0025】また、本実施の形態1においては、電子源
として微粒子3を用いたが、必ずしも微粒子である必要
はなく、先端部が急峻な構造を有するコーン形状または
針状の構造であってもよい。また、ディスクエッジ型の
電子源であり、ディスクの周辺部から電子が放出される
構造の電子源であってもよい。
として微粒子3を用いたが、必ずしも微粒子である必要
はなく、先端部が急峻な構造を有するコーン形状または
針状の構造であってもよい。また、ディスクエッジ型の
電子源であり、ディスクの周辺部から電子が放出される
構造の電子源であってもよい。
【0026】(実施の形態2)次に、本発明の第2の実
施の形態として、陰極がコーン型の電子源である場合の
発光素子の例を示す。図4は蒸着法により形成したスピ
ント型の電子源を備えた発光素子の概略構造を示す。図
4において、41はガラス基板であり、その表面に陰極
となる導電性の電極42と、さらにその表面にコーン構
造の電子源43が形成され、電界効果によりコーン構造
の先端部近傍から真空中に電子が放出される。また、個
々の電子源43の周辺部には、前記従来例で示したよう
に、コーン構造の高さ以上の一定の厚さを有するスペー
サ44が形成されている。45はガラス基板41に対向
するガラス基板であり、その表面に陽極となる導電性の
透明電極46と、さらにその表面に発光層47が形成さ
れている。そしてこれらの基板41と44が、互いにス
ペーサ44を介して対向して配置されている。スペーサ
44で囲まれた空間部は、一定の厚さの真空層48を形
成しており、陰極42と陽極46とは数ミクロン以下の
間隔を隔てて配置されている。
施の形態として、陰極がコーン型の電子源である場合の
発光素子の例を示す。図4は蒸着法により形成したスピ
ント型の電子源を備えた発光素子の概略構造を示す。図
4において、41はガラス基板であり、その表面に陰極
となる導電性の電極42と、さらにその表面にコーン構
造の電子源43が形成され、電界効果によりコーン構造
の先端部近傍から真空中に電子が放出される。また、個
々の電子源43の周辺部には、前記従来例で示したよう
に、コーン構造の高さ以上の一定の厚さを有するスペー
サ44が形成されている。45はガラス基板41に対向
するガラス基板であり、その表面に陽極となる導電性の
透明電極46と、さらにその表面に発光層47が形成さ
れている。そしてこれらの基板41と44が、互いにス
ペーサ44を介して対向して配置されている。スペーサ
44で囲まれた空間部は、一定の厚さの真空層48を形
成しており、陰極42と陽極46とは数ミクロン以下の
間隔を隔てて配置されている。
【0027】このような構造において、陽極46に陰極
42に対して正の電圧を印加することにより、コーン構
造の電子源43の先端部表面に高い電界が印加され、そ
の結果、電子が真空層48に放出される。真空層48に
放出された電子は、高いポテンシャルエネルギーを有す
るため、半導体発光層47の伝導帯に効率よく注入さ
れ、そして陽極46から充満帯に注入された正孔と再結
合することにより光49を発する。
42に対して正の電圧を印加することにより、コーン構
造の電子源43の先端部表面に高い電界が印加され、そ
の結果、電子が真空層48に放出される。真空層48に
放出された電子は、高いポテンシャルエネルギーを有す
るため、半導体発光層47の伝導帯に効率よく注入さ
れ、そして陽極46から充満帯に注入された正孔と再結
合することにより光49を発する。
【0028】本実施の形態2においては、スピント型の
電子源43を用いたが、この電子源43は、必ずしも蒸
着法で形成されていなくてもよく、例えばシリコンの異
方性エッチングを応用した先端部の急峻な形状の電子源
であればよい。
電子源43を用いたが、この電子源43は、必ずしも蒸
着法で形成されていなくてもよく、例えばシリコンの異
方性エッチングを応用した先端部の急峻な形状の電子源
であればよい。
【0029】(実施の形態3)次に、本発明の第3の実
施の形態として、陰極がSOI(Silicon on Insurator)
基板上に形成された電子源である場合の発光素子の例を
図5に示す。SOI基板にとしては、シリコン基板の表
面に熱酸化膜を介して薄い(100)結晶が張り付けら
れてなる基板を用いた。図5において、51はシリコン
基板であり、その表面に酸化層52、陰極となる導電性
のシリコン電極層53と、さらにその表面にコーン構造
のシリコン電子源54が形成され、電界効果によりシリ
コンのコーン構造の先端部近傍から真空中に電子が放出
される。また、複数のシリコン電子源54の周辺部に
は、コーン構造の高さ以上に厚い一定の厚さを有するシ
リコンのスペーサ55が形成されている。56はシリコ
ン基板51に対向するガラス基板であり、その表面に陽
極となる導電性の透明電極57と、さらにその表面に半
導体の発光層58が形成されている。そしてこれらの基
板51と56が、互いにスペーサ55を介して対向して
配置されている。スペーサ55で囲まれた空間部は、一
定の厚さの真空層59を形成している。
施の形態として、陰極がSOI(Silicon on Insurator)
基板上に形成された電子源である場合の発光素子の例を
図5に示す。SOI基板にとしては、シリコン基板の表
面に熱酸化膜を介して薄い(100)結晶が張り付けら
れてなる基板を用いた。図5において、51はシリコン
基板であり、その表面に酸化層52、陰極となる導電性
のシリコン電極層53と、さらにその表面にコーン構造
のシリコン電子源54が形成され、電界効果によりシリ
コンのコーン構造の先端部近傍から真空中に電子が放出
される。また、複数のシリコン電子源54の周辺部に
は、コーン構造の高さ以上に厚い一定の厚さを有するシ
リコンのスペーサ55が形成されている。56はシリコ
ン基板51に対向するガラス基板であり、その表面に陽
極となる導電性の透明電極57と、さらにその表面に半
導体の発光層58が形成されている。そしてこれらの基
板51と56が、互いにスペーサ55を介して対向して
配置されている。スペーサ55で囲まれた空間部は、一
定の厚さの真空層59を形成している。
【0030】このような構造において、陰極シリコン電
極52に数ミクロン以下の距離を介して対向する陽極透
明電極57に対して、数ボルト〜数10ボルトの正の電
圧を印加することにより、コーン構造のシリコン電子源
54の先端部表面には高い電界が誘発され、その結果、
陰極53表面から電子が真空層59に放出される。真空
層59に放出された電子は、高いポテンシャルエネルギ
ーを有するため、半導体発光層58の伝導帯に効率よく
注入され、そして陽極57から充満帯に注入された正孔
と再結合することにより光60を発する。
極52に数ミクロン以下の距離を介して対向する陽極透
明電極57に対して、数ボルト〜数10ボルトの正の電
圧を印加することにより、コーン構造のシリコン電子源
54の先端部表面には高い電界が誘発され、その結果、
陰極53表面から電子が真空層59に放出される。真空
層59に放出された電子は、高いポテンシャルエネルギ
ーを有するため、半導体発光層58の伝導帯に効率よく
注入され、そして陽極57から充満帯に注入された正孔
と再結合することにより光60を発する。
【0031】(実施の形態4)次に、本発明の第4の実
施の形態について説明する。 図4および図5において
は、先端部の急峻な電子源構造を用いたが、必ずしもこ
れに限定されず平面型の構造であってもかまわない。特
に負の仕事関数を有する媒体で電子源の表面を形成した
場合には、極めて低い電圧で電子を真空中に放出し、か
つ発光層に注入することが可能である。図6はこのよう
な負の仕事関数を有する平面型の電子源構造の発光素子
の例を示す。
施の形態について説明する。 図4および図5において
は、先端部の急峻な電子源構造を用いたが、必ずしもこ
れに限定されず平面型の構造であってもかまわない。特
に負の仕事関数を有する媒体で電子源の表面を形成した
場合には、極めて低い電圧で電子を真空中に放出し、か
つ発光層に注入することが可能である。図6はこのよう
な負の仕事関数を有する平面型の電子源構造の発光素子
の例を示す。
【0032】図6において、61はガラス基板であり、
その表面に少なくとも、陰極となる導電性の陰極層62
と、アモルファスシリコン層63と、数原子層またはそ
れ以下の原子層からなるセシウム層64とが順に積層さ
れている。本実施の形態では、仕事関数が非常に小さい
材料を電子放出層として用いているため、微小電圧を印
加するだけでセシウム層64の表面から電子を真空中に
放出させることができる。65はガラス基板61に対向
するガラス基板であり、その表面に陽極となる導電性の
透明電極66と、さらにその表面に半導体の発光層67
が形成されている。そしてこれらの基板61と65が、
互いに陰極側基板61のセシウム層64側の表面または
陽極側基板65の発光層67側の表面の一部に付着形成
された数ミクロン以下の一定の厚さを有するスペーサ6
8を介して対向して配置されている。スペーサ68で囲
まれた空間部は、一定の厚さの真空層69を形成してい
る。
その表面に少なくとも、陰極となる導電性の陰極層62
と、アモルファスシリコン層63と、数原子層またはそ
れ以下の原子層からなるセシウム層64とが順に積層さ
れている。本実施の形態では、仕事関数が非常に小さい
材料を電子放出層として用いているため、微小電圧を印
加するだけでセシウム層64の表面から電子を真空中に
放出させることができる。65はガラス基板61に対向
するガラス基板であり、その表面に陽極となる導電性の
透明電極66と、さらにその表面に半導体の発光層67
が形成されている。そしてこれらの基板61と65が、
互いに陰極側基板61のセシウム層64側の表面または
陽極側基板65の発光層67側の表面の一部に付着形成
された数ミクロン以下の一定の厚さを有するスペーサ6
8を介して対向して配置されている。スペーサ68で囲
まれた空間部は、一定の厚さの真空層69を形成してい
る。
【0033】このような構造において、陽極66に陰極
62に対して正の電圧を印加することにより、陰極62
の表面に高い電界が印加され、その結果、電子が真空層
69に放出される。真空層69に放出された電子は、高
いポテンシャルエネルギーを有するため、半導体発光層
67の伝導体に効率よく注入され、そして陽極66から
充満体に注入された正孔と再結合することにより光70
を発する。
62に対して正の電圧を印加することにより、陰極62
の表面に高い電界が印加され、その結果、電子が真空層
69に放出される。真空層69に放出された電子は、高
いポテンシャルエネルギーを有するため、半導体発光層
67の伝導体に効率よく注入され、そして陽極66から
充満体に注入された正孔と再結合することにより光70
を発する。
【0034】以上の各実施の形態においては、本発明を
発光素子について記述したが、さらに電極をX方向とY
方向に分割することにより、ディスプレイを実現するこ
とが可能である。本発明による発光素子においては、画
素の大きさはスペーサおよび微小真空セルのサイズにま
で縮小することができるので、XおよびY方向の電極を
微細に形成することにより、超高精細のディスプレイを
実現することが可能である。
発光素子について記述したが、さらに電極をX方向とY
方向に分割することにより、ディスプレイを実現するこ
とが可能である。本発明による発光素子においては、画
素の大きさはスペーサおよび微小真空セルのサイズにま
で縮小することができるので、XおよびY方向の電極を
微細に形成することにより、超高精細のディスプレイを
実現することが可能である。
【0035】また、各実施の形態における発光層の外側
に、例えば窒化ガリウムによるフィルタや色変換素子ま
たは波長選択素子を形成することにより、カラーディス
プレイを容易に形成することが可能となる。これらのカ
ラー分離素子は、フォトリソ法により容易に実現できる
ので、超高精細のディスプレイの実現が可能になる。
に、例えば窒化ガリウムによるフィルタや色変換素子ま
たは波長選択素子を形成することにより、カラーディス
プレイを容易に形成することが可能となる。これらのカ
ラー分離素子は、フォトリソ法により容易に実現できる
ので、超高精細のディスプレイの実現が可能になる。
【0036】(実施の形態5)次に、本発明の第5の実
施の形態におけるカラーディスプレイの素子構造を図7
を用いて説明する。図7において、71はガラス基板で
あり、その表面にX方向に分割された陰極となる導電性
の電極72と、さらにその表面に複数の微粒子72が形
成され、電界効果により微粒子の表面から真空中に電子
を放出する複数の電子源が形成されている。74はガラ
ス基板71に対向するガラス基板であり、その表面にそ
れぞれ赤、緑、青色を選択的に透過するカラーフィルタ
75が形成され、またその表面にY方向に分割された陽
極となる導電性の透明電極76と、さらにその表面に白
色発光する有機発光層77が形成されている。これらの
基板71と74が、陰極側基板71の電極72側の表面
または陽極側基板74の有機発光層77側の表面の一部
に付着形成された数ミクロン以下の一定の厚さを有する
スペーサ78を介して互いに対向して配置されている。
スペーサ78で囲まれた空間部は、一定の厚さの真空層
79を形成している。
施の形態におけるカラーディスプレイの素子構造を図7
を用いて説明する。図7において、71はガラス基板で
あり、その表面にX方向に分割された陰極となる導電性
の電極72と、さらにその表面に複数の微粒子72が形
成され、電界効果により微粒子の表面から真空中に電子
を放出する複数の電子源が形成されている。74はガラ
ス基板71に対向するガラス基板であり、その表面にそ
れぞれ赤、緑、青色を選択的に透過するカラーフィルタ
75が形成され、またその表面にY方向に分割された陽
極となる導電性の透明電極76と、さらにその表面に白
色発光する有機発光層77が形成されている。これらの
基板71と74が、陰極側基板71の電極72側の表面
または陽極側基板74の有機発光層77側の表面の一部
に付着形成された数ミクロン以下の一定の厚さを有する
スペーサ78を介して互いに対向して配置されている。
スペーサ78で囲まれた空間部は、一定の厚さの真空層
79を形成している。
【0037】このような構造において、特定のXおよび
Y電極間に電圧を印加することにより、有機発光層77
から白色の光が発せられ、さらにカラーフィルタ75を
通過することにより、赤、緑、青の光を外部に取り出す
ことができる。
Y電極間に電圧を印加することにより、有機発光層77
から白色の光が発せられ、さらにカラーフィルタ75を
通過することにより、赤、緑、青の光を外部に取り出す
ことができる。
【0038】本実施の形態5においては、電子源微粒子
73から放出された電子が殆ど広がることがなく、画素
の最小寸法をスペーサ78の厚さ程度の微小寸法に設定
することが可能であり、極めて高精細な表示素子を構成
することが可能である。また、有機発光層77が有機薄
膜等、耐熱性・耐プロセス性に欠ける媒体であっても薄
膜形成後に微細加工を施す必要性がなく、発光材料が限
定されないという大きな特長を有する。さらに、注入さ
れる電子は高いポテンシャルエネルギーを有するため、
発光層の表面の影響は受けにくいので、均一でかつ高効
率の電子注入が可能である。従って、有機発光層77の
表面に保護膜を形成することにより、一層信頼性の高い
表示素子を構成することも可能となる。
73から放出された電子が殆ど広がることがなく、画素
の最小寸法をスペーサ78の厚さ程度の微小寸法に設定
することが可能であり、極めて高精細な表示素子を構成
することが可能である。また、有機発光層77が有機薄
膜等、耐熱性・耐プロセス性に欠ける媒体であっても薄
膜形成後に微細加工を施す必要性がなく、発光材料が限
定されないという大きな特長を有する。さらに、注入さ
れる電子は高いポテンシャルエネルギーを有するため、
発光層の表面の影響は受けにくいので、均一でかつ高効
率の電子注入が可能である。従って、有機発光層77の
表面に保護膜を形成することにより、一層信頼性の高い
表示素子を構成することも可能となる。
【0039】(実施の形態6)以上の各実施の形態にお
いては、本発明における発光素子の構造を説明したが、
以下に本発明の発光素子の具体的な製造方法について図
8を用いて説明する。まずガラス基板81の表面にパタ
ーニングされた陽極となる透明電極82を形成する
(a)。次にその表面に蛍光を発する有機分子薄膜であ
る発光層83をスピンコートして陽極基板を作製する
(b)。次に、もう一方のガラス基板84に透明電極8
5を形成し(c)、その表面に数ミクロン以下の一定の
厚さの絶縁膜86を形成する(d)。次に、フォトリソ
とエッチングにより絶縁膜86を特定の形状、例えば数
ミクロンの微小孔が約1ミクロン間隔を隔てて配置され
るように加工してスペーサ88を形成し、各スペーサ8
8の上にレジスト87を被覆した状態でシリコン微粒子
89をレーザアブレーションにより蒸着形成することに
より、表面にシリコン微粒子を形成する(e)。次に、
レジスト87を除去することにより基板表面のスペーサ
88で囲まれた領域の内部に電子源となる微粒子89を
形成して陰極基板を形成する(f)。そして、(b)で
形成された陽極基板と(f)で形成された陰極基板とを
真空中でそれぞれ対向させて配置することにより、陽極
と陰極が数ミクロン以下の真空層を隔てた平面型の真空
素子が形成され、目的とする発光素子が構成される
(g)。
いては、本発明における発光素子の構造を説明したが、
以下に本発明の発光素子の具体的な製造方法について図
8を用いて説明する。まずガラス基板81の表面にパタ
ーニングされた陽極となる透明電極82を形成する
(a)。次にその表面に蛍光を発する有機分子薄膜であ
る発光層83をスピンコートして陽極基板を作製する
(b)。次に、もう一方のガラス基板84に透明電極8
5を形成し(c)、その表面に数ミクロン以下の一定の
厚さの絶縁膜86を形成する(d)。次に、フォトリソ
とエッチングにより絶縁膜86を特定の形状、例えば数
ミクロンの微小孔が約1ミクロン間隔を隔てて配置され
るように加工してスペーサ88を形成し、各スペーサ8
8の上にレジスト87を被覆した状態でシリコン微粒子
89をレーザアブレーションにより蒸着形成することに
より、表面にシリコン微粒子を形成する(e)。次に、
レジスト87を除去することにより基板表面のスペーサ
88で囲まれた領域の内部に電子源となる微粒子89を
形成して陰極基板を形成する(f)。そして、(b)で
形成された陽極基板と(f)で形成された陰極基板とを
真空中でそれぞれ対向させて配置することにより、陽極
と陰極が数ミクロン以下の真空層を隔てた平面型の真空
素子が形成され、目的とする発光素子が構成される
(g)。
【0040】この製造方法では、シリコン微粒子をレー
ザアブレーションにより形成しているが、必ずしもシリ
コンに限定される必要はなく、ダイヤモンド微粒子等、
比較的仕事関数が低く低電圧で電子を放出する材料であ
ればよい。また、レーザアブレーションを用いなくと
も、ダイヤモンド等の微粒子を分散させた媒体を表面に
被覆し、その後媒体を乾燥や溶解等の方法により選択的
に除去して、表面に微粒子を形成させることも可能であ
る。
ザアブレーションにより形成しているが、必ずしもシリ
コンに限定される必要はなく、ダイヤモンド微粒子等、
比較的仕事関数が低く低電圧で電子を放出する材料であ
ればよい。また、レーザアブレーションを用いなくと
も、ダイヤモンド等の微粒子を分散させた媒体を表面に
被覆し、その後媒体を乾燥や溶解等の方法により選択的
に除去して、表面に微粒子を形成させることも可能であ
る。
【0041】また、微粒子を付着形成した後にドライエ
ッチングを施す等の方法により、先端部に微粒子が付着
した針状構造の電子源、またはサイドエッチングを伴う
エッチング法にて針状構造を形成し、その後微粒子を除
去することにより、微粒子径よりもさらに先端半径の小
さな針状構造が形成できる。また、微粒子の側面部がエ
ッチングされていることによりさらに低電圧で動作させ
ることができる。また、本実施の形態では、スペーサ8
8を陰極側基板84に形成しているが、陽極側基板81
に形成してもよい。
ッチングを施す等の方法により、先端部に微粒子が付着
した針状構造の電子源、またはサイドエッチングを伴う
エッチング法にて針状構造を形成し、その後微粒子を除
去することにより、微粒子径よりもさらに先端半径の小
さな針状構造が形成できる。また、微粒子の側面部がエ
ッチングされていることによりさらに低電圧で動作させ
ることができる。また、本実施の形態では、スペーサ8
8を陰極側基板84に形成しているが、陽極側基板81
に形成してもよい。
【0042】(実施の形態7)図8に示した実施の形態
6においては、陰極基板、陽極基板共にガラス基板を用
い、さらに平面形状に近い電子源を用いたが、必ずしも
これに限定されるものではない。図9は本発明の製造方
法の他の例として、陰極基板にSOI基板を用い、電子
源としてコーン型形状を用いた場合の例を示す。まずガ
ラス基板91の表面にパターニングされた陽極となる透
明電極92を形成する(a)。次にその表面に蛍光を発
する有機分子薄膜である発光層93をスピンコートして
陽極基板を形成する(b)。次に、シリコン基板941
の上に酸化膜からなる絶縁層942とシリコン層943
を順に積層してSOI基板94を作成する(c)。次に
SOI基板94に酸化膜95を形成し(d)、フォトリ
ソにより酸化膜95を直径1ミクロン程度のドットマス
ク96とスペーサを形成するためのスペーサマスク97
を整形する(e)。次にドライエッチングにより、ドッ
トマスク96の下部のシリコン層943をコーン形状9
9に整形するとともに、スペーサマスク97の下部をス
ペーサ98に整形する(f)。さらに、シリコンコーン
形状99の側面に熱酸化を施し、フッ酸でマスク96、
97を構成する酸化膜を除去することにより、急峻な先
端を有するシリコン電子源100を形成する(g)。こ
れにより、シリコン層943の電子源100およびシリ
コン電極101以外の部分が、電子源100先端部より
も厚い構造でかつ一定の厚さを有するスペーサ98を有
する陰極基板が形成される。次に、(b)で形成された
陽極基板と(g)で形成された陰極基板とを真空中でそ
れぞれ対向するように配置することにより、陽極と陰極
が数ミクロン以下の真空層を隔てて対向する平面型の真
空素子が形成され、目的とする発光素子が構成される
(h)。
6においては、陰極基板、陽極基板共にガラス基板を用
い、さらに平面形状に近い電子源を用いたが、必ずしも
これに限定されるものではない。図9は本発明の製造方
法の他の例として、陰極基板にSOI基板を用い、電子
源としてコーン型形状を用いた場合の例を示す。まずガ
ラス基板91の表面にパターニングされた陽極となる透
明電極92を形成する(a)。次にその表面に蛍光を発
する有機分子薄膜である発光層93をスピンコートして
陽極基板を形成する(b)。次に、シリコン基板941
の上に酸化膜からなる絶縁層942とシリコン層943
を順に積層してSOI基板94を作成する(c)。次に
SOI基板94に酸化膜95を形成し(d)、フォトリ
ソにより酸化膜95を直径1ミクロン程度のドットマス
ク96とスペーサを形成するためのスペーサマスク97
を整形する(e)。次にドライエッチングにより、ドッ
トマスク96の下部のシリコン層943をコーン形状9
9に整形するとともに、スペーサマスク97の下部をス
ペーサ98に整形する(f)。さらに、シリコンコーン
形状99の側面に熱酸化を施し、フッ酸でマスク96、
97を構成する酸化膜を除去することにより、急峻な先
端を有するシリコン電子源100を形成する(g)。こ
れにより、シリコン層943の電子源100およびシリ
コン電極101以外の部分が、電子源100先端部より
も厚い構造でかつ一定の厚さを有するスペーサ98を有
する陰極基板が形成される。次に、(b)で形成された
陽極基板と(g)で形成された陰極基板とを真空中でそ
れぞれ対向するように配置することにより、陽極と陰極
が数ミクロン以下の真空層を隔てて対向する平面型の真
空素子が形成され、目的とする発光素子が構成される
(h)。
【0043】この製造方法では、コーン型の電子源とし
てSOI基板94を用いているが、シリコン基板を用い
ることも可能である。また、シリコン電子源に限らず、
スピント型の電子源を用いることも可能であることは自
明である。
てSOI基板94を用いているが、シリコン基板を用い
ることも可能である。また、シリコン電子源に限らず、
スピント型の電子源を用いることも可能であることは自
明である。
【0044】
【発明の効果】以上の各実施の形態で示したように、本
発明は従来の電界放射型表示素子(FED)および電界
発光型表示素子(ELD)の限界を克服し、従来にはな
い低消費電力・高画質の自発光型の平板型表示素子を提
供することができ、産業上極めて大きな効果が期待でき
るものである。
発明は従来の電界放射型表示素子(FED)および電界
発光型表示素子(ELD)の限界を克服し、従来にはな
い低消費電力・高画質の自発光型の平板型表示素子を提
供することができ、産業上極めて大きな効果が期待でき
るものである。
【図1】本発明の第1の実施の形態における発光素子の
概略断面図
概略断面図
【図2】本発明の発光原理を示すエネルギーダイヤグラ
ム図
ム図
【図3】本発明の発光原理を示すエネルギーダイヤグラ
ム図
ム図
【図4】本発明の第2の実施の形態における発光素子の
概略断面図
概略断面図
【図5】本発明の第3の実施の形態における発光素子の
概略断面図
概略断面図
【図6】本発明の第4の実施の形態における発光素子の
概略断面図
概略断面図
【図7】本発明の第5の実施の形態における表示素子の
概略断面図
概略断面図
【図8】本発明の第6の実施の形態における発光素子の
各製造工程における概略断面図
各製造工程における概略断面図
【図9】本発明の第7の実施の形態における発光素子の
各製造工程における概略断面図
各製造工程における概略断面図
【図10】第1の従来例におけるFED用スピント型電
子源の各製造工程における概略断面図
子源の各製造工程における概略断面図
【図11】第1の従来例における三極管構造FEDの概
略断面図
略断面図
【図12】第2の従来例における二極管構造のFEDの
概略断面図
概略断面図
【図13】第3の従来例における有機ELの概略断面図
1 基板 2 電極(陰極) 3 微粒子 4 透明基板 5 透明電極(陽極) 6 発光層 7 スペーサ 8 真空層
Claims (25)
- 【請求項1】 基板表面に導電性の陰極層とさらにその
表面に電界効果により真空中に電子を放出する複数の電
子源がアレイ状に形成された陰極基板と、基板表面に導
電性の陽極層とさらにその表面に発光層を含む薄膜層が
形成された陽極基板と、前記陰極基板の陰極層側の表面
または前記陽極基板の発光層側の表面に微小間隔または
微小孔を有する形状に形成された数ミクロン以下の一定
の厚さを有するスペーサとを備え、前記スペーサを介し
て陰極基板と陽極基板とを互いに対向して配置すること
により、前記電子源と発光層の間に一定の厚さの真空層
を形成したことを特徴とする発光素子。 - 【請求項2】 前記陰極基板または発光層を除く陽極基
板のうちの少なくとも一方が透明であることを特徴とす
る請求項1に記載の発光素子。 - 【請求項3】 前記スペーサが、絶縁性の媒体または絶
縁性媒体上に形成された導電性媒体からなり、陰極基板
または陽極基板上に周期的に形成されていることを特徴
とする請求項1に記載の発光素子。 - 【請求項4】 前記スペーサが、陰極基板上に形成され
た複数の電子源の個々の電子源の周辺部または一定数の
電子源の周辺部に電子源を包囲して形成されていること
を特徴とする請求項1に記載の発光素子。 - 【請求項5】 前記陰極基板が、SOI基板であること
を特徴とする請求項4に記載の発光素子。 - 【請求項6】 前記導電性の陰極層および陽極層が、そ
れぞれの基板状に一定の幅と周期を有する縞状の複数電
極に分割形成され、かつそれぞれの縞の方向が互いに直
交する構成を有し、任意の縞状陰極と任意の縞状陽極の
間に電圧を印加することにより、それぞれの電極が立体
的に交差する部分に形成される複数の画素のうちの任意
の画素が発光することを特徴とする請求項1に記載の発
光素子。 - 【請求項7】 前記スペーサが、絶縁性の媒体または絶
縁性の媒体上に形成された導電性媒体からなり、かつ前
記電子源の周辺部に形成されていることを特徴とする請
求項5に記載の発光素子。 - 【請求項8】 前記発光層が、白色を発する発光層であ
り、かつ陽極基板または陰極基板に、前記発光層から発
する白色のうちの特定の可視光を選択透過させるフィル
タ層が形成されていることを特徴とする請求項1記載の
発光素子。 - 【請求項9】 前記発光層が、青色またはそれ以下の短
波長色を発する発光層であり、かつ陽極基板または陰極
基板に、前記発光層から発する短波長を可視光に変換す
る色変換層が形成されていることを特徴とする請求項1
記載の発光素子。 - 【請求項10】 前記発光層が半導体の単結晶または多
結晶であることを特徴とする請求項1記載の発光素子。 - 【請求項11】 前記フィルタ層または色変換層が窒化
ガリウムであることを特徴とする請求項8または請求項
9に記載の発光素子 - 【請求項12】 前記発光層が有機薄膜であることを特
徴とする請求項1に記載の発光素子。 - 【請求項13】 前記陽極層が透明電極であり、前記発
光層の中間に正孔輸送層が配置されていることを特徴と
する請求項11に記載の発光素子。 - 【請求項14】 前記発光層の表面が0.1ミクロン以
下の絶縁膜で被覆されていることを特徴とする請求項1
に記載の発光素子。 - 【請求項15】 前記電子源がコーン形状または針状形
状であり、その先端部からで電子が放出されることを特
徴とする請求項1に記載の発光素子。 - 【請求項16】 前記電子源が円盤状またはテラス型の
形状であり、その円盤またはテラスの周辺部から電子が
放出されることを特徴とする請求項1に記載の発光素
子。 - 【請求項17】 前記電子源が0.1ミクロン以下の径
からなる微粒子で形成されることを特徴とする請求項1
に記載の発光素子。 - 【請求項18】 前記電子源が柱状構造であり、その先
端部に0.1ミクロン以下の径を有する微粒子が配置さ
れていることを特徴とする請求項15に記載の発光素
子。 - 【請求項19】 前記微粒子が負の仕事関数を有する媒
体からなることを特徴とする請求項15または16に記
載の発光素子。 - 【請求項20】 前記微粒子がダイヤモンド微粒子であ
ることを特徴とする請求項17に記載の発光素子。 - 【請求項21】 前記電子源が平面上の構造であり、か
つその表面が負の仕事関数を有する媒体からなることを
特徴とする請求項1に記載の発光素子。 - 【請求項22】 前記電子源がその表面全体または一部
が数原子層以下のセシウムまたは酸化セシウムで被覆さ
れた半導体層であることを特徴とする請求項1に記載の
発光素子。 - 【請求項23】 前記半導体層がアモルファスシリコン
であることを特徴とする請求項22に記載の発光素子。 - 【請求項24】 第1の基板上に陽極電極と一定の厚さ
および特定の形状を有するスペーサと発光層を形成して
陽極基板を形成する工程と、第2の基板上に陰極電極お
よび電子源を形成して陰極基板を形成する工程と、前記
陽極基板と前記陰極基板を真空中でそれぞれ陽極と陰極
が数ミクロン以下の間隔を隔てて対向するように配置し
て平面型真空素子を形成する工程とを含む発光素子の製
造方法。 - 【請求項25】 第1の基板上に陽極電極および発光層
を形成して陽極基板を形成する工程と、第2の基板に陰
極電極と電子源と一定の厚さおよび特定の形状を有する
スペーサを形成して陰極基板を形成する工程と、前記陽
極基板と前記陰極基板を真空中でそれぞれ陽極と陰極が
数ミクロン以下の間隔を隔てて対向するように配置して
平面型真空素子を形成する工程とを含む発光素子の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5125197A JPH10255696A (ja) | 1997-03-06 | 1997-03-06 | 発光素子およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5125197A JPH10255696A (ja) | 1997-03-06 | 1997-03-06 | 発光素子およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10255696A true JPH10255696A (ja) | 1998-09-25 |
Family
ID=12881743
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5125197A Pending JPH10255696A (ja) | 1997-03-06 | 1997-03-06 | 発光素子およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10255696A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100428037B1 (ko) * | 2000-08-21 | 2004-04-30 | 가부시키가이샤 노리타케 캄파니 리미티드 | 진공 형광 표시장치 |
JP2009206031A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-10 | Nippon Hoso Kyokai <Nhk> | ディスプレイ装置 |
-
1997
- 1997-03-06 JP JP5125197A patent/JPH10255696A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100428037B1 (ko) * | 2000-08-21 | 2004-04-30 | 가부시키가이샤 노리타케 캄파니 리미티드 | 진공 형광 표시장치 |
JP2009206031A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-10 | Nippon Hoso Kyokai <Nhk> | ディスプレイ装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20031216 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |